JP5315814B2 - 絶縁被覆導体検査方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ用などのコイルを形成した状態の絶縁被覆導体における電気絶縁特性を非破壊状態で検査する方法に関する。
例えば電気モータ等のコイルを有する製品においては、コイルを構成する各絶縁被覆導体に、絶縁皮膜の破れ等によって電気絶縁性能が低下していないかを検査することが望ましい。従来、このような検査としては、多数の製品から所定の割合で試験する製品を抜き取って検査してその後は廃棄するという所謂破壊検査が主流であった。これに対して、従来より、種々の非破壊検査方法が提案されてきた。
例えば、特許文献1に記載の低圧回転機絶縁欠陥の非破壊検査方法は、真空容器内を減圧するとともに、容器内に揮発性ガスを導入し、コイルと導電性検出用電極との間に直流電圧を印加して通電し、コイルの傷の部分と導電性検出用電極との間に発生するアークを着色させて目視にて検査する方法である。
また、特許文献2に記載の非破壊絶縁試験装置は、真空容器内の減圧下においてコイルとステータコアとの間に電圧を印加し、コロナ放電電荷量を検出して放電頻度カウントして良否判定を行うというものである。具体的な良否判定方法は、印加電圧範囲を500V〜800Vととし、約1000×103pC(ピコクーロン)以上の電荷の放電の頻度が20pps以上の場合を不良品と判定するというものである。
特公平5−49065号公報 特開平7−128392号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法は、非破壊検査方法とあるものの、揮発性ガスとして列挙されている水銀やナフタレンを用いた場合には、これらを試験後に除去する作業が事実上不可能であるため、試験に供した製品は廃棄せざるを得ないという事実がある。
また、目視検査であるため、重要な欠陥を見落とすおそれも残っている。
また、上記特許文献2の方法では、ステータコアから離れた位置のコイルの検査は不可能であると明記されている。そのため、特許文献2の場合には、例えばコイルエンド部においては、ステータコアからある程度距離の離れた端部の検査は不可能であり、コアから立ち上がった立ち上がり部直近の部分だけしか検査できない。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、従来よりも検査精度が高く、かつ、例えばステータの検査を行う場合にはステータコアから最も離れた部位でも検査可能な絶縁被覆導体検査方法及び装置を提供しようとするものである。
第1の発明は、絶縁被覆導体を巻回して形成され、ステータコアに装着された状態のコイルにおける当該絶縁被覆導体の電気絶縁特性を検査するための絶縁被覆導体検査方法において、
上記コイルを試験容器内に配置し、
該試験容器内を減圧し、
上記ステータコアの端部からはみ出しているコイルエンド部との間に隙間を空けて電極を対峙させ、
該電極と上記コイルとの間に交流電圧を印加し、
交流電圧の印加によって上記コイルエンド部と上記電極との間において発生する放電の放電電荷量と発生頻度を測定し、
上記放電電荷量が10000(pc)以下の放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定することを特徴とする絶縁被覆導体検査方法にある(請求項1)。
本発明の絶縁被覆導体検査方法においては、上記のごとく、コイルと隙間を空けて対峙させた電極を用い、減圧下においてそのコイルと電極との間に交流電圧を印加する。そして、最も注目すべき点は、このような電圧印加方法を前提として、放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品であると判定し、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品であると判定するという従来にない特殊な判定手法を積極的に採用した点にある。
すなわち、前述した従来技術等においては、絶縁被覆導体における絶縁皮膜の傷の部分を基点として発生する放電が起こった場合、あるいは所定の電荷量の放電の頻度が高い場合を不良と判断するものである。これに対し、本発明の検査方法は、上記の特定の電圧印加方法を前提として、放電の発生頻度が低い場合を電気絶縁性に不良があると判定するものである。
