JP2010083242A - クローラ走行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、コンバインなどのクローラ走行装置におけるクローラベルトの周長に変化が生じないように改良することにある。
【解決手段】機体フレーム14に前後の揺動アーム17,18を介して昇降トラックフレーム19を昇降自在に連結し、機体フレーム14に備えた駆動用輪体7及びキャリアローラ11と、昇降トラックフレーム19に備えた後端の緊張用遊転輪8及び複数の接地用遊転輪9,10とに亘ってクローラベルト12を巻回しているクローラ走行装置において、機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19を下降させるときには昇降トラックフレーム19の前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大で、機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19を上昇させるときには昇降トラックフレーム19の前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離の方が大となるように構成してある。
【選択図】図2
【解決手段】機体フレーム14に前後の揺動アーム17,18を介して昇降トラックフレーム19を昇降自在に連結し、機体フレーム14に備えた駆動用輪体7及びキャリアローラ11と、昇降トラックフレーム19に備えた後端の緊張用遊転輪8及び複数の接地用遊転輪9,10とに亘ってクローラベルト12を巻回しているクローラ走行装置において、機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19を下降させるときには昇降トラックフレーム19の前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大で、機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19を上昇させるときには昇降トラックフレーム19の前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離の方が大となるように構成してある。
【選択図】図2
Description
本発明は、主としてコンバインなどの作業機に用いるクローラ走行装置に関する。
クローラ走行装置としては、例えば特許文献1に示されているように、機体フレームに前側揺動アームと後側揺動アームを介して昇降トラックフレームを昇降自在に連結し、機体フレームの前側に駆動用輪体を軸支するとともに、昇降トラックフレームの後端部に緊張用遊転輪を軸支して、緊張用遊転輪よりも前方側の昇降トラックフレーム部分に複数の接地用遊転輪を軸支し、駆動用輪体と緊張用遊転輪と接地用遊転輪とに亘ってクローラベルトを巻回張設してなるクローラ走行装置が知られている。
上記のクローラ走行装置では、機体フレーム側に駆動用輪体と緊張用遊転輪との間の上側のクローラベルト受止めるキャリヤローラ(受止め部19)を備えてあり、昇降トラックフレーム(支持フレーム6)を走行機体に対して下降させると緊張用遊転輪が駆動用輪体に対して近づく一方、駆動用輪体に近い最前端の接地用遊転輪が下降して駆動用輪体と最前端の接地用遊転輪との距離が少し長くなるので、駆動用輪体を走行機体に固定してあるにもかかわらず、クローラベルトにあまり緩みが生じないようになっている。
特開平10−67348号公報
しかしながら、上記の構成では、昇降トラックフレームが機体に対して平行な状態で昇降するように構成してあるので、昇降トラックフレームを機体に対して下降させたときのクローラベルトの緩みを十分に抑制することができず、不整地で急旋回したりするとクローラベルトが外れかかったり、クローラベルトに不測の外力が作用して破損するという不都合がある。
本発明は、駆動用輪体、キャリヤローラ、緊張用遊転輪及び接地用遊転輪に亘る周長(以下、これをクローラベルトの周長という)の変化を生じないように改善されたクローラ走行装置を提供することにある。
〔第1発明の構成〕
本第1発明は、機体フレームに前側揺動アームと後側揺動アームを介して昇降トラックフレームを昇降自在に連結し、機体フレームの前側に駆動用輪体を軸支するとともに、昇降トラックフレームにその後端部に緊張用遊転輪を軸支するとともにこの前方側に複数の接地用遊転輪を軸支し、駆動用輪体と緊張用遊転輪と接地用遊転輪とに亘ってクローラベルトを巻回するとともに、機体フレーム側に駆動用輪体と緊張用遊転輪との間の上側のクローラベルトを受止めるキャリヤローラを備えてあるクローラ走行装置において、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときには昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大で、機体フレームに対して昇降トラックフレームを上昇させるときには昇降トラックフレームの前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離の方が大となるように構成してあることを特徴とする。
本第1発明は、機体フレームに前側揺動アームと後側揺動アームを介して昇降トラックフレームを昇降自在に連結し、機体フレームの前側に駆動用輪体を軸支するとともに、昇降トラックフレームにその後端部に緊張用遊転輪を軸支するとともにこの前方側に複数の接地用遊転輪を軸支し、駆動用輪体と緊張用遊転輪と接地用遊転輪とに亘ってクローラベルトを巻回するとともに、機体フレーム側に駆動用輪体と緊張用遊転輪との間の上側のクローラベルトを受止めるキャリヤローラを備えてあるクローラ走行装置において、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときには昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大で、機体フレームに対して昇降トラックフレームを上昇させるときには昇降トラックフレームの前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離の方が大となるように構成してあることを特徴とする。
〔作用〕
上記構成によると、前後の揺動アームの遊端部である昇降トラックフレームとの連結部側を上昇させると、機体フレームに対して相対的に昇降トラックフレームが上昇して、走行機体が接地部に対して下降し、前後の揺動アームの遊端部を下降させると、機体フレームに対して相対的に昇降トラックフレームが下降して、走行機体が接地部に対して上昇する。
本第1発明では、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときには、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大なるようにしてあるので、昇降トラックフレームを機体フレームに対して平行に下降させる場合と比べて、キャリアローラと緊張用輪体との間の部分のクローラの周長が多少長くなり、従来構造のものに比べて、昇降トラックフレームの昇降によるクローラの周長変化を少なくすることができ、クローラベルトの巻回に対してより一層緩みの生じることの少ないようにすることができるに至った。
上記構成によると、前後の揺動アームの遊端部である昇降トラックフレームとの連結部側を上昇させると、機体フレームに対して相対的に昇降トラックフレームが上昇して、走行機体が接地部に対して下降し、前後の揺動アームの遊端部を下降させると、機体フレームに対して相対的に昇降トラックフレームが下降して、走行機体が接地部に対して上昇する。
本第1発明では、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときには、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大なるようにしてあるので、昇降トラックフレームを機体フレームに対して平行に下降させる場合と比べて、キャリアローラと緊張用輪体との間の部分のクローラの周長が多少長くなり、従来構造のものに比べて、昇降トラックフレームの昇降によるクローラの周長変化を少なくすることができ、クローラベルトの巻回に対してより一層緩みの生じることの少ないようにすることができるに至った。
一般に湿田等の軟弱な作業地では、走行機体が沈み込み易く、走行機体の姿勢が変
化し易い(特に前進時においてクローラ走行装置の駆動反力により、走行機体が後下
がり姿勢になり易い)。
本第1発明では、湿田等の軟弱な作業地において、昇降トラックフレームを下降さ
せることにより、走行機体を上昇させて沈み込みを抑える場合、昇降トラックフレー
ムの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離が大きくなり、走行機体が前下が
り姿勢になろうとする。したがって、この状態で前進すると、クローラ走行装置の駆
動反力により走行機体が後下がり姿勢になろうとする状態と、昇降トラックフレーム
により走行機体が前下がり姿勢になろうとする状態とが互いに打ち消しあうことにな
り、走行機体の後下がり姿勢を抑えることができる。特にコンバインでは、脱穀装置
の選別部の性能を維持する為には、走行機体(脱穀装置)を水平に維持することが必
要なので、この点においても、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後
端位置の下降距離が大きくなる構成は有効である。
化し易い(特に前進時においてクローラ走行装置の駆動反力により、走行機体が後下
がり姿勢になり易い)。
本第1発明では、湿田等の軟弱な作業地において、昇降トラックフレームを下降さ
せることにより、走行機体を上昇させて沈み込みを抑える場合、昇降トラックフレー
ムの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離が大きくなり、走行機体が前下が
り姿勢になろうとする。したがって、この状態で前進すると、クローラ走行装置の駆
動反力により走行機体が後下がり姿勢になろうとする状態と、昇降トラックフレーム
により走行機体が前下がり姿勢になろうとする状態とが互いに打ち消しあうことにな
り、走行機体の後下がり姿勢を抑えることができる。特にコンバインでは、脱穀装置
の選別部の性能を維持する為には、走行機体(脱穀装置)を水平に維持することが必
要なので、この点においても、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後
端位置の下降距離が大きくなる構成は有効である。
〔第1発明の効果〕
したがって、本第1発明によれば、走行機体を上昇させた状態で不整地で急旋回してもクローラベルトが外れたり、破損したりすることなく走行することのできるクローラ走行装置とすることができた。
本第1発明によれば、湿田等の軟弱な作業地において、昇降トラックフレームを下
降させることにより走行機体を上昇させて沈み込みを抑える場合、走行機体の後下が
り姿勢を抑えることができて、走行性能を向上させることができた(特にコンバイン
において、脱穀装置の選別部の性能の維持を図ることができた)。
したがって、本第1発明によれば、走行機体を上昇させた状態で不整地で急旋回してもクローラベルトが外れたり、破損したりすることなく走行することのできるクローラ走行装置とすることができた。
本第1発明によれば、湿田等の軟弱な作業地において、昇降トラックフレームを下
降させることにより走行機体を上昇させて沈み込みを抑える場合、走行機体の後下が
り姿勢を抑えることができて、走行性能を向上させることができた(特にコンバイン
において、脱穀装置の選別部の性能の維持を図ることができた)。
〔第2発明の構成〕
本第2発明は、第1発明の構成において、前側揺動アームにおける機体フレーム側の軸支点と昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法よりも、後側揺動アームにおける機体フレーム側の軸支点と昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法の方が長く設定してある。
本第2発明は、第1発明の構成において、前側揺動アームにおける機体フレーム側の軸支点と昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法よりも、後側揺動アームにおける機体フレーム側の軸支点と昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法の方が長く設定してある。
〔第2発明の作用効果〕
第2発明によれば、前後の揺動アームの角度の位相が同じであっても、前側揺動アームの支点間の寸法よりも後側揺動アームの支点間の寸法を長く設定することにより、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときに、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大となる。これにより、本第2発明のように構成すれば、第1発明のように機能する。
第2発明によれば、前後の揺動アームの角度の位相が同じであっても、前側揺動アームの支点間の寸法よりも後側揺動アームの支点間の寸法を長く設定することにより、機体フレームに対して昇降トラックフレームを下降させるときに、昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大となる。これにより、本第2発明のように構成すれば、第1発明のように機能する。
本発明を実施するための形態を農作業機である自脱型コンバインを例に説明する。
図1に示すコンバインは、クローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に刈取り部3が昇降自在に連結され、走行機体2に運転部4、脱穀装置5、および、穀粒搬出装置付きの穀粒回収タンク6、等が搭載された構造となっている。
図1に示すコンバインは、クローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に刈取り部3が昇降自在に連結され、走行機体2に運転部4、脱穀装置5、および、穀粒搬出装置付きの穀粒回収タンク6、等が搭載された構造となっている。
図2,図3に示すように、クローラ走行装置1は、前端の駆動用輪体として駆動スプロケット7、後端の緊張用遊転輪であるテンション輪8、これらの間に配備された複数(この例では6個)の接地用遊転輪である接地転輪9,10および、前後一対のキャリアローラ11とに亘ってゴム製のクローラベルト12を巻回張設して構成されている。クローラベルト12の内周面には左右一対ずつの芯金突起13が前後一定ピッチで突設されており、接地転輪9,10は芯金突起13を左右から跨ぐ外転輪型に構成されるとともに、テンション輪8およびキャリアローラ11は左右の芯金突起13の間に係入する内転輪型に構成されている。
走行機体2の下部に備えられた機体フレーム14の左右下方には前後一対の固定フレーム16が配備されており、キャリアローラ11は後部の固定フレーム16に遊転自在に装着されている。前後の固定フレーム16にはそれぞれ軸支点a,b周りに上下揺動可能に前後一対の揺動アーム17,18が後向きに枢支連結されており、前方の揺動アーム17の遊端部に昇降トラックフレーム19の前部が枢支連結されているとともに、後方の揺動アーム18の遊端部に昇降トラックフレーム19の後部が補助リンク20を介して枢支連結されている。
駆動スプロケット7は固定フレーム16に軸支されており、テンション輪8は昇降トラックフレーム19の後端部にスライドフレーム21を介して前後方向に位置変更固定可能に軸支されており、前端の接地転輪10と後端の接地転輪10は昇降トラックフレーム19に対して位置変更しない状態で軸支されている。中間の4個の接地転輪9は、昇降トラックフレーム19の横外側部に揺動自在に支持した前後2本の揺動トラックフレーム22を介して2個ずつ支持されている。
前後の揺動トラックフレーム22,22は同仕様に構成されており、昇降トラックフレーム19の前後に設けられた軸支点c,dを中心にそれぞれ天秤状に上下揺動自在に支持され、各軸支点c,dから等距離の位置に前後一対ずつ接地転輪9,9がそれぞれ遊転自在に軸支されている。揺動トラックフレーム22の下部には、左右の芯金突13の間に入り込む脱輪防止ガイド23がそれぞれ一体形成されており、クローラベルト12が接地転輪9,10に対して横ずれ変形して外れることが防止されている。
昇降トラックフレーム19の後部上側にはジャッキボルト24を介して前後調節可能にスライドフレーム21が装備されており、このスライドフレーム21にテンション輪8が遊転自在に軸支装着されている。
機体重心Gの前後方向位置は、前側の揺動トラックフレーム22の後寄り位置、あるいは、前後の揺動トラックフレーム22,22の中間付近に設定されている。
前後の揺動アーム17,18の基端に連結された支軸25,26の機体内方端部から上方にそれぞれ操作アーム27,28が一体揺動可能に延出されているとともに、両操作アーム27,28が連係ロッド29で連動連結され、かつ、後方の操作アーム28と機体フレーム14とに亘って油圧シリンダ30が架設されている。
図5に示すように、前後の揺動アーム17,18の基端側の軸支点a,bと、遊端側の軸支点e,fとの間の長さは後側揺動アーム18の長さb,fの方が前側揺動アーム17の長さa,eよりも少し長く設定してあり、更に、前後の揺動アーム17,18の基端側の軸支点a,bよりも遊端側の軸支点e,fの方が下位に位置する、揺動アーム17,18の下降傾斜姿勢において、前記軸支点a,bを通る直線(機体が水平面上にあるときの対機体水平線)に対して、後側揺動アーム18の軸支点b,fを結ぶ直線のなす角度よりも前側揺動アーム17の軸支点a,eを結ぶ直線とのなす角度の方が大で、機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19が下降作動するときの後側揺動アーム18の姿勢よりも前側揺動アーム17の姿勢の方が先行した後下がりとなるように構成されている。即ち、この実施の形態においては、軸支点fよりも軸支点eの方が常に下位に位置している。
図2に示すように、油圧シリンダ30のピストンロッド31が短縮作動して昇降トラックフレーム19が機体フレーム14に最も近づいているとき(走行機体2の最下降状態のとき)には、機体フレーム14と昇降トラックフレーム19とは平行、又は略平行の状態になるように設定してある。図2に示す状態において、前側揺動アーム17が機体フレーム14と平行な姿勢から少し下降傾斜状態(下向きの傾斜状態)となり、後側揺動アーム18が機体フレーム14と平行な姿勢から少し上昇傾斜状態(上向きの傾斜状態)となっている。後側揺動アーム18と昇降トラックフレーム19とに亘って補助リンク20が接続されていることにより、図2に示す状態において、機体フレーム14と昇降トラックフレーム19とが平行、又は略平行の状態になっている。
上記構成を採用することにより、走行機体2の最下降状態から、油圧シリンダ30が伸長作動させると、前後の揺動アーム17,18のうち、前側揺動アーム17の方が後側揺動アーム18よりも少し先行した姿勢で下降し、前側揺動アーム17の軸支点eの下降量よりも後側揺動アーム18の軸支点fの下降量の方が大きく下降するので、油圧シリンダ30のピストンロッド31が伸長作動して昇降トラックフレーム19が機体フレーム14に対して下降するほど昇降トラックフレーム19の姿勢が徐々に後下がりとなって下方移動され、相対的に機体フレーム14の地上高が高くなるに従って、見掛け上、走行機体2が水平姿勢から前下がり姿勢となる。逆に、油圧シリンダ30のピストンロッド31が短縮作動されることで、前後の揺動アーム17,18が上方揺動されるに従って昇降トラックフレーム19の後部が前部よりも機体フレーム14に近づいて機体フレーム14に対して昇降トラックフレーム19が平行に近づきながら相対的に機体フレーム14の地上高が低くなる。
昇降トラックフレーム19に対して、前後の揺動トラックフレーム22がそれぞれ軸支点c,d周りに独自に上下揺動可能となっているので、凹凸や起伏のある地面を走行する場合、揺動トラックフレーム22が揺動することで走行機体2の上下動が緩和され、乗り心地よく円滑に走行することができる。また、前側の揺動トラックフレーム22が後上がり揺動するとともに、後部の揺動トラックフレーム22が前上がり揺動することで、クローラ接地部の前後中央が上方に凹入した形状となり、走行機体2を上下に大きくピッチング揺動させることなく地面の隆起、畦、斜面と平坦面との角部などを円滑に乗り越えることができるとともにクローラベルト12から浮き上がって脱輪しやすくなることが回避される。
〔他の実施の形態〕
上記の実施の形態では、前側揺動アーム17の軸支点a,e間の寸法よりも後側揺動アーム18の軸支点b,f間の寸法の方を長くしたが、両揺動アーム17,18の軸支点間の寸法を同じにしてもよい。この場合、操作アーム28の支軸26側の軸支点bと操作アーム28の連係ロッド29連係部の軸支点との距離と、操作アーム27の支軸25側の軸支点aと操作アーム27の連係ロッド29連係部の軸支点との距離とに差異を設けることで(操作アーム28側が短)、昇降トラックフレーム19の前端位置の単位時間当りの上昇距離よりも後端位置の単位時間当りの上昇距離が長くなるように構成してもよい。
上記の実施の形態では、前側揺動アーム17の軸支点a,e間の寸法よりも後側揺動アーム18の軸支点b,f間の寸法の方を長くしたが、両揺動アーム17,18の軸支点間の寸法を同じにしてもよい。この場合、操作アーム28の支軸26側の軸支点bと操作アーム28の連係ロッド29連係部の軸支点との距離と、操作アーム27の支軸25側の軸支点aと操作アーム27の連係ロッド29連係部の軸支点との距離とに差異を設けることで(操作アーム28側が短)、昇降トラックフレーム19の前端位置の単位時間当りの上昇距離よりも後端位置の単位時間当りの上昇距離が長くなるように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、機体フレーム14と昇降トラックフレーム19とに亘って枢支連結した前側揺動アーム17と後側揺動アーム18の下降傾斜姿勢において、後側揺動アーム18よりも前側揺動アーム17の方が先行した下降傾斜姿勢となるように設定してある(即ち、軸支点fよりも軸支点eの方が下位に位置している)が、揺動アーム17,18の軸支点間寸法を前側の揺動アーム17よりも後側の揺動アーム18の寸法を長く設定すれば、両揺動アーム17,18の位相角度を同じにしてもよい。
上記の実施の形態では、前後の揺動アーム17,18を単一の油圧シリンダ37で同期して揺動駆動することで、これら揺動アーム17,18で支持された昇降トラックフレーム19を略平行に昇降させる場合を例示したが、前後の揺動アーム17,18をそれぞれ別個の油圧シリンダで駆動揺動可能に構成することもできる。これによると、前後の揺動アーム17,18を同方向に同量だけ揺動させることで昇降トラックフレーム19を略平行に昇降でき、揺動アーム17,18の揺動量を異ならせることで昇降トラックフレーム19の前後傾斜姿勢を変更することもでき、走行機体2の前後方向姿勢を修正することが可能となる。
また、前後の揺動アーム17,18をそれぞれ別々の前側及び後側の油圧シリンダで揺動可能に構成した場合において、例えば前側の油圧シリンダの単位時間当りの伸縮量と後側の油圧シリンダの単位時間当りの伸縮量を異なるものに設定することで(後側が大)、昇降トラックフレーム19の前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離が長くなるように構成してもよい。この場合、例えば前側及び後側の油圧シリンダの圧油供給回路に異なる径の固定又は可変絞り弁を設けて単位時間当りの伸縮量が異なるように構成してもよく、例えば前側及び後側の油圧シリンダのボア径に差異を設けて単位時間当りの伸縮量が異なるように構成してもよい。
また、前後の揺動アーム17,18をそれぞれ別々の前側及び後側の油圧シリンダで揺動可能に構成した場合において、例えば前側及び後側の油圧シリンダに圧油を供給する前側及び後側の電磁制御弁のソレノイドを電気的に制御することで(例えば前側及び後側の電磁制御弁のソレノイドに、励磁時間(ON時間)の異なるパルス信号を出力)、昇降トラックフレーム19の前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離が長くなるように構成してもよい。
7 駆動用輪体(駆動スプロケット)
8 緊張用遊転輪(テンション輪)
9,10 接地用遊転輪(接地転輪)
11 キャリアローラ
12 クローラベルト
14 機体フレーム
17,18 揺動アーム
19 昇降トラックフレーム
a,b,e,f 軸支点
8 緊張用遊転輪(テンション輪)
9,10 接地用遊転輪(接地転輪)
11 キャリアローラ
12 クローラベルト
14 機体フレーム
17,18 揺動アーム
19 昇降トラックフレーム
a,b,e,f 軸支点
Claims (2)
- 機体フレームに前側揺動アームと後側揺動アームを介して昇降トラックフレームを昇降自在に連結し、機体フレームの前側に駆動用輪体を軸支するとともに、前記昇降トラックフレームにその後端部に緊張用遊転輪を軸支するとともにこの前方側に複数の接地用遊転輪を軸支し、前記駆動用輪体と緊張用遊転輪と接地用遊転輪とに亘ってクローラベルトを巻回するとともに、前記機体フレーム側に前記駆動用輪体と緊張用遊転輪との間の上側の前記クローラベルトを受止めるキャリヤローラを備えてあるクローラ走行装置において、
前記機体フレームに対して前記昇降トラックフレームを下降させるときには昇降トラックフレームの前端位置の下降距離よりも後端位置の下降距離の方が大で、前記機体フレームに対して前記昇降トラックフレームを上昇させるときには昇降トラックフレームの前端位置の上昇距離よりも後端位置の上昇距離の方が大となるように構成してあることを特徴とするクローラ走行装置。 - 前記前側揺動アームにおける前記機体フレーム側の軸支点と前記昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法よりも、前記後側揺動アームにおける前記機体フレーム側の軸支点と前記昇降トラックフレーム側の軸支点との間の寸法の方を長く設定してある請求項1記載のクローラ走行装置。
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---|---|---|---|
JP2008252531A JP2010083242A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | クローラ走行装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR200470775Y1 (ko) * | 2011-07-28 | 2014-01-16 | 대동공업주식회사 | 농작업차의 크롤러 주행장치 |
KR20160077999A (ko) | 2014-12-24 | 2016-07-04 | 대동공업주식회사 | 크롤러 텐션 조절장치 |
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2008
- 2008-09-30 JP JP2008252531A patent/JP2010083242A/ja active Pending
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