JP5315848B2 - スライドドア構造 - Google Patents

スライドドア構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5315848B2
JP5315848B2 JP2008206150A JP2008206150A JP5315848B2 JP 5315848 B2 JP5315848 B2 JP 5315848B2 JP 2008206150 A JP2008206150 A JP 2008206150A JP 2008206150 A JP2008206150 A JP 2008206150A JP 5315848 B2 JP5315848 B2 JP 5315848B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
engaged
sliding door
lock mechanism
slide door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008206150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010043405A (ja
Inventor
宏 松谷
健太郎 松村
裕二 北
岳也 下村
祐 芹沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008206150A priority Critical patent/JP5315848B2/ja
Publication of JP2010043405A publication Critical patent/JP2010043405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5315848B2 publication Critical patent/JP5315848B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、スライドドア構造に関する。
自動車等の車両には車体側面開口部を開閉可能に塞ぐスライドドアを備えたものがある。一般的に、この種のスライドドア構造では、スライドドアを閉じた状態で、当該スライドドアの後縁部は、車幅方向外側に向かう力に対しては、係合部材と被係合部材とを有するロック機構を設けた部分と、ローラユニットがスライドレールに係合する部分と、の二箇所で、車体に係合されることになる(例えば特許文献1)。
特開2007−168652号公報
しかし、上記従来構造では、二箇所の係合部分はいずれも上下方向中央部に設けられているため、スライドドアの後部に車幅方向外側に向かう荷重が作用した際には、車体側面開口部の後縁部の上端部または下端部で、車体とスライドドアとの隙間が僅かに拡がって、シール性が低下したりする虞がある。
そこで、本発明は、スライドドアに車幅方向外側に向かう荷重が作用した際に、車体側面開口部において車体とスライドドアとの隙間が拡大するのを抑制することが可能なスライドドア構造を得ることを目的とする。
本発明にあっては、スライドドアを車体に係合する第一のロック機構に対して、上下方向中央部のスライドレールおよびローラユニットの上下方向反対側に、スライドドアを閉じた状態でスライドドアと車体とを係合する第二のロック機構を設け、前記第二のロック機構は、車体に設けられた第二の被係合部材と、当該第二の被係合部材に係合可能な係合位置と当該第二の被係合部材に係合しない非係合位置との間で移動可能にスライドドアに設けられた第二の係合部材と、を含み、前記第一のロック機構の係合部材は、前記被係合部材に係合可能な係合位置と当該被係合部材に係合しない非係合位置との間で移動可能に構成され、前記第二の係合部材を、前記第一のロック機構の係合部材に連動させ前記スライドドアに、車幅方向外側に向けて印加された荷重によって当該スライドドアを前記ローラユニットと前記第二のロック機構との間となる位置で車外側が凸となる状態に屈曲させる脆弱部を設け、前記脆弱部が、前記スライドドアを閉じた状態で前記第一のロック機構の被係合部材を受け入れ可能な切欠部として形成されていることを最も主要な特徴とする。
