JP2563560Y2 - 衝撃吸収式ステアリングシャフト - Google Patents

衝撃吸収式ステアリングシャフト

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JP2563560Y2
JP2563560Y2 JP1814992U JP1814992U JP2563560Y2 JP 2563560 Y2 JP2563560 Y2 JP 2563560Y2 JP 1814992 U JP1814992 U JP 1814992U JP 1814992 U JP1814992 U JP 1814992U JP 2563560 Y2 JP2563560 Y2 JP 2563560Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係る衝撃吸収式ステア
リングシャフトは、自動車のステアリング装置に組み込
んで、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤ
に伝達する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置に於いて、ステアリン
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
4に示す様な機構が使用されている。この図4に於いて
1は、上端部にステアリングホイール2を固定した第一
のステアリングシャフト、3は、上部、下部両ブラケッ
ト4、5により、インスツルメントパネル6の下面に固
定されたステアリングコラムで、上記第一のステアリン
グシャフト1は、このステアリングコラム3の内側を、
回転自在に挿通されている。
【0003】前記第一のステアリングシャフト1の下端
部で、前記ステアリングコラム3の下端開口から突出し
た部分には、第一の自在継手7を介して、第二のステア
リングシャフト8の上端部を連結している。更に、この
第二のステアリングシャフト8の下端部は、第二の自在
継手9を介して、ステアリングギヤ(図示せず)に通じ
る第三のステアリングシャフト10に連結されている。
【0004】この様に形成される為、ステアリングホイ
ール2の動きは、ステアリングコラム3を挿通した第一
のステアリングシャフト1、第一の自在継手7、第二の
ステアリングシャフト8、第二の自在継手9、第三のス
テアリングシャフト10を介してステアリングギヤに伝
達され、車輪に舵角が付与される。
【0005】ところで、この様に構成されるステアリン
グ機構に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステア
リングコラム3、及び各ステアリングシャフト1、8
を、衝撃に伴なって全長が縮まる衝撃吸収式のものとす
る事が、一般的に行なわれており、衝撃吸収式ステアリ
ングシャフトとして従来から、例えば、特開平2−28
6468号公報に記載されたものが知られている。
【0006】この公報に記載された、従来構造の第1例
である衝撃吸収式ステアリングシャフトは、図5〜6に
示す様に、内周面に雌セレーション溝11を形成したア
ウターシャフト12と、外周面にこの雌セレーション溝
11と係合する雄セレーション溝13を形成したインナ
ーシャフト14とを、雌セレーション溝11の内側に雄
セレーション溝13を挿入した状態に組み合わせる事で
構成されている。
【0007】又、インナーシャフト14の外周面に形成
された凹部15、15と、アウターシャフト12の内周
面との間の空間16、16に、このアウターシャフト1
2に形成した通孔19、19を通じて合成樹脂17、1
7を注入し固化する事で、アウターシャフト12とイン
ナーシャフト14とを互いに結合し、衝撃吸収式ステア
リングシャフト18としている。
【0008】衝突事故に伴ない、この衝撃吸収式ステア
リングシャフト18の軸方向に亙って大きな力が作用す
ると、前記合成樹脂17、17が、前記空間16、16
と通孔19、19との連続部分で剪断され、前記アウタ
ーシャフト12とインナーシャフト14との相対的変位
を自在として、前記衝撃吸収式ステアリングシャフト1
8の全長が縮まるのを許容する。
【0009】又、実公昭58−51096号公報には、
図7〜8に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリングシャ
フトが記載されている。この第2例の従来構造の場合、
前記第1例の構造に加え、インナーシャフト14の中間
部に小径部20を形成し、この小径部20の周囲に配置
した鋼球21、21を、アウターシャフト12内周面に
形成した雌セレーション溝11の谷部22、22に嵌合
させている。
【0010】この第2例の構造の場合、衝突に伴なっ
て、この衝撃吸収式ステアリングシャフト18の軸方向
に亙り大きな力が作用すると、合成樹脂17が空間16
と通孔19との連続部分で剪断され、前記アウターシャ
フト12とインナーシャフト14との相対的変位を自在
として、前記衝撃吸収式ステアリングシャフト18の全
