JP5338834B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

この発明は、盗難防止の為に、自動車のステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置の改良に関する。具体的には、ステアリングロック装置を組み込んだステアリング装置の設計の自由度を確保しつつ、二次衝突時に於ける運転者の保護充実を図るものである。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する為のステアリング装置として、例えば図11に示す様な構造が、広く知られている。このステアリング装置は、車体1に支持された円筒状のステアリングコラム2の内径側にステアリングシャフト3を、回転自在に支持している。そして、このステアリングコラム2の後端開口よりも後方に突出した、前記ステアリングシャフト3の後端部分に、ステアリングホイール4を固定している。このステアリングホイール4を回転させると、この回転が、前記ステアリングシャフト3、自在継手5a、中間シャフト6、自在継手5bを介して、ステアリングギヤユニット7の入力軸8に伝達される。この入力軸8が回転すると、このステアリングギヤユニット7の両側に配置された1対のタイロッド9、9が押し引きされて左右1対の操舵輪に、前記ステアリングホイール4の操作量に応じた舵角を付与する。尚、図11に示した構造の場合、前記ステアリングホイール4の前後位置の調節を可能にすべく、前記ステアリングコラム2及び前記ステアリングシャフト3として、伸縮式のものを使用している。この様な伸縮式のステアリングコラムを構成するアウタコラム及びインナコラム、及び、ステアリングシャフトを構成するアウタチューブ及びインナシャフトの前後位置は、図示の構造とは逆であっても良い。
近年、自動車の盗難が増えており、各種盗難防止装置を自動車に備える事が行なわれており、その一種として、正規の鍵を使用しない限りステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置が、広く実施されている。ステアリングロック装置は、例えば特許文献1〜2に記載されている様に、ステアリングコラムの一部にロックユニットを設けると共に、ステアリングシャフトの一部に係合凹部を設ける。そして、作動時(キーロック時)に前記ロックユニットに設けたロックピンの先端部と前記係合凹部とを係合させて、前記ステアリングシャフトの回転を不能にする。
又、前述の様なステアリング装置は、衝突事故の際に、衝撃エネルギを吸収しつつ、ステアリングホイールを前方に変位させる構造にする事が、運転者の保護の為には必要である。即ち、衝突事故の際には、自動車が他の自動車等にぶつかる一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突が発生する。この二次衝突の際に、運転者の身体に加わる衝撃を緩和して、運転者の保護を図る為に、前記ステアリングホイールを支持したステアリングコラムを車体に対して、二次衝突に伴う前方への衝撃荷重により前方に変位可能に支持する必要がある。
図12は、盗難防止を目的としたステアリングロック装置と、二次衝突時の衝突吸収機能とを備えたステアリング装置の従来構造の第1例を示している。ステアリングコラム2aは、後側のアウタコラム10の前端部と、前側のインナコラム11の後端部とを軸方向の変位を可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成している。この様なステアリングコラム2aの内径側には、ステアリングシャフト3aを回転自在に支持している。このステアリングシャフト3aに関しては、後側のアウタチューブ12の前端部を、前側のインナシャフト13の後端部に、トルクの伝達及び軸方向の相対変位を可能に外嵌させる事により、全長を伸縮可能に構成している。
前記ステアリングシャフト3aのうち、前記アウタチューブ12の中間部には、このアウタチューブ12に対して相対回転不能に、キーロックカラー14を外嵌している。このキーロックカラー14の外周面の円周方向複数箇所には、係合凹部15、15を設けている。又、前記アウタコラム10の一部で軸方向位置が前記キーロックカラー14と一致する部分の円周方向1箇所に通孔16を設けている。
上述の様なステアリング装置のステアリングロック装置は、イグニッションキーをOFFにすると、アクチュエータが図示しないロックピンを、前記通孔16を通じて、前記アウタコラム10の内径側に前進させる。このロックピンには、弾性部材により前進方向の弾力を付与している。前記通孔16と何れかの係合凹部15とが整合している状態では、そのまま前記ロックピンの先端部が当該係合凹部15と係合して、前記ステアリングシャフト3aが回転しない様にする。これに対して、前記通孔16が、何れの係合凹部15、15とも整合していない状態では、前記ロックピンの先端面が、前記キーロックカラー14の外周面のうちで、円周方向に隣り合う係合凹部15、15同士の間部分に、弾性的に突き当たる。この状態から前記ステアリングシャフト3aを回転させると、前記ロックピンの先端部が何れかの係合凹部15と係合して、このステアリングシャフト3aがそれ以上回転する事を阻止する。