スライドドアに車幅方向外側に向けて作用した荷重は、主として第一のロック機構を介してスライドドアから車体に入力されて車体の外壁が車幅方向外側に引かれて変形しやすくなる。そして、スライドドアは、ローラユニットを設けた部分でも車体に係合されている。よって、上記荷重が作用した場合、第一のロック機構に対してスライドレールおよびローラユニットの上下方向反対側となる端部において、車体側面開口部の隙間が拡がりやすくなる。したがって、本実施形態によれば、第二のロック機構を、第一のロック機構に対してスライドレールおよびローラユニットの上下方向反対側に設けることで、より効果的に隙間の拡大を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の複数の実施形態には同様の構成要素が含まれている。よって、それら同様の構成要素については共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略するものとする。また、各図中、FRは車両前方、UPは車両上方、OUTは車幅方向外側を示す。
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかるスライドドア構造を装備した車両の側面図、図2は、スライドドア構造の分解斜視図、図3は、スライドドアの分解斜視図、図4は、第一のロック機構の概略構成図であって非係合状態を示す図、図5は、第一のロック機構の概略構成図であって係合状態を示す図、図6は、第二のロック機構の概略構成図であってスライドドアを開くときの動作を示す図、図7は、第二のロック機構の概略構成図であってスライドドアを閉じるときの動作を示す図、図8は、第二のロック機構の概略構成図であって係合状態を示す図、図9は、図1のIX−IX断面図である。
本実施形態では、自動車としての車両1は、略箱形の所謂ワンボックスカーとして構成されている。車体2の側面2bには、上下方向に長い略矩形状の車体側面開口部2aが形成されるとともに、この車体側面開口部2aを塞ぐスライドドア3が取り付けられている。
スライドドア3は、車体2の側面2bに、車両前後方向に沿って移動可能に取り付けられており、スライドドア3を車両後方に移動させて車体側面開口部2aを開き、車両前方に移動させて車体側面開口部2aを塞ぐようになっている。すなわち、本実施形態では、スライドドア3の開移動方向は車両後方、閉移動方向は車両前方となっている。
車体2の側面2bには、上部、下部、上下方向中央部の三箇所に車両前後方向に沿う三つのスライドレール4U,4M,4Lが設けられている。このうち、図1に示すように、上部かつ下部のスライドレール4U,4Lは、車体側面開口部2aの上方および下方に設けられており、スライドドア3を閉じた状態では、スライドドア3によって覆い隠されるようになっている。また、上下方向中央部のスライドレール4Mは、車体側面開口部2aの後縁部2cから車両後方に向けて延設されている。
スライドドア3には、これらスライドレール4U,4M,4Lのそれぞれに係合されて、当該スライドレール4U,4M,4Lに沿って移動するローラ5aを含む三つのローラユニット5が設けられている。本実施形態では、スライドドア3の車両前方側すなわち閉移動方向側の端縁部には、上部ならびに下部のスライドレール4U,4Lに対応するローラユニット5が設けられ、スライドドア3の車両後方側すなわち開移動方向側の端縁部には、上下方向中央部のスライドレール4Mに対応するローラユニット5が設けられている。
また、スライドドア3は、図3に示すように、車室外側に配置されるドアアウタパネル3aと車室内側に配置されるドアインナパネル3bとを相互に接合して構成されている。また、スライドドア3の後部の上下方向中央位置には、補強部材としてのレインフォース3cが配置されている。
そして、スライドドア3の閉位置(すなわち図1に示す閉状態)は、基本的には、第一のロック機構6によって維持されるようになっている。この第一のロック機構6は、車体2側の車体側面開口部2aの後縁部2c(本実施形態ではピラーの上下方向中央部)に設けられる被係合部材としてのストライカ6aと、スライドドア3の後縁部3dに設けられる係合部材としてのラッチ6bとを含んでいる。図4および図5に示すように、ラッチ6bは、中心軸6C回りに回動可能にスライドドア3に支持されており、ストライカ6aに係合する係合位置6Br(図5)と、ストライカ6aに係合しない非係合位置6Bn(図4)との間で、移動可能となっている。スライドドア3の開操作時には、操作ハンドル7の操作によってワイヤ8を介して引かれたラッチ6bが係合位置6Brから非係合位置6Bnに向けて移動(回動)し、第一のロック機構6によるスライドドア3と車体2との係合状態が解除されて、スライドドア3を開放位置に向けて車両後方へ動かせるようになるとともに、スライドドア3の閉操作時には、ストライカ6aに押されたラッチ6bが非係合位置6Bnから係合位置6Brに移動(回動)し、以て、第一のロック機構6によるスライドドア3と車体2との係合状態が得られるようになっている。