長が縮まるのを許容する。そして、この衝撃吸収式ステ
アリングシャフト18の全長が縮まる際には、前記鋼球
21、21が雌セレーション溝11の内側面を塑性変形
させつつ、前記アウターシャフト12とインナーシャフ
ト14との相対的変位を許容する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】ところが、これら従来
から知られた衝撃吸収式ステアリングシャフトの場合、
次に述べる様な、解決すべき問題点が存在する。
【0012】即ち、前記第1例の構造の場合、アウター
シャフト12とインナーシャフト14との結合支持を合
成樹脂17、17のみで行なっている為、耐熱性が不足
し、高温になり易いエンジンルーム内に設置する場合
等、使用条件によっては十分な支持力を得られない事が
考えられる。
【0013】又、前記第2例の構造の場合、雌セレーシ
ョン溝11の谷部22の内側面に対して、各鋼球21、
21がそれぞれ2個所で当接しており、衝突時にはこの
2個所位置を塑性変形させつつ、アウターシャフト12
とインナーシャフト14との相対的変位を許容する構造
としている為、衝撃吸収式ステアリングシャフト18の
全長を縮める為に要する力(所謂コラプス荷重)が大き
くなりがちである。
【0014】コラプス荷重が大きくなると、衝突事故の
際、衝突によるステアリングギヤの後退が途中で吸収さ
れなかったり、或は運転者の身体がステアリングホイー
ルに衝突する事に伴なってこのステアリングホイールに
加わる前向きの衝撃が吸収されず、ステアリングホイー
ルに衝突した運転者の体に大きな衝撃が加わり、運転者
に重大な障害を及ぼし易くなる為、好ましくない。
【0015】本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト
は、上述の様な不都合を何れも解消するものである。
【0016】
【課題を解決する為の手段】本考案の衝撃吸収式ステア
リングシャフトは、内周面に雌セレーション溝を形成し
たアウターシャフトと、外周面にこの雌セレーション溝
と係合する雄セレーション溝を形成したインナーシャフ
トと、このインナーシャフトの外周面で、前記雄セレー
ション溝の谷部に対応する部分に形成した凹部と、この
凹部に挿入された硬質部材とから成り、前記雌セレーシ
ョン溝と雄セレーション溝とを係合させると共に、前記
硬質部材の一部を、前記雌セレーション溝の山部の頂部
に食い込ませる事により構成されている。
【0017】
【作用】上述の様に構成される本考案の衝撃吸収式ステ
アリングシャフトの場合、インナーシャフト外周面の凹
部に挿入された硬質部材の一部が、アウターシャフト内
周面の雌セレーション溝の山部の頂部に食い込む事で、
アウターシャフトとインナーシャフトとが互いに結合さ
れる。
【0018】又、衝突時に軸方向に亙って強い力が加わ
った場合には、前記硬質部材が前記雌セレーション溝の
山部の頂部を塑性変形させつつ、アウターシャフトとイ
ンナーシャフトとの相対的変位を許容し、衝撃吸収式ス
テアリングシャフトの全長を縮める。前記硬質部材は、
前記雌セレーション溝の山部の頂部に於いて、この雌セ
レーション溝と当接している為、衝撃吸収式ステアリン
グシャフトの全長を縮める為に要するコラプス荷重が大
きくなる事はない。
【0019】
【実施例】図1〜2は本考案の第一実施例を示してい
る。本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト23は、
前述した従来の衝撃吸収式ステアリングシャフト18
(図5〜8)と同様に、アウターシャフト12とインナ
ーシャフト14とを軸方向に亙る相対的変位自在に組み
合わせる事で、軸方向に亙る衝撃力が加わった場合に全
長が縮まる様に構成している。
【0020】前記アウターシャフト12は、全体を円管
状とされており、一端部内周面に雌セレーション溝11
を形成している。又、インナーシャフト14は、全体を
円杆状とされており、一端部外周面に、前記アウターシ
ャフト12内周面の雌セレーション溝11と係合する雄
セレーション溝13を形成している。
【0021】上記インナーシャフト14の一端部外周面
で、前記雄セレーション溝13の谷部24に対応する部
分には凹部25を形成し、この凹部25内に硬質部材で
ある鋼球26を挿入している。そして、前記雌セレーシ
ョン溝11と雄セレーション溝13とを係合させる事
で、アウターシャフト12とインナーシャフト14とを
組み合わせると共に、前記鋼球26の一部を、前記雌セ
レーション溝11の山部の頂部27に食い込ませてい
る。
【0022】上述の様に構成される本考案の衝撃吸収式
ステアリングシャフト23の場合、インナーシャフト1
4の一端部外周面に形成した凹部25に挿入された鋼球
26の一部が、アウターシャフト12の内周面に形成し
た雌セレーション溝11の山部の頂部27に食い込む事
で、アウターシャフト12とインナーシャフト14とが
互いに結合される。
【0023】この様に、アウターシャフト12とインナ
ーシャフト14との結合を鋼球26により行なう為、結
