JP3547913B2 - 蓄熱脱臭処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中に含まれる可燃性有害悪臭成分を直接燃焼させたり、触媒存在下において酸化燃焼又は熱分解させて脱臭処理すると共に、高温の処理済排ガスの熱を回収して再利用する蓄熱脱臭処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装ブース,塗装乾燥炉,印刷用乾燥炉,プラスチックや合板の製造設備,食品加工設備,産業廃棄物処理設備,消化剤製造設備あるいは香料製造設備などの各種施設内においては、塗料,インキ,溶剤,接着剤,合成樹脂,あるいは化学薬品等から、アルコール類,エステル類や,有毒で特有の臭気を持つフェノール類,アルデヒド類等の可燃性有害悪臭成分が発生する。
【0003】
そして、このような有害悪臭成分を含んだ排ガスは、公害防止の観点から直接大気中に放出することはできないので、通常は、脱臭処理を施して、無毒無臭化した状態で放出している。
代表的な脱臭処理方法としては、排ガス中の有害悪臭成分を700〜900℃の高温下で酸化燃焼又は熱分解して炭酸ガスと水に変化させて無臭化する直接燃焼法が知られている。これは、脱臭効果が抜群であって他のいかなる脱臭法と比較しても劣らず、また、可燃性の臭気成分に対して全般的に適用できるという長所があるが、その反面、燃料消費量が大であり、ランニングコストが嵩むという短所がある。
このため燃費を抑えてランニングコストを軽減させるために、脱臭処理した高温の処理済排ガスの熱を有効に利用して、ランニングコストを軽減する蓄熱脱臭処理装置が提案されている。
【0004】
図3は、そのような蓄熱脱臭処理装置を示し、本例の蓄熱脱臭処理装置31は、高温雰囲気下で未処理排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーン2に燃焼バーナなどの加熱装置3が設けられると共に、当該排ガス処理ゾーン2に蓄熱層4A〜4Cを有する三つの蓄熱ゾーン5A〜5Cが並列に接続して形成されている。
各蓄熱ゾーン5A〜5Cには、送風ファン6を介装した未処理排ガス送給ダクト7から分岐形成された未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cと、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cと、蓄熱ゾーン5A〜5C内に残存する未処理排ガスを前記送風ファン6の吸引側に還流するパージダクト10A〜10Cが接続されると共に、当該各ダクト8A〜8C,9A〜9C,10A〜10Cには、夫々のダクトを任意のタイミングで導通/遮断させるオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが介装されている。
【0005】
そして、前記各オートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを開閉操作して、未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C,パージダクト10A〜10Cを順次導通することにより、導入側及び排出側となる蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に交代させ、未処理排ガスを一の蓄熱ゾーン5A〜5Cから導入し、その蓄熱層4A〜4Cの熱で予熱して前記排ガス処理ゾーン2に導入し、当該排ガス処理ゾーン2で脱臭処理した後、高温の処理済排ガスの熱の一部を他の蓄熱ゾーン5A〜5Cの蓄熱層4A〜4Cで回収してから外部に排出し、また,残りの処理済排ガスをさらにもう一つの蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入して、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10A〜10Cを通って排ガス送給ダクト7へ還流し、これを交互に繰り返すことにより連続的に脱臭処理を行うようになされている。
【0006】
具体的には、オートダンパ11A,12B,13Cを開くと、未処理排ガスが一の蓄熱ゾーン5Aを通って排ガス処理ゾーン2に導入され、700〜900℃の高温雰囲気下で脱臭処理された後、その高温の処理済ガスのほとんどが他の蓄熱ゾーン5Bを通り、その熱を蓄熱層4Bで回収した後、処理済ガス排出ダクト9Bから外部へ排出される。また,処理済排ガスの残りがさらにもう一つの蓄熱ゾーン5Cに導入され、当該蓄熱ゾーン5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10Cを通って未処理排ガス送給ダクト7へ還流され、再び導入側の蓄熱ゾーン5Aに送給される。
【0007】
そして、例えば60秒経過すると、オートダンパ11A,12B,13Cが閉じてオートダンパ13A,11B,12Cが開き、蓄熱の終了した蓄熱ゾーン5Bから未処理排ガスが導入され、パージが終了した蓄熱ゾーン5Cから処理済排ガスが排出され、いままで排ガスが導入して内部に未処理ガスの残る蓄熱ゾーン5Aがパージされる。
さらに、60秒経過すると、オートダンパ13A,11B,12Cが閉じてオートダンパ12A,13B,11Cが開き、蓄熱の終了した蓄熱ゾーン5Cから未処理排ガスが導入され、パージが終了した蓄熱ゾーン5Aから処理済排ガスが排出され、いままで排ガスが導入して内部に未処理ガスの残る蓄熱ゾーン5Bがパージされる。
したがって、これを順次繰り返すことにより、排ガス発生源から送給される未処理排ガスを連続的に処理することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排ガス導入ダクト8A〜8C,排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cに介装されているオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cのうち、一つでも故障して閉鎖状態のまま開成不能又は開成状態のまま閉成不能に陥ると、前述のように各蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に使用することができなくなり、故障の状況によっては、一の蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入された未処理排ガスが、処理されないまま、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続された処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cを通って外部へ排出されたり、パージ運転ができなくなって処理済排ガスを排出する際に蓄熱ゾーン5A〜5C内に残る未処理排ガスが外部へ漏洩するという問題があった。