ラッチ6bは、スライドドア3の後縁部3dにおいて上下方向中央のレインフォース3cで補強された部分に取り付けられている。そして、図3に示すように、ラッチ6bの形成位置に対応して、スライドドア3の後縁部(本実施形態ではドアインナパネル3bおよびレインフォース3cの後縁部)3dには、車室内側から車室外側に向かう切欠部3eが形成されており、スライドドア3を閉じる際には、この切欠部3e内に、被係合部材としてのストライカ6aが相対的に進入するようになっている。
また、本実施形態では、図1,図2等に示すように、第一のロック機構6はスライドレール4Mの上方に配置されている。そして、この第一のロック機構6に対してスライドレール4Mおよびローラユニット5の上下方向反対側となる位置、すなわち本実施形態では第一のロック機構6よりも上方となる位置に、車体2とスライドドア3とを係合する第二のロック機構9を設けてある。
第二のロック機構9は、車体2に設けられる第二の被係合部材としてのストライカ9aと、スライドドア3に設けられる第二の係合部材としてのラッチ9bとを含んでいる。ラッチ9bは、スライドドア3の後縁部3dから斜め後方に向けて進退可能(突没可能)に支持されており、図6,図7に示すように、ストライカ9aに係合可能な係合位置9Brと、ストライカ9aに係合しない非係合位置9Bnとの間で、移動可能となっている。そして、スライドドア3の開操作時には、図6に示すように、操作ハンドル7(図1参照)の操作によってワイヤ10に引かれたラッチ9bが係合位置9Brから非係合位置9Bnに向けて退入し、第二のロック機構9によるスライドドア3と車体2との係合状態が解除されて、スライドドア3を開放位置に向けて車両後方へ動かせるようになるとともに、スライドドア3の閉操作時には、図7に示すように、ストライカ9aに押されたラッチ9bが非係合位置9Bnに一旦退入し、その後コイルばね11等の付勢手段によって係合位置9Brに突出し、以て、第二のロック機構9によるスライドドア3と車体2との係合状態が得られるようになっている。
第二の係合部材としてのラッチ9bは、操作ハンドル7の操作によってワイヤ10に引かれており、少なくとも、スライドドア3の開操作時には、上記第一のロック機構6の係合部材としてのラッチ6bと連動していることになる。
また、図6に示すように、第二の係合部材としてのラッチ9bは、通常のスライドドア3の閉状態では、被係合部材としてのストライカ9aに対して車幅方向内側に離間して配置されており、図8に示すように、スライドドア3に車幅方向外側に向かう荷重F(図9参照)が入力されて当該スライドドア3または車体2が変位あるいは変形等した際に、ラッチ9bが車幅方向外側に移動して、当該ラッチ9bとストライカ9aとの係合状態が得られるようになっている。つまり、本実施形態において、係合位置9Brとは、係合部材としてのラッチ9bが、後述する荷重Fの作用時に、被係合部材としてのストライカ9aと係合することができる位置を意味している。また、非係合位置9Bnとは、通常時や荷重作用時に拘わらず、係合部材としてのラッチ9bが被係合部材としてのストライカ9aと係合することができない位置である。
さて、上記構成において、スライドドア3の後部に車室外側に向かう荷重Fが入力されると、車体2には、主として第一のロック機構6を介して車室外側に向かう引張荷重Fpが入力され、車体側面開口部2aの後縁部2cを成す部材は、車幅方向外側に引かれて図9中に二点鎖線で示すように山形に変形する。この場合、スライドドア3の後縁部3dと車体2とは、スライドレール4Mとローラユニット5とによっても係合されているため、仮に第二のロック機構9が設けられていなかったとすると、第一のロック機構6に対してスライドレール4Mおよびローラユニット5の上下方向反対側、すなわち本実施形態では第一のロック機構6の上側で、スライドドア3が車体2から離間しようとする。
しかし、本実施形態では、第一のロック機構6に対してスライドレール4Mおよびローラユニット5の上下方向反対側、すなわち本実施形態では第一のロック機構6の上側に、スライドドア3と車体2とを係合する第二のロック機構9を設けたため、この部分でスライドドア3が車体2から離間するのが抑制され、車体側面開口部2aの後部の上縁部に隙間が形成されるのが抑制される。
さらに、本実施形態では、スライドドア3の後縁部3dの、ローラユニット5と第二のロック機構9との間となる位置(本実施形態では、第一のロック機構6の係合部材としてのラッチ6bを設けた位置)に、脆弱部としての切欠部3eを設けたため、スライドドア3の後縁部3dがこの切欠部3eで車室外側に凸となる状態に屈曲しやすくなる。したがって、荷重Fが作用したときにスライドドア3を屈曲させることによって当該荷重Fに基づくエネルギを吸収できる上、屈曲させない場合に比べて、荷重Fによる車体側面開口部2aの上端部が開く方向のモーメントM(図9参照)を小さくして、第二のロック機構9に作用する荷重を軽減することができる。
