JPH08211071A - 自動分析装置及びその方法 - Google Patents

自動分析装置及びその方法

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JPH08211071A
JPH08211071A JP30225595A JP30225595A JPH08211071A JP H08211071 A JPH08211071 A JP H08211071A JP 30225595 A JP30225595 A JP 30225595A JP 30225595 A JP30225595 A JP 30225595A JP H08211071 A JPH08211071 A JP H08211071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検体分注や希釈、試薬の分注、洗浄液の分注
等を別個の容器を用意して分注作業を行うのではなく、
1つの処理項目については、当該項目で使用する容器を
空間的に接近させた位置にまとめて形成して分注作業を
容易化させ、かつ、反応ステップ等の同じ処理を行う項
目をグループ化し、しかも、ピペット装置の動きの自由
度を増加させることで、複数の各処理専用機器を併設す
ることなく、1台の処理装置で自動的に液体処理を行う
ことができる自動分析手段を提供する。 【解決手段】 自動分析装置を、指令によって分注位置
で分注作業を行うピペット装置と、指令によって装填さ
れたカートリッジ容器を所定位置まで移送するカートリ
ッジ容器移送手段と、指令によってカートリッジ容器内
の試料に対して測定を行う測定手段と、カートリッジ容
器を分注位置及び測定位置へと移送させて分注及び測定
を指令する制御装置と、を有して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化学発光法に基
づく免疫検査に好適な自動分析装置及びその方法に係
り、特に、複雑、かつ、多種多様な処理工程からなるこ
の種の検査を自動的に行なうことができる自動分析装置
及び自動分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように化学発光法に基づく免疫検
査は非常に高感度で、測定に対する信頼性が高いという
利点を有している反面、測定項目によって、希釈倍率や
洗浄回数、インキュベーション時間または反応ステップ
数等が異なる場合が多く、サンプル分注から測定するま
でのフロー処理も様々であった。
【0003】このため、従来では、同じ希釈倍率、洗浄
回数、インキュベーション(温置)時間、反応ステップ
が同じフロー処理専用機器をフロー処理が異なる測定項
目毎に設置していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来では、
各項目毎に処理を行う場合には、専用のフロー処理専用
機器を用意したり、複数のピペット装置を用意して、測
定処理を行なわなければならないため、測定処理毎に各
処理専用機器を設置しなければならず設備コストが嵩む
という問題を有し、或は、測定処理毎に様々な制限を加
えないと処理できない等の問題を有していた。
【0005】この発明は、かかる現状に鑑み創案された
ものであって、その目的とするところは、第1に、検体
分注や希釈、試薬の分注、洗浄液の分注等を別個の容器
を用意して分注作業を行うのではなく、1つの処理項目
については、当該項目で使用する容器を空間的に接近さ
せた位置にまとめて形成して分注作業を容易にさせるこ
とであり、第2に、反応ステップ等の同じ処理を行う項
目をグループ化し、また、ピペット装置の動きの自由度
を増加させることで、複数の各処理専用機器を併設する
ことなく、1台の処理装置で自動的に処理を行うことが
できる自動分析装置及び自動分析方法を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る自動分析装置は、図1に示すように、
指令によって分注位置で分注作業を行うピペット装置1
1と、指令によって装填されたカートリッジ容器を所定
位置まで移送するカートリッジ容器移送手段12と、指
令によってカートリッジ容器内の試料に対して測定を行
う測定手段13と、カートリッジ容器を分注位置及び測
定位置へと移送させて分注及び測定を指令する制御装置
14と、を有して構成されていることを特徴とするもの
である。
【0007】この発明において、前記カートリッジ容器
移送手段へのカートリッジ容器の装填は、予め指定され
た位置に対して行なわれ、該指定された位置のカートリ
ッジ情報は、前記制御装置に入力されて照合可能に構成
するのが望ましい。
【0008】勿論、前記カートリッジ容器には、カート
リッジ容器に関する情報が付与されており、該情報は、
前記カートリッジ容器移送手段に沿って配設された読取
装置によって読み取られ、前記制御装置は、該読取情報
に基づいて当該カートリッジ容器を分注位置及び測定位
置へと移送するように構成することもできる。
【0009】この発明において、前記ピペット装置は、
前記制御装置の指令によって、所定の領域内で移動可能
で、当該領域内で液体の吸排が可能なノズルを有して構
成するのが望ましく、さらには、上記ノズルには、分注
チップへのマグネット脱着制御ユニットを設けるのが好
適である。
【0010】また、この発明において、前記カートリッ
ジ容器移送手段は、恒温槽の近傍で装填されたカートリ
ッジ容器を指令によって移送し、或は、放射状に装填さ
れたカートリッジ容器を、指令によって回転または直列
移送するように構成することができる。
【0011】さらに、この発明において、前記測定手段
は、前記測定位置で、測定法に応じた手段で行なわれ
る。
【0012】また、前記制御装置は、要求があると、前
記ピペット装置、カートリッジ容器移送装置及び測定手
段に対して、検体分注、反応、インキュベーション、攪
拌、洗浄及び測定を指令するように構成されている。
【0013】さらに、前記制御装置は、図2に示すよう
に、同一のカートリッジ容器を用いて一連の処理を行う
ことができる項目の指定を行う項目指定手段16と、前
記カートリッジ容器移送手段12に装填されたカートリ
ッジ容器について、前記項目指定手段16によって指定
された項目に対し各項目に含まれる洗浄工程の数や指定
された各項目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれ
る各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置に基づい
て各工程の処理パターンを設定する処理パターン設定手
段20と、を有して構成されている。
【0014】勿論、前記制御装置には、対応する項目の
識別情報を含むカートリッジ容器に関する情報を付した
カートリッジ容器のうち該当するカートリッジ容器につ
いて前記カートリッジ容器移送手段12への装填を促す
装填指示手段19と、前記カートリッジ容器移送手段1
2に装填されたカートリッジ容器について、当該カート
リッジ容器に関する情報を読み取るカートリッジ容器情
報読取手段18と、を付設させて構成することもでき
る。
【0015】そして、この発明をより具体化させた好適
な自動分析装置としては、指令によって所定の領域内で
移動可能で、当該領域内で検体の吸排が可能で、マグネ
ット脱着制御ユニットが設けられ、分注チップを装着し
て、分注位置で分注作業を行うピペット装置と、指令に
よって、恒温槽の近傍で、放射状に装填されたカートリ
ッジ容器を所定位置まで回転移送するカートリッジ容器
移送手段と、指令によって測定位置で光子数の計測を行
う光学測定手段とを有し、前記制御装置は、同一のカー
トリッジ容器を用いて一連の処理を行うことができる項
目の指定を行う項目指定手段と、該項目指定手段によっ
て指定された項目に対し、各項目に含まれる洗浄工程の
数や指定された各項目数、各項目の処理時間又は各項目
に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置
に基づいて各工程の処理パターンを設定する処理パター
ン設定手段と、を有して構成するのが望ましい。
【0016】また、他の好適な自動分析装置としては、
指令によって所定の領域内で移動可能で、当該領域内で
検体の吸排が可能で、マグネット脱着制御ユニットが設
けられ、分注チップを装着して、分注位置で分注作業を
行うピペット装置と、指令によって、恒温槽の近傍で、
放射状に装填されたカートリッジ容器を所定位置まで回
転移送するカートリッジ容器移送手段と、指令によって
測定位置で光子数の計測を行う光学測定手段とを有し、
前記制御装置は、同一のカートリッジ容器を用いて一連
の処理を行うことができる項目の指定を行う項目指定手
段と、対応する項目の識別情報に基づき該当するカート
リッジ容器について前記カートリッジ容器移送手段への
装填を促す装填指示手段と、前記カートリッジ容器移送
手段に装填されたカートリッジ容器について、当該カー
トリッジ容器に関する情報を読み取るカートリッジ容器
情報読取手段と、前記項目指定手段によって指定された
項目に対し、各項目に含まれる洗浄工程の数や指定され
た各項目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれる各
工程の処理時間又はカートリッジ容器位置に基づいて各
工程の処理パターンを設定する処理パターン設定手段
と、を有して構成することもできる。
【0017】次に、上記目的を達成するための自動分析
方法として、この発明にあっては、図3に示すように、
ピペット装置で所定位置まで移送されたカートリッジ容
器に対して分注作業を行う自動分析方法において、同一
のカートリッジ容器を用いて一連の処理を行うことがで
きる項目の指定があると(S1)、カートリッジ容器を
所定の装填位置に装填し(S2)、カートリッジ移送手
段の所定位置に装填されたカートリッジ容器の指定され
た項目に対する各項目に含まれる洗浄工程の数、指定さ
れた各項目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれる
各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置を照合確認
した後(S3)、各工程の処理パターンを設定し(S
4)、各カートリッジ容器を分注位置及び測定位置へと
移送するように指令する(S5)、ことを特徴とするも
のである。
【0018】また、上記目的を達成するための他の自動
分析方法として、この発明にあっては、ピペット装置を
所定位置まで移送されたカートリッジ容器に対して分注
作業を行う自動分析方法において、同一のカートリッジ
容器を用いて一連の処理を行うことができる項目の指定
があると、対応する項目を識別する情報を含むカートリ
ッジ容器に関する情報を付したカートリッジ容器のうち
該当するカートリッジ容器を移送装置への装填を指示
し、装填されたカートリッジ容器について前記情報を読
み取り、指定された項目に対し各項目に含まれる洗浄工
程の数、指定された各項目数、各項目の処理時間又は各
項目に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ容器
位置に基づいて、各工程の処理パターンを設定し、各カ
ートリッジ容器を読み取り位置から分注位置及び測定位
置へと移送するように指令することを特徴とするもので
ある。
【0019】この発明において、前記処理パターンの設
定は、図4に示すように、指定された各項目に含まれる
洗浄工程の数に基づき項目を分類し(S14)、分類さ
れた各項目について、指定された各項目の個数を調べる
ため項目毎に分類し(S15)、さらに分類された項目
を項目の処理時間によって分類し(S16)、これらの
分類に基づいて、処理パターンを設定して、当該処理パ
ターンに従ってカートリッジ容器を分注位置及び測定位
置へと移送させて、分注及び測定を指令する(S17)
ように構成されている。
【0020】尚、この発明において、「カートリッジ容
器に関する情報」としては、例えば、当該カートリッジ
容器を識別する情報、対応する項目を識別する情報、検
体を識別する情報とがあり、バーコードによる場合、文
字コード、またはその他のマークによって表示される。
勿論、このカートリッジ容器に関する情報は、カートリ
ッジ容器に表示するのではなく、該情報を、該カートリ
ッジ容器が装填されるターンテーブル等の容器移送手段
の位置情報と共に対応させて予め制御装置に入力させて
おくこともできる。
【0021】また、この発明において、「各項目に含ま
れる洗浄工程の数、指定された各項目数、各項目の処理
時間又は各項目に含まれる各工程の処理時間又はカート
リッジ容器位置に基づいて、各工程の処理パターンを設
定する」としたのは、測定項目が異なる場合であって
も、反応ステップが同じものを一緒に処理することで、
プログラムの読出しの時間を省略したりピペット装置の
動きの無駄が省けるからである。
【0022】さらに、各項目の項目数を知ることによっ
て、前記カートリッジ容器移送手段が、1つの工程につ
いて、当該工程にかかる時間内に、効率良く、少ない動
作で移送することができる数を単位にして処理を行え
ば、効率が良くなる。
【0023】また、処理時間の同じ項目は、同じ内容の
処理であるので、やはり、新たにプログラムを読み出す
時間や、ピペット装置の無駄な動きを防止して処理の効
率を高める。
【0024】さらに、この発明においては、通常、1つ
の項目は1つのカートリッジ容器で、かつ、1つの検体
に相当する。
【0025】尚、以下、本明細書では「穴」とは、底の
あるものをいい、「孔」とは底のないものをいう。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す形態例に基
づきこの発明を詳細に説明する。
【0027】図5には、本発明の第1形態例に係る自動
分析装置の上面図が示されており、本形態例に係る自動
分析装置は、指令によって、装填されたカートリッジ容
器32を所定位置まで移送するカートリッジ容器移送手
段12に相当するカートリッジ装填円形回転ステージ
(以下、「回転ステージ」という)30と、ピペット装
置のノズルに装着されて分注作業等を行う未使用の分注
チップ36が立てられた状態で載置されている分注チッ
プ用ラック37と、分析を行おうとする分析対象の検体
が収容された検体容器38を載置した検体用ラック39
と、を有して構成されている。尚、図5中、符号40
は、後述するノズルユニット47cが移動することがで
きる領域を表わしている。
【0028】さらに、前記回転ステージ30は、放射状
に装填された複数のカートリッジ容器32を、指令によ
って回転移送する。勿論、カートリッジ容器32を直列
に形成された移送路に沿って移送するように構成しても
よい。
【0029】回転ステージ30は、回転ステージ30の
上面及び側面を覆う円柱状の固定枠31と、分注位置と
して、当該固定枠31の上面の分注チップ用ラック37
及び検体用ラック39側には、半径方向に沿って、前記
カートリッジ容器32の上面を露出させる程度の大きさ
に切り欠いた切欠部33が設けられ、読取り位置では、
前記カートリッジ容器32の中心側の端部近傍を露出さ
せてカートリッジ容器の端に付された情報、本形態例の
場合にはバーコードを読み取るための読取孔34と、測
定位置として前記カートリッジ容器32の光学測定用容
器を含む範囲を露出させる光学的測定を行うための測定
孔35と、が穿設されている。
【0030】また、当該回転ステージ30の内部には、
装填されたカートリッジ容器32を保持するための横孔
45が放射状に半径方向に沿って複数本、例えば、50
本設けられ、当該カートリッジ容器32を装填するため
の装填口41が、前記固定枠31の外周部の固定された
位置に設けられ、装填口41と前記横孔45の開口部と
は、回転ステージ30の停止時には一致するように制御
され、1つのカートリッジ容器32が装填されるたび
に、次のカートリッジ容器32の装填が可能なように、
近傍の空いている横孔45の開口部と装填口41とを一
致させるように回転ステージ30が回転されるように制
御されている。
【0031】図6には、図5のA−A’線断面図が示さ
れており、同図に示すように、前記回転ステージ30に
は、前記カートリッジ容器32を保持して回転させるた
めの回転軸43と、前記横孔45を前記固定枠31の上
面及び側板図示せずとともに形成するとともに、カート
リッジ容器32に指令によって熱を加えるための高温槽
として機能する固定板44と、前記カートリッジ容器を
保持して回転する保持部52とを有する。
【0032】さらに、前記固定枠31の測定孔35に
は、光子フォトン数の計数を行う前記測定手段であるP
MT42が設けられ、前記読取位置である読取孔34の
上方には、前記情報であるバーコードを読み取るための
光学マーク読取装置OMR51が設けられている。
【0033】図6は、さらに、前記回転ステージ30、
分注チップ用ラック37及び検体用ラック39の上方に
設けられているピペット装置47を示す。
【0034】当該ピペット装置47は、シングルシリン
ダ方式で、分注チップ36を装着して分注作業を行い、
分注チップ36へのマグネット脱着制御ユニットが一体
に設けられ、B/F(抗原抗体結合と遊離型の)分離、
パンピング(繰り返し吸引吐出を行うこと)による攪拌
及び磁性粒子の洗浄を行うことができるノズルユニット
47aと、当該ノズルユニット47aを、前記検体用ラ
ック39、分注チップ用ラック37及び分注位置である
切欠部33にあるカートリッジ容器の指定ホールに対し
移動可能とするXYZ移動ステージ46と、前記ノズル
ユニット47aの分注作業や洗浄を行うためのシリンジ
48と、洗浄液を入れる洗浄容器50と、空気又は洗浄
液の吸排を行うため三方の管路を切り換える切換弁49
とを有する。尚、符号48aは、シリンジ48を駆動す
るモータを示している。
【0035】さらに、前記PMT42は、カートリッジ
容器32の端に設けられた測定ホールに対して、PMT
42が上下動して、密閉、遮光の上フォトンの計数を行
うものである。勿論、測定項目によっては、透過測定法
や分光測定法、比濁法等が適用される場合があるため、
これに対応させてカートリッジ容器32の測定穴32k
を透明に形成し、かつ、光学測定装置を測定項目に対応
させて形成する。
【0036】続いて、図7に基づいて、本形態例に係る
前記自動分析装置30の基本的な制御系を説明する。
【0037】本形態例に係る自動分析装置の制御系は、
液体分注、反応、インキュベーション(温置:特に高温
反応を目的とした温置)、攪拌、洗浄、及び測定を制御
するものである。
【0038】図7に示すように、この形態例に係る自動
分析装置30は、当該自動分析装置30に関する種々の
制御を行うCPU及びメモリ60と、カートリッジ容器
32の装填の指示、解析結果の表示等の種々の表示を行
う表示部65と、前記カートリッジ容器情報読取手段に
相当し、前記回転ステージ30に装填されたカートリッ
ジ容器32の回転ステージ30の中心に近い方の端に付
されたバーコードをバーコード読取部51で読み取って
解読するバーコード読取制御部66と、を有する。
【0039】さらに、同一のカートリッジ容器を用いて
一連の処理を行うことができる項目の指定を行う項目指
定手段に相当する、光学マーク読取部(OMR)によっ
て読み取られたワークシートの解読を行うワークシート
読取制御部67と、データの入力を行うキーボード、マ
ウス等、及びデータの記録出力を行うプリンタ装置等を
有する入出力部68と、ピペット装置の制御を行うピペ
ット装置制御部61と、回転ステージ30の制御を行う
回転ステージ制御部62と、前記回転ステージ30の固
定板44に設けた恒温槽であるヒータの恒温制御を行う
恒温制御部63と、前記PMTの制御を行うPMT制御
部64とを有する。尚、図7中、符号72は、ノズルユ
ニット47aのXYZ方向の移動を制御するXYZステ
ージ制御部を、符号73は、ピペットの作動を制御する
ピペット制御部を示している。
【0040】また、前記CPU及びメモリ60には、プ
ログラムによって、ワークシート読取制御部67を介し
て指定された項目に対し、各項目に含まれる洗浄工程の
数、指定された各項目数、各項目の処理時間又は各項目
に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置
に基づいて、各工程の処理パターンを設定する処理パタ
ーン設定手段69と、対応する項目の識別情報を含むカ
ートリッジ容器32に関する情報を付したカートリッジ
容器32のうち該当するカートリッジ容器について前記
回転ステージ30への装填を促す装填指示手段70と、
前記PMT制御部64を介して得られた結果を解析する
解析手段71と、が構成されている。
【0041】さらに、前記メモリには、各項目の内容、
各項目を処理する処理手順を示すプログラムが予め格納
されている。勿論、上記CPU及びメモリ60には、そ
の他、当該自動分析装置に関する種々の制御指令信号が
記憶されている。
【0042】図8及び図9には、本形態例に係るカート
リッジ容器32が示されている。
【0043】図8に示すように、本形態例に係るカート
リッジ容器32は、ガラスやプラスチック等の透明体で
形成された基部56と、一端の側面には突出するように
形成された摘み54とを有し、基部56には、例えば、
11個の穴(ホール)が設けられており、該摘み54の
上面には、カートリッジ容器32に関する情報が入力さ
れたバーコード56bが付されている。
【0044】当該11個の穴のうち、摘み側に近い側に
ある穴は、分注チップ36を保持するためのチップサッ
ク55であり、一方の端にある穴は、光学測定用の測定
用穴32Jである。これら各穴の配列や数は、反応ステ
ップに対応させて適宜選択して形成することができる。
勿論、上記各穴は、別体に成型された容器を上記基部5
6に開設された孔(図示せず)に挿入して形成すること
ができる。
【0045】チップサック55は、分注チップ36を保
持することができるように、分注チップ36の長さに合
わせて穴を深く形成し、チップサック55の底には、分
注チップ36に付着した液分を吸収するための吸水パッ
ド55aを設けるようにしても良い。このチップサック
55も別体成型したものを用いることができる。
【0046】前記測定用穴32Jは、その穴の壁及び底
には遮光膜をコーティングによって、又は遮光膜や遮光
板を張ったり一体に形成することによって外部からの遮
光を行う遮光部53が形成されている。これは、光学的
測定の際には、反応によって生じた光以外の光を遮断す
るためである。
【0047】さらに、前記バーコード56bが付されて
いる領域に11個の穴が設けられている本体基部側から
又はバーコードが附されている領域から、透明体の上面
を通り光が進行して測定用孔32Jに到達しないよう
に、例えば、遮光溝を基部56を横断するようにその上
面近傍に設けられている。
【0048】他の穴32A〜32Iについてはその内部
を見ることができるように透明のままで形成されてい
る。
【0049】また、前記基部56の上面は保持用の縁部
56aが設けられ、前記回転ステージ30に当該縁部5
6aを、保持部52から隣接間で一定の角度をもって放
射状に設けられた側板(図示せず)に形成された対応す
る溝に嵌合させて保持する。尚、図9には、当該カート
リッジ容器32を斜視図で示したものである。
【0050】続いて、本形態例の動作について説明する
と、操作者は、前記ワークシートに検査しようとする処
理を表す項目を、前記項目指定手段に相当する前記光学
マーク読取装置が読み取れる形式のマークにしてワーク
シートに書き込む。その他ワークシートには、患者の登
録番号等がマークによって書き込まれる。
【0051】すると、当該光学マーク読取装置は、当該
ワークシートを読み取る。ワークシートには、検査使用
とする処理を表す項目のうち該当する項目にマークを付
けることや、該当する項目の数をマークにつけること等
によって行われる。読み取られたワークシートは前記ワ
ークシート読取制御部67を介して解読される。
【0052】前記CPU及びメモリ60により構成され
た装填指示手段70は、指定された項目に対応するカー
トリッジ容器32を前記回転ステージ30に装填するよ
うに指示する。当該指示は、前記表示部65の画面に装
填すべきカートリッジ容器32を各項目の合計数を表示
することによって行われる。
【0053】操作者は、当該画面に基づいて、前記回転
ステージ30の挿入口41から1つずつ該当する項目の
カートリッジ容器32を、指示された個数ずつ装填す
る。
【0054】このようにして、各項目に対応するカート
リッジ容器は、前記回転ステージ30にランダムに装填
される。
【0055】1つのカートリッジ容器32が装填される
と、当該回転ステージ30は、装填された位置に最も近
い位置にある空いている前記横孔45を挿入口41に一
致させるように回転させて、新たなカートリッジ容器3
2を挿入可能状態とする。
【0056】このようにして、必要なカートリッジ容器
32の前記回転ステージ30への装填が完了すると、前
記CPU及びメモリ60の指示によって、当該回転ステ
ージ30は1回転して、前記光学マーク読取装置51
は、各カートリッジ容器32の中心に近い端に付されて
いるバーコード56bを読み取る。
【0057】これによって、前記CPU及びメモリ60
の処理パターン設定手段69は、読み取られた各カート
リッジ容器32に付されたバーコードに基づいて、各項
目の数量、位置を認識する。
【0058】その認識結果に基づいて、各項目を処理す
べき順序を表す処理パターンを以下のように設定する。
【0059】処理パターンの設定は、できるだけ短い時
間に沢山の処理を行うこと、即ち、処理効率を上げるよ
うに処理パターンの設定が行われる。しかも、その際で
きればなるべく回転ステージ30の動作を少なくするこ
とである。
【0060】そのためには、前記ピペット装置を1つの
項目について、つまり、1つのカートリッジ容器につい
ての処理が完了するまで、当該カートリッジ容器を前記
分注位置にくぎづけにして、処理に専念させると、すべ
ての項目の処理時間は、各項目の処理時間×項目数とな
り、膨大な処理時間が必要となる。
【0061】しかし、当該処理時間の大半は、インキュ
ベーション(恒温反応)のための時間であり、その間
は、ピペット装置47は空いている状態にある。そこ
で、その時間を利用して他の処理を行わせることによっ
て処理時間を短縮させることができる。
【0062】それには、同じ工程を繰り返せば、同じプ
ログラムを用いることができてプログラムの読出しを繰
り返す必要がなく、また、ピペット装置の動作も最小限
の動きに止めることができる。
【0063】そこで、前記項目を分類し、同じ項目毎、
または近似した項目毎にまとめて、処理を行うことによ
って効率化を図ることができる。
【0064】すると、複数の同一項目の同一工程につい
て、複数のカートリッジ容器について処理を行い、当該
処理が終了した後に、次の工程に移るようにすれば、ピ
ペット装置は、各カートリッジ容器がインキュベーショ
ンを行っている間に、そのインキュベーションの時間内
に処理することができる個数のカートリッジ容器につい
て、同一工程処理を行うことができて効率的である。
【0065】ここで、ある項目jの工程iのインキュベ
ーション等の時間Ij i 内に処理することができる個数
j は、前記ピペット装置がその工程で必要とする時間
j i 、同一のカートリッジ容器が移送されて再び分注
位置に戻るまでの時間Rn に依存する(個数nj にも依
存する)。即ち、 Pj i ×nj +Rn ≦Ij i …式 が成り立つ。式から定められたnj の個数の項目につい
て処理を行う場合には、当該nj 個の項目の処理に要す
る時間は、ほぼΣi j i (Ij i をiについて和をと
る)で済む。
【0066】その際、カートリッジ容器の移送は、前記
回転ステージ30を順方向に回転さることによって行え
ば、Rn の時間を短縮することができる。尚、各項目
毎、独立に処理をする場合には、nj ×Σi j i の時
間が必要となる。
【0067】以上の点を考慮して、本形態例に係る処理
パターン設定手段69は、次のようにして処理パターン
を設定する。
【0068】まず、設定された項目について、予めメモ
リに格納されている各項目の内容を表すデータを読み出
す。
【0069】次に、各項目の工程の中に含まれている洗
浄工程の数を検出する。
【0070】洗浄工程の数で各項目を分類する。洗浄工
程の数の相違は、各項目で行われる分注の回数の相違や
処理時間の相違等の各項目の処理の手順を基本的に定め
るものである。洗浄工程の数が同じ項目同士は、相互に
処理が近似する。
【0071】洗浄工程の数で分けた各項目を、各項目毎
に分類し、その各項目の個数を調べる。
【0072】次に、各項目のインキュベーションの工程
(時間)を調べ、インキュベーションの時間で分類して
処理パターンを設定する。
【0073】例えば、洗浄工程が1ステップの項目にA
とDとEとがあり、洗浄工程が2ステップの項目にBと
Cとがあり、洗浄工程が3ステップの項目にFとGとが
あるとする。
【0074】ここで、各ステップ内での項目の相違は、
使用する試薬や標識薬の種類の相違等に起因する。
【0075】さらに、各ステップに対して、項目毎に分
類して、項目数を調べる。例えば、1ステップでは、項
目Aについては、15検体、項目Dについては、11検
体、項目Eについては、14検体とする。
【0076】また、前記各項目のインキュベーションの
時間、即ち項目処理に要する時間で分類すると、例え
ば、項目Aが20分、項目Dが32分、項目Eが20分
の処理時間であるとすると、項目Aと項目Eは20分な
ので同じグループに分類し、項目Dは32分なので別の
グループに分類する。
【0077】この処理時間の差は、同じ洗浄工程数であ
って、かつ、同じ標識薬等を使用する場合であってもイ
ンキュベーションを異ならせた処理を行う必要がある場
合があるから生ずるものである。
【0078】その際、洗浄工程数が1の場合には、前記
式から定められたnj から、回転ステージ30が1回転
する間に、カートリッジ容器5本/30分が可能とし、
洗浄工程数が2の場合には、カートリッジ容器4本/3
0分を可能として、洗浄工程数が3の場合には、カート
リッジ容器3本/30分とすれば効率的である場合につ
いて説明する。
【0079】その場合、前記処理パターン設定手段69
は、洗浄工程数が1の場合には、前記項目Aについて、
先ず、5本ずつ3回処理を行い、次に、Eについて5本
ずつ二回処理を行い終了する。次に項目Dについて5本
ずつ2回処理を行うように設定する。
【0080】すると、項目Eについては、4検体が残留
し、項目Dについては、1検体が残留する。
【0081】同様にして、次に洗浄工程数が2の場合の
処理を行い、さらに洗浄工程数が3の場合の処理を行う
ように設定する。
【0082】以上のバッチ処理が終了した後に、各洗浄
工程で、残留した項目の処理、例えば、洗浄工程1の場
合には、項目Eの4検体と、項目Dの1検体と、につい
て処理を行うように設定する。
【0083】このようにして、処理パターン設定手段6
9は、指定された項目について、最も効率的な処理パタ
ーンを設定して、当該処理パターンに従って、前記回転
ステージ制御部62、ピペット装置制御部61、PMT
制御部64、及び恒温制御部63に制御を指示する。
【0084】次に、当該指示に従って、具体的に化学発
光法による免疫化学検査を行う場合について処理を説明
する。
【0085】図5及び図6に示すように、前記分注チッ
プ用ラック37から、ピペット装置47のノズルユニッ
ト47aに装着された分注チップ36は、検体用ラック
39にある検体容器38から所要量の検体を分注し、か
つ、前記カートリッジ容器32に反応不溶磁性体液や洗
浄液、酵素標識液、基質液及び反応停止液等を吐出しあ
るいは吸引する。
【0086】また、分注チップ36は、図8に示すよう
に、例えば、カートリッジ容器の各穴32A〜32J内
に挿入される最細部36aと、この最細部36aよりも
太径の中径部36bと、この中径部36bよりも太径の
太径部36cとで3段形状に形成されている。反応不溶
磁性体を吸着する磁石は、上記中径部36bの外周面に
接離可能に配設されていると共に、この分注チップ36
は前記ノズルユニット47aに装着されている。この分
注チップ36に液が吸引されたときに、上記磁石によっ
て液中の磁性体が確実に捕集される。
【0087】カートリッジ容器32は直列状に穴32A
〜32Jを設ける場合のみならず、ループ状又はジグザ
グ状等の列状に構成されても良い。
【0088】穴32Cには、検体が予め粗分注されてお
り、また、穴32Dには、所要量の反応不溶磁性体液が
予め収容されており、穴32Eと穴32Fには、所要量
の洗浄液が予め収容されており、穴32Gには、所要量
の標識液が予め収容されており、穴32Hと穴32Iに
は所要量の洗浄液が予め収容され、さらに、測定用穴3
2Jには、基質液が分注され発光状態が測定されるよう
に構成されている。
【0089】その際、既に、同様の処理を行う項目Aに
対応するカートリッジ容器32が前記回転ステージ30
に例えば、5本装填されているとする。
【0090】先ず、前記分注位置33に停止しているそ
の内の1本のカートリッジ容器32の穴32Cに粗分注
された検体を、上記分注チップ36で、所定量吸引して
定量を行う。粗分注された検体が吸引された分注チップ
36は前記XYZ移動ステージ46によって移送させ、
穴32D内の反応不溶磁性体液に吸引された検体を全量
吐出した後、該検体と上記反応不溶磁性体液との混合液
を、上記分注チップ36で繰り返し吸引・吐出させて
(パンピング)、磁性体の均一な攪拌混合状態を生成す
る。
【0091】すると、当該分注チップ36は、前記チッ
プサック55の位置に移送され、前記ノズルユニット4
7aから外され、前記チップサック55に保持した後、
回転ステージ30を順方向に回転させて、装填された他
の4本のカートリッジ容器32を前記分注位置である切
欠部33に回転移送して、同様の工程の処理が行われ
る。
【0092】一定時間経過後に、最初のカートリッジ容
器32が前記分注位置である切欠部33に回転移送され
て戻る。
【0093】ここで、一定時間というのは、最初のカー
トリッジ容器32のインキュベーションに必要な時間で
あり、反応が必要な工程、例えば、検体と上記反応不溶
磁性体液との混合後や標識液の分注後、基質液や反応停
止液の分注後、一定の反応時間が必要な工程の後に実施
される。
【0094】すると、前記ノズルユニット47aは、当
該最初のカートリッジ容器32の前記チップサック55
の位置に移送され、当該チップサックに保持されていた
分注チップ36を装着し、前記インキュベーションされ
た、穴32Dに保持されていた混合液を上記分注チップ
36で吸引する。
【0095】このとき、分注チップ36に吸引された混
合液中に浮遊する磁性体は、分注チップ36の中径部3
6bを通過するときに、該分注チップ36の外側に配設
された磁石Mの磁力によって上記中径部36bの内壁面
に捕集される。また、上記混合液の吸引高さは、全ての
混合液が吸引されたときに、その下面が磁石Mの下端と
同じレベルとなるように、上記分注チップ36に吸引さ
れ、磁性体が完全に捕集されるように配慮されている。
【0096】このようにして磁性体が捕集された後、こ
の磁性体を除く混合液は、上記穴32Dに吐き出されて
排液され、磁性体のみが上記分注チップ36に残る。
【0097】次に、上記分注チップ36は、磁性体を捕
集したまま次の穴32Eへと送られ、該液収納部32E
内の洗浄液を吸引する。このとき、上記磁石Mは、分注
チップ36から離れる方向に移動して磁性体の吸着状態
を解除し、従って、この洗浄液をパンピングさせること
で、全磁性体の洗浄を効率的に行うことができる。
【0098】そして、上記パンピングが終了した後、上
記分注チップ36は、穴36E内の洗浄液を一定量吸引
する。このとき、上記磁石Mは、再び分注チップ36に
接近し、吸引された洗浄液中に浮遊する磁性体を全て捕
集し、この磁性体を除く洗浄液は、上記穴32Eに吐き
出されて排出され、磁性体のみが上記分注チップに残
る。
【0099】次に、上記分注チップ36は、磁性体を捕
集したまま、次の穴32Fに送られ、該穴32F内の洗
浄液を吸引し、上記穴32Eで行われた手順と同じ手順
で磁性体の洗浄作業及び捕集作業が行われる。
【0100】次に、上記分注チップ36は、洗浄された
磁性体を捕集したまま、次の穴32Gに送られ、該穴3
2G内の標識液を吸引する。このとき、上記磁石Mは、
分注チップ36から離れる方向に移動して磁性体の吸着
状態を解除し、従って、この標識液をパンピングさせる
ことで、全磁性体と標識液との反応を均一化させること
ができる。
【0101】そして、上記パンピングが終了しインキュ
ベーションが終了した後、上記分注チップ36は、穴3
2G内の標識液を一定量吸引する。このとき、上記磁石
Mは、再び分注チップ36に接近し、吸引された標識液
中に浮遊する磁性体を全て捕集し、この磁性体を除く標
識液は、上記穴32Gに吐き出されて排出され、磁性体
のみが上記分注チップ36に残る。
【0102】この後、上記分注チップ36は、磁性体を
捕集したまま次の穴32Hへと送られ、該穴32H内の
洗浄液を吸引し、上記穴32E,32Fと同一の手順で
磁性体の洗浄・捕集を行った後、次の穴32Iの洗浄液
を、穴32Hの洗浄液吸引手順と同じ手順で吸引し、磁
性体の洗浄・捕集が行われる。
【0103】この後、上記分注チップ36は、穴32J
と移送され、反応時間が一定時間要求される場合には、
該穴32J内に予め収容された基質液を吸引する。この
とき、上記磁石Mは文中チップ36から離れる方向に移
動して磁性体の吸着状態を解除し、従って、この基質液
をパンピングさせることで、全磁性体と基質液との反応
を均一化させることができる。
【0104】そして、上記パンピングが終了すると、再
び前記分注チップ36は、前記チップサック55の位置
に移送され保持される。
【0105】すると、前記回転ステージ30が回転し
て、次々に、他の4本のカートリッジ容器32を前記分
注位置33に回転移送し、同様の工程を行う。
【0106】一定時間経過後に、最初のカートリッジ容
器32の測定用の穴32Jが、図5又は図6に示す測定
位置である測定孔35に到達するように回転移送させ
る。ここで、一定時間とは、最初のカートリッジ容器3
2について、インキュベーションに必要な時間である。
【0107】この測定位置で、該発光量がPMT42等
の、所定の測定法に対応する構成からなる光学測定装置
で測定される。
【0108】この後、上記分注チップ36及び最初のカ
ートリッジ容器32は廃棄される。最初のカートリッジ
容器32についての測定が完了すると、他の4本のカー
トリッジ容器32についても、回転移送させて、次々に
前記測定孔35に到達させ、測定完了後に、各々その分
注チップ36およびカートリッジ容器32が廃棄され
る。
【0109】尚、この形態例では、穴32D内でのパン
ピングした後、および、穴32J内での測定を行う前に
回転ステージによる回転移送を行っているが、当該場合
に限られず、各処理毎に又は任意の処理毎に回転または
直列に移送させても良い。
【0110】図10乃至図13は、この発明の自動分析
装置に用いられるカートリッジ容器132の第2形態例
を示しており、この形態例に係るカートリッジ容器13
2は、ガラスやプラスチック等で一体形成された容器本
体156と、この容器本体156の一端に形成された摘
み154とを有して構成されており、上記容器本体15
6には、上記第1形態例のカートリッジ容器32の穴よ
りは2個少ない9個の穴132A乃至132Iと、測定
用容器133を着脱自在に保持する容器保持穴132J
と、が形成されている。
【0111】即ち、この形態例に係るカートリッジ容器
132は、第1形態例で用いられるカートリッジ容器3
2とは異なり、分注チップ36を保持するチップサック
55が形成されておらず、また、カートリッジ容器13
2に該カートリッジ容器132の情報を表示するバーコ
ードラベル等の表示手段が配設されていない点で上記第
1形態例に係るカートリッジ容器32とは相違させてい
る。
【0112】このように、カートリッジ容器132に分
注チップ36を保持するチップサックを形成しないこと
により、上記第1形態例に係るカートリッジ容器32と
比較して該カートリッジ容器132の構成を非常に簡素
化することができ、その結果、製造コストを大幅に低減
することができると共に、該カートリッジ容器132の
長さ寸法を第1形態例のカートリッジ容器32に比べ大
幅に短くすることができるため、これを回転ステージ3
0に装填したときには、回転ステージ30の直径寸法を
小さくすることができ、この種の自動分析装置をより小
型化することができる、という効果が得られる。
【0113】また、カートリッジ容器132に該カート
リッジ容器132の情報を表示するバーコードラベル等
の表示手段を付設せず、該カートリッジ容器132の情
報を予め制御装置14に入力しておくと共に、該カート
リッジ容器132の回転ステージ30への装填位置情報
も制御装置14に入力して対応関係を明確にしておくこ
とで、第1形態例に係る自動分析装置のようなバーコー
ド読み取り装置を廃止することができ、その結果、回転
ステージ30をカートリッジ情報読み取りのために回転
制御する処理工程が省略化されて処理パターンを大幅に
簡略化することができ、処理スピードも大幅にアップさ
せることが可能になると共に、装置を単純化してコスト
ダウンを図ることもできる。
【0114】ところで、上記穴132A乃至132I内
は、この形態例では、収容物を外部から透視できるよう
に透明なプラスチックまたはガラスで形成されているた
め、上記容器保持穴132Jに着脱自在に保持される透
明体で形成された上記測定用容器133の内壁および底
部は、微弱な化学発光を確実に測定できるように、遮光
膜でコーティングされて形成されている。即ち、この形
態例に係るカートリッジ容器132は、透明体である容
器本体156と測定用容器133との2パーツで形成さ
れている。
【0115】勿論、上記測定用容器133を、微弱な化
学発光を確実に測定できるように構成する他の手段とし
ては、その内壁および底部に遮光膜や遮光板を張る等の
処理を施して一体にアッセンブリーして3パーツで構成
し、或は、容器本体156自体を遮光性に優れた材質で
不透明に形成し、或は、黒色や白色等の遮光性に優れた
彩色を施して一体形成してもよい。
【0116】また、上記測定用容器133を透明体のま
まで用いる場合には、上記容器保持穴132Jを有底状
に形成し、該容器保持穴132Jの内面に遮光膜をコー
ティングして一体成形し、または、遮光板を張る等して
一体にアッセンブリーし、或は、黒色や白色等の遮光性
に優れた彩色を施して形成するのが望ましい。
【0117】勿論、測定用容器133は、図13に示す
ように、測定用容器穴部として上記容器本体156に形
成された穴列と一体に形成してもよく、この場合には、
該測定用容器穴部の内壁および底部に、遮光膜をコーテ
ィングして一体成形し、または、遮光板を張る等して一
体にアッセンブリーし、或は、黒色や白色等の遮光性に
優れた彩色を施して遮光層133Aを形成するのが望ま
しい。
【0118】このように測定用容器133または測定用
容器穴部を形成することで、例えば、化学発光の測定に
該測定用容器133を用いたときに、反応によって生じ
た光以外の光を遮断することができる。勿論、透過測定
法や分光測定法或は比濁法等のような測定法によっては
遮光を施す必要がない場合があり、この場合には、透明
なままで使用する。
【0119】尚、上記測定用容器133または測定用容
器穴部の配置部位は、図示の形態例に限定されるもので
はなく、測定項目の反応工程数等に対応させて適宜の位
置に形成できることは勿論である。
【0120】上記9個の穴132A乃至132Iは、平
面形状が略楕円形に形成されているとともに、各底部1
34が断面略V字状(図示の例では交差角度が90°)
に形成され、かつ、図10に示すように、上記各底部1
34の内底部134aには、断面略凹状の一条の溝13
5が各内底部134aの傾斜面に沿って形成されてい
る。
【0121】この溝135は、その幅寸法が、前記分注
チップ36の先端部の口径寸法よりも小さく形成されて
いると共に、該溝135の長さは、上記分注チップ36
の先端部の口径寸法よりも長く形成されているので、分
注チップ36の先端部が上記各内底部134aに当接し
ても、各穴132A乃至132I内に収容された試料・
試薬が、該溝135を流れて全量吸引することができ、
この種の装置における厳密な定量性を確実に保証するこ
とができ、また、試料・試薬の無駄も排除する
【0122】上記溝135の存在により、試料・試薬を
各穴132A乃至132I内に吐出するときに、上記分
注チップ36の先端部を各穴132A乃至132Iの内
底部134aに当接させたとしても、図10に示すよう
に、吐出される試料・試薬は上記溝135から各穴13
2A乃至132I内へと左右方向にほぼ平均して流出す
るので、試料・試薬の吐出による撹拌流が穴132A乃
至132I内で平均化されるので、均一な反応状態を得
ることができる。
【0123】尚、上記穴132A乃至132Iの数は、
図示の形態例に限定されるものではなく、測定項目の反
応工程数等に対応させて適宜の数に形成できることは勿
論であり、また、上記溝135の形態も図示のものに限
定されるものではなく、例えば、突起を点在させて形成
してもよい。
【0124】この形態例に係るカートリッジ容器132
は、以上説明したように、カートリッジ容器132内の
試料・試薬を吸引・吐出するときに、分注チップ36の
先端部を閉塞することなく、定量吸引・定量吐出を行な
うことができるように構成されているので、ピペット装
置による確実な分注・撹拌作業を行なうことができ、特
に、カートリッジ容器132内の全量を吸引できるの
で、試料・試薬の余剰分を必要とせず、全量を定量とし
て取り扱うため、全量を対象とした高精度な検査を実現
することができ、しかも、構成が簡易であるため、廉価
に提供することガできる、という優れた効果が得られ
る。
【0125】尚、上記第1・第2形態例では、一本の分
注チップ36により、目的に応じて反応ステップに必要
な試薬を予めカートリッジ容器32,132の所定の穴
に分注しておき、これに検体を分注して、その反応液を
順次同じ分注ピペット36で直線状に運ぶ場合を例にと
り説明したが、この発明にあってはこれに限定されるも
のではなく、例えば、カートリッジ容器32,132と
同様の構成からなる反応処理列を複数列形成してなるラ
ック状に形成すると共に、該反応処理列に対応させてピ
ペットおよび/または分注チップも複数本とし、複数の
検体を同時に処理すると共に、反応処理が終了したラッ
クは回転ステージによって次の処理位置、例えば、測定
位置まで移送するように構成することで、処理スピード
をさらに向上させることができる。
【0126】また、上記各形態例では、カートリッジ容
器における洗浄回数を、反応不溶磁性体液の排出後2回
と標識液の排出後2回行うように構成した場合を例にと
り説明したが、この発明にあっては、これに限定される
ものではなく、必要に応じて、1回以上洗浄できるよう
に構成しても良い。
【0127】また、上記形態例では、分注チップ36及
びカートリッジ容器32,132の双方が移送できる場
合を例にとり説明したが、分注チップ36の昇降のみと
し、カートリッジ容器32,132を間欠移送して各作
動処理を行うようにしても良い。
【0128】さらに、上記各形態例では、分注チップ3
6及びカートリッジ容器32,1312をディスポーザ
ブルとした場合を例にとり説明したが、分注チップ36
及びカートリッジ容器32,132を洗浄して再使用で
きるようにしても良い。
【0129】また、上記形態例では、磁石を分注チップ
の中径部の片側に接離自在に配設した場合を例にとり説
明したが、上記中径部を挟んで両側に配設しても良く、
また、分注チップ自体を繰り返し昇降させることで磁性
体の捕集効率をさらに向上させることもできる。
【0130】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、カ
ートリッジ容器を分注位置だけでなく測定位置に移送す
ることができるので、分注作業や測定作業を、人間が関
与することなく、自動的に、確実に且つ容易に行うこと
ができるので、操作者の負担を軽減するとともに、信頼
性のある測定を行うことができる。
【0131】請求項2と請求項3に記載された発明によ
れば、カートリッジ容器を分注位置や測定位置だけでな
く、読取位置にも自動的に移送することができるので、
カートリッジ容器の識別についても、人間が関与するこ
となく、自動的、かつ、確実に行うことができるので、
操作者の負担をさらに軽減させることができる。
【0132】請求項4に記載の発明によれば、カートリ
ッジ容器だけでなく、前記ピペット装置自体について
も、所定の範囲で移動可能に設けられている。従って、
請求項1および請求項2の発明で奏する効果の他、操作
の範囲が拡大し、種々の検体に対する分析や、大量の検
体に対する分析を、容易、且つ確実に、また人間を介在
させることなく行うことができる。
【0133】請求項5に記載の発明によれば、分注チッ
プへのマグネット脱着制御ユニットがノズルに設けられ
ているので、磁性体を利用した免疫化学検査法では、磁
性体の捕集を短時間で確実に行うことができるので、磁
性体を用いる免疫化学検査装置の単純化、簡略化、汎用
化、低コスト化、マルチチャネル化を実現することがで
きる。
【0134】請求項6に記載の発明によれば、カートリ
ッジ容器移送手段が、恒温槽の近傍に設けられているの
で、カートリッジ容器の移送によって、カートリッジ容
器に対し均質な温度分布を与え、各カートリッジ容器の
温度を一様に保つことができるため、安定した測定結果
を得ることができ、測定精度に対する信頼性が大幅に向
上する。
【0135】請求項7に記載の発明によれば、カートリ
ッジ容器移送手段は、放射状に装填されたカートリジ容
器を回転移送するようにしているので、場所をとらず
に、かつ、簡単な制御で、カートリッジ容器を確実に移
送することができる。また、当該カートリッジ容器移送
手段の近傍に恒温槽を設けることによって、回転移送に
よって、カートリッジ容器に均質な温度を与えることが
できる。
【0136】請求項8に記載の発明によれば、分析目的
に対応する測定法に基づき反応状態を自動的に測定する
ことができるので、操作者が介在する必要がなく、操作
者の負担の軽減と、確実で信頼性のある測定を行うこと
ができる。
【0137】請求項9に記載の発明によれば、制御装置
によって分注、反応、インキュベーション、攪拌、洗浄
および測定を指令することができるので、操作者が介在
する必要がなく、操作者の負担の軽減と、確実で信頼性
のある処理を行うことができる。
【0138】請求項10に記載の発明によれば、処理パ
ターン設定手段、項目指定手段を設けることによって、
当該自動分析装置が最も効率的となるような処理パター
ンを設定して処理を行うようにしているので、迅速に、
経済的に、且つ効率的に各項目の処理を行うことができ
る。
【0139】また、請求項11に記載の発明によれば、
請求項10に記載の発明が奏する効果に加え、カートリ
ッジ容器情報読取手段およびカートリッジ容器装填指示
手段が設けられているため、人手を介在させることなく
当該自動分析装置が最も効率的に稼動させることができ
る。
【0140】さらに、請求項12と請求項13に記載の
発明によれば、上記請求項1乃至請求項11に記載の発
明から得られる効果を同時に享受することができるの
で、この種の分析処理が大幅に簡略化された汎用型の自
動分析装置を廉価に得ることができる。
【0141】請求項14乃至請求項16に記載の方法の
発明によれば、各項目に含まれる洗浄工程の数、指定さ
れた各項目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれる
各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置に基づい
て、各工程の処理パターンを設定しているので、迅速
に、経済的且つ効率的に処理を行うことができると共
に、その適用分野も、例えば、磁性体と磁性体を含まな
い液体間に発生する反応、或は、液体内に存在する物
質、磁性体への物理的・化学的付着などの対象となるも
のに適用することができ、この対象となる物質として
は、抗原、抗体、蛋白質、酵素、DNA、ベクターDN
A、RNAまたはプラスミド等の免疫学的物質や生物学
的物質または分子学的物質、或は、その定性・定量に必
要なアイソトープ、酵素、化学発光、蛍光発光、電気化
学発光などに用いられる標識物質を対象とする検査法或
は臨床検査装置の他、免疫検査、化学物質反応検査、D
NAの抽出・回収・単離装置等にも適用することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明に係る原理ブロック図で
ある。
【図2】請求項9または請求項10に記載の発明に係る
原理ブロック図である。
【図3】請求項14に記載の発明に係る原理流れ図であ
る。
【図4】請求項15に記載の発明に係る原理流れ図であ
る。
【図5】この発明の一形態例に係る自動分析装置の上面
図である。
【図6】同自動分析装置のA−A’線断面図である。
【図7】同自動分析装置の制御系を示すブロック図であ
る。
【図8】同自動分析装置に適用されるカートリッジ容器
の(A)は上面図、(B)は断面図である。
【図9】同カートリッジ容器を示す斜視図である。
【図10】この発明に係る自動分析装置に使用されるカ
ートリッジ容器の他の形態例を示す平面図である。
【図11】同カートリッジ容器の正面図である。
【図12】同カートリッジ容器の断面図である。
【図13】同カートリッジ容器の部分断面図である。
【符号の説明】
11,47 ピペット装置 12(30) カートリッジ容器移送手段(回転ステー
ジ) 13(42) 測定装置(PMT) 14,16(60,61,62,63,64,66,6
7) 制御装置 17 項目指定手段 18 カートリッジ容器情報読取手段 19,70 装填指示手段 20,69 処理パターン設定手段 32,132 カートリッジ容器 36 分注チップ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指令によって分注位置で分注作業を行う
    ピペット装置と、指令によって装填されたカートリッジ
    容器を所定位置まで移送するカートリッジ容器移送手段
    と、指令によってカートリッジ容器内の試料に対して測
    定を行う測定手段と、カートリッジ容器を分注位置及び
    測定位置へと移送させて分注及び測定を指令する制御装
    置と、を有して構成されてなる自動分析装置。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジ容器移送手段へのカー
    トリッジ容器の装填は、予め指定された位置に対して行
    なわれ、該指定された位置のカートリッジ情報は、前記
    制御装置に入力されて照合可能であることを特徴とする
    請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 【請求項3】 前記カートリッジ容器には、カートリッ
    ジ容器に関する情報が付与されており、該情報は、前記
    カートリッジ容器移送手段に沿って配設された読取装置
    によって読み取られ、前記制御装置は、該読取情報に基
    づいて当該カートリッジ容器を分注位置及び測定位置へ
    と移送することを特徴とする請求項1に記載の自動分析
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ピペット装置は、前記制御装置の指
    令によって、所定の領域内で移動可能で、当該領域内で
