JP5338094B2 - 可撓性耐熱被覆電線 - Google Patents
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Description
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は、−CF3および/または−ORf 2;Rf 2は、炭素原子数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物などのパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニリデン(VdF)、フッ化ビニル、式:
CH2=CX2(CF2)nX3
(式中、X2は、水素原子またはフッ素原子;X3は、水素原子、フッ素原子または塩素原子;nは、1〜10の整数)などのフルオロオレフィンなどをあげることができる。
ETFEの場合、力学物性や燃料バリア性、架橋容易性などが発現する点で好ましい。TFE単位とエチレン単位との含有モル比は(20〜90)/(80〜10)が好ましく、(37〜85)/(63〜15)がより好ましく、(38〜80)/(62〜20)が特に好ましい。また、第3成分を含有していてもよく、第3成分としてはTFEおよびエチレンと共重合可能なものであればその種類は限定されない。第3成分としては、通常、式:
CH2=CX4Rf 3、CF2=CFRf 3、CF2=CFORf 3、CH2=C(Rf 3)2
(式中、X4は水素原子またはフッ素原子;Rf 3はエーテル結合性酸素原子を含んでいてもよいフルオロアルキル基)で示されるモノマーが用いられ、これらの中でも、CH2=CX4Rf 3で示される含フッ素ビニルモノマーがより好ましく、Rf 3の炭素数が1〜8のモノマーが特に好ましい。
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3および/または−ORf 2;Rf 2は炭素原子数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物からなるエチレン−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)共重合体などのエチレン−TFE−パーフルオロエチレン性不飽和化合物共重合体
PFAまたはFEPの場合、前記の作用効果においてとりわけ耐熱性が優れたものとなり、また前記の作用効果に加えて優れた燃料バリア性、耐薬品性、電気特性が発現する点で好ましい。特に限定されないが、TFE単位70〜99モル%と式(1)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位1〜30モル%からなる共重合体であることが好ましく、TFE単位80〜97モル%と式(1)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位3〜20モル%からなる共重合体であることがより好ましい。TFE単位が70モル%未満では機械物性が低下する傾向があり、99モル%をこえると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。また、TFEおよび式(1)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物からなる含フッ素エチレン性重合体は、第3成分を含有していてもよく、第3成分としてはTFEおよび式(1)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物と共重合可能なものであればその種類は限定されない。
CTFE−TFE系共重合体の場合、CTFE単位とTFE単位の含有モル比は、CTFE/TFE=(2〜98)/(98〜2)であることが好ましく、(5〜90)/(95〜10)であることがより好ましい。CTFE単位が2モル%未満であると薬液不透過性が悪化しまた溶融加工が困難になる傾向があり、98モル%をこえると成形時の耐熱性、耐薬品性が悪化する場合がある。また、パーフルオロエチレン性不飽和化合物を共重合することが好ましく、CTFE単位とTFE単位の合計に対して、パーフルオロエチレン性不飽和化合物単位は0.1〜10モル%であり、CTFE単位およびTFE単位は合計で90〜99.9モル%であることが好ましい。パーフルオロエチレン性不飽和化合物単位が0.1モル%未満であると成形性、耐環境応力割れ性および耐ストレスクラック性に劣りやすく、10モル%をこえると薬液低透過性、耐熱性、機械特性、生産性などに劣る傾向にある。
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位を含むことが、ゴム弾性体としての性質をもつ粒子が得られる点から好ましい。
得られた電線から芯線を引き抜き、被覆層を試験片とした。この試験片を用いて、オートグラフ((株)島津製作所製 AGS−J 5kN)を使用して、室温において50mm/minの引張速度で引張試験を行い、引張弾性率、引張強度、引張伸びを測定する。
メルトインデクサー((株)東洋精機製作所製)を用い、主に297℃において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルから単位時間(10分間)あたりに流出するポリマーの質量(g)を測定する。
VdF系ゴム(VdF/TFE/HFP=50/20/30モル比、100℃でのムーニー粘度87)100質量部、架橋剤ビスフェノールAF(ダイキン工業(株)製)2.0質量部、架橋促進剤BTPPC(北興化学工業(株)製)1.0質量部、酸化マグネシウム(キョーワマグ150、協和化学工業(株))3.0質量部を、18インチオープンロールを用いて混練し、VdF系ゴムのフルコンパウンドを得た。これを150mmφフィーダールーダーに供給し、直径3mm、長さ3mmのVdF系ゴムフルコンパウンドのペレットを得た。
浸漬前:引張弾性率150MPa、引張強度15MPa、伸び230%
浸漬後:引張弾性率152MPa、引張強度15MPa、伸び225%
このように、浸漬前後で引張強度、伸びはほとんど同じであり、実質的に機械強度が保持されていた。また引張弾性率は、ETFE単体(450〜700MPa)よりも充分に低く、可撓性があった。
ETFEの仕込み量を70質量部に、VdF系ゴムフルコンパウンドのペレットの仕込み量を30質量部にしたほかは実施例1と同様にして、フッ素樹脂複合体のペレットを製造した。
浸漬前:引張弾性率240MPa、引張強度21MPa、伸び283%
浸漬後:引張弾性率237MPa、引張強度20MPa、伸び279%
このように、浸漬前後で引張強度、伸びはほとんど同じであり、実質的に機械強度が保持されていた。また引張弾性率は、ETFE単体(450〜700MPa)よりも充分に低く、可撓性があった。
実施例1で用いた未架橋VdF系ゴムのみを用いて、同じサイズの未架橋フッ素ゴム電線を得た。この被覆部について、引張試験を行った。また、この電線に50kGyのγ線を照射して放射線架橋した後、同様に引張試験を行った。架橋前後の弾性率、引張強度、伸びは以下のようになった。
未架橋:引張弾性率100MPa、引張強度4MPa、伸び50%
架橋後:引張弾性率130MPa、引張強度12MPa、伸び220%
未架橋のフッ素ゴム電線は引張強度、伸びが極端に低く、実質的に使用できないレベルであり、放射線架橋して初めて、使用に耐え得る機械強度となった。
Claims (3)
- フッ素樹脂と動的架橋されたフッ素ゴムとの複合体を被覆層として有し、
フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレンとエチレンからなるエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体を含み、
前記複合体は、フッ素樹脂およびフッ素ゴムを混合し、フッ素樹脂およびフッ素ゴムが溶融する温度下で混練しながらフッ素ゴムを架橋する方法により調製されたものであり、
内燃機関のトランスミッションオイルまたはエンジンオイルに接触する環境で使用される
可撓性耐熱被覆電線。 - 前記フッ素樹脂が非パーフルオロ樹脂であり、フッ素ゴムがフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体またはフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体である請求項1記載の被覆電線。
- 複合体は、フッ素樹脂が連続相を形成しかつ動的架橋されたフッ素ゴムの粒子が分散相を形成する構造を有し、フッ素樹脂100質量部に対して動的架橋されたフッ素ゴムの粒子が500〜5質量部である請求項1又は2記載の被覆電線。
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