JP2011094930A - 薄膜製造の環境維持方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライエアを生成する除湿機の運転動力の低減とプロセス間のクロスコンタミネーションを防止できる薄膜製造の環境維持方法及びその装置を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の薄膜製造方法は、薄膜を製造する第1のチャンバー20と、前記第1のチャンバー20よりも室内を低湿度に設定した第2のチャンバー30と、を隣接配置して、前記第2のチャンバー30から前記第1のチャンバー20へドライエアを供給し、前記第2のチャンバー30内の湿度をセンシングして、前記第2のチャンバー30内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバー30への前記ドライエアの供給量を制御することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライエアを給気するチャンバーを用いた薄膜製造の環境維持方法及びその装置に関する。
近年、半導体としての特性を示す有機材料である有機半導体を用いた有機トランジスタなどのデバイスの開発が進んでいる。このデバイスは軽量、大面積、印刷が可能などの特徴からフレキシブル・ディスプレイなどの用途に適用することができる。
このような有機半導体の製造を行うクリーンルームでは、雰囲気の正常化、他の汚染物からのクロスコンタミネーションの防止、搬送その他の工程で、クリーンなハンドリングなどが必要とされている。特に材料や基板へ有機物又は水分が付着すると性能が著しく低下するため、製造過程においてはクリーンルーム内の有機物又は水分の影響が大きな問題となる。
そこで気中水分濃度の低いドライエアを室内に供給し、低湿度の環境下で製品を製造することができるドライルームが利用されている。
特許文献1は、局所的に乾燥するドライブースと、ブースの出入口に2つの乾燥パスボックスを形成し、乾燥する物品を搬送する際に乾燥窒素ガス供給装置、真空ポンプを使用することなく、物品に付着した水分を事前に除去して、ブース内への水分の浸入を防止できるドライブースが開示されている。
特許文献2は、クリーンルーム内に複数の半導体製造装置を配置し、各製造装置に装置内を排気する排気経路を形成している。これにより製造装置筐体内部からクリーンルームへ汚染物質の漏洩を防止し、及びクリーンルームから製造装置筐体内部への塵埃の侵入を防止することができる半導体製造装置が開示されている。
特開2005−61719号公報 特開2008−263048号公報
しかしながら特許文献1のドライブースでは、半導体製造の1工程を行うものであり、複数の工程ごとにブースを設ける必要がある。従ってブースごとにドライエアの給気ダクトを形成しなければならない。また特許文献1は、サンプルの受け渡し時に局所的に低露点環境を実現しているが、特許文献1又は2はいずれも低露点環境が必要なプロセスで使用した低露点空気を他のプロセスへ適用しているものではない。
また今後、有機半導体、燃料電池に適用される薄膜製造では、大気環境中で作成し、さらにフレキシブルな基板を用いて各工程を連続して製造が可能なロールツーロールが検討されている。このような場合、各工程の環境同士が導通しているため、各工程への水分等のコンタミネーションを防止する必要がある。
そこで本発明は、ドライエアを生成する除湿機の運転動力の低減とプロセス間のクロスコンタミネーションを防止できる薄膜製造の環境維持方法及びその装置を提供することを目的としている。
本発明の薄膜製造の環境維持方法は、薄膜を製造する第1のチャンバーと、前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定した第2のチャンバーと、を隣接配置して、前記第2のチャンバーから前記第1のチャンバーへドライエアを供給し、前記第2のチャンバー内の湿度をセンシングして、前記第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御することを特徴としている。
前記薄膜製造の環境維持方法において、前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をそれぞれセンシングして、前記第1又は第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御することを特徴としている。
前記薄膜製造の環境維持方法において、前記第2のチャンバーの湿度が増加したとき、除湿機から前記第1のチャンバーから前記ドライエアを供給して、前記第1及び第2のチャンバーの間の両室内の空気が流入可能なバッファ領域から前記第1又は第2のチャンバーを通過した前記ドライエアを排気することを特徴としている。
