JP5331551B2 - 分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液,血清あるいは血漿を試料あるいは検体とし、生化学反応,酵素反応,抗原抗体反応あるいは核酸二重鎖結合を利用し血中微量物質の分析を行う分析装置に係り、特に試薬容器に収容された試薬を攪拌する機構を備えた分析装置に関する。
臨床検査免疫・血清分析項目を測定する方法は、抗原抗体反応を利用して蛍光体あるいは発光体を有する抗体あるいは抗原を標識体として反応を検知する手法が多い。このとき、色素,蛍光色素あるいは燐光色素等蛍光体あるいは発光体においては、これら物質を直接抗体あるいは抗原に標識しても抗原抗体反応が検出される。しかしながら、標識担体とされるものに複数の物質を結合し蛍光体あるいは発光体と担体との複合体を形成させ、これを抗原あるいは抗体に結合し標識抗体,抗原を作製するのであれば、1分子の抗原あるいは抗体に結合する蛍光体あるいは標識体の数が増加し、より強いシグナルを発生させることができる。ウシ血清アルブミン,キーホールリンペットヘモシアニンなどタンパク質,ポリスチレン,ポリプロピレンなどのプラスチック粒子、フェライト,シリカ,ゼラチンなどのその他の重合物、あるいは、ポリビニルアルコールなどの鎖状炭素化合物を用いる場合、これらが標識担体にあたる。
この担体は蛍光体あるいは発光体との複合体が形成され標識体として使用される。標識体は保存時に巨大な凝集塊を形成させることがある。また、複合体形成により熱安定性が著しく低下し容易に反応容器あるいは反応固相体に吸着しやすくなり、非特異的なバックグラウンドを大きくする要因ともなる。同様に、担体と標識物質との性状から、さらには、溶液中に含まれる成分から、物質の発色あるいは発光,蛍光が減縮される消光あるいはクエンチングが起こる。さらに、抗原,抗体に標識した場合、標識体分子が大きいため、抗原抗体反応を著しく低下させることにもなる。
蛍光法あるいは発光法による抗原抗体反応において、標識抗体あるいは標識抗原に結合される蛍光物質,発光物質あるいは酵素は、抗体あるいは抗原に1対1で結合されるのではなく、複数分子の蛍光物質,発光物質あるいは酵素が、抗体あるいは抗原1分子に結合されるのが一般的である。これによりシグナルを増幅して取り出そうとするものである。
蛍光物質,発光物質あるいは酵素は他のタンパク質あるいは支持体に複数結合され、これらのタンパク質あるいは支持体は、蛍光物質などの担体とされる。この担体は、以下の要件を備えていることが重要である。
1.担体は、分子量が低いながら表面積の大きいものがよく、比重は使用する緩衝液に近いものがよい。
2.担体は蛍光物質などを固相しやすく、かつ、蛍光物質などの蛍光発光性能を低減しないものがよい。
3.蛍光物質などの担体への標識の後においては、担体は反応容器あるいは他の粒子に吸着し難いものがよい。
4.担体は微小かつ光学的に励起光を遮らないサイズのものがよく、同様に、蛍光あるいは発光が光電子増倍管などに検出されるのを阻害しないものが良い。波長より短い物体がある場合、これによる光の遮断を受けることはないとされる。担体が使用する光の波長より短い場合、光は担体を通過しない場合においても減弱されることなくこれを通過する。また、担体による散乱がなく、ノイズの発生は最少となる。
5.さらに、担体は無色透明であり、励起光の通過を妨げないものがよい。また、励起光の照射により非特異的な蛍光,発光を発生しないものがよい。
6.担体は親水性が高く、分散性の高いものがよい。同様に、蛍光物質などの標識の後において親水性,分散性を高く維持されやすいものがよい。
特許文献1には、試料と試薬とを混合させた後、攪拌手段によって反応を促進させ測定することにより化学分析を行う装置において、あらかじめ設定された情報により反応液量を算出し、その液量により攪拌混合度合いを決定し、この情報に基づき反応液振動攪拌機構の振動量を制御することを特徴とする自動分析装置が記載されている。また、特許文献2には、被検試料と試薬とを攪拌するとき、反応液の液性,液量,高さ,位置から読み取られた攪拌条件に基づいて攪拌子の攪拌動作仕様を変更,調整することを示した。
いずれの方法においても、測定が終始溶液状態で行われる方法として高感度測定を実現する測定法が求められるに従い、試料と試薬とが混合された反応液において常時あるいはある間隔を有して反応液を攪拌することにより、攪拌は試料と試薬とを混合した後の反応液について述べており、混合前の試薬の均一化攪拌について試薬の液量,高さあるいは液性に基づき攪拌条件を得、試薬調整を行おうとするものではなく、試薬分注前の至適攪拌技術を要するなど高感度を実現しながら高精度の反応を測定するには実用には遠く、もう一段の開発が必要である。
特開平4−43963号公報 特開平8−233827号公報
本発明の目的は、血液,血清あるいは血漿を試料あるいは検体とし、生化学反応,酵素反応,抗原抗体反応あるいは核酸二重鎖結合を利用し血中微量物質の分析を行うとき、反応の有無および反応量を知る目的で微量物質の分析方法に関し高精度かつ高感度の分析測定を行おうとするものである。
本発明の目的はまた、血液,血清あるいは血漿を試料あるいは検体とし、生化学反応,酵素反応,抗原抗体反応あるいは核酸二重鎖結合を利用し血中微量物質の分析を行うとき、反応に供される試薬あるいは試薬の容器内での均一化を行う目的で試薬あるいは試薬容器の混合攪拌する方法に関し、過度の試薬攪拌による泡立ちあるいは気泡の発生による試薬分注精度の低下、あるいは試薬の劣化を皆無あるいは最小とし、安定かつ高精度の分析測定を行おうとするものである。
さらには、本発明の目的は、蛍光測定法あるいは発光測定法による分析法あるいは装置において試料の抗原抗体反応に基づく分析測定を行う時、試薬の性状あるいは反応液に含まれる被分析物質以外の物質濃度の高低を効果的になくし、抗原抗体反応に基づき被分析物質濃度を迅速かつ高感度に定量測定しようとするものである。
上記課題を解決するための本発明の構成は以下の通りである。
試薬を収容する試薬容器と、該試薬容器中で該試薬を攪拌する試薬攪拌機構と、を備えた分析装置において、前記試薬容器中の試薬量を検知する検知機構と、該検知機構で検知された試薬量に応じて、前記試薬攪拌機構の攪拌条件を変更する攪拌条件変更機構と、を備えた分析装置。
(1)本発明によれば、蛍光測定法あるいは発光測定法による分析法あるいは装置において試料の抗原抗体反応に基づく分析測定を行う時、試薬量あるいは試薬液面の高低に基づき、ボトル内での試薬の効果的均一化がなされ、これを反応に供することにより高精度に分析測定を行ことができる。
(2)さらには、本発明によれば、蛍光測定法あるいは発光測定法による分析法あるいは装置において試料の抗原抗体反応に基づく分析測定を行う時、試薬の性状あるいは試薬に含まれる反応分析に供される物質の活性あるいは結合特性を損なうことなく反応に供される物質の分散がなされ、抗原抗体反応に基づき被分析物質濃度を高精度かつ高感度に定量測定することができる。
分析装置の概観例。 試薬攪拌ユニットの形状例。 免疫分析ユニット構成例。 試薬攪拌時フローチャート例。 攪拌子を用いた試薬攪拌の例。 試薬内部の羽による試薬攪拌の例。 試薬容器の振とうによる試薬攪拌の例。 試薬攪拌が至適になされた場合の測定発光値の例。 試薬攪拌時に泡あるいは気泡が発生した場合の測定発光値の例。 試薬攪拌により試薬の不活性化が起きた場合の測定発行値の例。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1を参照して、免疫分析ユニットの構成例につき説明する。図1において、免疫分析ユニットにより分析可能な分析項目に対応する試薬液が収容されている試薬容器201は、試薬位置づけ装置としての回転動作可能な試薬ディスク202上に複数個配列されている。恒温に維持された反応ディスク203は回転動作可能であり、反応ディスク203上には円周に沿って複数の反応位置があり、そこに反応容器保管位置219からの反応容器205が納められる。反応ディスク203は回転動作により反応容器205を反応容器設置位置204から試料吐出位置221,試薬添加位置222および反応液吸引位置212へと移送する。試料分注ピペッタ206は使い捨ての分注210を結合している結合管を試料吸引位置207の上部から試料吐出位置221の上部まで水平方向に移動でき、また、それぞれの位置で上下移動も可能となっている。サンプルの吸引に先立ちチップ結合位置218にて試料分注ピペッタ206のチップ結合管の先端に使い捨ての分注チップ210を装着する。
試薬分注ピペッタ208は試薬ディスク202上の試薬吸引位置209の上部から試薬添加位置222の上部までの間を移動でき、また、それぞれの位置で上下移動も可能となっている。シッパ211は反応液吸引位置212の上部,緩衝液吸引位置213の上部,フローセル用の洗浄液吸引位置214の上部の間を移動でき、それぞれの位置で上下動も可能である。また、シッパ211はチューブを介して検出ユニット215内のフローセルまで、反応液を送る機能を持っている。把持部をx方向及びy方向に移動し得るチップ及び反応容器移送機構216は、使い捨ての分注チップ210をチップ保管位置217からチップ結合位置218へ、使い捨ての反応容器205を反応容器保管位置219から反応容器設置位置204へ、と移送する。試薬分注ピペッタ208およびシッパ211は、それぞれに対応する各洗浄位置でノズルの外壁が水で洗浄される。
次に免疫分析ユニットにおける処理の流れを説明する。まずチップ及び反応容器移送機構216は使い捨ての分注チップ210をチップ結合位置218へ、次いで反応容器205を反応容器設置位置204へと移送する。試料容器108を保持しているラック107は分析すべきサンプルの入った試料容器108が試料吸引位置207に位置づけられるようにサブライン113上を搬送される。同時に試薬ディスク202はその分析に用いる試薬の入った試薬容器201が試薬吸引位置209に位置づけられるように回転する。同時に試薬分注ピペッタ208は、試薬吸引位置209の上部へ移動する。試薬吸引位置209で試薬分注ピペッタ208は下降し、ピペットノズル内に試薬を吸引する。次いで、試薬分注ピペッタ208は上昇し、ノズル洗浄位置へと移動する。ピペットノズルがノズル洗浄位置の上部へくると、洗浄槽から洗浄水が吹き出し、ピペットノズルの先端を洗浄する。
一方、試料分注ピペッタ206は試料吸引位置207の上部へ分注チップ210を移動し、ラック107上の試料容器108内に下降し、所定量のサンプルを吸引する。サンプル吸引後に分注チップは上昇し、試料吐出位置221まで移動する。そして、分注チップを下降して、分注チップ内に吸入保持していたサンプルを反応容器205内に吐き出す。サンプルを吐出した後、試料分注ピペッタ206により分注チップを上昇してチップ廃棄位置220まで移動する。チップ廃棄位置220において試料分注ピペッタ206は結合管から使い捨て分注チップ210を除去して廃棄する。
反応に要する所定時間が経過した後、シッパ211は吸入用ノズルを緩衝液吸引位置213の上部に移動し、ノズルを下降し、ノズルを通してフローセルの方へ緩衝液を吸引する。その後、シッパ211のノズルの先端部をノズル洗浄位置で洗浄する。
次に、反応ディスク203は、反応容器205を反応液吸引位置212へ移送する。シッパ211は反応液吸引位置212において、ノズルを通してフローセルの方へ反応液を吸引する。反応液を吸引後、シッパ211はノズルを緩衝液吸引位置213へ移動し、緩衝液を吸引する。吸引された緩衝液と反応液はチューブを通じて検出ユニット215内のフローセルまで送られ、測定が行われる。それから、シッパ211はノズルを洗浄液吸引位置214に移動し、フローセル用の洗浄液を吸引し、その洗浄液により検出ユニット215内のフローセル内を洗浄する。
装置機構に関わる試薬攪拌ユニットの形状例およびその操作例を示す。
(a)攪拌棒1の形状例(図2 2−1参照)
粒子ビーズ試薬5の攪拌に用いられる攪拌棒1を例示する。
(b)粒子ビーズ試薬ボトル攪拌装置例(図2 2−2参照)
粒子ビーズ試薬ボトル攪拌装置の例を示す。攪拌棒1はモーター2に接続され、その回転により試薬ボトル4中の粒子ビーズ試薬5の攪拌を行う。支持棒3はモーター2と支持棒1を保持するが、回転上下し試薬攪拌と、攪拌棒1の洗浄がなされる。
図3を参照して、免疫分析ユニット構成例につき説明する。免疫分析装置により分析可能な分析項目に対応する試薬液が収容されている試薬容器102は、回転動作可能な試薬ディスク103上に複数個配列されている。
試料111は回転動作可能な試料ディスク110上に複数個配列されている。
恒温に維持された反応ディスク105は回転動作可能であり、反応ディスク105上には円周に沿って複数の反応位置があり、そこに反応容器106が納められる。反応ディスク105は回転動作により反応容器106を試料吐出位置,試薬添加位置および反応液吸引位置へと移送する。
試薬分注ピペッタ104は試薬ディスク103上の試薬吸引位置上部から試薬添加位置上部までの間を移動でき、また、それぞれの位置で上下移動も可能となっている。粒子ビーズ試薬ボトル攪拌装置101は、試薬ボトル4上部に移動でき、上下動も可能である。
試料分注ピペッタ109は試料吸引位置上部から試料吐出位置上部まで水平方向に移動でき、また、それぞれの位置で上下移動も可能となっている。
シッパ107は反応液吸引位置上部に移動でき、上下動も可能である。また、シッパ107はチューブを介して検出ユニットへ反応液を送る機能を持っている。
試薬分注プローブ,粒子ビーズ試薬攪拌棒、および試料分注プローブは、それぞれに対応する各洗浄位置113,112、および114の上部まで水平方向に移動でき、また、それぞれの位置で上下移動も可能となっている。ここで攪拌棒あるいはプローブは洗浄液で洗浄される。
次に免疫分析ユニットにおける処理の流れを説明する。試薬分注ピペッタ104は試薬吸引位置上部へプローブを移動し、試薬ディスク103上の試薬容器102内に下降し、所定量の試薬を吸引する。試薬吸引後にプローブは上昇し、試薬吐出位置まで移動する。そして、プローブを下降して吸入保持していた試薬を反応容器106内に吐き出す。試薬を吐出した後、試薬分注ピペッタ洗浄位置113まで移動し、プローブ洗浄を行う。粒子ビーズ試薬の吸引に先立ち、粒子ビーズ試薬ボトル攪拌装置101の攪拌棒は、試薬ボトル4上部に移動しボトル内に下降する。攪拌棒はモーターの回転により試薬ボトル4中の粒子ビーズ試薬の攪拌を一定時間行う。攪拌の後、攪拌棒は粒子ビーズ試薬攪拌棒洗浄位置112へ移動し洗浄を行う。
試料分注ピペッタ109は試料吸引位置上部へプローブを移動し、試料ディスク110上の試料111内に下降し、所定量の試料を吸引する。試料吸引後にプローブは上昇し、試料吐出位置まで移動する。そして、プローブを下降して吸入保持していた試料を反応容器106内に吐き出す。試料を吐出した後、試料分注ピペッタ洗浄位置114まで移動し、プローブ洗浄を行う。
反応に要する所定時間が経過した後、反応ディスク105は、反応容器106を反応液吸引位置へ移送する。シッパ107は反応液吸引位置において、ノズルを通して検出ユニットへ反応液を吸引する。反応液を吸引後、シッパ107はノズルを緩衝液吸引位置115へ移動し、緩衝液を吸引する。吸引された緩衝液と反応液はチューブを通じて検出ユニット内のフローセルまで送られ、分析が行われる。それから、シッパ107はノズルを洗浄位置108に移動し、ノズルおよびフローセル用の洗浄液を吸引し、その洗浄液によりノズルおよびフローセル内を洗浄する。
装置機構の粒子ビーズ試薬攪拌時フローチャート例について示す(図4参照)。分析オーダーから得られる試薬攪拌情報と、粒子ビーズ間オーバー回避プログラムなどとから、対応する粒子試薬攪拌の要不要が判断され、さらに必要であれば攪拌強度と時間の変更を行う。
以下に試薬容器中の不溶あるいは可溶成分の均一分散のため、試薬溶液あるいは試薬容器を攪拌する手法を記載する。
図5においては、プロペラ,スクリューあるいは平板を軸を中心に回転させる攪拌子にて試薬攪拌を行う例を示す。攪拌子の回転速度を変更することにより、攪拌強度を変更する。攪拌子は攪拌中、試薬液に上下で移動してもよい。
図6においては、試薬ボトル内に羽を設けボトルを時計方向,反時計方向に回転させることにより試薬攪拌を行う。ボトル回転速度あるいは時計方向,反時計方向の反転の間隔を変更することにより攪拌強度を変更する。
図7においては、細長い直方体上の試薬ボトルにて、ボトルを長軸方向左右に交互に上下に振とうさせることにより試薬攪拌を行う。あるいは長軸方向左右に水平振とうすることにより試薬攪拌を行う。ボトル中央付近に狭窄部を設け、この狭窄部を試薬が通過することにより試薬攪拌が効果的になされる場合がある。振とう速度あるいは振とう角度を変更することにより、攪拌強度を変更する。
試薬ボトルから順次試薬を吸引分注し反応容器にて反応をさせ、発光測定を行った場合の発光値の推移例を示す。
図8において、発光値は概ね一定に保たれ、試薬攪拌が至適になされていることがわかる。
図9において、発光値は後半部において若干ばらつき、試薬ボトル内の試薬攪拌が至適ではなく泡あるいは気泡の発生により試薬分注量が一定でなかった可能性がある。試薬量が小さい場合、試薬量が大きい使い始めと同等の攪拌を行う場合、泡あるいは気泡が発生しやすい場合がある。この場合、試薬量あるいは試薬液面の高さに従い、試薬攪拌の速度あるいは強度を変えることにより、試薬攪拌は至適になされるものの泡あるいは気泡の発生がなくなる。この結果、試薬分注は規定量が正しくなされ、一定の発光値が得られる。
図10において、発光値が後半徐々に低下していることがわかる。この場合、試薬攪拌が至適ではなく、試薬の劣化がある場合がある。この場合、試薬量あるいは試薬液面の高さに従い、試薬攪拌の速度あるいは強度を変えることにより、試薬攪拌は至適になされるものの試薬の劣化あるいは失活がなくなる。この結果、試薬反応性は維持されており一定の発光値が得られる。
これらより、試薬の量あるいは試薬液面の高さにより試薬攪拌の強度を変更することにより、試薬ボトル中の試薬を最後まで至適な測定値が得られるものとして使用できることがわかった。
試薬ボトルの溶液残量、溶液粘度と攪拌強度と泡の発生の有無との関連を以下に示す。攪拌溶液は、リン酸緩衝液(D−PBS(−),日水)に各々0.01%TritonX100(コスモバイオ)、5%ウシ血清アルブミン(BSA,シグマアルドリッチ)に添加した溶液とし、さらに下表に記載の所定量のグリセリン(シグマアルドリッチ)を添加し粘度液とする。攪拌子は3枚羽の直径7mmほどの大きさであり、溶液中に試薬ボトル底から溶液上面の中間の位置に浸漬させるものとする。下表に記載の速度で攪拌子を回転させ、30秒後に回転を停止し溶液上面の泡の有無を観察する。回転開始前はいずれも泡は観察されない。試薬ボトルは底面が20×20mmの直方体である。
表に結果を示す。液面高さが高い場合と低い場合とを比較すると、低い場合のほうが泡の発生が起きやすい。グリセリン濃度を比較すると、グリセリン濃度の高い粘調性の高い液のほうが泡の発生が起きやすい。さらに、攪拌子回転速度を比較すると、速度の高いほうが泡の発生が起きやすい。
ボトル内の溶液量あるいは溶液の高さ,溶液の粘調性あるいは成分、さらに、攪拌子の回転の速さあるいは攪拌混合の強さの相互的な関連により泡の発生が起こることが分かる。残液量と液性状から至適な回転速度あるいは混合強度を選択することがよい。一方で、攪拌混合は溶液成分の均一化を図るものであるから、可溶および不溶の成分を含め、充分攪拌され溶液内での濃度の偏りのないことが必須である。
以上より、攪拌混合は、溶液成分の均一化が起こる最小の攪拌量から、泡の発生しない最大の攪拌量との間で設定されるべきことが分かる。攪拌量とは攪拌強度と時間の積算である。同様に、攪拌混合は、溶液成分の均一化が起こる最小の攪拌量から、成分の不活性化あるいは変性の起こらない最大の攪拌量との間で設定されるべきである。また、攪拌子を用いる場合、攪拌子の溶液中での位置にも、攪拌量を決める要因となる。すなわち、攪拌子がボトル底の近い位置にあるほうが同じ攪拌量である場合、泡の発生が起こり難いことは推定できる。自動分析装置においては、攪拌に供される時間の制約があることもあり、ボトル内の残液量から適した攪拌速度を選択することが重要である。
試薬容器中の試薬量を検知する検知機構と、該検知機構で検知された試薬量に応じて、攪拌機構の攪拌条件を変更する機構を備えることで、攪拌すべき溶液に対応した至適攪拌条件が得られることが分かる。
Figure 0005331551
201 試薬容器
202 試薬ディスク
203 反応ディスク
205 反応容器
206 試料分注ピペッタ
208 試薬分注ピペッタ

Claims (9)

  1. 試薬を収容する試薬容器と、
    該試薬容器中で該試薬を攪拌する試薬攪拌機構と、を備えた分析装置において、
    前記試薬容器から試薬を複数回吸引可能な試薬吸引機構と、
    前記試薬吸引機構による試薬吸引に先立って試薬容器中の試薬量を検知する検知機構と、
    該検知機構で検知された試薬量に応じて、前記試薬攪拌機構の攪拌条件を設定する攪拌条件設定機構と、
    前記撹拌条件設定機構によって設定された撹拌条件に従って前記試薬撹拌機構による試薬の撹拌を実行させ、前記試薬撹拌機構による撹拌が終了した試薬を収容する試薬容器から所定量の試薬を吸引するよう前記試薬吸引機構を制御する制御機構と、を備え、
    すでに撹拌条件設定機構により撹拌条件が設定された試薬を収容する試薬容器から再度試薬を吸引する場合、前記撹拌条件設定手段は前記検知機構により試薬量を検知し、検知された試薬量に基づいて試薬撹拌機構の撹拌条件を設定しなおすことを特徴とする分析装置。
  2. 請求項記載の分析装置において、
    前記検知機構が試薬容器内に含まれる試薬残量の低下を検知した場合には、撹拌条件のうち、撹拌速度または撹拌時間の少なくともいずれかを小さくするように制御することを特徴とする分析装置。

  3. 請求項1記載の分析装置において、
    前記攪拌機構は、試薬中に浸漬した攪拌子を動作させる機構であることを特徴とする分析装置。
  4. 請求項1記載の分析装置において、
    前記攪拌機構は、前記試薬容器を動作させる機構あることを特徴とする分析装置。
  5. 請求項1記載の分析装置において、
    前記試薬は、液中に不溶あるいは可溶成分が混在するものであることを特徴とする分析装置。
  6. 請求項1記載の分析装置において、
    前記検知機構は、試薬の液面高さを測定するものであることを特徴とする分析装置。
  7. 請求項記載の分析装置において、
    前記検知機構は、試薬の液面高さに基づいて試薬の重量を得ることを特徴とする分析装置。
  8. 請求項1記載の分析装置において、
    前記攪拌条件設定機構の設定する攪拌条件は、攪拌の強度であることを特徴とする分析装置。
  9. 請求項1記載の分析装置において、
    前記攪拌条件設定機構の設定する攪拌条件は、攪拌子の上下方向の位置,攪拌子の動作速度の少なくとも何れかであることを特徴とする分析装置。
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