JP5337123B2 - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5337123B2
JP5337123B2 JP2010209567A JP2010209567A JP5337123B2 JP 5337123 B2 JP5337123 B2 JP 5337123B2 JP 2010209567 A JP2010209567 A JP 2010209567A JP 2010209567 A JP2010209567 A JP 2010209567A JP 5337123 B2 JP5337123 B2 JP 5337123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbing member
shock absorbing
bumper beam
safety plate
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010209567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012062012A (ja
Inventor
智昭 市川
寿幸 柳岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010209567A priority Critical patent/JP5337123B2/ja
Publication of JP2012062012A publication Critical patent/JP2012062012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5337123B2 publication Critical patent/JP5337123B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、自動車等の車両に適用される車体前部構造に関するものである。
従来、自動車等の車両に適用される車体前部構造として、車体の前端に歩行者が衝突したときに、歩行者に加わる衝突荷重を緩和(軽減)させるために、衝突エネルギを吸収可能な衝撃吸収部材を設けた車体前部構造が知られている。
例えば、特許文献1には、車幅方向に延在する直線状のフロントバンパビームと、当該フロントビームの前面に沿って固定される衝撃吸収部材と、を備えた車体前部構造が開示されている。
特開2005−319859号公報
ところが、前記特許文献1に記載の技術においては、一枚の鋼板を折り曲げることで衝撃吸収部材を形成しているため、フロントバンパビームの左右両端側が屈曲された場合には、角度が大きく変化する屈曲部分に適合するように衝撃吸収部材を鋼板を折り曲げ成形することが困難であった。そのため、フロントバンパビームの左右両端部(左右両側部)まで衝撃吸収部材を延在させることができなかった。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、バンパビームの形状が変化しても、バンパビームの延在方向に亘って衝撃吸収部材を設置可能な車体前部構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、略車幅方向に延在するバンパビームと、前記バンパビームの前面に固定され、衝突荷重が加わったときに変形することで衝突エネルギを吸収する衝撃吸収部材と、を備える車体前部構造であって、前記バンパビームは、当該バンパビームの車幅方向の中央に形成された略直線状の中央部と、前記中央部の両端から屈曲され、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜した両側部と、を有し、前記衝撃吸収部材は、前記中央部に沿って固定され、鋼板を折り曲げて形成された第1の衝撃吸収部材と、前記第1の衝撃吸収部材とは別体で構成され、前記各側部に沿って固定され、鋼板を折り曲げて形成された一対の第2の衝撃吸収部材と、を有し、前記各第2の衝撃吸収部材は、前記第1の衝撃吸収部材よりも高剛性に形成され、前記第1の衝撃吸収部材は、前記バンパビームから前方に向かって先細りとなる縦断面視略V字状を呈しており、前記第1の衝撃吸収部材の下壁は、根元部で上方へ突出するように折り曲げられることにより、への字状に形成されており、前記各第2の衝撃吸収部材は、前後方向の中間部に上下外側へ突出するくの字状の折曲部を有する上壁及び下壁によって上下対称の断面形状に形成されるとともに、前記折曲部よりも前方の部分が前方に向かって先細りとなる形状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、衝撃吸収部材が第1の衝撃吸収部材と第2の衝撃吸収部材とを有しており、第1の衝撃吸収部材と第2の衝撃吸収部材とが別体で構成されることによって、バンパビームの中央部及び側部ごとに衝撃吸収部材を設けることができる。したがって、バンパビームの形状が変化しても、バンパビームの延在方向に亘って衝撃吸収部材を設置可能である。