本発明の薄膜製造の環境維持装置は、ドライエアを製造する除湿機と、薄膜を製造する第1のチャンバーと、前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定し、前記第1のチャンバーと隣接配置し、前記第1のチャンバーへ室内空気を送気可能な第2のチャンバーと、前記第2のチャンバーへ前記ドライエアを供給する給気ダクトと、前記第2のチャンバー内の湿度をセンシングするセンサーと、前記第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御するコントローラーと、を備えたことを特徴としている。
前記薄膜製造の環境維持装置において、前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をそれぞれセンシングする第1及び第2のセンサーと、前記第1又は第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御するコントローラーと、を備えたことを特徴としている。
本発明の前記薄膜製造の環境維持装置は、ドライエアを製造する除湿機と、薄膜を製造する第1のチャンバーと、前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定し、前記第1のチャンバーと隣接配置し、前記第1のチャンバーへ室内空気を送気可能な第2のチャンバーと、前記第1及び第2のチャンバーの間に両室内の空気が流入可能なバッファ領域と、前記第1及び第2のチャンバーへ前記ドライエアを供給する第1及び第2の給気ダクトと、前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をセンシングする第1及び第2のセンサーと、前記第2のチャンバー内の湿度が増加したとき、前記除湿機から前記第1のチャンバーへ前記ドライエアを供給して、前記バッファ領域から前記第1又は第2のチャンバーを通過した前記ドライエアを排気するコントローラーと、を備えたことを特徴としている。
上記構成の本発明の薄膜製造の環境維持方法及びその装置によれば、除湿機で除湿されたドライエアを特に水分の影響を受け易い工程を行うチャンバーへ給気した後、水分の影響を受け難い工程を行うチャンバーへ、即ち低湿度の環境のチャンバーからそれよりも高い湿度の環境のチャンバーへ導入しているので、従来、複数のチャンバーへそれぞれドライエアを供給していた供給量を1つのチャンバー分の供給量で賄うことができる。従ってドライエアの製造量の総量を低減でき、省エネルギー化を図るとともに、CO2排出量を低減することができる。
また、第1及び第2のチャンバーをそれぞれ設定湿度に維持しながら、チャンバー間の連結空間での水分のクロスコンタミネーションを効果的に防止することができる。
薄膜製造の環境維持装置の実施例1の構成概略を示す図である。 薄膜製造の環境維持装置の実施例2の構成概略を示す図である。 薄膜製造の環境維持装置の実施例3の構成概略を示す図である。 薄膜製造の環境維持装置の実施例4の構成概略を示す図である。
本発明の薄膜製造の環境維持方法及びその装置について、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は薄膜製造の環境維持装置の実施例1の構成概略を示す図である。図示のように実施例1の薄膜製造の環境維持装置10は、第1のチャンバー20と、第2のチャンバー30と、除湿機40と、給気ダクト50と、排気ダクト62と、第1のダンパー52と、排気ダンパー64と、センサー70と、コントローラー80と、を主な構成要件としている。
第1及び第2のチャンバー20,30は、一例として有機薄膜製造プロセスに用いられるものである。第1及び第2のチャンバー20,30は隣接して配置され、チャンバー間で有機薄膜等のサンプル12の搬送が可能な搬送経路14を有している構成としている。第1のチャンバー20のサンプル供給口及び第2のチャンバー30のサンプル排出口には、図示しない開閉シャッターが形成され、サンプルの供給及び排出時に開口し、それ以外はシャッターを閉じてチャンバー外の外気が導入され難い構成としている。第1及び第2のチャンバー20,30内には、製造工程上の各処理に対応した装置が設置されている。これにより第1のチャンバー20で所定の処理がなされたサンプル12が第2のチャンバー30内へ搬送され次工程の処理がなされる。また本発明の第1及び第2のチャンバー20,30は、一例として第1のチャンバー20ではゲート絶縁膜成膜工程、また第2のチャンバー30では半導体層成膜工程を行うものであり、第2のチャンバー30は第1のチャンバー20よりも室内が低湿度の環境を維持するように設定している。
