JP5338617B2 - 管体の被覆構造体 - Google Patents
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Description
適用例1は、流体通路を形成する管体の外周部に装着される管体の被覆構造体において、
上記管体の軸方向に形成された割面を合わせることで円筒体となるように分割された複数の分割体と、該分割体に形成され上記各々の割面を合わせて係合することで分割体を一体化する連結機構とを備え、
上記連結機構は、
上記分割体の一方の割面から突設され片持ちの係合片と、該係合片の先端に形成された爪部とを有する係合部と、
他方の分割体の割面の付近に形成された切欠きと、該切欠きに上記軸方向に掛け渡され上記爪部を通す係合孔を形成するとともに上記爪部に係合する架橋部と、上記架橋部に対向して配置され上記係合孔の挿入間隙を規制する規制部とを有する被係合部と、を備え、
上記爪部は、上記係合片の先端から径外方に向けて突設され、上記規制部は、上記爪部が径内方への外力を受けたときに係合片の弾性変形を規制するように形成されていること、を特徴とする。
適用例2の規制部は、上記分割体に、片持ち梁で形成され、該規制部の先端が管体の外周面に当たることで弾性変形が規制される構成をとることができる。
適用例3は、管体として、水系や燃料系の各種の流体を流す管体に適用することができ、たとえば、燃料タンクに燃料を供給するための燃料注入管に適用する場合には、被覆構造体としてプロテクタの機能の他に、他の機能、例えば、フィルタを組み付ける構成であってもよい。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例にかかる燃料給油装置10を示す概略図である。図1に示すように、燃料給油装置10は、図示しないインレットボックスと燃料タンクとの間に配設され給油ガンから供給される燃料を燃料タンクに送るものであり、インレットパイプIPに接続されるフィラーネック20と、フィラーネック20の上部に装着され燃料キャップFCを開閉可能に装着するキャップ装着部30と、キャップ装着部30の外周側を覆う被覆構造体40と、被覆構造体40の下部に装着されたフィルタ収納容器60とを備えている。この燃料給油装置10の構成により、燃料キャップFCをキャップ装着部30から外して、給油ガンをキャップ装着部30の開口を通じて挿入し、給油ガンから吐出される燃料をフィラーネック20およびインレットパイプIPの燃料通路を通じて燃料タンクに供給することができる。また、フィルタ収納容器60に収納されているフィルタにより、塵やゴミなどを除去した外気を、フィルタ収納容器60の流路から、キャニスタへ導くことにより、キャニスタのパージ等に利用している。以下、各部の構成について説明する。
(2)−1 フィラーネック20
フィラーネック20は、樹脂成型品であり、筒状体のネック本体22と、インレットパイプ接続筒部24と、ブリーザパイプ接続筒部26とを備える。インレットパイプ接続筒部24は、ネック本体22の下端に連設されてインレットパイプIPに接続され、給油ガンからの燃料をインレットパイプIPに導く。ブリーザパイプ接続筒部26は、ネック本体22の側壁下端側から斜めに突出して図示しないブリーザパイプと接続され、燃料タンクの燃料蒸気の余剰分をフィラーネック20に導く。
キャップ装着部30は、金属製であり、燃料キャップFCを着脱するための内筒部32と、内筒部32の下部に一体に形成されたガン案内部34と、内筒部32の上部から折曲された外筒部36とを備えている。内筒部32は、燃料キャップFCで塞がれる開口32aを有するとともに、燃料キャップFCの雄ネジFCaに螺着するための雌ネジ32bを有している。ガン案内部34は、内筒部32から縮径されており、その下部に給油ガンから吐出された燃料をインレットパイプIPに導くための連通孔34aを備えている。外筒部36は、内筒部32の上部からネック本体22の上端を囲むように折曲された管体であり、ネック本体22の上部を挟持している。
