JP2578295Y2 - 衝撃吸収式ステアリングシャフト - Google Patents
衝撃吸収式ステアリングシャフトInfo
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- JP2578295Y2 JP2578295Y2 JP1992053125U JP5312592U JP2578295Y2 JP 2578295 Y2 JP2578295 Y2 JP 2578295Y2 JP 1992053125 U JP1992053125 U JP 1992053125U JP 5312592 U JP5312592 U JP 5312592U JP 2578295 Y2 JP2578295 Y2 JP 2578295Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係る衝撃吸収式ステア
リングシャフトは、自動車のステアリング装置に組み込
んで、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤ
に伝達する為に利用する。
リングシャフトは、自動車のステアリング装置に組み込
んで、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤ
に伝達する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置に於いて、ステアリン
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
11に示す様な伝達機構を使用している。この図11に
示した様に、ステアリングシャフト1の上端部には、ス
テアリングホイール2を固定している。又、ステアリン
グコラム3は、上部、下部両ブラケット4、5により、
インスツルメントパネル6の下面に固定している。上記
第一のステアリングシャフト1は、このステアリングコ
ラム3の内側を、回転自在に挿通している。又、上記第
一のステアリングシャフト1の下端部で上記ステアリン
グコラム3の下端開口から突出した部分は、第一の自在
継手7を介して、第二のステアリングシャフト8の上端
部に連結している。更に、この第二のステアリングシャ
フト8の下端部は、第二の自在継手9を介して、ステア
リングギヤ(図示せず)に通じる第三のステアリングシ
ャフト10に連結している。
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
11に示す様な伝達機構を使用している。この図11に
示した様に、ステアリングシャフト1の上端部には、ス
テアリングホイール2を固定している。又、ステアリン
グコラム3は、上部、下部両ブラケット4、5により、
インスツルメントパネル6の下面に固定している。上記
第一のステアリングシャフト1は、このステアリングコ
ラム3の内側を、回転自在に挿通している。又、上記第
一のステアリングシャフト1の下端部で上記ステアリン
グコラム3の下端開口から突出した部分は、第一の自在
継手7を介して、第二のステアリングシャフト8の上端
部に連結している。更に、この第二のステアリングシャ
フト8の下端部は、第二の自在継手9を介して、ステア
リングギヤ(図示せず)に通じる第三のステアリングシ
ャフト10に連結している。
【0003】自動車用操舵装置の伝達機構は、上述の様
に構成する為、上記ステアリングホイール2の動きは、
ステアリングコラム3を挿通した第一のステアリングシ
ャフト1、第一の自在継手7、第二のステアリングシャ
フト8、第二の自在継手9、第三のステアリングシャフ
ト10を介して、ステアリングギヤに伝達される。そし
て、このステアリングギヤが車輪に、上記ステアリング
ホイール2の動きに対応した舵角を付与する。
に構成する為、上記ステアリングホイール2の動きは、
ステアリングコラム3を挿通した第一のステアリングシ
ャフト1、第一の自在継手7、第二のステアリングシャ
フト8、第二の自在継手9、第三のステアリングシャフ
ト10を介して、ステアリングギヤに伝達される。そし
て、このステアリングギヤが車輪に、上記ステアリング
ホイール2の動きに対応した舵角を付与する。
【0004】ところで、この様に構成されるステアリン
グ機構に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステア
リングコラム3、及び各ステアリングシャフト1、8
を、衝撃に伴なって全長が縮まる衝撃吸収式のものとす
る事が、一般的に行なわれてる。この様な、衝撃吸収式
ステアリングシャフトとして従来から、例えば、特開平
2−286468号公報に記載されたものが知られてい
る。
グ機構に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステア
リングコラム3、及び各ステアリングシャフト1、8
を、衝撃に伴なって全長が縮まる衝撃吸収式のものとす
る事が、一般的に行なわれてる。この様な、衝撃吸収式
ステアリングシャフトとして従来から、例えば、特開平
2−286468号公報に記載されたものが知られてい
る。
【0005】この公報に記載された、従来構造の第1例
である衝撃吸収式ステアリングシャフトは、図12〜1
3に示す様に構成している。即ち、内周面に雌セレーシ
ョン11を形成したアウターシャフト12と、外周面に
この雌セレーション11と係合する雄セレーション13
を形成したインナーシャフト14とを、雌セレーション
11の内側に雄セレーション13を挿入した状態に組み
合わている。又、インナーシャフト14の外周面に形成
した凹部15、15と、アウターシャフト12の内周面
との間の空間16、16に、このアウターシャフト12
に形成した通孔19、19を通じて合成樹脂17、17
を注入し固化している。これらの構成により、アウター
シャフト12とインナーシャフト14とを互いに結合
