JP5330930B2 - 磁気式回転検出装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気式回転検出装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転体の角度位置や回転速度などを検出するための磁気式回転検出装置およびその製造方法に関するものである。
回転検出装置のうち、非接触式のものとしては、光学式のものと磁気式のものがあり、磁気式回転検出装置は、光学式の回転検出装置に比して、塵埃や水分が多く存在する環境下や液中での使用が可能であるなどの利点がある。すなわち、磁気式回転検出装置は、一般に、S極とN極からなる磁極対が形成された磁石体と、この磁石体が回転した際の角度位置や回転速度を検出する感磁素子とを備えており、磁石体に塵埃や水分が付着しても、感度が低下することはない。かかる磁気式回転検出装置は、例えば、磁石体の外周面にS極とN極からなる磁極対が複数、形成されており、かかる磁石体の外周面に対向する位置に感磁素子が配置されている(特許文献1参照)。
特開2008−151774号公報
このような、磁気式回転検出装置では、磁石体と感磁素子との間に高い位置精度が求められる。このため、従来は、磁気式回転検出装置を搭載する機器側に各種の加工を行い、かかる加工によって、磁石体と感磁素子との位置合わせを行なっていたため、多大な手間がかかるという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、手間のかかる加工を行なわなくても、磁石体と感磁素子とを高い精度で位置を合わせることのできる磁気式回転検出装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、該磁石体に対して前記回転体の回転中心軸線方向で対向する感磁素子と、を有する磁気式回転検出装置において、さらに、前記磁石体と前記感磁素子との間に介在する仕切り部材と、該仕切り部材において前記磁石体が位置する側の面に固定されたリングと、を備え、前記感磁素子の中心は前記リングの中心軸線上に位置し、前記磁石体は、前記リングの内側に当該リングに対して非接触状態で配置され、かつ、当該磁石体の中心は、前記リングの中心軸線上に位置していることを特徴とする。
本発明では、磁石体と感磁素子との間に仕切り部材を配置し、かかる仕切り部材に固定したリングを基準に感磁素子および磁石体の位置を調整してあるため、リングを基準に感磁素子および磁石体を高い位置精度をもって配置することができる。
本発明において、前記磁石体には、S極とN極とが一対形成されていることが好ましい。すなわち、本発明では、磁石体に形成する磁極対を減らし、その代わり、感磁素子で得られた信号に対して、例えば、補間処理を行なってゼロクロス点を求めるなどの演算処理を行なって分解能を確保する。かかる構成によれば、磁石体に形成する磁極対を、最小で一対まで減らすため、磁石体と感磁素子とが多少、離間していても十分な感度を有する。それ故、磁石体と感磁素子の間に仕切り部材を設け、かかる仕切り部材にリングを固定することができる。仕切り部材によって、感磁素子を塵埃や水分から保護することができる。
本発明において、前記感磁素子は、前記仕切り部材において前記磁石体が位置する側に向けて凹んだ凹部内に配置されていることが好ましい。仕切り部材全体を薄くするには限界があるが、仕切り部材に凹部を設け、かかる凹部内に感磁素子を配置すれば、感磁素子と磁石体との間に仕切り部材を設けた場合でも、感磁素子と磁石体とを接近させることができる。
本発明において、前記感磁素子は、基板上に実装され、当該基板は、前記仕切り部材において前記凹部の周りに形成された基板受け部に重ねて配置され、前記感磁素子は、前記凹部の底部との間に隙間を隔てていることが好ましい。感磁素子は応力に弱いという欠点があるが、かかる構成を採用すると、感磁素子を凹部の底部に非接触状態で配置することができる。従って、感磁素子と磁石体とを接近させた場合でも、感磁素子に応力が加わらないので、感磁素子は、高い感度を発揮する。
本発明において、前記感磁素子は、該感磁素子の外周端部が前記凹部の内周側面に当接して当該凹部に位置決めされていることが好ましい。かかる構成によれば、感磁素子と凹部との間の位置精度を向上することができ、その結果、リングを基準に仕切り部材と磁石体とを位置合わせした後、仕切り部材に感磁素子に固定した場合、あるいはリングを基準に感磁素子と磁石体とを位置合わせした後、仕切り部材に感磁素子に固定した場合のいずれにおいても、感磁素子と磁石体との位置精度を向上することができる。
本発明において、前記感磁素子は、表面に保護層を備え、当該保護層の外周端部が前記凹部の内周側面に接している構成を採用することができる。このように構成すると、感磁素子の外周端部を凹部の内周側面と接触させても感磁素子に余計な応力が加わらない。
本発明において、前記凹部は、底部と4つの内周側面とを備えており、前記保護層の外周端部のうち、周方向で隣接する2つの辺部は、前記4つの内周側面のうち、隣接する2つの内周側面に当接し、前記感磁素子は、前記2つの内周側面によって前記凹部に位置決めされていることが好ましい。凹部が4つの内周側面を備えている場合、4つの内周側面に保護層の外周端部を当接させる場合、凹部と保護層との間に高い寸法精度が求められる。従って、寸法誤差が生じた場合、例えば保護層の形状が大きいと傾いた状態で凹部内に配置される可能性があり、また小さい場合は位置決めがなされない。しかるに本発明によれば、隣接する2つの内周側面にのみに保護層の外周端部を当接させるので、凹部と保護層との間に高い寸法精度を確保しなくても、感磁素子の面内方向の位置決めを行なうことができる。
本発明において、前記凹部は、大径の第1凹部と、該第1凹部の底部の略中央位置で凹む第2凹部とを備え、前記保護層の外周端部は、前記第2凹部の内周側面に当接して当該第2凹部に位置決めされていることが好ましい。
本発明では、前記仕切り部材において前記磁石体が位置する面側には前記凹部を囲む環状溝が形成され、当該環状溝内に前記リングにおいて前記感磁素子が位置する側の端部が嵌っていることが好ましい。このように構成すれば、リングを仕切り部材の所定位置に確実に固定することができる。
本発明において、前記リングは、磁性材料からなる磁気シールド部材であることが好ましい。このように構成すると、専用のシールド部材を用いなくても、位置決めに用いたリングによって磁気シールドを行なうことができる。
本発明において、さらに、前記磁気式回転検出装置が搭載される機器の静止体側に固定されるスペーサを有し、当該スペーサは、前記磁石体が内側に配置される貫通穴を備えるとともに、当該貫通穴の内径寸法は前記リングの外径寸法と同一であり、前記貫通穴内には、該貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に位置するように前記リングが嵌っていることが好ましい。このように構成すると、静止体上の所定位置に感磁素子を配置することができる。
本発明では、S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、該磁石体に対して前記回転体の回転中心軸線方向で対向する感磁素子と、を有する磁気式回転検出装置の製造方法において、前記磁石体と前記感磁素子との間に配置される仕切り部材において前記仕切り部材において前記磁石体が位置する側の面にリングを固定しておき、当該リングの中心軸線上に前記感磁素子の中心が位置するように前記リングと前記感磁素子との位置合わせを行なった後、前記仕切り部材に前記感磁素子を固定する第1位置合わせ工程と、該第1位置合わせ工程の後、前記リングの中心軸線上に前記磁石体の中心が位置するように前記リングと前記磁石体との位置合わせを行なう第2位置合わせ工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、磁石体と感磁素子との間に仕切り部材を配置し、かかる仕切り部材に固定したリングを基準に感磁素子および磁石体の位置を調整してあるため、リングを基準に感磁素子および磁石体を高い位置精度をもって配置することができる。
本発明では、前記仕切り部材に、前記感磁素子の外周端部が当接する内周側面をもって前記磁石体が位置する側に向けて凹んだ凹部を設けておき、前記第1位置合わせ工程において前記仕切り部材に前記感磁素子を固定するにあたっては、前記感磁素子の外周端部を前記凹部の内周側面に当接させて当該感磁素子の位置決めを行なうことが好ましい。かかる構成によれば、感磁素子と凹部との間の位置精度を向上することができ、その結果、リングを基準に感磁素子と磁石体とを位置合わせした際の感磁素子と磁石体とを位置精度を向上することができる。
かかる構成の場合でも、前記仕切り部材に前記感磁素子を固定した状態で前記感磁素子と前記凹部の底部との間には隙間が空いていることが好ましい。かかる構成を採用すると、感磁素子を凹部の底部に非接触状態で配置することができるので、感磁素子に余計な応力が加わらない。
本発明において、前記第2位置合わせ工程では、前記リングの外径寸法と同一の内径寸法を備えた貫通穴を有するスペーサを、前記貫通穴内に前記磁石体が位置するように配置する第1操作と、前記貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に冶具の筒部を挿入して当該冶具を介して前記スペーサと前記磁石体との位置合わせを行なう第2操作と、前記磁気式回転検出装置が搭載される機器の静止体側に前記スペーサを固定した後、前記冶具を取り外す第3操作と、前記貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に位置するように前記リングを前記貫通穴内に嵌める第4操作と、を行なうことが好ましい。このように構成すると、リングを基準に感磁素子および磁石体を高い位置精度をもって容易に配置することができる。
本発明では、磁石体と感磁素子との間に仕切り部材を配置し、かかる仕切り部材に固定したリングを基準に感磁素子および磁石体の位置を調整してあるため、リングを基準に感磁素子および磁石体を高い位置精度をもって配置することができる。
(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の外観図、およびその分解斜視図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の要部の構成を模式的に示す断面図、およびその検出原理を示す説明図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の要部の斜視図、および磁石体と回路ユニットを分離させた状態の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図である。 本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第2ケース体の側からみた説明図である。 本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの外観図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの平面図、および回路ユニットをA−A′線で切断したときの拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図である。 本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第2ケース体の側からみた説明図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた第1ケース体に形成した凹部の説明図、および感磁素子の断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明の磁気式回転検出装置およびその製造方法を説明する。
[実施の形態1]
(磁気式回転検出装置の全体構成)
図1(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の外観図、およびその分解斜視図である。図2(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の要部の構成を模式的に示す断面図、およびその検出原理を示す説明図である。図3(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の要部の斜視図、および磁石体と回路ユニットを分離させた状態の斜視図である。図4および図5は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図、および第2ケース体の側からみた説明図である。
図1(a)、(b)、および図2(a)に示す磁気式回転検出装置10は、回転体の回転位置、回転方向や回転速度を磁気的に検出する装置であり、本形態では、モータ2の回転軸22の回転を検出する。本形態では、モータケース27を基準に回転軸22の回転が検出される。ここで、磁気式回転検出装置10はモータ2と一体に構成されており、エンコーダ付きモータ1を構成している。なお、回転軸22は、モータ2の出力軸28の反出力側端部に相当する。
磁気式回転検出装置10は、モータ2の回転軸22に固定された磁石体20と、感磁素子42および半導体IC46が搭載された基板40をケース33内に内蔵する回路ユニット30とを備えており、感磁素子42は、磁石体20に対して回転軸22の回転中心軸線L方向で対向している。本形態において、感磁素子42は、MR素子からなり、磁気抵抗膜421が所定のパターンで配置されている。
磁石体20は、回転軸22に固定された金属製の磁石ホルダ21と、円盤状の永久磁石25とを備えており、永久磁石25は、磁石ホルダ21の先端部で拡径するフランジ部213の上面に接着剤により固定されている。ここで、永久磁石25は、図1(b)および図2(b)に示すように感磁素子42と対向する面にS極とN極が一対、周方向で着磁されている。
回路ユニット30の半導体IC46により構成された回転検出回路は、図2(b)に示すように、感磁素子42から信号出力される一対の増幅回路481と、これらの増幅回路481から出力される正弦波信号sin、cosに補間処理などを行なってゼロクロス点などを求める演算回路482(補間回路)と、出力インターフェース483とを備えており、回転検出回路から外部への信号出力は、基板40上に搭載された雌コネクタ48を介して行なわれる。
(回路ユニットの構成)
図1(a)、(b)、図2(a)、図3(a)、(b)、図4、および図5に示すように、本形態の磁気式回転検出装置10において、回路ユニット30のケース33は、基板40に対して磁石体20側に位置する樹脂製の第1ケース体31と、基板40に対して磁石体20側とは反対側に位置する樹脂製の第2ケース体32とを備えており、第1ケース体31は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する仕切り部材を構成している。
第1ケース体31は、略矩形の板状部315と、板状部315の3辺に相当する位置で第2ケース体32に向けて起立する3つの側板部316とを備えており、板状部315には、板状部315側から磁石体20が位置する外面側に向けて凹む円形の凹部318が形成されている。第1ケース体31は樹脂成形品であり、凹部318の底部318aは、板状部315において凹部318以外を構成する部分に比較して肉薄になっている。板状部315の内面において、凹部318を囲む部分に、小突起からなる基板受け部315aが形成されている。このため、基板40は、基板受け部315aによって凹部318の底部318aに対向する状態で固定されている。
基板40は、磁石体20と対向する表面側の略中央に感磁素子42が実装されている(図4よび図5参照)。基板40において、その裏面側には、回転検出回路を構成する半導体IC46や雌コネクタ48が実装されており、雌コネクタ48は、板状部315のうち、側板部316が形成されていない辺付近に実装されている。
このように構成した第1ケース体31において、基板40を基板受け部315aに支持された状態とすると、感磁素子42は凹部318内に配置され、凹部318の底部318aは、感磁素子42と磁石体20との間に介在する隔壁部として機能する。この状態で、感磁素子42と凹部318の底部318a(内底部)との間には隙間が介在し、感磁素子42と凹部318の底部318aとは非接触状態にある(図2(a)参照)。
第1ケース体31では、板状部315において磁石体20が位置する外面側には、図4(b)に示すように凹部318の底部318aを囲むように円形の環状溝319が形成されており、かかる環状溝319には、円環状のリング15の端部が嵌められて接着などの方法で固定されている。リング15は、磁石体20が位置する側とは反対側(感磁素子42が位置する側)の端部のみが環状溝319内に嵌められており、反対側端部は、凹部318の底部318aよりも磁石体20が位置する側に突出している(図3参照)。しかも、リング15の内径寸法は、磁石体20の外径寸法よりもわずかに大きい。このように構成したリング15の内側には、磁石体20の永久磁石25およびフランジ部213が位置し、この状態で、リング15は、磁石体20の外周面に隙間を介して半径方向外側で対向する状態にある。
かかるリング15は、磁性材料から構成されており、磁石体20に対して磁気シールドを行なう機能を担っている。また、本形態の磁気式回転検出装置10では、製造方法を後述するように、リング15を基準に磁石体20および感磁素子42の中心が合わせられている。このため、感磁素子42の中心はリング15の中心軸線上に位置し、磁石体20の中心は、リング15の中心軸線上に位置している。
第2ケース体32は、第1ケース体31の板状部315と対向する略矩形の板状部325と、板状部325の3辺に相当する位置で第1ケース体31の側板部316に向けて起立する3つの側板部326とを備えており、第1ケース体31および第2ケース体32とでは、それぞれの側板部316、326が形成されている辺が一致している。このため、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せると、側板部316、326同士が重なるが、4辺のうちの1辺に相当する位置は、外側に向けて開口した状態となる。従って、雌コネクタ48は、外部に対して露出した状態となるので、雌コネクタ48に対して雄コネクタ49を結合することができる。なお、第2ケース体32において、板状部325には基板40を基板受け部315aに対して押える突起325cが形成されている。
(感磁素子42に対する防水構造)
このように構成した第1ケース体31と第2ケース体32とを重ねると、第1ケース体31の側板部316は、第2ケース体32の側板部326の外面に被さる。かかる重なりを利用して側板部316、326同士を接合するにあたって、第2ケース体32の側板部326には、その根元部分からなる肉厚部分326cの内周側から第1ケース体31に向けて肉薄部分326dが延びており、かかる肉薄部分326dの幅寸法は、第1ケース体31の側板部316との重なる部分よりもわずかに幅広である。このため、第1ケース体31と第2ケース体32とを重ねると、第1ケース体31の側板部316と第2ケース体32の側板部326との間には、肉厚部分326cと肉薄部分326dとの段部326aと第1ケース体31の側板部316の先端縁との間には第1溝部36が形成される。かかる第1溝部36は、第1ケース体31および第2ケース体32の3つの側板部316、326の全てにわたって連続した状態に形成される。そこで、本形態では、3つの側板部316、326にわたって形成された第1溝部36の全体にシール剤35を塗布後、固化させて、ケース33内への水の侵入を防止している。なお、雌コネクタ48が位置する部分では、第1ケース体31と第2ケース体32との間が大きく開口しているが、雌コネクタ48に雄コネクタ49を結合する前、あるいは結合の後、かかる部分にもシール剤35を塗布、固化させれば、ケース33内への水の侵入を防止することができる。シール剤35の材質については限定はないが、シリコーン樹脂などを用いることができる。
なお、第2ケース体32の側板部326には、固定用の小突起326e(図4参照)が形成されている一方、第1ケース体31の板状部315には小突起326eが嵌る有底の小穴315e(図5参照)が形成されている。従って、第2ケース体32の小突起326eを第1ケース体31の小穴315eに嵌めれば、第1ケース体31と第2ケース体32とを結合することができる。
(スペーサによる位置決め構造)
このように構成した磁気式回転検出装置10において、回路ユニット30のケース33は、外形が直方体形状のスペーサ50を介してモータケース27に固定されている。すなわち、モータケース27の端面に対してスペーサ50が対角位置で締結部材としての2本のボルト59により固定され、ケース33は、対角位置で2本のボルト39によりスペーサ50の端面に固定されている。かかる締結を行なうにあたって、第1ケース体31および第2ケース体32の双方にボルト59を通す円筒部を形成すると、接合部分でのシール性が低下する。そこで、本形態では、第1ケース体31および第2ケース体32のうち、第2ケース体32のみに、ボルト39の軸部を通す2つの円筒部328が側板部326から連続して形成されている。また、本形態では、円筒部328の周りからケース33内に水が侵入することを防止することを目的に、第1ケース体31の板状部315には、円筒部328を避けるように円弧状の切り欠き317が形成されている。また、第1ケース体31と第2ケース体32とを重ねると、円筒部328の外周面と切り欠き317の内周面との間には、回転中心軸線L方向のうち、磁石体20が位置する側に向けて開口する第2溝部37が形成される。そこで、本形態では、第1溝部36にシール剤35を塗布する際、第2溝部37内にもシール剤35を塗布している。ここで、第1溝部36と第2溝部37は、繋がって連続した溝部を構成している。このため、ケース33では、雌コネクタ48が配置されている部分を除く全周がシール剤35で封止されている。
本形態で用いたスペーサ50は、外形が直方体形状であるが、回転軸22の回転中心軸線L方向に開口する円形の貫通穴51が形成されており、かかる貫通穴51内に磁石体20が位置する。貫通穴51の内径寸法は、磁石体20のフランジ部213の外径寸法よりも大きく、貫通穴51の内周面と磁石体20の外周面との間には、全周にわたって環状の隙間が形成されている。かかる隙間内にはリング15の端部が挿入されている。リング15の外径寸法は、貫通穴51の内径寸法と実質同一であり、リング15は、貫通穴51内に嵌った状態にある。この状態で、磁石体20のフランジ部213の外周面と、リング15の内周面との間には隙間が介在する。このようにして、リング15は、スペーサ50に対して径方向に位置決めされる。
(磁気式回転検出装置10の製造方法)
図6は、本形態の磁気式回転検出装置10の製造方法を示す説明図である。本形態の磁気式回転検出装置10を製造するには、まず、第1位置合わせ工程において、第2ケース体32と結合する前の第1ケース体31にリング15を固定しておき、リング15の中心軸線上に感磁素子42の中心が位置するようにリング15と感磁素子42との位置合わせを行なった後、基板40を第1ケース体31に固定する。より具体的には、例えば、2つのロボットハンドの各々にリング15、および基板40を保持させ、その位置を調整した後、基板40を第1ケース体31に固定する。その際、基板40を第1ケース体31にUV接着剤など速乾性の接着剤を用いて仮接着した後、熱硬化性樹脂からなる接着剤を用いて基板40を第1ケース体31に本接着する。しかる後に、第1ケース体31に第2ケース体32を被せ、第2ケース体32の小突起326eを第1ケース体31の小穴315eに嵌めて固定した状態で、第1溝部36および第2溝部37にシール剤35を塗布した後、固化させ、ケース33を封止する。
次に、第2位置合わせ工程において、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20との位置合わせを行なう。それには、まず、図6(a)、(e)に示すように、モータ2の回転軸22を磁石ホルダ21の軸部211の端部に形成された穴内に嵌めた後、軸部211の周面に形成された穴に側方からセットビス219を嵌めて回転方向の移動を規制して回転軸22に磁石体20を固定する。次に、図6(b)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51内に磁石体20が入るようにスペーサ50をモータケース27の端面に配置する(第1操作)。
次に、図6(c)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51の内壁と磁石体20の外周面との間に冶具60の円筒部61を挿入して冶具60を介してスペーサ50と磁石体20との位置合わせを行なう(第2操作)。すなわち、冶具60は、周方向に肉厚が一定の円筒部61を備えており、かかる円筒部61の内径寸法は、磁石体20のフランジ部213および永久磁石25の外形寸法と実質同一で、スペーサ50の貫通穴51の内径寸法と実質同一である。従って、図6(c)、(e)に示す状態で、スペーサ50の貫通穴51と、磁石体20のフランジ部213および永久磁石25とは同芯状に配置される。
次に、図6(d)に示すように、ボルト59によりモータケース27にスペーサ50を固定した後、冶具60を取り外す(第3操作)。
しかる後には、図3(b)に示す状態に組み立てられた回路ユニット30のリング15をスペーサ50の貫通穴51に差し込んだ後、ボルト39により、回路ユニット30のケース33をスペーサ50に固定する(第4操作)。その結果、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20とが位置合わせされた状態で、磁気式回転検出装置10が組み立てられる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の磁気式回転検出装置10では、磁石体20と感磁素子42との間に仕切り部材として介在する第1ケース体31の板状部315にリング15が固定され、かかるリング15を基準に磁石体20および感磁素子42の位置が決められている。すなわち、磁気式回転検出装置10の製造方法においては、リング15を基準に第1ケース体31上における感磁素子42の位置を決め、スペーサ50および冶具60を利用して、リング15を基準に感磁素子42および磁石体20の位置を決めている。それ故、感磁素子42と磁石体20との間の位置精度が高い。
また、第1ケース体31にリング15を固定するにあたって、凹部318を囲む環状溝319にリング15を嵌めた構造になっているので、リング15を第1ケース体31の所定位置に確実に固定することができる。
さらに、リング15は、磁石体20に対する磁気シールド部として機能するため、専用のシールド部材を用いなくても、磁気シールドを行なうことができる。
また、本形態の磁気式回転検出装置10では、磁石体20に形成する磁極対を減らし、その代わり、感磁素子42で得られた信号に対して、例えば、補間処理を行なってゼロクロス点を求めるなどの演算処理を行なって分解能を確保する。かかる構成によれば、磁石体20に形成する磁極対を、最少で一対まで減らすため、磁石体20と感磁素子42とが多少、離間していても十分な感度を有する。しかも、磁石体20と感磁素子42とは、回転軸22の回転中心軸線L方向で対向しているので、磁石体20と感磁素子42とが多少、離間していても、感磁素子42を介して波形歪の少ない正弦波信号を得ることができる。それ故、磁石体20と感磁素子42の間に隔壁部(第1ケース体31の凹部318の底部318a)を設けることができる。また、本発明では、第1ケース体31と、第2ケース体32とによって感磁素子42を覆い、かつ、第1ケース体31と第2ケース体32とを感磁素子42の周りを囲むように接合し、接合部分にシール剤35を塗布する。このため、ケース33を防水構造とすることができ、感磁素子42を水から確実に保護することができる。
また、隔壁部は、板状部において磁石体20が位置する側に向けて凹んだ凹部318の底部318aであり、かかる凹部318内に感磁素子42が配置されている。このため、第1ケース体31において板状部315全体を薄くするには限界があるが、感磁素子42と磁石体20とを接近させることができる。また、感磁素子42が実装された基板40は、板状部315において凹部318の周りに形成された基板受け部315aに重ねて配置され、感磁素子42は、凹部318の底部318aとの間に隙間を隔てている。このため、感磁素子42を隔壁(凹部318の底部318a)に非接触状態で配置することができる。従って、感磁素子42と磁石体20とを接近させた場合でも、感磁素子42に余計な応力が加わらないので、感磁素子42は、高い感度を発揮する。
また、第1ケース体31と第2ケース体32との間は、それらの間に塗布したシール剤35で封止されているため、第1ケース体31と第2ケース体32の側板部316、326からの水が侵入することを効果的に阻止することができる。しかも、シール剤35は、第1溝部36および第2溝部37の内部に塗布されている。また、第1溝部36と第2溝部37は、繋がって連続した溝部を構成している。このため、ケース33では、雌コネクタ48が配置されている部分を除く全周がシール剤35で封止されているので、水の侵入を確実に阻止することができる。
[実施の形態1の変形例]
上記実施の形態1では、第1ケース体31の側板部316が第2ケース体32の側板部326の外面に重なるため、第2ケース体32の側板部326に段部326aを設けて第1溝部36を形成したが、第2ケース体32の側板部326が第1ケース体31の側板部316の外面に重なる場合、第1ケース体31の側板部316に段部を設けて第1溝部36を形成してもよい。
[実施の形態2]
(磁気式回転検出装置の構成)
図7は、本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの外観図である。図8(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた回路ユニットの平面図、および回路ユニットをA−A′線で切断したときの拡大断面図である。図9および図10は、本発明の実施の形態1に係る磁気式回転検出装置の回路ユニットを分解した様子を第1ケース体の側からみた説明図、および第2ケース体の側からみた説明図である。図11(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る磁気式回転検出装置に用いた第1ケース体に形成した凹部の説明図、および感磁素子の断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と略同様であるため、共通する機能を有する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、磁気式回転検出装置全体の構成については、図1を参照して説明する。
図1(a)、(b)、および図2(a)に示すように、本形態の磁気式回転検出装置10も、実施の形態1同様、モータ2の回転軸22に固定された磁石体20と、感磁素子42および半導体IC46が搭載された基板40をケース33内に内蔵する回路ユニット30とを備えており、感磁素子42は、磁石体20に対して回転軸22の回転中心軸線L方向で対向している。本形態において、感磁素子42は、MR素子からなり、磁気抵抗膜421が所定のパターンで配置されている。磁石体20は、円盤状の永久磁石25を備えており、永久磁石25は、感磁素子42と対向する面にS極とN極が一対、周方向で着磁されている。
図7、図8(a)、(b)、図9、および図10に示すように、本形態の磁気式回転検出装置10も、実施の形態1と同様、回路ユニット30のケース33は、基板40に対して磁石体20側に位置する第1ケース体31と、基板40に対して磁石体20側とは反対側に位置する第2ケース体32とを備えており、第1ケース体31は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する仕切り部材を構成している。
第1ケース体31は、略五角形の板状部315と、板状部315の外周端部から第2ケース体32に向けて起立する4つの側板部316とを備えており、側板部316の一部は、板状部315の外周端部から内側の位置で起立している。また、板状部315には、板状部315の側から磁石体20が位置する外面側に向けて凹む円形の凹部318が形成されている。凹部318の底部318aは、板状部315において凹部318以外を構成する部分に比較して肉薄になっている。また、凹部318の環状の内周壁部318gは、凹部318の開口縁318hから底部318aに向けて凹部318の内径を小さくするように傾いた錐面になっている。本形態では、側板部316で囲まれた領域が基板40の配置空間になっており、基板40は、板状部315の内面のうち、側板部316で囲まれた部分に配置される。本形態において、基板40は、板状部315に形成された複数の突起315s(基板受け部)によって板状部315に対して対向する姿勢で支持される。なお、板状部315には、対角に位置する2箇所に、図1に示すボルト39を通す穴315kが形成されている。また、板状部315において側板部316と連接する角部分には半円柱状の突起315pが形成されており、かかる突起315pは、基板40を配置すべき位置を示している。
本形態において、第1ケース体31は実施の形態1と同様、PPSなどの樹脂成形品である。但し、本形態において、第1ケース体31は導電性フィラーが充填された導電性の樹脂成形品からなる。
基板40は、磁石体20と対向する表面側の略中央に感磁素子42が実装されている。また、基板40において、その裏面側には、回転検出回路を構成する半導体IC46や雌コネクタ48が実装されており、雌コネクタ48は、板状部315のうち、側板部316が形成されていない辺付近に実装されている。
このように構成した磁気式回転検出装置10においては、図8(b)および図11(a)に示すように、第1ケース体31の板状部315において、凹部318は、大径の第1凹部318pと、第1凹部318pの底部318aの略中央位置で略四角形の平面形状をもって凹む第2凹部318rとからなり、第2凹部318rは、底部318sと4つの内周側面318t、318u、318v、318wとを備えている。
また、感磁素子42は、図11(b)に示すように、磁気抵抗パターンからなる素子本体424と、素子本体424を覆う保護層422とを備えている。本形態において、感磁素子42は、ガラス等の非磁性基板の一方の面に、素子本体424としての磁気抵抗パターン、磁気抵抗パターンを覆う表面保護層(図示せず)、端子426などが形成された構造を有しており、非磁性基板によって保護層422が構成されている。ここで、感磁素子42の平面形状は、保護層422としての非磁性基板の形状によって規定され、略四角形である。また、感磁素子42の平面サイズは、図8(b)および図11(a)に示す第2凹部318rよりわずかに小さく、感磁素子42は、第2凹部318rの内側に嵌った状態にある。また、感磁素子42の外周端部420(保護層422の外周端部)のうち、周方向で隣接する2つの辺部は、第2凹部318rの4つの内周側面318t、318u、318v、318wのうち、隣接する2つの内周側面318t、318uに当接している。このため、感磁素子42は、第2凹部318r内において内周側面318t、318uによって面内方向で位置決めされている。
このように構成した基板40は、第1ケース体31内に配置した際、板状部315の突起315sで支持される。この状態で、感磁素子42の保護層422と凹部318の底部318a(第2凹部318rの底部318s)との間には隙間が空いており、感磁素子42と凹部318の底部318a(第2凹部318rの底部318s)とは非接触状態にある。
第1ケース体31では、板状部315において磁石体20が位置する外面側には、凹部318の底部318aを囲むように円形の環状溝319が形成されており、かかる環状溝319には、円環状のリング15の端部が嵌められて接着などの方法で固定されている。本形態でも、実施の形態1と同様、リング15は、磁石体20が位置する側とは反対側(感磁素子42が位置する側)の端部のみが環状溝319内に嵌められており、反対側端部は、凹部318の底部318aよりも磁石体20が位置する側に突出している。
また、リング15の内径寸法は、図1に示す磁石体20の外径寸法よりもわずかに大きい。このように構成したリング15の内側には、磁石体20の永久磁石25およびフランジ部213が位置し、この状態で、リング15は、磁石体20の外周面に隙間を介して半径方向外側で対向する状態にある。かかるリング15は、磁性材料から構成されており、磁石体20に対して磁気シールドを行なう機能を担っている。また、本形態の磁気式回転検出装置10では、製造方法を後述するように、リング15を基準に磁石体20、第1ケース体31および基板40の位置が合わせられている。また、第2凹部318rは、環状溝319の中心に感磁素子42の中心が位置するように形成されている。このため、後述する製造方法によれば、感磁素子42の中心はリング15の中心軸線上に位置し、磁石体20の中心は、リング15の中心軸線上に位置することになる。
第2ケース体32は、第1ケース体31の板状部315と対向する板状部325を備えており、板状部325の外形形状は、第1ケース体31の側板部316と略重なる形状を備えている。第2ケース体32において、板状部325の外周端部からは第1ケース体31の側板部316に向けて側板部326が起立しており、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せると、側板部316と側板部326とは、側板部316が側板部326の外側に位置するように内外方向で重なる。ここで、板状部325からの側板部326の突出寸法(高さ寸法)は、板状部315からの側板部316の突出寸法(高さ寸法)よりも短い。このため、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた状態において、第2ケース体32の側板部326は、第1ケース体31の板状部315に届かず、側板部326の下端部と板状部315との間には隙間が空いている。
第2ケース体32の板状部325において、側板部326の端部が途切れる部分には突起325tが形成されており、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた際、突起325tは、側板部326の上端部に乗るようにして側板部326に引っ掛かる。従って、第1ケース体31の内側に第2ケース体32を落とし込むような構造を採用した場合でも、第2ケース体32の高さ位置が規定される。このようにして、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せた際、第1ケース体31と第2ケース体32との間では、一部が側方に向けて開口した状態となる。従って、雌コネクタ48は、外部に対して露出した状態となる。なお、第2ケース体32では、雌コネクタ48が配置される側以外の部分でも側板部326が途切れているが、かかる側板部326の途切れ部分は、第1ケース体31の側板部316で塞がれることになる。
ここで、第1ケース体31の側板部316の内周面には、高さ方向の途中位置から上端縁まで浅い凹み316cが複数個所に形成されている一方、第2ケース体32の側板部326の外面は平坦である。このため、第1ケース体31に対して第2ケース体32を被せると、側板部316と側板部326との間に狭い隙間33gが形成されるとともに、凹み316cによって上方で開口する広めの隙間が形成される。従って、側板部316と側板部326との間の狭い隙間にシール用の接着剤33fを流し込むと、凹み316cは接着剤33fの溜まり部として機能する。従って、接着剤33fを固化させれば、第1ケース体31と第2ケース体32とを結合させてケース33を構成することができるとともに、側板部316と側板部326との間を接着剤33fによって確実に塞ぐことができる。従って、ケース33は防水性能を有することになる。その際、第2ケース体32の側板部326の下端部も第1ケース体31の側板部316に接着剤33fで固定されるが、側板部326の下端部と第1ケース体31の板状部315との間には隙間が空いている。このため、側板部326の下端部と板状部315との間に入り込んだ接着剤33fによって第2ケース体32が浮き上がることがないので、第2ケース体32は正確に所定の高さ位置に固定される。なお、側板部326の途切れ部分は、側板部316のみで塞がれるが、かかる部分では、側板部316の上端縁と第2ケース体32の板状部325の端部との間にシール材を塗布すれば、ケース33の防水性能を確保することができる。
本形態において、第2ケース体32は、全体が鉄系の磁性材料からなる金属製であり、導電性も有している。また、第1ケース体31も導電性を有している。このため、第1ケース体31と第2ケース体32とをいずれか一部で接触させれば、第1ケース体31と第2ケース体32とは導通している状態となる。すなわち、本形態では、第1ケース体31あるいは第2ケース体32から基板40、モータケース27(図1参照)、あるいはモータケース27に固定されるモータフレーム(図示省略)に配線材などを接続して導通させることでグランドに導通させることができる。このため、外部からケース33内に侵入しようとする電気ノイズは、第1ケース体31と第2ケース体32を伝って配線材を介してグランドに流れる。それ故、図2(b)を参照して説明した回転検出回路を構成する半導体IC46および感磁素子42を電気ノイズから保護することができ、ケース33内では、感磁素子42から出力された信号が周囲からの電気ノイズの影響を受けにくい。それ故、磁気式回転検出装置10は、外乱ノイズの影響を受けずに所望の検出が可能となる。また、感磁素子42は、基板40が位置する側は、第2ケース体32の板状部325によって覆われ、磁気シールドされている。
また、本形態において、第2ケース体32の板状部325には、長円形状や真円形状の穴325hが形成されている。かかる穴325hは、ケース33の内部に連通し、基板40に実装された半導体IC46や基板40の配線パターンなどと重なる位置で開口している。このため、穴325hからは、基板40に実装された半導体IC46の端子や基板40の配線などが見える。従って、本形態の回路ユニット30では、図1(a)に示すように、磁気式回転検出装置10をモータ2に搭載した後であっても、穴325hからピン状端子を差し込めば、半導体IC46に対して、オフセット調整などのためのパラメータ入力やパラメータ変更を行なうことができる。すなわち、本形態の磁気式回転検出装置10の場合、回路ユニット30や磁石体20をモータ2に搭載した状態で完成するため、回路ユニット30や磁石体20をモータ2に搭載した以降でしか特性チェックを行なうことができないが、本形態の磁気式回転検出装置10では、第2ケース体32の板状部325に穴325hが形成されているので、第2ケース体32を外さなくても、半導体IC46に対してパラメータの入力や変更などを行なうことができる。それ故、第2ケース体32を備えた状態のまま、磁気式回転検出装置10をモータ2に搭載した状態でモニターしながら、半導体IC46に対するパラメータの入力や変更などを行なうことができるので、磁性体からなる第2ケース体32の影響が存在する完成品の状態で調整を行なうことができる。
なお、特性チェックや半導体IC46に対するパラメータの入力や変更などを行なった後は、図4(a)に一点鎖線L99で示すように、シール等のシート99を貼付し、穴325hを塞ぐため、ケース33の内部に異物が侵入することはない。その他は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
(磁気式回転検出装置10を製造方法)
本形態の磁気式回転検出装置10を製造する場合にも、実施の形態1と同様、まず、第1位置合わせ工程において、第2ケース体32と結合する前の第1ケース体31にリング15を固定しておき、リング15の中心軸線上に感磁素子42の中心が位置するようにリング15と感磁素子42との位置合わせを行なった後、基板40を第1ケース体31に固定する。より具体的には、例えば、2つのロボットハンドの各々にリング15、および基板40を保持させ、その位置を調整した後、基板40を第1ケース体31に固定する。その際、感磁素子42を第2凹部318rに嵌めて位置決めする。この状態で、感磁素子42と第2凹部318rの底部318sとの間には隙間が介在しており、感磁素子42と第2凹部318rの底部318sは非接触状態にある。また、基板40を第1ケース体31にUV接着剤など速乾性の接着剤を用いて仮接着した後、熱硬化性樹脂からなる接着剤を用いて基板40を第1ケース体31に本接着する。しかる後に、第1ケース体31に第2ケース体32を被せ、この状態で、側板部316と側板部326との間の隙間33gにシール用の接着剤33fを流し込んで第1ケース体31と第2ケース体32とを結合させ、ケース33を構成する。
次に、第2位置合わせ工程において、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20との位置合わせを行なう。それには、実施の形態1と同様、図6(a)、(e)に示すように、モータ2の回転軸22を磁石ホルダ21の軸部211の端部に形成された穴内に嵌めた後、軸部211の周面に形成された穴に側方からセットビス219を嵌めて回転方向の移動を規制して回転軸22に磁石体20を固定する。次に、図6(b)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51内に磁石体20が入るようにスペーサ50をモータケース27の端面に配置する(第1操作)。
次に、図6(c)、(e)に示すように、スペーサ50の貫通穴51の内壁と磁石体20の外周面との間に冶具60の円筒部61を挿入して冶具60を介してスペーサ50と磁石体20との位置合わせを行なう(第2操作)。
次に、図6(d)に示すように、ボルト59によりモータケース27にスペーサ50を固定した後、冶具60を取り外す(第3操作)。
しかる後には、図3(b)に示す状態に組み立てられた回路ユニット30のリング15をスペーサ50の貫通穴51に差し込んだ後、ボルト39により、回路ユニット30のケース33をスペーサ50に固定する(第4操作)。その結果、リング15の中心軸線上に磁石体20の中心が位置するようにリング15と磁石体20とが位置合わせされた状態で、磁気式回転検出装置10が組み立てられる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の磁気式回転検出装置10では、磁石体20と感磁素子42との間に仕切り部材として介在する第1ケース体31の板状部315にリング15が固定され、かかるリング15を基準に磁石体20、第1ケース体31および基板40の位置が合わせられている。また、第1ケース体31の第2凹部318rに感磁素子42を位置決めすることにより、第1ケース体31と基板40との位置合わせが行なわれている。このため、感磁素子42と磁石体20との位置精度を向上することができる。
また、平面形状が四角形の第2凹部318rと感磁素子42とを隣合う2つの辺部分で当接させているため、第2凹部318r内で感磁素子42を直交する2方向で確実に位置決めすることができる。すなわち、第2凹部318rが4つの内周側面318t、318u、318v、318wを備えている場合、4つの内周側面318t、318u、318v、318wに保護層422の外周端部420を当接させる場合、第2凹部318rと保護層422との間に高い寸法精度が求められる。従って、寸法誤差が生じた場合、例えば保護層422の形状が大きいと傾いた状態で第2凹部318r内に配置される可能性があり、また小さい場合は位置決めがなされない。しかるに本形態では、隣接する2つの内周側面318t、318uにのみに保護層422の外周端部420を当接させるので、第2凹部318rと保護層422との間に高い寸法精度を確保しなくても、感磁素子42の面内方向の位置決めを行なうことができる。
また、本形態では、かかる構成を採用した場合でも、感磁素子42と第2凹部318rの底部318sとの間には隙間が空いている。このため、感磁素子42を第2凹部318rの底部318sに非接触状態で配置することができるので、感磁素子42の素子本体424に余計な応力が加わらない。しかも、感磁素子42は保護層422を備え、保護層422の外周端部420(感磁素子42の外周端部420)が凹部318の内周側面318t,318uに接している。このため、感磁素子42を凹部318と接触させても、素子本体424に余計な応力が加わらない。
また、リング15は、磁性材料からなるため、磁石体20に対する磁気シールド部として機能する。また、第2ケース体32も磁性材料からなるため、感磁素子42に対する磁気シールド部として機能する。しかも、第2ケース体32は、板状部325と側板部326とを備えているため、感磁素子42は周りの略全体が磁気シールドされた状態にある。それ故、ケース33内では、周囲からの磁気ノイズの影響を受けにくいので、専用のシールド部材を用いなくても、回転検出回路を構成する半導体IC46および感磁素子42を磁気ノイズから保護することができる。特に感磁素子42は磁石体20から発生する回転磁場を検出するものである。それ故、第2ケース体32によって感磁素子42を磁気シールドすれば、磁石体20から発生する回転磁場に乱れが生じにくいので、感磁素子42は乱れのない回転磁場を検出することが可能となる。
また、第1ケース体31の方は非磁性であるため、磁石体20と感磁素子42との間に第1ケース体31の隔壁部(凹部318の底部318a)が介在しても、磁石体20から感磁素子42に磁力線が向かうのを第1ケース体31が妨げることはなく、回転検出に支障がない。さらに、感磁素子42に対して磁石体20が位置する側とは反対側の第2ケース体32が磁性材料からなる。このため、磁石体20の磁力線を第2ケース体32が位置する側、すなわち、感磁素子42が位置する側に効率よく導くことができるので、磁気式回転検出装置10の検出感度を向上させることができるという利点がある。
また、第1ケース体31および第2ケース体32はいずれも導電性も有しているため、ケース33内は、電気的にシールドされている。このため、半導体IC46および感磁素子42を電気ノイズから保護することができる。しかも、第2ケース体32は、板状部325と側板部326とを備えているため、半導体IC46および感磁素子42は周りの略全体が電気的にシールドされた状態にある。このため、感磁素子42から出力された信号は電気ノイズの影響を受けにくい。また、第1ケース体31は、磁石体20と感磁素子42との間に介在する隔壁部(凹部318の底部318a)を備えているため、半導体IC46および感磁素子42は、周りが完全に電気的にシールドされた状態にある。それ故、感磁素子42から出力された信号は、電気ノイズの影響を受けにくいので、検出感度が高い。
さらに、第2ケース体32には、ケース33内に連通する穴325hが形成されている。このため、磁気式回転検出装置10から第2ケース体32を外さなくても、第2ケース体32の穴からピン状端子を差し込めば、ケース33内に設けた半導体IC46に対して、ソフトのダウンロードを行なうことができ、オフセット調整などのためのパラメータ入力やパラメータ変更を行なうことができる。また、磁性材料からなる第2ケース体32が存在する状態で磁気式回転検出装置10の特性チェックおよび調整を行なうことができるので、第2ケース体32の磁気的な影響も含めての調整を行なうことができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、回転体がモータ2の回転軸22で、静止体がモータケース27であったが、他の回転機構の回転体に磁石体20を形成し、かかる回転体を支持する静止体にスペーサ50を介して回路ユニット30を取り付けてもよい。なお、静止体における「静止」とは、回転軸22の「回転」に対峙する意味であり、静止体自身が、回転軸22とともに移動する場合も含む意味である。また、静止体については、モータケース27以外の部材、例えば、モータ2が搭載される機器の一部であってもよい。
上記実施の形態では、永久磁石25では、S極とN極が一対形成されていたが、S極とN極が複数対形成されている場合に本発明を適用してもよい。
上記実施の形態では、リング15を利用した位置決めを2つのケース体からなる場合に適用したが、リング15を利用した位置決めについては、感磁素子42を実装した基板40を、応力の小さな樹脂、例えば、不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂に短いガラス繊維を補強剤や充填剤などと一緒に混連したBMC樹脂で一体にモールドした構造に適用してもよい。この場合には、モールド樹脂において、感磁素子42を覆う部分によって仕切り部材が形成されることになる。
なお、実施の形態1、2では、感磁素子42と凹部318の底部318や第2凹部318rの底部318sとの間に隙間を確保したが、実施の形態2のように、感磁素子42において、凹部の底部に向く側が保護層からなる場合には、感磁素子42の保護層と凹部の底部とを接触させてもよい。
また、実施の形態2では、平面形状が四角形の第2凹部318rと感磁素子42との間で位置決めを行なったが、第2凹部318rと感磁素子42とを当接させて位置決めを行なう構成については、第2凹部318rおよび感磁素子42の一方が円形であるなど、一方あるいは双方が四角形以外の場合に適用してもよい。
1 エンコーダ付きモータ
2 モータ
10 磁気式回転検出装置
15 リング
20 磁石体
22 モータの回転軸(回転体)
27 モータケース(静止体)
40 基板
42 感磁素子
33 ケース
21 磁石ホルダ
25 永久磁石
30 回路ユニット
31 第1ケース体(仕切り部材)
32 第2ケース体
35 シール剤
36 第1溝部
37 第2溝部
50 スペーサ
51 スペーサの貫通穴
60 冶具
61 冶具の筒部
315、325 ケース体の板状部
316、326 ケース体の側板部
318 第1ケース体の凹部
318a 第1ケース体の凹部の底部(隔壁部)
318p 第1凹部
318r 第2凹部
318t、318u、318v、318w 第2凹部の内周側面
319 環状溝
326a 側板部の段部
411 素子本体
412 保護層
420 感磁素子の外周端部(保護層の外周端部)

Claims (18)

  1. S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、
    該磁石体に対して前記回転体の回転中心軸線方向で対向する感磁素子と、
    を有する磁気式回転検出装置において、
    さらに、前記磁石体と前記感磁素子との間に介在する仕切り部材と、該仕切り部材において前記磁石体が位置する側の面に固定されたリングと、を備え、
    前記感磁素子の中心は前記リングの中心軸線上に位置し、
    前記磁石体は、前記リングの内側に当該リングに対して非接触状態で配置され、かつ、当該磁石体の中心は、前記リングの中心軸線上に位置していることを特徴とする磁気式回転検出装置。
  2. 前記磁石体には、S極とN極とが一対形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気式回転検出装置。
  3. 前記感磁素子は、前記仕切り部材において前記磁石体が位置する側に向けて凹んだ凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気式回転検出装置。
  4. 前記感磁素子は、基板上に実装され、
    当該基板は、前記仕切り部材において前記凹部の周りに形成された基板受け部に重ねて配置され、
    前記感磁素子は、前記凹部の底部との間に隙間を隔てていることを特徴とする請求項3に記載の磁気式回転検出装置。
  5. 前記感磁素子は、該感磁素子の外周端部が前記凹部の内周側面に当接して当該凹部に位置決めされていることを特徴とする請求項3または4に記載の磁気式回転検出装置。
  6. 前記感磁素子は、表面に保護層を備え、
    当該保護層の外周端部が前記凹部の内周側面に接していることを特徴とする請求項5に記載の磁気式回転検出装置。
  7. 前記凹部は、底部と4つの内周側面とを備えており、
    前記保護層の外周端部のうち、周方向で隣接する2つの辺部は、前記4つの内周側面のうち、隣接する2つの内周側面に当接し、
    前記感磁素子は、前記2つの内周側面によって前記凹部に位置決めされていることを特徴とする請求項6に記載の磁気式回転検出装置。
  8. 前記凹部は、大径の第1凹部と、該第1凹部の底部の略中央位置で凹む第2凹部とを備え、
    前記保護層の外周端部は、前記第2凹部の内周側面に当接して前記感磁素子を前記第2凹部に位置決めしていることを特徴とする請求項7に記載の磁気式回転検出装置。
  9. 前記仕切り部材において前記磁石体が位置する面側には前記凹部を囲む環状溝が形成され、
    当該環状溝内に前記リングにおいて前記感磁素子が位置する側の端部が嵌っていることを特徴とする請求項3乃至8の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置。
  10. 前記リングは、磁性材料からなる磁気シールド部材であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置。
  11. 前記磁気式回転検出装置が搭載される機器の静止体側に固定されるスペーサを有し、
    当該スペーサは、前記磁石体が内側に配置される貫通穴を備えるとともに、当該貫通穴の内径寸法は前記リングの外径寸法と同一であり、
    前記貫通穴内には、該貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に位置するように前記リングが嵌っていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置。
  12. S極とN極からなる磁極対が形成され、回転体側に設けられる磁石体と、
    該磁石体に対して前記回転体の回転中心軸線方向で対向する感磁素子と、
    を有する磁気式回転検出装置の製造方法において、
    前記磁石体と前記感磁素子との間に配置される仕切り部材において前記仕切り部材において前記磁石体が位置する側の面にリングを固定しておき、
    当該リングの中心軸線上に前記感磁素子の中心が位置するように前記リングと前記感磁素子との位置合わせを行なった後、前記仕切り部材に前記感磁素子を固定する第1位置合わせ工程と、
    該第1位置合わせ工程の後、前記リングの中心軸線上に前記磁石体の中心が位置するように前記リングと前記磁石体との位置合わせを行なう第2位置合わせ工程と、
    を有することを特徴とする磁気式回転検出装置の製造方法。
  13. 前記仕切り部材に、前記感磁素子の外周端部が当接する内周側面をもって前記磁石体が位置する側に向けて凹んだ凹部を設けておき、
    前記第1位置合わせ工程において前記仕切り部材に前記感磁素子を固定するにあたっては、前記感磁素子の外周端部を前記凹部の内周側面に当接させて当該感磁素子の位置決めを行なうことを特徴とする請求項12に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
  14. 前記仕切り部材に前記感磁素子を固定した状態で前記感磁素子と前記凹部の底部との間には隙間が空いていることを特徴とする請求項13に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
  15. 前記感磁素子は、表面に保護層を備え、
    当該保護層の外周端部が前記凹部の内周側面に接していることを特徴とする請求項13または14に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
  16. 前記凹部は、底部と4つの内周側面とを備えており、
    前記保護層の外周端部のうち、周方向で隣接する2つの辺部を、前記4つの内周側面のうち、隣接する2つの内周側面に当接させ、
    前記感磁素子を、前記2つの内周側面によって前記凹部に位置決めすることを特徴とする請求項15に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
  17. 前記凹部は、大径の第1凹部と、該第1凹部の底部の略中央位置で凹む第2凹部とを備え、
    前記保護層の外周端部を前記第2凹部の内周側面に当接させて前記感磁素子を当該第2凹部に位置決めすることを特徴とする請求項16に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
  18. 前記第2位置合わせ工程では、
    前記リングの外径寸法と同一の内径寸法を備えた貫通穴を有するスペーサを、前記貫通穴内に前記磁石体が位置するように配置する第1操作と、
    前記貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に冶具の筒部を挿入して当該冶具を介して前記スペーサと前記磁石体との位置合わせを行なう第2操作と、
    前記磁気式回転検出装置が搭載される機器の静止体側に前記スペーサを固定した後、前記冶具を取り外す第3操作と、
    前記貫通穴の内壁と前記磁石体の外周面との間に位置するように前記リングを前記貫通穴内に嵌める第4操作と、
    を行なうことを特徴とする請求項12乃至17の何れか一項に記載の磁気式回転検出装置の製造方法。
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