また、第2の衝撃吸収部材が第1の衝撃吸収部材よりも高剛性に形成されていることによって、第2の衝撃吸収部材の上下方向や前後方向の長さを短縮して小型化できるため、バンパビームの両側部をバンパビームエクステンションに取り付ける際に、第2の衝撃吸収部材がバンパビームとバンパビームエクステンションとの連結の妨げとならず、バンパビームを支障なくバンパビームエクステンションに取り付けることができる。
また、第2の衝撃吸収部材の上下方向や前後方向の長さを短縮できるため、第2の衝撃吸収部材の軽量化を図ることができる。
更に、第2の衝撃吸収部材の上下方向や前後方向の長さを短縮できるため、衝撃吸収部材の周囲を覆うように配置されるバンパフェイスを、第2の衝撃吸収部材に近接させ、バンパフェイスの外観形状をシャープにすることが可能となり、車体の意匠性を向上させることができる。
本発明によれば、第1の衝撃吸収部材の下壁が折れ曲がり部分を起点として下方に折れ曲がり易くなるため、衝突時に第1の衝撃吸収部材が容易に変形し易くなり、歩行者に加わる衝突荷重を確実に緩和させることができる。
また、第2の衝撃吸収部材は、前後方向の中間部に上下外側へ突出するくの字状の折曲部を有する上壁及び下壁によって上下対称の断面形状に形成されていることにより、衝突荷重が上壁及び下壁に均等に伝達されるとともに、上壁及び下壁が折曲部を起点として折れ曲がるため、への字状に形成された下壁を有する第1の衝撃吸収部材に比べて、第2の衝撃吸収部材の剛性が高まる。したがって、第2の衝撃吸収部材の前後方向の長さを短縮して、変形ストロークを短くしても、十分な衝撃吸収量を確保することができる。
また、前記各第2の衝撃吸収部材は、第1の衝撃吸収部材と同様に、鋼板を折り曲げて形成され、当該第2の衝撃吸収部材の延在方向に沿って同一の断面形状に形成されており、前記各第2の衝撃吸収部材は、前記各側部に固定された状態で、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜している構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、第2の衝撃吸収部材が車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜しているため、第2の衝撃吸収部材に衝突した歩行者が車外側へ滑るように移動することが可能となり、歩行者に加わる衝突荷重を小さくすることができる。したがって、第2の衝撃吸収部材の上下方向や前後方向の長さを短縮して小型化できる。
また、前記第1の衝撃吸収部材の先端は、前記各第2の衝撃吸収部材の先端より低い位置にあるように構成するのが好ましい。
かかる構成によれば、第1の衝撃吸収部材の先端が第2の衝撃吸収部材の先端より低い位置にあることにより、第1の衝撃吸収部材が下方に折れ曲がり易いため、第1の衝撃吸収部材と第2の衝撃吸収部材との境界部分に歩行者が衝突した場合において、第2の衝撃吸収部材に優先して第1の衝撃吸収部材が変形することになる。そして、第1の衝撃吸収部材がある程度変形してから、第2の衝撃吸収部材の変形が始まるため、衝撃吸収量が増加するとともに、衝突エネルギを柔らかく吸収することができる。
また、前記バンパビームは、アルミニウム押出形材から形成され、前記バンパビームには、当該バンパビームの延在方向に沿ってリブが形成されており、前記各第2の衝撃吸収部材の上壁及び下壁は、前記リブに水平方向に一致して配置されている構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、バンパビームの剛性が高まり、ひいては衝撃吸収部材を後方から支持する支持力が高まる。したがって、バンパビームが変形中の衝撃吸収部材を安定して支持することが可能となり、衝突荷重が衝撃吸収部材にきちんと伝達されるため、衝撃吸収部材を確実に変形させることができる。特に、第2の衝撃吸収部材が高剛性に形成されたとしても、第2の衝撃吸収部材の変形を促進させることができる。
