JP5949089B2 - 車両用スライドドアの補強構造 - Google Patents
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Description
上記リヤスライドドアを装備した車両の中には、リヤスライドドアを構成するドアインナパネルの前部にフックが設けられているとともに、ドア開口部に臨むセンタピラーの縦壁面にストライカがフックと対応して突設されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
さらに、入力荷重点が車両後方へ位置ズレすることでサービスホール内にズレ込むと、サービスホールの角部に荷重応力が集中してしまい、ドアインナパネルに亀裂が発生するという問題を有していた。そして、ドアインナパネルの破断まで進むと、ドアインナパネルの剛性が更に低下し、変形が大きくなるおそれがあった。
しかも、本発明の補強構造においては、フックの取付基部の剛性を確保することができ、室内側から車室外側へ向かう荷重によってフックが回動しないようにすることができる。
図1〜図4は本発明の実施形態に係る車両用スライドドアの補強構造を示すものである。なお、図2及び図4において、矢印F方向は車両前方を示し、矢印I方向は車両室内側の方向を示し、矢印O方向は車両室外側の方向を示し、矢印R方向は車両後方を示している。
本実施形態のリヤスライドドア2は、車両前後方向に延在する上下ガイドレール(図示せず)に嵌合配置される上下ローラ(図示せず)などにより、車体側面11に対して摺動可能に支持されている。また、リヤスライドドア2は、ドアインナパネル21とドアアウタパネル22とによって構成されており、これらドアインナパネル21及びドアアウタパネル22の周縁部を互いに重ね合わせて接合することによって、閉断面構造に形成されている。
すなわち、フック27は、車両上方視でL字状の板状体で形成されており、フック27の一方の面27aは、ドアインナパネル21の内側パネル面21aに接合され、フック27の他方の面27bは、ドアインナパネル21の中間パネル面21cに接合されている。そして、このフック27に隣接した位置のドアインナパネル21には、フック等の設置やリヤスライドドア2などへの部品取付時に必要なサービスホール(作業穴)28が設けられている。
したがって、本実施形態のリヤスライドドア2の前側は、試験治具Gによって車室内側から車室外側へ向かう荷重がリヤスライドドア2に掛かるとき、ドアインナパネル21の前部及びフック27が車室外側へ向かって移動し、ドアインナパネル21の挿通孔26の縁端部、下側リンフォース部材の貫通孔の縁端部(後述する)及びフック27の外側先端部がセンタピラー4側のストライカ41に係合することによって、センタピラー4を含む車体側面11に保持されるようになっている。
上側リンフォース部材5及び下側リンフォース部材6は、縦長のパネル材を用いて、ドアインナパネル21の前部と対応する水平断面で略クランク形状に屈曲形成され、内外側壁部5a,6a,5b,6b及び中間壁部5c,6cをそれぞれ有しており、当該前部に位置する内側パネル面21a、中間パネル面21c及び外側パネル面21bに沿って配置されている。したがって、下側リンフォース部材6は、ドアインナパネル21の車両上方視でL字状の内側パネル面21a及び中間パネル面21cに沿って配置されている。なお、下側リンフォース部材6の中間壁部6cには、ドアインナパネル21の挿通孔26と対応して、ストライカ41の先端部41aが通る貫通孔60が穿設されている。
しかも、上側リンフォース部材5の下部と下側リンフォース部材6の上部とが重複した接合部分Wは、フック27が設けられたドアインナパネル21の前部の内外側パネル面21a,21b及び中間パネル面21cで、水平方向に延びて配置されており、上側リンフォース部材5及び下側リンフォース部材6の少なくとも一方、本実施形態では下側リンフォース部材6が、図2に示すように、重複した接合部分Wの水平方向内側(車室内側)において、ドアインナパネル21のメンバ部24と接合されている。これによって、車室内側からの試験治具Gの荷重をドアインナパネル21の構造部分が受け、上側リンフォース部材5及び下側リンフォース部材6の重複した高剛性の接合部分Wが当該荷重を吸収しながら、フック27の外側への並進変形を促進するようになっている。
したがって、本実施形態の補強構造では、図4に示すように、ドアインナパネル21及び下側リンフォース部材6とドアフロントフックカバー8とを合わせたリヤスライドドア2の前側が、挿通孔26及び貫通孔60の開口部を有する車両上方視で四角形状に形成されて剛性が高くなっており、リヤスライドドア2の前側に掛かる車室内側からの試験治具Gの荷重を四角形断面部分で受けるように構成されている。
このような周辺部品の距離及び配置関係によって、車室内側から車室外側へ向かう試験治具Gの荷重は、ドアインナパネル21及びドアフロントフックカバー8の四角形断面部分において確実に受けられるようになっている。
図4に示す状態から、試験治具Gがリヤスライドドア2の前側を矢印方向へ押し込むと、ドアインナパネル21の前部が車室外側へ押し出され、特にドアインナパネル21及びドアフロントフックカバー8からなる四角形断面部分がその断面形状を維持しながら車室外側へ押し出され、ドアインナパネル21の前部及びフック27が車室外側へ向かって移動し、ドアインナパネル21の挿通孔26の縁端部、下側リンフォース部材6の貫通孔60の縁端部及びフック27の外側先端部がセンタピラー4側のストライカ41に係合し、リヤスライドドア2の前側は、センタピラー4を含む車体側面11に保持され、車室外側への移動変形が規制されることになる。
また、試験治具Gがドアインナパネル21のサービスホール28に滑り落ちた場合でも、応力集中する角部28aの付近は下側リンフォース部材6及びドアインナパネル21のメンバ部24の水平方向接合部分Wや下側リンフォース部材6の上下方向辺部分によって覆われていることから、当該角部28aに亀裂や破断が発生することがなく、仮に亀裂や破断が発生しても、リンフォース部材5,6の重複した接合部分Wと、下側リンフォース部材6に追加したビード部7の存在でその進展及び拡大を抑制することが可能となる。
また、本実施形態の補強構造においては、フック27の周辺に、ドアインナパネル21の前部のパネル面21a,21b,21cに接合する上側リンフォース部材5及び下側リンフォース部材6が車両上下方向に沿って設けられ、上側リンフォース部材5の下部と下側リンフォース部材6の上部とが重複した状態で接合され、上側リンフォース部材5の下部と下側リンフォース部材6の上部とが重複した接合部分Wの上下方向の位置が、車両前方視でドアインナパネル21のメンバ部24と同じ高さに配置されているため、試験治具Gによる車室内側から車室外側への荷重を受けるフック27の周辺部分のドアインナパネル21の剛性をより一層向上させることができる。
例えば、既述の実施の形態では、上側リンフォース部材5及び下側リンフォース部材6がドアインナパネル21の前部に設けられているが、ドアフロントフックカバー8によって必要な剛性が確保されていることから、少なくとも下側リンフォース部材6は設けられていなくとも良い。この場合、ドアフロントフックカバー8は、挿通孔26の開口部を覆った状態で、ドアインナパネル21の前部の内側パネル面21a及び中間パネル面21cに取付けられている。また、ドアフロントフックカバー8は、フックカバー本体81及びフックカバーサポート82の2部品から構成されているが、1部品から構成されていても良い。
2 リヤスライドドア
4 センタピラー
4a 縦壁面
4b 後端
5 上側リンフォース部材
5a 内側壁部
5b 外側壁部
5c 中間壁部
6 下側リンフォース部材
6a 内側壁部
6b 外側壁部
6c 中間壁部
8 ドアフロントフックカバー
10 ドア開口部
11 車体側面
21 ドアインナパネル
21a 内側パネル面
21b 外側パネル面
21c 中間パネル面
22 ドアアウタパネル
23 窓用開口
26 挿通孔
27 フック
27a 一方の面
27b 他方の面
41 ストライカ
60 貫通孔
81 フックカバー本体
81a ボックス部
81b 接合フランジ
82 フックカバーサポート
82a サポート部
82b 接合フランジ
G 試験治具
W 重複した接合部分
Claims (3)
- 車両前後方向に沿って摺動することにより、車体側面のドア開口部を開閉するリヤスライドドアは、ドアインナパネルとドアアウタパネルとにより構成され、
前記ドアインナパネルの前部にはフックが設けられ、
前記ドア開口部に臨むセンタピラーの縦壁面にはストライカが設けられ、
車室内側から車室外側への荷重が前記リヤスライドドアに掛かるとき、前記リヤスライドドアの前側は、前記センタピラーのストライカに前記フックが係合することにより保持されるようになっている車両用スライドドアの補強構造において、
前記ドアインナパネルの前部には、前記ストライカを挿通配置する挿通孔が設けられ、前記挿通孔の周囲に位置する前記ドアインナパネルの前部は、車両前後方向へ延びる内側パネル面と車両幅方向へ延びる中間パネル面とによって車両上方視でL字状の面に形成され、
前記挿通孔の開口部は、前記ドアインナパネルの内側パネル面と中間パネル面とに接合される車両上方視でL字状のフックカバーによって覆われ、
前記ドアインナパネルと前記フックカバーとを合わせた前記リヤスライドドアの前側は、前記挿通孔の開口部を有する車両上方視で四角形状に形成され、
前記フックカバーは、フックカバー本体とフックカバーサポートの2部品から構成されており、前記フックカバーサポートは、前記フックカバー本体の車両幅方向へ延びる面に接する上下方向辺部分を有し、少なくとも前記フックカバー本体の車両幅方向へ延びる面と、前記フックカバー本体の上面もしくは下面の2面で接して前記フックカバー本体と接合され、前記フックカバーの前記ドアインナパネルへの接合フランジは、前記フックカバー本体及び前記フックカバーサポートに形成されていることを特徴とする車両用スライドドアの補強構造。 - 前記フックは、車両上方視でL字状の板状体で形成されており、前記フックの一方の面は、前記ドアインナパネルの内側パネル面に接合され、前記フックの他方の面は、前記ドアインナパネルの中間パネル面に接合され、前記ドアインナパネルの中間パネル面の近傍における前記フックカバーの内側面の車両前後方向の位置は、車両上方視で、前記センタピラーの後端から4mm以上後方に離れた箇所から前記フックの一方の面の後端までの間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用スライドドアの補強構造。
- 前記挿通孔の開口部を囲む前記ドアインナパネルの前部には、リンフォース部材が設けられ、前記リンフォース部材は、前記ドアインナパネルの車両上方視でL字状の面に沿って配置されており、前記ドアインナパネル、前記フックカバー及び前記リンフォース部材は、車両前後方向へ延びる面及び車両幅方向へ延びる面において、3枚合わせでそれぞれ接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用スライドドアの補強構造。
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