上述の様なステアリング装置は、二次衝突時には次の様に作用する。二次衝突時に伴って、前方に向いた大きな衝撃荷重が、前記ステアリングホイール4から前記ステアリングシャフト3aのアウタチューブ12及び前記ステアリングコラム2aのアウタコラム10に加わる。この時、このアウタチューブ12が前記ステアリングシャフト3aの全長を、前記アウタコラム10が前記ステアリングコラム2aの全長を、それぞれ縮めながら前方に変位する事で、前記ステアリングホイール4に衝突した運転者の身体に大きな衝撃が加わる事を防止する。
しかし、二次衝突に伴う前記アウタチューブ12の前方への変位が進行した状態に於いて、前記キーロックカラー14の前端面と、前記インナコラム11の後端縁とが突き当たると、前記アウタチューブ12はそれ以上前方に変位できなくなる。即ち、二次衝突の際に、このアウタチューブ12が前方に変位可能な長さ(ストローク)は、二次衝突前の前記キーロックカラー14の前端面と、前記インナコラム11の後端縁との距離wに限られる。この距離wを十分に確保する事が難しい小型車両等の場合、二次衝突時に衝撃吸収の為のストロークを十分に確保する事が難しくなる可能性がある。
上述の課題を解決する為に、本発明に先立って考えた構造を図13に示す。この先発明に係る構造の場合、キーロックカラー14aのうち、係合凹部15、15を形成した部分と、アウタチューブ12に対する嵌合部17とを、軸方向にずらせている。この様な構造により、前記キーロックカラー14aを外嵌した部分の外径を、インナコラム11の内径よりも小さくしている。従って、二次衝突に伴うアウタチューブ12の前方への変位が進行した状態に於いても、前記キーロックカラー14aの前端面と、前記インナコラム11の後端縁とが干渉しない為、前記アウタチューブ12の軸方向前方へのストロークを大きくできる。
しかし、上述の様な先発明に係る構造の場合には、二次衝突時に前記キーロックカラー14aの前端面と、前記インナコラム11の後端縁とが干渉しない様に、このインナコラム11の内径を大きくする必要があり、ステアリングコラム2aの内径が必要以上に大きくなる等により、このステアリングコラム2aの製造コストが増大する。又、軸方向寸法が大きいキーロックカラー14aを設置する為、前記ステアリングコラム2a及びステアリングシャフト3aの軸方向寸法を或る程度確保する必要がある。更に、前記キーロックカラー14a自体の製造コストも増大する。
特許文献3には、ステアリングシャフトに相対回転不能に支持したキーロックカラーが、二次衝突時に軸方向に変位する事で衝撃荷重を吸収する構造が記載されている。この様な構造では、イグニッションキーをOFFした状態で、過大な力でステアリングホイールを介して、ステアリングシャフトを回転させると、前記キーロックカラー乃至はこのキーロックカラーを外嵌したステアリングシャフトが破損する可能性がある。これらキーロックカラー乃至はステアリングシャフトが破損すると、正規の鍵によりステアリングロックを解除しても、ステアリングホイールを操作し、操舵輪に所望の蛇角を付与する事ができなくなる為、好ましくない。
特開2004−352051号公報 特許3985818号公報 特開2007−276730号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、盗難防止の為に自動車のステアリングホイールの操作を不能にし、且つ、二次衝突時の衝撃吸収の為のストロークを確保して運転者の保護充実を図れるステアリングロック装置を、設計の自由度を確保しつつ、実現すべく発明したものである。
本発明の対象となるステアリングロック装置は何れも、前述した従来から知られているステアリングロック装置と同様に、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、キーロックカラーと、キーロックピンとを備える。
このうちのステアリングコラムは、円筒状で、車体に支持されている。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されている。
又、前記キーロックカラーは、前記ステアリングシャフトの一部に支持され、外周面に係合凹部を設けている。
又、前記キーロックピンは、イグニッションキーをOFFした状態で前記ステアリングコラムの径方向内方に変位し、先端部を前記係合凹部に係合させる事により、前記ステアリングシャフトの回転を抑える。
特に、請求項1に記載したステアリングロック装置に於いては、前記ステアリングコラムを、前側に配置されたインナコラムの後部と後側に配置されたアウタコラムの前部とを嵌合させて全長を収縮可能にしたテレスコープ構造を有するものとしている。
又、前記ステアリングシャフトを、前側に配置されたインナシャフトの後部と後側に配置された管状のアウタシャフトの前部とを、トルクの伝達を可能に、且つ、全長を収縮可能に組み合わせたものとしている。
