JP5330787B2 - コンバインのクローラ走行装置 - Google Patents

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Description

本発明はトラックフレームにクローラ接地側用の遊転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記遊転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回した、コンバインのクローラ走行装置に関する。
従来、トラックフレームにクローラ接地側用の遊転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記遊転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したクローラ走行装置においては、例えば特許文献1の図3に示されているように、トラックフレームTを2つの直線状の角パイプ材15,15を上下に重ね合わせ溶接固定して成り、このトラックフレームTを構成する下側の角パイプ材15の左右に軸を挿通するために円孔を穿設し、この円孔に接地転輪8を支承する軸(筒軸16及び支軸17)を貫通支持した構造のものが知られている。
又、従来、トラックフレームにクローラ接地側用の遊転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記遊転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したクローラ走行装置として、例えば特許文献2に示されているように、トラックフレーム3を、角形鋼管材で成る主トラックフレーム11、及び断面溝形に屈曲成形した板金材で成るとともに、開口側の対向する左右両側板が主トラックフレーム11の左右側板と同一面となる状態で接合して溶接により連結している副トラックフレーム12を備えて構成したものがある。
特開2000−95154号公報 特開2004−203357号公報
特許文献1の角パイプ材を二段重ねしてトラックフレームを構成したものでは、上下のパイプ材が重なった箇所(上パイプ材の底面としたパイプ材の上面との重なり部分)の肉厚が2倍になり、その為、トラックフレームの重量が大きくなる。
角パイプ材に支軸を挿通支持するための円孔を形成する穿孔時に側面に穿孔のための工具による大きな押圧力が掛かるために、穿孔部の周辺が内側に凹む不具合が生じ易い。
又、特許文献2のものでは、角パイプ材に溝形の板金材の開口部の対向する側板を接合するので、角パイプ材と板金材との接合箇所の肉厚は前者のものに比べて半分にとなるのでトラックフレームを軽量化でき、更に、溝形に加工する前の平板材の板面を穿孔工具で支持した状態で、或いは溝形に加工後の開口部から内面を穿孔工具で支持した状態で支軸挿通用の円孔を穿設することができるので穿設部周辺を凹む不都合も回避できる利点がある。
しかし、後者のものでは平板の板金材をプレス加工で溝形に形成するものであるから、角形鋼管材の主トラックフレームの左右外面と溝形の副トラックフレームの左右外面とが面一となるようにプレス加工するのに、高い加工精度が要求され、加工に多大な時間が掛る欠点があり、プレス加工の精度が下がると、副トラックフレームを主トラックフレームに接合する前に、精度を改善するために、開口幅の寸法を所定寸法となるように調整した上で、その開口寸法を維持するために、開口寸法を調整した状態で開口寸法維持のため、開口する左右側板の内面間に掛け渡し用ピース材を仮溶接しなければならないという手間が生じ、生産効率が下がる不都合があった。
本発明の目的は、上下のトラックフレーム部の接合部構造を改良することで、トラックフレームの軽量化を図りながらも生産性を向上することのできるコンバインのクローラ走行装置を提供することにある。
〔第1発明の構成〕
本第1発明は、トラックフレームにクローラ接地用の接地転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記接地転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したコンバインのクローラ走行装置において、前記トラックフレームを断面四角形の上部トラックフレーム部と、上向きに開口した断面コ字状の溝形材からなる下部トラックフレーム部とで構成するとともに、側面視で前記上部トラックフレーム部の下部と前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁とが一部のみ重複するように、かつ、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部とが上下に離間するように、前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁を前記上部トラックフレーム部の左右外面の下部に接合させて、前記上部トラックフレーム部と前記下部トラックフレーム部とを固着一体化してあり、前記溝形材を板金製の平板材をプレス加工により屈曲形成して断面コ字状に形成してあり、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部との間において、前記下部トラックフレーム部の両側辺部のみに横方向を向く枢支軸を貫通支持し、かつ、前記枢支軸を介して支承される天秤リンクを備え、前記天秤リンクの前後に前記接地転輪を二個一組で遊転自在に取付けて支持してあり、前記接地転輪が、前記天秤リンクを介して前記トラックフレームに対して前記枢支軸の回りに上下に揺動自在とされていることを特徴とする。
〔第1発明の作用〕
本第1発明の構成によると、断面四角形の上部トラックフレーム部の左右外面に、上向きに開口した断面コ字状の下部トラックフレーム部の左右外面を接合させて、上部トラックフレーム部と下部トラックフレーム部を固着一体化してトラックフレームを構成したので、従来の下部トラックフレーム部の左右部材を、断面四角形の上部トラックフレーム部の左右外面と一直線上に並ぶ突合せ状態に位置決めするのに比べて、下部トラックフレーム部をコ字状に加工する場合、多少ラフな加工精度でも許容することができる。
〔第1発明の効果〕
したがって、本第1発明によれば、下部トラックフレーム部の加工が簡単となり、トラックフレームの生産性を向上させることができる。
又、上部トラックフレーム部と下部トラックフレーム部を共に四角形部材に形成したものに比べて使用重量が軽減でき、トラックフレームを軽量化することができる。
さらに、本第1発明によると、機種に応じた所要の寸法、並びに強度のトラックフレームを容易に製作することができる。
加えて、本第1発明によると、下部トラックフレーム部を板金材をプレス加工により製作することとなり、接地転輪を下部トラックフレーム部に取付けるための孔加工や切欠き加工をプレスによる曲げ加工の前に施すことができるから、四角形に形成されたフレームに孔加工を施す場合のように孔加工(又は切欠き加工)を施す板面を孔加工の加工圧で変形させるようなことがなく、孔加工や切欠き加工が行い易い上に、良好な加工を行うことができるに至った。
〔第2発明の構成〕
本第2発明は、トラックフレームにクローラ接地用の接地転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記接地転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したコンバインのクローラ走行装置において、前記トラックフレームを断面四角形の上部トラックフレーム部と、上向きに開口した断面コ字状の溝形材からなる下部トラックフレーム部とで構成するとともに、側面視で前記上部トラックフレーム部の下部と前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁とが一部のみ重複するように、かつ、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部とが上下に離間するように、前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁を前記上部トラックフレーム部の左右外面の下部に接合させて、前記上部トラックフレーム部と前記下部トラックフレーム部とを固着一体化してあり、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部との間において、前記下部トラックフレーム部の両側辺部のみに横方向を向く枢支軸を貫通支持し、かつ、前記枢支軸を介して支承される天秤リンクを備え、
前記天秤リンクの前後に前記接地転輪を二個一組で遊転自在に取付けて支持してあり、前記接地転輪が、前記天秤リンクを介して前記トラックフレームに対して前記枢支軸の回りに上下に揺動自在とされていることを特徴とする。
〔第3発明の構成〕
本第3発明は、第2発明の構成において、前記溝形材を板金製の平板材をプレス加工により屈曲形成して断面コ字状に形成してある。
〔第4発明の構成〕
本第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかの構成において、前記枢支軸に前記クローラベルトの脱輪防止用の橇状ガイドを備えてある。
〔第5発明の構成〕
本第5発明は、第4発明の構成において、前記橇状ガイドは、前記天秤リンクに一体的に形成してある。
〔第6発明の構成〕
本第6発明は、第1発明〜第5発明の何れかの構成において、機体フレームに取付けられた支持部と、前記支持部に一端が回動自在に支持される揺動リンクと、前記揺動リンクの他端に一端が回動自在に支持されるリンク部材とを備えるとともに、前記天秤リンクを複数備え、前記天秤リンクのうち少なくとも機体後方側に配置される天秤リンクについての前記枢支軸に前記リンク部材の他端を回動自在に連結してある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1,1によって自走し、運転座席2が装備された搭乗型の運転部3、運転座席2の下方に原動部を有した自走機体4の機体フレーム5の前部に、刈取り前処理部6の前処理部フレーム7の基端側を機体横向きの軸芯回りで回動自在に連結するとともに、機体フレーム5に脱穀装置8および穀粒タンク9を搭載して、コンバインを構成してある。
このコンバインは、稲・麦などの穀粒を収穫するものであり、前処理部フレーム7に連結している油圧式のリフトシリンダ10を操作すると、このリフトシリンダ10が前処理部フレーム7を上下に揺動操作して刈取り前処理部6を地面上近くまで下降した作業位置と、地面上から高く浮上した上昇非作業位置とに昇降操作する。刈取り前処理部6を下降作業位置にして自走機体4を走行させると、刈取り前処理部6が刈取り対象の複数の植付け条の植立茎稈を機体横方向に並ぶ複数の引起装置11によって各別に引起し処理するとともにバリカン型の刈取装置12によって刈取り処理し、刈取り穀稈を株元側に作用する挟持搬送装置と穂先側に作用する係止搬送装置とで成る搬送装置13によって機体後方側に搬送する。搬送装置13からの刈取穀稈を脱穀フィードチェン14によって機体後方向きに搬送しながら穂先側を扱室に供給して脱穀処理し、穀粒タンク9に脱穀装置8からの脱穀粒を回収して貯留していく。
左側のクローラ走行装置1と右側のクローラ走行装置1は同様に構成してあり、右側のクローラ走行装置1の説明を省略し、左側のクローラ走行装置1の方を図面に基づいて説明する。
図2、図3に示すように、左側のクローラ走行装置1は、機体フレーム5の左横側部に前後一対の揺動リンク15,16を介して連結している機体前後向きのトラックフレーム17、このトラックフレーム17の長手方向に並んでトラックフレーム17に遊転自在に支持させてある複数個の接地転輪18、トラックフレーム17の後端部に張力調整用ボルト19を介して遊転自在に支持させてある緊張輪体20、機体フレーム5の前端側に固定のミッションケース21と左の機体フレーム5の前部に取付けたブラケット22に駆動回動自在に支持されているクローラ駆動輪体23、左の機体フレーム5の前後方向の中間部に取付けたブラケット24に遊転支持されている上部転輪25、前記の全ての輪体18,20,23,25にわたって巻回してあるゴム製のクローラ無端帯としてのクローラベルト26を備えて構成してある。つまり、ミッションケース21に内蔵した走行用ミッション(図示せず)によってクローラ駆動輪体23を駆動し、緊張輪体20によってクローラベルト26を緊張状態にしながら、かつ、各接地転輪18によってクローラベルト26の下部側を接地するように案内しながら、クローラ駆動輪体23によってクローラベルト26を各輪体18,20,23,25に沿って回動する状態に駆動するようになっている。
接地転輪18は、2個一組になって天秤リンク27の前後に遊転自在に取付けられ、天秤リンク27を介してトラックフレーム17に対して上下に揺動自在に連結されている。天秤リンク27には脱輪防止用の橇状ガイド28を備えている。
前記前後一対の揺動リンク15,16のうちの機体前方側に位置する方の前揺動リンク15の基部15aに、機体横向きの前リンク基端軸29の一端側をスプライン連結し、機体フレーム5にブラケット22を介して筒体を固定することによって機体フレーム5に設けた筒軸形の前リンク支持部30を形成し、前リンク支持部30に、前リンク基端軸29を装着することにより、前揺動リンク15の基部15aを、機体フレーム5の前リンク支持部30に前リンク基端軸29の軸芯(第1横軸芯P1)回りで回動自在に支持させてある。図2、図3に示すように、前揺動リンク15の遊端側(前リンク遊端軸31)は、トラックフレーム17の前端側に連結ブラケット32を固定して設けた前リンク連結部33に回動自在に連結してある。
図2、図3、図4に示すように、前後一対の揺動リンク15,16のうちの機体後方側に位置する後揺動リンク16(「揺動リンク」に相当)において、この後揺動リンク16の基部16aに機体横向きの後リンク基端軸34をスプライン連結し、機体フレーム5にブラケット24を介して取付けた後リンク支持部35(「支持部」に相当)に後リンク基端軸34を装着することにより、後揺動リンク16を後リンク基端軸34の軸芯(第2横軸芯P2)回りで回動自在に支持させてある。後揺動リンク16の遊端側はリンク枢支軸36を介して融通リンク37(「リンク部材」に相当)の上部と連結され、融通リンク37の下端部はトラックフレーム17に連結する軸受けブロック38に支持されたアーム枢支軸39(「枢支軸」に相当)を介して第3横軸芯P3回りに回動自在に連結されている。
前記後リンク基端軸34の後リンク支持部35の機体内側が後リンク操作アーム40に連結され、後リンク操作アーム40の上端に複動形油圧式昇降シリンダ41のピストンロッド41aの端部を連結し、昇降シリンダ41のシリンダチューブ41bの端部を機体フレーム5に連結してある。そして、前リンク支持部30に支承されている前リンク基端軸29の機体内側端部に前リンク操作アーム42を連結し、前リンク操作アーム42と後リンク操作アーム40とを連結ロッド43を介して連動連結してある。
これにより、昇降シリンダ41が駆動操作されると、後リンク操作アーム40が揺動操作されるとともに連結ロッド43を介して前リンク操作アーム42も揺動操作され、前揺動リンク15及び後揺動リンク16は前リンク基端軸29及び後リンク基端軸34の軸芯P1,P2回りで機体フレーム5に対して揺動操作され、前揺動リンク15及び後揺動リンク16がトラックフレーム17を機体フレーム5に対して昇降操作するようになっている。図2に示すように、昇降シリンダ41のピストンロッド41aが最も短縮側に操作されると、トラックフレーム17が機体フレーム5に対して最も近づいてほぼ平行な状態になるように構成されている。
本発明は、トラックフレーム17を以下のように構成している。図5(a)は、トラックフレーム17の平面図、図5(b)は左側のトラックフレーム17を自走機体4の外側から見た側面図、図6〜図9は図5(b)のVI〜IX矢視図である。
トラックフレーム17は、上部トラックフレーム部44と下部トラックフレーム部45を主要構成部材として備えている。図6、図8、図9に示すように、上部トラックフレーム部44は断面四角形の角パイプからなり、前端部に前リンク基端軸29支承するための連結ブラケット32を介して前リンク連結部33を備えている。下部トラックフレーム部45は板金材をコ字状にプレス加工した長尺コ字部材45aと短尺コ字部材45bと軸受けブロック38とを備えている。
図4及び図6〜9に示すように、下部トラックフレーム部45の長尺コ字部材45aの内面(開口部内面)が、上部トラックフレーム部44の左右外面の下部に当て付けられ、下部トラックフレーム部45の長尺コ字部材45aの上端縁に隅肉溶接が施されている。これにより、上部トラックフレーム部44と下部トラックフレーム部45とが固着一体化されている。
長尺コ字部材45aの前後方向中間部に天秤リンク27を支承する軸受け部材46を円孔に嵌合させてある。この円孔は長尺コ字部材45aがプレス加工される前の平板状態の板金材に円孔を穿設し、プレス加工された後に一対の円孔に軸受け部材46を嵌合させるためのものである。長尺コ字部材45aの後端と短尺コ字部材45bとの間に軸受けブロック38を介装してあり、長尺コ字部材45aの前端には、前側の天秤リンク27を支承する天秤リンク支持ブロック47を固定してある。
上部トラックフレーム部44の後端部には緊張輪体20を支持するスライド部材48を前後方向にスライド自在内嵌してあり、上部トラックフレーム部44と短尺コ字部材45bとに亘って張力調整用ボルト19を取付けるボルト支持部材49を設けてある。
トラックフレーム17の内側面と前端及び後端にはクローラベルト26がめくれ上がってトラックフレームの角部に接触して損傷するのを防止するための丸棒からなるガイド部材50を設けてある。ガイド部材50は接地転輪18及び緊張輪体20の機体内方側に位置する箇所に配置してある。これにより、輪体接地部のクローラベルト26が沈み込んで内側が上方に持上がってもトラックフレーム17に直接接触しないようにしてある。
図10は、図4に対応する後揺動リンク16及び融通リンク37の縦断背面図で、後揺動リンク16の基部16aの後リンク基端軸34、後揺動リンク16の遊端部のリンク枢支軸36及び融通リンク37の遊端部のアーム枢支軸39と、これらを支承する後リンク支持部35、融通リンク37の基部37a及び軸受けブロック38との間に、それぞれ一対のブッシュ51とその外側に各2個のOリング52を介在させてある。Oリング52を使用すれば小スペースでシールを施すことができ、ボス部の加工も不要となり、シャフトが削られることもないのでシール性が向上する。
各一対のブッシュ51,51間にはグリース溜53を形成してあり、グリース溜53にグリースを注入するグリースニップル54を、それぞれ後リンク支持部35、融通リンク37の基部37a及び軸受けブロック38に備えてある。
図11に示すように、遊転する緊張輪体20はスライド部材48の後端部に設けた固定軸55にテーパローラベアリング56を介して回転自在に装着されている。緊張輪体20の内側(自走機体4の左右方向中心側)にはオイルシール57が備えられており、外側中心(軸芯)にはグリースニップル58が備えられている。緊張輪体20をテーパローラベアリング56によって回転自在に支承することによってボールベアリングに比べてベアリングを設置するためのスペースが小さくすることができ、これによってベアリングのボスの径を大きくしなくても済むので重量を軽減できるとともに、ボールベアリングで支持するよりも固定軸55を太くでき、軸の耐久性を向上させることができる。
〔発明を実施するための別形態〕
図12、図13、図14は、クローラ走行装置1,1の別形態を示し、発明を実施するための最良の形態と同一の符号は、同じ部材名称を示す。
この別形態では、図14に示すように、トラックフレーム17を構成する上部トラックフレーム部61と前後の下部トラックフレーム部62は、それぞれ板金材をプレス加工により断面コ字状に形成され、上部トラックフレーム部61の下向きコ字状の開口部の内面を、下部トラックフレーム62の下向きコ字状の上端部の左右外面に当て付けて、下部トラックフレーム62の左右側面と上部トラックフレーム61の下端縁とを隅肉溶接して固定してある。
図12に示す前後8個の接地転輪18,64のうち、前3個の接地転輪18と後4個の接地転輪18については、下部トラックフレーム62の下部を円弧状に切欠いて接地転輪18を支承するボス部63を円弧状の切欠き部に嵌めこんだ状態で、ボス部63を下部トラックフレーム62に溶接で固定してあり、ボス部63の左右の接地転輪18は、図13に示すように、平面視でトラックフレーム17の左右に配置されている。
接地転輪64は、上部トラックフレーム部61に支持された枢支軸65を中心として下方に付勢されて揺動するアーム66の遊端部に遊転自在に支持されている。接地転輪64は畦等の隆起部に乗り上げると上方に揺動するので、畦越え時に自走機体4が急傾斜したり、畦越え時の走行に伴う畦に対する重心移動で自走機体4が急激なピッチング現象が生じたりすることを緩和することができる。
前記上部トラックフレーム部61と下部トラックフレーム部62との溶接により、断面下向きコ字状の上部トラックフレーム部61は下部トラックフレーム部62の上片により閉じた矩形状(閉ループ状)となって、強度がアップする。又、断面下向きコ字状の前後の下部トラックフレーム部62は、それぞれ複数の接地転輪18のボス部63の配置箇所において下向き開口部がボス部63で繋がれた閉ループ状となり、これによって強度アップが図られている。
本発明によるクローラ走行装置1は、コンバインの他、玉ねぎや人参など各種の作物を収穫対象物とする収穫機、運搬車、バックホウなど各種の車両に装備されるクローラ走行装置にも適用できる。
コンバイン全体の側面図 左側のクローラ走行装置の側面図 左側のクローラ走行装置の平面図 後揺動リンクの背面図 図5(a)はトラックフレームの平面図、図5(b)はトラックフレームの側面図 図5のVI−VI矢視図 図5のVII−VII矢視図 図5のVIII−VIII矢視図 図5のIX−IX矢視図 後揺動リンク縦断背面図 緊張輪体の断面図 別実施の形態の左側のクローラ走行装置の側面図 別実施の形態の左側のクローラ走行装置の平面図 接地転輪箇所のトラックフレームの縦断正面図
16 後揺動リンク(揺動リンク)
17 トラックフレーム
18 接地転輪
20 緊張輪体
23 駆動輪体
26 クローラベルト
35 後リンク支持部(支持部)
37 融通リンク(リンク部材)
39 アーム枢支軸(枢支軸)
44,61 上部トラックフレーム部
45,62 下部トラックフレーム部

Claims (6)

  1. トラックフレームにクローラ接地用の接地転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記接地転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したコンバインのクローラ走行装置において、
    前記トラックフレームを断面四角形の上部トラックフレーム部と、上向きに開口した断面コ字状の溝形材からなる下部トラックフレーム部とで構成するとともに、側面視で前記上部トラックフレーム部の下部と前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁とが一部のみ重複するように、かつ、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部とが上下に離間するように、前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁を前記上部トラックフレーム部の左右外面の下部に接合させて、前記上部トラックフレーム部と前記下部トラックフレーム部とを固着一体化してあり、
    前記溝形材を板金製の平板材をプレス加工により屈曲形成して断面コ字状に形成してあり、
    前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部との間において、前記下部トラックフレーム部の両側辺部のみに横方向を向く枢支軸を貫通支持し、かつ、前記枢支軸を介して支承される天秤リンクを備え、
    前記天秤リンクの前後に前記接地転輪を二個一組で遊転自在に取付けて支持してあり、前記接地転輪が、前記天秤リンクを介して前記トラックフレームに対して前記枢支軸の回りに上下に揺動自在とされていることを特徴とするコンバインのクローラ走行装置。
  2. トラックフレームにクローラ接地用の接地転輪と緊張輪体を備え、駆動輪体と前記接地転輪及び緊張輪体に亘ってクローラベルトを巻回したコンバインのクローラ走行装置において、
    前記トラックフレームを断面四角形の上部トラックフレーム部と、上向きに開口した断面コ字状の溝形材からなる下部トラックフレーム部とで構成するとともに、側面視で前記上部トラックフレーム部の下部と前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁とが一部のみ重複するように、かつ、前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部とが上下に離間するように、前記下部トラックフレーム部の対向する開口部内面の上端縁を前記上部トラックフレーム部の左右外面の下部に接合させて、前記上部トラックフレーム部と前記下部トラックフレーム部とを固着一体化してあり、
    前記上部トラックフレーム部の下辺部と前記下部トラックフレーム部の下辺部との間において、前記下部トラックフレーム部の両側辺部のみに横方向を向く枢支軸を貫通支持し、かつ、前記枢支軸を介して支承される天秤リンクを備え、
    前記天秤リンクの前後に前記接地転輪を二個一組で遊転自在に取付けて支持してあり、前記接地転輪が、前記天秤リンクを介して前記トラックフレームに対して前記枢支軸の回りに上下に揺動自在とされていることを特徴とするコンバインのクローラ走行装置。
  3. 前記溝形材を板金製の平板材をプレス加工により屈曲形成して断面コ字状に形成してある請求項2に記載のコンバインのクローラ走行装置。
  4. 前記枢支軸に前記クローラベルトの脱輪防止用の橇状ガイドを備えてある請求項1から3のいずれか1項に記載のコンバインのクローラ走行装置。
  5. 前記橇状ガイドは、前記天秤リンクに一体的に形成してある請求項4に記載のコンバインのクローラ走行装置。
  6. 機体フレームに取付けられた支持部と、前記支持部に一端が回動自在に支持される揺動リンクと、前記揺動リンクの他端に一端が回動自在に支持されるリンク部材とを備えるとともに、前記天秤リンクを複数備え、
    前記天秤リンクのうち少なくとも機体後方側に配置される天秤リンクについての前記枢支軸に前記リンク部材の他端を回動自在に連結してある請求項1から5のいずれか1項に記載のコンバインのクローラ走行装置。
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