本発明は、後述する実施例でも詳しく説明するが、次のような理由により優位性が得られると考えられる。
すなわち、コイルと電極との間に所定の交流電圧を印加すると、絶縁皮膜が健全で通常の電気絶縁性を有する部分(健全部)からでも、比較的小さい電荷量の放電が多数発生する。一方、絶縁皮膜に傷等が存在し、極端に電気絶縁性に劣る部位(不良部)が存在すると、そこから比較的大きい電荷量の放電が発生する。このような不良部が存在する場合には、逆に、健全部からの比較的小さい電荷量の放電頻度が大きく低減するということを見出した。
ここで、電気絶縁性の判定は、比較的大きい電荷量の放電の発生頻度が高い場合を不良とすることも考えられるが、それよりも、所定の電荷量あるいは測定した全範囲の電荷量の放電の発生頻度が低い場合を電気絶縁性に不良があると判定する方が判定精度が高い。本発明は、この後者の方法を採用したものである。
また、本発明は、コイル単体あるいはステータコア以外のコア材に装着した状態でも適用でき、電極の配設位置を適宜選択することによって、コイルの任意の位置の検査が可能である。特に検査対象が後述するステータである場合でも、コイルと電極との間に電圧を印加するので、電極の位置を所望の位置に設定することによってステータコアから最も離れた部位でも検査可能である。
次に、第2の発明は、絶縁被覆導体を巻回して形成され、ステータコアに装着された状態のコイルにおける当該絶縁被覆導体の電気絶縁特性を検査するための絶縁被覆導体検査装置において、
上記コイルを収容する試験容器と、
該試験容器内を減圧するための減圧手段と、
上記ステータコアの端部からはみ出しているコイルエンド部との間に隙間を空けて対峙させる電極と、
該電極と上記コイルとの間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、
交流電圧の印加によって上記コイルエンド部と上記電極との間において発生する放電の放電電荷量と発生頻度を測定する放電測定手段と、
上記放電電荷量が10000(pc)以下の放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定する判定手段とを有することを特徴とする絶縁被覆導体検査装置にある(請求項4)。
本発明の絶縁被覆導体検査装置を用いれば、上述した検査方法を確実に実施することができ、コイルの電気絶縁性の検査を従来よりも高精度に行うことができる。
第1の発明及び第2の発明においては、上記判定を行うに当たって、所定範囲あるいは測定した全範囲の電荷量での放電の発生頻度を求めて判定する。電荷量の範囲は、原理的には、測定範囲の全範囲としてもよいが、比較的小さい電荷量の方が発生頻度が高いため、比較的低い電荷量の所定範囲に限ることが好ましい。
具体的には、上記放電の放電電荷量を測定し、該放電電荷量が10000(pc)以下の範囲で上記発生頻度を測定するこの範囲とすることによって、良品と不良品との差を明確に区別することが可能となる。
なお、例えば10000(pc)以下の範囲とは、例えば0〜10000(pc)の電荷量の範囲としてもよいし、もっと狭い範囲の100〜500(pc)の範囲、あるいは更に狭い200±10(pc)の範囲等にしてもよく、容易に測定できる範囲を用いればよい。
また、上記コイルはステータコアに装着された状態のものである例えばモータ等に組み込まれるステータは、ステータコアにコイルを装着したものであるが、コイル装着作業時に絶縁被覆導体の絶縁皮膜に傷等が生じる場合がある。そのため、本発明が非常に有効である。
また、上記電極は、上記ステータコアの端部からはみ出しているコイルエンド部に対峙させられ、該コイルエンド部と上記電極との間において発生する放電の発生頻度を測定するこの場合には、不良が生じ易いコイルエンド部の検査が容易である。
また、上記電極は、上記コイルエンド部を囲うように断面略コ字状に形成されていることが好ましい(請求項2、5)。この場合には、コイルエンド部の検査を正確かつ容易に行うことができる。
また、上記電極と上記コイルとの間の交流電圧の印加は、上記コイルに対して試験部位を部分的にずらして複数回に分けて行い、試験部位ごとにそれぞれ上記判定を行うことが好ましい(請求項3、6)。これにより、絶縁不良部を上記試験部位単位で特定することができ、原因究明の一助とすることができる。
また、このような複数の試験部位毎の判定を実現する具体的装置構成としては、種々採用可能であるが、例えば、上記電極は、上記コイルの一部に対峙すると共に該コイルに対して相対移動可能であり、上記電極の相対移動によって上記試験部位を変更可能に構成されていることが好ましい(請求項7)。
また、上記電極は複数に分割されて設けられており、電圧を印加する電極を順次変更することによって上記試験部位を変更可能に構成されていることも好ましい(請求項8)。そして、電極の分割と相対移動可能化の両方を具備する構造でもよい。
また、上記絶縁被覆導体検査方法を実施するに当たっては、上記のごとく試験容器内を減圧することが重要である。これは、いわゆるパッシェンの法則に則って放電電圧を下げるために行う。適度な放電を生じさせる好ましい減圧状態は、1〜3(Torr)、つまり約133〜400(Pa)である。
また、上記コイルと電極との間の間隙は、3〜30mmの範囲とすることが好ましい。上記間隙が3mm未満の場合には、コイルエンド部と電極との接触により絶縁皮膜が損傷するおそれがあるという問題があり、一方、30mmを超える場合には放電が生じ難くなるという問題がある。
(実施例1)
本発明の実施例に係る絶縁被覆導体検査方法及び装置につき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の絶縁被覆導体検査装置1は、図1に示すごとく、絶縁被覆導体を巻回して形成したコイル8における当該絶縁被覆導体の電気絶縁特性を検査するための絶縁被覆導体検査装置である。本例では、図1、図2に示すごとく、コイル8はステータコア91に装着された状態のもの(ステータ9)を検査対象とした。
絶縁被覆導体検査装置1は、コイル8を収容する試験容器10と、試験容器10内を減圧するための減圧手段11とを有する。減圧手段11としては配管110を介して試験容器10に接続された真空ポンプを用いた。また、上記試験容器10内には、コイル8との間に隙間を空けて対峙させる電極21、22を設けた。試験容器10の外には、電極21、22とコイル8との間に交流電圧を印加する電圧印加手段12と、交流電圧の印加によって上記コイル8と上記電極21、22との間において発生する放電の電荷量とその発生頻度とを測定する放電測定手段13とを設けた。本例では、コロナ放電測定器を上記電圧印加手段12の電源と放電測定手段13とを兼用させた。
また、放電測定手段13には、所定範囲の電荷量での放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定する判定手段14を繋いだ。なお、本例では、放電時の電圧波形を測定するための電圧波形測定器15を放電測定手段13と並列に配置した。
判定手段14は、放電測定手段13から放電電荷量とその発生頻度のデータを受け取って所定の基準で判定するものである。本例ではパソコンを用いてそのディスプレイに結果を表示するように構成した。なお、判定手段14としては様々な形態を採用でき、また、判定を行う条件は、ソフトウエアによって種々変更可能である。
また、本例で検査対象とするステータ9は、ステータコア91にコイル8を装着したものであるが、そのコイルエンド部81がステータコア91の両端に突出した状態となってい。また、図1、図2に示すごとく、その上方側に位置させるコイルエンド部81側には、コイル8と外部電源との接続用のリード部85が配置されている。
本例の電極21、22は、図1、図2に示すごとく、ステータコア91の端部からはみ出しているコイルエンド部81の全周を囲うように環状に設けると共に、その断面形状を略コ字状に形成した。また、上方に配置する電極21は、上記リード部85と干渉しないように切り欠き部219を設けた。
また、各電極21、22は、それぞれ周方向に8分割されており、その間に絶縁材211を挟み、その分割した分割電極210、220単位毎に電圧を印加できるように構成されており、電圧を印加する電極210、220を順次変更することによって試験部位を変更可能に構成されている。これによりコイルエンド部81のどこに傷があるのか特定することが可能となる。
また、図1に示すごとく、電圧印加手段12及び放電測定手段13は、電線121を介してコイル8のリード部85と接続され、電線122、切り換えスイッチ部125、及び電線211又は221を介して電極21又は22に接続されている。また、電極21、22における分割電極210、220の電圧印加切り替えは、図示しない切り換え手段によって行うことができる。
また、ステータコア91に装着された3相のコイル8の中性点を接続せず、U相、V相、W相をそれぞれ別々に電圧を印加することで、どの相のコイルに傷があるのか判定することができる。さらに上記分割電極210、220によって電圧を印加する電極を変更することによって、どの相のコイルのどこに傷があるのか判定することができる。
さらに、リード部85側とリード部85と反対側を別々に電圧を印加させることでリード部85側とリード部85と反対側のどちらに傷があるのかを特定することもできる。
なお、電極については、図3に示すごとく、コイルエンド部81の周方向一部のみに対峙するコ字状の小型電極23を採用することも可能である。この場合には、この小型電極23をコイル8に対して相対移動可能とすることにより、電極23の相対移動によって試験部位を変更することが可能である。
次に、上記絶縁被覆導体検査装置1を用いて絶縁被覆導体検査を行った結果の一例を示す。
まず、図1に示すごとく、ステータコア91に装着したコイル8を試験容器10内に配置し、試験容器10内を減圧度400(Pa)まで減圧した。
また、試験容器10内では、コイル8との間に隙間を空けて電極21、22を対峙させた。隙間量は3〜30mmの範囲になるように設定した。
次に、電極21の1つの分割電極210とコイル8との間に交流電圧を印加し、交流電圧の印加によって上記コイルと上記電極との間において発生する放電の電荷量とその発生頻度とを測定する。電圧の印加条件は、電圧480Vで印加時間0.5秒、2次電流設定値24mAという条件とした。2次電流設定値は、電圧印加手段12の電源を保護するための設定値であり、電流が24mAを超えると交流電圧の印加を停止させる。放電が発生すると、急激に電流が流れてしまうので、電源を保護するため2次電流設定値は30mAより小さく設定することが望ましい。本例では、図4に示すごとく、コイルエンド部81を囲うように電極21を配置してあるので、その電極21とコイルエンド部81との間に放電Sが生じる。
このような電圧印加による放電を発生させ、1秒間に発生する放電の電荷と発生頻度とを測定する実験を実施した。そして、予め電気絶縁性があることを確認してある良品の場合と、一部絶縁皮膜に傷を付けた傷付け品の場合とについてそれぞれ複数回実験を行い、その平均値を求めた。
測定結果を図5に示す。同図は、横軸に放電電荷量(pc)を、縦軸に1秒間に発生する放電発生頻度(pps)をとった。そして、複数回実験を行った結果の良品平均値(A)と、傷付け品平均値(B)とをプロットした。
同図から知られるごとく、本発明の装置及び方法を用いれば、放電電荷量が低いほど、良品の放電発生頻度が高いことが明確に分かる。この特性を利用すれば、所定の範囲の電荷量での放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定することが可能である。具体的な基準としては、例えば、1000(pc)の放電発生頻度(pps)が150以上の場合良品、それ未満の場合不良品と判断することができる。また、100〜1000(pc)の放電発生頻度で基準を設けてもよいし、すべての範囲を含む放電発生頻度合計に対して基準を設けてもよい。ただし、この例の場合では、10000(pc)を超えると良品と傷付け品との差が小さくなるので、それ以下の領域とすることが好ましいことが分かる。
(比較実験)
実施例1の優位性をより鮮明にするために、本発明と異なる従来の方法(特許文献2に準じた方法)で比較実験を行った。
比較実験は、図6に示すごとく、電極は特に使わず、減圧下においてステータ9のステータコア91とコイル8との間に交流電圧を印加し、ステータ9とコイル8との間で放電を発生させ、実施例1と同様にコロナ放電測定器を用いて放電電荷量(pc)と放電発生頻度(pps)とを求めた。減圧条件は、2666Paとし、電圧の印加条件は、電圧800Vで印加時間0.5秒、2次電流設定値24mAという条件とした。そして、予め電気絶縁性がないことを確認してある良品の場合と、一部絶縁皮膜に傷を付けた傷付け品の場合とについてそれぞれ複数回実験を行い、その平均値を求めた。
測定結果を図6に示す。同図は、横軸に放電電荷量(pc)を、縦軸に1秒間に発生する放電発生頻度(pps)をとった。そして、複数回実験を行った結果の良品平均値(A)と、傷付け品平均値(B)とをプロットした。
同図から知られるように、比較実験の場合には、放電電荷量が100000(pc)以上くらいで最も頻度に差異が現れ、傷付け品の方が発生頻度が高くなる。そのため、このような高い放電電荷での発生頻度が高い場合には電気絶縁性が不良であるという判断を行うことが可能である。
しかしながら、前述した図5に示す本発明方法の場合と、図6に示す比較実験の場合とを比較すると、本発明方法の方が良品(A)と傷付け品(B)との差異が広範囲に亘って明確に現れており、判定精度を高められることが分かる。
また、本発明方法の方が、低い電圧で試験できるので、高電圧の負荷によるコイルへのダメージも低減することができる。
実施例1における、絶縁被覆導体検査装置の構成を示す説明図。 実施例1における、電極の構成を示す説明図。 実施例1における、電極の構成の別例を示す説明図。 実施例1における、放電発生位置を示す説明図。 実施例1における、放電電荷量と放電発生頻度との関係を示す説明図。 比較実験における、放電発生位置を示す説明図。 比較実験における、放電電荷量と放電発生頻度との関係を示す説明図。
符号の説明
1 絶縁被覆導体検査装置
10 試験容器
11 減圧手段
12 放電測定手段
13 電圧印加手段
14 判定手段
21、22 電極
8 コイル
81 コイルエンド部
9 ステータ
91 ステータコア

Claims (8)

  1. 絶縁被覆導体を巻回して形成され、ステータコアに装着された状態のコイルにおける当該絶縁被覆導体の電気絶縁特性を検査するための絶縁被覆導体検査方法において、
    上記コイルを試験容器内に配置し、
    該試験容器内を減圧し、
    上記ステータコアの端部からはみ出しているコイルエンド部との間に隙間を空けて電極を対峙させ、
    該電極と上記コイルとの間に交流電圧を印加し、
    交流電圧の印加によって上記コイルエンド部と上記電極との間において発生する放電の放電電荷量と発生頻度を測定し、
    上記放電電荷量が10000(pc)以下の放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定することを特徴とする絶縁被覆導体検査方法。
  2. 請求項1において、上記電極は、上記コイルエンド部を囲うように断面略コ字状に形成されていることを特徴とする絶縁被覆導体検査方法。
  3. 請求項1又は2において、上記電極と上記コイルとの間の交流電圧の印加は、上記コイルに対して試験部位を部分的にずらして複数回に分けて行い、試験部位ごとにそれぞれ上記判定を行うことを特徴とする絶縁被覆導体検査方法。
  4. 絶縁被覆導体を巻回して形成され、ステータコアに装着された状態のコイルにおける当該絶縁被覆導体の電気絶縁特性を検査するための絶縁被覆導体検査装置において、
    上記コイルを収容する試験容器と、
    該試験容器内を減圧するための減圧手段と、
    上記ステータコアの端部からはみ出しているコイルエンド部との間に隙間を空けて対峙させる電極と、
    該電極と上記コイルとの間に交流電圧を印加する電圧印加手段と、
    交流電圧の印加によって上記コイルエンド部と上記電極との間において発生する放電の放電電荷量と発生頻度を測定する放電測定手段と、
    上記放電電荷量が10000(pc)以下の放電の発生頻度が、基準発生頻度よりも大きい場合に電気絶縁性に優れた良品、小さい場合に電気絶縁性に不良がある不良品と判定する判定手段とを有することを特徴とする絶縁被覆導体検査装置。
  5. 請求項4において、上記電極は、上記コイルエンド部を囲うように断面略コ字状に形成されていることを特徴とする絶縁被覆導体検査装置。
  6. 請求項4又は5において、上記電極と上記コイルとの間の交流電圧の印加は、上記コイルに対して試験部位を部分的にずらして複数回に分けて行い、試験部位ごとにそれぞれ上記判定を行うよう構成されていることを特徴とする絶縁被覆導体検査装置。
  7. 請求項6において、上記電極は、上記コイルの一部に対峙すると共に該コイルに対して相対移動可能であり、上記電極の相対移動によって上記試験部位を変更可能に構成されていることを特徴とする絶縁被覆導体検査装置。
  8. 請求項6又は7において、上記電極は複数に分割されて設けられており、電圧を印加する電極を順次変更することによって上記試験部位を変更可能に構成されていることを特徴とする絶縁被覆導体検査装置。
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