被覆構造体40は、ポリプロピレンなどの樹脂成形品であり、キャップ装着部30の外筒部36の外周部を覆うことで、車体側取付部材から受ける外力に対してフィラーネック20を保護するとともに、その下側部でフィルタ収納容器60を保持するための部材である。被覆構造体40は、円筒状の被覆部42と、被覆部42の下部に形成された通路形成部44と、通路形成部44の下部に形成されたフィルタ支持部46とを備えている。被覆部42は、外筒部36に外嵌されている。フィルタ支持部46は、フィルタを収容するフィルタ収納容器60を支持するものであり、爪嵌合によりフィルタ収納容器60を保持している。通路形成部44は、フィルタ収納容器60内のフィルタで粉塵などを除去した外気を、ネック本体22とキャップ装着部30との間隙や切欠きで形成される通路に導く部材である。
上記実施例の構成により、上述した効果のほか、以下の効果を奏する。
(3)−1 図7に示す被覆構造体40の連結機構50において、架橋部57の付近に外力F1が加わったときに、架橋部57は、爪部54bとの隙間が狭まる方向に弾性変形し、爪部54bと架橋部57との係合代が減少しないで係合力を維持する。また、爪部54bに外力F2が加わったときに、爪部54bは、同方向に変形して規制部58を押すと、規制部58の先端部が剛体である金属製の管体の外周面に当たって、規制部58の弾性変形が規制される。これにより、爪部54bと架橋部57との係合代が大きく減少しないで係合力を維持する。したがって、連結機構50の付近に大きな外力が加わっても、係合部54の爪部54bは、架橋部57に対して係合力を維持して外れ難い。
20…フィラーネック
22…ネック本体
24…インレットパイプ接続筒部
26…ブリーザパイプ接続筒部
30…キャップ装着部
32…内筒部
32a…開口
32b…雌ネジ
34…ガン案内部
34a…連通孔
36…外筒部
40…被覆構造体
40A,40B…分割体
41…割面
42…被覆部
44…通路形成部
46…フィルタ支持部
50…連結機構
54…係合部
54a…係合片
54b…爪部
55…被係合部
56…切欠き
56a…係合孔
57…架橋部
58…規制部
60…フィルタ収納容器
FC…燃料キャップ
FCa…雄ネジ
IP…インレットパイプ
Sp…挿入間隙
Claims (5)
- 流体通路を形成する管体の外周部に装着される管体の被覆構造体において、
上記管体の軸方向に形成された割面(41)を合わせることで円筒体となるように分割された複数の分割体(40A,40B)と、該分割体(40A,40B)に形成され上記各々の割面(41)を合わせて係合することで分割体を一体化する連結機構(50)とを備え、
上記連結機構(50)は、
上記分割体の一方の割面(41)から突設され片持ちの係合片(54a)と、該係合片(54a)の先端に形成された爪部(54b)とを有する係合部(54)と、
他方の分割体の割面(41)の付近に形成された切欠き(56)と、該切欠き(56)に上記軸方向に掛け渡され上記爪部(54b)を通す係合孔(56a)を形成するとともに上記爪部(54b)に係合する架橋部(57)と、該他方の分割体から片持ち梁で形成されかつ上記架橋部(57)に対向して配置され上記係合孔(56a)の挿入間隙(Sp)を規制する規制部(58)とを有する被係合部(55)と、
を備え、
上記爪部(54b)は、上記係合片(54a)の先端から径外方に向けて突設され、
上記規制部(58)は、上記爪部(54b)に押されて径内方への外力を受けて径内方へ撓んだときに、該規制部(58)の先端が上記管体の外周面に当たることで、上記係合片(54a)の弾性変形を規制するように形成されていること、
を特徴とする管体の被覆構造体。 - 請求項1に記載の管体の被覆構造体において、
上記管体は、燃料タンクに燃料を供給するための燃料注入管である管体の被覆構造体。 - 請求項1または請求項2に記載の管体の被覆構造体において、
上記規制部(58)は、上記爪部(54b)によって上記径内方へ押されたときに上記挿入間隙(Sp)を広げるように構成されている管体の被覆構造体。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の管体の被覆構造体において、
上記爪部(54b)は、上記規制部(58)の外面に当たる傾斜面を有する管体の被覆構造体。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の管体の被覆構造体において、
上記爪部(54b)は、上記架橋部(57)と上記管体の外周面との間の間隙を通り、さらに上記挿入間隙(Sp)を通るように構成されている管体の被覆構造体。
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