除湿機40は、一例として塩化リチウムや塩化カルシウムなどの吸着液を含浸させたハニカム状の吸着ローターや、シリカゲル、ゼオライトなどの吸着剤で構成した吸着ローターを用いた乾式除湿機を適用することができる。除湿機40の構成は、例えば空気の通過区域を減湿区域、再生区域、パージ区域に仕切り、吸着ローターを回転させることにより円盤状の吸着面が減湿区域、再生区域、パージ区域を通過するように構成することができる。このような構成により除湿機40は、吸着ローターを回転させながら、減湿区域において外気を吸着ローターに通過させて低露点空気(ドライエア)を生成する。ついで再生区域において高温の再生空気を吸着ローターに通過させることにより吸着材中の水分を再生空気中に脱離させて吸着能力を回復させる。そしてパージ区域において冷却用空気を通過させて吸着ローターを冷却することにより連続的に減湿処理を行っている。
除湿機40と第2のチャンバー30の間には給気ダクト50が形成されている。除湿機40の排気側には送気ファン42が取り付けられ、生成されたドライエアが給気ダクト50を介して第2のチャンバー30内へ給気される。また第1及び第2のチャンバー20,30は隣接して配置されており、第2のチャンバー30に給気されたドライエアは、第1のチャンバー20内へ流れ込む。第1のチャンバー20には排気ダクト62と、ダクト上に排気ダンパー64が形成されている。
排気ダクト62は、第1及び第2のチャンバー20,30を通過したドライエアが外部へ排出されるダクトであり、排気ダンパー64は、排出されるドライエアの排出量を制御する開閉弁である。
第1のダンパー52は、給気ダクト50の配管経路上に設けられた開閉弁である。第1のダンパー52は後述するコントローラー80と電気的に接続し、コントローラー80からの制御信号に基づいてその開閉度を調整可能に構成している。
センサー70は、第2のチャンバー30の室内の湿度を測定する測定器である。センサー70は、後述するコントローラー80と電気的に接続した構成とし、測定値をコントローラー80に出力している。
コントローラー80は、第1のダンパー52と、センサー70と電気的に接続している。コントローラー80は、予め第2のチャンバー30の湿度の閾値が定められており、センサー70の測定値が入力されて、測定値が閾値を満たさない場合には、第1のダンパー52の開閉度を調整して、第2のチャンバー30の湿度の閾値を維持するように制御するものである。
次に上記構成の薄膜製造の環境維持装置による薄膜製造の環境維持方法について以下説明する。
除湿機40で生成されたドライエアが給気ダクト50を介して第2のチャンバー30の室内へ給気される。第2のチャンバー30を通気したドライエアは、隣接する第1のチャンバー20へと流れ込む。第1のチャンバー20を通過したドライエアは排気ダクト62から外部へ排気される。このとき第2のチャンバー30ではセンサー70により室内の湿度がセンシングされており、定期的に測定値がコントローラー80へ出力される。コントローラー80ではセンサー70による測定値と、予め定めた第2のチャンバー30の湿度の閾値を比較して測定値が閾値よりも増加していた場合には、給気ダクト50に設置した第1のダンパー52の開度を大きくする制御信号を第1のダンパー52へ出力する。これにより給気ダクト50から第2のチャンバー30の室内へ給気されるドライエアの給気量が増加し、第2のチャンバー30内の湿度を低下させて、閾値を維持するように制御することができる。
実施例1の薄膜製造の環境維持装置によれば、有機薄膜製造工程において、除湿機で製造したドライエアを特に水分の影響を受け易い環境から、水分の影響を比較的受けにくい環境にドライエアを導入することで、製造工程全体を必要な環境維持にすることができる。
またこれまで各チャンバーにドライエアを給気している場合、どちらか一方の環境が悪化すると、それぞれのチャンバーに空気を必要量導入するため、経路が2つ以上となり、また、制御系も2つ以上となる。さらに供給する空気の量が多くなるため除湿機に係る運転エネルギーが上昇する。このことを改善するため、低湿度に設定した部屋の湿度が設定値以上になった場合、給気する量を増やすことで環境の維持を行う。このとき制御は1つであり、さらに風量を2つ以上の部屋への給気ではないため給気の総量を低減することができる。
なおコントローラーによるドライエアの供給量の制御は、測定値に基づいて供給量を増減可能であれば良く、ダンパーの開閉度による調整のほかにも、ドライエアの送気ファンの出力等を制御するように構成することもできる。
図2は薄膜製造の環境維持装置の実施例2の構成概略を示す図である。実施例2の薄膜製造の環境維持装置100と実施例1の薄膜製造の環境維持装置10の異なる構成は、実施例2に第1のセンサー60と、第2のセンサー700とを設けた点である。実施例2のその他の構成は実施例1の構成と同一であり、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1及び第2のセンサー60,700は、それぞれ第1及び第2のチャンバー20,30の室内の湿度を測定する測定器である。第1及び第2のセンサー60,700は、後述するコントローラー80と電気的に接続した構成とし、測定値をコントローラー80に出力している。