以上説明したように、本実施形態では、スライドドア3を車体2に係合する第一のロック機構6に対してスライドレール4Mおよびローラユニット5の上下方向反対側に、スライドドア3を閉じた状態でスライドドア3と車体2とを係合する第二のロック機構9を設けた。スライドドア3の後部に車幅方向外側に向けて作用した荷重Fは、主として第一のロック機構6を介してスライドドア3から車体2側に入力されて(引張荷重Fp)、車体2の外壁(本実施形態では車体側面開口部2aの後縁部2cを成す部材)が車幅方向外側に引かれるが、スライドドア3は、さらに、ローラユニット5を設けた部分でも車体2に係合されているため、第一のロック機構6に対してローラユニット5の上下方向反対側となる端部(上端部または下端部、本実施形態の場合は上端部)で車体側面開口部2aの隙間が拡がりやすくなる。よって、本実施形態によれば、第二のロック機構9を、第一のロック機構6に対してローラユニット5の上下方向反対側(本実施形態の場合は上側)に設けることでより効果的に隙間の拡大を抑制することができる。
また、本実施形態では、第二のロック機構9は、車体2に設けられた第二の被係合部材としてのストライカ9aと、当該ストライカ9aに係合可能な係合位置9Brと当該ストライカ9aに係合しない非係合位置9Bnとの間で移動可能にスライドドア3に設けられた第二の係合部材としてのラッチ9bと、を含む。このようにラッチ9bを移動可能に構成したことで、第二のロック機構9によってスライドドア3の開閉動作に支障が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第二の係合部材としてのラッチ9bを、第一のロック機構6の係合部材としてのラッチ6bに連動させた。よって、ラッチ6b,9bを別個に移動操作するように構成した場合に比べて構成を簡素化することができる。また、スライドドア3の操作ハンドル7の開操作に同期させて第一のロック機構6ならびに第二のロック機構9の双方について係合状態を解除して、スライドドア3を円滑に開操作させることができる。
また、本実施形態では、スライドドア3の開移動方向側の端縁部(本実施形態では後縁部3d)に、荷重Fによってスライドドア3をローラユニット5と第二のロック機構9(ラッチ9b)との間となる位置(本実施形態では第一のロック機構6のラッチ6bを設けた位置)で車外側が凸となる状態に屈曲させる脆弱部として切欠部3eを設けた。したがって、荷重Fが作用したときにスライドドア3を屈曲させることによって当該荷重Fに基づくエネルギを吸収できる上、屈曲させない場合に比べて、荷重Fによる車体側面開口部2aの上端部または下端部が開く方向のモーメント(本実施形態の場合は上端部が開く方向のモーメントM、図9参照)を小さくして、第二のロック機構9に作用する荷重を軽減することができ、ひいては第二のロック機構9の小型化にも資することになる。
また、本実施形態では、脆弱部を、第一のロック機構6の被係合部材としてのストライカ6aを受け入れる切欠部3eとして形成したため、脆弱部を別個に設ける場合に比べて構成を簡素化することができる。さらに、本実施形態では、後縁部3dに設けた切欠部3eに重合する切欠部3eを形成したレインフォース3cをスライドドア3内に設けることで、スライドドア3の剛性ならびに第一のロック機構6のスライドドア3に対する取付剛性を確保しやすくしてある。
(第2実施形態)図10は、本実施形態にかかるスライドドア構造を装備した車両の側面図、図11は、スライドドア構造の分解斜視図、図12は、図1のXII−XII断面図、図13は、第二のロック機構の係合状態を示す拡大斜視図である。
図10に示すように、本実施形態にかかる車両1Aでは、スライドレール4Mと第一のロック機構6との上下位置が、上記第1実施形態と逆になっている。すなわち、スライドレール4Mの下側に第一のロック機構6が配置されている。なお、スライドレール4M、ローラユニット5、第一のロック機構6の構成自体は、上記第1実施形態と同様である。
そして、本実施形態では、第一のロック機構6に対して、スライドレール4Mおよびローラユニット5の上下方向反対側(すなわち本実施形態では下側)に、第二のロック機構9Aを配置している。
具体的には、第二のロック機構9Aは、車体側面開口部2aの後部かつ下部のコーナー部近傍に配置した被係合部材としてのストライカ9aと、スライドドア3Aの後部かつ下部のコーナー部に設けた係合部材としてのラッチ9bと、を備えている。
ただし、本実施形態では、図12および図13に示すように、通常状態では、ラッチ9bとストライカ9aは非係合状態にあり(同図中に実線で示す)、スライドドア3Aに車幅方向外側に向かう荷重Fが作用した際に、当該荷重Fによるスライドドア3Aまたは車体2Aの変位または変形によってラッチ9bとストライカ9aとが係合状態となる(同図中に二点鎖線で示す)ようにした点が、上記第1実施形態と相違している。
具体的には、本実施形態では、ラッチ9bを、スライドドア3Aから車室内側に突出しローラユニット5の上下方向反対側(すなわち本実施形態では下側)かつ車室外側に向けて屈曲する鉤状部材として形成してある。すなわち、このラッチ9bは、下方に向かう先端部分9cを有している。また、図12に示すように、このラッチ9bに対してストライカ9aを下方にオフセットして配置している。よって、スライドドア3Aの通常の開閉操作時(開閉に伴う移動時)に、第二のロック機構9が係合状態となることはない。そして、このストライカ9aは、図13に示すように、車体2Aの後縁部2cの表面から車幅方向外側に向けて略逆U字状に突設されており、ラッチ9bの受け入れ部分(環内部分)を略上下方向(本実施形態では斜め前方)に指向させてある。また、車幅方向外側の端部は上方に向かうにつれて後方に向かうように斜めに傾斜させてある。
そして、図12および図13に示すように、スライドドア3Aに車幅方向外側に向かう荷重Fが作用したときには、当該荷重Fによって、主として第一のロック機構6から車体2A側に引張荷重Fpが入力され、これに伴って、車体2Aの後縁部2cの下部が、上方にやや引っ張られつつ、上側に向かうにつれて車幅方向外側に向かう方向に傾斜することになる(二点鎖線)。一方、スライドドア3Aの下端部は、荷重Fによって車幅方向外側に向けて変位しつつ、上側に向かうにつれて車幅方向内側に向かう方向に傾斜することになる(二点鎖線)。すなわち、車幅方向外側に向かう荷重Fの入力により、車体2Aおよびスライドドア3Aの第二のロック機構9を設けた部分は略ハの字状に変形かつ変位し、これに伴ってラッチ9bおよびストライカ9aが、いずれも上下方向に沿って回動しながら相互に近接して、係合状態となる。
以上説明したように、本実施形態では、第二のロック機構9Aは、車体2Aに設けられた第二の被係合部材としてのストライカ9aと、スライドドア3Aに設けられた第二の係合部材としてのラッチ9bとを含み、通常時には、ラッチ9bとストライカ9aとは非係合状態にあり、スライドドア3Aに車幅方向外側に向けて印加された荷重Fによるスライドドア3Aまたは車体2Aの変位または変形によってラッチ9bとストライカ9aとが係合状態となるようにした。すなわち、本実施形態では、車幅方向外側に向かう荷重Fによって車体2Aあるいはスライドドア3Aの第二のロック機構9Aを設けた部分が変形あるいは変位するのを利用して、当該第二のロック機構9Aの係合状態を得るため、通常時には非係合状態とすることができる。よって、ラッチ9bを非係合位置と係合位置との間で可動させる機構を設ける必要が無くなる分、構成を簡素化することができ、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、第二の係合部材としてのラッチ9bを、略上下方向(本実施形態では下方)に伸びる先端部分9cを有する鉤状部材として形成した。特に、本実施形態では、ラッチ9bを、第二の被係合部材としてのストライカ9aよりローラユニット5側(上側)に配置され、スライドドア3Aから車室内側に突出しローラユニット5の上下方向反対側(下側)かつ車室外側に向けて屈曲する鉤状部材として形成した。すなわち、本実施形態では、車幅方向外側に向かう荷重Fによって車体2Aあるいはスライドドア3Aの第二のロック機構9Aを設けた部分が上下方向に沿って回動することを利用して、上下方向(本実施形態では下方向)に伸びる先端部分9cを有する鉤状部材としてのラッチ9bを設けることで、比較的簡素な構成によってより確実に第二のロック機構9Aの係合状態を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、係合位置と非係合位置との間で移動可能な係合部材を含む第二のロック機構を、スライドレールおよびローラユニットの下側に設けてもよいし、通常状態では非係合状態となっていて車体あるいはスライドドアの変位あるいは変形によって係合状態となる第二のロック機構を、スライドレールおよびローラユニットの上側に設けてもよい。なお、後者の場合には、第二の係合部材としてのラッチは、スライドドアから車内側に突出して上側かつ車室外側に向けて屈曲する鉤状部材として形成することができる。また、第二の被係合部材を鉤状部材として構成してもよい。鉤状部材の先端部分の向きは、それを設けた位置の変形や変位に応じて適宜に変更することができる。もちろん、先端部分が上向きに伸びる鉤状部材として設けることもできる。そして、第一の係合機構や第二の係合機構の各構成部品も適宜に変更することができる。また、脆弱部は、切欠以外の構成としてもよいし、第一のロック機構から離れた位置に設けてもよい。