し、衝撃吸収式ステアリングシャフト18としている。
である衝撃吸収式ステアリングシャフトは、図12〜1
3に示す様に構成している。即ち、内周面に雌セレーシ
ョン11を形成したアウターシャフト12と、外周面に
この雌セレーション11と係合する雄セレーション13
を形成したインナーシャフト14とを、雌セレーション
11の内側に雄セレーション13を挿入した状態に組み
合わている。又、インナーシャフト14の外周面に形成
した凹部15、15と、アウターシャフト12の内周面
との間の空間16、16に、このアウターシャフト12
に形成した通孔19、19を通じて合成樹脂17、17
を注入し固化している。これらの構成により、アウター
シャフト12とインナーシャフト14とを互いに結合
し、衝撃吸収式ステアリングシャフト18としている。
【0006】上述の様に構成する従来構造の第1例の場
合、衝突に伴なって上記衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト18に、軸方向に亙り大きな力が作用すると、上記合
成樹脂17、17が、上記空間16、16と通孔19、
19との連続部分で剪断される。そして、上記アウター
シャフト12とインナーシャフト14との相対的変位を
自在として、上記衝撃吸収式ステアリングシャフト18
の全長が縮まるのを許容する。
合、衝突に伴なって上記衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト18に、軸方向に亙り大きな力が作用すると、上記合
成樹脂17、17が、上記空間16、16と通孔19、
19との連続部分で剪断される。そして、上記アウター
シャフト12とインナーシャフト14との相対的変位を
自在として、上記衝撃吸収式ステアリングシャフト18
の全長が縮まるのを許容する。
【0007】又、実公昭58−51096号公報には、
図14〜15に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリング
シャフト18が記載されている。この従来構造の第2例
の場合、上記第1例の構造に加え、インナーシャフト1
4の中間部に小径部20を形成している。そして、この
小径部20の周囲に配置した鋼球21、21を、アウタ
ーシャフト12の内周面に形成した雌セレーション11
の谷部11a、11aに嵌合させる事により、衝撃吸収
式ステアリングシャフト18としている。
図14〜15に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリング
シャフト18が記載されている。この従来構造の第2例
の場合、上記第1例の構造に加え、インナーシャフト1
4の中間部に小径部20を形成している。そして、この
小径部20の周囲に配置した鋼球21、21を、アウタ
ーシャフト12の内周面に形成した雌セレーション11
の谷部11a、11aに嵌合させる事により、衝撃吸収
式ステアリングシャフト18としている。
【0008】この従来構造の第2例の場合、衝突に伴な
って、この衝撃吸収式ステアリングシャフト18の軸方
向に亙り大きな力が作用すると、合成樹脂17が空間1
6と通孔19との連続部分で剪断される。そして、上記
アウターシャフト12とインナーシャフト14との相対
的変位を自在として、上記衝撃吸収式ステアリングシャ
フト18の全長が縮まるのを許容する。この様に衝撃吸
収式ステアリングシャフト18の全長が縮まる際には、
上記鋼球21、21が雌セレーション11の内側面を塑
性変形させつつ、上記アウターシャフト12とインナー
シャフト14との相対的変位を許容する。
って、この衝撃吸収式ステアリングシャフト18の軸方
向に亙り大きな力が作用すると、合成樹脂17が空間1
6と通孔19との連続部分で剪断される。そして、上記
アウターシャフト12とインナーシャフト14との相対
的変位を自在として、上記衝撃吸収式ステアリングシャ
フト18の全長が縮まるのを許容する。この様に衝撃吸
収式ステアリングシャフト18の全長が縮まる際には、
上記鋼球21、21が雌セレーション11の内側面を塑
性変形させつつ、上記アウターシャフト12とインナー
シャフト14との相対的変位を許容する。
【0009】更に、実開昭63−147363号公報に
は、図16〜17に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリ
ングシャフト18が記載されている。この従来構造の第
3例の場合、アウターシャフト12の端部を、角部を丸
くした略三角形筒状に、インナーシャフト14の端部を
六角形筒状に、それぞれ形成している。そして、これら
両シャフト12、14の端部同士をスライド自在に嵌合
させると共に、アウターシャフト12の内周面とインナ
ーシャフト14の外周面との間の隙間空間22、22内
に鋼球21、21を、上記アウターシャフト12に形成
した通孔23を通じ圧入して、衝撃吸収式ステアリング
シャフト18としている。
は、図16〜17に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリ
ングシャフト18が記載されている。この従来構造の第
3例の場合、アウターシャフト12の端部を、角部を丸
くした略三角形筒状に、インナーシャフト14の端部を
六角形筒状に、それぞれ形成している。そして、これら
両シャフト12、14の端部同士をスライド自在に嵌合
させると共に、アウターシャフト12の内周面とインナ
ーシャフト14の外周面との間の隙間空間22、22内
に鋼球21、21を、上記アウターシャフト12に形成
した通孔23を通じ圧入して、衝撃吸収式ステアリング
シャフト18としている。
【0010】この従来構造の第3例の場合、衝突に伴な
って衝撃吸収式ステアリングシャフト18の軸方向に亙
り大きな力が作用すると、上記鋼球21、21がアウタ