合部の耐熱性が十分となり、使用条件によって結合部の
支持力が不足する事がなくなる。
【0024】又、衝突時に軸方向に亙って強い力が加わ
った場合には、前記鋼球26が前記雌セレーション溝1
1の山部の頂部27を塑性変形させつつ、アウターシャ
フト12とインナーシャフト14との相対的変位を許容
し、衝撃吸収式ステアリングシャフト23の全長を縮め
る。
【0025】本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフト
23の場合、前記鋼球26は、前記雌セレーション溝1
1の山部の頂部27に於いて、この雌セレーション溝1
1と当接している為、前記塑性変形を生じさせる為に要
する力は比較的(前記従来の第2例に比べて)小さいも
ので済む。従って、衝撃吸収式ステアリングシャフト2
3の全長を縮める為に要するコラプス荷重が大きくなる
事がなく、衝突事故の際、ステアリングホイールに衝突
した運転者の身体に大きな衝撃力が加わるのを有効に防
止出来る。
【0026】尚、図示の実施例に於いては、凹部25と
鋼球26とを軸方向1個所にのみ設けているが、セレー
ション係合部が長い場合には、これらを複数個所設けて
も良い。又、衝突時に前記衝撃吸収式ステアリングシャ
フト23の全長を縮める為に要する、所謂コラプス荷重
を安定させる為に、この衝撃吸収式ステアリングシャフ
ト23をステアリングコラム3の内側に組み込む以前
に、この衝撃吸収式ステアリングシャフト23を一度伸
縮させ、前記鋼球26を前記頂部27上を移動させてお
いても良い。
【0027】更に、図3に示す第二実施例の様に、凹部
25、25と鋼球26、26とを、円周方向複数個所に
設ける事も出来る。この様に凹部25、25と鋼球2
6、26とを、円周方向複数個所に設けると、アウター
シャフト12の内周面とインナーシャフト14の外周面
との間に作用する支持力が、円周方向に亙ってほぼ均一
となり、衝突時に於ける両シャフト12、14同士の変
位が、より円滑に行なわれる。
【0028】
【考案の効果】本考案の衝撃吸収式ステアリングシャフ
トは、以上に述べた通り構成され作用する為、十分な耐
熱性を確保しつつ、コラプス荷重を十分に低くして、衝
突事故の際に於ける運転者の安全確保を有効に図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す縦断側面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本考案の第二実施例を示す、図2と同様の断面
図。
【図4】本考案の対象となる衝撃吸収式ステアリングシ
ャフトを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す側
面図。
【図5】従来構造の第1例を示す縦断側面図。
【図6】図5のB−B断面図。
【図7】従来構造の第2例を示す半部縦断側面図。
【図8】図7のC−C断面図。
【符合の説明】
1 第一のステアリングシャフト 2 ステアリングホイール 3 ステアリングコラム 4 上部ブラケット 5 下部ブラケット 6 インスツルメントパネル 7 第一の自在継手 8 第二のステアリングシャフト 9 第二の自在継手 10 第三のステアリングシャフト 11 雌セレーション溝 12 アウターシャフト 13 雄セレーション溝 14 インナーシャフト 15 凹部 16 空間 17 合成樹脂 18 衝撃吸収式ステアリングシャフト 19 通孔 20 小径部 21 鋼球 22 谷部 23 衝撃吸収式ステアリングシャフト 24 谷部 25 凹部 26 鋼球 27 頂部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に雌セレーション溝を形成したア
    ウターシャフトと、外周面にこの雌セレーション溝と係
    合する雄セレーション溝を形成したインナーシャフト
    と、このインナーシャフトの外周面で、前記雄セレーシ
    ョン溝の谷部に対応する部分に形成した凹部と、この凹
    部に挿入された硬質部材とから成り、前記雌セレーショ
    ン溝と雄セレーション溝とを係合させると共に、前記硬
    質部材の一部を、前記雌セレーション溝の山部の頂部に
    食い込ませた衝撃吸収式ステアリングシャフト。
JP1814992U 1991-09-06 1992-02-27 衝撃吸収式ステアリングシャフト Expired - Lifetime JP2563560Y2 (ja)

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JPH0535542U JPH0535542U (ja) 1993-05-14
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CN111661136A (zh) * 2019-03-08 2020-09-15 舍弗勒技术股份两合公司 车辆的转向中间轴和车辆

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