本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造を装備した車両の側面図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれるスライドドアの分解斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第一のロック機構の概略構成図であって非係合状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第一のロック機構の概略構成図であって係合状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第二のロック機構の概略構成図であってスライドドアを開くときの動作を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第二のロック機構の概略構成図であってスライドドアを閉じるときの動作を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第二のロック機構の概略構成図であって係合状態を示す図である。 図1のIX−IX断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるスライドドア構造を装備した車両の側面図である。 本発明の第2実施形態にかかるスライドドア構造の分解斜視図である。 図10のXII−XII断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるスライドドア構造に含まれる第二のロック機構の係合状態を示す拡大斜視図である。
符号の説明
2 車体
2a 車体側面開口部
2c 後縁部(端縁部)
3 スライドドア
3c 後縁部(端縁部)
3e 切欠部(脆弱部)
4M スライドレール
5 ローラユニット
6 第一のロック機構
6a ストライカ(被係合部材)
6b ラッチ(係合部材)
6Bn 非係合位置
6Br 係合位置
9,9A 第二のロック機構
9Bn 非係合位置
9Br 係合位置
9a ストライカ(第二の被係合部材)
9b ラッチ(第二の係合部材)
9c 先端部分

Claims (2)

  1. 車体に車両前後方向に移動可能に取り付けられ車体側面開口部を開閉可能に塞ぐスライドドアと、
    前記スライドドアの開移動方向側の端縁部に設けられた係合部材と前記車体側面開口部の前記開移動方向側の端縁部に設けられて前記係合部材が係合する被係合部材とを有する第一のロック機構と、
    前記スライドドアの前記開移動方向側の端縁部に取り付けられて車体の上下方向中央部で車両前後方向に沿って延設されたスライドレールと係合しつつ当該スライドレールに沿って移動可能なローラユニットと、
    を備えたスライドドア構造において、
    前記第一のロック機構に対して前記スライドレールおよび前記ローラユニットの上下方向反対側に設けられ、前記スライドドアを閉じた状態で前記スライドドアの前記開移動方向側の端縁部と前記車体側面開口部の前記開移動方向側の端縁部とを係合させる第二のロック機構を設け
    前記第二のロック機構は、車体に設けられた第二の被係合部材と、当該第二の被係合部材に係合可能な係合位置と当該第二の被係合部材に係合しない非係合位置との間で移動可能にスライドドアに設けられた第二の係合部材と、を含み、
    前記第一のロック機構の係合部材は、前記被係合部材に係合可能な係合位置と当該被係合部材に係合しない非係合位置との間で移動可能に構成され、
    前記第二の係合部材を、前記第一のロック機構の係合部材に連動させ
    前記スライドドアに、車幅方向外側に向けて印加された荷重によって当該スライドドアを前記ローラユニットと前記第二のロック機構との間となる位置で車外側が凸となる状態に屈曲させる脆弱部を設け
    前記脆弱部が、前記スライドドアを閉じた状態で前記第一のロック機構の被係合部材を受け入れ可能な切欠部として形成されていることを特徴とするスライドドア構造。
  2. 前記脆弱部は、第1の切欠部が形成された前記スライドドア内に第2の切欠部が形成された補強部材を重合することで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライドドア構造。
JP2008206150A 2008-08-08 2008-08-08 スライドドア構造 Expired - Fee Related JP5315848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008206150A JP5315848B2 (ja) 2008-08-08 2008-08-08 スライドドア構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008206150A JP5315848B2 (ja) 2008-08-08 2008-08-08 スライドドア構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010043405A JP2010043405A (ja) 2010-02-25
