JP5321119B2 - 無効電力補償装置及び無効電力補償装置の制御方法 - Google Patents

無効電力補償装置及び無効電力補償装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、負荷が接続された電力系統の電圧変動を抑制する無効電力補償装置及び無効電力補償装置の制御方法に関する。
電力系統の電圧変動を抑制する無効電力補償装置として、例えば、図4に示す無効電力補償装置1が提案されている。
この無効電力補償装置1は、電力系統2から系統インピーダンス3を介して負荷4が接続された系統において、系統インピーダンス3と負荷4との間に配置され、負荷4によって発生する無効電力を補償するように動作する。
無効電力補償装置1は、無効電力補償部11と制御部12とで構成される。
無効電力補償部11は、例えば、遅れ無効電力発生用のリアクトル11aと、このリアクトル11aの一端に接続されたスイッチ部11bと、進相コンデンサ11cとを備えて構成され、進相コンデンサ11cは、直列に接続されたリアクトル11a及びスイッチ部11bと並列に接続される。また、リアクトル11aと進相コンデンサ11cとの接続点が、系統インピーダンス3と負荷4との間に接続される。前記スイッチ部11bは、2つのサイリスタSCR1及びSCR2が逆並列に接続されて構成される。
制御部12は、系統電圧検出器16で検出された系統インピーダンス3及び負荷4間の系統電圧Vs及び負荷電流検出器18で検出された負荷電流Ifに基づき、サイリスタSCR1及びSCR2の導通/非導通を制御する。これらサイリスタSCR1及びSCR2による位相制御を行い、リアクトル11aに流れる遅れ無効電力を調整することにより、リアクトル11aに流れる遅れ無効電力と進相コンデンサ11cの容量との合成で表される無効電力補償装置1の無効電力Qtを制御する。
無効電力補償部11は、負荷4が発生する無効電力を補償するように動作する。
ここで、負荷4が発生する無効電力をQf、無効電力補償装置1の無効電力をQt、系統の無効電力をQsとすると、Qt=Qfとなるように無効電力補償部11を動作させることで、系統電圧の電圧変動を抑制することができる。
図5は、無効電力補償装置1の制御部12の構成の一例を示すブロック図である。この構成は、例えば、特許文献1に記載されている。
図5において、無効電力演算器21は、系統電圧Vs及び負荷電流Ifに基づき無効電力を演算し、これを負荷無効電力Qfとする。
また、目標電圧設定器22において系統電圧の実効値の目標電圧を設定し、目標電圧設定器22で設定された目標電圧と系統電圧検出器16で検出された系統電圧Vsの実効値との差電圧ΔVを減算器23で演算し、この差電圧ΔVを電圧調節器24に入力する。そして、電圧調節器24において、差電圧ΔVに基づき負荷無効電力Qfを補正するための無効電力補正量ΔQvを演算する。
そして、無効電力演算器21で演算された負荷無効電力Qfと、電圧調節器24で算出された無効電力補正量ΔQvとを加算器25で加算し、これを目標無効電力補償量QMとしてゲート制御回路26に出力する。ゲート制御回路26は、無効電力補償部11の無効電力が、目標無効電力補償量QM相当となる制御信号を生成し、この制御信号に応じてスイッチ部11bの各サイリスタSCR1及びSCR2を駆動する。
特開平5−333953号公報(4図)
図5に示すように、負荷電流Ifと系統電圧Vsとから演算した負荷無効電力Qfに基づき無効電力補償を行なうことにより、負荷4の無効電力Qfによる系統電圧の電圧変動を抑制することができる。さらに、系統電圧Vsから演算された無効電力補正量ΔQvをも用いて無効電力補償を行なうことにより、無効電力補償の対象とする負荷4を除く、他の負荷の無効電力による系統電圧の電圧変動や、負荷有効電力或いは、負荷無効電力の演算誤差によって残留した無効電力による系統電圧の電圧変動等を抑制することができる。
このように、系統電圧Vsに基づき無効電力補償を行なうことにより、負荷4を除く負荷の無効電力、あるいは、負荷有効電力等に起因する系統電圧の電圧変動を抑制することができるが、無効電力補正量ΔQvの演算は、負荷無効電力Qfの演算に対して遅いため、負荷無効電力演算を行なわず、全て系統電圧Vsに基づく無効電力補正量で補償するという制御方法は、負荷の無効電力に対する追従性の観点から現実的ではない。
ところで、このように、負荷無効電力Qfと系統電圧に基づく無効電力補正量ΔQvとの和を目標量として無効電力補償を行なう場合、図6(a)に示すように、負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和が無効電力補償装置1の装置容量Qcapを超えると、図6(b)に示すように、装置容量Qcap(100%)を超える領域相当の無効電力補償を行なうことができない。
つまり、負荷変動に追従して演算されている負荷無効電力Qf相当の補償を行なうことができなくなり、その結果、補償性能の低下を引き起こす可能性がある。これを回避するためには、無効電力補償装置1の装置容量を増やす等を行なう必要があり、すなわち、コストアップの要因になってしまう。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題点に着目してなされたものであり、負荷変動に追従して無効電力補償を的確に行なうことの可能な無効電力補償装置及び無効電力補償装置の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の無効電力補償装置は、電力系統の電圧変動を抑制するように無効電力補償を行なう無効電力補償装置において、前記電力系統に接続される負荷の無効電力を負荷無効電力として演算する無効電力演算手段と、前記電力系統の系統電圧とその目標値との差に基づき、前記負荷無効電力を補正するための無効電力補正量を演算する無効電力補正量演算手段と、前記無効電力補正量を制限する制限手段と、前記制限手段で制限された無効電力補正量制限値と前記負荷無効電力とに基づき前記無効電力補償の目標量を演算する目標量演算手段と、を備え、前記制限手段は、前記目標量演算手段で演算される無効電力補償の目標量が、予め設定した無効電力補償装置の装置容量内に収まるように前記無効電力補正量を制限するようになっており、前記制限手段は、前記装置容量と前記負荷無効電力とに基づき前記無効電力補正量のとり得る上限値を設定する上限値設定手段と、前記負荷無効電力の正負の符号を反転した反転値を前記無効電力補正量のとり得る下限値として設定する下限値設定手段とを備え、前記無効電力補正量を、前記上限値設定手段で設定された上限値と前記下限値設定手段で設定された下限値との間の値に制限することを特徴としている。
また、請求項記載の無効電力補償装置は、前記上限値設定手段は、前記負荷無効電力の高電力側のピーク値に相当するピーク相当値を演算し、前記装置容量から前記ピーク相当値を減算した値を前記上限値として設定することを特徴としている。
また、請求項記載の無効電力補償装置は、前記下限値設定手段は、前記反転値の高電力側のピーク値に相当する反転ピーク相当値を演算し、前記反転ピーク相当値を前記下限値として設定することを特徴としている。
さらに、本発明の請求項記載の無効電力補償装置の制御方法は、電力系統の電圧変動を抑制するように無効電力補償を行なう無効電力補償装置の制御方法であって、前記電力系統に接続される負荷の無効電力を負荷無効電力として演算すると共に、前記電力系統の系統電圧とその目標値との差に基づき、前記負荷無効電力を補正するための無効電力補正量を演算し、予め検出した無効電力補償装置の装置容量から前記負荷無効電力を減算した値を前記無効電力補正量のとり得る上限値とし、且つ前記負荷無効電力の正負の符号を反転した反転値を前記無効電力補正量のとり得る下限値とし、前記無効電力補正量を前記上限値及び下限値間の値に制限し、制限後の前記無効電力補正量と前記負荷無効電力との和を目標量として、前記無効電力補償を行なうことを特徴としている。
本発明によれば、負荷無効電力及び無効電力補正量に基づき算出される無効電力補償の目標量が、無効電力補償装置の装置容量内に収まるように無効電力補正量を制限し、制限後の無効電力補正量と負荷無効電力とに基づき無効電力補償の目標量を演算するため、負荷無効電力の変動に対する追従性能を損なうことなく電圧変動補償を行なうことができる。
特に、無効電力補償装置の装置容量と負荷無効電力とに基づき、無効電力補正量のとり得る上限値を設定し、負荷無効電力の正負の符号を反転した反転値を無効電力補正量のとり得る下限値として設定し、これらを上限値及び下限値として、無効電力補正量を制限しているため、負荷無効電力と無効電力補正量との和を、無効電力補償装置の装置容量内に、容易に収めることができる。
本発明の一実施形態に係る無効電力補償装置の制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 無効電力補償装置の一例を示す構成図である。 従来の無効電力補償装置の制御部の構成を示すブロック図である。 従来の動作説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した、無効電力補償装置1の制御部12′の一例を示すブロック図である。なお、無効電力補償部11の構成は上記図4に示す構成と同一であるのでその詳細な説明は省略する。また、図1において、図5に示す従来の制御部12と同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図1において、21は、系統電圧検出器16で検出された系統電圧Vs及び負荷電流検出器18で検出された負荷電流Ifに基づき負荷無効電力Qfを演算する無効電力演算器、22は、系統電圧の実効値の目標電圧を設定する目標電圧設定器、23は、目標電圧設定器22で設定された目標電圧と系統電圧検出器16で検出された系統電圧Vsの実効値との差電圧ΔVを演算する減算器、24は、減算器23で演算された差電圧ΔVに基づき、負荷無効電力Qfを補正するための無効電力補正量ΔQvを演算する電圧調節器である。
また、図1において、31は最大値演算回路、32は減算器、33は装置容量設定器、34は制限器である。
最大値演算回路31は、負荷無効電力Qfの最大値を演算する。例えば、負荷無効電力Qfの周期毎に最大値を逐次検出し、これを負荷無効電力Qfの最大値とする。最大値演算回路31で演算された負荷無効電力Qfの最大値QfMAXは、減算器32に入力される。
減算器32は、負荷無効電力の最大値QfMAXと、装置容量設定器33で設定される無効電力補償装置1の装置容量Qcapとを入力し、装置容量Qcapから負荷無効電力Qfの最大値QfMAXを減算する。そして、この減算値、すなわち、無効電力補償装置1の余力容量が制限器34の上限値として設定される。
また、図1において、36は反転器、37は最大値演算回路である。
反転器36は、零を基準として負荷無効電力Qfの正負の符号を反転した反転値を生成する。反転器36で反転された反転値Qtは、最大値演算回路37に入力される。
最大値演算回路37は、反転値Qtの最大値を演算する。例えば、反転値Qtの周期毎に最大値を逐次検出し、この最大値を反転値Qtの最大値QtMAXとする。そして、この反転値Qtの最大値QtMAXが制限器34の下限値として設定される。
制限器34は、電圧調節器24で演算された無効電力補正量ΔQvを入力し、この無効電力補正量ΔQvを前述のようにして設定される上限値及び下限値間の値に制限する。制限器34で制限された無効電力補正量制限値ΔQv′は加算器38に入力される。
加算器38は、無効電力補正量制限値ΔQv′と負荷無効電力Qfとを加算し、これを目標無効電力補償量QMとして、ゲート制御回路26に出力する。ゲート制御回路26は、目標無効電力補償量QM相当の無効電力補償を行なうための制御信号を生成し、この制御信号に応じてスイッチ部11bの各サイリスタSCR1、SCR2を制御する。
次に、上記実施の形態の動作を、図2及び図3を伴って説明する。
負荷無効電力Qfが、図2(a)に示すように変化する場合、負荷無効電力Qfの周期毎の最大値が負荷無効電力の最大値QfMAXとして算出されるため、最大値QfMAXは、図2(a)に示すように負荷無効電力Qfの高電力側のピーク値を通る線となる。
一方、反転値Qtは、負荷無効電力Qfを、零を基準として正負の符号を反転した値となるため、0%の横軸を軸として負荷無効電力Qfと線対称となる波形となる。そして、反転値Qtの周期毎の最大値が反転値Qtの最大値QtMAXとなるため、最大値QtMAXは、図2(a)に示すように反転値Qtの高電力側のピーク値を通る線となる。
ここで、図2(a)において、0%の横軸と装置容量Qcap(100%)の破線とで囲まれる領域は、無効電力補償装置1で補償可能な無効電力の補償可能範囲を表している。したがって、図2(a)において、装置容量Qcap100%の破線と負荷無効電力の最大値QfMAXとで囲まれる領域は、装置余力容量、すなわち、負荷無効電力Qfの他に装置余力容量相当の無効電力補償を行なうことができる領域であることを意味する。
また、0%の横軸を下回る領域は補償可能範囲外ではあるが、0%の横軸と反転値Qtの最大値QtMAXとで囲まれる領域は、負荷無効電力Qfと相殺することにより補償可能となる領域を表し、すなわち、負荷無効電力Qfの他に無効電力補償を行なうことができる装置余力容量を表す。
したがって、無効電力補正量ΔQvが、反転値Qtの最大値QtMAX以上であり、且つ装置容量Qcapから負荷無効電力の最大値QfMAXを減算した値以下であれば、無効電力補正量ΔQv及び無効電力補正量ΔQvとの和相当の無効電力補償を行なうことができることになる。
例えば、負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和が無効電力補償装置1の装置容量Qcapを超える場合、単にこれら負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和を無効電力補償の目標量として制御した場合には、図6に示すように、負荷無効電力Qfを抑制するに十分な電力補償を行なうことができない。
しかしながら、図1に示すように、無効電力補正量ΔQvを、図2(a)に示すように、装置容量Qcapから負荷無効電力Qfの最大値QfMAXを減算した値を上限値、反転値Qtの最大値QtMAXを下限値とする制限器34で制限することにより、負荷無効電力Qfと無効電力補正量制限値ΔQv′との和は、無効電力補償装置1の装置容量Qcapで補償可能な補償可能範囲に収まることになり、図2(b)に示すように、負荷無効電力Qfと無効電力補正量制限値ΔQv′との和相当の無効電力補償を行なうことができることになる。
そして、負荷無効電力Qfの制限は行なわず、無効電力補正量ΔQvを制限しているため、負荷無効電力Qf相当の補償は行いつつ、装置余力容量の範囲内で無効電力補正量相当の補償を行なうため、負荷4の負荷変動に追従して補償を行なうことができ、負荷変動の追従性を損なうことなく、電圧変動補償を行なうことができる。
逆に、無効電力補正量ΔQvが負値の比較的大きな値となり、負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和が負値となる場合には、これらの和が無効電力補償装置1の補償可能範囲を下回り、図3(a)に一点鎖線で示すように、負荷無効電力Qfを抑制するのに十分な電力補償を行なうことができない。
しかしながら、無効電力補正量ΔQvを制限器34で制限し、図3(a)の下限値以上の値に制限することにより、負荷無効電力Qfと無効電力補正量制限値ΔQv′との和を無効電力補償装置1の補償可能範囲内に収めることができ、すなわち、図3(b)に示すように、負荷無効電力Qfと無効電力補正量制限値ΔQv′との和相当の無効電力補償を行なうことができることになる。
そして、無効電力補正量ΔQvのみ制限を行い、負荷無効電力Qfは制限していないため、負荷無効電力Qf相当の補償は行いつつ、装置余力容量の範囲内で無効電力補正量相当の補償を行なうことになって、負荷4の負荷変動に追従して補償を行なうことができ、負荷変動の追従性を損なうことなく、電圧変動補償を行なうことができる。
また、例えば、負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和が無効電力補償装置1の装置容量Qcapを超えない場合、すなわち零%から100%内の値をとる場合には、無効電力補正量ΔQvは制限器34での制限をうけないため、負荷無効電力Qfと無効電力補正量ΔQvとの和相当の無効電力補償を行なうことができる。
したがって、負荷4の負荷変動の追従性を損なうことなく電圧変動補償を行なうことができると共に、負荷4を除く他の負荷による無効電力や、負荷有効電力或いは演算誤差などに起因する電圧変動を的確に抑制することができる。
そして、このように、負荷4の負荷変動の追従性を損なうことなく電圧変動補償を行なうことができるため、装置容量Qcapを低減することができ、すなわちコストダウンを図ることができる。
なお、上記実施の形態においては、負荷4に起因する電圧変動のみを抑制する場合について説明したが、これに限るものではなく、他の負荷を含めて複数の負荷に起因する電圧変動を抑制する場合であっても適用することができる。この場合には、各負荷による負荷無効電力を演算し、これら負荷無効電力の総和と、無効電力補正量ΔQvとの和が、装置容量Qcap内に収まるように、無効電力補正量ΔQvを制限すればよい。
また、上記実施の形態においては、図4に示すように、無効電力補償部11として、リアクトル11a、スイッチ部11b、コンデンサ11c等から構成される回路を適用した場合について説明したがこれに限るものではなく、無効電力補償を行なうことの可能な回路であれば適用することができる。
ここで、上記実施の形態において、無効電力演算器21が無効電力演算手段に対応し、減算器23及び電圧調節器24が無効電力補正量演算手段に対応し、制限器34が制限手段に対応し、加算器38が目標量演算手段に対応している。
また、減算器32の演算結果を制限器34の上限値として設定する処理が上限値設定手段に対応し、反転器36及び最大値演算回路37の演算結果を制限器34の下限値として設定する処理が下限値設定手段に対応している。
1 無効電力補償装置
2 電力系統
3 系統インピーダンス
4 負荷
11 無効電力補償部
12、12′ 制御部
16 系統電圧検出器
18 負荷電流検出器
21 無効電力演算器
22 目標電圧設定器
23 減算器
24 電圧調節器
31 最大値演算回路
32 減算器
33 装置容量設定器
34 制限器
36 反転器
37 最大値演算回路
38 加算器

Claims (4)

  1. 電力系統の電圧変動を抑制するように無効電力補償を行なう無効電力補償装置において、
    前記電力系統に接続される負荷の無効電力を負荷無効電力として演算する無効電力演算手段と、
    前記電力系統の系統電圧とその目標値との差に基づき、前記負荷無効電力を補正するための無効電力補正量を演算する無効電力補正量演算手段と、
    前記無効電力補正量を制限する制限手段と、
    前記制限手段で制限された無効電力補正量制限値と前記負荷無効電力とに基づき前記無効電力補償の目標量を演算する目標量演算手段と、を備え、
    前記制限手段は、前記目標量演算手段で演算される無効電力補償の目標量が、予め設定した無効電力補償装置の装置容量内に収まるように前記無効電力補正量を制限するようになっており、
    前記制限手段は、前記装置容量と前記負荷無効電力とに基づき前記無効電力補正量のとり得る上限値を設定する上限値設定手段と、
    前記負荷無効電力の正負の符号を反転した反転値を前記無効電力補正量のとり得る下限値として設定する下限値設定手段とを備え、
    前記無効電力補正量を、前記上限値設定手段で設定された上限値と前記下限値設定手段で設定された下限値との間の値に制限することを特徴とする無効電力補償装置。
  2. 前記上限値設定手段は、前記負荷無効電力の高電力側のピーク値に相当するピーク相当値を演算し、前記装置容量から前記ピーク相当値を減算した値を前記上限値として設定することを特徴とする請求項記載の無効電力補償装置。
  3. 前記下限値設定手段は、前記反転値の高電力側のピーク値に相当する反転ピーク相当値を演算し、前記反転ピーク相当値を前記下限値として設定することを特徴とする請求項又は請求項記載の無効電力補償装置。
  4. 電力系統の電圧変動を抑制するように無効電力補償を行なう無効電力補償装置の制御方法であって、
    前記電力系統に接続される負荷の無効電力を負荷無効電力として演算すると共に、前記電力系統の系統電圧とその目標値との差に基づき、前記負荷無効電力を補正するための無効電力補正量を演算し、
    予め検出した無効電力補償装置の装置容量から前記負荷無効電力を減算した値を前記無効電力補正量のとり得る上限値とし、且つ前記負荷無効電力の正負の符号を反転した反転値を前記無効電力補正量のとり得る下限値とし、
    前記無効電力補正量を前記上限値及び下限値間の値に制限し、制限後の前記無効電力補正量と前記負荷無効電力との和を目標量として、前記無効電力補償を行なうことを特徴とする無効電力補償装置の制御方法。
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