したがって、この場合に未処理排ガスの漏洩を停止させるためには、排ガス発生源となる塗装ブース,塗装乾燥炉,印刷用乾燥炉,プラスチックや合板の製造設備,食品加工設備,産業廃棄物処理設備,消化剤製造設備あるいは香料製造設備などの各種施設を運転を休止して未処理排ガスの送給を停止するか、連続して運転継続する場合には他の装置を用いて未処理排ガスを処理しなければならない。
【0009】
特に、フルオートメーションの塗装工場などは、稼動開始すると24時間操業で週末まで塗装設備を連続運転し、途中で休止することはできないので、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31の他に、非常時に使用するバックアップ用の脱臭処理装置を設置し、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31のオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cなどに故障が発生したときに、パックアップ用の脱臭処理装置を稼動させるようにしている。
しかし、バックアップ用の脱臭処理装置は、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31が正常に稼動している間は使用されないのでスペース的に無駄であるだけでなく、非常時に備えていつでも使用することができるようにメンテナンスを欠かすことができないという面倒があった。
また、この種の蓄熱脱臭装置において、運転不能に陥る原因は、そのほとんどがダンパの故障であり、特に、処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cやパージダクト10A〜10Cには700〜900℃程度の高温排ガスが流れるので、その熱の影響でこれら各ダクト9A〜9C,10A〜10Cに介装されたオートダンパ12A〜12C,13A〜13Cが故障しやすく、ダンパ故障以外の原因は極めて少ない。
【0010】
そこで本発明は、バックアップ用の脱臭処理装置を特に設置することなく、通常使用する蓄熱脱臭処理装置のオートダンパが故障しても、継続して未処理排ガスの脱臭処理を行い、処理済排ガスのみを外部に排出できるようにすることを技術的課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、高温雰囲気下で排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーンに、蓄熱層を有する複数の蓄熱ゾーンが夫々の蓄熱層を排ガス処理ゾーンに対面させて並列に接続され、各蓄熱ゾーンには、排ガス発生源から未処理排ガスを吸引する送風ファンを介装した未処理排ガス送給ダクトから分岐形成された未処理排ガス導入ダクトと、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクトと、蓄熱ゾーン内に残存する未処理排ガスを前記送風ファンの吸引側に還流するパージダクトが接続されると共に、当該各ダクトには、夫々のダクトを任意のタイミングで導通/遮断させるオートダンパが介装され、当該オートダンパを開閉制御して、排ガス処理ゾーンで脱臭処理すべき未処理排ガスを前記未処理排ガス導入ダクトから導入する導入側の蓄熱ゾーンと、当該排ガス処理ゾーンで脱臭処理された処理済排ガスを前記処理済排ガス排出ダクトから排出する排出側の蓄熱ゾーンを順次交互に交代させて排ガス発生源から送給される未処理排ガスを連続的に脱臭処理する蓄熱脱臭処理装置において、前記未処理排ガス送給ダクトに介装された送風ファンの吹出側には、前記未処理排ガス導入ダクトに介装されたオートダンパをバイパスして前記排ガス処理ゾーンに未処理排ガスを導入する少なくとも一の未処理排ガス導入用バイパスダクトが連通されると共に、前記排ガス処理ゾーンには、処理済排ガス排出ダクトに介装されたオートダンパをバイパスして外部に処理済排ガスを排出する少なくとも一の処理済排ガス排出用バイパスダクトが連通され、前記未処理排ガス導入ダクト, 処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトに介装されたオートダンパが一つでも故障したときに、前記未処理排ガス送給ダクトから未処理排ガス導入用バイパスダクトを通り排ガス処理ゾーンに至る流路を導通させる非常導通用ダンパと、排ガス処理ゾーンから処理済排ガス排出用バイパスダクトを通り外部に至る流路を導通させる非常導通用ダンパと、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトを介して蓄熱ゾーンに連通する流路を遮断する非常遮断用ダンパを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトに介装されたオートダンパが故障すると、未処理排ガス導入用バイパスダクトと処理済排ガス排出用バイパスダクトが非常導通用ダンパにより導通されて、未処理排ガス送給ダクトから未処理排ガス導入用バイパスダクトを通り排ガス処理ゾーンに至る流路が導通し、排ガス処理ゾーンから処理済排ガス排出用バイパスダクトを通り処理済排ガスを外部に排出する流路が導通される。
したがって、未処理排ガス送給ダクトを介して送給されてきた未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンに導入され、当該排ガス処理ゾーンで脱臭処理された後、処理済排ガスが処理済排ガス排出用バイパスダクトを通って外部に排出され、高温の処理済排ガスを蓄熱層で回収することはできないが、直燃式の脱臭処理装置として運転され、未処理排ガスは確実に脱臭処理されて外部に排出される。
このとき、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトを介して蓄熱ゾーンに連通する流路は、非常遮断用ダンパによりすべて遮断されているので、これら各ダクトを介して未処理排ガスが漏洩することもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を図面に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る蓄熱脱臭処理装置の一例を示すフローシート、図2は他の実施形態を示すフローシートである。なお、図3と共通する部分については同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0014】
本例の蓄熱脱臭処理装置1は、図3と同様に、高温雰囲気下で未処理排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーン2に燃焼バーナなどの加熱装置3が設けられると共に、当該排ガス処理ゾーン2に蓄熱層4A〜4Cを有する三つの蓄熱ゾーン5A〜5Cが前記各蓄熱層4A〜4Cを排ガス処理ゾーン2に対面させて並列に接続された3塔式に構成されている。
