JP5324989B2 - 配管ダクト用固定具 - Google Patents

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本発明は、配管ダクトの配設経路に配置される鋼材等の固定基材に、配管ダクトの構成部材であるダクト側板の下部において折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する固定具に関する。
例えば、特許文献1等に示すように、配管ダクトの配設経路に配置された固定基材に対して、それに載置された配管ダクト(一例として第1実施形態の図1、図6に示す配管ダクトDを参照)のフランジ部を締付け固定するに、従来では、図18、図19に示すように、前記固定基材の一例であるH形鋼1の上側フランジ1A及びこれに載置されたダクト側板5のフランジ部5Aに対して上方側から当て付けられる平面視略変形台形状の金属製の上側固定部材52と、前記H形鋼1の上側フランジ1Aに対して下方側から当て付けられる金属製の下側固定部材53と、両固定部材52,53に形成された貫通孔52a,53aに挿通されるボルト54Aとナット54Bとの螺合操作で両固定部材52,53を相対近接方向に締付け固定する締結手段54とが備えられている。
前記上側固定部材52は、その基端側の長尺側辺52b及び先端側の短尺側辺52cが被当接面に対して線状に接触するように、長尺側辺52b側に偏倚した部位において該長尺側辺52bと平行に略への字状に屈曲形成されている。
前記下側固定部材53は、側面視略L状に折り曲げられた水平板部53Aと垂直板部53Bとを備え、前記水平板部53Aの先端側には、前記H形鋼1の上側フランジ1Aの下面に当接する垂直当り片53Cが折り曲げ形成されているとともに、前記垂直板部53Bの上端の左右両側部には、前記H形鋼1の上側フランジ1Aの側端面1aに水平方向から当接可能な水平当り片53Dが折り曲げ形成され、更に、前記水平板部53Aの左右二箇所に前記貫通孔53aが形成されている。
特開平9−4787号公報
従来の配管ダクト用固定具では、前記H形鋼1の上側フランジ1Aに載置されたダクト側板5のフランジ部5Aを固定する場合、下側固定部材53の垂直当り片53C及び水平当り片53Dを前記H形鋼1の上側フランジ1Aの下面及び側端面1aに当て付けるとともに、前記上側固定部材52を、H形鋼1の上側フランジ1A及びダクト側板5のフランジ部5Aに対して45度の角度で傾斜させ、この上側固定部材52の長尺側辺52bの左右方向一端部(図では左端部)及び短尺側辺52cをダクト側板5のフランジ部5Aの上面に当て付け、且つ、上側固定部材52の長尺側辺52bの左右方向他端部(図では右端部)をH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当て付け、この状態で締結手段54のボルト54A・ナット54Bを締付け操作して固定する。
前記ボルト54Aは、下側固定部材53の左右の両貫通孔53aのうち、ダクト側板5のフランジ部5A側に位置する貫通孔53aに挿通して、上側固定部材52の長尺側辺52bの左右方向一端部(図では左端部)及び短尺側辺52cの全体を、ダクト側板5のフランジ部5Aに当て付けるように構成しているが、前記上側固定部材52の長尺側辺52bの左右方向一端部がダクト側板5のフランジ部5Aの側端面に近接しているため、固定具の組付け時や締結手段54の締付け操作時に、前記長尺側辺52bの一端部がフランジ部5Aの側端面から外れ易く、固定具の脱落を招来し易い。
本願発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、固定具の組付け時や締結手段の締付け操作時における上側固定部材の装着姿勢変動を抑制して、ダクト側板のフランジ部の固定作業を能率良く確実に行うことのできる配管ダクト用固定具を提供する点にある。
本発明の第1の特徴構成は、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記フランジ部の上面に当接する第1当り部と、前記載置部の上面に当接する第2当り部とが下方側に突出する状態で形成されている点にある。
上記構成によれば、前記上側固定部材を、ダクト側板のフランジ部及び固定基材の載置部に上方側から当て付け、且つ、前記下側固定部材をダクト側板のフランジ部及び固定基材の載置部に下方側から当て付けた状態で、これら両固定部材を締結手段で互いに引き寄せながら締付け操作することにより、固定基材の載置部に載置されたダクト側板のフランジ部を挾持固定することができる。
しかも、前記上側固定部材の第1当り部がフランジ部の上面に当接する高さ位置と、前記上側固定部材の第2当り部が載置部の上面に当接する高さ位置との間において、フランジ部の厚みに相当する段差があっても、前記両当り部が記上側固定部材に対して下方側に突出形成されているため、段差の影響を受けずに、フランジ部及び載置部の所定部位を確実に挾持固定することができる。
また、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が設けられているとよい。
上記構成によれば、前記上側固定部材を、ダクト側板のフランジ部及び固定基材の載置部に上方側から当て付け、且つ、前記下側固定部材をダクト側板のフランジ部及び固定基材の載置部に下方側から当て付けた状態で、これら両固定部材を締結手段で互いに引き寄せながら締付け操作することにより、固定基材の載置部に載置されたダクト側板のフランジ部を挾持固定することができる。
このとき、前記上側固定部材に設けられた当り部を、ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接させる又は近接した位置に保持することにより、上側固定部材の装着姿勢を設定装着姿勢又はそれに近い姿勢に維持することができるので、上側固定部材がフランジ部から外れて脱落することを抑制することができる。
従って、固定具の組付け時における上側固定部材の装着姿勢の確定操作及びそれの姿勢維持操作を迅速、容易に行うことができるとともに、締結手段の締付け操作時における上側固定部材の装着姿勢の変動も抑制することができ、ダクト側板のフランジ部の固定作業を能率良く確実に行うことができる。
本発明の第2の特徴構成は、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が設けられ、
前記上側固定部材には、前記フランジ部の上面に当接する第1当り部と、前記載置部の上面に当接する第2当り部が下方側に突出形成されているとともに、前記第1当り部の少なくとも一部が、前記ダクト側板におけるフランジ部と側板部との境界線又その近傍に沿って当接可能に構成され、この第1当り部をもって前記装着姿勢規制用の当り部に兼用構成されている点にある。
上記構成によれば、前記上側固定部材の第1当り部がフランジ部の上面に当接する高さ位置と、前記上側固定部材の第2当り部が載置部の上面に当接する高さ位置との間において、フランジ部の厚みに相当する段差があっても、前記両当り部が記上側固定部材に対して下方側に突出形成されているため、段差の影響を受けずにフランジ部及び載置部の所定部位を確実に挾持固定することができる。
しかも、前記第1当り部の少なくとも一部を、前記ダクト側板におけるフランジ部と側板部との境界線又その近傍に沿って当接させることにより、上側固定部材の装着姿勢を規制するための専用の当り部を省略することができ、上側固定部材の形状の簡素化と加工工程数の削減とを図ることができる。
本発明の第3の特徴構成は、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が設けられ、
前記上側固定部材に、前記固定基材の載置部とダクト側板のフランジ部との交差箇所に形成される入隅空間を通して下方に延びる装着向き姿勢規制部が形成されている点にある。
上記構成によれば、前記固定基材の載置部とダクト側板のフランジ部に対して上側固定部材が設定装着向き姿勢又はそれに近い姿勢にあるときには、前記装着向き姿勢規制部が固定基材の載置部とダクト側板のフランジ部との交差箇所に形成される入隅空間を通して下方に延びるため、該装着向き姿勢規制部が上側固定部材の装着に邪魔になることは無いが、上側固定部材が設定装着向き姿勢又はそれに近い姿勢に無い場合には、前記装着向き姿勢規制部が上側固定部材の装着を邪魔することになる。
そのため、前記装着向き姿勢規制部の存在によって上側固定部材の装着向き姿勢が適正であるか否かを瞬時に判断することが可能で、ダクト側板のフランジ部の固定作業の能率化を促進することができる。
本発明の第4の特徴構成は、前記第1当り部が、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又その近傍に沿ってフランジ部の上面に当接可能な第1当り片と、前記境界線に対して交差する姿勢でフランジ部の上面に当接する第2当り片とから構成されているとともに、前記第2当り部が、前記境界線に対して交差する姿勢で載置部の上面に当接する第3当り片と、前記境界線に沿う姿勢で載置部の上面に当接する第4当り片とから構成され、さらに、前記第3当り片が前記フランジ部に接触しない長さに構成されている点にある。
上記構成によれば、前記ダクト側板のフランジ部に対しては、前記第1当り部を構成する第1・第2当り片によってフランジ部の長手方向と幅方向との二方向に沿って締付け固定するこができ、また、前記固定基材の載置部に対しては、前記第2当り部の第3・第4当り片によってフランジ部の長手方向と幅方向との二方向に沿って締付け固定するこができ、フランジ部の固定機能の向上を図ることができる。
しかも、前記第3当り片は前記フランジ部に乗り上げることがないため、フランジ部への乗り上げによる上側固定部材の傾動に起因する押え不良を抑制することができる。
本発明の第5の特徴構成は、前記第1当り部の第1・第2当り片及び前記第2当り部の第3・第4当り片が、前記フランジ部の上面及び載置部の上面に対して線接触する状態で上側固定部材に対して下方に折り曲げ形成されている点にある。
上記構成によれば、前記第1当り部の第1・第2当り片が、ダクト側板のフランジ部に対して線接触の先鋭な状態で当接し、また、固定基材の載置部に対しては、前記第2当り部の第3・第4当り片が、線接触の先鋭な状態で当接するため、フランジ部の固定機能の強化を簡単且つ経済的な加工で実施することができる。
本発明の第6の特徴構成は、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が設けられ、
前記下側固定部材に、前記フランジ部の下面に当接する第1当り部と、前記載置部の下面に当接する第2当り部とが上方側に折り曲げ形成されているとともに、前記第1・第2当り部の長さが、前記フランジ部と載置部との肉厚差の変動範囲の略中間値に相当する寸法差を付けた長さに構成されている点にある。
上記構成によれば、前記下側固定部材の第1当り部がフランジ部の下面に当接する高さ位置と、下側固定部材の第2当り部が載置部の下面に当接する高さ位置との間に段差があっても、前記両当り部が下側固定部材に対して上方側に折り曲げ形成されているため、段差の影響を受けずにフランジ部及び載置部の所定部位を挾持固定することができる。
しかも、前記固定基材が例えばH形鋼であって、載置部となるフランジの厚みが公差範囲内で大きく変動する場合でも、前記第1・第2当り部の長さには、前記フランジ部と載置部との肉厚差の変動範囲の略中間値に相当する寸法差を見込んであるから、厚み変動に起因する上側固定部材の傾動を抑制することができ、安定した挾持固定状態を得ることができる。
本発明の第7の特徴構成は、配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が設けられ、
前記上側固定部材と下側固定部材とを上下方向での相対移動を許容する状態で連結する連結手段が設けられている点にある。
上記構成によれば、前記上側固定部材と下側固定部材とを、設定装着向き姿勢に合わせた状態でダクト側板のフランジ部及び固定基材の載置部に対して一括して装着することができるから、ダクト側板のフランジ部の固定作業の能率化を促進することができる。
本発明の第8の特徴構成は、前記第1当り部の第1当り片の有効接当長が第2当り片の有効接当長よりも大に構成されている点にある。
上記構成によれば、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又その近傍に沿ってフランジ部の上面に当接する第1当り片の有効接当長を長くすることにより、上側固定部材を設定装着姿勢に維持させ易くなるとともに、フランジ部からの外れ止め効果を高めることができる。
本発明の配管ダクト用固定具が適用可能な空調設備の屋上設備機器を示す一部切欠き正面図 本発明の第1実施形態を示す配管ダクト用固定具の分解斜視図 固定具の背面図 固定具の側面図 固定具を構成する両固定部材の内面側を示す平面図 固定具の取付け状態を示す斜視図 固定具を構成する両固定部材の各当り片とフランジ部及び上側フランジとの当接関係を示す説明図 図7におけるA−A線視での断面図 本発明の第2実施形態を示す配管ダクト用固定具の分解斜視図 固定具を構成する両固定部材の内面側を示す平面図 固定具の背面図 固定具を構成する両固定部材の各当り片とフランジ部及び上側フランジとの当接関係を示す説明図 本発明の第3実施形態を示す配管ダクト用固定具の分解斜視図 固定具の組付け操作を示す斜視図 固定具の側面図 固定具を構成する両固定部材とフランジ部及び上側フランジとの当接関係を示す平面図 図16におけるB−B線視での断面図 従来の固定具を示す分解斜図 従来の固定具の取付け状態を示す平面図
〔第1実施形態〕
図1は、建築物の屋上に配備される空調設備の屋上設備機器の一例を示し、コンクリート製天井スラブCの複数箇所に一体的に突出形成される逆梁B上に、配管ダクトDの配設経路に配置される固定基材を兼用構成する建築架台としての複数本のH形鋼1を掛け渡し、このH形鋼1上に、これに直交する状態で掛け渡されたH形鋼利用の防振架台2を介して室外機Aを据付けるとともに、前記H形鋼1上における防振架台2の隣接間には、前記
室外機Aに接続された複数本の冷媒配管3を所定配設経路に沿って配設するための板金製の配管ダクトDが載置状態で固定されている。
前記配管ダクトDとしては、従来から種々の形態のものが存在するが、その一例を挙げると、図1、図7に示すように、配設経路方向に所定間隔で水平に配置される複数の配管支持部材4の両側部に、一対のダクト側板5が立設姿勢で固定連結されているとともに、前記両ダクト側板5の上端部には、これの対向面間の上側開口を閉止する蓋板6が脱着自在に固定連結されている。
前記ダクト側板5は、下端側部位を略45度の傾斜角度で内方側に細幅帯状に屈曲形成してある側板部5Aと、この側板部5Aの下側傾斜板部分5aの下端から内方側に向かって水平に突出するフランジ部5Bとから構成されている。
次に、前記配管ダクトDのダクト側板5におけるフランジ部5Bを、固定基材の載置部の一例である前記H形鋼1の上側フランジ1Aに載置した状態を挾持固定する金属製の配管ダクト用固定具Fについて説明する。
この配管ダクト用固定具Fは、図2〜図8に示すように、前記ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して上方側から当て付けられる金属製(例えば、熱間圧延鋼板等)の上側固定部材8と、前記ダクト側板5のフランジ部5AとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して下方側から当て付けられる金属製(例えば、熱間圧延鋼板等)の下側固定部材9、及び前記両固定部材8,9を相対近接方向に締付け固定する締結手段10が備えられているとともに、前記上側固定部材8には、前記ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又は当該境界線Pの近傍に位置する側板部5Aの内側面に対して前記境界線Pに沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部7が形成されている。
前記締結手段10は、図2、図3に示すように、前記上側固定部材8の中央部に形成された貫通孔8aと前記下側固定部材9の中央部に形成された貫通孔9aとに挿通されるボルト10Aと、固定部材9の貫通孔9aから突出するボルト10Aのネジ軸部に外装されるスプリングワッシャ10C、及び前記ボルト10Aのネジ軸部に螺合されるナット10Bから構成されている。
前記上側固定部材8は、図2〜図6に示すように、左側固定と右側固定とに選択使用可能な左右対称形の輪郭形状に形成され、左右両側部において「変形V」の字状又は「へ」の字状に形成された側縁部には、前記ダクト側板5のフランジ部5Bの上面又はH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する第1当り部11と、前記H形鋼1の上側フランジ1Aの上面又はダクト側板5のフランジ部5Bの上面に当接する第2当り部12とが下方に突出形成されている。
前記第1当り部11は、前記ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又その近傍に沿ってフランジ部5Bの上面に当接する状態(図7に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図6に示す左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第1当り片11Aと、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でフランジ部5Bの上面に当接する状態(図7に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに沿う姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図6に示す左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第2当り片11Bとから構成されている。
前記第1当り部11の第1当り片11A及び第2当り片11Bは、上側固定部材8の上面に対して所定の傾斜角度(当該実施形態では45度の傾斜角度)で下方側に折り曲げ形成されているため、第1当り片11A及び第2当り片11Bの各々における下面側の先端側角部(エッジ)11a,11bが、前記フランジ部5Bの上面及び上側フランジ1Aの上面に対して線接触状態で当接するように構成されている。
前記第1当り片11Aの先端側角部11a及び第2当り片11Bの先端側角部11bは、前記上側固定部材8がダクト側板5におけるフランジ部5Bの板厚分だけ傾斜するため、それの直線接触方向の傾斜下端側がダクト側板5のフランジ部5B及びH形鋼1の上側フランジ1Aに対して強く食い込むことになる。
また、前記第1当り片11Aが前記境界線Pに対して直交する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図6に示す左側のダクト側板5の固定時の当接状態)にあるとき、該第1当り片11Aが、前記フランジ部5Bに接触しない長さ、つまり、前記フランジ部5Bに乗り上げない長さに構成されている。
前記第2当り部12は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図7に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線P又その近傍に沿ってフランジ部5Bの上面に当接する状態(図6に示す左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第3当り片12Aと、前記境界線Pに沿う姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図7に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でフランジ部5Bの上面に当接する状態(図6に示す左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第4当り片12Cとから構成されている。
前記第2当り部12の第3当り片12A及び第4当り片12Bは、上側固定部材8の上面に対して所定の傾斜角度(当該実施形態では45度の傾斜角度)で下方側に折り曲げ形成されているため、第3当り片12A及び第4当り片12Bの各々における下面側の先端側角部(エッジ)12a,12bが、前記フランジ部5Bの上面及び上側フランジ1Aの上面に対して線接触状態で当接するように構成されている。
前記第3当り片12Aの先端側角部12a及び第4当り片12Bの先端側角部12bは、前記上側固定部材8がダクト側板5におけるフランジ部5Bの板厚分だけ傾斜するため、それの直線接触方向の傾斜下端側がダクト側板5のフランジ部5B及びH形鋼1の上側フランジ1Aに対して強く食い込むことになる。
また、前記第3当り片12Aが前記境界線Pに対して直交する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(右側のダクト側板5の固定時の当接状態)にあるとき、該第3当り片12Aが、前記フランジ部5Bに接触しない長さ、つまり、前記フランジ部5Bに乗り上げない長さに構成されている。
前記第1当り部11の第1当り片11A又は前記第2当り部12の第3当り片12Aは、上述の如く前記境界線P又その近傍に沿ってフランジ部5Bの上面に一直線状に当接配置可能に構成されているため、この当接配置状態では、上側固定部材8の装着姿勢を設定装着姿勢又はそれに近い姿勢に簡単に合わすことができるとともに、前記締結手段10の締付け操作時において、前記上側固定部材8を回動させようとする外力が作用しても、第1当り部11の第1当り片11A又は前記第2当り部12の第3当り片12Aが、ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの下側傾斜板部分5aの内側面との交差箇所又は当該境界線Pの近傍に位置する側板部5Aの下側傾斜板部分5aの内側面に当接してそれ以上の回動が規制され、上側固定部材8の装着姿勢を設定装着姿勢又はそれに近い姿勢に維持することができる。
それ故に、前記第1当り部11の第1当り片11A又は前記第2当り部12の第3当り片12Aをもって、前記装着姿勢規制用の当り部7に兼用構成されている。
図6に示すように、前記第1当り部11の第1当り片11Aの有効接当長L1及び前記第2当り部12の第3当り片12Aの有効接当長L1は、第1当り部11の第2当り片11Bの有効接当長L2及び第2当り部12の第4当り片12Bの有効接当長L2よりも大に構成されている。詳しくは、前記第1当り片11Aの有効接当長L1及び第3当り片12Aの有効接当長L1は、ダクト側板5におけるフランジ部5Bのフランジ幅よりも大に構成されているとともに、前記第2当り片11Bの有効接当長L2及び第4当り片12Bの有効接当長L2は、フランジ部5Bのフランジ幅よりも小に構成されている。
要するに、前記第1当り部11の第1当り片11Aと前記第2当り部12の第3当り片12Aとが同一形状に構成されているとともに、前記第1当り部11の第2当り片11Bと前記第2当り部12の第4当り片12Bとが同一形状に構成されている。
前記上側固定部材8の周縁のうち、前記第1当り部11の第2当り片11Bと前記第2当り部12の第4当り片12Bとの間に位置する側縁部には、前記H形鋼1の上側フランジ1Aとダクト側板5のフランジ部5Bとの交差箇所に形成される入隅空間Sを通して下方に延びる装着向き姿勢規制部13が形成されている。
前記装着向き姿勢規制部13は、前記上側固定部材8の厚みよりも大きな上下長さを有する三角形状の姿勢規制片を下方側に直角に折り曲げ形成して構成されている。
前記H形鋼1の上側フランジ1Aとダクト側板5のフランジ部5Bとに対して上側固定部材8が設定装着向き姿勢又はそれに近い姿勢にあるときには、前記姿勢規制片13がH形鋼1の上側フランジ1Aとダクト側板5のフランジ部5Bとの交差箇所に形成される入隅空間Sを通して下方に突出状態で延びるため、この、前記姿勢規制片13が上側固定部材8の装着に邪魔になることは無いが、前記上側固定部材8が設定装着向き姿勢又はそれに近い姿勢に無い場合には、前記姿勢規制片13がダクト側板5のフランジ部5Bとの接当によって上側固定部材8の装着を邪魔することになる。
前記下側固定部材9の左右両側の短辺部には、図2〜図6に示すように、ダクト側板5のフランジ部5Bの下面に当接する第1当り部9Aと、H形鋼1の上側フランジ1Aの下面に当接する第2当り部9Bとが上方側に突出する状態で直角に折り曲げ形成されているとともに、前記下側固定部材9の両長辺部には、前記第1・第2当り部9A,9Bの長さよりも短い補強板部9Cが上方側に突出する状態で直角に折り曲げ形成されている。
前記第1・第2当り部9A,9Bの長さが、前記ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aとの肉厚差の変動範囲の略中間値に相当する寸法差を付けた長さに構成されている。
つまり、前記ダクト側板5のフランジ部5Bはプレス成形品であるために厚み(板厚)の変化は殆どないが、H形鋼1は公差範囲での寸法のバラツキが大きく、計測結果では上側フランジ1Aの厚みにおいて7mm〜13mmの変動があった。
そのため、前記H形鋼1の上側フランジ1Aの下面に当接する第2当り部9Bの長さH2を、肉厚差の変動範囲の略中間値に相当する寸法差(10mm)だけ第1当り部9Aの長さH1よりも短く構成してある。
前記上側固定部材8の貫通孔8aは、上側固定部材8及び下側固定部材9の傾動に伴う締結手段10のボルト10Aの傾動を許容するために長孔に形成されている。
〔第2実施形態〕
図9〜図12に示す配管ダクト用固定具Fには、前記ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して上方側から当て付けられる金属製の上側固定部材8と、前記ダクト側板5のフランジ部5AとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して下方側から当て付けられる金属製の下側固定部材9と、前記両固定部材8,9を相対近接方向に締付け固定する締結手段10と、前記上側固定部材8と下側固定部材9とを上下方向での相対移動を許容する状態で連結する連結手段15とが備えられているとともに、前記上側固定部材8には、前記ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又は当該境界線Pの近傍に位置する側板部5Aの内側面に対して前記境界線Pに沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部7が形成されている。
前記上側固定部材8は、前記装着向き姿勢規制部を構成する姿勢規制片13以外は、上述の第1実施形態で説明した上側固定部材8と同じ機能を有するもので、左側固定と右側固定とに選択使用可能な左右対称形の輪郭形状に形成され、左右両側部において「変形V」の字状又は「へ」の字状に形成された側縁部には、前記ダクト側板5のフランジ部5Bの上面又はH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する第1当り部11と、前記H形鋼1の上側フランジ1Aの上面又はダクト側板5のフランジ部5Bの上面に当接する第2当り部12とが下方側に突出形成されている。
前記第1当り部11は、前記ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又その近傍に沿ってフランジ部5Bの上面に当接する状態(図12に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第1当り片11Aと、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でフランジ部5Bの上面に当接する状態(図12に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに沿う姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第2当り片11Bとから構成されている。
前記第2当り部12は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図12に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線P又その近傍に沿ってフランジ部5Bの上面に当接する状態(左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第3当り片12Aと、前記境界線Pに沿う姿勢でH形鋼1の上側フランジ1Aの上面に当接する状態(図12に示す右側のダクト側板5の固定時の当接状態)、又は、前記境界線Pに対して直交(交差の一例)する姿勢でフランジ部5Bの上面に当接する状態(左側のダクト側板5の固定時の当接状態)に使用選択可能な第4当り片12Cとから構成されている。
前記装着姿勢規制用の当り部7は、上述の第1実施形態と同様に、前記第1当り部11の第1当り片11A又は前記第2当り部12の第3当り片12Aをもって、に兼用構成されている。
前記下側固定部材9の左右両側の短辺部には、図9〜図11に示すように、ダクト側板5のフランジ部5Bの下面に当接する第1当り部9Aと、H形鋼1の上側フランジ1Aの下面に当接する第2当り部9Bとが上方側に突出する状態で直角に折り曲げ形成されているとともに、前記第1当り部9Aの長さと第2当り部9Bの長さが同一に構成されている。
前記連結手段15を構成するに、前記上側固定部材8の周縁のうち、前記第1当り部11の第2当り片11Bと前記第2当り部12の第4当り片12Bとの間に位置する側縁部には、ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aとの重合厚みよりも長い細帯状の連結板部15Aが下方側に突出する状態で直角に折り曲げ形成されているとともに、前記下側固定部材9には、前記連結板部15Aが抜き差し自在な連結孔15Bが形成され、前記連結板部15Aの下端部には、該連結板部15Aに貫通装着された下側固定部材9の下方への直線的な抜け出し移動を接当阻止する抜止め片15Cが、前記下側固定部材9とは逆向きの姿勢で直角に折り曲げ形成されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第3実施形態〕
図13〜図17に示す配管ダクト用固定具Fには、前記ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して上方側から当て付けられる金属製の上側固定部材8と、前記ダクト側板5のフランジ部5AとH形鋼1の上側フランジ1Aに対して下方側から当て付けられる金属製の下側固定部材9と、前記両固定部材8,9を相対近接方向に締付け固定する締結手段10と、前記上側固定部材8と下側固定部材9とを上下方向での相対移動を許容する状態で連結する連結手段16とが備えられているとともに、前記上側固定部材8には、前記ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又は当該境界線Pの近傍に位置する側板部5Aの内側面に対して前記境界線Pに沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部7が形成されている。
前記上側固定部材8は、略矩形の平板上に形成されていて、それの下面のうち、前記締結手段10の締付け時に、前記フランジ部5Bの側端縁の上側角縁(上側エッジ)5bに当接する部位が、前記フランジ部5Bの上面に当接する第1当り部11に構成されているとともに、前記上側固定部材8の下面側外周縁の角縁のうち、H形鋼1の上側フランジ1Aの上面に対応する下側角縁8bが、前記上側フランジ1Aの上面に当接する第2当り部12に構成されている。
前記上側固定部材8は、前記フランジ部5Bの厚みに相当する段差分だけ傾斜することになるため、該上側固定部材8の当て付け方によっては前記第1当り部11及び第2当り部12を構成する部位が、上側固定部材8の下面上及び上側固定部材8の下面側外周縁上において移動することになる。
前記装着姿勢規制用の当り部7は、前記上側固定部材8の下面側外周縁のうち、側板部5Aの下側傾斜板部分5aと対面する一側辺の角縁を、ダクト側板5におけるフランジ部5Bの上面と側板部5Aの内側面との境界線P又は当該境界線Pの近傍に位置する側板部5Aの内側面に対して前記境界線Pに沿う又は略沿う姿勢で近接配置することにより構成されている。
前記連結手段16を構成するに、前記上側固定部材8の一角部には、ダクト側板5のフランジ部5BとH形鋼1の上側フランジ1Aとの重合厚みよりも長い細帯状の連結板部16Aが下方側に突出する状態で直角に折り曲げ形成され、前記下側固定部材9には、前記連結板部16Aが抜き差し自在な連結孔16Bが形成されているとともに、前記連結板部16Aの下端部には、該連結板部16Aに貫通装着された下側固定部材9の下方への直線的な抜け出し移動を接当阻止する抜止め片16Cが、前記下側固定部材9と同じ向き姿勢で直角に折り曲げ形成され、更に、前記連結板部16Aの上下中間位置には、貫通装着された下側固定部材9の回転操作を許容する細幅の回転操作部16Dが形成されている。
そして、前記上側固定部材8の連結板部16Aに対して下側固定部材9を装着する場合には、この下側固定部材9を上側固定部材8とは逆向きにした状態でそれの連結孔16Bを前記抜止め片16Cから連結板部16Aに通し、連結板部16Aの上下中間位置に形成した回転操作部16Dにおいて、前記下側固定部材9を上側固定部材8と対面する挾持固定姿勢に回転操作する。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第2実施形態で採用した連結手段15を第1実施形態において採用してもよく、また、上述の第3実施形態で説明した連結手段16を、第1実施形態及び第2実施形態において採用してもよい。
(2)上述の各実施形態では、前記配管ダクトDの配設経路に配置される固定基材として、上述の各実施形態ではH形鋼を例に挙げて説明したが、このH形鋼に限定されるものではなく、I形鋼、T形鋼、山形鋼、溝形鋼等の他の鋼材であっても本発明の固定具を適用することが可能である。
要するに、前記固定基材1としては、前記配管ダクトDを構成するダクト側板5のフランジ部5Bを載置支持することができ、且つ、このフランジ部5Bと重合状態で上下の両固定部材8,9で挾持固定できるものであれば、如何なる構造のものを用いてもよい。
(3)上述の各実施形態では、前記配管ダクトDを構成するダクト側板5を、下端側部位を略45度の傾斜角度で内方側に細幅帯状に屈曲形成してある側板部5Aと、この側板部5Aの下側傾斜板部分5aの下端から内方側に向かって水平に突出するフランジ部5Bとから構成したが、前記下側傾斜板部分5aが存在せず、側板部5Aに対してフランジ部5Bを直角に折り曲げてあるタイプの配管ダクトDであても良い。
また、前記フランジ部5Bを外方に折り曲げ形成してあるタイプの配管ダクトDであってもよい、
要するに、前記配管ダクトDとしては、前記固定基材1に載置可能なフランジ部5Bが連続的又は断続的に存在するものであれば、如何なる構造の配管ダクトを用いてもよい。
D 配管ダクト
L1 有効接当長
L2 有効接当長
P 境界線
S 入隅空間
1 固定基材(H形鋼)
1A 載置部(上側フランジ)
5 ダクト側板
5A 側板部
5B フランジ部
8 上側固定部材
9 下側固定部材
10 締結手段
11 第1当り部
11A 第1当り片
11B 第2当り片
12 第2当り部
12A 第3当り片
12B 第4当り片
15 連結手段
16 連結手段

Claims (8)

  1. 配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
    前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記フランジ部の上面に当接する第1当り部と、前記載置部の上面に当接する第2当り部とが下方側に突出する状態で形成されている配管ダクト用固定具。
  2. 配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
    前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が形成され、
    前記上側固定部材には、前記フランジ部の上面に当接する第1当り部と、前記載置部の上面に当接する第2当り部が下方側に突出形成されているとともに、前記第1当り部の少なくとも一部が、前記ダクト側板におけるフランジ部と側板部との境界線又その近傍に沿って当接可能に構成され、この第1当り部をもって前記装着姿勢規制用の当り部に兼用構成されている配管ダクト用固定具。
  3. 配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
    前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が形成され、
    前記上側固定部材には、前記固定基材の載置部とダクト側板のフランジ部との交差箇所に形成される入隅空間を通して下方に延びる装着向き姿勢規制部が形成されている配管ダクト用固定具。
  4. 前記第1当り部が、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又その近傍に沿ってフランジ部の上面に当接可能な第1当り片と、前記境界線に対して交差する姿勢でフランジ部の上面に当接する第2当り片とから構成されているとともに、前記第2当り部が、前記境界線に対して交差する姿勢で載置部の上面に当接する第3当り片と、前記境界線に沿う姿勢で載置部の上面に当接する第4当り片とから構成され、さらに、前記第3当り片が前記フランジ部に接触しない長さに構成されている請求項記載の配管ダクト用固定具。
  5. 前記第1当り部の第1・第2当り片及び前記第2当り部の第3・第4当り片が、前記フランジ部の上面及び載置部の上面に対して線接触する状態で上側固定部材に対して下方に折り曲げ形成されている請求項4記載の配管ダクト用固定具。
  6. 配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
    前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が形成され、
    前記下側固定部材には、前記フランジ部の下面に当接する第1当り部と、前記載置部の下面に当接する第2当り部とが上方側に折り曲げ形成されているとともに、前記第1・第2当り部の長さが、前記フランジ部と載置部との肉厚差の変動範囲の略中間値に相当する寸法差を付けた長さに構成されている配管ダクト用固定具。
  7. 配管ダクトの配設経路に配置される固定基材に、前記配管ダクトのダクト側板の下部に折り曲げ形成されたフランジ部を載置状態で締付け固定する配管ダクト用固定具であって、
    前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して上方側から当て付けられる上側固定部材と、前記ダクト側板のフランジ部と固定基材の載置部に対して下方側から当て付けられる下側固定部材、及び前記両固定部材を相対近接方向に締付け固定する締結手段が備えられているとともに、前記上側固定部材には、前記ダクト側板におけるフランジ部の上面と側板部の内側面との境界線又は当該境界線の近傍に位置する側板部の内側面に対して前記境界線に沿う又は略沿う姿勢で当接可能な装着姿勢規制用の当り部が形成され、
    前記上側固定部材と下側固定部材とを上下方向での相対移動を許容する状態で連結する連結手段が設けられている配管ダクト用固定具。
  8. 前記第1当り部の第1当り片の有効接当長が第2当り片の有効接当長よりも大に構成されている請求項4記載の配管ダクト用固定具。
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