ーシャフト12の内周面とインナーシャフト14の外周
面とを塑性変形させつつ、上記アウターシャフト12と
インナーシャフト14との相対的変位を許容する。
って衝撃吸収式ステアリングシャフト18の軸方向に亙
り大きな力が作用すると、上記鋼球21、21がアウタ
ーシャフト12の内周面とインナーシャフト14の外周
面とを塑性変形させつつ、上記アウターシャフト12と
インナーシャフト14との相対的変位を許容する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】ところが、これら従来
から知られた、衝撃吸収式ステアリングシャフトの場
合、次に述べる様な、解決すべき問題が存在する。先
ず、図12〜13に示した従来構造の第1例の場合、ア
ウターシャフト12とインナーシャフト14との結合支
持を、合成樹脂17、17のみで行なっている。この
為、耐熱性が不足し、高温になり易いエンジンルーム内
に設置する場合等、使用条件によっては、十分な捩り耐
久性能を得られない可能性がある。
から知られた、衝撃吸収式ステアリングシャフトの場
合、次に述べる様な、解決すべき問題が存在する。先
ず、図12〜13に示した従来構造の第1例の場合、ア
ウターシャフト12とインナーシャフト14との結合支
持を、合成樹脂17、17のみで行なっている。この
為、耐熱性が不足し、高温になり易いエンジンルーム内
に設置する場合等、使用条件によっては、十分な捩り耐
久性能を得られない可能性がある。
【0012】又、図14〜15に示した従来構造の第2
例の場合、雌セレーション11の谷部11aの内側面に
対して、各鋼球21、21がそれぞれ2個所位置で当接
しており、衝突時にはこの2個所位置を塑性変形させつ
つ、アウターシャフト12とインナーシャフト14との
相対的変位を許容する。この様な構造を採用している
為、各鋼球21、21は殆ど回転せず、主として滑りな
がら変位するので、衝撃吸収式ステアリングシャフト1
8の全長を縮める為に要する力(所謂コラプス荷重)が
大きくなりがちである。コラプス荷重が大きくなると、
衝突事故の際、衝突によるステアリングギヤの後退が途
中で吸収されなくなったり(図11に示した第二のステ
アリングシャフト8に適用した場合)、或は運転者の身
体がステアリングホイールに衝突する事に伴なってこの
ステアリングホイールに加わる前向きの衝撃が吸収され
ず、ステアリングホイールに衝突した運転者の身体に大
きな衝撃が加わり易くなる(図11に示した第一のステ
アリングシャフト8に適用した場合)為、好ましくな
い。
例の場合、雌セレーション11の谷部11aの内側面に
対して、各鋼球21、21がそれぞれ2個所位置で当接
しており、衝突時にはこの2個所位置を塑性変形させつ
つ、アウターシャフト12とインナーシャフト14との
相対的変位を許容する。この様な構造を採用している
為、各鋼球21、21は殆ど回転せず、主として滑りな
がら変位するので、衝撃吸収式ステアリングシャフト1
8の全長を縮める為に要する力(所謂コラプス荷重)が
大きくなりがちである。コラプス荷重が大きくなると、
衝突事故の際、衝突によるステアリングギヤの後退が途
中で吸収されなくなったり(図11に示した第二のステ
アリングシャフト8に適用した場合)、或は運転者の身
体がステアリングホイールに衝突する事に伴なってこの
ステアリングホイールに加わる前向きの衝撃が吸収され
ず、ステアリングホイールに衝突した運転者の身体に大
きな衝撃が加わり易くなる(図11に示した第一のステ
アリングシャフト8に適用した場合)為、好ましくな
い。
【0013】又、図16〜17に示した従来構造の第3
例の場合、鋼球21、21をアウターシャフト12の通
孔23から組み込む作業に手間を要し、製作費が嵩むだ
けでなく、軸方向位置を規制しにくく、安定した性能を
得にくい。又、アウターシャフト12とインナーシャフ
ト14との結合部の曲げ方向の剛性を確保する事が難し
く、ステアリングシャフト18全体としての曲げ剛性が
低くなる。ステアリングシャフト18全体の曲げ剛性の
不足は、安定した回転力伝達の妨げとなるだけでなく、
衝突事故の際にステアリングシャフト18を縮める(コ
ラプスさせる)為に要するコラプス荷重を不安定にする
原因となる為、好ましくない。
例の場合、鋼球21、21をアウターシャフト12の通
孔23から組み込む作業に手間を要し、製作費が嵩むだ
けでなく、軸方向位置を規制しにくく、安定した性能を
得にくい。又、アウターシャフト12とインナーシャフ
ト14との結合部の曲げ方向の剛性を確保する事が難し
く、ステアリングシャフト18全体としての曲げ剛性が
低くなる。ステアリングシャフト18全体の曲げ剛性の
不足は、安定した回転力伝達の妨げとなるだけでなく、
衝突事故の際にステアリングシャフト18を縮める(コ
ラプスさせる)為に要するコラプス荷重を不安定にする
原因となる為、好ましくない。
【0014】更に、特開昭62−143763号公報に
は、アウターシャフトの端部内周面に形成した雌スプラ
インとインナーシャフトの端部外周面に形成した雄スプ
ラインとを係合させると共に、上記アウターシャフトの
端部を断面の直径方向内方に押圧して、上記雌スプライ
ンと雄スプラインとを弾性的に係合させる、衝撃吸収式
ステアリングシャフトが記載されている。この従来構造
の第4例の場合には、コラプス荷重の低減と曲げ剛性の
確保とを両立させる事が難しい。即ち、上記公報に記載
された、従来構造の第4例の場合には、インナーシャフ
トの端部に形成した大径部に雄セレーションを、この大
径部の全長に亙って形成し、この雄セレーションを全長
に亙って、インナーシャフトの内周面に形成した雌セレ
ーションに係合させている。上記コラプス荷重が過大に
なる事を防止する為には、上記雄セレーションを形成し
た大径部の軸方向を短くし、この雄セレーションと上記
雌セレーションとの係合長さを短くする必要がある。一
方、これら両セレーションの係合長さを短くすると、上