本発明によれば、バンパビームの形状が変化しても、バンパビームの延在方向に亘って衝撃吸収部材を設置可能な車体前部構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車体前部構造の概略平面図である。 実施形態に係る車体前部構造の概略側面図である。 実施形態に係る車体前部構造を構成するフロントバンパビーム及びセーフティプレートの設置状態を示す斜視図である。 フロントバンパビーム及びセーフティプレートを示す斜視図である。 図1のX−X線断面図である。 図1のY−Y線断面図である。 衝突時の中央セーフティプレートの変形過程を示す縦断面図である。 衝突時のコーナセーフティプレートの変形過程を示す縦断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
なお、本実施形態では、「前後」、「上下」、「左右」は、車両Cを基準にする。また、「車幅方向」とは「左右方向」と同義である。
図1は、本発明の実施形態に係る車体前部構造の概略平面図であり、図2は、実施形態に係る車体前部構造の概略側面図である。
図1及び図2に示すように、車体前部構造100は、車両Cの前部に配置されるフロントバンパビーム1と、フロントバンパビーム1の前面1aに固定されたセーフティプレート2と、フロントバンパビーム1及びセーフティプレート2の周囲を覆うように配置されるバンパフェイス3と、フロントバンパビーム1の両端部の後面に固定された一対のバンパビームエクステンション4,4と、前後方向に沿う状態で車幅方向に互いに離間して配置され、前面がバンパビームエクステンション4の後面に固定された一対のフロントサイドフレーム5,5と、車幅方向に離間して配置され、前面がバンパビームエクステンション4の後面に固定された一対のアッパメンバ6,6と、車両Cの車幅方向中央に配置され、略四角枠状に形成されたフロントバルクヘッド7(図3参照)と、アッパメンバ6とフロントバルクヘッド7とを連結するためのフロントバルクヘッドサポート8,8と、車両Cの前部外側面を形成するフェンダパネル9,9と、バンパビームエクステンション4、フロントバルクヘッド7及びフェンダパネル9に固定されるフロントアッパビーム10,10と、を備えて構成されている。
図3は、実施形態に係る車体前部構造を構成するフロントバンパビーム及びセーフティプレートの設置状態を示す斜視図であり、図4は、フロントバンパビーム及びセーフティプレートを示す斜視図である。また、図5は、図1のX−X線断面図であり、図6は、図1のY−Y線断面図である。なお、図3〜図6においては、説明の便宜上、バンパフェイス等を適宜省略して描いている。
バンパビームとしてのフロントバンパビーム1は、図3に示すように、略車幅方向に延在している。フロントバンパビーム1は、図5及び図6に示すように、閉断面を有するアルミニウム押出形材から形成されている。すなわち、フロントバンパビーム1は、縦断面略目字状を軸方向に延伸した中空形状に形成されている。
フロントバンパビーム1は、前壁11と、後壁12と、上下一対の横壁13,13と、リブ14,14と、を有する。
前壁11は、図5及び図6に示すように、上下方向に沿って延在している。前壁11の適所には、図3及び図4に示すように、後壁12のボルト挿通孔12aと前後方向に重なるように円形状の透孔11a,11aが貫通形成されている。なお、バンパビームエクステンション4の前端面に後壁12を固定する際には、透孔11aを利用して後壁12のボルト挿通孔12a及びバンパビームエクステンション4のボルト挿通孔にボルトを締結する。
後壁12は、図5及び図6に示すように、前壁11から後方に離間して対向するように配置されている。後壁12の適所には、図4に示すように、複数のボルト挿通孔12a,12aが貫通形成されている。このボルト挿通孔12aには、後壁12をバンパビームエクステンション4の前面に固定するためのボルトが締結される。
横壁13,13は、図5及び図6に示すように、互いに上下に離間して配置され、前後方向に沿って延在している。横壁13は、前壁11と後壁12の上端側同士を繋いでいる。
リブ14,14は、図5及び図6に示すように、フロントバンパビーム1の断面剛性を高める目的で形成されたものであり、本実施形態では、フロントバンパビーム1の内部空間を上下三つに分割するように2つ形成されている。リブ14,14は、フロントバンパビーム1の延在方向に沿って形成されており、互いに所定の間隔を空けた状態で、かつ平行となるように設けられている。また、リブ14は、前後方向に直線状(水平状)に延在している。
図3に戻り、フロントバンパビーム1の車幅方向の中央部15は、略直線状に形成されており、詳しくは前方に向かって凸状となるように緩やかに湾曲している。また、フロントバンパビーム1の左右一対の側部16,16は、中央部15の両端から後方側に屈曲(折曲)され、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜している。なお、透孔11aは、中央部15の両端側に一つずつ形成されるとともに、側部16に上下及び左右に互いに離間して4つ形成されている。