実施例2のコントローラー80は、第1のダンパー52と、第1及び第2のセンサー60,700と電気的に接続している。コントローラー80は、予め第1及び第2のチャンバー20,30の湿度の閾値が定められており、第1及び第2のセンサー60,700の測定値が入力されて、測定値が閾値を満たさない場合には、第1のダンパー52の開閉度を調整して、第1及び第2のチャンバー20,30の湿度の閾値を維持するように制御するものである。
次に上記構成の薄膜製造の環境維持装置による薄膜製造の環境維持方法について以下説明する。
実施例1と同様に、まず除湿機40で生成されたドライエアが給気ダクト50を介して第2のチャンバー30の室内へ給気される。第2のチャンバー30を通気したドライエアは、隣接する第1のチャンバー20へと流れ込む。第1のチャンバー20を通過したドライエアは排気ダクト62から外部へ排気される。実施例2の第1及び第2のチャンバー20,30は第1及び第2のセンサー60,700により室内の湿度がセンシングされており、定期的に測定値がコントローラー80へ出力される。コントローラー80では第1及び第2のセンサー60,700による測定値と、予め定めた第1及び第2のチャンバー20,30の湿度の閾値を比較して測定値が閾値よりも増加していた場合には、給気ダクト50に設置した第1のダンパー52の開度を大きくする制御信号を第1のダンパー52へ出力する。これにより給気ダクト50から第2のチャンバー30の室内へ給気されるドライエアの給気量が増加し、第1及び第2のチャンバー20,30内の湿度を低下させて、閾値を維持するように制御することができる。
実施例2の薄膜製造の環境維持装置によれば、有機薄膜製造工程において、除湿機で製造したドライエアを特に水分の影響を受け易い環境から、水分の影響を比較的受けにくい環境にドライエアを導入することで、製造工程全体を必要な環境維持にすることができる。
またこれまで各チャンバーにドライエアを給気している場合、どちらか一方の環境が悪化すると、それぞれのチャンバーに空気を必要量導入するため、経路が2つ以上となり、また、制御系も2つ以上となる。さらに供給する空気の量が多くなるため除湿機に係る運転エネルギーが上昇する。このことを改善するため、例えば各部屋の湿度のどちらか一方が設定値以上になった場合、給気する量を増やすことで環境の維持を行う。このとき制御は1つであり、さらに風量を2つ以上の部屋への給気ではないため給気の総量を低減することができる。
次に実施例3の薄膜製造の環境維持装置について以下説明する。図3は実施例3の薄膜製造の環境維持装置の構成概略の説明図である。実施例3の薄膜製造の環境維持装置200と実施例2の薄膜製造の環境維持装置100の異なる構成は、実施例3に第2の給気ダクト51と、第2のダンパー53と、第1及び第2のチャンバー20,30が共有するバッファ領域55と、第2の排気ダクト56と、第3のダンパー54と、第2のコントローラー82とを設けた点である。実施例3のその他の構成は実施例2の構成と同一であり、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2の給気ダクト51は、第1の給気ダクト50aから分岐し、第1のチャンバー20と接続している。第2の給気ダクト51は除湿機40で生成されたドライエアを第1のチャンバー20に供給している。また第2の給気ダクト51の配管経路上には、第2のダンパー53が取り付けられている。
第2のダンパー53は、第2の給気ダクト51の配管経路上に設けられた開閉弁である。第2のダンパー53は後述する第2のコントローラー82と電気的に接続し、第2のコントローラー82からの制御信号に基づいてその開閉度を調整可能に構成している。
バッファ領域55は、第1及び第2のチャンバー20,30の間に形成してあり、各チャンバーを通過したドライエアが流入可能なエリアである。通常、バッファ領域55は第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へドライエアが流れる流路となる。またバッファ領域55には第1のチャンバー20で処理されたサンプル12が第2のチャンバー30へ流れる搬送経路14が形成されている。
第2の排気ダクト56はバッファ領域55に接続し、バッファ領域55に流れ込むドライエアを外部へ排出するダクトである。第2の排気ダクト56の配管経路上には第3のダンパー54を形成している。
第3のダンパー54は、第2の排気ダクト56の配管経路上に設けられた開閉弁である。第3のダンパー54は後述する第2のコントローラー82と電気的に接続し、第2のコントローラー82からの制御信号に基づいてその開閉度を調整可能に構成している。第3のダンパー54は、通常閉塞しており、第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へドライエアの流路が形成される。
第2のコントローラー82は、第2のセンサー700と、第2及び第3のダンパー53,54と、排気ダンパー64と電気的に接続している。第2のコントローラー82は、予め第2のチャンバー30の湿度の閾値が定められており、第2のセンサー700の測定値が入力されて、測定値が閾値を満たさない場合には、第2及び第3のダンパー53,54を開放し、排気ダンパー64を閉塞して、第2のチャンバー30を通過したドライエアを第2の排気ダクト56から排気するように制御している。
次に上記構成の薄膜製造の環境維持装置による薄膜製造の環境維持方法について以下説明する。
実施例2と同様に、まず除湿機40で生成されたドライエアが給気ダクト50を介して第2のチャンバー30の室内へ給気される。第2のチャンバー30を通気したドライエアは、図2中の矢印Aに示すように、隣接する第1のチャンバー20へとバッファ領域55を介して流れ込む。第1のチャンバー20を通過したドライエアは排気ダクト62から外部へ排気される。このとき第1及び第2のチャンバー20,30では第1及び第2のセンサー60,700により室内の湿度がセンシングされており、定期的に測定値が第1のコントローラー80aへ出力される。同時に第2のセンサー700による測定値は第2のコントローラー82にも出力されている。
第1のコントローラー80aでは第1及び第2のセンサー60,700による測定値と、予め定めた第1及び第2のチャンバー20,30の湿度の閾値を比較して第1のチャンバー20の測定値が閾値よりも増加していた場合には、給気ダクト50に設置した第1のダンパー52の開度を大きくする制御信号を第1のダンパー52へ出力する。これにより給気ダクト50から第2のチャンバー30の室内へ給気されるドライエアの給気量が増加し、第1及び第2のチャンバー20,30内の湿度を低下させることができる。
また第2のチャンバー30の測定値が閾値よりも増加していた場合には、第2のセンサー700の測定値が入力された第2のコントローラー82により第2及び第3のダンパー53,54が開放し、排気ダンパー64を閉塞する制御信号が第2及び第3のダンパー53,54、排気ダンパー64へ出力される。第2及び第3のダンパー53,54が開放されると、第2の給気ダクト51から第1のチャンバー20へドライエアが供給されるとともに、第2の排気ダクト56からバッファ領域55に流れ込んだドライエアが外部へ排出される経路が形成される。このときドライエアの供給量は第1の給気ダクト50aよりも第2の給気ダクト51が多くなるように設定している。そうすると、第2のチャンバー30、第1のチャンバー20、排気ダクト62を通過するドライエアのこれまでの流路から、第1及び第2のチャンバー20,30をそれぞれ通過したドライエアがバッファ領域55へと流れ込み、第2の排気ダクト56を介して外部へ排気される流路(矢印B)へ切り替わる。
第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へドライエアを流す流路の場合、例えば第2のチャンバー30の製造過程で水分が発生して、下流側の第1のチャンバー20に流入して室内の湿度が増加してしまうが、第1のチャンバー20からドライエアを除湿機40からダイレクトに給気するとともに、バッファ領域55から第1又は第2のチャンバー20,30を通過したドライエアを排出することとなる。これにより、第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へのドライエアの給気を制限して連結空間同士の水分のクロスコンタミネーションを防止することができる。
実施例3の薄膜製造の環境維持装置によれば、薄膜製造工程において、除湿機で製造したドライエアを特に水分の影響を受け易い環境から、水分の影響を比較的受けにくい環境にドライエアを導入することで、製造工程全体を必要な環境にすることができる。
また連結したチャンバー間の場合にそのまま連結すると、水分等のクロスコンタミが発生する可能性があるが、連結空間の側面若しくは間にバッファ領域を設けることにより、この領域からドライエアを排出することで、連結空間同士の水分のクロスコンタミネーションを防止することができる。
次に実施例4の薄膜製造の環境維持装置について以下説明する。図4は実施例4の薄膜製造の環境維持装置の構成概略の説明図である。実施例4の薄膜製造の環境維持装置300と実施例3の薄膜製造の環境維持装置200と異なる構成は、第1の排気ダクトに替えて第1のチャンバー20のサンプル供給口に第4のダンパー90と、第2のチャンバー30のサンプル排出口に第5のダンパー92を設けた点である。実施例4のその他の構成は実施例3と同一であり、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第4のダンパー90は、第1のチャンバー20のサンプル供給口に取り付けられている。第4のダンパー90は、サンプル12を室内へ供給する供給口として機能するとともに、室内を通過したドライエアを外部へ排出する排気口としても機能する。
第5のダンパー92は、第2のチャンバー30のサンプル排出口に取り付けられている。第5のダンパー92は、サンプルを室外へ排出する排出口として機能する。また第4及び第5のダンパー90,92は第2のコントローラー82と電気的に接続している。
第2の排気ダクト56には、排気ファン94が取り付けられている。排気ファン94は第2のコントローラー82と電気的に接続している。排気ファン94は通常は第2の排気ダクト56を閉塞し、稼働時にダクトを開口してバッファ領域55に流れ込んだドライエアを外部に排気することができる。
次に上記構成の薄膜製造の環境維持装置による有機半導体の製造の環境維持方法について以下説明する。
まず除湿機40で生成されたドライエアが給気ダクト50を介して第2のチャンバー30の室内へ給気される。ドライエアの排気口となる第4のダンパー90は第5のダンパー92よりも開口率を広く設定してあり、第2のチャンバー30を通気したドライエアは、図3中の矢印Aに示すように、隣接する第1のチャンバー20へとバッファ領域55を介して流れ込む。第1のチャンバー20を通過したドライエアは第4のダンパー90から外部へ排気される。このとき第1及び第2のチャンバー20,30では第1及び第2のセンサー60,700により室内の湿度がセンシングされており、定期的に測定値が第1のコントローラー80aへ出力される。同時に第2のセンサー700による測定値は第2のコントローラー82にも出力されている。
第1のコントローラー80aでは第1及び第2のセンサー60,700による測定値と、予め定めた第1及び第2のチャンバー20,30の湿度の閾値を比較して第1のチャンバー20の測定値が閾値よりも増加していた場合には、給気ダクト50に設置した第1のダンパー52の開度を大きくする制御信号を第1のダンパー52へ出力する。これにより給気ダクト50から第2のチャンバー30の室内へ給気されるドライエアの給気量が増加し、第1及び第2のチャンバー20,30内の湿度を低下させることができる。
また第2のチャンバー30の測定値が閾値よりも増加していた場合には、第2のセンサー700の測定値が入力された第2のコントローラー82により第2のダンパー53を開放し、第4及び第5のダンパー90,92を閉塞し、排気ファン94を稼働する制御信号が第2,3,4のダンパー53,90,92及び排気ファン94へそれぞれ出力される。
第2のダンパー53が開放され、第4及び5のダンパー90,92が閉塞し排気ファン94が稼働すると、第2の給気ダクト51から第1のチャンバー20へドライエアが供給されるとともに、第2の排気ダクト56からバッファ領域55に流れ込むドライエアが外部へ排出される経路が形成される。このときドライエアの供給量は第1の給気ダクト50aよりも第2の給気ダクト51が多くなるように設定している。そうすると、第2のチャンバー30、第1のチャンバー20、第4のダンパー90を通過するドライエアのこれまでの流路から、第1及び第2のチャンバー20,30をそれぞれ通過したドライエアがバッファ領域55へと流れ込み、第2の排気ダクト56を介して外部へ排気される流路へと切り替わる(矢印B)。
これにより、第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へドライエアを流す流路の場合、例えば第2のチャンバー30の製造過程で水分が発生して、下流側の第1のチャンバー20に流入して室内の湿度が増加してしまうが、ドライエアを除湿機40から第1のチャンバー20へダイレクトに給気するとともに、バッファ領域55から第1又は第2のチャンバー20,30を通過したドライエアを排出することにより、第2のチャンバー30から第1のチャンバー20へのドライエアの給気を制限して連結空間同士の水分のクロスコンタミネーションを防止することができる。
実施例4の薄膜製造方法及びその装置によれば、有機薄膜製造工程において、除湿機で製造したドライエアを特に水分の影響を受け易い環境から、水分の影響を比較的受けにくい環境にドライエアを導入することで、製造工程全体を必要な環境にすることができる。また連結空間の側面若しくは間にバッファ領域を設けることにより、この領域からドライエアを排出することで、連結空間同士の水分のクロスコンタミネーションを防止することができる。
このような本発明の薄膜製造の環境維持方法及びその装置によれば、除湿機で除湿されたドライエアを特に水分の影響を受けやすい工程を行うチャンバーへ給気した後、水分の影響を受け難い工程を行うチャンバーへ導入しているので、従来、複数のチャンバーへそれぞれドライエアを供給していた供給量を1つのチャンバー分の供給量で賄うことができる。従ってドライエアの製造量の総量を低減でき、省エネルギー化を図るとともに、CO2排出量を低減することができる。
10,100,200,300………薄膜製造の環境維持装置、12………サンプル、14………搬送経路、20………第1のチャンバー、21………開口部、30………第2のチャンバー、40………除湿機、42………送気ファン、50………給気ダクト、51………第2の給気ダクト、52………第1のダンパー、53………第2のダンパー、54………第3のダンパー、55………バッファ領域、56………第2の排気ダクト、60………第1のセンサー、62………排気ダクト、64………排気ダンパー、70………センサー、80………コントローラー、82………第2のコントローラー、90………第4のダンパー、92………第5のダンパー、700………第2のセンサー。

Claims (6)

  1. 薄膜を製造する第1のチャンバーと、前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定した第2のチャンバーと、を隣接配置して、前記第2のチャンバーから前記第1のチャンバーへドライエアを供給し、
    前記第2のチャンバー内の湿度をセンシングして、
    前記第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御することを特徴とする薄膜製造の環境維持方法。
  2. 請求項1に記載の薄膜製造の環境維持方法において、
    前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をそれぞれセンシングして、
    前記第1又は第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御することを特徴とする薄膜製造の環境維持方法。
  3. 請求項2に記載の薄膜製造の環境維持方法において、
    前記第2のチャンバーの湿度が増加したとき、
    除湿機から前記第1のチャンバーへ前記ドライエアを供給して、
    前記第1及び第2のチャンバーの間の両室内の空気が流入可能なバッファ領域から前記第1又は第2のチャンバーを通過した前記ドライエアを排気することを特徴とする薄膜製造の環境維持方法。
  4. ドライエアを製造する除湿機と、
    薄膜を製造する第1のチャンバーと、
    前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定し、前記第1のチャンバーと隣接配置し、前記第1のチャンバーへ室内空気を送気可能な第2のチャンバーと、
    前記第2のチャンバーへ前記ドライエアを供給する給気ダクトと、
    前記第2のチャンバー内の湿度をセンシングするセンサーと、
    前記第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御するコントローラーと、
    を備えたことを特徴とする薄膜製造の環境維持装置。
  5. 請求項4に記載の薄膜製造の環境維持装置において、
    前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をそれぞれセンシングする第1及び第2のセンサーと、
    前記第1又は第2のチャンバー内の湿度の測定値に基づいて、前記第2のチャンバーへの前記ドライエアの供給量を制御するコントローラーと、
    を備えたことを特徴とする薄膜製造の環境維持装置。
  6. ドライエアを製造する除湿機と、
    薄膜を製造する第1のチャンバーと、
    前記第1のチャンバーよりも室内を低湿度に設定し、前記第1のチャンバーと隣接配置し、前記第1のチャンバーへ室内空気を送気可能な第2のチャンバーと、
    前記第1及び第2のチャンバーの間に両室内の空気が流入可能なバッファ領域と、
    前記第1及び第2のチャンバーへ前記ドライエアを供給する第1及び第2の給気ダクトと、
    前記第1及び第2のチャンバー内の湿度をセンシングする第1及び第2のセンサーと、
    前記第2のチャンバー内の湿度が増加したとき、前記除湿機から前記第1のチャンバーへ前記ドライエアを供給して、前記バッファ領域から前記第1及び第2のチャンバーを通過した前記ドライエアを排気するコントローラーと、
    を備えたことを特徴とする薄膜製造の環境維持装置。
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