JP5315848B2 true JP5315848B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=42014986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008206150A Expired - Fee Related JP5315848B2 (ja) 2008-08-08 2008-08-08 スライドドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5315848B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5949089B2 (ja) * 2012-04-23 2016-07-06 スズキ株式会社 車両用スライドドアの補強構造
JP5949088B2 (ja) * 2012-04-23 2016-07-06 スズキ株式会社 車両用スライドドアの補強構造
JP5949099B2 (ja) * 2012-04-26 2016-07-06 スズキ株式会社 スライドドアの補強構造
JP6799516B2 (ja) * 2017-09-25 2020-12-16 本田技研工業株式会社 ロック装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS628303Y2 (ja) * 1981-04-13 1987-02-26
JP3975606B2 (ja) * 1999-03-19 2007-09-12 日産自動車株式会社 自動車の側部構造
JP3632850B2 (ja) * 2002-01-16 2005-03-23 本田技研工業株式会社 自動車用ドア

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010043405A (ja) 2010-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8414038B2 (en) Vehicle door latch structure
JP5644076B2 (ja) 車両用ドア構造
JP5403159B2 (ja) 車両のドア構造
JP5315848B2 (ja) スライドドア構造
US20210023923A1 (en) Vehicle-body structure of vehicle
EP1389549A2 (en) Convertible roof latch
JP6206305B2 (ja) センタピラーレス車両のドアロック構造
US11536058B2 (en) Structure for connecting door latch cable to retractable outside door handle assembly for vehicle
JP4526359B2 (ja) 車両用ドア
JP5640356B2 (ja) 乗用車用のドア
JP4053281B2 (ja) 自動車のドアロック装置
US11254196B2 (en) Vehicle-body structure of vehicle
JP4790494B2 (ja) エマージェンシー機構
JP3727007B2 (ja) 自動車におけるバックドアのロック解除防止機構
JP2013107556A (ja) スライドドア構造
JP6493137B2 (ja) 車両側部構造
JP2007137142A (ja) スイングスライドドア
JP2006077490A (ja) ドアの開状態防止構造
JP2006188089A (ja) 車両用スライドドアのアームレスト構造
CN114072563B (zh) 具有防叩击功能的带动力系紧机构的闭合闩锁组件
JP5586400B2 (ja) 車両用ドアロック構造
JP4938535B2 (ja) コンソールボックス構造
JP2003237369A (ja) 車両のドア構造
JP6875113B2 (ja) 車両用ドア
JP2007083799A (ja) 車両用ドア構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5315848

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees