JP6635491B1 - ブレース連結金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】吊りボルトにブレースボルトを連結する際の作業効率を向上させると共に、従来よりも強い強度で吊りボルトの振れ止め効果を発揮できるようにする。【解決手段】ブレース連結金具1は、吊りボルトを保持する保持部2と、保持部2から延設される一対の取付部3,4と、一対の取付部3,4のそれぞれに取り付けられる一対の固定部材5,6と、を有する。固定部材5,6は、ボルト部材7,8によって取付部3,4に対して位置決めされた状態で取り付けられる平板状の板部材30を備え、ボルト部材5,6が仮止め状態のときに取付部3,4と板部材30との間にブレースボルトを所定角度範囲内の任意の角度で挿通可能であり、ボルト部材7,8が締め付けられることにより、取付部3,4と板部材30との少なくとも一方を変形させてブレースボルトの挿通角度を保持した状態で取付部3,4と板部材30との間にブレースボルトを挟み込んで固定する。【選択図】図1

Description

本発明は、吊りボルトに対して斜め補強材となるブレースボルトを連結するブレース連結金具に関する。
従来、天井スラブなどの天井構造から垂下する吊りボルトが空気調和機などの天井吊り下げ物を支持する構造において、吊りボルトの上端近傍位置及び下端近傍位置に斜め補強材となるブレースボルトを連結して地震発生時の振動を抑制することが行われている。この種のブレース連結金具として、例えば特許文献1に開示されている従来品が知られている。
この従来品は、概略L字状の固定金具と、固定金具の両端に連結ボルトを介して取り付けられる一対のブレース支持金具とを有している。ブレース支持金具は、ブレースボルトの外周面に係合するU字状の係合部が設けられた第1部材と、第1部材に対向して配置される平板状の第2部材とを備えており、第1部材及び第2部材の一端側に連結ボルトが装着され、他端側に締着ボルトが装着される。このブレース支持金具は、連結ボルトを回転軸として第1部材及び第2部材を固定金具に対して相対的に回転変位させることが可能であり、ブレースボルトの配設角度に応じた姿勢とすることができる。そして連結ボルト及び締着ボルトの双方を仮止め状態としたままで第1部材と第2部材との間にブレースボルトを差し込んだ後、連結ボルト及び締着ボルトを締め付けることによりブレース連結金具を介してブレースボルトを吊りボルトに連結することができる。
特開2017−57704号公報
しかしながら、上記従来品は、仮止め状態のとき、第1部材及び第2部材からなるブレース支持金具が連結ボルトを中心に回転するため、作業者が比較的低い位置でブレースボルトの下端近傍位置を保持したままでブレースボルトの上端部分を第1部材と第2部材との間に差し込もうとすると、ブレース支持金具が姿勢変化してしまい、ブレースボルトの上端部分を差し込むことが難しい。そのため、作業者は、ブレース連結金具が取り付けられている高所位置まで登り、一方の手で第1部材と第2部材との間隔を広げ、他方の手でブレースボルトの上端部分を保持してブレースボルトを第1部材と第2部材との間に差し込む必要があり、ブレースボルトを仮止めする際の作業効率が低下するという問題がある。
また、上記従来品は、ブレース支持金具が連結ボルトを中心に回転変位可能な構成であるため、たとえ連結ボルトがきつく締め付けられているとしても、大規模地震発生時に過大な荷重がブレース支持金具に作用すると、ブレース支持金具が連結ボルトを中心に回転してしまう可能性がある。また、小規模地震が繰り返し発生した場合にも、連結ボルトが緩んでしまい、ブレース支持金具が容易に回転変位してしまう可能性がある。地震発生時にブレース支持金具が連結ボルトを中心に回転してしまうと、斜め補強材としての強度が低下するため、吊りボルトの変位量が大きくなり、吊りボルトの振れ止め効果を有効に発揮することができなくなるという問題がある。
また一般に、ブレースボルトの配設角度は、45°±15°の角度範囲内に収めることにより、斜め補強材として十分な強度を確保できることが知られている。しかし、上記従来品では、ブレース支持金具が連結ボルトを中心に360°回転可能であるため、ブレースボルトの配設角度を規制することができない。そのため、作業者が誤って上記角度範囲から外れた角度でブレースボルトを配置し、ブレース支持金具に連結してしまう可能性がある。そのような事態が発生すると、ブレースボルトの連結作業をやり直さなければならず、作業効率を低下させる要因となる。
さらに、上記従来品を用いて施工する際には、予めブレース連結金具の設置態様を図面化して施工業者に提出しなければならないことがある。そのような場合、上記従来品のようにブレース支持金具が角度変位する場合、ブレースボルトの配設角度に応じて固定金具に対するブレース支持金具の角度を調整しながら図面を作成しなければならず、図面作成時の作業効率が悪いという問題もある。
そこで本発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたものであり、作業者が比較的低い位置に居ながらブレースボルトの先端を簡単に差し込むことができ、しかも従来よりも強い強度で吊りボルトの振れ止め効果を発揮し、さらに作業者が誤って所定角度範囲から外れた角度でブレースボルトを配設してしまうことを未然に防止できるようにしたブレース連結金具を提供することを主たる目的とする。また、本発明は、仮に施工業者にブレース連結金具の設置態様を図面化して提出しなければならない場合であっても図面作成時の作業効率を従来よりも向上させることができるようにしたブレース連結金具を提供することを付加的な目的としている。
上記目的を達成するため、第1に、本発明は、ブレース連結金具(1)であって、吊りボルトを保持する保持部(2)と、前記保持部(2)から互いに略直角を成す角度で延設される一対の取付部(3,4)と、前記一対の取付部(3,4)のそれぞれに取り付けられる一対の固定部材(5,6)と、を有し、前記一対の固定部材(5,6)のそれぞれは、ボルト部材(7,8)によって前記取付部(3,4)に位置決めされた状態で取り付けられる平板状の板部材(30)を備えて構成され、前記ボルト部材(7,8)が仮止め状態のときに前記取付部(3,4)と前記板部材(30)との間にブレースボルト(120)を所定角度範囲内の任意の角度で挿通可能であり、前記ボルト部材(7,8)が締め付けられることにより、前記取付部(3,4)及び前記板部材(30)の少なくとも一方を変形させて前記板部材(30)が変形し、前記ブレースボルト(120)の挿通角度を保持した状態で前記取付部(3,4)と前記板部材(30)との間に前記ブレースボルト(120)を挟み込んで固定することが可能であることを特徴とする構成である。
第2に、本発明は、上記第1の構成を有するブレース連結金具(1)において、前記固定部材(5,6)は、第1のボルト部材(7)及び第2のボルト部材(8)によって前記取付部(3,4)に対して位置決めされた状態に取り付けられることを特徴とする構成である。
第3に、本発明は、上記第2の構成を有するブレース連結金具(1)において、前記固定部材(5,6)は、前記第1のボルト部材(7)と前記第2のボルト部材(8)の間に挿通される前記ブレースボルト(120)を前記取付部(3,4)との間に挟み込んで固定することを特徴とする構成である。
第4に、本発明は、上記第2又は第3の構成を有するブレース連結金具(1)において、前記板部材(30)は、前記第1のボルト部材(7)を挿通可能な第1の孔(30a)と前記第2のボルト部材(8)を挿通可能な第2の孔(30b)とを有することを特徴とする構成である。
尚、上記において括弧内に示す符号は、単なる例示であり、上記符号によって本発明が限定されるものではない。
本発明のブレース連結金具によれば、作業者が比較的低い位置に居ながらブレースボルトの先端を簡単に差し込むことができ、しかも従来よりも強い強度で吊りボルトの振れ止め効果を有効に発揮し、さらに作業者が誤って所定角度範囲から外れた角度でブレースボルトを配設してしまうことを未然に防止することができるようになる。また、仮に施工業者にブレース連結金具の設置態様を図面化して提出しなければならない場合であっても、本発明のブレース連結金具には、ブレースボルトの配設角度に応じて姿勢が変化する部材が存在しないため、図面作成時の作業効率を従来よりも飛躍的に向上させることができるようになる。
ブレース連結金具を示す斜視図である。 ブレース連結金具の各構成部材を分解した状態を正面側から視た斜視図である。 ブレース連結金具の各構成部材を分解した状態を背面側から視た斜視図である。 ブレース連結金具の設置態様を示す側面図である。 固定部材の一構成例を示す図である。 ブレース連結金具を吊りボルトに取り付ける際の施工手順の例を示す図である。 取付部と固定部材との間にブレースボルトを装着する例を示す図である。 ブレースボルトの先端を取付部と固定部材との間に差し込む例を示す図である。 ボルト部材を締め付けて板部材を変形させた状態を示す斜視図である。 板部材が変形する前後の状態を示す拡大図である。 板部材が湾曲変形するラインを示す図である。 ブレース連結金具の強度試験を行ったときの構成を示す図である。 強度試験の結果を示す図である。 ブレース連結金具の第1の変形例を示す図である。 ブレース連結金具の第2の変形例を示す図である。 ブレース連結金具の第2の変形例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態であるブレース連結金具1を示す斜視図であり、(a)はブレース連結金具1を正面側から視た図を、(b)はブレース連結金具1を背面側から視た図を示している。図2は、ブレース連結金具1の各構成部材を分解した状態を正面側から視た斜視図である。図3は、ブレース連結金具1の各構成部材を分解した状態を背面側から視た斜視図である。さらに図4は、ブレース連結金具1の設置態様を示す側面図である。
まず図4に示すように、本実施形態のブレース連結金具1は、天井スラブなどの天井構造100から垂下する吊りボルト110と、一対の吊りボルト110間に斜め方向に配設されるブレースボルト120とを連結するための金具である。
吊りボルト110は、空気調和機などの天井吊り下げ物150を天井空間に吊り下げた状態で支持するボルトである。例えば天井構造100には、天井吊り下げ物150の四隅の位置に設けられている連結部151に接続可能なように4本の吊りボルト110が取り付けられる。それら4本の吊りボルト110は、それぞれの下端部において天井吊り下げ物150の四隅の連結部151に連結され、天井吊り下げ物150を所定の高さ位置で支持する。
ブレースボルト120は、それら4本の吊りボルト110のうち、互いに隣接する2本の吊りボルト110間において斜め方向に配設され、上端部が一方の吊りボルト110の上端近傍位置に連結され、下端部が他方の吊りボルト110の下端近傍位置に連結される。ブレースボルト120の配設角度は、天井構造100から天井吊り下げ物150の上面までの寸法に応じて適宜調整される。例えば、水平ラインを0°の基準とすると、天井構造100から天井吊り下げ物150の上面までの寸法が長くなれば、ブレースボルト120の配設角度が大きくなり、反対に、天井構造100から天井吊り下げ物150の上面までの寸法が短くなれば、ブレースボルト120の配設角度が小さくなる。ブレース連結金具1は、そのような多様な角度で配設されるブレースボルト120を吊りボルト110に連結することができる構造を有している。
2本の吊りボルト110の間には、2本のブレースボルト120が互いに交叉するように配置される。そのため、ブレース連結金具1は、1本の吊りボルト110の上部と下部との互いに異なる高さ位置となる2箇所に取り付けられ、それぞれの高さ位置でブレースボルト120を吊りボルト110に連結する。図4では、吊りボルト110の下部に取り付けられるブレース連結金具1をブレース連結金具1aとして示しており、吊りボルト110の上部に取り付けられるブレース連結金具1をブレース連結金具1bとして示している。ブレース連結金具1aとブレース連結金具1bとは、互いに上下を反転させた状態で使用される点を除き、同一の構成及び機能を有している。
次に、ブレース連結金具1について説明する。ブレース連結金具1は、図1、図2及び図3に示すように、全体として概略90度に折れ曲がったL字状の形状を有し、その折れ曲がった部分で吊りボルト110を保持する。つまり、ブレース連結金具1は、L字状に折れ曲がった部分に吊りボルト110を保持する保持部2を有している。このブレース連結金具1は、概略L字状の第1金具10と、第1金具10の折れ曲がった部分の内側に配置され、第1金具10と同様に概略L字状の第2金具20とを有し、これらが互いに組み付けられた状態で使用される。吊りボルト110を保持する保持部2は、第1金具10と第2金具20とに挟まれたコーナー部(L字部)に形成される。
また、ブレース連結金具1は、保持部2から互いに略直角を成す角度で延設される一対の取付部3,4と、それら一対の取付部3,4のそれぞれに取り付けられる一対の固定部材5,6とを有している。例えば、固定部材5は、第1のボルト部材7と第2のボルト部材8とによって一方の取付部3に対して位置決めされた状態(取付部3に対して角度変位しない状態)に取り付けられる。また、固定部材6も同様に、第1のボルト部材7と第2のボルト部材8とによって他方の取付部4に対して位置決めされた状態(取付部4に対して角度変位しない状態)に取り付けられる。これら固定部材5,6は、ブレースボルト120を取付部3,4に対して固定するための部材である。
第1金具10は、矩形金属プレートの中央部を概略L字状に折り曲げて形成される金具である。第1金具10は、その中央に設けられる円弧状に90度折り曲げられた屈曲部11と、その屈曲部11の両側から互いに直角を成すように延設される平板状の一対の取付部3,4とを備えている。
屈曲部11は、その内側に吊りボルト110を保持するように構成される。つまり、屈曲部11は、ブレース連結金具1における保持部2の一部を形成する。そのため、屈曲部11の内側は、ブレースボルト120の外径サイズに対応した円弧形状とすることが好ましい。そして円弧状の屈曲部11の内側には、吊りボルト110の外周面に形成される雄螺子と係合する係合突起12が設けられる。例えば図3に示すように係合突起12は、第1金具の長手方向に沿って横方向(水平方向)に伸びる爪状の突起が縦方向に複数配置されて構成される。
一対の取付部3,4のそれぞれには、ボルト13を挿通するために横方向(取付部3,4の先端方向)に長く形成された長孔14が形成されると共に、その長孔14よりも更に先端側に第1のボルト部材7と第2のボルト部材8を挿通するための2つの孔が形成される。例えば図2に示すように、取付部3の先端側には、第1のボルト部材7を挿通するための孔3aと、第2のボルト部材8を挿通するための孔3bとが形成され、取付部4の先端側には、第1のボルト部材7を挿通するための孔4aと、第2のボルト部材8を挿通するための孔4bとが形成される。これらの孔3a,3b,4a,4bの背面側には、図3に示すようにナット9が配設され、孔3a,3b,4a,4bに挿通されるボルト部材7,8は、それぞれのナット9に螺合する。尚、各ナット9は、取付部3,4の背面側に予め固定されていても良い。また、一対の取付部3,4は、背面側にナット9を有するものに限られず、例えば孔3a,3b,4a,4bに対してバーリング加工を施し、孔3a,3b,4a,4bの内側に雌螺子を形成することにより、ボルト部材7,8を孔3a,3b,4a,4bに対して直接螺合できる構造としても良い。
第2金具20は、第1金具10よりも短尺の矩形金属プレートを使用して形成される。すなわち、第2金具20は、矩形金属プレートの中央部を概略W字状に折り曲げて形成される金具である。第2金具20は、その中央に設けられる円弧状に湾曲した湾曲部21と、その湾曲部21の両側から互いに直角を成すように延設される一対の平板部とを備える。
湾曲部21は、その内側に吊りボルト110を保持するように構成される。つまり、湾曲部21は、ブレース連結金具1における保持部2の一部を形成する。そのため、湾曲部21の内側は、ブレースボルト120の外径サイズに対応した円弧形状とすることが好ましい。そして円弧状の湾曲部21の内側には、屈曲部11と同様に、吊りボルト110の外周面に形成される雄螺子と係合する係合突起12が設けられる。尚、係合突起12は、第1金具10と第2金具20のいずれか一方に設けられたものであっても良い。
湾曲部21の両側に位置する平板部には、ボルト13と螺合する雌螺子部22が形成される。雌螺子部22は、例えば第2金具20に形成した孔にバーリング加工を施すことによってその孔の周囲に第2金具20の表面から立ち上げた壁部を一体形成し、その壁部の内側に雌螺子を形成することによって形成される。ただし、雌螺子部22は、これに限られるものではなく、例えば第2金具20に形成した孔の背面側に予めナットを固定したものであっても構わない。
保持部2は、第1金具10の屈曲部11と第2金具20の湾曲部21とによって構成され、吊りボルト110を屈曲部11と湾曲部21との間に挟み込んで保持する。保持部2の左右両側においてボルト13が締め付けられ、第1金具10と第2金具20とが互いに固定されることにより、保持部2は、吊りボルト110の任意の高さの位置に固定される。保持部2が吊りボルト110に固定されると、上述した係合突起12が吊りボルト110の雄螺子と係合し、ブレース連結金具1が吊りボルト110の長手方向に沿って移動しない状態に位置決めされる。
一対の取付部3,4は、ブレースボルト120の配設方向に沿うように互いに略直角を成す角度で保持部2から外側に延設される。これら取付部3,4は、いずれも吊りボルト110と平行に配置される金属板として形成される。上述したように取付部3には、第1のボルト部材7及び第2のボルト部材8を挿通可能な2つの孔3a,3bが設けられる。図2に示すように、これら2つの孔3a,3bの中心を結ぶラインは、鉛直方向に対して所定角度傾斜させた状態となっている。また取付部4に設けられる2つの孔4a,4bの中心を結ぶラインも、鉛直方向に対して所定角度傾斜させた状態となっている。ここで、屈曲部11から孔3aまでの距離と屈曲部11から孔4aまでの距離は互いに等しく、また屈曲部11から孔3bでの距離と屈曲部11から孔4bまでの距離は互いに等しくなるように形成される。また、孔3a,3bの間隔は、ブレースボルト120の直径よりも若干大きい間隔として形成される。具体的には、第1のボルト部材7及び第2のボルト部材8が孔3a,3bの背面側にあるナット9に螺合した状態において、第1のボルト部材7及び第2のボルト部材8の間に挿通したブレースボルト120を少なくとも所定角度範囲内で揺動させることができる程度の間隔として形成される。また、孔4a,4bの間隔も同様である。
次に固定部材5,6について詳しく説明する。固定部材5,6は、取付部3,4に取り付けられる部材であり、取付部3,4との間にブレースボルト120を挟み込んだ状態で固定する金具である。図5は、固定部材5,6の一構成例を示す図であり、(a)は固定部材5,6の斜視図を、(b)は断面図を示している。図5(a)に示すように、固定部材5,6は、平板状の板部材30によって構成される部材である。板部材30は、概略長方形の薄板金属によって構成され、その長手方向に沿って、第1のボルト部材7を挿通可能な第1の孔30aと、第2のボルト部材8を挿通可能な第2の孔30bとを有している。例えば、本実施形態の板部材30は、取付部3,4の板厚よりも薄い板厚で形成される。
図5(b)に示すように、板部材30に形成される2つの孔30a,30bの直径D1は、第1のボルト部材7及び第2のボルト部材8の雄螺子部の外径と同サイズ又はそれよりも若干大きいサイズに形成される。また、2つの孔30a,30bの間隔D2は、取付部3,4に形成される2つの孔3a,3b(又は4a,4b)の間隔と同じである。固定部材5,6は、このような板部材30と取付部3,4との間にブレースボルト120を挟み込むように構成される。
上記のように構成される固定部材5,6は、図1乃至図3に示すように、一対の取付部3,4のそれぞれに対し、第1のボルト部材7及び第2のボルト部材8を用いて取り付けられる。上述したように第1及び第2のボルト部材7,8を一対の取付部3,4に取り付けるための孔3a,3b及び4a,4bは、いずれも鉛直方向に対して所定角度傾斜している。そのため、固定部材5,6は、一対の取付部3,4に対して所定角度傾斜した状態で取り付けられる。
上記のように構成されるブレース連結金具1は、第1金具10に設けられた屈曲部11と、第2金具20に設けられた湾曲部21との間に吊りボルト110を挟み込むようにして取り付けられるため、吊りボルト110の上端部が天井構造100に接続され、下端部に天井吊り下げ物150が既に取り付けられている場合であっても後付けで吊りボルト110に取り付けることができる。図6は、ブレース連結金具1を後付けで吊りボルト110に取り付ける際の施工手順を示す図である。まず作業者は、図6(a)の矢印F1で示すように、吊りボルト110を第1金具10の屈曲部11の内側に導入する。そして図6(b)に示すようにボルト13を用いて第1金具10と第2金具20とを仮止めする。第1金具10と第2金具20とが仮止めされた状態のとき、ボルト13は、長孔14の内側において取付部3,4の先端寄りに位置している。その状態でボルト13が雌螺子部22に対して螺合進行していくと、第2金具20と第1金具10との距離が次第に小さくなる。このとき、他方のボルト13は、長孔14の内側を、取付部3,4の先端寄りの位置から吊りボルト110(保持部2)に近づくように移動する。そのため、ボルト13の締め付けが行われることに伴って、矢印F2で示すように第2金具20と第1金具10との距離をスムーズに縮小させることが可能である。そして2つのボルト13の締着作業が終了すると、図6(c)に示すように2つのボルト13はいずれも長孔14の内側において吊りボルト110(保持部2)に近い位置まで移動し、屈曲部11と湾曲部21とが左右ほぼ均等な状態で吊りボルト110を挟持した状態となる。このようにブレース連結金具1は、第1金具10に長孔14を設けており、ボルト13をその長孔14に挿通して第2金具20の雌螺子部22に螺合させるようにしているため、保持部2の両側の略直角に開いた部分に対して一対のボルト13を締着する作業を行うときには、ブレース連結金具1の外側からボルト13の締め付け作業を行うことができるため、作業がし易く、作業効率に優れている。
ブレース連結金具1が吊りボルト110に取り付けられると、作業者は、一対の取付部3,4と固定部材5,6との間にブレースボルト120を取り付ける。図7は、取付部4と固定部材6との間にブレースボルト120を装着する例を示す図である。固定部材6を取付部4に取り付ける第1及び第2のボルト部材7,8を予め仮止め状態としておくことで、固定部材6を取付部4から離間させ、ブレースボルト120を挿通させる挿通空間31を拡大させることができる。そのため、作業者は、挿通空間31を拡大させた状態で、図7(a)に示すようにブレースボルト120の先端を取付部4と固定部材6との間の挿通空間31へ挿入する。このとき、作業者は、ブレースボルト120の先端を2つのボルト部材7,8の間に挿入する。
上述したように、2つのボルト部材7,8はブレースボルト120を少なくとも所定角度範囲内で揺動させることができる間隔に設けられている。言い換えると、第1及び第2のボルト部材7,8は、所定の間隔で設置されることにより、ブレースボルト120の配設角度を所定角度範囲内に規制することができる。そのため、作業者は、取付部4と固定部材6との間にブレースボルト120の先端を差し込むとき、所定角度範囲内においてブレースボルト120の角度を調整可能である。図7(b)は、固定部材6を省略した状態を示す断面図である。例えば、水平ラインL1を0°の基準としたとき、2つのボルト部材7,8は、ブレースボルト120の取付角度θが45°±15°の範囲内となるように規制し、その範囲内であれば任意の角度でブレースボルト120を挿通可能としている。そのため、作業者は、ブレース連結金具1にブレースボルト120を連結する際に、誤って所定角度範囲内から外れた角度でブレースボルト120を配置してしまうことがない。つまり、ブレース連結金具1は、ブレースボルト120の取付角度θに関するフェイルセーフ機能を備えているのである。尚、図7では、一対の取付部3,4のうち、一方の取付部4と固定部材6との間にブレースボルト120を装着する例を示したが、他方の取付部3と固定部材5との間にブレースボルト120を装着する場合も同様である。
また、固定部材5,6は、図7(a)に示すように、鉛直方向Zに対して所定角度α傾斜した状態で取付部3,4に取り付けられる。このように固定部材5,6を所定角度α傾斜させることにより、ブレース連結金具1を角度αに応じて小型化できるという利点がある。例えば、角度αが0°に近づく程、固定部材5,6のサイズを大きくすることが必要となり、取付部3,4の鉛直方向の寸法が大きくなると共に、ブレース連結金具1の重量が増し、取り扱い難くなる。また、角度αが90°に近づく場合も同様に、固定部材5,6のサイズを大きくすることが必要となり、取付部3,4の水平方向の寸法も大きくなるので、上記と同様に取り扱い難くなる。そのため、本実施形態では、角度αを約38°に設定しており、固定部材5,6と取付部3,4の双方の小型化を図っている。ただし、角度αは、約38°に限定されるものではない。例えば、角度αを30°〜60°の範囲内に設定すれば、ブレース連結金具1の取り扱い易さを阻害しない程度の小型化と軽量化を実現することができる。
また本実施形態のブレース連結金具1は、2つのボルト部材7,8によって固定部材6が取付部4に位置決めされており、固定部材6が角度変位しない。つまり、図7(a)に示す角度αが変化しない状態に固定部材6が取り付けられている。そのため、作業者は、比較的低い位置に居ながら、ブレースボルト120の下端近傍位置を保持した状態でブレースボルト120の上端部分を吊りボルト110の上部に取り付けられたブレース連結金具1bの取付部3,4と固定部材5,6との間に容易に差し込むことができる。図8は、ブレースボルト120の先端を取付部3,4と固定部材5,6との間に差し込む例を示す図である。例えば作業者は、図8(a)に示すようにブレースボルト120の上端部分(先端)を固定部材5,6と取付部3,4の間の挿通空間31に接近させた後、図8(b)に示すようにブレースボルト120の先端を固定部材6の平板状の板部材30に引っ掛けて矢印F3の方向へ移動させることにより、ブレースボルト120を差し込むための挿通空間31を簡単に拡大させることができる。すなわち、固定部材5,6が取付部3,4に対して回転しないため、作業者は挿通空間31を簡単に広げることができるのである。そして作業者は、図8(c)において矢印F4で示すように、拡大させた挿通空間31にブレースボルト120を差し込むことにより、ブレースボルト120を取付部3,4と固定部材5,6との間に配置することができる。そして吊りボルト110の下部に取り付けられたブレース連結金具1aの取付部3,4と固定部材5,6との間にブレースボルト120の下端部分を差し込み、2つのボルト部材7,8を締め付けることでブレースボルト120を仮止めすることができる。その後、作業者は、吊りボルト110の上部に取り付けられたブレース連結金具1bの2つのボルト部材7,8を締め付けることにより、ブレースボルト120を2つの吊りボルト110間に連結した状態で固定する。したがって、本実施形態のブレース連結金具1は、作業者が比較的低い位置からでも吊りボルト110の上部に取り付けられているブレース連結金具1に対してブレースボルト120を差し込み易い構造となっており、従来よりも作業効率を向上させることができるという利点がある。
上記のように作業者は、取付部3,4と固定部材5,6の間にブレースボルト120を挿入した状態で2つのボルト部材7,8を締め付けることにより、ブレースボルト120を取付部3,4と固定部材5,6との間に挟み込まれた状態に固定する。図9はブレースボルト120を取付部3,4と固定部材5,6との間に挟み込んで固定した状態を示す図であり、図10は図9のA−A'線に対して直角方向からみたブレースボルト120の固定態様を示す図である。固定部材5,6は、ブレースボルト120が所定角度範囲内のいずれの角度で2つのボルト部材7,8間に挿入されている状態であっても、2つのボルト部材7,8が締め付けられることによって、取付部3,4よりも薄い板部材30を変形させ、板部材30を変形させた状態でブレースボルト120を固定することができる。すなわち、図10(a)に示すように2つのボルト部材7,8が仮止めされている状態から締め付けられていくと、固定部材5,6は、板部材30の中央の位置をブレースボルト120の外周面に当接させる。その後、ボルト部材7,8がさらに締め付けられると、ボルト部材7,8の締着力(軸力)によって、固定部材5,6は、図10(b)に示すように、板部材30をブレースボルト120の外周面に沿って湾曲変形させていくようになる。そしてボルト部材7,8が所定の締付けトルクで締め付けられると、固定部材5,6は、板部材30の中心部分及びその周辺部分においてブレースボルト120の外周面の一部を包囲した状態で固定される。
このような板部材30の湾曲変形は、固定部材5,6に対するブレースボルト120の挿通方向に沿って発生する。図11は、固定部材6において板部材30が湾曲変形するライン50を示す図である。例えば、図11(a)に示すようにブレースボルト120の取付角度θが比較的大きいとき、ボルト部材7,8の締め付けによって固定部材6の板部材30が湾曲変形するライン50は、ブレースボルト120の取付角度θと同様の角度となる。また、図11(b)に示すようにブレースボルト120の取付角度θが比較的小さいとき、ボルト部材7,8の締め付けによって固定部材6の板部材30が湾曲変形するライン50もブレースボルト120の取付角度θと同様の角度となる。つまり、ブレースボルト120の取付角度θにかかわらず、ボルト部材7,8の締め付けによって、固定部材6の板部材30は、ブレースボルト120の挿通方向に沿って変形するため、ブレースボルト120の外周面をブレースボルト120の長手方向に沿って包囲することができ、ブレースボルト120が角度変位することを防止することができる。したがって、ボルト部材7,8が締め付けられた後、仮に大規模地震が発生してブレースボルト120に大きな力が作用したとしても、固定部材6は、ブレースボルト120の取付角度θを変化させることがない。このように本実施形態のブレース連結金具1は、ボルト部材7,8が締め付けられることにより、板部材30を変形させ、ブレースボルト120の配設角度を保持した状態で固定部材5,6と取付部3,4との間にブレースボルト120を挟み込んで固定するため、施工し易いだけでなく、より強固な状態でブレースボルト120を連結することができるのである。
このようなブレース連結金具1は、ブレースボルト120を取付部3,4に対して固定する固定部材5,6が取付部3,4に対して回転しないため、仮に大規模地震が発生した場合であってもブレースボルト120を強固に保持することができ、吊りボルト110の変位量を小さく抑えることができる。これを検証した強度試験について説明する。
図12は、ブレース連結金具1の強度試験を行ったときの構成を示す図である。強度試験では、天井吊り下げ物150の代わりに、4本の吊りボルト110の下端部を連結するフレーム材200を取り付け、そのフレーム材200に対し、壁面210に固定した油圧シリンダー211でX方向へ荷重をかけた。油圧シリンダー211とフレーム材200との間には、ロードセル(荷重計)212を配置し、油圧シリンダー211による荷重を計測した。また、油圧シリンダー211による荷重が作用する部分とは反対側のフレーム材200を支持している吊りボルト110aには、ワイヤー巻き取り式の変位計213を設置し、吊りボルト110aのX方向の変位を計測した。
図13は、強度試験の結果を示す図である。図13における実線T1は、本実施形態のブレース連結金具1を用いた場合の変位量を示しており、破線T2は、特許文献1の従来品を用いた場合の変位量を示している。図13に示すように、本実施形態のブレース連結金具1は、従来品と比較すると同一荷重が作用したときの吊りボルト110aの変位量が小さくなっている。つまり、本実施形態のブレース連結金具1は、固定部材5,6が取付部3,4に対して相対変位しないため、常に同じ姿勢でブレースボルト120を保持しているので、ブレースボルト120による斜め補強材としての強度を低下させず、吊りボルト110aの変位量が大きくなることを抑制しているのである。これに対し、従来品は、ブレース支持金具が連結ボルトを中心に回転してしまうため、荷重に応じてブレース支持金具の姿勢が変化してしまい、ブレースボルト120による斜め補強材としての強度を低下させてしまうことが原因で吊りボルト110aの変位量が大きくなっている。したがって、本実施形態のブレース連結金具1は、連結ボルトを中心に姿勢変化する従来品に比べて強度が高く、優れた振れ止め効果を発揮するのである。
さらに、本実施形態のブレース連結金具1は、取付部3,4に対する固定部材5,6の取り付け角度が変化しないため、図面化する際に角度調整などを行う必要がない。そのため、仮に施工業者にブレース連結金具1の設置態様を図面化して提出しなければならない場合であっても、図面作成時の作業効率を従来よりも飛躍的に向上させることができるという利点もある。
このように本実施形態のブレース連結金具1は、取付部3,4に対して固定部材5,6を位置決めした状態で取り付けると共に、取付部3,4と固定部材5,6との間にブレースボルト120を所定角度範囲内の任意の角度で設置できるようにしている。そのため、本実施形態のブレース連結金具1は、作業者が比較的低い位置に居ながらブレースボルト120の先端を簡単に差し込むことができ、しかも従来よりも強い強度で吊りボルト110の振れ止め効果を発揮し、さらに作業者が誤って所定角度範囲から外れた角度でブレースボルト120を配設してしまうことを未然に防止することができるものである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態において説明したものに限定されるものではない。すなわち、本発明には、上記実施形態において説明したものに種々の変形例を適用したものが含まれる。
例えば、上記実施形態では、板部材30に形成される2つの孔30a,30bが丸孔である場合を例示した。しかし、板部材30に形成される2つの孔30a,30bは丸孔に限られない。図14は、板部材30に形成される2つの孔30a,30bの変形例を示す図である。図14(a)に示すように、板部材30に形成される2つの孔30a,30bは、板部材30の長手方向に沿って形成される長孔であっても良い。ただし、この場合も、2つの孔30a,30bの間隔D2は、丸孔の場合と同様に、取付部3,4に形成される2つの孔3a,3b(又は4a,4b)の間隔と同じである。このように板部材30に形成される2つの孔30a,30bを長孔として形成することにより、ボルト部材7,8を締め付けたときに、板部材30は、ブレースボルト120の外周面の広い部分を包囲することができるようになる。すなわち、固定部材5,6と取付部3,4との間にブレースボルト120を挿通した状態でボルト部材7,8を締め付けると、図14(b)に示すように、板部材30はボルト部材7,8の締着力によって撓んでいく。このとき、孔30a,30bに対するボルト部材7,8の挿通位置が長孔の両端側に向かって次第に移動していくため、図14(b)に示すように板部材30を大きく撓ませることができる。その結果、板部材30がブレースボルト120の周囲を掴んだ状態で取付部3,4に固定される。したがって、板部材30がブレースボルト120の取付角度θを保持する強度をより一層高めることができるという利点がある。
また、図15に示すように一対の取付部3,4のそれぞれにブレースボルト120の外周面と係合する係合突起60を設けても良い。例えば、取付部3において2つの孔3a,3bの間に複数の係合突起60を設けると共に、取付部4にも2つ孔4a,4bの間に複数の係合突起60を設ける。これら複数の係合突起60は、ブレースボルト120が所定角度範囲内のどのような角度で挿通された場合でも、少なくとも1つの係合突起60がブレースボルト120の外周面と係合する位置に配置される。
図16は、取付部3,4に設ける係合突起60の例を示す図である。係合突起60は、例えば取付部3,4の背面側からパンチ加工などによって押圧することにより形成される。これにより、係合突起60の内側には、図16(a)に示すように中空空間61が形成される。このような係合突起60を孔3a,3b(又は4a,4b)の間に複数形成するのである。そしてブレースボルト120が取付部3,4と固定部材5,6との間に差し込まれた状態でボルト部材7,8が締め付けられると、係合突起60には、固定部材5,6からの押圧力FPが作用し、図16(b)に示すようにブレースボルト120の外周面に形成された雄螺子によって押し潰される。その結果、係合突起60は、ブレースボルト120の外周面と係合し、ブレースボルト120の位置ずれや姿勢変化を規制できるようになる。したがって、一対の取付部3,4に係合突起60を設けることにより、より強固にブレースボルト120を固定することができるようになる。尚、同様の係合突起60を固定部材5,6の板部材30に設けるようにしても良い。
また、上記実施形態では、固定部材5,6の板部材30が取付部3,4よりも薄く形成されるため、2つのボルト部材7,8の締め付けによって板部材30が変形する場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、例えば取付部3,4の板厚を板部材30よりも薄くし、2つのボルト部材7,8が締め付けられることによって取付部3,4が湾曲変形するものであっても構わない。また、取付部3,4と板部材30とを略同一の板厚にし、2つのボルト部材7,8が締め付けられた場合、取付部3,4と板部材30との双方が湾曲変形するものであっても構わない。すなわち、本発明は、2つのボルト部材7,8が締め付けられることにより、取付部3,4と板部材30との少なくとも一方を変形させてブレースボルト120の挿通角度を保持した状態で取付部3,4と板部材30との間にブレースボルト120を挟み込んで固定するものであれば良い。
また、上記実施形態では、一対の取付部3,4に対して固定部材5,6を鉛直方向に対して所定角度傾斜させた状態で取り付ける場合を例示した。しかし、固定部材5,6は、必ずしも取付部3,4に対して所定角度傾斜させたものに限られない。すなわち、固定部材5,6は、鉛直方向に対して平行な状態で取付部3,4に取り付けられるものであっても構わない。
また、上記実施形態では、固定部材5,6が平板状の板部材30で構成される場合を例示したが、固定部材5,6は、単に板部材30のみで構成されるものに限られない。すなわち、固定部材5,6は、板部材30に対して他の構造物を付加したものを採用しても構わない。ただし、その場合であっても他の構造物が上述した板部材30の機能を阻害しないようにすることが好ましい。
1(1a,1b)…ブレース連結金具、2…保持部、3,4…取付部、5,6…固定部材、7…第1のボルト部材、8…第2のボルト部材、10…第1金具、20…第2金具、30…板部材、30a,30b…孔、110…吊りボルト、120…ブレースボルト。

Claims (4)

  1. 吊りボルトを保持する保持部と、
    前記保持部から互いに略直角を成す角度で延設される一対の取付部と、
    前記一対の取付部のそれぞれに取り付けられる一対の固定部材と、
    を有し、
    前記一対の固定部材のそれぞれは、ボルト部材によって前記取付部に位置決めされた状態で取り付けられる平板状の板部材を備えて構成され、
    前記ボルト部材が仮止め状態のときに前記取付部と前記板部材との間にブレースボルトを所定角度範囲内の任意の角度で挿通可能であり、前記ボルト部材が締め付けられることにより、前記取付部と前記板部材との少なくとも一方を変形させて前記ブレースボルトの挿通角度を保持した状態で前記取付部と前記板部材との間に前記ブレースボルトを挟み込んで固定することが可能であることを特徴とするブレース連結金具。
  2. 前記固定部材は、第1のボルト部材及び第2のボルト部材によって前記取付部に対して位置決めされた状態に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のブレース連結金具。
  3. 前記固定部材は、前記第1のボルト部材と前記第2のボルト部材の間に挿通される前記ブレースボルトを前記取付部との間に挟み込んで固定することを特徴とする請求項2に記載のブレース連結金具。
  4. 前記板部材は、前記第1のボルト部材を挿通可能な第1の孔と前記第2のボルト部材を挿通可能な第2の孔とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載のブレース連結金具。
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