衝撃吸収部材としてのセーフティプレート2は、前方から衝突荷重が加わったときに、変形することで衝突エネルギを吸収するための鋼製の部材である。
セーフティプレート2は、中央セーフティプレート21と、左右一対のコーナセーフティプレート22,22と、を有する。中央セーフティプレート21とコーナセーフティプレート22とは、別体で(分割して)構成されている。
第1の衝撃吸収部材としての中央セーフティプレート21は、図5に示すように、フロントバンパビーム1から前方に向かって先細りとなる縦断面視略V字状を呈している。中央セーフティプレート21は、フロントバンパビーム1の中央部15に沿って固定されている。
中央セーフティプレート21は、1枚の鋼板を5箇所で折り曲げて形成されており、上壁21aと、下壁21bと、前壁21cと、を有する。
上壁21aには、その基端側(後端側)が上方に折り曲げられることで、フロントバンパビーム1の前面1aに溶接によって接合される接合部21dが形成されている。上壁21aは、接合部21dを除く部位がフロントバンパビーム1から前方に向かって下り傾斜した断面形状を呈している。
下壁21bは、上壁21aから下方に離間して配置されている。下壁21bには、基端側が下方に折り曲げられることで、フロントバンパビーム1の前面1aに溶接によって接合される接合部21eが形成されている。また、下壁21bは、根元部で上方へ突出する折曲部21fが形成されることにより、接合部21eを除く部位がへの字状を呈している。つまり、下壁21bは、折曲部21fの前方の下壁前部21gと、折曲部21fの後方から接合部21eに至るまでの下壁後部21hとを有しており、下壁前部21gと下壁後部21hとによりへの字状を呈している。換言すると、下壁前部21gが折曲部21fから前方に向かって下り傾斜した断面形状に形成され、かつ下壁後部21hが折曲部21fから後方に向かって下り傾斜した断面形状に形成されることにより、下壁前部21gと下壁後部21hとによりへの字状を成している。
なお、上壁21aの接合部21d及び下壁21bの接合部21eの適所は、透孔11aの開口縁形状に合わせて円弧状に切り欠かれている(図3及び図4参照)。また、折曲部21fは、フロントバンパビーム1寄りの位置に形成されている。
前壁21cは、上下方向に沿って延在しており、上壁21aと下壁21bの先端(前端)同士を繋いでいる。
第2の衝撃吸収部材としてのコーナセーフティプレート22は、図3及び図4に示すように、側部16に沿って固定された状態で、平面視で車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜している。コーナセーフティプレート22は、図6に示すように、上下対称の断面形状に形成されており、中央セーフティプレート21に比較して、前方からの衝突荷重に対する剛性が高い。
コーナセーフティプレート22は、1枚の鋼板を5箇所で折り曲げて形成されており、上壁22aと、下壁22bと、前壁22cと、を有する。
上壁22aには、基端側が上方に折り曲げられることで、フロントバンパビーム1の前面1aに溶接によって接合される接合部22dが形成されている。上壁22aは、前後方向の中間部分に折曲部22eが形成されることにより、接合部22dを除く部位が上向きに凸となる略くの字状を呈している。つまり、上壁22aは、折曲部22eの前方の上壁前部22fと、折曲部22eの後方から接合部22dに至るまでの上壁後部22gとを有しており、上壁前部22fと上壁後部22gとにより上向きに凸となる略くの字状を呈している。換言すると、上壁前部22fが折曲部22eから前方に向かって下り傾斜した断面形状に形成され、かつ上壁後部22gが折曲部22eから後方に延出して前後方向に直線状(水平状)に延在する断面形状に形成されることにより、上壁前部22fと上壁後部22gとにより上向きに凸となる略くの字状を成している。
下壁22bは、上壁22aと上下対称形状に形成されており、上壁22aから下方に離間して対向するように配置されている。下壁22bには、基端側が下方に折り曲げられることで、フロントバンパビーム1の前面1aに接合される接合部22hが形成されている。下壁22bは、前後方向の中間部分に折曲部22iが形成されることにより、接合部22hを除く部位が下向きに凸となる略くの字状を呈している。つまり、下壁22bは、折曲部22iの前方の下壁前部22jと、折曲部22iの後方から接合部22hに至るまでの下壁後部22kとを有しており、下壁前部22jと下壁後部22kとにより下向きに凸となる略くの字状を呈している。換言すると、下壁前部22jが折曲部22iから前方に向かって上り傾斜した断面形状に形成され、かつ下壁後部22kが折曲部22iから後方に延出して前後方向に直線状(水平状)に延在する断面形状に形成されることにより、下壁前部22jと下壁後部22kとにより下向きに凸となる略くの字状を成している。
なお、上壁22aの接合部22d及び下壁22bの接合部22hの適所は、透孔11aの開口縁形状に合わせて円弧状に切り欠かれている(図3及び図4参照)。また、上壁後部22gと下壁後部22kとは、上下に離間して平行に対向する一対の水平面を成しており、リブ14に水平方向に一致して配置されている。
前壁22cは、縦断面視円弧状(曲面形状)を呈しており、前方に凸状となるように湾曲している。前壁22cは、上壁22aと下壁22bの先端同士を繋いでいる。
なお、図4に示すように、中央セーフティプレート21の前壁21cは、コーナセーフティプレート22の前壁22cより低い位置にある。また、中央セーフティプレート21の前壁21cは、フロントバンパビーム1の上下方向の中心より低い位置にあり、コーナセーフティプレート22の前壁22cは、フロントバンパビーム1の上下方向の中心と同じ位置にある。
本発明の実施形態に係る車体前部構造100は、基本的には以上のように構成されるものであり、図7〜図8を参照して、中央セーフティプレート21及びコーナセーフティプレート22の衝突時における変形過程を説明する。図7は、衝突時の中央セーフティプレートの変形過程を示す縦断面図であり、図8は、衝突時のコーナセーフティプレートの変形過程を示す縦断面図である。
なお、図7〜図8においては、説明の便宜上、バンパフェイス等を省略して描いている。
図7(a)及び(b)に示すように、車体の前端に歩行者Wの脛Sが衝突したときに、前後方向の衝突荷重Pが中央セーフティプレート21に加わると、剛性の低い折曲部21fを起点として下壁21bが下方へ向かって折れ曲がる。
下壁21bが下方へ向かって折れ曲がると、中央セーフティプレート21全体が初期状態よりも下方に向かって傾斜する。
このように下壁21bが下方へ向かって折れ曲がるとともに、中央セーフティプレート21全体が初期状態よりも下方に向かって傾斜することで、衝突時の衝突エネルギを吸収することができる。
一方、図8(a)及び(b)に示すように、前後方向の衝突荷重Pがコーナセーフティプレート22に加わると、下壁22bの接合部22hと下壁後部22kとの境界部分(折曲部分)を起点として下壁22bが下方へ向かって僅かに折れ曲がる。
下壁22bが下方へ折れ曲がるだけで衝突エネルギを吸収できない場合には、図8(c)に示すように、上壁22aが折曲部22eを起点として上方へ向かって変形(座屈)するとともに、下壁22bが折曲部22iを起点として下方へ向かって変形する。また、前壁22cが後方へ向かって変形する。
このように上壁22a、下壁22b及び前壁22cが変形することで、衝突時の衝突エネルギを吸収することができる。
なお、フロントバンパビーム1は、変形中のセーフティプレート2を安定して支持しつつも、セーフティプレート2の変形を阻害することがないように適度に変形する。
以上説明した実施形態によれば、セーフティプレート2が中央セーフティプレート21とコーナセーフティプレート22とを有しており、中央セーフティプレート21とコーナセーフティプレート22とが別体で構成されることによって、フロントバンパビーム1の中央部15及び側部16ごとにセーフティプレート2を設けることができる。したがって、フロントバンパビーム1の形状が変化しても、フロントバンパビーム1の延在方向に亘ってセーフティプレート2を設置可能である。
また、中央セーフティプレート21の下壁21bが折曲部21fを起点として下方に折れ曲がり易くなっているため、衝突時に中央セーフティプレート21が容易に変形し易くなり、歩行者Wに加わる衝突荷重を確実に緩和させることができる。
また、コーナセーフティプレート22が、前後方向の中間部に折曲部22eを有する上方へ凸となる略くの字状の上壁22a及び前後方向の中間部に折曲部22iを有する下方へ凸となる略くの字状の下壁22bによって上下対称の断面形状に形成されていることにより、衝突荷重Pが上壁22a及び下壁22bに均等に伝達されるとともに、上壁22aが折曲部22eを起点として上方に折れ曲がり、かつ下壁22bが折曲部22iを起点として下方に折れ曲がるため、への字状に折り曲げられた下壁21bを有する中央セーフティプレート21に比べて、コーナセーフティプレート22の剛性が高まる。
更に、本実施形態では、コーナセーフティプレート22の上壁22a及び下壁22bが、上下に離間して平行に対向し、かつ前後方向に直線状に延在する上壁後部22g及び下壁後部22kを有することにより、前方からの衝突荷重Pに対して上壁後部22g及び下壁後部22kで対抗できるため(座屈荷重が大きくなるため)、上下に離間して平行に対向し、かつ前後方向に直線状に延在する部分を有していない中央セーフティプレート21に比べて、コーナセーフティプレート22の剛性が一層高まる。
したがって、コーナセーフティプレート22の前後方向の長さを短縮して、変形ストロークを短くしても、十分な衝撃吸収量を確保することができる。
また、コーナセーフティプレート22は、側部16に固定された状態で、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜しているため、コーナセーフティプレート22に衝突した歩行者Wが車外側へ滑るように移動することが可能となり、歩行者Wに加わる衝突荷重を小さくすることができる。したがって、コーナセーフティプレート22の上下方向や前後方向の長さを短縮して小型化できる。
また、コーナセーフティプレート22の上下方向や前後方向の長さを短縮して小型化できるため、フロントバンパビーム1の側部16,16を、バンパビームエクステンション4に取り付ける際に、コーナセーフティプレート22がフロントバンパビーム1とバンパビームエクステンション4との連結の妨げとならず、フロントバンパビーム1を支障なくバンパビームエクステンション4に取り付けることができる。
また、コーナセーフティプレート22の上下方向や前後方向の長さを短縮できるため、コーナセーフティプレート22の軽量化を図ることができる。
また、コーナセーフティプレート22の上下方向や前後方向の長さを短縮できるため、コーナセーフティプレート22の周囲を覆うように配置されるバンパフェイス3を、コーナセーフティプレート22に近接させ、バンパフェイス3の外観形状をシャープにすることが可能となり、車体の意匠性を向上させることができる。
また、中央セーフティプレート21の前壁21cがコーナセーフティプレート22の前壁22cより低い位置にあることにより、中央セーフティプレート21が下方に折れ曲がり易いため、中央セーフティプレート21とコーナセーフティプレート22との境界部分に歩行者Wが衝突した場合において、コーナセーフティプレート22に優先して中央セーフティプレート21が変形することになる。そして、中央セーフティプレート21がある程度変形してから、コーナセーフティプレート22の変形が始まるため、衝撃吸収量が増加するとともに、衝突エネルギを柔らかく吸収することができる。
また、フロントバンパビーム1がアルミニウム押出形材から形成され、当該フロントバンパビーム1の延在方向に沿ってリブ14が形成されていることにより、フロントバンパビーム1の剛性が高まり、ひいてはセーフティプレート2を後方から支持する支持力が高まる。したがって、フロントバンパビーム1が変形中のセーフティプレート2を安定して支持することが可能となり、衝突荷重Pがセーフティプレート2にきちんと伝達されるため、セーフティプレート2を確実に変形させることができる。特に、コーナセーフティプレート22が高剛性に形成されたとしても、コーナセーフティプレート22の変形を促進させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、フロントバンパビーム1とセーフティプレート2とは、溶接により固定されているが、これに限定されるものではなく、例えば、接着、ボルト、リベットなどの手段により固定されてもよい。
また、本実施形態では、中央部15が前方に向かって凸状となるように緩やかに湾曲して形成されているが、中央部15の形状は適宜変更してよく、例えば、車幅方向に沿う直線状に形成されてもよい。
また、透孔11aの形状、設置位置及び個数は、適宜変更してよい。なお、透孔11aの設置位置及び個数は、後壁12のボルト挿通孔12aの設置位置及び個数に対応して適宜設定される。
また、リブ14の設置位置及び個数は、適宜変更してよい。
C 車両
100 車体前部構造
1 フロントバンパビーム(バンパビーム)
1a 前面
14 リブ
15 中央部
16 側部
2 セーフティプレート(衝撃吸収部材)
21 中央セーフティプレート(第1の衝撃吸収部材)
21a 上壁
21b 下壁
21c 前壁
21f 折曲部
22 コーナセーフティプレート(第2の衝撃吸収部材)
22a 上壁
22b 下壁
22c 前壁
22e 折曲部
22i 折曲部
P 衝突荷重
W 歩行者
T 腿
K 膝
S 脛

Claims (4)

  1. 略車幅方向に延在するバンパビームと、
    前記バンパビームの前面に固定され、衝突荷重が加わったときに変形することで衝突エネルギを吸収する衝撃吸収部材と、を備える車体前部構造であって、