記アウターシャフトとインナーシャフトとの結合部の曲
げ剛性を確保する事が難しく、ステアリングシャフト全
体としての曲げ剛性が低くなる。本考案の衝撃吸収式ス
テアリングシャフトは、上述の様な不都合を何れも解消
すべく考案したものである。
は、アウターシャフトの端部内周面に形成した雌スプラ
インとインナーシャフトの端部外周面に形成した雄スプ
ラインとを係合させると共に、上記アウターシャフトの
端部を断面の直径方向内方に押圧して、上記雌スプライ
ンと雄スプラインとを弾性的に係合させる、衝撃吸収式
ステアリングシャフトが記載されている。この従来構造
の第4例の場合には、コラプス荷重の低減と曲げ剛性の
確保とを両立させる事が難しい。即ち、上記公報に記載
された、従来構造の第4例の場合には、インナーシャフ
トの端部に形成した大径部に雄セレーションを、この大
径部の全長に亙って形成し、この雄セレーションを全長
に亙って、インナーシャフトの内周面に形成した雌セレ
ーションに係合させている。上記コラプス荷重が過大に
なる事を防止する為には、上記雄セレーションを形成し
た大径部の軸方向を短くし、この雄セレーションと上記
雌セレーションとの係合長さを短くする必要がある。一
方、これら両セレーションの係合長さを短くすると、上
記アウターシャフトとインナーシャフトとの結合部の曲
げ剛性を確保する事が難しく、ステアリングシャフト全
体としての曲げ剛性が低くなる。本考案の衝撃吸収式ス
テアリングシャフトは、上述の様な不都合を何れも解消
すべく考案したものである。
【0015】
【課題を解決する為の手段】本考案の衝撃吸収式ステア
リングシャフトは、例えば図12〜13、或は図14〜
15に示した従来構造の場合と同様に、一端部に少なく
とも内径を小さくした小径部を有し、この小径部の内周
面に雌セレーションを形成した筒状のアウターシャフト
と、一端部に少なくとも外径を大きくした大径部を有
し、この大径部の外周面に上記雌セレーションと係合す
る雄セレーションを形成したインナーシャフトとから成
り、上記雌セレーションと雄セレーションとを係合させ
る事で、上記アウターシャフトとインナーシャフトとを
結合している。特に、本考案の衝撃吸収式ステアリング
シャフトに於いては、上記小径部の先端部が上記大径部
の基端部に圧入嵌合されると共に、上記大径部の先端部
が上記小径部の基端部に圧入嵌合されており、上記小径
部の中間部と大径部の中間部とは互いに緩く係合してい
る。
リングシャフトは、例えば図12〜13、或は図14〜
15に示した従来構造の場合と同様に、一端部に少なく
とも内径を小さくした小径部を有し、この小径部の内周
面に雌セレーションを形成した筒状のアウターシャフト
と、一端部に少なくとも外径を大きくした大径部を有
し、この大径部の外周面に上記雌セレーションと係合す
る雄セレーションを形成したインナーシャフトとから成
り、上記雌セレーションと雄セレーションとを係合させ
る事で、上記アウターシャフトとインナーシャフトとを
結合している。特に、本考案の衝撃吸収式ステアリング
シャフトに於いては、上記小径部の先端部が上記大径部
の基端部に圧入嵌合されると共に、上記大径部の先端部
が上記小径部の基端部に圧入嵌合されており、上記小径
部の中間部と大径部の中間部とは互いに緩く係合してい
る。
【0016】
【作用】上述の様に構成される本考案の衝撃吸収式ステ
アリングシャフトの場合、小径部の先端部と大径部の基
端部との圧入嵌合部、並びに大径部の先端部と小径部の
基端部との圧入嵌合部に働く摩擦力によって、アウター
シャフトとインナーシャフトとを互いに結合する。これ
らアウターシャフトとインナーシャフトとは、軸方向に
互いに離隔した2個所の圧入嵌合部により結合している
為、これら両シャフトの結合部の曲げ剛性を十分に高く
して、衝撃吸収式ステアリングシャフト全体としての曲
げ剛性を十分に高くできる。
アリングシャフトの場合、小径部の先端部と大径部の基
端部との圧入嵌合部、並びに大径部の先端部と小径部の
基端部との圧入嵌合部に働く摩擦力によって、アウター
シャフトとインナーシャフトとを互いに結合する。これ
らアウターシャフトとインナーシャフトとは、軸方向に
互いに離隔した2個所の圧入嵌合部により結合している
為、これら両シャフトの結合部の曲げ剛性を十分に高く
して、衝撃吸収式ステアリングシャフト全体としての曲
げ剛性を十分に高くできる。
【0017】又、衝突時に軸方向に亙り強い力が加わっ
た場合には、上記両圧入嵌合部に働く摩擦力に抗してア
ウターシャフトとインナーシャフトとが、軸方向に亙っ
て相対的に変位し、衝撃吸収式ステアリングシャフトの
全長を縮める。上記曲げ剛性を確保すべく、上記両圧入
嵌合部同士の距離を長くしても、雄セレーションと雌セ
レーションとの係合長さを大きくする必要はない。従っ
て、衝撃吸収式ステアリングシャフトが縮み始める為に
要する荷重を十分に小さくできる。しかも、この衝撃吸
収式ステアリングシャフトが縮み始め、小径部の先端部
と大径部の基端部との係合が外れると共に、大径部の先
端部と小径部の基端部との係合が外れた後は、上記衝撃
吸収式ステアリングシャフトを縮める為に要する荷重
が、更に小さくなる。この様な収縮時の荷重特性を有す
る為、本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフトによれ
ば、衝突時に於ける運転者保護の充実を図る為の設計が
容易になる。
た場合には、上記両圧入嵌合部に働く摩擦力に抗してア
ウターシャフトとインナーシャフトとが、軸方向に亙っ
て相対的に変位し、衝撃吸収式ステアリングシャフトの
全長を縮める。上記曲げ剛性を確保すべく、上記両圧入
嵌合部同士の距離を長くしても、雄セレーションと雌セ
レーションとの係合長さを大きくする必要はない。従っ
て、衝撃吸収式ステアリングシャフトが縮み始める為に
要する荷重を十分に小さくできる。しかも、この衝撃吸
収式ステアリングシャフトが縮み始め、小径部の先端部
と大径部の基端部との係合が外れると共に、大径部の先
端部と小径部の基端部との係合が外れた後は、上記衝撃
吸収式ステアリングシャフトを縮める為に要する荷重
が、更に小さくなる。この様な収縮時の荷重特性を有す
る為、本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフトによれ
ば、衝突時に於ける運転者保護の充実を図る為の設計が
容易になる。
【0018】
【実施例】図1〜8は、本考案の実施例を示している。
本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト24は、前述
した従来の衝撃吸収式ステアリングシャフト18(図1
2〜17)と同様に、アウターシャフト12とインナー
シャフト14とを軸方向(図1の左右方向)に亙る相対
的変位自在に組み合わせる事により、軸方向に亙る衝撃
力が加わった場合に全長が縮まる様に構成している。こ
のうちのアウターシャフト12は、全体を円管状として
おり、一端部(図1、5の左端部)に絞り加工を施す事
で、この一端部に小径部25を形成している。そして、
この小径部25の内周面に、雌セレーション11を形成
している。一方のインナーシャフト14も、全体を円管
状としており、一端部(図1、2の右端部)を押し広げ
る事で、大径部26を形成している。そして、この大径
部26の外周面に、上記アウターシャフト12内周面の
雌セレーション11と係合する、雄セレーション13を
形成している。
本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト24は、前述
した従来の衝撃吸収式ステアリングシャフト18(図1
2〜17)と同様に、アウターシャフト12とインナー
シャフト14とを軸方向(図1の左右方向)に亙る相対
的変位自在に組み合わせる事により、軸方向に亙る衝撃
力が加わった場合に全長が縮まる様に構成している。こ
のうちのアウターシャフト12は、全体を円管状として
おり、一端部(図1、5の左端部)に絞り加工を施す事
で、この一端部に小径部25を形成している。そして、
この小径部25の内周面に、雌セレーション11を形成
している。一方のインナーシャフト14も、全体を円管
状としており、一端部(図1、2の右端部)を押し広げ
る事で、大径部26を形成している。そして、この大径
部26の外周面に、上記アウターシャフト12内周面の
雌セレーション11と係合する、雄セレーション13を
形成している。
【0019】又、上記大径部26の先端部(図1、2の
右端部)は直径方向に少し押し潰す事により、長さLに
亙って、断面が長円形の第一変形部27を形成してい
る。この第一変形部27の長径d1 は、上記大径部26
の本体部分の直径d0 よりも大きく、同じく短径d2
は、この直径d0 よりも小さい(d1 >d0 >d2 )。
尚、雄セレーション13を形成した大径部26部分の径
は、何れもセレーションのピッチ円相当部分の径(pc
d)で表わす。
右端部)は直径方向に少し押し潰す事により、長さLに
亙って、断面が長円形の第一変形部27を形成してい
る。この第一変形部27の長径d1 は、上記大径部26
の本体部分の直径d0 よりも大きく、同じく短径d2
は、この直径d0 よりも小さい(d1 >d0 >d2 )。
尚、雄セレーション13を形成した大径部26部分の径
は、何れもセレーションのピッチ円相当部分の径(pc
d)で表わす。
【0020】一方、上記小径部25の先端部(図1、5
の左端部)は、やはり直径方向に少し押し潰す事によ
り、長さLに亙って、断面が長円形の第二変形部28を
形成している。この第二変形部28の長径D1 は、上記
小径部25の本体部分の直径D0 よりも大きく、同じく
短径D2 は、この直径D0 よりも小さい(D1 >D0 >
D2 )。尚、雌セレーション11を形成した小径部25
部分の径は、何れもセレーションのピッチ円相当部分の
径(pcd)で表わす。
の左端部)は、やはり直径方向に少し押し潰す事によ
り、長さLに亙って、断面が長円形の第二変形部28を
形成している。この第二変形部28の長径D1 は、上記
小径部25の本体部分の直径D0 よりも大きく、同じく
短径D2 は、この直径D0 よりも小さい(D1 >D0 >
D2 )。尚、雌セレーション11を形成した小径部25
部分の径は、何れもセレーションのピッチ円相当部分の
径(pcd)で表わす。
【0021】又、上記小径部25の直径D0 は上記大径
部26の直径d0 よりも僅かに大きく(D0 >d0 )し
て、上記雌セレーション11と雄セレーション13と
が、上記第一、第二両変形部27、28以外の部分で
は、緩く係合する様にしている。但し、上記第一変形部
27の長径d1 は、上記小径部25の本体部分の直径D
0よりも少し大きく(d1 >D0 )、上記第二変形部2
8の短径D2 は、上記大径部28の本体部分の直径d0
よりも少し小さく(D2 <d0 )している。
部26の直径d0 よりも僅かに大きく(D0 >d0 )し
て、上記雌セレーション11と雄セレーション13と
が、上記第一、第二両変形部27、28以外の部分で
は、緩く係合する様にしている。但し、上記第一変形部
27の長径d1 は、上記小径部25の本体部分の直径D
0よりも少し大きく(d1 >D0 )、上記第二変形部2
8の短径D2 は、上記大径部28の本体部分の直径d0
よりも少し小さく(D2 <d0 )している。
【0022】上述の様な形状を有するアウターシャフト
12とインナーシャフト14とは、図1に示す様に組み
合わせて、本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト2
4とする。即ち、上記アウターシャフト12の一端部に
形成した小径部25の内側に、インナーシャフト14の
一端部に形成した大径部26を位置させて、上記小径部
25内周面の雌セレーション11と上記大径部26外周
面の雄セレーション13とを係合させる。この状態で上
記大径部26の先端部に形成された第一変形部27は、
弾性変形(或は塑性変形)しつつ、上記小径部25の基
端部(図1、5の右端部)に押し込まれる。又、上記小
径部25の先端部に形成された第二変形部28は、やは
り弾性変形(或は塑性変形)しつつ、上記大径部26の
基端部(図1、2の左端部)に押し込まれる。
12とインナーシャフト14とは、図1に示す様に組み
合わせて、本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト2
4とする。即ち、上記アウターシャフト12の一端部に
形成した小径部25の内側に、インナーシャフト14の
一端部に形成した大径部26を位置させて、上記小径部
25内周面の雌セレーション11と上記大径部26外周
面の雄セレーション13とを係合させる。この状態で上
記大径部26の先端部に形成された第一変形部27は、
弾性変形(或は塑性変形)しつつ、上記小径部25の基
端部(図1、5の右端部)に押し込まれる。又、上記小
径部25の先端部に形成された第二変形部28は、やは
り弾性変形(或は塑性変形)しつつ、上記大径部26の
基端部(図1、2の左端部)に押し込まれる。
【0023】従って、上記アウターシャフト12とイン
ナーシャフト14とを、図1に示す様に組み合わせた状
態では、上記第一変形部27の外周面が小径部25の基
端部内周面と、上記第二変形部28の内周面が大径部2
6の基端部外周面と、それぞれ摩擦係合する。この結
果、上記アウターシャフト12とインナーシャフト14
とは、両シャフト12、14間での回転力の伝達を自在
に、且つ強い力が加わらない限り、軸方向に亙る相対的
変位を不能として、互いに結合される。
ナーシャフト14とを、図1に示す様に組み合わせた状
態では、上記第一変形部27の外周面が小径部25の基
端部内周面と、上記第二変形部28の内周面が大径部2
6の基端部外周面と、それぞれ摩擦係合する。この結
果、上記アウターシャフト12とインナーシャフト14
とは、両シャフト12、14間での回転力の伝達を自在
に、且つ強い力が加わらない限り、軸方向に亙る相対的
変位を不能として、互いに結合される。
【0024】この様に、アウターシャフト12とインナ
ーシャフト14との結合を、金属製のアウターシャフト
12とインナーシャフト14とに形成された、第一、第
二両変形部27、28と相手部材との圧入嵌合により行
なう為、結合部の耐熱性が十分となり、使用条件によっ
て結合部の支持力が不足する事がなくなる。又、第一、
第二両変形部27、28は、上記アウターシャフト12
とインナーシャフト14との結合部で、軸方向に離隔し
た2個所位置に設けられている為、上記アウターシャフ
ト12とインナーシャフト14との結合部の曲げ剛性も
十分に確保される。
ーシャフト14との結合を、金属製のアウターシャフト
12とインナーシャフト14とに形成された、第一、第
二両変形部27、28と相手部材との圧入嵌合により行
なう為、結合部の耐熱性が十分となり、使用条件によっ
て結合部の支持力が不足する事がなくなる。又、第一、
第二両変形部27、28は、上記アウターシャフト12
とインナーシャフト14との結合部で、軸方向に離隔し
た2個所位置に設けられている為、上記アウターシャフ
ト12とインナーシャフト14との結合部の曲げ剛性も
十分に確保される。
【0025】更に、衝突時に軸方向に亙って強い力が加
わった場合には、上記第一、第二両変形部27、28に
よる圧入嵌合部に働く摩擦力に抗して、アウターシャフ
ト12とインナーシャフト14とが、軸方向に亙って相
対的に変位し、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の
全長を縮める。本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト24の場合、全長を縮める為に要する力は、上記2個
所の圧入嵌合部に働く摩擦力に打ち勝つだけのもので足
りる。従って、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の
全長を縮める為に要するコラプス荷重が大きくなる事な
く安定し、衝突事故の際、ステアリングホイールに衝突
した運転者の身体に大きな衝撃力が加わるのを有効に防
止出来る。
わった場合には、上記第一、第二両変形部27、28に
よる圧入嵌合部に働く摩擦力に抗して、アウターシャフ
ト12とインナーシャフト14とが、軸方向に亙って相
対的に変位し、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の
全長を縮める。本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト24の場合、全長を縮める為に要する力は、上記2個
所の圧入嵌合部に働く摩擦力に打ち勝つだけのもので足
りる。従って、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の
全長を縮める為に要するコラプス荷重が大きくなる事な
く安定し、衝突事故の際、ステアリングホイールに衝突
した運転者の身体に大きな衝撃力が加わるのを有効に防
止出来る。
【0026】例えば、本発明の衝撃吸収式ステアリング
シャフト24を、前述の図11に示した第一のステアリ
ングシャフト1として使用した場合には、運転者の身体
がステアリングホイール2に加わる、所謂二次衝突の際
に、上記第一のステアリングホイール1が突っ張る事を
防止する。そして、上記運転者の身体がぶつかったステ
アリングホイール2を前方に向け円滑に変位させて、運
転者保護の充実を図れる。又、本発明の衝撃吸収式ステ
アリングシャフト24を、前述の図11に示した第二の
ステアリングシャフト8として使用した場合には、自動
車が他の自動車等のぶつかる、所謂一次衝突の際に、上
記第一、第二のステアリングシャフト1、8を連結して
いる第一の自在継手7が後方(図11の右方)に変位す
るのを防止する。そして、上記第一のステアリングシャ
フト1の下端部が後方に変位しつつ揺動するのを防止し
て、上記ステアリングホイール2が上方に変位する事を
防止する。
シャフト24を、前述の図11に示した第一のステアリ
ングシャフト1として使用した場合には、運転者の身体
がステアリングホイール2に加わる、所謂二次衝突の際
に、上記第一のステアリングホイール1が突っ張る事を
防止する。そして、上記運転者の身体がぶつかったステ
アリングホイール2を前方に向け円滑に変位させて、運
転者保護の充実を図れる。又、本発明の衝撃吸収式ステ
アリングシャフト24を、前述の図11に示した第二の
ステアリングシャフト8として使用した場合には、自動
車が他の自動車等のぶつかる、所謂一次衝突の際に、上
記第一、第二のステアリングシャフト1、8を連結して
いる第一の自在継手7が後方(図11の右方)に変位す
るのを防止する。そして、上記第一のステアリングシャ
フト1の下端部が後方に変位しつつ揺動するのを防止し
て、上記ステアリングホイール2が上方に変位する事を
防止する。
【0027】尚、上記衝撃吸収式ステアリングシャフト
24を縮める為に要するコラプス荷重は、前記第一、第
二両変形部27、28の長さ寸法Lの他、長径d1 、D
1 を変える事により、任意に調節可能である。又、前記
2個所の圧入嵌合部は、アウターシャフト12の一端部
に形成した小径部25とインナーシャフト14の一端部
に形成した大径部26との係合部の両端部に設けている
為、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の全長を縮め
る為に要する力の大きさは、図8に示す様に、途中から
(衝撃吸収式ステアリングシャフト24の収縮量が前記
長さ寸法Lを越えて、第一変形部27が小径部25から
外れ、第二変形部28が大径部26から外れてから)小
さくなる。この様に力が小さくなる迄に要するストロー
ク量(収縮量)は、上記第一、第二両変形部27、28
の長さ寸法Lを変える事により、任意に設定出来る。
24を縮める為に要するコラプス荷重は、前記第一、第
二両変形部27、28の長さ寸法Lの他、長径d1 、D
1 を変える事により、任意に調節可能である。又、前記
2個所の圧入嵌合部は、アウターシャフト12の一端部
に形成した小径部25とインナーシャフト14の一端部
に形成した大径部26との係合部の両端部に設けている
為、衝撃吸収式ステアリングシャフト24の全長を縮め
る為に要する力の大きさは、図8に示す様に、途中から
(衝撃吸収式ステアリングシャフト24の収縮量が前記
長さ寸法Lを越えて、第一変形部27が小径部25から
外れ、第二変形部28が大径部26から外れてから)小
さくなる。この様に力が小さくなる迄に要するストロー
ク量(収縮量)は、上記第一、第二両変形部27、28
の長さ寸法Lを変える事により、任意に設定出来る。
【0028】尚、本考案の衝撃吸収式ステアリングシャ
フト24を構成するアウターシャフト12の一端部に第
二変形部28を形成する場合に於いて、図9に示す様
に、小径部25の先端部(図9の左端部)を大径部26
の基端部(図9の左端部)よりも少し突出させた状態
に、上記アウターシャフト12とインナーシャフト14
とを組み合わせ、この状態で、上記小径部25の先端部
を直径方向に押し潰せば、押し潰し量を過大にする事な
く、設計値通りの寸法を有する第二変形部を形成出来
る。又、インナーシャフト14の一端部に第一変形部2
7を形成する場合には、図10に示す様な長円形断面を
有する型29を、上記インナーシャフト14の一端部に
形成した大径部26の先端部内に押し込み、この先端部
を塑性変形させる。更に、図示は省略したが、上記第
一、第二両変形部27、28の一方又は双方を薄肉に形
成する事により、当該変形部27、28を変形し易く
し、前記コラプス荷重の低減化、安定化を図る事も出来
る。
フト24を構成するアウターシャフト12の一端部に第
二変形部28を形成する場合に於いて、図9に示す様
に、小径部25の先端部(図9の左端部)を大径部26
の基端部(図9の左端部)よりも少し突出させた状態
に、上記アウターシャフト12とインナーシャフト14
とを組み合わせ、この状態で、上記小径部25の先端部
を直径方向に押し潰せば、押し潰し量を過大にする事な
く、設計値通りの寸法を有する第二変形部を形成出来
る。又、インナーシャフト14の一端部に第一変形部2
7を形成する場合には、図10に示す様な長円形断面を
有する型29を、上記インナーシャフト14の一端部に
形成した大径部26の先端部内に押し込み、この先端部
を塑性変形させる。更に、図示は省略したが、上記第
一、第二両変形部27、28の一方又は双方を薄肉に形
成する事により、当該変形部27、28を変形し易く
し、前記コラプス荷重の低減化、安定化を図る事も出来
る。
【0029】
【考案の効果】本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフ
トは、以上に述べた通り構成され作用する為、十分な耐
熱性並びに剛性を確保しつつ、コラプス荷重を十分に低
く安定させる事が出来、衝突事故の際に於ける運転者の
安全確保を有効に図れる。
トは、以上に述べた通り構成され作用する為、十分な耐
熱性並びに剛性を確保しつつ、コラプス荷重を十分に低
く安定させる事が出来、衝突事故の際に於ける運転者の
安全確保を有効に図れる。
【図1】本考案の実施例を示す要部断面図。
【図2】インナーシャフトの断面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】同B−B断面図。
【図5】アウターシャフトの断面図。
【図6】図5のC−C断面図。
【図7】同D−D断面図。
【図8】ステアリングシャフトの収縮量と荷重との関係
を示す線図。
を示す線図。
【図9】第二変形部を形成する状態の1例を示す断面
図。
図。
【図10】第一変形部を形成する型の1例を示す断面
図。
図。
【図11】本考案の対象となる衝撃吸収式ステアリング
シャフトを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す
側面図。
シャフトを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す
側面図。
【図12】従来構造の第1例を示す縦断側面図。
【図13】図12のE−E断面図。
【図14】従来構造の第2例を示す縦断側面図。
【図15】図14のF−F断面図。
【図16】従来構造の第3例を示す半部縦断側面図。
【図17】図16のG−G断面図。
1 第一のステアリングシャフト 2 ステアリングホイール 3 ステアリングコラム 4 上部ブラケット 5 下部ブラケット 6 インスツルメントパネル 7 第一の自在継手 8 第二のステアリングシャフト 9 第二の自在継手 10 第三のステアリングシャフト 11 雌セレーション 11a 谷部 12 アウターシャフト 13 雄セレーション 14 インナーシャフト 15 凹部 16 空間 17 合成樹脂 18 衝撃吸収式ステアリングシャフト 19 通孔 20 小径部 21 鋼球 22 隙間空間 23 通孔 24 衝撃吸収式ステアリングシャフト 25 小径部 26 大径部 27 第一変形部 28 第二変形部 29 型
Claims (1)
- 【請求項1】 一端部に少なくとも内径を小さくした小
径部を有し、この小径部の内周面に雌セレーションを形
成した筒状のアウターシャフトと、一端部に少なくとも
外径を大きくした大径部を有し、この大径部の外周面に
上記雌セレーションと係合する雄セレーションを形成し
たインナーシャフトとから成り、上記雌セレーションと
雄セレーションとを係合させる事で、上記アウターシャ
フトとインナーシャフトとを結合した衝撃吸収式ステア
リングシャフトに於いて、上記小径部の先端部が上記大
径部の基端部に圧入嵌合されると共に、上記大径部の先
端部が上記小径部の基端部に圧入嵌合されており、上記
小径部の中間部と大径部の中間部とは互いに緩く係合し
ている事を特徴とする衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992053125U JP2578295Y2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 衝撃吸収式ステアリングシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992053125U JP2578295Y2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 衝撃吸収式ステアリングシャフト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH068150U JPH068150U (ja) | 1994-02-01 |
JP2578295Y2 true JP2578295Y2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=12934091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992053125U Expired - Fee Related JP2578295Y2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 衝撃吸収式ステアリングシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578295Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3614554B2 (ja) * | 1996-03-13 | 2005-01-26 | 光洋精工株式会社 | ステアリング装置の中間軸 |
KR100380247B1 (ko) * | 1999-11-23 | 2003-04-14 | 주식회사 만도 | 자동차용 스티어링 샤프트의 충격흡수장치 |
JP5467808B2 (ja) * | 2009-06-30 | 2014-04-09 | 株式会社オティックス | ロータシャフト |
WO2013015254A1 (ja) * | 2011-07-26 | 2013-01-31 | 日本精工株式会社 | ステアリングコラムとその製造方法、およびこのステアリングコラムを用いたステアリング装置 |
JP5609982B2 (ja) * | 2011-07-26 | 2014-10-22 | 日本精工株式会社 | ステアリングコラムの製造方法 |
JP5626431B2 (ja) * | 2013-08-27 | 2014-11-19 | 日本精工株式会社 | 衝撃吸収式ステアリングシャフトの製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62143763A (ja) * | 1985-12-17 | 1987-06-27 | Masanobu Nakamura | ハンドルシヤフト |
-
1992
- 1992-07-07 JP JP1992053125U patent/JP2578295Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH068150U (ja) | 1994-02-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |