半導体装置及びその製造方法に関し、特に、クラックを防止する構造を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
ウエハ上に半導体装置を作成する際、有効チップ数は半導体装置の面積及びスクライブライン領域の面積により決定される。そこでスクライブライン領域を縮小化することを行ない、1ウエハあたりの有効チップ数を増加させることが望まれている。
ところで、スクライブライン領域は、ウエハ上に形成された複数の半導体装置それぞれに分離するときに、レーザー切断または鋸刃による切断をするために必要な領域である。
一方、半導体装置は、回路パターン領域と、回路パターン領域及びスクライブライン領域に隣接し、半導体装置を個別に分離するときに発生するクラックを吸収するための外周領域を有する。
ここで、チップ切断に起因するクラックを吸収するための外周領域は、スクライブライン領域の端からチップ内部の耐湿シールドリングまでの領域である。なお、耐湿シールドリングは回路パターン領域と外周領域との境に配置されている。そして、耐湿シールドリングは、ウエハ上に形成された複数の半導体装置それぞれを分離した後に、切断面からの湿気が半導体装置内部に進入することを防止する目的で形成されるものである。
以上に述べたクラックを吸収するための外周領域を縮小する提案として、半導体装置の最上層部に形成されるカバー膜にクラック進行防止用の溝を、スクライブライン領域の端から耐湿シールドリングとの間に設けるものがある。(例えば、特許文献1)
また、スクライブライン領域の端から耐湿シールドリングとの間に、半導体装置の最上から基板に至るまでの溝を形成し、金属材料を埋め込むことが提案されている。(例えば、特許文献2)
特開平09−199449号公報
特開平10−41408号公報
本発明の課題は、ウエハ上に形成された半導体装置それぞれを分離するときに発生するクラックの進行を防止することにある。
本発明の1つの側面は、半導体基板に形成された半導体装置であって、素子を有する素子領域と、前記素子領域を囲う耐湿リングと、前記耐湿リングと前記半導体装置の外周端との間であって前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層中に、前記外周端に沿って延在する金属線と、前記金属線の上方であって前記絶縁層中に形成された溝とを有し、前記金属線の幅は、前記溝の幅と同じ又は前記溝の幅よりも広く、且つ平面視において前記溝は前記金属線に包含されることを特徴とする半導体装置を提供する。
本発明の他の1つの側面は、半導体装置の製造方法であって、素子領域を囲う耐湿リング領域に配線を形成する工程と、前記耐湿リング領域と前記半導体装置の外周端との間に、前記外周端に沿って延在する金属線を形成する工程と、前記配線及び前記金属線を覆うように絶縁膜を形成する工程と、前記金属線の上方の前記絶縁膜に溝を形成する工程とを備え、前記金属線の幅は、前記溝の幅と同じ又は前記溝の幅よりも広く、且つ平面視において前記溝は前記金属線に包含されることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、ウエハ上に形成された半導体装置それぞれを分離するときに発生するクラックの素子領域への進行を、スクライブ領域と素子領域との間の外周領域において防止することができる。
本発明によれば、スクライブ領域と素子領域との間の外周領域において、絶縁層中に形成された金属線と、最上絶縁膜に形成された開口部とからなるクラック進行防止構造が、半導体装置を製造する工程と同時に形成できる。
以下、本発明の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、及び、実施例8について説明する。なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではない。
実施例1は、半導体素子が形成される素子領域とスクライブ領域との間に位置する外周領域において、素子領域を取り囲むように前記絶縁層に形成された溝内に埋め込まれた金属線と、前記外周領域において、前記金属線上であって前記最上絶縁膜に形成された溝と、を備えることを特徴とする半導体装置に関する。
実施例1を図1乃至図6を用いて説明する。
図1は、実施例1の半導体装置を示す平面図である。そして、図1はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cを示す。
素子領域8aは半導体装置において半導体回路のパターンが形成されている領域である。
スクライブ領域8bはウエハ上に形成された半導体装置を分離するときに切断される領域である。
外周領域8cは、半導体装置において、スクライブ領域8bと素子領域8aとの間に位置し、素子領域を取り囲むように配置されている領域である。
スクライブエッジ1はスクライブ領域8bと半導体装置との境目である。すなわち、スクライブエッジ1はスクライブ領域8bと外周領域8cとの境目である。
開口部2aは半導体装置を構成する最上絶縁膜に形成された溝状の開口である。また、開口部2aは外周領域8cに配置され、素子領域8aを輪状に取り囲むように配置されている。また、後に記す金属線2bと平面的に重なる位置に配置されている。
ここで、開口部2aは、スクライブ領域8bにおいて、切断装置のレーザビーム又は鋸刃によって半導体装置を切断した際に発生する、最上層絶縁膜の剥がれまたはクラック(割れ目)の、素子領域8aへの進行を防止する。
開口部2aが最上層絶縁膜に溝状に形成されているため、スクライブ領域8b側から最上層絶縁膜中を進行してきたクラックの進行が止まると考えられるからである。
金属線2bは半導体装置を構成する配線と同様の金属材料により構成される。そして、金属線2bは、後述するように、素子領域8aを取り囲むように絶縁層に形成された溝内に、上記の金属材料を埋め込むことにより形成される。なお、上記の絶縁層は、半導体装置において配線層間を隔てる絶縁層である。
ここで、後述するように、金属線2bは、スクライブ領域8b側から進行してきた、絶縁層中のクラックの、素子領域8aへの進行を防止する。絶縁材料は応力が加わると弾力性がないため割れやすいが、金属材料は弾力性があり、破壊に至るまでには大きな応力が必要となる。従って、絶縁層中の溝に金属材料が埋め込まれていれば、絶縁層中のクラックの進行は防止されると考えられる。
耐湿シールドリング3は半導体装置を構成する配線と同様の金属材料により構成される。すなわち、耐湿シールドリング3は素子領域8aと外周領域8cの境目に配置され、素子領域8aを囲むように配置されている。耐湿シールドリング3は、後述するように、半導体装置を形成するすべての配線層により形成されており、耐湿シールドリング3を構成するすべての配線は、配線間に形成され、上下の配線を接続する、溝内に埋め込まれた金属プラグにより接続されている。なお、金属プラグは、後述するように、主に、コンタクト窓に埋め込まれた金属材料全体をいうが、溝内に埋め込まれた金属材料全体をも金属プラグとする。
ここで、耐湿シールドリング3は、半導体装置を切断後に、スクライブ領域8bから素子領域8aへの水分の浸透を防止する。耐湿シールドリング3は、素子領域8aを囲む、金属の壁のような形状をしているためである。また、耐湿シールドリング3を構成する金属材料と水分が反応することにより、水分が金属材料部分にとどまるため、素子領域8aへの水分の浸透を防止しているとも考えられる。
図2は、実施例1の半導体装置の変形例を示す平面図である。そして、図2はスクライブエッジ1、C窓シールド6a、金属線6b、耐湿シールドリング3、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cを示す。図1と同様なものには、同様な符号を付した。すなわち、スクライブエッジ1、耐湿シールドリング3、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cは、図1に示すものと同様なものである。
C窓シールド6aは外周領域8cに配置されており、半導体装置を構成する最上絶縁膜に形成された開口である。また、C窓シールド6aは、素子領域8aの辺の長さと同様な長さをもつ矩形の4本の溝から構成されており、上記の4本の溝は素子領域8aを取り囲むように配置されている。ただし、素子領域8aの4隅において、上記の4本の溝は不連続である。また、後述する金属線6bと平面的に重なる位置に配置されている。なお、C窓シールド6aは開口部2aと同様な役割を果たす。
金属線6bは半導体装置を構成する配線と同様の金属材料により構成される。
そして、金属線6bは、後述するように、素子領域8aを取り囲むように絶縁層に形成された、矩形の4本の溝内に、上記の金属材料を埋め込むことにより形成される。すなわち、上記の4本の溝は素子領域8aの4隅において、リング形状を構成せず、不連続である。また、上記の絶縁層は半導体装置において配線層間を隔てる絶縁層である。そして、金属線6bの効果は上記の金属線2bと同様なものである。
ここで、細い線からなる矢印で示した拡大図は素子領域8aの隅を示す拡大図である。この変形例では金属材料が熱膨張により伸びたときに発生する、絶縁層と金属材料間の応力が、金属材料を埋め込まれた溝同士の間に蓄積されるのを防止することができる。金属線2bの形状は、角部において、90度であるから、角部に応力が集中する。しかし、金属線6bでは、応力が加わる方向においては、絶縁層と金属材料とは、金属材料を埋め込んだ溝の辺で接触しているため、応力が分散するからである。
なお、太い矢印で示した、もう一つの拡大図に示すように、金属線2bの角部を面取りすることでも、同様に、金属線2bの角部において、応力を分散することができる。同様に、応力が加わる方向において、絶縁層と金属材料とは、面取りを行った辺で接触しているためである。
図3A及び図3Bは、実施例1の半導体装置の断面図であり、実施例1における金属線2bの効果を示す図である。なお、図3Aは、図1及び図2に示すA−A’断面を示す断面図である。また、図3Bは、図1及び図2に示すB−B’断面を示す断面図である。
図3A及び図3Bはスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、STI(shallow trench isolation)10、MOSトランジスタのソース領域11、MOSトランジスタのドレイン領域12、MOSトランジスタのゲート電極13、サイドウオール14、基板15a、ウエル15b、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32b、配線及びプラグ33、34、35、36、37、38、39、プラグ42、配線43、配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46i、及び、矢印60、61、62、63を示す。
スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3は図1の説明におけるスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3と同様なものである。
図3Bを参照して、以下、素子領域8aに関するB−B’断面について説明する。図3BはMOSトランジスタ等を含むバルク部分、下層配線部分、中間層配線部分、上層配線部分、最上層配線部分、及び、カバー膜部分を示す。
バルク部分は基板15a、ウエル15b、STI10、及び、MOSトランジスタを含む。
基板15aは半導体素子が形成される半導体基板であり、所定の導電型を有する。STI10は半導体素子を電気的に分離する素子分離であり、半導体素子間に形成された溝と、その溝に埋め込まれた絶縁物から形成されている。ウエル15bは基板15aの表面から基板の内部に向けて形成された不純物領域であり、ウエル15b内に形成されるMOSトランジスタと逆の導電型を有する不純物が拡散されている。
MOSトランジスタのソース領域11はMOSトランジスタのソース電極を形成する領域であり、基板15aに基板15aの導電型とは異なる導電型を示す不純物を導入した不純物拡散領域である。MOSトランジスタのドレイン領域12はMOSトランジスタのドレイン電極を形成する領域であり、ドレイン領域12と同様な不純物拡散領域である。MOSトランジスタのゲート電極13は、基板15aの表面に形成されたゲート酸化膜(図示しない)上に形成されており、例えば、ポリシリコン、シリサイド、金属から形成されている。なお、MOSトランジスタのゲート電極13の両側にドレイン領域12、ソース領域11が形成されている。サイドウオール14はゲート電極13の側壁に形成されており、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)から形成されている。絶縁膜16はMOSトランジスタ上に形成された絶縁膜であり、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)から形成されている。
下層配線部分はコンタクト層間膜17、18と、それより上層の4層分の配線層及びその層間膜を含む。
コンタクト層間膜17、18は絶縁膜16上に順次積層された絶縁膜であり、MOSトランジスタと、MOSトランジスタと電気的にコンタクトをとる配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ33は、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれ、MOSトランジスタと電気的にコンタクトをとる配線及びコンタクト層間膜17中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。なお、ビアとは絶縁膜を上下に貫通して形成された開口をいう。また、コンタクトプラグは棒状の金属の固まりであって、コンタクトプラグの上端及び下端で配線と接続し、上部の配線と下部の配線とを電気的に接続するものをいう。そして、配線及びコンタクトプラグは金属材料、例えば、銅(Cu)及び銅(Cu)と絶縁膜との境目に形成されたタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)とから構成されている。なお、銅(Cu)が配線の主な部分である。また、タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)が絶縁膜中に拡散することを防止する拡散防止膜として作用する。
配線層間膜19、20はコンタクト層間膜18上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ34は、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜19中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
配線層間膜21、22は配線層間膜20上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ35は、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜21中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
配線層間膜23、24は配線層間膜22上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ36は、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜23中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
中間層配線部分は配線層間膜25、26と、それより上層の2層分の配線層及びその層間膜を含む。
配線層間膜25、26は配線層間膜24上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ37は、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜25中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
配線層間膜27、28は配線層間膜26上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ38は、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜27中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
上層配線部分は配線層間膜29、30と、それより上層の1層分の配線層を含む。
配線層間膜29、30は配線層間膜28上に順次積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。配線及びプラグ39は、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜29中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。上記の配線及びコンタクトプラグは上記と同様に構成される。
最上層配線部分は配線層間膜31と、プラグ42と、それより上層の1層分の配線層で形成された配線43を含む。
配線層間膜31は配線層間膜30上に積層された絶縁膜であり、配線と配線との間に設けられた絶縁膜である。プラグ42は、配線層間膜31中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。なお、プラグ42のコンタクトプラグは、表面がチタンナイトライドで覆われた銅(Cu)で構成される他、タングステン(W)によっても構成することができる。
配線43は、配線層間膜31上に形成された最上層の配線である。なお、配線43は銅(Cu)又はアルミニウム(Al)で構成されている。また、図示するようにアルミニウム(Al)で構成する場合は、配線43は、フォトリソグラフィー法によりパターンニングされたレジストをマスクに、エッチングにより形成される。一方、図示はしていないが、銅(Cu)で構成する場合は、配線43は、カバー膜32a中に溝を形成し、銅(Cu)をその溝に埋め込むことにより形成される。
カバー膜部分はカバー膜32a及びカバー膜32bを含む。カバー膜32aは配線43上に積層された絶縁膜である。カバー膜32bはカバー膜32a上に積層された最上層の絶縁膜である。
図3Aを参照して、以下、スクライブ領域8bから耐湿シールドリング3に関するA−A’断面について説明する。図3Aは、スクライブエッジ1、金属線2b、開口部2a、及び、耐湿シールドリング3を示す。
耐湿シールドリング3は、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46i、から構成されている。
配線及びプラグ46aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた配線及びコンタクト層間膜17中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。なお、上記のビアには、素子領域8aで使用されるような通常の矩形状のビアに加えて、溝状に形成されたビアも含むものとする。配線及びプラグ46aは基板15aに接続している。なお、上記の配線及びコンタクトプラグは、例えば、タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜17、18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。
配線及びプラグ46bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜19中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46bは配線及びプラグ46aに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
配線及びプラグ46cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜21中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46cは配線及びプラグ46bに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
配線及びプラグ46dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜23中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46dは配線及びプラグ46cに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
配線及びプラグ46eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜25中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46eは配線及びプラグ46dに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
配線及びプラグ46fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜27中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46fは配線及びプラグ46eに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
配線及びプラグ46gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜29中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。配線及びプラグ46gは配線及びプラグ46fに接続している。上記の配線及びコンタクトプラグも上記と同様にデュアルダマシン法で形成される。
プラグ46hは配線層間膜31中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグである。プラグ46hは配線及びプラグ46gに接続している。なお、上記のコンタクトプラグはタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)の他,タングステン(W)で構成することもできる。
配線46iは配線層間膜31上に形成される配線である。配線46iはプラグ46hに接続している。なお、配線46iは銅(Cu)又はアルミニウム(Al)で構成されている。また、図示するように、アルミニウム(Al)で構成する場合は、配線46iは、フォトリソグラフィー法によりパターンニングされたレジストをマスクに、エッチングにより形成される。一方、図示はしないが、銅(Cu)で形成する場合は、配線46iは、カバー膜32a中に溝を形成し、銅(Cu)をその溝に埋め込むことにより形成される。
金属線2bは配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、及び、45gから構成されている。なお、金属線2bを構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。後述する開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。
配線45aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた金属材料から構成されている。なお、上記の金属材料はタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。
配線45bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
配線45cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
配線45dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
配線45eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
配線45fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
配線45gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。上記の配線も上記と同様のダマシン法により形成される。
開口部2aはカバー膜32a及びカバー膜32b中に形成された溝である。開口部2aは、例えば、図3Aに示すようにカバー膜32bは貫通し、カバー膜32aの途中まで達する溝である。
なお、開口部2aを構成する溝の素子領域8a側の端と、配線45a乃至45gの素子領域8a側の端とは、平面的な位置が一致している。ただし、配線45a乃至45gの素子領域8a側の端が、開口部2aを構成する溝の素子領域8a側の端に対して、断面図上で、1μm〜10μmの範囲で左右にずれていても、開口部2aと金属線2bから得られる効果が減少することはない。
スクライブエッジ1は半導体装置の最外周の端である。
図3Aを用いて、実施例1の半導体装置における開口部2a及び金属線2bの効果を説明する。
図3Aにおいて、矢印60又は61は、スクライブ領域8bにおいて、半導体装置を切断する際に、スクライブエッジ1で発生したクラックの進行状態を示すものである。
ここで、半導体装置には図3Bに示すように8層の配線層を形成するため、15層の配線層間膜が形成されている。従って、クラックは、矢印60又は61に示すように、配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、配線層間膜中の溝に金属材料を埋め込んで形成された金属線2bが存在すれば、配線層間膜中のクラックの進行を防止できると考えられる。
配線層間膜を形成している、後述する絶縁物は弾力性がなく、力が加われば、割れやすい。しかし、金属材料は弾力性があり、力が加わっても、破損することは考えがたいからである。なぜなら、クラックの進行による応力が金属材料にかかると、弾性変形をすることにより、その応力を緩和するからである。また、金属材料の弾性変形の限界を超えて、金属材料が破壊するに至るような応力は、絶縁物を破壊する応力より大きいものとなるからである。
従って、金属線2bは配線層間中のクラックの進行を確実に防止する効果がある。
次に、図3Aにおいて、矢印63は、金属線2bがない場合に、開口部2aの端からクラックが進行することを示す。
開口部2aの端からクラックが進行する理由は以下である。まず、スクライブ領域8cにおいて半導体装置切断の際に発生するカバー膜の剥がれが進行する。そして、予めカバー膜に開口部2aの溝が配置されていることによって、カバー膜の剥がれの進行は防止される。その際、スクライブ領域8bからの力が開口部2aの溝の素子領域8a側に加わることになるからである。
そこで、発明者は、図3Aにおいて、金属線2bがある場合に、開口部2aの端から進行したクラックが、矢印62のように、金属線2bに沿って進行することを発見した。
そうすると、開口部2aの端から進行したクラックは、耐湿シールドリング3に達することなく、耐湿シールドリング3及び素子領域8aが、金属線2bによって保護される効果がある。
従って、金属線2bに対して素子領域8a側に発生したクラックの進行をも確実に防止する効果がある。
そうすると、実施例1の半導体装置は、金属線2b及び開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
図4を用いて、実施例1の半導体装置の変形例を説明する。図4は実施例1の半導体装置の変形例に対して、図1又は図2のA−A’断面に相当する断面を示す断面図である。そして、図4はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32b、配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、45h、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46i、及び、矢印60、61、62、63を示す。
図1に示したものと同様なものには、同様な番号を付した。すなわち、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3は図1の説明におけるスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3と同様なものである。また、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32bも図1の説明にあるものと同様なものである。ただし、金属線2bが配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、及び、配線45hから構成され、配線45hが加わっている点では異なる。
配線45hは、耐湿シールドリング3の配線46iと同様の配線層(最上層配線層)に属する金属配線である。そして、配線45hはアルミニウム(Al)で構成されている。従って、素子領域8aにおける配線43を形成する工程の内、アルミニウム(Al)で配線43を形成する工程と同様な工程により、配線45hは形成される。
配線45hは、素子領域8b及び耐湿シールドリング3を囲むようなリング状態をしている。そして、配線45hの幅は、開口部2aの溝の幅より大きい。
なお、実施例1の半導体装置では、耐湿シールドリング3の配線46iに相当する配線がなかったのは、配線46iに相当する配線が銅(Cu)であった場合は、銅(Cu)が露出して、銅(Cu)による金属汚染がプロセス装置内に広がるのを防止するためであった。
しかし、配線45hはアルミニウム(Al)で構成されているため、金属汚染の問題はない。なせなら、アルミニウム(Al)によって金属汚染があっても、その影響は殆どないことが知られているからである。
従って、図4においては、開口部2aと配線45hとの間にはカバー膜32a、32bが残っているが、開口部2aが配線45hに達していてもよい。
図4に示す実施例1の半導体装置の変形例における、開口部2a及び金属線2bの効果は以下である。
図4において、矢印60又は61の方向からクラックが進行してきた場合は、実施例1の半導体装置の金属線2bと同様に、上記のクラックの進行を防止することができることはいうまでもない。
さらに、矢印63の方向に、金属線2bがない場合には、開口部2aの端からクラックが進行することを説明した。
そして、実施例1の半導体装置の金属線2bにおいては、配線45a乃至配線45gがあることにより、矢印62の方向にクラックが進行する方向がかわるため、素子領域8aへのクラックの進行を防止することができた。
そこで、実施例1の半導体装置の変形例の金属線2bにおいては、金属線2bに配線45hが含まれており、配線45hの幅が開口部2aの溝の幅より大きいため、矢印63の方向へのクラックの進行そのものを防止できる効果がある。配線45hはアルミニウム(Al)で構成されているため、弾力性が高いからである。
図5A、図5B、図5C、及び、図6を用いて実施例1の半導体装置製造工程を説明する。
図5A、図5B、及び、図5Cは、実施例1の半導体装置の製造工程を、図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面によって説明する図である。図6は実施例1の半導体装置において、上層配線形成工程、最上層配線形成工程、及び、カバー膜形成工程終了後の半導体装置の図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図である。図5A、図5B、図5C、及び、図6は、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、STI10、MOSトランジスタのソース領域11、MOSトランジスタのドレイン領域12、MOSトランジスタのゲート電極13、サイドウオール14、基板15a、ウエル15b、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32b、配線及びプラグ33、34、35、36、37、38、39、プラグ42、配線43、配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、及び、配線46iを示す。なお、図3A及び図3Bと同様なものについては、同様な番号を付した。
図5Aは、図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す。また、図5Aは実施例1の半導体装置において、バルク形成工程終了後の半導体装置の断面を示す。バルク形成工程とは、周知の工程でMOSトランジスタを形成する工程である。
例えば、図5AのB−B’断面に示すように、基板15aに半導体素子を電気的に分離するSTI10を形成する。次いで、MOSトランジスタの導電型とは逆の不純物をウエル15b内にイオン注入し、熱処理を行って、ウエル15bを形成する。基板15aの表面にゲート絶縁膜を形成する。なお、ゲート絶縁膜には、シリコン酸化膜(SiO2)、高誘電体膜が使用される。次いで、ゲート絶縁膜上にポリシリコンを堆積し、フォトリソグラフィー法によりゲート電極形状のフォトマスクを形成し、異方性エッチングによりポリシリコンをエッチングし、ゲート電極13を形成する。次いで、ソース・ドレイン・エクステンション領域にゲート電極をマスクにイオン注入によってMOSトランジスタの導電型と同様の不純物を注入する。そうすると、ゲート電極13の両側にソース・ドレイン・エクステンション領域が形成される。絶縁膜をMOSトランジスタ上に堆積させ、異方性エッチングをかけることによりゲート電極13の側壁にサイドウオール14を形成する。ゲート電極13及びサイドウオール14をマスクに、ソース・ドレイン領域に、イオン注入によってMOSトランジスタの導電型と同様の不純物を注入する。そうすると、サイドウオール14の両側にソース・ドレイン領域が形成され、ソース・ドレイン・エクステンション領域と一体となった拡散領域が出来上がる。次いで、MOSトランジスタ上に絶縁膜16を堆積させる。
一方、図5AのA−A’断面においては、耐湿シールドリング3部分には、上記の工程に内、ゲート絶縁膜を形成する工程及び絶縁膜16を形成する工程と同時にゲート絶縁膜及び絶縁膜16が形成される。しかし、それ以外の工程では形成されるものがない。ただし、耐湿シールドリング3を構成する配線及びプラグ46aの下部の基板15aには、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域形成工程の際、基板15aと導電型が同一の不純物が導入されている拡散層が形成されていてもよい。耐湿シールドリング3の電位が安定するからである。さらに、金属線2b部分には、ゲート絶縁膜を形成する工程及び絶縁膜16を形成する工程と同時にゲート絶縁膜及び絶縁膜16が形成される。
図5Bは実施例1の半導体装置において、下層配線形成工程終了後の半導体装置の図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す。下層配線形成工程とは、周知の工程、いわゆるデュアルダマシン工程によって、下層配線を形成する工程である。
例えば、図5BのB−B’断面においては、CVD法により、シリコン酸化膜(SiO2)と窒化膜(Si3N4)からなるコンタクト層間膜17、シリコン酸化膜(SiO2)からなるコンタクト層間膜18を堆積させる。次いで、コンタクト層間膜18には、MOSトランジスタに接続する配線を形成する溝を形成する。次いで、コンタクト層間膜17には、MOSトランジスタのソース領域11、ドレイン領域12、又は、ゲート電極13に接するビアを形成する。次いで、タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)を、上記のビア、及び、溝の内側にCVD法により堆積させる。次いで、銅(Cu)をメッキ法によって堆積させる。次いで、コンタクト層間膜18上の銅(Cu)を、CMP(chemical mechanicalpolishing)法により除去する。その結果、上記の溝及びビアに銅(Cu)が埋め込まれ、配線及びプラグ33が形成される。
一方、図5BのA−A’断面においては、耐湿シールドリング3部分には、上記の工程が同様に行われ、配線及びプラグ46aが形成される。また、金属線2b部分には、コンタクト層間膜17中にビアが形成されず、その結果、銅(Cu)からなるプラグが、コンタクト層間膜17中に形成されることがない。従って、上記の工程において、金属線2b部分には、コンタクト層間膜18中の溝に配線45aが形成される。
そして、上記と同様な工程によって、図5B配線層間膜19、20、配線及びプラグ34、耐湿シールドリング3を構成する配線及びプラグ46b、及び、金属線2bを構成する配線45bを形成する。
さらに、上記と同様な工程を繰り返すことにより、図5Bに示す配線層間膜21、22、23、24、配線及びプラグ35、36、耐湿シールドリング3を構成する配線及びプラグ46c、46d、及び、金属線2bを構成する配線45c、45dを形成する。
図5Cは実施例1の半導体装置において、中間層配線形成工程終了後の半導体装置の図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す。中間層配線形成工程とは、周知の工程、いわゆるデュアルダマシン工程によって、中間層配線を形成する工程である。
従って、下層配線形成工程と同様な工程を繰り返すことにより、配線層間膜25、26、27、28、配線及びプラグ37、38、耐湿シールドリング3を構成する配線及びプラグ46e、46f、及び、金属線2bを構成する配線45e、配線45fを形成する。
図6は実施例1の半導体装置において、上層配線形成工程、最上層配線形成工程、及び、カバー膜形成工程終了後の半導体装置の図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図である。
上層配線形成工程は、周知の工程、いわゆるデュアルダマシン工程によって、上層配線を形成する工程である。従って、上記と同様の工程によって、配線層間膜29、30、配線及びプラグ39、耐湿シールドリング3を構成する配線及びプラグ46g、及び、金属線2bを構成する配線45gを形成する。
最上層配線形成工程は、周知の配線及びプラグを形成する工程によって、最上層配線を形成する工程である。
例えば、図6のB−B’断面に示すように、CVD法によって、シリコン酸化膜(SiO2)からなる配線層間膜31を堆積させる。次いで、配線層間膜31に、配線及びプラグ39に接続するビアを形成する。次いで、タングステン(W)をスパッタ法又はCVD法により、全面に堆積する。次いで、CMP法により、配線層間膜31上のタングステン(W)を除去する。その結果、タングステン(W)が配線層間膜31中のビアに埋め込まれる。従って、タングステン(W)からなるプラグ42が形成される。次いで、配線層間膜31上にアルミニウム(Al)をスパッタ法により堆積させる。次いで、フォトリソグラフィー法によって、配線形状のレジストパターンをアルミニウム(Al)上に形成する。次いで、異方性エッチングにより、配線43を形成する。
一方、図6のA−A’断面に示すように、上記と同様な工程によって、耐湿シールドリング3のプラグ46h及び配線46iを形成する。
なお、金属線2bを構成する最上層配線は形成されない。後述する開口部2aを形成する際に、開口部2aの溝の底が、最上層配線に接触することを避けるためである。ここで、金属線2bを構成する最上層配線があった場合、開口部2aの溝の底が、最上層配線に接触したとすると、最上層配線が銅(Cu)で形成されていた場合、銅(Cu)が剥き出しとなり、その工程及びその後の工程において、プロセス装置が銅(Cu)により汚染する原因となるからである。また、開口部2aの溝の深さが充分なものでないと、カバー膜32a、32bの剥離の進行を防止できないからである。
カバー膜形成工程は、図6のB−B’断面においては、CVD法によって、シリコン酸化膜(SiO2)又は窒化膜(Si3N4)を堆積してカバー膜32a及び32bを形成する工程である。一方、図6のA−A’断面においては、カバー膜32a、32b形成後、カバー膜32b上に、フォトリソグラフィー法によって、開口部2aに対応する開口を有するレジストパターンを形成する。次いで、異方性エッチングによって、カバー膜32a、32bをエッチングして、開口部2aの溝を形成する。なお、開口部2aの耐湿シールドリング3側の端は、金属線2bを構成する配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、及び、45gの耐湿シールドリング3側の端と、断面図でみて、ほぼ一致する位置にある。金属線2bがある場合に、開口部2aの端から進行したクラックが、矢印62のように、金属線2bに沿って進行するからである。
実施例1の半導体装置の製造方法では、素子領域8aの半導体素子及び配線を形成工程と同様な工程で、金属線2b及び開口部2aを容易に形成することができる。その結果、金属線2bから耐湿シールドリング3までのクラックの進行を防止することができる。
図7を用いて実施例2の半導体装置を説明する。実施例2の半導体装置は、実施例1の金属線2bを構成する配線を、配線及びプラグに変更したものである。
図7は実施例2の半導体装置のA−A’断面を示す断面図である。図7はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールド3、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、及び、図6に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。
また、実施例2の半導体装置の平面図は、図1又は図2と同様なものである。従って、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、及び、耐湿シールド3の平面的な位置関係は図1及び図2で説明し位置関係と同様である。
ただし、図7に示す金属線2bは、配線及びプラグ47a、47b、47c、47d、47e、47f、及び、47gで構成されている点で異なる。
なお、金属線2bを構成する配線及びプラグは、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線及びプラグ47a、47b、47c、47d、47e、47f、及び、47gの素子領域8a側の端は、開口部2aの溝の素子領域8a側の端と一致する点は同様である。
また、配線及びプラグ47a、47b、47c、47d、47e、47f、及び、47gは上下の配線及びプラグと接続しており、一体となっている。
配線及びプラグ47aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた配線及びコンタクト層間膜17中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。ここで、上記のビアには、素子領域8aにおいて使用される周知のビアに加えて、溝状に形成されたビアも含むものとする。そして、上記の配線及びコンタクトプラグはタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜17、18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。また、配線及びプラグ47aは素子領域8aおける配線及びプラグ33と同時に、いわゆる、デュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜19中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47bは素子領域8aおける配線及びプラグ34と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜21中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47cは素子領域8aおける配線及びプラグ35と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜23中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47dは素子領域8aおける配線及びプラグ36と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜25中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47eは素子領域8aおける配線及びプラグ37と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜27中のビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47fは素子領域8aおける配線及びプラグ38と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
配線及びプラグ47gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線及び配線層間膜29中にビアに埋め込まれたコンタクトプラグから構成されている。また、配線及びプラグ47gは素子領域8aおける配線及びプラグ39と同時に、いわゆる、上記のようなデュアルダマシン法によって形成される。
図3Aを参照して、スクライブ領域8bにおいて、半導体装置を切断する際にスクライブエッジ1で発生したクラックの進行は、矢印60又は61に示すように配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、図7を参照して、実施例2の金属線2bにおいては、全ての配線層間膜中の溝又はビア中に埋め込まれた金属材料が存在するため、実施例2の金属線2bは、実施例1の金属線2bより、配線層間膜中のクラックの進行を防止する効果が大きいと考える。
配線層間膜を形成している、後述する絶縁物は弾力性がなく、応力が加われば、割れやすい。しかし、金属材料は弾力性があり、応力が加わっても、破損することは考えがたいからである。すなわち、金属材料は弾力性を有し、クラックの進行による応力が金属材料にかかると、弾性変形をすることにより、その応力を緩和するからである。
従って、実施例2の金属線2bは配線層間中のクラックの進行を確実に防止する効果がある。
そうすると、実施例2の半導体装置は、金属線2b及び開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
なお、上記の説明にあるように、実施例2の金属線2bも素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
図8を用いて実施例3の半導体装置を説明する。実施例3の半導体装置は、金属線2bを構成する配線の幅が太く、配線がスクライブ領域8b側に突き出たものである。
図8は実施例3の半導体装置のA−A’断面を示す断面図である。図8はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールド3、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、及び、図6に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。
また、実施例3の半導体装置の平面図は、図1又は図2と同様なものである。従って、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、及び、耐湿シールド3の平面的な位置関係は図1及び図2で説明し位置関係と同様である。
ただし、図8に示す金属線2bは、配線48a、48b、48c、48d、48e、48f、及び、48gで構成されている点で異なる。
なお、金属線2bを構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線48a、48b、48c、48d、48e、48f、及び、48gの素子領域8a側の端は、開口部2aの溝の素子領域8a側の端と一致する点は同様である。
また、配線48a、48b、48c、48d、48e、48f、及び、48gの幅は開口部2aの溝幅より大きく、スクライブ領域8b側の端は、開口部2aの溝のスクライブ領域8b側の端より、スクライブ領域8b側に突き出している。
配線48aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。そして、上記の配線はタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。また、配線48aは素子領域8aおける配線及びプラグ33の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線48bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48bは素子領域8aおける配線及びプラグ34の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線48cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48cは素子領域8aおける配線及びプラグ35の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線48dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48dは素子領域8aおける配線及びプラグ36の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線48eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48eは素子領域8aおける配線及びプラグ37の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線48fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48fは素子領域8aおける配線及びプラグ38の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線48gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線48gは素子領域8aおける配線及びプラグ39の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
図3Aを参照して、スクライブ領域8bにおいて、半導体装置を切断する際にスクライブエッジ1で発生したクラックの進行は、矢印60又は61に示す用に配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、図8を参照して、実施例3の金属線2bにおいては、配線層間膜中の溝に埋め込まれた金属材料が存在し、実施例1の金属線2bに対する溝のスクライブ領域8b側の端より、実施例3の金属線2bに対する溝のスクライブ領域8b側の端がスクライブ領域8b側に位置するため、実施例3の金属線2bは、実施例1の金属線2bより、配線層間膜中のクラックの進行を防止する効果が大きいと考えられる。金属材料が埋め込まれている溝の幅が大きく、その溝の端がスクライブ領域8b側に位置するため、スライブ領域8bからのクラックの進行をスクライブ領域8bに近い側で止められるからである。
従って、実施例3の金属線2bは配線層間中のクラックの進行をより強くかつ確実に防止する効果がある。
そうすると、実施例3の半導体装置は、金属線2b及び開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
なお、上記の説明にあるように、実施例3の金属線2bも素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
図9、図10、図11、及び、図12を用いて、実施例4の半導体装置を説明する。実施例4の半導体装置は、金属線2bとスクライブ領域8bとの間に新たに、金属線4を設けたものである。
図9は、実施例4の半導体装置を示す平面図である。そして、図9はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線4、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cを示す。ここで、図1又は図2において説明したものと同様なものについては同様の番号を付した。
従って、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cの説明及びその配置位置については図1又は図2の説明及びその配置位置と同様である。
金属線4は、開口部2a及び金属線2bとスクライブエッジ1の間に位置し、素子領域8aを囲むように配置されている。また、金属線4は一定の幅をもった金属配線からなり、連続したリングを構成している。なお、後述するように、金属線4は複数の配線層間膜中の溝に埋め込まれた金属材料から形成されている。すなわち、上記の溝も連続したリング形状をしている。
図10は、実施例4の半導体装置の変形例を示す平面図である。そして、図10はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線7、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cを示す。ここで、図1又は図2において説明したものと同様なものについては同様の番号を付した。
従って、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cの説明及びその配置位置については図1又は図2の説明及びその配置位置と同様である。
金属線7は、開口部2a及び金属線2bとスクライブエッジ1の間に位置し、素子領域8aを囲むように配置されている。また、金属線7は、一定の幅、一定の長さをもった金属配線が、不連続であってリング状に配置されることにより構成される。なお、後述するように、金属線7は複数の配線層間膜中の溝に埋め込まれた金属材料から形成されている。すなわち、上記の溝も、一定の幅、一定の長さをもち、不連続であってリング状に配置されている。
図11は、実施例4の半導体装置のA−A’断面構造の第1の例を示す断面図である。図11はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線4又は7、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、及び、図6に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。従って、金属線2bを構成する配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、及び、45gも図3Aに示すものと同様なものである。
そうすると、図3Aの実施例1の半導体装置のA−A’断面を示す断面図と比較すると、図11が示す断面図は、金属線4又は7が加わっている点で異なる。
図11に示す金属線4又は7は、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gで構成されている。
なお、金属線4又は7を構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gはスクライブエッジ1と金属線2bとの間にある。
また、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gの幅は金属線2bを構成する配線と同様な幅を持つことが望ましいが、スクライブ領域8bに突き出すことがなければ、どのような幅であってもよい。
配線51aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。そして、上記の配線はタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。また、配線51aは素子領域8aおける配線及びプラグ33の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線51bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51bは素子領域8aおける配線及びプラグ34の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線51cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51cは素子領域8aおける配線及びプラグ35の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線51dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51dは素子領域8aおける配線及びプラグ36の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線51eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51eは素子領域8aおける配線及びプラグ37の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線51fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51fは素子領域8aおける配線及びプラグ38の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線51gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線51gは素子領域8aおける配線及びプラグ39の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
図12は、実施例4の半導体装置のA−A’断面構造の第2の例を示す断面図である。図12はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールド3、金属線4又は7、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、図6、及び、図7に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。従って、金属線2bを構成する配線及びプラグ47a、47b、47c、47d、47e、47f、及び、47g、も図7に示すものと同様なものである。
そうすると、図7の実施例2の半導体装置のA−A’断面を示す断面図と比較すると、図12が示す断面図は、金属線4又は7が加わっている点で異なる。
図11に示す金属線4又は7は、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gで構成されている。
なお、金属線4又は7を構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gはスクライブエッジ1と金属線2bとの間にある。
また、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gの幅は金属線2bを構成する配線と同様な幅を持つことが望ましいが、スクライブ領域8bに突き出すことがなければ、どのような幅であってもよい。
なお、配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gは、図11で説明したものと同様なものである。
図3Aを参照して、スクライブ領域8bにおいて、半導体装置を切断する際にスクライブエッジ1で発生したクラックの進行は、矢印60又は61に示すように配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、実施例4の金属線2b部分が、配線層間膜中のクラックの進行を防止する効果を有することは実施例1又は実施例2で説明したのと同様な理由による。
一方、実施例4の金属線4又は7はスクライブ領域8bから進行してくるクラックを減少させる効果がある。金属線4又は7はすべての配線層間膜中には配置されていないが、金属線4又は7を構成する配線51a乃至51g配線層間膜においては、金属線4又は7はクラックの進行を防止する効果がある。金属線2bと同様な効果があるからである。また、金属線4又は7を構成する配線51a乃至51gに挟まれている配線層間膜をクラックが進行してくる場合には、金属線4又は7はクラックの大きさを制限する効果がある。配線51a乃至51gが配線層間膜を補強することになるからである。
従って、実施例4の金属線2b、及び、金属線4又は7は配線層間中のクラックの進行をより強くかつ確実に防止する効果がある。
そうすると、実施例4の半導体装置は、金属線2b、金属線4又は7、及び、開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
なお、上記の説明にあるように、実施例4の金属線2b、及び、金属線4又は7も素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
図13、図14、及び、図15を用いて、実施例5の半導体装置及びその変形例を説明する。実施例5の半導体装置は、金属線2bと耐湿シールドリング3との間に、新たに、金属線5を設けたものである。
図13は、実施例5の半導体装置を示す平面図である。そして、図13はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線4、金属線5、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cを示す。ここで、図1、図2、又は、図9において説明したものと同様なものについては同様の番号を付した。
従って、スクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線4、素子領域8a、スクライブ領域8b、及び、外周領域8cの説明及びその配置位置については図1、図2、又は、図9の説明及びその配置位置と同様である。
金属線5は、開口部2a及び金属線2bと耐湿シールドリング3の間に位置し、素子領域8aを囲むように配置されている。また、金属線5は一定の幅をもった金属配線からなり、連続したリングを構成している。なお、後述するように、金属線5は複数の配線層間膜中の溝に埋め込まれた金属材料から形成されている。すなわち、上記の溝も連続したリング形状をしている。
図14は、実施例5の半導体装置のA−A’断面構造の例を示す断面図である。図14はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線2b、耐湿シールドリング3、金属線4、金属線5、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、図6、及び、図11に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。従って、金属線2bを構成する配線45a、45b、45c、45d、45e、45f、及び、45gも図3Aに示すものと同様なものである。また、金属線4を構成する配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gも図11に示すものと同様なものである。
そうすると、図11の実施例4の半導体装置のA−A’断面を示す断面図と比較すると、図14が示す断面図は、金属線5が加わっている点で異なる。
図14に示す金属線5は、配線52a、52b、52c、52d、52e、52f、及び、52gで構成されている。
なお、金属線5を構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線52a、52b、52c、52d、52e、52f、及び、52gは金属線2bと耐湿シールドリング3の間にある。
また、配線52a、52b、52c、52d、52e、52f、及び、52gの幅は金属線2bを構成する配線と同様な幅を持つことが望ましいが、金属線2b及び耐湿シールドリング3と接触しなければ、どのような幅であってもよい。
配線52aは、コンタクト層間膜18中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。そして、上記の配線はタンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)で覆われた銅(Cu)で構成される。タンタル(Ta)又はタンタルナイトライド(TaN)は銅(Cu)がコンタクト層間膜18に拡散することを防止する拡散防止膜の役割を果たす。また、配線52aは素子領域8aおける配線及びプラグ33の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線52bは、配線層間膜20中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52bは素子領域8aおける配線及びプラグ34の配線部分と同時に、いわゆる、上記と同様にダマシン法によって形成される。
配線52cは、配線層間膜22中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52cは素子領域8aおける配線及びプラグ35の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線52dは、配線層間膜24中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52dは素子領域8aおける配線及びプラグ36の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線52eは、配線層間膜26中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52eは素子領域8aおける配線及びプラグ37の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線52fは、配線層間膜28中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52fは素子領域8aおける配線及びプラグ38の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
配線52gは、配線層間膜30中の溝に埋め込まれた配線から構成されている。また、配線52gは素子領域8aおける配線及びプラグ39の配線部分と同時に、いわゆる、ダマシン法によって形成される。
図3Aを参照して、スクライブ領域8bにおいて、半導体装置を切断する際にスクライブエッジ1で発生したクラックの進行は、矢印60又は61に示すように配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、実施例5の金属線2b部分が、配線層間膜中のクラックの進行を防止する効果を有することは実施例1又は実施例2で説明した理由と同様な理由による。
また、実施例5の金属線4はスクライブ領域8bから進行してくるクラックを減少させる効果があることは実施例4で説明した理由と同様な理由による。
再度、図3Aを参照して、開口部2aの端で発生したクラックは矢印62の方向へ進行することを発明者は発見した。しかし、すべての場合に、矢印63の方向へクラックが進行しないとはいえない。
そこで、実施例5の金属線5を構成する配線52a乃至52gが配置されていると、矢印63の方向へクラックが進行した場合でも、そのクラックの進行を防止することができるものと考える。
金属線5を構成する配線52a乃至52gが配線層間膜中の溝に埋め込まれているため、配線層間膜中をクラックが進行することを妨げるからである。すなわち、配線52a乃至52gは、金属材料なので弾力性があり、クラックの進行による応力が金属材料にかかると、弾性変形をすることにより、その応力を緩和するからである。また、配線52a乃至52gは金属材料からなり、弾力性があるため、配線52a乃至52gが破損に至るまでの応力は大きいと考えられるからである。
従って、実施例5の金属線2b、金属線4、及び、金属線5は配線層間中のクラックの進行をより強く防止する効果がある。
そうすると、実施例5の半導体装置は、金属線2b、金属線4、金属線5、及び、開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
なお、上記の説明にあるように、実施例5の金属線2b、金属線4、及び、金属線5も素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
図15は、実施例5の半導体装置の変形例1において、A−A’断面構造の例を示す断面図である。図15はスクライブエッジ1、開口部2a、金属線9、耐湿シールドリング3、金属線4、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、コンタクト層間膜18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、及び、カバー膜32a、32bを示す。
図1、図2、図3A、図3B、図5A、図5B、図5C、図6、図11、図14に示すものと同様なものには、同様な番号を付した。従って、金属線4を構成する配線51a、51b、51c、51d、51e、51f、及び、51gも図11に示すものと同様なものである。
そうすると、図11の実施例4の半導体装置のA−A’断面を示す断面図と比較すると、図15が示す断面図は、金属線2bと金属線5とが一体となり、金属線9となっている点で異なる。
図15に示す金属線9は、配線53a、53b、53c、53d、53e、53f、及び、53gで構成されている。
なお、金属線9を構成する配線は、耐湿シールドリング3を構成するプラグ46h及び配線46iに相当する部分の配線を含まない。開口部2aの溝の深さをある程度確保する必要があるからである。また、配線53a、53b、53c、53d、53e、53f、及び、53gは金属線4と耐湿シールドリング3の間にある。
また、配線53a、53b、53c、53d、53e、53f、及び、53gは、平面的に、開口部2aと重なる位置から図14に示す金属線5までの幅をもった金属配線である。なお、配線53a、53b、53c、53d、53e、53f、及び、53gは、平面的に、開口部2aの下部から耐湿シールドリング3と接触しない程度の位置までの範囲ならば、広がっていてもよい。
図3Aを参照して、半導体装置を切断する際にスクライブエッジ1で発生したクラックの進行は、矢印60又は61に示すように配線層間膜に沿って進行するものと考えられる。
そこで、実施例5の金属線4はスクライブ領域8bから進行してくるクラックを減少させる効果があることは実施例4で説明した理由と同様な理由による。
再度、図3Aを参照して、開口部2aの端で発生したクラックは矢印62の方向へ進行することを発明者は発見した。しかし、すべての場合に、矢印63の方向へクラックが進行しないとはいえない。
そこで、実施例5の変形例1のように金属線9を構成する配線53a乃至53gが配置されていると、矢印63の方向へクラックが進行した場合でも、そのクラックの進行を防止することができるものと考える。
金属線9を構成する配線53a乃至53gが配線層間膜中の溝に埋め込まれているため、配線層間膜中をクラックが進行することを妨げるからである。配線53a乃至53gは金属材料からなり、弾力性があるため、配線53a乃至53gが破損に至るまでの応力は大きいと考えられるからである。
従って、実施例5の変形例1の金属線4、及び、金属線9は配線層間中のクラックの進行をより強く防止する効果がある。
そうすると、実施例5の半導体装置の変形例1は、金属線4、金属線9、及び、開口部2aからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置である。
なお、上記の説明にあるように、実施例5の変形例1の金属線4、及び、金属線9も素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
実施例5の半導体装置の変形例2について説明する。実施例5の半導体装置の変形例2は、図15において金属線4と金属線9がさらに一体ものとして形成された例である。すなわち、金属線4を構成する配線51a乃至51gが金属線9を構成する配線53a乃至配線53gと一体に形成された例である。
従って、金属線4と金属線9が一体となったものは、スクライブエッジ1と耐湿シールドリング3の間に配置されている。そして、その幅は、スクライブエッジ1と耐湿シールドリング間の幅以内であれば、どのような幅であってもよい。
なお、上記の説明にあるように、実施例5の変形例2の金属線4、及び、金属線9も素子領域8a中の半導体素子及び配線を形成する工程と同様な工程により容易に形成することができる。
図15において、金属線4と金属線9をさらに一体として形成した場合には、実施例4で説明した金属線4によるクラックの進行防止効果が、金属線9が有するクラックの進行防止効果に加わることになる。
実施例1から実施例5までに記載した半導体装置においては、注目する半導体装置のカバー膜32a、32b中に形成された開口部2aと、隣接する半導体装置の開口部2aとの間のスクライブ領域8bに配置されている、金属線4以外のパターンは、クラックの発生において考慮されていなかった。しかし、上記のスクライブ領域8bに、PCM(Process Check Monitor)パターンが配置されていると、PCMパターンの周辺において、クラックの発生が集中的におこる可能性がある。そこで、実施例6の半導体装置は、PCMパターンに注目してクラックの進行を防止するパターンを配置したことを特徴とする。
図16を用いて、実施例6を説明する。図16は、実施例6の半導体装置がマトリック状態で並べられている場合において、スクライブ領域8bが交差している箇所を示す平面図である。図16において、半導体装置に挟まれており、右側から左側に向けて伸びているスクライブ領域8bには、PCMパターン80、PCMパターン81、金属線64a、及び、金属線64bが配置されている。また、図16において、半導体装置に挟まれており、上側から下側に向けて伸びているスクライブ領域8bには、PCMパターン82が配置されている。さらに、外周領域8cには、耐湿シールドリング3、及び、開口部2aが配置されている。実施例6の半導体装置は、素子領域8a、外周領域8cから構成されている。また、スクライブ領域8bはスクライブエッジ1に挟まれた領域である。なお、外周領域8cには、金属線2bは配置されていない。
素子領域8a、スクライブ領域8b、外周領域8c、開口部2a、耐湿シールドリング3については、実施例1に記載したものと同様なものである。従って、それらの説明を省略する。
PCMパターン80、81、82は、素子領域8aに形成されている素子を構成するパターンの内、2以上のパターンと同時に形成される、2以上のパターンから構成されている。そして、PCMパターン80、81、82は、素子を形成するパターン間の位置合わせの状態をチェックするパターンである。また、PCMパターン80、81、82から予め決められた間隔内には、他のパターンを配置できない禁止領域を、PCMパターン80、81、82は伴っている。PCMパターン80、81、82を使用して、パターン間の位置合わせの状態を、レーザー光により観測する際に、他のパターンがあると、他のパターンから反射したレーザー光と、PCMパターン80、81、82を構成するパターンから反射したレーザー光とが干渉することになる。そのため、PCMパターン80、81、82を構成するパターン間の位置合わせの状態を正確に検出することができないからである。
PCMパターン80は、4個の細長い矩形パターン65a、4個の細長い矩形パターン65b、矩形パターン65cから構成されている。4個の細長い矩形パターン65aは、矩形パターン65cの内部であって、矩形パターン65cの中心にして矩形状に配置され、各矩形パターン65aはその矩形の各辺を構成している。4個の細長い矩形パターン65bは矩形パターン65cの内部であって、矩形パターン65cの中心にして矩形状に配置され、各矩形パターン65bはその矩形の各辺を構成している。矩形パターン65aが構成する矩形は、矩形パターン65bが構成する矩形より小さく、矩形パターン65bが構成する矩形の内側に配置されている。
PCMパターン80は、スクライブ領域8bにおいて、図16の左右方向に配置されているスクライブ領域8bの辺に沿って、2行8列を固まりとして配置されている。PCMパターン80の固まりの列方向の幅は、例えば、スクライブ領域8bの幅の9割程度の幅である。従って、スクライブ領域8bにおいて半導体装置の切断を行うときに、切断用の刃が、矩形パターン65a、65b、65cにあたり、破壊することによるクラックの発生場所は、耐湿シールドリング3に近接することになる。
PCMパターン81は、矩形パターン66a及び複数の矩形パターン66bから構成されている。矩形パターン66aは短い辺と長い辺に囲まれたパターンである。そして、矩形パターン66bは細長いパターンである。そして、矩形パターン66bは矩形パターン66aに含まれ、短い辺に平行に、一定間隔で配置されている。PCMパターン81は、スクライブ領域8bにおいて、図16の左右方向に配置されているスクライブ領域8bの辺に沿って配置されている。PCMパターン81の幅は、例えば、スクライブ領域8bの幅の7割程度の幅である。従って、スクライブ領域8bにおいて半導体装置の切断を行うときに、切断用の刃が、矩形パターン66a、66bにあたり、破壊することによるクラックの発生場所は、耐湿シールドリング3から離れたものとなる。
PCMパターン82は、矩形パターン67a、複数の矩形パターン67b、及び、複数の矩形パターン67cから構成されている。矩形パターン67aは正方形のパターンである。そして、矩形パターン67bは細長いパターンであり、矩形パターン67aの中心をはさみ、左右の辺に平行に一定間隔で配置されている。矩形パターン67cは細長いパターンであり、矩形パターン67aの中心をはさみ、上下の辺に平行に一定間隔で配置されている。PCMパターン82は、スクライブ領域8bにおいて、図16の上下方向に配置されているスクライブ領域8bの辺に沿って配置されている。PCMパターン82の幅は、例えば、スクライブ領域8bの幅の8割程度の幅である。従って、スクライブ領域8bにおいて半導体装置の切断を行うときに、切断用の刃が、矩形パターン67a、67b、67cにあたり、破壊することによるクラックの発生場所は、PCMパターン80によるクラックの発生場所よりは、耐湿シールドリング3から離れたものとなる。
金属線64aは、PCMパターン80の固まりの内、一行分、すなわち、8個のPCMパターン80にそって、PCMパターン80の両側に配置されている、2つの細長い矩形パターンから構成されている。そして、耐湿シールドリング3とPCMパターン80との間にある金属線64aの一部は、外周領域8cに属する。すなわち、金属線64aはPCMパターン80の列方向に配置されているパターンは含まれていない。金属線64aはPCMパターン80の禁止領域外に配置されている。
金属線64aによれば、PCMパターン80が破壊するときに発生するクラックの進行を、発生直後に防止することができる。金属線64aを構成する金属パターン(金属パターンについては後に図17を用いて詳細に説明する)によって、クラックの進行は阻止されるからである。金属パターンは弾力性があり、クラックの進行による応力が金属パターンにかかると、弾性変形をすることにより、その応力を緩和するからである。
金属線64bは、PCMパターン80の固まりの内、一行分、すなわち、8個のPCMパターン80を矩形状態で囲む、幅が細い帯状パターンである。そして、耐湿シールドリング3とPCMパターン80との間にある金属線64bの一部は、外周領域8cに属する。金属線64bはPCMパターン80の禁止領域外に配置されている。
なお、図16の拡大図に示すように、金属線64bの角部において、金属線64bは切欠き形状となっている。その理由は以下である。まず、金属線64bを構成するパターンは微細なため、金属線64bの角部に切欠きがないとすると、金属線64bを形成する際に使用するフォトリソ法の性質上、金属線64bの角部に丸め込みが発生する。その結果、金属線64bの角部はPCMパターン80の禁止領域内に配置されることになる。そうすると、PCMパターン80の位置合わせ検出機能を低下させることになるからである。
金属線64bによれば、PCMパターン80が破壊するときに発生するクラックの進行を、金属線64aと同様に発生直後に防止することができる。
なお、図16においては、PCMパターン80の固まりの内、上段の一行分に対しては金属線64aが配置されており、下段の一行分に対しては、金属線64bが配置されている。しかし、上段、下段のPCMパターン80に対して、ともに金属線64a又は金属線64bが配置されていてもよい。
そうすると、開口部2aとPCMパターン80との間において、すなわち、外周領域8cにおいて、金属線64a及び金属線64bの一部が、PCMパターン80の一行分の長さに渡って、配置されている。
図17を用いて、図16に示す、C−C’に沿った断面、及び、D−D’に沿った断面を説明する。
図17AはC−C’に沿った断面を示す図である。
図17Aによれば、基板15a上に、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32bからなる層間絶縁膜が形成されている。
図17Aによれば、上記の層間膜中に形成されている配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46iから構成されている耐湿シールドリング3が、開口部2aと素子領域8aとの間の外周領域8cに形成されている。
図17Aによれば、開口部2aの直下ではないが、外周領域8cに、金属線64aを構成する金属パターン、金属線64bを構成する金属パターンの一部が配置されている。また、金属線64aを構成する金属パターン、金属線64bを構成する金属パターンの他の部分、PCMパターン80を構成する矩形パターン65a、65b、65cがスクライブ領域8bに配置されている。
金属線64aを構成する金属パターン、及び、金属線64bを構成する金属パターンは、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46gと同時に形成される。また、いわゆる、ダマシン法により、配線として上記の金属パターンは形成される。なお、上記の金属パターンは、配線及びプラグ46a等を構成するプラグ部分を含んでいてもよい。その場合は、上記の金属パターンは、デュアルダマシン法により形成される。そして、各、層間絶縁膜中に形成された金属パターンはプラグ部を介して密着している。上記の金属パターンは配線及びプラグ46a等と同様な構造をしているほうが、より、層間絶縁膜と密着性が高いため、クラックの進行を防止する効果が高いと考えられる。
PCMパターン80を構成する矩形パターン65cは、ゲート電極13と同様な材質であり、ゲート電極13と同様な方法で、同時に形成される。矩形パターン65aは、矩形パターン65cの内部に形成された開口パターンである。従って、ゲート電極13と同様な方法で、同時に形成される。矩形パターン65bはSTI10と同様な方法で、同時に形成される。すなわち、矩形パターン65bは基板15aに形成された開口パターンとして認識される。
図17BはD−D’に沿った断面を示す図である。
図17Bによれば、基板15a上に、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32bからなる層間絶縁膜が形成されている。
図17Bによれば、上記の層間膜中に形成されている配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46iから構成されている耐湿シールドリング3が、開口部2aと素子領域8aとの間の外周領域8cに形成されている。
ただし、スクライブ領域8bにおいては、パターンが存在しない。すなわち、PCMパターン80が存在しないため、半導体装置をスクライブ領域8bにおいて切断する切断刃により発生するクラックは、耐湿シールドリング3又は開口2aから離れた場所に発生する。従って、クラックの進行が耐湿シールドリング3又は開口2aに達する可能性が低くなるため、金属線64a又は金属線64bの配置を行わないことも考えられる。
以上より、実施例6の半導体装置の外周領域8cにPCMパターン80に隣接して金属線64a又は金属線64bが配置されている。ただし、実施例1から5の半導体装置のように、開口部2aの直下に素子領域8aを囲むような金属線2bは配置されていない。
そうすると、外周領域8cのすべてにおいて、クラックの進行を防止する効果を向上させることはできないが、金属線64a又は64bを構成する金属パターンによって、特にクラックが発生する可能性が高い箇所において、効率的に、クラックの進行を防止することができる。金属線64a又は64bを構成する金属パターンによるクラックの信号を防止する効果は、実施例1から実施例5に記載した金属線2bと同様なものだからである。
また、実施例1から実施例5に記載したような、金属線2bと上記の金属線64a又は金属線64bを併用することもでき、その場合には、より強く、PCMパターン80に起因して発生するクラックの進行を防止できる。
なお、上記においてはPCMパターンに対して金属線64a又は64bを配置することとしている。しかし、素子の電気的特性をモニターするためにスクライブ領域に形成されるパターンに対して、金属線64a又は64bを配置することであってもよい。
実施例6においては、金属線64a又は金属線64bは孤立した金属パターンから構成されている。そうすると、ダマシン法により、上記の金属パターンを構成する場合、金属材料を層間絶縁膜に埋め込む際に、CMP工程に伴うディッシング又はエロージョンが発生し、金属パターンの形成不良を起こすことがある。そこで、実施例7は、CMP工程に伴うディッシング又はエロージョンが発生することを防止するためのパターンが、上記の金属パターンに隣接して配置されていることを特徴とする。
図18を用いて、実施例7について説明する。図18は、実施例7において、図16におけるC−C’に沿った断面を示す図である。
図18によれば、基板15a上に、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32bからなる層間絶縁膜が形成されている。
図18によれば、上記の層間膜中に形成されている配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46iから構成されている耐湿シールドリング3が、開口部2aと素子領域8aとの間の外周領域8cに形成されている。
図18によれば、開口部2aの直下ではないが、外周領域8cに、金属線64aを構成する金属パターン、金属線64bを構成する金属パターンの一部が配置されている。また、金属線64aを構成する金属パターン、金属線64bを構成する金属パターンの他の部分、PCMパターン80を構成する矩形パターン65a、65b、65cがスクライブ領域8bに配置されている。
図18によれば、外周領域8c及びスクライブ領域8bにおいて、金属線64a又は金属線64bに隣接して、ダミーパターン68、69が配置されている。
上記において、耐湿シールドリング3、金属線64a、64b、基板15a、絶縁膜16、コンタクト層間膜17、18、配線層間膜19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、カバー膜32a、32bからなる層間絶縁膜、配線及びプラグ46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g、プラグ46h、配線46iから構成されている耐湿シールドリング3、開口部2a、素子領域8a、スクライブ領域8b、外周領域8c、スクライブエッジ1については、これまでの実施例に記載されたものと同様なものである。
ダミーパターン68は、配線層間膜18、20、22、24、26、28、30中に形成された金属パターンである。また、ダミーパターン68は、耐湿シールドリング3と金属線64a又は64bの間に配置されている。ダミーパターン68は、金属線63又は金属線64を構成する、上記の配線層間膜中の金属パターンと同様に、ダマシン法により形成されるものである。そうすると、ダマシン法においてCMP工程を行う際に起こる、ディッシング又はエロージョンによるパターン形成不良を防止することができる。
ダミーパターン69は、配線層間膜18、20、22、24、26、28、30中に形成された金属パターンである。また、ダミーパターン69はPCMパターン80上(金属線64aと金属線64a間又は金属線64bと金属線64b間)に配置されている。ダミーパターン69は、金属線63又は金属線64を構成する、上記の配線層間膜中の金属パターンと同様に、ダマシン法により形成されるものである。そうすると、ダマシン法においてCMP工程を行う際に起こる、ディッシング又はエロージョンによるパターン形成不良を防止することができる。
ディッシングとは、幅の広い金属パターンが皿状にくぼむ現象をいう。また、エロージョンとは、配線パターンが無い部分に比べて微細な金属パターンが密に並んだ部分の絶縁膜が金属パターンとともに薄くなる現象をいう。
そこで、金属線64a又は64bを構成する金属パターンに隣接して、ダミーパターン68、69が、適当な間隔を空けて配置されていると、金属線64a又は64bを構成する金属パターンにだけ、CMP工程におけるパターンの研削が集中することがないからである。
そして、実施例7の半導体装置においても、実施例6の半導体装置と同様な効果がある。さらに、金属線64b又は金属線64aと耐湿シールドリング3との間に、ダミーパターン68があるため、より強く、スクライブ領域8bで発生したクラックの進行を抑制する効果がある。
実施例6及び実施例7の金属線64a又は64bを構成する金属パターンの平面的な形状は、矩形パターンであった。しかし、金属パターンと金属パターンが形成されている層間絶縁膜との密着性がよくなければ、金属パターンと層間絶縁膜とが分離してしまい、層間絶縁膜中の応力が金属パターンに伝わらない。その結果、金属パターンの弾性変形による、応力の緩和が起きないため、層間絶縁膜のクラックの進行は防止されない。
そこで、実施例8の金属線は、上記の金属パターンと層間絶縁膜との密着性を向上させるため、凹凸を有する平面的な形状を有することを特徴とする。
図19を用いて、実施例8の半導体装置に配置されている金属線の平面的な形状を説明する。図19は金属線64a又は64bを構成する金属パターンの平面的な形状を示す。
図19Aは、金属線64a又は64bを構成する金属パターンに対する基本金属線70を示す。基本金属線70は矩形パターンである。そして、基本金属線70を、繰り返し配置することにより、金属線64a又は金属線64bを形成する。金属線64a又は金属線64bが、一体として形成されることより、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積は増加する。金属パターンの周囲長が長くなるため、金属パターンの側面の面積が増加するからである。
図19Bは、金属線64a又は金属線64bを構成する金属パターンに対する基本金属線71を示す。基本金属線71は、さらに微細な矩形パターンが2列に配置されているものである。従って、基本金属線70により金属線64a又は金属線64bを形成したことに比較して、さらに、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積が増加する。
図19Cは、金属線64a又は金属線64bを構成する金属パターンに対する基本金属線72を示す。基本金属線72は、基本金属線71を構成する微細な矩形パターンよりも、さらに微細な矩形パターンが2列に配置されているものである。従って、基本金属線71により金属線64又は金属線64bを形成したことに比較して、さらに、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積が増加する。
図19Dは、金属線64a又は金属線64bを構成する金属パターンに対する基本金属線73を示す。基本金属線73は、基本金属線70の周辺に凹凸をもたせたものである。凹凸をもたせることにより、基本金属線73の周辺長は増加するため、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積は増加する。
図19Eは、金属線64a又は金属線64bを構成する金属パターンに対する基本金属線74を示す。基本金属線74は、基本金属線70の周辺において、基本金属線73の凹凸より大きな凹凸をもたせたものである。基本金属線74の周辺長は増加するため、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積は増加する。
図19Fは、金属線64a又は金属線64bを構成する金属パターンに対する基本金属線75を示す。基本金属線75は、パターン形状を左右にくねらせた形状とすることにより、周辺部に大きな凹凸をもたせたものである。基本金属線75の周辺長は増加するため、金属パターンと層間絶縁膜との接触面積は増加する。
図19Gは、基本金属線73、74、75を形成するために用いるマスクのマスクパターン形状の一部を表す。
リソグラフィー法により、基本金属線73、74、75を形成しようとすると、基本金属線73、74、75の微細な凹凸を形成することができないことがある。例えば、凹凸が微細であるときには、マスク上のマスクパターンに対して、光の近接効果により、光が回りこむ。その結果、マスク上のマスクパターンが、露光の際に半導体基板上に、正確に転写できないためである。
そこで、マスク上の、基本金属線73、74、75に相当するパターンの角部に図19Gに示すような切欠きをいれると、凹凸を正確に再現することができる。光の回りこみを考慮して、マスクパターンを形成しているからである。
以下に本発明の特徴を付記する。
(付記1)
半導体基板上に形成された半導体装置であって、
素子を有する素子領域と、
前記素子領域を囲う耐湿リングと、前記耐湿リングと前記半導体装置の外周端との間であって前記半導体基板上に形成された絶縁層、
前記絶縁層中に、前記外周端に沿って延在する第1金属線と、
前記絶縁層に形成された溝と
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記第1金属線は前記素子領域を囲むように形成されていることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3)
前記溝は、前記第1金属線の上に位置することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置。
(付記4)前記第1金属線は、平面的な形状において、前記第1金属線を画定する辺に凹凸を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載された半導体装置。
(付記5)
前記第1金属線と前記外周端との間に位置する領域に、前記絶縁層に形成された第2金属線をさらに有することを特徴する付記1乃至4いずれか1項に記載の半導体装置。
(付記6)
前記第1金属線又は前記溝は、不連続部を有することを特徴とする付記1乃至5いずれか1項に記載の半導体装置。
(付記7)
前記第1金属線の前記素子領域側の側面の位置と、前記溝の前記素子領域側の側面の位置とが一致していることを特徴とする付記1乃至6いずれか1項に記載の半導体装置。
(付記8)
前記第1金属線と、前記溝との間であって、前記溝の下に配置され、前記第1金属線より広い幅を有する金属配線をさらに有することを特徴とする付記3乃至7のいずれか一項に記載の半導体装置。
(付記9)
前記第1金属線は、第1配線と、前記第1配線の下に配置された第2配線と、前記第1配線と前記第2配線を接続するコンタクトプラグを有することを特徴とする付記1乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置。
(付記10)
前記外周端側に位置する前記第1金属線の側面の位置が、前記外周端側に位置する前記溝の側面の位置より前記外周端に近いことを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記11)
前記第1金属線と前記外周端との間であって、前記絶縁膜に形成されたダミーパターンをさらに有することを特徴とする付記1乃至10いずれか1項に記載の半導体装置。
(付記12)
前記溝は、前記素子領域を囲むことを特徴とする付記1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置。
(付記13)
半導体装置の製造方法であって、
素子領域を囲う耐湿リング領域に第1配線を形成する工程と、
前記耐湿リング領域と前記半導体装置の外周端との間に、前記外周端に沿って延在する第2配線を形成する工程と、
前記第1配線及び前記第2配線を覆うように絶縁膜を形成する工程と、
前記外周端と前記耐湿リング領域の間の前記絶縁膜に溝を形成する工程と
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記溝を形成する工程は、前記第2配線上に位置する前記絶縁膜をエッチングすることによって行われることを特徴とする付記13に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記第1配線の形成と、前記第2配線の形成は、同一工程によって行われることを特徴とする付記13又は14に記載の半導体装置の製造方法。
(付記16)
半導体基板上であって第1素子領域を囲う第1耐湿リング領域に、第1配線を形成する工程と、
前記半導体基板上であって前記スクライブ領域を挟んで前記第1素子領域に対向する第2素子領域を囲う第2耐湿リング領域に、第2配線を形成する工程と、
前記第1配線と前記スクライブ領域の間に、前記スクライブ領域に沿って延在する第3配線を形成する工程と、
前記第2配線と前記スクライブ領域の間に、前記スクライブ領域に沿って延在する第4配線を形成する工程と、
前記第1配線、前記第2配線、前記第3配線及び前記第4配線を覆う絶縁膜を形成する工程と、
前記第1配線と前記スクライブ領域の間の前記絶縁膜に、第1の溝を形成する工程と、
前記第2配線と前記スクライブ領域の間の前記絶縁膜に、第2の溝を形成する工程と、
前記スクライブ領域に沿って、前記半導体基板及び前記絶縁膜を切断する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記17)
前記切断する工程の前に、前記スクライブ領域の前記半導体基板上に、第1素子を形成する工程をさらに有することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記18)
前記第1の溝を形成する工程は、前記第3配線上に位置する前記絶縁膜をエッチングすることによって行われ、前記第2の溝を形成する工程は、前記第4配線上に位置する前記絶縁膜をエッチングすることによって行われることを特徴とする付記16又は17に記載の半導体装置の製造方法。
(付記19)
前記第1配線の形成と前記第2配線の形成と前記第3配線の形成と前記第4配線の形成とは、同一工程によって行われることを特徴とする付記16乃至18いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
本発明は、スクライブ領域において半導体装置の切断時に発生するクラックに対して、スクライブ領域と耐湿シールドリングとの間の外周領域において、絶縁層中に埋め込まれた金属線と、絶縁膜に形成された溝とからなるクラック進行防止構造を有する半導体装置を提供する。
本発明によれば、スクライブ領域と耐湿シールドリングとの間の外周領域において、絶縁層中に形成された金属線と、絶縁膜に形成された溝が形成できるため、クラックの進行を防止することができる。
図1は実施例1の半導体装置を示す平面図である。
図2は実施例1の半導体装置の変形例を示す平面図である。
図3A及び図3Bは、実施例1の半導体装置の断面図であり、実施例1における金属線2bの効果を示す図である。
図4は実施例1の半導体装置の変形例に対して、図1又は図2のA−A’断面に相当する断面を示す断面図である。
図5A、図5B、及び、図5cは、実施例1の半導体装置の製造工程を、図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面によって説明する図である。
図6は実施例1の半導体装置において、上層配線形成工程、最上層配線形成工程、及び、カバー膜形成工程終了後の半導体装置の図1又は図2のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図である。
図7は実施例2の半導体装置のA−A’断面を示す断面図である。
図8は実施例3の半導体装置のA−A’断面を示す断面図である。
図9は実施例4の半導体装置を示す平面図である。
図10は実施例4の半導体装置の変形例を示す平面図である。
図11は実施例4の半導体装置のA−A’断面構造の第1の例を示す断面図である。
図12は実施例4の半導体装置のA−A’断面構造の第2の例を示す断面図である。
図13は実施例5の半導体装置を示す平面図である。
図14は実施例5の半導体装置のA−A’断面構造の例を示す断面図である。
図15は、実施例5の半導体装置の変形例1において、A−A’断面構造の例を示す断面図である。
図16は、実施例6の半導体装置がマトリック状態で並べられている場合において、スクライブ領域8bが交差している箇所を示す平面図である。
図17は、図16に示す、C−C’に沿った断面、及び、D−D’に沿った断面図である。
図18は、実施例7において、図16におけるC−C’に沿った断面を示す図である。
図19は金属線を構成する金属パターンの平面的な形状を示す。
符号の説明
1 スライブエッジ
2a 開口部
2b、4、5、7 金属線
3 耐湿シールドリング
6a C窓シールド
6b 金属線
8a 素子領域
8b スクライブ領域
8c 外周領域
10 STI(shallow trench isolation)
11 MOSトランジスタのソース領域
12 MOSトランジスタのドレイン領域
13 MOSトランジスタのゲート電極
14 サイドウオール
15a 基板
15b ウエル
16 絶縁膜
17、18 コンタクト層間膜
19、20、21、22、23、24、25 配線層間膜
26、27、28、29、30、31 配線層間膜
32a、32b カバー膜
33、34、35、36、37、38、39 配線及びプラグ
42 プラグ
43 配線
45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g 配線
46a、46b、46c、46d、46e、46f、46g 配線及びプラグ
46h プラグ
46i 配線
51a、51b、51c、51d、51e、51f、51g 配線
52a、52b、52c、52d、52e、52f、52g 配線
53a、53b、53c、53d、53e、53f、53g 配線
60、61、62、63 矢印
64a、64b 金属線
65a、65b、65c 矩形パターン
66a、66b 矩形パターン
67a、67b、67c 矩形パターン
68、69 ダミーパターン
70、71、72、73、74、75 基本金属線
80、81、82 PCMパターン[