JPH10330A - 低濃度有機溶剤ガス処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 濃度変動がある低濃度有機溶剤ガスを安全に
そして低いランニングコストにて処理する方法およびそ
の装置の提供。 【解決手段】 低濃度溶剤ガスを、吸着再生を繰り返し
濃縮処理を行う吸着濃縮装置２で処理し、吸着濃縮装置
から取り出される濃縮ガスを、燃焼装置８で酸化分解す
る際、燃焼装置の出口温度を感知し、その温度に応じて
吸着濃縮装置の脱着用気体供給風量および燃焼装置の濃
縮ガス処理風量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に低濃度の有機溶剤
ガスを安い運転コストで安全に吸着除去する装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、低濃度の有機溶剤ガスを処理する
場合、低濃度有機溶剤ガスを吸着材に通気吸着させ、吸
着された有機溶剤を小量の加熱気体にて吸着材から脱着
し、脱着された小風量、高濃度の有機溶剤ガスを２次処
理装置で処理する濃縮処理方法が有効な処理方法として
知られている。本装置に使用される吸着濃縮装置には、
少なくとも吸着部と脱着再生部を有する回転型濃縮装置
が一般的に使用される。濃縮された有機溶剤ガスの２次
処理装置としては、処理される有機溶剤が可燃性であれ
ば、触媒燃焼装置などの酸化分解処理装置（燃焼装置）
が一般的に使用される。

【０００３】回転型吸着濃縮装置と触媒燃焼装置とを組
み合わせた低濃度有機溶剤ガス濃縮処理装置のフローの
１例が図１に示される。ファン１を介して回転型吸着濃
縮装置吸着体２の吸着部２ａに通気された低濃度有機溶
剤ガスは、吸着浄化され放出される。溶剤を吸着した吸
着材は、回転により連続的に吸着部２ａから脱着部２ｂ
へ移動され、ファン３を介して熱交換器４及び加熱器５
にて加熱された小量の空気にて脱着再生される。脱着部
から小量の加熱空気で脱着された有機溶剤は、濃縮ガス
としてファン６を介して熱交換器７及び触媒燃焼装置８
に付設される加熱器８ａにて加熱され触媒８ｂに通気さ
れる。濃縮ガスは、触媒８ｂにて濃縮ガス中の有機溶剤
が酸化分解されることにより浄化され、熱交換器７及び
熱交換器４を経て排出される。本装置は、触媒上での溶
剤の酸化分解時に発生する酸化熱を熱交換器にて熱回収
しているため、触媒に供給される溶剤濃度により回収さ
れる熱量が決定される。触媒に供給される溶剤濃度が低
ければ、当然回収できる熱量が少なくなり、装置全体で
消費されるエネルギー量が増大する。触媒へ供給される
濃縮ガスの溶剤濃度は、吸着濃縮装置の操作条件が一定
の場合には吸着濃縮装置へ通気される処理ガスの濃度に
より決定される。なお、燃焼装置として直接燃焼装置を
使用した場合でも同様である。本装置の基本的な設計
は、吸着濃縮装置へ通気される溶剤濃度の最大値で設計
されることが一般的であるが、実際に装置へ通気される
溶剤濃度は変動することが多く、特に設計時の溶剤濃度
よりも低い濃度にて有機溶剤が吸着濃縮装置へ通気され
た場合には、前記の理由にて、装置で消費されるエネル
ギー量が増大し、実際の消費エネルギー量が設計時のエ
ネルギー消費量をはるかに上回ることがしばし起こる。
相当な時間、吸着濃縮装置へ通気されるガスに溶剤が含
まれない場合（工程からの溶剤発生が停止している場
合）には、吸着濃縮装置および燃焼装置を停止すること
も考えられる。しかしながら、これら装置を停止あるい
は起動するために相当な時間が必要なため、工程での溶
剤発生停止時間が短い場合には、これら装置停止するこ
とは困難である。即ち、排気ガス中の溶剤濃度が設計値
より低い場合に装置で消費されるエネルギーが設計値よ
り大きく上回るという問題を簡易的に解決する適切な方
法が無いという問題点があった。

【０００４】さらに、燃焼装置で処理できるガス濃度に
は限界がある。例えば、触媒燃焼装置を燃焼装置として
使用する場合、使用される触媒の使用温度には限界があ
る。一般によく使用される白金触媒の使用上限温度は５
００℃程度であり、これ以上の温度では触媒性能の低下
（熱劣化）が起きる。触媒に導入されるガス温度は２５
０〜３５０℃程度であるが、触媒上で有機溶剤が酸化分
解するため、実際の触媒温度は触媒に導入されるガス温
度より高くなる。有機溶剤の酸化分解による触媒温度の
上昇は有機溶剤ガスの濃度により決まる。有機溶剤ガス
の温度が高い程、触媒温度は上昇する。このため、触媒
で処理できる有機溶剤ガスの濃度には限界があるが、そ
の値はガスの種類により異なる。

【０００５】上記のごとく触媒燃焼装置等の燃焼装置で
処理できるガス濃度には限界があるため、燃焼装置単体
で有機溶剤ガスを処理する際に、一時的にガスの濃度が
限界以上となる場合には、燃焼装置に外気を取り入れ被
処理ガスを希釈するか、燃焼装置に導入されるガス温度
を下げる、などの方法が従来取られている。

【０００６】吸着濃縮装置から発生する濃縮ガスの濃度
は、前記のごとく、吸着濃縮装置に通気される被処理ガ
スの濃度に大きく左右される。特に工程のトラブルが原
因となる濃度変動は、著しいことが多い。このようなガ
スを上記濃縮装置に通気した際には、工程から排出され
るガス濃度の変動を受けて、濃縮装置から排出される濃
縮ガス濃度が変動する。従って、この濃縮ガスを燃焼装
置で処理した際には、濃縮ガス濃度が燃焼装置で処理出
来る限界濃度以上になることがある。この際、従来の燃
焼装置での対処方法を実施した場合には、次のような問
題点があった。まず、燃焼装置に外気を導入した場合に
は、吸着濃縮装置から吸引される濃縮ガス量が減少す
る。このため、ごく小量の加熱気体で吸着材を再生する
ことになり、濃縮ガスが危険な領域まで上昇するだけで
なく、再生時に吸着材に充分な通気がなされないため吸
着材からの放熱が充分出来ず、吸着材が異常発熱する危
険性がある。燃焼装置に外気を導入する際に、濃縮ガス
を大気に放出する方法もあるが、ダンパー、ファンの設
置などで装置が煩雑になり、装置価格も高くなる。外気
を取り入れる方法としては、外気取り入れダンパーを開
けることが一般には行われるが、外気取り入れダンパー
の開閉頻度が年に数回程度の場合、ダンパーの動作不良
が発生しやすく、問題となる場合がある。２点目の燃焼
装置に導入されるガス温度を下げる場合には、ガス温度
をさげても急激には酸化分解反応を低減させることは出
来ない。このため燃焼装置に触媒燃焼装置を使用した場
合には、その触媒の温度が限界温度を越え、触媒の寿命
を低下させることになる。このように上記濃縮装置から
発生する濃縮ガスを燃焼装置で処理するにあたり、濃縮
ガスの濃度が燃焼装置で処理出来る濃度の上限を越えた
場合の簡易的かつ適切な処理方法がないという問題点が
あった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解決するためになされたものである。すなわ
ち、低濃度有機溶剤ガスを吸着材に通気吸着させ、小量
の加熱気体で吸着された有機溶剤を脱着し、脱着された
高濃度の有機溶剤濃縮ガスを燃焼装置で処理する低濃度
有機溶剤ガス処理に関し、吸着濃縮装置へ通気されるガ
スの濃度が設計値よりも低く変動する場合に生じるエネ
ルギー消費量の増加を防ぎ、また、燃焼装置で処理出来
る濃度の上限を越えた場合には安全に対処する機能を有
する低濃度有機溶剤ガスの処理方法を提供するものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的とする本発明の要旨は、低濃度の有機溶剤ガスを
吸着体に通気吸着させ有機溶剤を吸着除去した後、小量
の加熱気体により吸着体に吸着された有機溶剤を脱着
し、これにより低濃度有機溶剤ガスから高濃度の濃縮ガ
スを発生させる吸着濃縮方法及び装置であって、これよ
り取り出される濃縮ガスを燃焼装置で酸化分解する際
に、燃焼装置の処理ガス入口温度もしくは出口温度もし
くは入出口温度差を感知し、それに応じて吸着濃縮装置
の脱着用気体供給風量および燃焼装置に供給される濃縮
ガス風量を調整する機能を有する低濃度有機溶剤ガスの
処理方法及び装置である。

【０００９】

【作用】本発明に至った理由は、次の２点の特性を見い
出し、装置へ応用したものである。 吸着濃縮装置に通気される溶剤ガス濃度が低ければ、
吸着濃縮装置の脱着用気体供給風量を下げることが可能
である。 燃焼装置の処理ガス入口と出口ガス温度差は、吸着濃
縮装置入口の実質的濃度を表すものである。 以下、上記２点につき説明する。

【００１０】図３には、吸着濃縮装置の除去性能を一定
とした場合の被処理ガス溶剤濃度と吸着濃縮装置の脱着
用気体風量との関係が示される。被処理ガスの溶剤濃度
が低ければ、脱着用気体の風量を下げられることがわか
る。（少ない脱着用気体風量で吸着体から溶剤を脱着す
ることが出来る。）

【００１１】図４には、吸着濃縮装置に通気されるガス
濃度と、吸着濃縮装置から発生する濃縮ガスを２次処理
している触媒燃焼装置の処理ガス出口温度との関係が示
されている。触媒燃焼装置の処理入口温度を一定に保っ
た場合には、吸着濃縮装置に通気されるガス濃度が高く
なれば触媒燃焼装置の出口温度がそれに従い高くなるこ
とがわかる。すなわち、触媒燃焼装置処理ガス入出口温
度差により、吸着濃縮装置へ通気される実質的溶剤ガス
濃度を知ることが出来る。

【００１２】連続回転型吸着濃縮装置とそれから発生す
る濃縮ガスの燃焼処理装置である触媒燃焼装置とを組み
合わせた低濃度有機溶剤ガス処理装置における本発明装
置の概略を示すフローの１例を図２に示す。以下本発明
の主旨を図２を用いて説明する。ファン１を介して回転
型吸着濃縮装置吸着体２の吸着部２ａに通気された低濃
度有機溶剤ガスは、吸着浄化され放出される。溶剤を吸
着した吸着材は、回転により連続的に吸着部２ａから脱
着部２ｂへ移動され、ファン３を介して熱交換器４及び
加熱器５にて加熱された小量の空気で脱着再生される。
脱着再生用の加熱空気の温度は１１ａの温度検出部と温
度調整器９ａが加熱器５を制御することにより調整され
ている。脱着部から小量の加熱空気で脱着された有機溶
剤は、濃縮ガスとしてファン６を介して熱交換器７およ
び触媒燃焼装置８に付設された加熱器８ａにて加熱され
触媒８ｂに通気される。触媒入り口ガス温度は温度検出
部１１ｂと温度調製器９ｂが加熱器８ａを制御すること
により調整される。濃縮ガスは、触媒８ｂにて濃縮ガス
中の有機溶剤が酸化分解されることにより浄化され、熱
交換器７および熱交換器４を経て排出される。１１ｃに
て検出された触媒燃焼装置の出口温度は、温度指示器９
ｃより温度指示値伝達器１０に送られる。温度指示値伝
達器１０から伝達されたデーターにより脱着用気体供給
ファン制御器１２ａがファン３即ち吸着濃縮装置の脱着
用気体供給風量をさらに濃縮ガス供給ファン制御器１２
ｂが濃縮ガスファン６即ち触媒燃焼装置の濃縮ガス供給
風量をそれぞれ調製する。本装置の作用は以下の通りで
ある。吸着濃縮装置へ供給される溶剤濃度が通常より低
い場合には、吸着濃縮装置から発生する濃縮ガスの濃度
が通常濃度より低くなるために、この濃縮ガスを処理す
る燃焼装置における酸化分解熱の発生量も通常より低く
なり、したがって燃焼装置の出口温度が通常温度より低
くなる。この通常より低い燃焼装置出口温度を受けて吸
着濃縮装置の脱着用気体風量および燃焼装置の濃縮ガス
供給風量を下げることにより、吸着濃縮装置の吸着除去
性能を維持したまま、吸着濃縮装置から発生する濃縮ガ
スの濃度を上げ、この濃縮ガスを燃焼温度まで昇温する
ために必要なエネルギーを削減することができる。ま
た、吸着濃縮装置に通常より高い濃度の溶剤ガスが供給
された場合には、濃縮ガス濃度が通常より高くなり、燃
焼装置の出口温度が通常より高くなる。さらに燃焼装置
処理上限濃度に対応する燃焼装置出口温度を越えた場合
には、これを受けて吸着濃縮装置の脱着用気体風量を上
げて、速やかに濃縮装置から発生する溶剤ガス濃度を下
げ、燃焼装置が上限濃度をこえて濃縮ガスを処理するこ
とを防ぐことが出来る。

【００１３】本発明で使用される吸着濃縮装置の例とし
てハニカム構造の回転吸着体を使用した装置概要の１例
が図５に、またマット状のエンドレス構造の吸着体を使
用した装置概要の１例が図６に示される。しかしながら
これら装置の形状は本発明において特に限定されるもの
ではない。

【００１４】吸着濃縮装置の脱着用気体風量の調整手段
および燃焼装置の濃縮ガス風量の調整手段としては、図
２本発明例概略フロー図に示された、脱着用気体および
濃縮ガスを提供するそれぞれのファンの出力を調整する
ことにより実施する方法、または脱着用気体供給ライン
および燃焼装置の濃縮ガス供給ラインの途中に設置され
たダンパー開度を調整することにより実施する方法等が
ある。燃焼装置の処理ガス出口温度を検知してそれに応
じて的確かつ段階的に吸着濃縮装置の処理風量および燃
焼装置の濃縮ガス風量を調整するためには、脱着用気体
および濃縮ガスを供給するそれぞれのファンの出力を調
整する方法が望ましい。さらにファンの出力を調整する
方法としてはファンに使用されるモーターの回転速度を
インバーターにより調整することが望ましい。インバー
ターによる回転速度の調整方法としては、燃焼装置の出
口温度測定器（調整器）から出力されるアナログ電気信
号（温度の変換信号）によりインバーターの周波数出力
を調整する方法、さらには、燃焼装置の出口温度測定器
（調整器）の出力接点を複数組み合わせて、インバータ
ーへの入力接点条件を変化させることでインバーターの
周波数出力を調整する方法等がある。しかしながらこれ
らの吸着濃縮装置の脱着用気体風量調整方法および燃焼
装置の濃縮ガス風量調整方法については、本発明におい
て特に限定されるものではない。

【００１５】なお、吸着濃縮装置の脱着用気体風量およ
び燃焼装置の濃縮ガス風量を調整する場合には、それと
同時に吸着濃縮装置の吸着脱着繰り返し周期（連続回転
型吸着濃縮装置においては、吸着体の回転周期）を調整
することが、よりよい効果を引き出す場合がある。

【００１６】作用の１例を以下に示す。吸着濃縮装置へ
通気される被処理ガス濃度が低いためにそれから取り出
される濃縮ガスの濃度が低く、燃焼装置の出口温度（燃
焼後の排気温度）が所定温度より低い場合には、燃焼装
置の出口温度に応じて吸着濃縮装置の脱着用気体風量お
よび燃焼装置の濃縮ガス風量を下げて、吸着濃縮装置の
吸着除去性能を維持したまま濃縮ガスの温度を上げる。
このことにより濃縮ガスを燃焼装置にて酸化分解を行う
温度まで昇温させるに必要なエネルギー消費量を低減さ
せることが可能である。表１には、吸着濃縮装置に低濃
度溶剤ガスを通気し濃縮装置から取り出される濃縮ガス
を触媒燃焼装置で処理した１例が示される。本例では、
図２に示されるフローにて低濃度溶剤ガスが処理されて
いる。なお、触媒燃焼温度までの濃縮ガスの昇温には本
例においては電気ヒーターが用いられている。比較例１
は、吸着濃縮装置へ１５０ｐｐｍのキシレン−酢酸エチ
ル混合ガス（キシレン１２０ｐｐｍ、酢酸エチル３０ｐ
ｐｍ）が通気されている例である。触媒燃焼装置で溶剤
ガスが酸化分解し発生した酸化分解熱が装置に付設され
た熱交換器により熱回収されているめ、濃縮ガスを触媒
燃焼温度まで昇温するに必要な電力は０．８５ｋｗであ
る。比較例２においては、吸着濃縮装置へ設計濃度より
低い１００ｐｐｍのキシレン−酢酸エチル混合ガス（キ
シレン８０ｐｐｍ、酢酸エチル２０ｐｐｍ）が通気され
ている。吸着濃縮装置の脱着用気体風量および燃焼装置
の濃縮ガス風量はそのままにて運転されているため、触
媒燃焼装置の燃焼温度まで被処理ガスを昇温するに必要
な電力が２．０ｋｗと比較例１の２倍以上必要となる。
本実施例１では、比較例２同様、吸着濃縮装置へ設計濃
度より低い１００ｐｐｍのキシレン−酢酸エチル混合ガ
ス（キシレン８０ｐｐｍ、酢酸エチル２０ｐｐｍ）が通
気されている。しかしながら、触媒燃焼装置出口温度が
所定温度より低いことを受けて、自動的に吸着濃縮装置
の脱着用気体風量および触媒燃焼装置の濃縮ガス風量が
下がり、これにより、触媒燃焼装置で処理する濃縮ガス
風量が低下しさらに濃縮ガス濃度が上昇したため、触媒
燃焼装置の燃焼温度まで被処理ガスを昇温するに必要な
電力が０．８７ｋｗと比較例２に比べ約１／２以下に低
減されている。

【００１７】作用の第２例を以下に記す。通常の設計濃
度である１００ｐｐｍのトルエンガスが被処理ガスとし
て連続回転型の吸着濃縮装置へ通気されている。濃縮装
置から取り出される濃縮ガスの２次処理装置として触媒
燃焼装置が使用されており、触媒の出口温度は４５０℃
を示している。この吸着濃縮装置へ通気されている被処
理ガスのトルエン濃度が一時的に２００ｐｐｍまで上昇
したため該触媒出口温度が上昇し触媒耐熱温度である５
５０℃に近づいた。触媒出口温度が高いことを受けて吸
着濃縮装置の脱着用気体風量および燃焼装置の濃縮ガス
風量が自動的に１m³/minから２m³/minに調整された（そ
れぞれの風量が２倍になった）。これにより触媒出口温
度は急激に低下し、触媒の熱劣化による性能低下を防ぐ
ことが出来た。

【００１８】

【表１】

【図面の簡単な説明】

【図１】 連続回転型吸着濃縮装置と燃焼装置とを組み
合わせた従来の装置フロー

【図２】 本発明のフロー

【図３】 吸着濃縮装置における吸着被処理ガス濃度と
吸着濃縮装置の脱着用気体風量との関係を表した図。

【図４】 吸着濃縮装置における吸着被処理ガス濃度の
吸着濃縮装置から取り出される濃縮ガスの燃焼処理装置
出口温度との関係を表した図。

【図５】 連続回転型吸着濃縮装置の例

【図６】 連続回転型吸着濃縮装置の例

【符号の説明】

１ ファン ２ 吸着体 ２ａ 吸着体吸着部 ２ｂ 吸着体脱着部 ３ ファン ４ 熱交換器 ５ 脱着用気体加熱ヒーター ６ ファン ７ 熱交換器 ８ 触媒燃焼装置 ８ａ 触媒燃焼装置用ヒーター ８ｂ 触媒 ９ 温度調節器 １０ 温度指示値伝達器 １１ 温度検知器（温度測定器） １２ａ 脱着用気体供給ファン制御器 １２ｂ 濃縮ガス供給ファン制御器 １３ 吸着体回転駆動機

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 低濃度の有機溶剤ガスを吸着濃縮装置の
   吸着体に通気吸着させガス中の有機溶剤を吸着除去した
   後、小量の加熱された脱着用気体により該吸着体に吸着
   された有機溶剤を脱着し、この吸着脱着を繰り返し行う
   ことにより低濃度有機溶剤ガスから高濃度の濃縮ガスを
   取り出し、この取り出された濃縮ガスを燃焼装置で酸化
   分解する際に、燃焼装置の処理ガス入口温度もしくは出
   口温度もしくは入口・出口温度差を感知し、それに応じ
   て吸着濃縮装置の脱着用気体供給風量および燃焼装置で
   処理される濃縮ガス風量を調整することを特徴とする低
   濃度有機溶剤ガスの処理方法。
2. 【請求項２】 低濃度の有機溶剤を含有する被処理ガス
   を吸着体に送る被処理ガス供給手段、被処理ガスを吸着
   する吸着体が配設された吸着手段、吸着体に吸着された
   有機溶剤を脱着するための脱着用気体を前記吸着体の脱
   着部に供給する脱着用気体供給手段、脱着用気体供給風
   量を調整する脱着用気体風量調整手段、該脱着用気体を
   加熱する加熱手段、脱着用気体により前記吸着体に吸着
   された有機溶剤を脱着する脱着手段、吸着脱着繰り返し
   周期の調整手段が設けられ、さらには前記吸着濃縮装置
   から取り出される高濃度の有機溶剤を含む脱着ガスを燃
   焼装置へ供給する濃縮ガス供給手段、濃縮ガスの燃焼装
   置への供給風量を調整する濃縮ガス風量調整手段、前記
   濃縮ガスを燃焼酸化させる燃焼手段、該燃焼手段の処理
   ガス入口温度もしくは出口温度もしくは入口・出口温度
   差を検知する検知手段及び前記燃焼装置処理ガス入口温
   度もしくは出口温度もしくは入口・出口温度差の検知デ
   ーターを前記吸着濃縮装置の脱着用気体風量調整手段お
   よび燃焼装置の濃縮ガス風量調整手段に伝達する伝達手
   段を設けた低濃度有機溶剤ガス処理装置。
3. 【請求項３】 吸着体を回転移動させる吸着体回転移動
   手段、低濃度の有機溶剤を含有する被処理ガスを吸着体
   へ送る被処理ガス供給手段、被処理ガスを回転移動する
   吸着体の吸着部で吸着させる吸着手段、吸着体に吸着さ
   れた有機溶剤を脱着するための脱着用気体を前記吸着体
   へ供給する脱着用気体供給手段、該脱着用気体の供給風
   量を調整する脱着用気体風量調整手段、脱着用加熱気体
   を加熱する加熱手段、回転移動する吸着体に吸着された
   有機溶剤を前記脱着用加熱気体により脱着部にて脱着す
   るための脱着手段を少なくとも有する連続回転型の吸着
   濃縮装置を使用した請求項４に記載の低濃度有機溶剤ガ
   ス処理装置。
4. 【請求項４】 吸着濃縮装置の脱着用気体風量および燃
   焼装置の濃縮ガス風量の調整が、脱着用気体供給手段お
   よび燃焼装置の濃縮ガス供給手段に使用されるファンの
   モーターをインバーター制御することにより行なわれる
   請求項２および請求項３の低濃度有機溶剤ガスの処理装
   置。