【0015】
そして、本例では、各蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続される未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cを分岐形成した未処理排ガス送給ダクト7には、送風ファン6の吹出側で、且つ、各未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cが分岐する手前側から、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cをバイパスして前記排ガス処理ゾーン2に未処理排ガスを導入する未処理排ガス導入用バイパスダクト20が分岐されて熱交換器21内を通り、その流出端部20aが排ガス処理ゾーン2に接続されている。
この未処理排ガス導入用バイパスダクト20には、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C, 処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cに介装されたオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cのいずれかが故障した非常時に、未処理排ガス送給ダクト7から未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通り排ガス処理ゾーン2に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ22が介装されている。
【0016】
また、前記排ガス処理ゾーン2には、処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cをバイパスして外部に処理済排ガスを排出する処理済排ガス排出用バイパスダクト23の流入端部23aが接続されており、当該バイパスダクト23には高温の処理済排ガスを熱源とする前記熱交換器21が介装され、前記未処理排ガス導入用バイパスダクト20で送給される未処理排ガスを余熱するようになされている。
また、処理済排ガス排出用バイパスダクト23には、非常時に、排ガス処理ゾーン2から当該バイパスダクト23を通り外部に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ24が介装されている。
【0017】
なお、25,26,27は、前記各バイパスダクト20,23を導通させて未処理排ガスを処理する場合に閉成されて、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断する非常遮断用ダンパであって、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って送給された未処理排ガスが外部に漏洩したり、外部に漏洩しないまでもパージダクト10A〜10Cを介して未処理排ガス送給ダクト7に還流されることにより脱臭処理風量が変動したりすることがないようになされている。
【0018】
また、28は排ガス処理ゾーン2に配設された補助加熱装置であって、各バイパスダクト20及び23を導通させて排ガスの脱臭処理を行う場合に、蓄熱層4A〜4Cで予熱できない分の熱量を補うようになされている。
【0019】
以上が本発明の一例構成であって、次にその動作について説明する。
正常時は、図3の説明と同様であって、前記各オートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを開閉操作して、未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C,パージダクト10A〜10Cを順次導通することにより、導入側及び排出側となる蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に交代させ、未処理排ガスを一の蓄熱ゾーン5A〜5Cから導入し、その蓄熱層4A〜4Cの熱で予熱して前記排ガス処理ゾーン2に導入し、当該排ガス処理ゾーン2で脱臭処理した後、高温の処理済排ガスの熱の一部を他の蓄熱ゾーン5A〜5Cの蓄熱層4A〜4Cで回収してから外部に排出し、また,残りの処理済排ガスをさらにもう一つの蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入して、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10A〜10Cを通って未処理排ガス送給ダクト7へ還流し、これを交互に繰り返すことにより連続的に脱臭処理を行われる。
【0020】
ここで、いずれかのオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが故障して、開閉不能になり、開いたまま又は閉じたまま動かなくなると、非常導通用ダンパ22及び24を開成し、未処理排ガス導入用バイパスダクト20及び処理済排ガス排出用バイパスダクト23を導通させると共に、非常遮断用ダンパ25,26,27を閉成して、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断する。
【0021】
これにより、排ガス発生源(図示せず)から未処理排ガス送給ダクト7を通って送給された未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って排ガス処理ゾーン2に導入され、ここで処理された高温の処理済排ガスは、処理済排ガス排出用バイパスダクト23を通って外部へ排出されることとなり、直燃式脱臭装置として継続的に排ガスの脱臭処理を行うことができる。
したがって、一台の蓄熱脱臭処理装置1を設置するだけで、バックアップ用の脱臭処理装置を設置することなく継続して排ガスの脱臭処理を行うことができる。
またこのとき、高温の処理済排ガスは処理済排ガス排出用バイパスダクト23に介装された熱交換器21に送給され、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通る未処理排ガスが当該熱交換器21で予熱されて排ガス処理ゾーン2に導入されるので、排熱の有効利用が図られる。
ただし、排ガス処理ゾーン2に設置した加熱装置3の熱供給容量では足りない場合には、補助加熱装置28を稼動させればよい。
そして、週末などに、排ガス発生源となる塗装ブースや塗装乾燥炉などの運転が休止されたときに、故障したオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを交換・修理すれば、再び、通常の蓄熱脱臭処理装置として運転できる。
【0022】
図2は本発明の他の実施形態を示すもので、図1及び図3と共通する部分は同一符号を付して説明する。
本例では、未処理排ガス導入用バイパスダクト20が、例えば一の蓄熱ゾーン5Aに接続された未処理排ガス導入ダクト8Aに介装されているオートダンパ11Aより排ガス処理ゾーン2側で合流するように接続されると共に、前記処理済排ガス排出用バイパスダクト23が、他の蓄熱ゾーン5Cに接続された処理済排ガス排出ダクト9Cに介装されているオートダンパ12Cより排ガス処理ゾーン2側で分岐するように接続されている。
【0023】
この場合も、いずれかのオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが故障したときに、非常導通用ダンパ22,24を開成して、未処理排ガス導入用バイパスダクト20及び処理済排ガス排出用バイパスダクト23を導通させると共に、非常遮断用ダンパ25,26,27を閉成して、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断すれば、排ガス発生源(図示せず)から未処理排ガス送給ダクト7を通って送給された未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って排ガス処理ゾーン2に導入され、ここで脱臭処理された処理済排ガスは、処理済排ガス排出用バイパスダクト23を通って外部へ排出されることとなり、直燃式脱臭装置として継続的に排ガスの脱臭処理を行うことができる。
【0024】
なお、未処理排ガス導入用バイパスダクト20の流出端部20aや、処理済排ガス排出用バイパスダクト23の流入端部23aは、排ガス処理ゾーン2や未処理排ガス導入ダクト8Aや処理済排ガス排出ダクト9Cに接続する場合に限らず、蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続する場合であってもよい。
また、上述の説明では、いずれも蓄熱ゾーン5A〜5Cが三つ形成された三塔式の蓄熱脱臭処理装置を例にとって説明したが、蓄熱ゾーン数は二以上であれば任意であって、二塔式の蓄熱脱臭処理装置でも、三塔以上の多塔式蓄熱脱臭処理装置にも適用し得る。
さらに、本発明は、排ガス処理ゾーン2の各蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する部分に触媒層を配設した触媒式の脱臭処理装置にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、蓄熱ゾーンに接続されている未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト,パージダクトに介装されているオートダンパが故障しても、未処理排ガス導入用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンに未処理排ガスを導入し、また、処理済排ガス排出用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンから処理済排ガスを外部に排出させて、直燃式の脱臭処理を行うことができるので、バックアップ用の別の脱臭装置を設置するまでもなく、継続して排ガス処理を行うことができるという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄熱脱臭処理装置の一例を示すフローシート。
【図2】他の実施形態を示すフローシート。
【図3】従来装置を示すフローシート。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・蓄熱脱臭処理装置
2・・・・・・・・・排ガス処理ゾーン
3・・・・・・・・・加熱装置
4A〜4C・・・・・蓄熱層
5A〜5C・・・・・蓄熱ゾーン
6・・・・・・・・・送風ファン
7・・・・・・・・・未処理排ガス送給ダクト
8A〜8C・・・・・未処理排ガス導入ダクト
9A〜9C・・・・・処理済排ガス排出ダクト
10A〜10C・・・・パージダクト
11A〜11C・・・・オートダンパ
12A〜12C・・・・オートダンパ
13A〜13C・・・・オートダンパ
20・・・・・・・・・未処理排ガス導入用バイパスダクト
20a・・・・・・・・その流出端部
22・・・・・・・・・非常導通用ダンパ
23・・・・・・・・・処理済排ガス排出用バイパスダクト
23a・・・・・・・・その流入端部
24・・・・・・・・・非常導通用ダンパ
25,26,27・・・非常遮断用ダンパ
28・・・・・・・・・補助加熱装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中に含まれる可燃性有害悪臭成分を直接燃焼させたり、触媒存在下において酸化燃焼又は熱分解させて脱臭処理すると共に、高温の処理済排ガスの熱を回収して再利用する蓄熱脱臭処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装ブース,塗装乾燥炉,印刷用乾燥炉,プラスチックや合板の製造設備,食品加工設備,産業廃棄物処理設備,消化剤製造設備あるいは香料製造設備などの各種施設内においては、塗料,インキ,溶剤,接着剤,合成樹脂,あるいは化学薬品等から、アルコール類,エステル類や,有毒で特有の臭気を持つフェノール類,アルデヒド類等の可燃性有害悪臭成分が発生する。
【0003】
そして、このような有害悪臭成分を含んだ排ガスは、公害防止の観点から直接大気中に放出することはできないので、通常は、脱臭処理を施して、無毒無臭化した状態で放出している。
代表的な脱臭処理方法としては、排ガス中の有害悪臭成分を700〜900℃の高温下で酸化燃焼又は熱分解して炭酸ガスと水に変化させて無臭化する直接燃焼法が知られている。これは、脱臭効果が抜群であって他のいかなる脱臭法と比較しても劣らず、また、可燃性の臭気成分に対して全般的に適用できるという長所があるが、その反面、燃料消費量が大であり、ランニングコストが嵩むという短所がある。
このため燃費を抑えてランニングコストを軽減させるために、脱臭処理した高温の処理済排ガスの熱を有効に利用して、ランニングコストを軽減する蓄熱脱臭処理装置が提案されている。
【0004】
図3は、そのような蓄熱脱臭処理装置を示し、本例の蓄熱脱臭処理装置31は、高温雰囲気下で未処理排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーン2に燃焼バーナなどの加熱装置3が設けられると共に、当該排ガス処理ゾーン2に蓄熱層4A〜4Cを有する三つの蓄熱ゾーン5A〜5Cが並列に接続して形成されている。
各蓄熱ゾーン5A〜5Cには、送風ファン6を介装した未処理排ガス送給ダクト7から分岐形成された未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cと、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cと、蓄熱ゾーン5A〜5C内に残存する未処理排ガスを前記送風ファン6の吸引側に還流するパージダクト10A〜10Cが接続されると共に、当該各ダクト8A〜8C,9A〜9C,10A〜10Cには、夫々のダクトを任意のタイミングで導通/遮断させるオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが介装されている。
【0005】
そして、前記各オートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを開閉操作して、未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C,パージダクト10A〜10Cを順次導通することにより、導入側及び排出側となる蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に交代させ、未処理排ガスを一の蓄熱ゾーン5A〜5Cから導入し、その蓄熱層4A〜4Cの熱で予熱して前記排ガス処理ゾーン2に導入し、当該排ガス処理ゾーン2で脱臭処理した後、高温の処理済排ガスの熱の一部を他の蓄熱ゾーン5A〜5Cの蓄熱層4A〜4Cで回収してから外部に排出し、また,残りの処理済排ガスをさらにもう一つの蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入して、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10A〜10Cを通って排ガス送給ダクト7へ還流し、これを交互に繰り返すことにより連続的に脱臭処理を行うようになされている。
【0006】
具体的には、オートダンパ11A,12B,13Cを開くと、未処理排ガスが一の蓄熱ゾーン5Aを通って排ガス処理ゾーン2に導入され、700〜900℃の高温雰囲気下で脱臭処理された後、その高温の処理済ガスのほとんどが他の蓄熱ゾーン5Bを通り、その熱を蓄熱層4Bで回収した後、処理済ガス排出ダクト9Bから外部へ排出される。また,処理済排ガスの残りがさらにもう一つの蓄熱ゾーン5Cに導入され、当該蓄熱ゾーン5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10Cを通って未処理排ガス送給ダクト7へ還流され、再び導入側の蓄熱ゾーン5Aに送給される。
【0007】
そして、例えば60秒経過すると、オートダンパ11A,12B,13Cが閉じてオートダンパ13A,11B,12Cが開き、蓄熱の終了した蓄熱ゾーン5Bから未処理排ガスが導入され、パージが終了した蓄熱ゾーン5Cから処理済排ガスが排出され、いままで排ガスが導入して内部に未処理ガスの残る蓄熱ゾーン5Aがパージされる。
さらに、60秒経過すると、オートダンパ13A,11B,12Cが閉じてオートダンパ12A,13B,11Cが開き、蓄熱の終了した蓄熱ゾーン5Cから未処理排ガスが導入され、パージが終了した蓄熱ゾーン5Aから処理済排ガスが排出され、いままで排ガスが導入して内部に未処理ガスの残る蓄熱ゾーン5Bがパージされる。
したがって、これを順次繰り返すことにより、排ガス発生源から送給される未処理排ガスを連続的に処理することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排ガス導入ダクト8A〜8C,排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cに介装されているオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cのうち、一つでも故障して閉鎖状態のまま開成不能又は開成状態のまま閉成不能に陥ると、前述のように各蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に使用することができなくなり、故障の状況によっては、一の蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入された未処理排ガスが、処理されないまま、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続された処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cを通って外部へ排出されたり、パージ運転ができなくなって処理済排ガスを排出する際に蓄熱ゾーン5A〜5C内に残る未処理排ガスが外部へ漏洩するという問題があった。
したがって、この場合に未処理排ガスの漏洩を停止させるためには、排ガス発生源となる塗装ブース,塗装乾燥炉,印刷用乾燥炉,プラスチックや合板の製造設備,食品加工設備,産業廃棄物処理設備,消化剤製造設備あるいは香料製造設備などの各種施設を運転を休止して未処理排ガスの送給を停止するか、連続して運転継続する場合には他の装置を用いて未処理排ガスを処理しなければならない。
【0009】
特に、フルオートメーションの塗装工場などは、稼動開始すると24時間操業で週末まで塗装設備を連続運転し、途中で休止することはできないので、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31の他に、非常時に使用するバックアップ用の脱臭処理装置を設置し、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31のオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cなどに故障が発生したときに、パックアップ用の脱臭処理装置を稼動させるようにしている。
しかし、バックアップ用の脱臭処理装置は、通常使用する蓄熱脱臭処理装置31が正常に稼動している間は使用されないのでスペース的に無駄であるだけでなく、非常時に備えていつでも使用することができるようにメンテナンスを欠かすことができないという面倒があった。
また、この種の蓄熱脱臭装置において、運転不能に陥る原因は、そのほとんどがダンパの故障であり、特に、処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cやパージダクト10A〜10Cには700〜900℃程度の高温排ガスが流れるので、その熱の影響でこれら各ダクト9A〜9C,10A〜10Cに介装されたオートダンパ12A〜12C,13A〜13Cが故障しやすく、ダンパ故障以外の原因は極めて少ない。
【0010】
そこで本発明は、バックアップ用の脱臭処理装置を特に設置することなく、通常使用する蓄熱脱臭処理装置のオートダンパが故障しても、継続して未処理排ガスの脱臭処理を行い、処理済排ガスのみを外部に排出できるようにすることを技術的課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、高温雰囲気下で排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーンに、蓄熱層を有する複数の蓄熱ゾーンが夫々の蓄熱層を排ガス処理ゾーンに対面させて並列に接続され、各蓄熱ゾーンには、排ガス発生源から未処理排ガスを吸引する送風ファンを介装した未処理排ガス送給ダクトから分岐形成された未処理排ガス導入ダクトと、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクトと、蓄熱ゾーン内に残存する未処理排ガスを前記送風ファンの吸引側に還流するパージダクトが接続されると共に、当該各ダクトには、夫々のダクトを任意のタイミングで導通/遮断させるオートダンパが介装され、当該オートダンパを開閉制御して、排ガス処理ゾーンで脱臭処理すべき未処理排ガスを前記未処理排ガス導入ダクトから導入する導入側の蓄熱ゾーンと、当該排ガス処理ゾーンで脱臭処理された処理済排ガスを前記処理済排ガス排出ダクトから排出する排出側の蓄熱ゾーンを順次交互に交代させて排ガス発生源から送給される未処理排ガスを連続的に脱臭処理する蓄熱脱臭処理装置において、前記未処理排ガス送給ダクトに介装された送風ファンの吹出側には、前記未処理排ガス導入ダクトに介装されたオートダンパをバイパスして前記排ガス処理ゾーンに未処理排ガスを導入する少なくとも一の未処理排ガス導入用バイパスダクトが連通されると共に、前記排ガス処理ゾーンには、処理済排ガス排出ダクトに介装されたオートダンパをバイパスして外部に処理済排ガスを排出する少なくとも一の処理済排ガス排出用バイパスダクトが連通され、前記未処理排ガス導入ダクト, 処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトに介装されたオートダンパが一つでも故障したときに、前記未処理排ガス送給ダクトから未処理排ガス導入用バイパスダクトを通り排ガス処理ゾーンに至る流路を導通させる非常導通用ダンパと、排ガス処理ゾーンから処理済排ガス排出用バイパスダクトを通り外部に至る流路を導通させる非常導通用ダンパと、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトを介して蓄熱ゾーンに連通する流路を遮断する非常遮断用ダンパを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトに介装されたオートダンパが故障すると、未処理排ガス導入用バイパスダクトと処理済排ガス排出用バイパスダクトが非常導通用ダンパにより導通されて、未処理排ガス送給ダクトから未処理排ガス導入用バイパスダクトを通り排ガス処理ゾーンに至る流路が導通し、排ガス処理ゾーンから処理済排ガス排出用バイパスダクトを通り処理済排ガスを外部に排出する流路が導通される。
したがって、未処理排ガス送給ダクトを介して送給されてきた未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンに導入され、当該排ガス処理ゾーンで脱臭処理された後、処理済排ガスが処理済排ガス排出用バイパスダクトを通って外部に排出され、高温の処理済排ガスを蓄熱層で回収することはできないが、直燃式の脱臭処理装置として運転され、未処理排ガスは確実に脱臭処理されて外部に排出される。
このとき、前記未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト及びパージダクトを介して蓄熱ゾーンに連通する流路は、非常遮断用ダンパによりすべて遮断されているので、これら各ダクトを介して未処理排ガスが漏洩することもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を図面に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る蓄熱脱臭処理装置の一例を示すフローシート、図2は他の実施形態を示すフローシートである。なお、図3と共通する部分については同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0014】
本例の蓄熱脱臭処理装置1は、図3と同様に、高温雰囲気下で未処理排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーン2に燃焼バーナなどの加熱装置3が設けられると共に、当該排ガス処理ゾーン2に蓄熱層4A〜4Cを有する三つの蓄熱ゾーン5A〜5Cが前記各蓄熱層4A〜4Cを排ガス処理ゾーン2に対面させて並列に接続された3塔式に構成されている。
【0015】
そして、本例では、各蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続される未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cを分岐形成した未処理排ガス送給ダクト7には、送風ファン6の吹出側で、且つ、各未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cが分岐する手前側から、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8Cをバイパスして前記排ガス処理ゾーン2に未処理排ガスを導入する未処理排ガス導入用バイパスダクト20が分岐されて熱交換器21内を通り、その流出端部20aが排ガス処理ゾーン2に接続されている。
この未処理排ガス導入用バイパスダクト20には、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C, 処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cに介装されたオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cのいずれかが故障した非常時に、未処理排ガス送給ダクト7から未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通り排ガス処理ゾーン2に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ22が介装されている。
【0016】
また、前記排ガス処理ゾーン2には、処理済排ガス排出ダクト9A〜9Cをバイパスして外部に処理済排ガスを排出する処理済排ガス排出用バイパスダクト23の流入端部23aが接続されており、当該バイパスダクト23には高温の処理済排ガスを熱源とする前記熱交換器21が介装され、前記未処理排ガス導入用バイパスダクト20で送給される未処理排ガスを余熱するようになされている。
また、処理済排ガス排出用バイパスダクト23には、非常時に、排ガス処理ゾーン2から当該バイパスダクト23を通り外部に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ24が介装されている。
【0017】
なお、25,26,27は、前記各バイパスダクト20,23を導通させて未処理排ガスを処理する場合に閉成されて、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断する非常遮断用ダンパであって、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って送給された未処理排ガスが外部に漏洩したり、外部に漏洩しないまでもパージダクト10A〜10Cを介して未処理排ガス送給ダクト7に還流されることにより脱臭処理風量が変動したりすることがないようになされている。
【0018】
また、28は排ガス処理ゾーン2に配設された補助加熱装置であって、各バイパスダクト20及び23を導通させて排ガスの脱臭処理を行う場合に、蓄熱層4A〜4Cで予熱できない分の熱量を補うようになされている。
【0019】
以上が本発明の一例構成であって、次にその動作について説明する。
正常時は、図3の説明と同様であって、前記各オートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを開閉操作して、未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C,パージダクト10A〜10Cを順次導通することにより、導入側及び排出側となる蓄熱ゾーン5A〜5Cを順次交互に交代させ、未処理排ガスを一の蓄熱ゾーン5A〜5Cから導入し、その蓄熱層4A〜4Cの熱で予熱して前記排ガス処理ゾーン2に導入し、当該排ガス処理ゾーン2で脱臭処理した後、高温の処理済排ガスの熱の一部を他の蓄熱ゾーン5A〜5Cの蓄熱層4A〜4Cで回収してから外部に排出し、また,残りの処理済排ガスをさらにもう一つの蓄熱ゾーン5A〜5Cに導入して、当該蓄熱ゾーン5A〜5Cに残存する未処理排ガスと共にパージダクト10A〜10Cを通って未処理排ガス送給ダクト7へ還流し、これを交互に繰り返すことにより連続的に脱臭処理を行われる。
【0020】
ここで、いずれかのオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが故障して、開閉不能になり、開いたまま又は閉じたまま動かなくなると、非常導通用ダンパ22及び24を開成し、未処理排ガス導入用バイパスダクト20及び処理済排ガス排出用バイパスダクト23を導通させると共に、非常遮断用ダンパ25,26,27を閉成して、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断する。
【0021】
これにより、排ガス発生源(図示せず)から未処理排ガス送給ダクト7を通って送給された未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って排ガス処理ゾーン2に導入され、ここで処理された高温の処理済排ガスは、処理済排ガス排出用バイパスダクト23を通って外部へ排出されることとなり、直燃式脱臭装置として継続的に排ガスの脱臭処理を行うことができる。
したがって、一台の蓄熱脱臭処理装置1を設置するだけで、バックアップ用の脱臭処理装置を設置することなく継続して排ガスの脱臭処理を行うことができる。
またこのとき、高温の処理済排ガスは処理済排ガス排出用バイパスダクト23に介装された熱交換器21に送給され、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通る未処理排ガスが当該熱交換器21で予熱されて排ガス処理ゾーン2に導入されるので、排熱の有効利用が図られる。
ただし、排ガス処理ゾーン2に設置した加熱装置3の熱供給容量では足りない場合には、補助加熱装置28を稼動させればよい。
そして、週末などに、排ガス発生源となる塗装ブースや塗装乾燥炉などの運転が休止されたときに、故障したオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cを交換・修理すれば、再び、通常の蓄熱脱臭処理装置として運転できる。
【0022】
図2は本発明の他の実施形態を示すもので、図1及び図3と共通する部分は同一符号を付して説明する。
本例では、未処理排ガス導入用バイパスダクト20が、例えば一の蓄熱ゾーン5Aに接続された未処理排ガス導入ダクト8Aに介装されているオートダンパ11Aより排ガス処理ゾーン2側で合流するように接続されると共に、前記処理済排ガス排出用バイパスダクト23が、他の蓄熱ゾーン5Cに接続された処理済排ガス排出ダクト9Cに介装されているオートダンパ12Cより排ガス処理ゾーン2側で分岐するように接続されている。
【0023】
この場合も、いずれかのオートダンパ11A〜11C,12A〜12C,13A〜13Cが故障したときに、非常導通用ダンパ22,24を開成して、未処理排ガス導入用バイパスダクト20及び処理済排ガス排出用バイパスダクト23を導通させると共に、非常遮断用ダンパ25,26,27を閉成して、前記未処理排ガス導入ダクト8A〜8C,処理済排ガス排出ダクト9A〜9C及びパージダクト10A〜10Cを介して蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する流路を遮断すれば、排ガス発生源(図示せず)から未処理排ガス送給ダクト7を通って送給された未処理排ガスは、未処理排ガス導入用バイパスダクト20を通って排ガス処理ゾーン2に導入され、ここで脱臭処理された処理済排ガスは、処理済排ガス排出用バイパスダクト23を通って外部へ排出されることとなり、直燃式脱臭装置として継続的に排ガスの脱臭処理を行うことができる。
【0024】
なお、未処理排ガス導入用バイパスダクト20の流出端部20aや、処理済排ガス排出用バイパスダクト23の流入端部23aは、排ガス処理ゾーン2や未処理排ガス導入ダクト8Aや処理済排ガス排出ダクト9Cに接続する場合に限らず、蓄熱ゾーン5A〜5Cに接続する場合であってもよい。
また、上述の説明では、いずれも蓄熱ゾーン5A〜5Cが三つ形成された三塔式の蓄熱脱臭処理装置を例にとって説明したが、蓄熱ゾーン数は二以上であれば任意であって、二塔式の蓄熱脱臭処理装置でも、三塔以上の多塔式蓄熱脱臭処理装置にも適用し得る。
さらに、本発明は、排ガス処理ゾーン2の各蓄熱ゾーン5A〜5Cに連通する部分に触媒層を配設した触媒式の脱臭処理装置にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、蓄熱ゾーンに接続されている未処理排ガス導入ダクト,処理済排ガス排出ダクト,パージダクトに介装されているオートダンパが故障しても、未処理排ガス導入用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンに未処理排ガスを導入し、また、処理済排ガス排出用バイパスダクトを通って排ガス処理ゾーンから処理済排ガスを外部に排出させて、直燃式の脱臭処理を行うことができるので、バックアップ用の別の脱臭装置を設置するまでもなく、継続して排ガス処理を行うことができるという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄熱脱臭処理装置の一例を示すフローシート。
【図2】他の実施形態を示すフローシート。
【図3】従来装置を示すフローシート。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・蓄熱脱臭処理装置
2・・・・・・・・・排ガス処理ゾーン
3・・・・・・・・・加熱装置
4A〜4C・・・・・蓄熱層
5A〜5C・・・・・蓄熱ゾーン
6・・・・・・・・・送風ファン
7・・・・・・・・・未処理排ガス送給ダクト
8A〜8C・・・・・未処理排ガス導入ダクト
9A〜9C・・・・・処理済排ガス排出ダクト
10A〜10C・・・・パージダクト
11A〜11C・・・・オートダンパ
12A〜12C・・・・オートダンパ
13A〜13C・・・・オートダンパ
20・・・・・・・・・未処理排ガス導入用バイパスダクト
20a・・・・・・・・その流出端部
22・・・・・・・・・非常導通用ダンパ
23・・・・・・・・・処理済排ガス排出用バイパスダクト
23a・・・・・・・・その流入端部
24・・・・・・・・・非常導通用ダンパ
25,26,27・・・非常遮断用ダンパ
28・・・・・・・・・補助加熱装置
Claims (3)
- 高温雰囲気下で排ガス中の可燃性有害悪臭成分を酸化燃焼又は熱分解させる排ガス処理ゾーン(2)に、蓄熱層(4A〜4C)を有する複数の蓄熱ゾーン(5A〜5C)が夫々の蓄熱層(4A〜4C)を排ガス処理ゾーン(2)に対面させて並列に接続され、
各蓄熱ゾーン(5A〜5C)には、排ガス発生源から未処理排ガスを吸引する送風ファン(6)を介装した未処理排ガス送給ダクト(7)から分岐形成された未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C)と、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)と、蓄熱ゾーン(5A〜5C)内に残存する未処理排ガスを前記送風ファン(6)の吸引側に還流するパージダクト(10A〜10C)が接続されると共に、当該各ダクト(8A〜8C,9A〜9C, 10A〜10C)には、夫々のダクトを任意のタイミングで導通/遮断させるオートダンパ(11A〜11C, 12A〜12C, 13A〜13C)が介装され、
当該オートダンパ(11A〜11C, 12A〜12C, 13A〜13C)を開閉制御して、排ガス処理ゾーン(2)で脱臭処理すべき未処理排ガスを前記未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C)から導入する導入側の蓄熱ゾーン(5A〜5C)と、当該排ガス処理ゾーン(2)で脱臭処理された処理済排ガスを前記処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)から排出する排出側の蓄熱ゾーン(5A〜5C)を順次交互に交代させて排ガス発生源から送給される未処理排ガスを連続的に脱臭処理する蓄熱脱臭処理装置において、
前記未処理排ガス送給ダクト(7)に介装された送風ファン(6)の吹出側には、前記未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C)に介装されたオートダンパ(11A〜11C)をバイパスして前記排ガス処理ゾーン(2)に未処理排ガスを導入する少なくとも一の未処理排ガス導入用バイパスダクト(20)が連通されると共に、前記排ガス処理ゾーン(2)には、処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)に介装されたオートダンパ(12A〜12C)をバイパスして外部に処理済排ガスを排出する少なくとも一の処理済排ガス排出用バイパスダクト (23) が連通され、
前記未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C), 処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)及びパージダクト(10A〜10C)に介装されたオートダンパ(11A〜11C, 12A〜12C,13A〜13C)のいずれかが故障したときに、前記未処理排ガス送給ダクト(7)から未処理排ガス導入用バイパスダクト(20)を通り排ガス処理ゾーン(2)に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ(22)と、排ガス処理ゾーン(2)から処理済排ガス排出用バイパスダクト (23) を通り外部に至る流路を導通させる非常導通用ダンパ(24)と、前記未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C),処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)及びパージダクト(10A〜10C)を介して蓄熱ゾーン(5A〜5C)に連通する流路を遮断する非常遮断用ダンパ(25,26,27)を備えたことを特徴とする蓄熱脱臭処理装置。 - 前記未処理排ガス導入用バイパスダクト(20)の流出端部(20a)及び前記処理済排ガス排出用バイパスダクト(23)の流入端部 (23a)が、夫々排ガス処理ゾーン(2)に接続されてなる請求項1記載の蓄熱脱臭処理装置。
- 前記未処理排ガス導入用バイパスダクト(20)の流出端部(20a)が、一の蓄熱ゾーン(5A〜5C)に接続された未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C),処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)又はパージダクト(10A〜10C)に介装されているオートダンパ(11A〜11C, 12A〜12C, 13A〜13C)より排ガス処理ゾーン(2)側で合流するように接続されると共に、前記処理済排ガス排出用バイパスダクト(23)の流入端部 (23a)が、他の蓄熱ゾーン(5A〜5C)に接続された未処理排ガス導入ダクト(8A〜8C),処理済排ガス排出ダクト(9A〜9C)又はパージダクト(10A〜10C)に介装されているオートダンパ(11A〜11C, 12A〜12C, 13A〜13C)より排ガス処理ゾーン(2)側で分岐するように接続されて成る請求項1記載の蓄熱脱臭処理装置。
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