    液体の吸排が可能なノズルを有することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動分析装置。
  5. 【請求項5】 前記ピペット装置は、分注チップへのマ
    グネット脱着制御ユニットが設けられたノズルを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の自動分析装置。
  6. 【請求項6】 前記カートリッジ容器移送手段は、恒温
    槽の近傍で、装填されたカートリッジ容器を指令によっ
    て移送することを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の自動分析装置。
  7. 【請求項7】 前記カートリッジ容器移送手段は、放射
    状に装填されたカートリッジ容器を、指令によって回転
    または直列移送することを特徴とする請求項6に記載の
    自動分析装置。
  8. 【請求項8】 前記測定手段は、前記測定位置で、測定
    法に応じた手段で行なわれることを特徴とする請求項1
    乃至請求項7のいずれかに記載の自動分析装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、要求があると、前記ピ
    ペット装置、カートリッジ容器移送装置及び測定手段に
    対して、検体分注、反応、インキュベーション、攪拌、
    洗浄及び測定を指令することを特徴とする請求項1乃至
    請求項8のいずれかに記載の自動分析装置。
  10. 【請求項10】 前記制御装置は、同一のカートリッジ
    容器を用いて一連の処理を行うことができる項目の指定
    を行う項目指定手段と、前記カートリッジ容器移送手段
    に装填されたカートリッジ容器について、前記項目指定
    手段によって指定された項目に対し各項目に含まれる洗
    浄工程の数や指定された各項目数、各項目の処理時間又
    は各項目に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ
    容器位置に基づいて各工程の処理パターンを設定する処
    理パターン設定手段と、を有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項9のいずれかに記載の自動分析装置。
  11. 【請求項11】 前記制御装置には、対応する項目の識
    別情報を含むカートリッジ容器に関する情報を付したカ
    ートリッジ容器のうち該当するカートリッジ容器につい
    て前記カートリッジ容器移送手段への装填を促す装填指
    示手段と、前記カートリッジ容器移送手段に装填された
    カートリッジ容器について、当該カートリッジ容器に関
    する情報を読み取るカートリッジ容器情報読取手段と、
    が付設されていることを特徴とする請求項10に記載の
    自動分析装置。
  12. 【請求項12】 指令によって所定の領域内で移動可能
    で、当該領域内で検体の吸排が可能で、マグネット脱着
    制御ユニットが設けられ、分注チップを装着して、分注
    位置で分注作業を行うピペット装置と、指令によって、
    恒温槽の近傍で、放射状に装填されたカートリッジ容器
    を所定位置まで回転移送するカートリッジ容器移送手段
    と、指令によって測定位置で光子数の計測を行う光学測
    定手段とを有し、前記制御装置は、同一のカートリッジ
    容器を用いて一連の処理を行うことができる項目の指定
    を行う項目指定手段と、該項目指定手段によって指定さ
    れた項目に対し、各項目に含まれる洗浄工程の数や指定
    された各項目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれ
    る各工程の処理時間又はカートリッジ容器位置に基づい
    て各工程の処理パターンを設定する処理パターン設定手
    段と、を有して構成されてなる自動分析装置。
  13. 【請求項13】 指令によって所定の領域内で移動可能
    で、当該領域内で検体の吸排が可能で、マグネット脱着
    制御ユニットが設けられ、分注チップを装着して、分注
    位置で分注作業を行うピペット装置と、指令によって、
    恒温槽の近傍で、放射状に装填されたカートリッジ容器
    を所定位置まで回転移送するカートリッジ容器移送手段
    と、指令によって測定位置で光子数の計測を行う光学測
    定手段とを有し、前記制御装置は、同一のカートリッジ
    容器を用いて一連の処理を行うことができる項目の指定
    を行う項目指定手段と、対応する項目の識別情報に基づ
    き該当するカートリッジ容器について前記カートリッジ
    容器移送手段への装填を促す装填指示手段と、前記カー
    トリッジ容器移送手段に装填されたカートリッジ容器に
    ついて、当該カートリッジ容器に関する情報を読み取る
    カートリッジ容器情報読取手段と、前記項目指定手段に
    よって指定された項目に対し、各項目に含まれる洗浄工
    程の数や指定された各項目数、各項目の処理時間又は各
    項目に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ容器
    位置に基づいて各工程の処理パターンを設定する処理パ
    ターン設定手段と、を有して構成されていることを特徴
    とする自動分析装置。
  14. 【請求項14】 ピペット装置で所定位置まで移送され
    たカートリッジ容器に対して分注作業を行う自動分析方
    法において、同一のカートリッジ容器を用いて一連の処
    理を行うことができる項目の指定があると、カートリッ
    ジ容器移送手段の所定位置に装填されたカートリッジ容
    器の指定された項目に対する各項目に含まれる洗浄工程
    の数、指定された各項目数、各項目の処理時間又は各項
    目に含まれる各工程の処理時間又はカートリッジ容器位
    置に基づいて、各工程の処理パターンを設定し、各カー
    トリッジ容器を分注位置及び測定位置へと移送するよう
    に指令する、ことを特徴とする自動分析方法。
  15. 【請求項15】 ピペット装置を所定位置まで移送され
    たカートリッジ容器に対して分注作業を行う自動分析方
    法において、同一のカートリッジ容器を用いて一連の処
    理を行うことができる項目の指定があると、対応する項
    目を識別する情報を含むカートリッジ容器に関する情報
    を付したカートリッジ容器のうち該当するカートリッジ
    容器を移送装置への装填を指示し、装填されたカートリ
    ッジ容器について前記情報を読み取り、指定された項目
    に対し各項目に含まれる洗浄工程の数、指定された各項
    目数、各項目の処理時間又は各項目に含まれる各工程の
    処理時間又はカートリッジ容器位置に基づいて、各工程
    の処理パターンを設定し、各カートリッジ容器を読み取
    り位置から分注位置及び測定位置へと移送するように指
    令することを特徴とする自動分析方法。
  16. 【請求項16】 前記処理パターンの設定は、指定され
    た各項目に含まれる洗浄工程の数に基づき項目を分類
    し、分類された各項目について、指定された各項目の個
    数を調べるため項目毎に分類し、さらに分類された項目
    を項目の処理時間によって分類し、これらの分類に基づ
    いて、処理パターンを設定して、当該処理パターンに従
    ってカートリッジ容器を分注位置及び測定位置へと移送
    させて、分注及び測定を指令することを特徴とする請求
    項14または請求項15のいずれかに記載の自動分析方
    法。
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