又、前記キーロックカラーを、内径側円筒部と外径側円筒部との二重構造としている。
このうちの内径側円筒部は、前記イグニッションキーをOFFした状態で前記アウタシャフトの外周面に、少なくともステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に蛇角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で外嵌している。即ち、前記イグニッションキーをOFFした状態で、前記ステアリングホイールを所定以上の(キーロックレギュレーションにより規定された値を越える)力で回転させた場合には、前記ステアリングシャフトは前記キーロックカラーに対して回転する。但し、前記操舵輪に、所望の蛇角を付与する為に、前記ステアリングホイールを、通常の運転姿勢のまま操作する程度の力では、前記ステアリングシャフトが回転する事はない。
又、前記外径側円筒部は、前記内径側円筒部に対して、円周方向に関し、少なくともステアリングホイールによりこのステアリングシャフトを回転させて操舵輪に蛇角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で、軸方向に関し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重により軸方向への変位を可能に外嵌している。
そして、前記内径側円筒部の外径を前記インナコラムの内径よりも小さく、前記外径側円筒部の外径をこのインナコラムの内径よりも大きくしている。
又、前記キーロックピンを前記アウタコラムに設置している。
これに対し、請求項2に記載したステアリングロック装置に於いては、前記ステアリングコラムを、前側に配置されたアウタコラムの後部と後側に配置されたインナコラムの前部とを嵌合させて全長を収縮可能にしたテレスコープ構造を有するものとしている。
又、前記ステアリングシャフトを、前側に配置されたインナシャフトの後部と後側に配置された管状のアウタシャフトの前部とを、トルクの伝達を可能に、且つ、全長を収縮可能に組み合わせたものとしている。
又、前記キーロックカラーを、内径側円筒部と外径側円筒部との二重構造としている。
このうちの内径側円筒部は、前記イグニッションキーをOFFした状態で前記インナシャフトの外周面に、少なくともステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に蛇角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で外嵌している。
又、前記外径側円筒部は、前記内径側円筒部に対して、円周方向に関し、少なくともステアリングホイールによりこのステアリングシャフトを回転させて操舵輪に蛇角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で、軸方向に関し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重により軸方向への変位を可能に外嵌している。
そして、前記内径側円筒部の外径を前記インナコラムの内径よりも小さく、前記外径側円筒部の外径をこのインナコラムの内径よりも大きくしている。
又、前記キーロックピンを前記アウタコラムに設置している。
上述の様に構成する本発明のステアリングロック装置の場合には、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイールを操作して車両を適切に操舵しつつ走行させる事が不能になる為、車両の盗難防止を図れる。又、前記イグニッションキーをOFFした状態で前記ステアリングホイールを(通常の走行を行えないような無理な姿勢により)過度に大きな力で回転させようとした場合には、ステアリングシャフトがキーロックカラーに対し相対回転する。この為、このキーロックカラー乃至はこのキーロックカラーを外嵌したステアリングシャフトが破損する事はない。
二次衝突の際には、前記キーロックカラーの外径側円筒部の軸方向端面とインナコラムの軸方向端面とが衝合すると、この外径側円筒部と内径側円筒部との係合が外れて、この内径側円筒部を外嵌したステアリングシャフトの軸方向変位を許容する。この結果、前記二次衝突時に衝撃吸収の為のストロークを確保する事ができ、運転者の保護充実を図れる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、図12と同様の図。 図1のX部拡大図。 図1の拡大Y−Y断面図。 二次衝突が進行した状態(A)と、更に進行した状態を示す図(B)とをそれぞれ示す、図1と同様の図。 フリクションリングを取り出して径方向外方から見た図(A)と、(A)の側方から見た片半部略図(B)。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図12と同様の図。 図6のZ部拡大図。 二次衝突が進行した状態(A)と、更に進行した状態(B)とをそれぞれ示す、図6と同様の図。 キーロックカラーを取り出して、内径側円筒部と外径側円筒部とを係合する以前の状態で示す断面図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図12と同様の図。 従来から知られているステアリング装置の1例を、一部切断した状態で示す側面図。 ステアリングロック装置の従来構造の1例を示す断面図。 先発明に係る構造の1例を示す、図12と同様の図。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、請求項1、3〜6に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明のステアリングロック装置の特徴は、設計の自由度を確保しつつ、盗難防止の為に自動車のステアリングホイールの操作を実質上不能にし、且つ、二次衝突時に衝撃吸収の為のストロークを確保して運転者の保護充実を図れる構造を実現する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図12に示した構造を含め、従来から知られているステアリングロック装置と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、キーロックカラー14bを、内径側円筒部18と、外径側円筒部19とから構成している。このうちの内径側円筒部18は、軸方向2箇所位置に設置した一対のフリクションリング20、20を介してアウタチューブ12に、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイール4(図11参照)によりステアリングシャフト3aを回転させて操舵輪に蛇角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で外嵌している。前記両フリクションリング20、20は、内周面及び外周面の全周に亙って、それぞれが軸方向に長い複数の突条21、21を設けている。この様なフリクションリング20は、板ばね材或いはゴム系の高分子材料等、摩擦抵抗の大きい弾性材により形成している。又、前記内径側円筒部18の外周面には雄セレーション部22(スプライン構造も含む)を設けている。この内径側円筒部18の外径(雄セレーション部22の歯先円直径)は、ステアリングコラム2aのインナコラム11の内径よりも小さい。
前記外径側円筒部19は、内周面に雌セレーション部23を設けており、この雌セレーション部23と前記雄セレーション部22とを係合させる事で、前記内径側円筒部18に外嵌されている。この様な構造により、この内径側円筒部18を前記ステアリングシャフト3aに対して回転させる為に要するトルクよりも、この内径側円筒部18に対して前記外径側円筒部19を回転させる為に要するトルクを大きくしている。即ち、前記両セレーション部22、23同士の係合に基づき、前記両円筒部18、19同士の相対回転を阻止している。又、この外径側円筒部19の外径は、前記インナコラム11の内径よりも大きくして、この外径側円筒部19の外周面に係合凹部15、15を設けている。尚、前記両セレーション部22、23同士は、軽い締り嵌めでセレーション係合させて、通常時に、前記両円筒部18、19同士が軸方向にずれ動かない様にしている。
上述の様に構成する本例に記載のステアリングロック装置を搭載した自動車で二次衝突が発生した場合には、先ず、前記アウタチューブ12が軸方向前方に変位し、前記キーロックカラー14bの外径側円筒部19の前端面が、前記インナコラム11の後端縁に当接する{図4の(A)参照}。その後、前記内径側円筒部18の雄セレーション部22と前記外径側円筒部19の雌セレーション部23との係合を外しつつ、この外径側円筒部19が前記内径側円筒部18よりも後方に押し出され(実際には、この外径側円筒部19がそのままに位置に止まったまま、前記内径側円筒部18が前方に変位し)、これら内径側円筒部18と外径側円筒部19とが軸方向に分離する。この結果、この外径側円筒部19を外嵌した前記アウタチューブ12が、前記インナコラム11の内径側を前方に変位する{図4の(B)参照}事で、前記二次衝突時の衝撃吸収の為のストロークを確保する。
又、イグニッションキーをOFFにした状態で、前記ステアリングホイール4を介して前記ステアリングシャフト3aを過大な力(前記両フリクションリング20、20の円周方向に関する摩擦抵抗を上回る力)で回転させた場合には、前記ステアリングシャフト3aは前記キーロックカラー14bに対して相対回転する。この為、これらキーロックカラー14b及びステアリングシャフト3aが破損する事はない。
更に、前述の図13に示した先発明に係る構造と比較して、前記キーロックカラー14bの軸方向寸法が小さくて済む為、前記ステアリングコラム2a及び前記ステアリングシャフト3aの設計の自由度を確保でき、これらステアリングコラム2a、ステアリングシャフト3a及び前記キーロックカラー14bの製造コストが徒に高くなる事はない。
[実施の形態の第2例]
図6〜9は、請求項2〜5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、ステアリングコラム2bは、後側のインナコラム11aの前端部と、前側のアウタコラム10aの後端部とを軸方向に変位可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成している。キーロックカラー14cは、ステアリングシャフト3aのインナシャフト13の一部に、過大なトルクが加わった場合にのみ、このステアリングシャフト3aに対し回転する様に外嵌している。
上述の様に構成する本例に於いて、二次衝突が発生した場合、アウタチューブ12及び前記インナコラム11aが軸方向前方に変位し、図8の(A)に示す様に、前記キーロックカラー14cの外径側円筒部19aの後端面と、前記インナコラム11aの前端縁とが当接する。その後、図8の(B)に示す様に、このインナコラム11aの前端縁が、前記外径側円筒部19aを前方に押し出す事により、この外径側円筒部19aと内径側円筒部18aとが軸方向に分離され、前記アウタチューブ12及び前記インナコラム11aが前方に変位する。前記内径側円筒部18aの軸方向両端部外周縁には、図9に示す様に面取り部を設けている為、前記二次衝突時に、前記アウタチューブ12の中心軸と前記インナコラム11aの中心軸との傾斜等により、前記外径側円筒部19aに、傾斜方向の力が加わった場合でも、この外径側円筒部19aの内周面に、前記内径側円筒部18aの端部外周縁が食い込む事はない。この為この外径側円筒部19aとこの内径側円筒部18aとを軸方向に分離する事に対する抵抗が過大になる事を防止できる。
尚、本例の場合、前記内径側円筒部18aは、上述した実施の形態の第1例の様なフリクションリング20(図5参照)を介さずに、前記インナシャフト13に締り嵌めにより、或いは別途摩擦スリーブを介して外嵌している。その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図10は、請求項1、3〜6に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、二次衝突時に、外径側円筒部19がインナコラム11に衝突する際の衝撃を軽減する為のダンパ24を設けている。このダンパ24は、ゴム、合成樹脂の如き高分子材料、鉛等の軟質金属の如く、内部損失が大きな材料により構成している。この様なダンパ24は、二次衝突時にインナコラム11の後端縁と外径側円筒部19の前端縁が衝突する際の衝撃を緩和し、二次衝突時の運転者の保護充実をより一層図る事ができる。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
本発明を実施する場合に、内径側円筒部と外径側円筒部との係合部分の構造に就いては、通常時に確実にトルク伝達を行う事ができ、しかも、二次衝突の際に軸方向に分離可能であれば特に問わない。先に説明したセレーション(スプラインを含む)の他、キーによる係合とする構造も採用可能である。
又、前記内径側円筒部と外径側円筒部との係合部分に、軸方向に関して適切な抵抗を付加する事により、この内径側円筒部と外径側円筒部との係合部分によっても、前記二次衝突の際の衝撃荷重を吸収する構造とする事も可能である。
1 車体
2、2a、2b ステアリングコラム
3、3a ステアリングシャフト
4 ステアリングホイール
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8 入力軸
9 タイロッド
10、10a アウタコラム
11、11a インナコラム
12 アウタチューブ
13 インナシャフト
14、14a〜14c キーロックカラー
15 係合凹部
16 通孔
17 嵌合部
18、18a 内径側円筒部
19、19a 外径側円筒部
20 フリクションリング
21 突条
22 雄セレーション部
23 雌セレーション部
24 ダンパ

Claims (6)

  1. 筒状のステアリングコラムと、このステアリングの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムよりも後方に突出した後端部にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトの一部に支持されたキーロックカラーと、前記ステアリングコラムの一部でこのキーロックカラーと対向する部分に、このステアリングコラムの径方向に関する変位を可能に支持されたキーロックピンとを備え、イグニッションスイッチをOFFした状態でこのキーロックピンを前記径方向内方に変位させ、このキーロックピンの先端部を前記キーロックカラーに設けた係合凹部に係合させる事により、前記ステアリングコラムの内径側での前記ステアリングシャフトの回転を抑えるステアリングロック装置に於いて、前記ステアリングコラムが、前側に配置されたインナコラムの後部と後側に配置されたアウタコラムの前部とを嵌合させて全長を収縮可能にしたテレスコープ構造を有するものであり、前記ステアリングシャフトが、前側に配置されたインナシャフトの後部と後側に配置された管状のアウタシャフトの前部とを、トルクの伝達を可能に、且つ、全長を収縮可能に組み合わせたものであり、前記キーロックカラーを、内径側円筒部と外径側円筒部との二重構造とし、このうちの内径側円筒部を前記アウタシャフトの外周面に、前記イグニッションスイッチをOFFした状態で少なくとも前記ステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に舵角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で外嵌し、前記外径側円筒部を前記内径側円筒部に対して、円周方向に関し、前記イグニッションスイッチをOFFした状態で少なくとも前記ステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に舵角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で、且つ、軸方向に関し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重により軸方向への変位を可能に外嵌しており、前記内径側円筒部の外径を前記インナコラムの内径よりも小さく、前記外径側円筒部の外径をこのインナコラムの内径よりも大きくしており、前記キーロックピンを前記アウタコラムに設置している事を特徴とするステアリングロック装置。
  2. 筒状のステアリングコラムと、このステアリングの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムよりも後方に突出した後端部にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトの一部に支持されたキーロックカラーと、前記ステアリングコラムの一部でこのキーロックカラーと対向する部分に、このステアリングコラムの径方向に関する変位を可能に支持されたキーロックピンとを備え、イグニッションスイッチをOFFした状態でこのキーロックピンを前記径方向内方に変位させ、このキーロックピンの先端部を前記キーロックカラーに設けた係合凹部に係合させる事により、前記ステアリングコラムの内径側での前記ステアリングシャフトの回転を抑えるステアリングロック装置に於いて、前記ステアリングコラムが、前側に配置されたアウタコラムの後部と後側に配置されたインナコラムの前部とを嵌合させて全長を収縮可能にしたテレスコープ構造を有するものであり、前記ステアリングシャフトが、前側に配置されたインナシャフトの後部と後側に配置された管状のアウタシャフトの前部とを、トルクの伝達を可能に、且つ、全長を収縮可能に組み合わせたものであり、前記キーロックカラーを、内径側円筒部と外径側円筒部との二重構造とし、このうちの内径側円筒部を前記インナシャフトの外周面に、前記イグニッションスイッチをOFFした状態で少なくとも前記ステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に舵角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で外嵌し、前記外径側円筒部を前記内径側円筒部に対して、円周方向に関し、前記イグニッションスイッチをOFFした状態で少なくとも前記ステアリングホイールにより前記ステアリングシャフトを回転させて操舵輪に舵角を付与する事を実質的に阻止できるだけの嵌合強度で、且つ、軸方向に関し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重により軸方向への変位を可能に外嵌しており、前記内径側円筒部の外径を前記インナコラムの内径よりも小さく、前記外径側円筒部の外径をこのインナコラムの内径よりも大きくしており、前記キーロックピンを前記アウタコラムに設置している事を特徴とするステアリングロック装置。
  3. 前記内径側円筒部を前記ステアリングシャフトに対して軸方向に変位させる為に要する荷重が、この内径側円筒部に対して前記外径側円筒部を軸方向に変位させる為に要する荷重よりも大きい、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリングロック装置。
  4. 前記内径側円筒部の外周面と前記外径側円筒部の内周面とを、円周方向に関する凹凸面同士を締り嵌めで係合させる事により、これら内径側、外径側両円筒部同士を、相対回転を不能に、二次衝突時に加わる衝撃荷重に基づく軸方向の変位を可能に組み合わせた、請求項3に記載したステアリングロック装置。
  5. 前記内径側円筒部を前記ステアリングシャフトに対して回転させる為に要するトルクよりも、この内径側円筒部に対して前記外径側円筒部を回転させる為に要するトルクが大きい、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリングロック装置。
  6. 前記内径側円筒部の内周面と前記ステアリングシャフトの外周面との間にフリクションリングを介在させている、請求項5に記載したステアリングロック装置。
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