    前記バンパビームは、
    当該バンパビームの車幅方向の中央に形成された略直線状の中央部と、
    前記中央部の両端から屈曲され、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜した両側部と、を有し、
    前記衝撃吸収部材は、
    前記中央部に沿って固定され、鋼板を折り曲げて形成された第1の衝撃吸収部材と、
    前記第1の衝撃吸収部材とは別体で構成され、前記各側部に沿って固定され、鋼板を折り曲げて形成された一対の第2の衝撃吸収部材と、を有し、
    前記各第2の衝撃吸収部材は、前記第1の衝撃吸収部材よりも高剛性に形成され
    前記第1の衝撃吸収部材は、前記バンパビームから前方に向かって先細りとなる縦断面視略V字状を呈しており、
    前記第1の衝撃吸収部材の下壁は、根元部で上方へ突出するように折り曲げられることにより、への字状に形成されており、
    前記各第2の衝撃吸収部材は、前後方向の中間部に上下外側へ突出するくの字状の折曲部を有する上壁及び下壁によって上下対称の断面形状に形成されるとともに、前記折曲部よりも前方の部分が前方に向かって先細りとなる形状に形成されていることを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記各第2の衝撃吸収部材は、当該第2の衝撃吸収部材の延在方向に沿って同一の断面形状に形成されており、
    前記各第2の衝撃吸収部材は、前記各側部に固定された状態で、車外側に向かうほど後方に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記第1の衝撃吸収部材の先端は、前記各第2の衝撃吸収部材の先端より低い位置にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記バンパビームは、アルミニウム押出形材から形成され、
    前記バンパビームには、当該バンパビームの延在方向に沿ってリブが形成されており、
    前記各第2の衝撃吸収部材の上壁及び下壁は、前記リブに水平方向に一致して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車体前部構造。
JP2010209567A 2010-09-17 2010-09-17 車体前部構造 Expired - Fee Related JP5337123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010209567A JP5337123B2 (ja) 2010-09-17 2010-09-17 車体前部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010209567A JP5337123B2 (ja) 2010-09-17 2010-09-17 車体前部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012062012A JP2012062012A (ja) 2012-03-29
JP5337123B2 true JP5337123B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=46058169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010209567A Expired - Fee Related JP5337123B2 (ja) 2010-09-17 2010-09-17 車体前部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5337123B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101467032B1 (ko) 2012-07-10 2014-12-01 (주)엘지하우시스 에너지 흡수율을 향상시킨 복합 재료 범퍼 백빔 및 이를 포함하는 범퍼
JP5974367B2 (ja) * 2012-08-31 2016-08-23 株式会社豊田自動織機 バンパ取付部材
JP5997099B2 (ja) * 2013-05-21 2016-09-28 株式会社神戸製鋼所 車両用バンパ補強材
JP5755306B2 (ja) * 2013-10-02 2015-07-29 本田技研工業株式会社 車体前部構造
JP6155228B2 (ja) * 2014-06-23 2017-06-28 本田技研工業株式会社 車両のバンパビーム構造
JP6623676B2 (ja) * 2015-10-23 2019-12-25 スズキ株式会社 車両前部構造
JP6531662B2 (ja) * 2016-02-17 2019-06-19 スズキ株式会社 車体前部構造
JP6228623B2 (ja) * 2016-03-24 2017-11-08 本田技研工業株式会社 車両用バンパ構造
JP6435285B2 (ja) * 2016-04-07 2018-12-05 本田技研工業株式会社 車両用バンパー構造
FR3066737B1 (fr) * 2017-05-29 2020-09-04 Peugeot Citroen Automobiles Sa Partie avant de la caisse d'un vehicule a renforts lateraux en cas de choc frontal contre un autre vehicule
WO2019188346A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 三菱自動車工業株式会社 車両の前部構造
KR102664335B1 (ko) * 2019-07-31 2024-05-09 현대자동차주식회사 형상 제어형 에너지 분산 백빔
JP7181846B2 (ja) * 2019-09-06 2022-12-01 株式会社Uacj 車両用衝撃吸収構造部材
JP6963043B2 (ja) * 2020-01-23 2021-11-05 本田技研工業株式会社 衝撃緩和構造体
JP7213222B2 (ja) * 2020-11-20 2023-01-26 本田技研工業株式会社 車体前部構造
JP7264927B2 (ja) * 2021-03-16 2023-04-25 本田技研工業株式会社 車体前部部材及び車体前部構造

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05319186A (ja) * 1991-03-08 1993-12-03 Suzuki Motor Corp 車両用バンパー
JP4057815B2 (ja) * 2002-01-31 2008-03-05 株式会社アステア バンパ補強材
JP2008260364A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Mazda Motor Corp 自動車のバンパ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012062012A (ja) 2012-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5337123B2 (ja) 車体前部構造
JP6299724B2 (ja) サスペンションメンバ
WO2014069113A1 (ja) フェンダ支持部構造
JP4897305B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP4276633B2 (ja) 車両のカウル構造
JP5994321B2 (ja) 車体前部構造
JP2007216760A5 (ja)
JP4479637B2 (ja) 車両用バンパ構造
JP4906304B2 (ja) 高速鉄道車両の緩衝板
JP4207021B2 (ja) 車両のフェンダパネル支持構造
JP4798485B2 (ja) 車両のフロントバンパー構造
JP5729864B2 (ja) バンパステー
JP2007008346A (ja) 車両後部構造
JP6139201B2 (ja) 車体前部構造
KR101393550B1 (ko) 전방 차체 구조
JP5692187B2 (ja) 車体前部構造
JP2021187239A (ja) 車体前部構造
KR101345168B1 (ko) 차량용 범퍼 빔 유닛
JP2008110679A (ja) 自動車のバンパーリィンフォースメント
JP7149419B2 (ja) 車体前部構造
JP2011110991A (ja) 車両前部構造
JP5913082B2 (ja) 衝撃吸収部材
JP6996314B2 (ja) 車両の前部構造
JP6575852B2 (ja) 車体前部構造
KR101171767B1 (ko) 차량용 범퍼빔 유닛

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5337123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees