JP2015111995A - 三相アクティブフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】情報記憶量を少なくして、高調波を抑制することができる急峻な電流波形を実現すること。【解決手段】負荷電流の相毎の電流とアクティブフィルタ電流の相毎の電流から、それぞれの無効分と有効分を抽出し、抽出した無効分と有効分をそれぞれ加算し、加算値された有効分と無効分がそれぞれ所望の値に近づく制御器を設け、制御器の出力結果で三相アクティブフィルタの主回路を操作する。制御器には、交流電源周期の1/6周期の記憶遅延を有する繰返し制御器を具備する。負荷によって歪んだ電流が流れている三相電力系統は、有効分と無効分として表現すると、6次の整数倍の高調波歪が大半を占めるので、電源1周期の記憶遅延をさせることなく、少ない記憶量で高性能な高調波除去ができる。【選択図】図1
Description
本発明は、三相電源を使用して、負荷電流に発生してしまう電源高調波を抑制するための電源高調波抑制装置、いわゆる三相アクティブフィルタに関するものである。
アクティブフィルタは、交流電源に接続されている高調波発生負荷の電流を電流センサで検出し、検出された高調波を打ち消し補償する電流を、交流電源線に注入して、交流電源の受電点電流が正弦波状になるよう制御するものである(例えば、特許文献1)。
図4は特許文献1に記載された従来のアクティブフィルタの構成を示す回路ブロック図である。図5は従来の三相アクティブフィルタが解決しようとする課題を説明する波形図、図6は従来の三相アクティブフィルタの課題解決手法を示す波形図、図7は従来の三相アクティブフィルタの課題解決状態を示す波形図である。
図4において、電源高調波抑制装置の主回路9は、電流センサ4で検出した高調波発生負荷2の電流を検知し、検出された高調波を打ち消し補償する電流を発生させる。そして、発生された電流を交流電源線に注入して、交流電源1の受電点電流を正弦波状になるようにしている。
図5は、(a)電源高調波発生負荷2の負荷電流、(b)補償すべき電流(指令値)、(c)実際に補償される電流、(d)受電点の電流の波形をそれぞれ示したものである。図5(a)の波形である負荷電流は、ゼロ期間を経由した後、急激に立ち上がる特性になっている。この波形に対して、補償すべき電流が波形(b)となる。波形(b)も急峻な波形となるため、実際に制御できる波形には若干の遅れがでてしまう。このことから、受電点の波形(d)には、急峻な変化に追従できなかった分がスパイク状態(Sp)となって、高い周波数成分の高調波が残留してしまう。
そこで、図4に示した回路構成では、このスパイク部を小さくする手法を取り入れている。図6を用いて、この手法を説明する。図6に示す(b)負荷電流波形、(c)補償電流指令値波形は、基本的に、電源周期毎に繰り返される波形である。このことを利用し、図4に示した回路構成では、電源1周期をN個に分割し波形を記憶・更新するようにしている。
この手法を用いることにより、電流を急峻に変化させる必要がある場合には、その時期より少し手前で波形を調節することができる。すなわち、1周期分の誤差情報を繰返し記憶・更新しつつ、1周期遅れよりも少し早めた時刻の情報を出力して、主回路9を制御すればよいことになる。このような考え方は、特許文献2や、特許文献3にも記載されている。
図7は、この手法による制御を導入した状態を示す波形である。図7において、補償電流(c)は、指令値(b)に対する追従性が改善されて、受電点電流(d)におけるスパイク部が小さくなっている。
しかしながら、前記従来の構成では、電源周期分の電流制御情報を繰返し記憶・更新していく必要がある。特に、図6に示す補償電流指令値を忠実に表現するには、非常に、細かい区間ごとに電流情報を繰返し記憶・更新していく必要があり、記憶する情報量が膨大になるという課題を有していた。
また、電源系統のインピーダンスが特に低い場合には、非常に急峻な電流変化が必要になり、誤差情報を繰返し記憶・更新を用いる制御を導入しても、非常に急峻な電流変化を実現することは困難である、という課題も有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、記憶する電流制御情報量を低減する三相アクティブフィルタを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の三相アクティブフィルタは、高調波発生負荷電流と、アクティブフィルタの電流をそれぞれ検出し、2種類の電流の和を電源同期した瞬時の有効電流分と瞬時の無効電流分に変換し、もしくは、それぞれの瞬時の有効電流分と無効電流分とに変換したのち、有効分同士、無効分同士の和を求める、のいずれかを実行して、有効分と無効分それぞれが一定値になるように、アクティブフィルタの主回路を操作し、アクティブフィルタの交流端子側の電圧を調整するものであって、一定値になるように近づける制御手段の中に電源周期の1/6周期に相当する電流情報を繰返し記憶・更新していく処理手段を有するようにする。
三相の高調波発生負荷に流れ込む電流は、有効電流分と無効電流分で表現すると、電源周期の1/6周期の繰返しパターンになっているので、繰返し記憶・更新用の電流情報の記憶量を1/6に削減することができる。
また、本発明の第2概念の三相アクティブフィルタは、高調波発生負荷電流と、アクティブフィルタの電流をそれぞれ検出し、高調波発生負荷電流検出値を電源周期の1/6周期近く遅延させ、遅延した電流検出値とアクティブフィルタ電流検出値との電流の和を電源同期した瞬時の有効電流分と瞬時の無効電流分に変換し、もしくは、それぞれの瞬時の有効電流分と無効電流分とに変換したのち、高調波発生負荷電流からの変換結果のみを電源周期の1/6周期近く遅延させ、有効分同士、無効分同士の和を求める、のいずれかを実行して、有効分と無効分それぞれが一定値になるように、アクティブフィルタの主回路を操作する。
三相の高調波発生負荷に流れ込む電流は、有効電流分と無効電流分で表現すると、電源周期の1/6周期の繰返しパターンになっていることと、高調波発生負荷電流の高調波成分は、アクティブフィルタの電流指令と等価である。したがって、制御の応答の遅れに対して、電源周期の1/6近くの遅延を与えることは、あらかじめ時間の進んだことと等価な電流指令を発生せしめていることと等価であり、応答が遅れてしまう制御後のアクティブフィルタ電流と、理想的に必要な電流との時間ずれが少なくなり、少ない記憶量で、スパイク部分の少ない、電源電流波形を得ることができる。
本発明の三相アクティブフィルタは、繰返し記憶・更新していく記憶部分の情報量を1/6に削減しても、補償性能を損なうことなく、高調波を除去することができ、装置の小
型簡便化ができる。
型簡便化ができる。
第1の発明は、三相交流電源に、電源高調波発生負荷と三相アクティブフィルタとを並列に接続し、電源高調波発生負荷の相電流、三相アクティブフィルタの相電流を検出する手段を有し、各相の電流の相毎の加算値が正弦波になるように、三相アクティブフィルタの主回路を操作する三相アクティブフィルタであって、負荷側の相毎の電流とアクティブフィルタ側の相毎の電流からそれぞれの有効分と無効分を抽出する手段と、抽出した有効分と無効分をそれぞれ加算する手段とを有し、加算された有効分と無効分の少なくとも一方が所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、前記三相アクティブフィルタの主回路を操作する制御手段とを有し、前記誤差に関する情報を、前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備するものである。
これによれば、有効分と無効分が一定値に保たれて、高調波が除去され、繰返し記憶する電流情報の記憶量(遅延記憶量)を少なくすることができる。
第2の発明は、三相交流電源に、電源高調波発生負荷と三相アクティブフィルタとを並列に接続し、電源高調波発生負荷の相電流、三相アクティブフィルタの相電流を検出する手段を有し、各相の電流の相毎の加算値が正弦波になるように、三相アクティブフィルタの主回路を操作する三相アクティブフィルタであって、負荷側の相毎の電流とアクティブフィルタ側の相毎の電流を相毎に加算する手段と、加算した値から有効分と無効分とを抽出する手段と、抽出した有効分と無効分の少なくも一方が所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、前記三相アクティブフィルタの主回路を操作する制御手段とを有し、前記誤差に関する情報を、前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備するものである。
これによれば、有効分と無効分が一定値に保たれて、高調波が除去され、遅延記憶量を少なくすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記制御手段は、抽出した有効分と無効分のうち、無効分のみが所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、
前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備して、
前記三相アクティブフィルタの主回路を操作するものである。
前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備して、
前記三相アクティブフィルタの主回路を操作するものである。
これによれば、変化の急峻性が低い有効分を記憶する必要がなくなり、さらに遅延記憶量を少なくすることができる。
第4の発明は、高調波発生負荷電流の代わりに、高調波発生負荷電流に関連する検出値を電源周期の1/6周期よりも少し短い時間遅延させた値を用いて、アクティブフィルタの制御を行うものである。
三相の高調波発生負荷に流込む電流は、有効電流分と無効電流分で表現すると、電源周期の1/6周期の繰返しパターンになっていることと、高調波発生負荷電流の高調波成分は、アクティブフィルタの電流指令と等価である。したがって、制御の応答の遅れに対して、電源周期の1/6よりも少し短い時間の遅延を与えることは、あらかじめ時間の進んだことと等価な電流指令を発生せしめていることと等価であり、応答が遅れてしまう制御後のアクティブフィルタ電流と、理想的に必要な電流との時間ずれが少なくなり、少ない記憶量で、スパイク部分の少ない、電源電流波形を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における三相アクティブフィルタの回路ブロック図である。
図1は、本発明の実施の形態における三相アクティブフィルタの回路ブロック図である。
図1において、三相交流電源1に対して、電源高調波発生負荷2が接続され、電源高調波発生負荷2には、高調波を含む三相電流が流れている。三相アクティブフィルタは、三相交流電源1に対して、電源高調波発生負荷2と並列に接続されている。また、三相アクティブフィルタの主回路9は、リアクタ7を介して、三相交流電源1に接続されている。また、主回路9は平滑コンデンサ10を備えている。また、三相アクティブフィルタは、三相交流電源1の位相を検出する電源位相検出手段5と、三相交流電源1と電源高調波発生負荷2との間を流れる三相電流If(負荷側の電流)を検出する電流検出手段4と、三相交流電源1と三相アクティブフィルタとの間を流れる三相電流IAF(三相アクティブフィルタ側の電流)を検出する電流検出手段8と、制御回路100とを備えている。制御回路100は、ゲート駆動回路11と、PWM変換器12と、相電流を相ごとに加算する加算手段101と、相電流を有効分と無効分とを抽出する有効分無効分抽出手段102と、電圧PI制御器103と、平滑コンデンサ10からの出力値と目標値との誤差を算出する比較手段104と、逆dp変換を行う三相展開手段105と、目標値との入力値の誤差を算出する比較手段113、123と、PI制御器114、124と、後述する繰返し制御器115、125、複数の入力値を加算する加算手段116、126とを備えている。
三相アクティブフィルタは、三相電流Ifを電流検出手段4にて検出し、制御回路100に入力する。同様に、三相アクティブフィルタのリアクタ7を流れる電流、すわなち、高調波を補償する実際の三相電流IAFを電流検出手段8にて検出し、制御回路100に入力する。また、三相アクティブフィルタの主回路9に接続された平滑コンデンサ10の電圧を検出し、制御回路100に入力する。制御回路100では、高調波を補償する電流発生するための制御演算を実施し、PWM変換器12から三相PWM信号を出力し、ゲート駆動回路11を経て、三相アクティブフィルタの主回路9を駆動制御する。
以下、制御回路100の制御内容を構成に基づいて説明する。制御回路100に入力される二種類の三相電流IfとIAFは、それぞれ、有効分と無効分とを抽出する有効分無効分抽出手段102b、102aに入力され、電源位相検出手段5で得られた位相情報θとで、それぞれの有効分Iq−f,Iq−AF、無効分Id−f,Id−AFを得る。
この変換は、電圧や電流波形を三角関数を用いて、以下の方法で行う。
有効分=Σ[「各相の瞬時電流」×sin(各相位相)]
無効分=Σ[「各相の瞬時電流」×cos(各相位相)]
この変換はいわゆるdq変換と同じである。ここで得られた2つの有効分、2つの無効分をそれぞれ、加算手段101b、101aにて加算される。このとき、受電点での電流が正弦波であれば、加算結果がそれぞれ一定値になるので、加算結果が一定値になるように制御を行えばよい。
無効分=Σ[「各相の瞬時電流」×cos(各相位相)]
この変換はいわゆるdq変換と同じである。ここで得られた2つの有効分、2つの無効分をそれぞれ、加算手段101b、101aにて加算される。このとき、受電点での電流が正弦波であれば、加算結果がそれぞれ一定値になるので、加算結果が一定値になるように制御を行えばよい。
そこで、IdやIqの目標値(所望の値)に対して、比較手段113で実際のIdやIqとの誤差を求め、その誤差が少なくなるように、主回路9を制御する系を構成する。誤差をそれぞれ、PI制御器114、124と1/6周期繰返し制御器115、125へと入力し、その結果得られた制御操作量を加算手段116、126で加算し、三相展開手段105へと入力し、三相の主回路9に対応した制御信号に変換する。三相展開手段105はいわゆる逆dq変換とよばれる方法である。
このようにして得られた三相主回路用の制御信号をPWM変換器12でパルス信号に変換し、ゲート駆動回路11を経由して、三相アクティブフィルタの主回路9を駆動操作する。さらに、主回路9の平滑コンデンサ10の電圧を検出し、所望の電圧値に対する誤差を比較手段104で得て、電圧PI制御器103を経由して、Iqの目標値を得る。このようにしてIqの目標値を得るようにしておけば、電源高調波発生負荷2から発生する電流のうち、基本波の大きさに影響をうけず、高調波成分だけを補償することができる。DC電圧が高く/低くなれば、主回路9を経由して、有効電力分が流入/排出していることになり、余分な電流を補償していることになるからである。無効分Idの所望値は、ゼロにしておけば、無効分は全て補償され、電源電流には高調波もなく、かつ、力率100%の動作が実現し、電源の有効利用がはかれる。
また、負荷側の無効電力が大きく、電源の力率を100%にする必要がなく、高調波成分だけを小さくする場合には、負荷側の無効分を抽出した後、直流成分(すなわち、無効分の基本波成分)を除去して、高調波成分だけを補償する制御を実現することも可能である。この場合には、三相アクティブフィルタの主回路では負荷の無効分の基本波成分を補償することがなくなるので、主回路の大型化を防止することができる。また、同様の処理を負荷の有効分に対して行ってもかまわない。この場合には、負荷の高調波だけが、加算手段101bに送られるので、負荷の軽重の影響を受けにくくなり、比較手段123や電圧PI制御器103の簡素化をはかることができる。
PI制御器114,124や、電圧PI制御器103は制御が所望どおりに近づけるよう操作させるための良く知られた手段であり説明は省略し、本発明の特徴である、1/6周期繰返し制御器115、125について、図2を用いて説明する。
図2において、波形(a)は電源高調波発生負荷2の相電流波形である。他の相も、位相が120度ずつずれた同じ波形になっている。このような波形に対して、有効分Iqや無効分Idを求めると、波形(b)や波形(c)のような波形になる。波形(b)は有効分の平均値に対してうねっている波形である。波形(c)はノコギリ歯型の変化をしている波形になる。これら2つの波形は明らかに異なっているものの、電源周期の1/6周期毎に繰り返していることが読み取れる。すなわち、ある時点の値と1/6周期分手前や後の時点の値は同じ値である。
したがって、1/6周期を繰返し周期として記憶する(遅延周期とする)繰返し制御器を用いれば、非常に追従性の良い制御系が構成できることになる。
これにより、電源周期を繰返し周期とする繰返し制御器を使用する場合に比べて、1/6期間の情報を記憶するだけでよくなり、記憶手段の大幅な削減が可能になり、アクティブフィルタの小型化や簡素化が図れる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の別の実施形態を示す回路ブロック図である。本実施の形態と、実施の形態2との差異は、本実施の形態では、まず2系統の三相電流を加算手段101にて加算し、その後、有効分無効分抽出手段102を経由するものである。実施の形態1で説明した有効分、無効分を抽出する演算は、線形性があるため、加減算との順序を入れ替えても同じ結果になる。
図3は、本発明の別の実施形態を示す回路ブロック図である。本実施の形態と、実施の形態2との差異は、本実施の形態では、まず2系統の三相電流を加算手段101にて加算し、その後、有効分無効分抽出手段102を経由するものである。実施の形態1で説明した有効分、無効分を抽出する演算は、線形性があるため、加減算との順序を入れ替えても同じ結果になる。
なお、以上説明した、実施の形態1または2において、図2に示す波形のように、有効分の変化には急峻性が低いので、負荷が発生する高調波が少ない場合には、繰返し制御器115、125を無効分にのみ具備することも可能である、
また、電流検出手段4や電流検出手段8は、三相電流の全ての相の電流を検出するものとして説明したが、それぞれの箇所において、2つの相の電流を検出し、残りの1つの相の電流値は、検出した2つの相の和の電流値の符号を反転したものとしても、本発明は実現できることはいうまでもないことである。
また、電流検出手段4や電流検出手段8は、三相電流の全ての相の電流を検出するものとして説明したが、それぞれの箇所において、2つの相の電流を検出し、残りの1つの相の電流値は、検出した2つの相の和の電流値の符号を反転したものとしても、本発明は実現できることはいうまでもないことである。
また、繰返し制御器115、125の内部構成方法であるが、特許文献1の手法でもよく、また、特許文献3で記載されている手法などでもよく、特に限定されるものではない。
(実施の形態3)
図8は、第3の実施形態を示す回路ブロック図である。図8で示す回路ブロック図は図1の回路ブロック図と共通点が多いが、電流検出手段4で検出した負荷電流を有効分無効分抽出手段102bを経て、加算手段101a、101bに送られる手前に、1/6周期弱の遅延手段201を具備している。また、図1には記載されていた、繰返し制御器115,116を省いている。
図8は、第3の実施形態を示す回路ブロック図である。図8で示す回路ブロック図は図1の回路ブロック図と共通点が多いが、電流検出手段4で検出した負荷電流を有効分無効分抽出手段102bを経て、加算手段101a、101bに送られる手前に、1/6周期弱の遅延手段201を具備している。また、図1には記載されていた、繰返し制御器115,116を省いている。
本実施形態では、電流検出手段4で検出した負荷2の電流「If」から、有効分無効分抽出手段102bで有効分と無効分に分離し、その結果を1/6周期弱の遅延手段201に送る。1/6周期弱の遅延手段201では、有効分と無効分の情報をそれぞれ、1/6周期よりも少し短い時間だけ遅延する。すなわち、負荷2の電流「If」を1/6周期よりも少し短い時間だけ遅延する。遅延された負荷電流の有効分と無効分の情報は、加算手段101a、101bに送られて、三相アクティブフィルタの電流「IAF_ref」の有効分、無効分と加算されて、それぞれの目標値である、「目標Iq」「目標Id」に近づくように主回路9を制御する。
ここで、1/6周期弱の遅延手段201の動作とその効果を図9、図10を用いて説明する。図10は、1/6周期弱の遅延手段201が無い場合の動作を示す波形図である。波形(a)は、負荷2の電流「If」の無効分の電流波形であり、図2と同じであり、1/6電源周期の繰返し波形になっている。三相アクティブフィルタでは、この無効分も一定値となるように制御する必要があるため、負荷2の電流「If」の無効分の電流波形を反転した値を、三相アクティブフィルタの電流指令「IAF_ref」とする。
すなわち、同図(b)の波形の電流指令波形となる。三相アクティブフィルタでは、この電流指令に追従する制御が行われる。ところが実際の制御は、指令に対して、誤差を検出し、その誤差がゼロに近づくように制御を行うため、応答には遅れ時間「Td」が含まれてしまう。また、指令が急激に変化するt1からt2の期間では、急激な変化には追従
できず、やや緩慢な応答になる。その結果、同図(d)の波形のようになる。
できず、やや緩慢な応答になる。その結果、同図(d)の波形のようになる。
このため、電源1からみた電流の応答は、負荷電流が急峻に変化する区間、すなわち、t1からt2の間、および、三相アクティブフィルタ側が急峻指令に対する応答が終了するまでの期間には、同図(e)の波形に示すように、スパイク状の電流波形を発生してしまう。
一方、1/6周期弱の遅延手段201を具備している場合には、図9に示すような電流波形となる。図10と同様に、波形(a)の負荷2の無効分の電流波形に対して、波形(b)の三相アクティブフィルタの仮電流指令「−If」波形を得る。ここで、得られた三相アクティブフィルタの仮電流指令「−If」に対して、「Ta」だけ時間を先行させたものを波形(c)のように、三相アクティブフィルタの電流指令「IAF_ref」とし、この電流指令「IAF_ref」に追従するように、三相アクティブフィルタを制御動作させる。
実際の情報を先行させることはできないが、波形(a)や波形(b)は1/6電源周期の繰返し波形であるので、1/6電源周期よりも少し短い時間の遅延をさせることにより、等価的に先行情報を作成することができる。ここで、「Ta」は、電流制御の遅れ時間「Td」と同じ値か、もしくは少し大きい目の値にしておく。三相アクティブフィルタの制御結果である、AF無効電流応答は、波形(d)に示すように、時刻t1直前から、電流が急激に変化し始める。その結果、仮電流指令「−If」の急峻変化との差異が少なくなり、電源からの電流は、波形(e)のように、急峻部の急峻さの差異などだけになり、無効成分のスパイク分は小さくなる。
(実施の形態4)
図11は、第4の実施形態を示す回路ブロック図である。図11で示す回路ブロック図は図8の回路ブロック図と共通点が多いが、電流検出手段4で検出した負荷電流を有効分無効分抽出手段102bに送られる手前に、1/6周期弱の遅延手段301を具備している。
図11は、第4の実施形態を示す回路ブロック図である。図11で示す回路ブロック図は図8の回路ブロック図と共通点が多いが、電流検出手段4で検出した負荷電流を有効分無効分抽出手段102bに送られる手前に、1/6周期弱の遅延手段301を具備している。
有効分無効分の抽出処理は線形処理であり、1/6周期弱の遅延処理と順番を入れ替えても同じ結果であり、図8の実施の形態3の回路ブロック図と同じ効果を得ることができる。
なお、実施の形態3、4では繰返し制御器を具備しない例で説明したが、図1や図3のブロック図と同様に、目標Idや目標Iqに対する誤差処理において、繰返し制御器を追加してもよく、その場合には、電源電流における高調波成分がさらに減少できることが期待できる。
以上のように、本発明にかかる三相アクティブフィルタは、高調波除去性能を損なうことなく、小型化や簡素化をはかることが可能になる。これにより、送電系統に負担を増大することも無く、省エネ性の高いが高調波発生負荷でもあるインバータ空調機などを使用しやすくなる。
1 三相交流電源(電源)
2 電源高調波発生負荷(負荷)
4、8 電流検出手段
5 電源位相検出手段
7 リアクタ
9 主回路
10 平滑コンデンサ
11 ゲート駆動回路
12 PWM変換器
100 制御回路
101、101a、101b、116、126 加算手段
102、102a、102b 有効分無効分抽出手段
103 電圧PI制御器
104、113、123 比較手段
105 三相展開手段
114、124 PI制御器
115、125 繰返し制御器
201、301 1/6周期弱の遅延手段
2 電源高調波発生負荷(負荷)
4、8 電流検出手段
5 電源位相検出手段
7 リアクタ
9 主回路
10 平滑コンデンサ
11 ゲート駆動回路
12 PWM変換器
100 制御回路
101、101a、101b、116、126 加算手段
102、102a、102b 有効分無効分抽出手段
103 電圧PI制御器
104、113、123 比較手段
105 三相展開手段
114、124 PI制御器
115、125 繰返し制御器
201、301 1/6周期弱の遅延手段
Claims (4)
- 三相交流電源に、電源高調波発生負荷と三相アクティブフィルタとを並列に接続し、電源高調波発生負荷の相電流、三相アクティブフィルタの相電流を検出する手段を有し、各相の電流の相毎の加算値が正弦波になるように、三相アクティブフィルタの主回路を操作する三相アクティブフィルタであって、負荷側の相毎の電流とアクティブフィルタ側の相毎の電流からそれぞれの有効分と無効分を抽出する手段と、抽出した有効分と無効分をそれぞれ加算する手段とを有し、加算された有効分と無効分の少なくとも一方が所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、前記三相アクティブフィルタの主回路を操作する制御手段とを有し、前記誤差に関する情報を、前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備することを特徴とする三相アクティブフィルタ。
- 三相交流電源に、電源高調波発生負荷と三相アクティブフィルタとを並列に接続し、電源高調波発生負荷の相電流、三相アクティブフィルタの相電流を検出する手段を有し、各相の電流の相毎の加算値が正弦波になるように、三相アクティブフィルタの主回路を操作する三相アクティブフィルタであって、負荷側の相毎の電流とアクティブフィルタ側の相毎の電流を相毎に加算する手段と、加算した値から有効分と無効分とを抽出する手段と、抽出した有効分と無効分の少なくも一方が所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、前記三相アクティブフィルタの主回路を操作する制御手段とを有し、前記誤差に関する情報を、前記三相交流電源の1/6周期の繰返周期で記憶する繰返し制御器を具備することを特徴とする三相アクティブフィルタ。
- 前記制御手段は、抽出した有効分と無効分のうち、無効分のみが所望の値になるように、前記所望の値と抽出した値との誤差に基づいて、前記三相アクティブフィルタの主回路を操作することを特徴とする請求項1または2に記載の三相アクティブフィルタ。
- 三相交流電源に、電源高調波発生負荷と三相アクティブフィルタとを並列に接続し、電源高調波発生負荷の相電流、三相アクティブフィルタの相電流を検出する手段を有し、各相の電流の相毎の加算値が正弦波になるように、三相アクティブフィルタの主回路を操作する三相アクティブフィルタであって、高調波発生負荷電流検出値を電源周期の1/6周期よりも短い時間遅延させ、遅延した電流検出値とアクティブフィルタ電流検出値との電流の和を電源同期した瞬時の有効電流分と瞬時の無効電流分に変換し、もしくは、それぞれの瞬時の有効電流分と無効電流分とに変換したのち、高調波発生負荷電流からの変換結果のみを電源周期の1/6周期よりも短い時間遅延させ、有効分同士、無効分同士の和を求める、のいずれかを実行して、有効分と無効分それぞれが一定値になるように、アクティブフィルタの主回路を操作することを特徴とする三相アクティブフィルタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2014
- 2014-06-26 JP JP2014131121A patent/JP2015111995A/ja active Pending
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