JP5314863B2 - 取水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、堅樋から流下する雨水を取水して、その取水した雨水を雨水貯溜槽に貯溜するための取水装置に関するものである。
近年、地球温暖化による気候変動で、日本の気候も亜熱帯地方に近づいてきている。それに伴い、乾期には殆ど雨が降らず、ダムや湖の水位が低下して水不足となるため、各地で水道水の給水制限が実施され、庭の植物に充分量の水を与えることも難しくなっている。また、気候変動に伴い、一時に大量の雨が降ることも珍しくなくなってきている。このように大量に雨が降ると、雨水の排水施設や処理場の容量をオーバーして洪水などの危険がある。このため、家屋の屋根に降る雨水を貯留することで、家屋内からの雨水の排出を減少させ、その雨水を有効活用することが求められている。
このような事情から、家屋に降った雨水を雨水貯水槽に一時貯溜したのち、洗車や植物の水やり等に有効利用するようになってきた。
家屋に降った雨水を雨水貯水槽に導入するための取水装置として、上下が開口された管体の内壁面に沿って、傾斜する案内溝を周設すると共に、該案内溝の下位部分に互いに連通する取水口を設けた雨水貯水槽用取水装置などが提案されている(特許文献1)。この雨水貯水槽用取水装置は堅樋の中間部分に設置するもので、堅樋を流下してきた雨水を取水して、雨水貯水槽に導くものである。通常、雨水は、堅樋の内壁面に沿って流下してくるので、雨水貯水槽用取水装置の内壁面に周設された案内溝によって効率よく取水することができる。
しかしながら、豪雨時のように雨量が非常に多いときには、雨水は堅樋内部を略いっぱいに使って閉塞しながら流下してくるため、上記案内溝が堰のような役割を果たし、堰止められた雨水が、堅樋と雨水貯水槽用取水装置との連結部分や取水装置内の連結部分等から溢れ出すことがあった。このような取水装置は、種々の堅樋と連結できるように、寸法に汎用性を持たせていることが多く、連結部分に隙間ができるので、相当量の雨水がその連結部分から溢れ出す恐れがあった。その対策として、連結部分にゴムパッキン等を装着するなどが考えられるが、施工が面倒となり、点検時の取り外しも面倒である。また、上記案内溝を周設すると雨水が流下する面積が小さくなるので、堅樋の排水量が減少する、という問題もある。
実用新案登録第2591086号公報
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、堅樋の排水量を減少させることなく雨水を効率よく取水でき、雨量が多いときでも、堅樋との連結部分等から雨水が溢れ出す心配のない、取付けや点検時の取り外しが容易な取水装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る取水装置は、上側の堅樋が差込み接続される上部接続口と、この上部接続口の下端に設けられた下広がりの筒部と、この下広がりの筒部の下端の差込み口とを一体に形成した上側部材と、下側の堅樋が差込み接続される下部接続口と、この下部接続口の上端に設けられた上広がりの筒部と、この上広がりの筒部の上端の差込み口とを一体に形成した下側部材と、内側に下広がりの筒部の内面に沿って流下する雨水を受ける環状溝部を一体に形成すると共に、この環状溝部に連通し且つ底面が環状溝部の底面より低い取水口部を外側に一体形成し、上側部材の差込み口と下側部材の差込み口が上下の開口部に差し込まれる中間部材と、からなることを特徴とするものである。
本発明の取水装置においては、環状溝部の内径が、堅樋の内径と同一、若しくはそれ以上であることが好ましい。そして、下広がりの筒部の広がり角度が、15°〜40°であることが好ましく、環状溝部の底面が、取水口部側で最も低くなるように形成されていることがより好ましい。また、環状溝部の取水口部側の底面に雨水抜き部を形成し、その外側に雨水溜壁を形成することがより好ましい。
発明の取水装置は、通常の雨量のときには、下広がりの筒部の内面に沿って雨水が流下するので、直筒部の内側に設けられた環状溝部によって効率よく受水されて、相当量の雨水が雨水貯溜槽に導かれる。また、雨量が非常に多いときには、堅樋内いっぱいの雨水が、下広がりの筒部に沿って流下することなく直接下側の堅樋へと直下するので、環状溝部が堰のような抵抗となることがなく、雨水の流下・排出が容易となり、また環状溝部で雨水を殆ど受水しないので堅樋との接続部分等から雨水が溢れ出す心配がない。このように、雨水の溢れ出しの心配がないので、堅樋の途中に本発明の取水装置を設置しても、止水のためのゴムパッキン等が不要で、施工性が良好となる。また、取水口部の底面が環状溝部の取水口部側の底面より低いので、取水口部の底面と環状溝部の底面との間に段差が生じて取水速度を増やすことができ、雨水の滞留がなくスムーズに取水することができる。更に、上側部材と下側部材と中間部材の3分割とすることで、雨水を受水する環状溝部の成形が容易となる。また、取水装置の取付けや取り外しも簡単に行うことができるようになるので、取水装置内部のゴミ取り作業がやり易く、運搬性にも優れる。
また、環状溝部の内径が、堅樋の内径と同一、若しくはそれ以上である取水装置は、堅樋内を直下してくる雨水を受水することが殆どなくなり、雨水の流下が妨げられる心配がない。
更に、下広がりの筒部の広がり角度θが狭すぎる(小さすぎる)と、堅樋内部を満たして流下してくるような激しい雨水が、そのまま直下することなく、下広がりの筒部に沿って流下してしまうので環状溝部が抵抗となってしまったり、大量に環状溝部で受水して連結部等から溢れてしまう。また、上記のように環状溝部の内径を、堅樋の内径と同一、若しくはそれ以上にするためには、環状溝部が設けられる直筒部の内径をある一定以上確保しなければならず、そのように内径をある一定以上確保するには、下広がりの筒部を相当長く形成しなければならないので、取水装置全体が巨大化してしまい好ましくない。一方、広がり角度θが広すぎると、通常程度の雨量のときでも雨水が下広がりの筒部に沿って流下せず、そのまま直下してしまうので、結果として取水量が大幅に減少する。このような事情を考慮すると、下広がりの筒部の広がり角度が、15°〜40°である取水装置が好ましい。
また、環状溝部の底面が、取水口部側で最も低くなるように形成されている取水装置も、環状溝部で受水した雨水が溝部内に溜まることなく、確実に、且つ素早く取水口部に向って流れていき、取水口部から雨水貯溜槽に導かれる。
また、屋根面や軒樋内には普段ゴミやホコリが付着しているため、雨の降り始めには、それらのゴミを含んだ雨水が竪樋を流下してくることになる。しかし、環状溝部の取水口部側の底面に雨水抜き部を形成し、その外側に雨水溜壁を形成した取水装置は、降り始めのゴミが混じった少量の雨水は雨水溜壁に貯溜され、雨水貯溜槽側に流れることなく雨水抜き部から堅樋へと流下するので、きれいな雨水だけを雨水貯溜槽に送り込むことができる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1は本発明の取水装置を竪樋と竪樋の間に取付けることによって構成される取水構造の概略説明図、図2は同構造の概略部分断面図、図3は通常量の降雨時の雨水の流下態様を示す概略説明断面図、図4は豪雨時の雨水の流下態様を示す概略説明断面図である。
図1に示す本発明の取水装置を竪樋と竪樋の間に取付けることによって構成される取水構造は、堅樋1を流下する雨水を取水し、導入管5を介して雨水貯溜槽Tに導入するためのもので、図2に示すように、堅樋1の途中に膨出部2が設けられ、その膨出部2内側に環状溝部3が設けられると共に、膨出部2の外側に環状溝部3と連通する取水口部4が設けられている。雨水貯溜槽Tに貯溜された雨水は、蛇口6から水を取り出して洗車や植物の水やり等に利用できるようになっている。
上記膨出部2は、図2に示すように、堅樋1の途中から断面積が徐々に大きくなっていく下広がりの筒部2aと、その下広がりの筒部2aと連なる断面積が堅樋1の断面積よりも大きくて、且つ、径が一定の直筒部2bと、更にその直筒部2bと連なって下方へ向って断面積が徐々に小さくなり、下端で堅樋1の断面積と等しくなる上広がりの筒部2cとからなり、該直筒部2bの内側に環状溝部3が設けられると共に、外側には取水口部4が設けられている。このように、膨出部2が下広がりの筒部2aを有することで、堅樋1に沿って流下してきた雨水は、スムーズに下広がりの筒部2aに移行し、更にその先に続く直筒部2bへと移行するので、その直筒部2bに設けられた環状溝部3によって効率よく受水される。また、取水口部4の先端部は、図1に示すように、ホースバンド5aによって雨水貯溜槽Tへと雨水を導く導入管5と接続されており、その導入管5の下流側端部もホースバンド5aによって雨水貯溜槽Tと接続されている。
上記環状溝部3は、直筒部2bの内周面から内側へ向って張り出すように周設された環状の溝で、その内径は、堅樋1の内径よりも大きくなるように形成されている。そして、この環状溝部3は、直筒部2bの外側に設けられた取水口部4と連通しており、受水した雨水は取水口部4へと流れていく。
尚、環状溝部3の内径は、堅樋1内部を直下するような激しい雨水を受水しないように、少なくとも堅樋1の内径と同一、好ましくはそれ以上に形成することが望ましい。
上記取水口部4の底面は、図2に示すように、環状溝部3の底面より低くなるように形成されており、これにより段差Sが形成される。このような段差Sが形成されると、その段差Sの分だけ雨水の排水速度を増やすことができる。
次に、上記取水構造の取水態様を説明する。
図3に示すように、雨樋の軒樋(不図示)から堅樋1へと流入してきた通常量の雨水W1は、堅樋1の内面に沿って流下してくる。このように流下してきた雨水W1は、下広がりの筒部2aの内面から離れることなく沿うようにして直筒部2bへと流下するので、雨水W1は、その直筒部2bに設けられた環状溝部3によって効率よく受水されて取水口部4へと流れていく。
一方、豪雨時のように雨量が非常に多いときは、図4に示すように、雨水W2が堅樋1の内部を略満たして閉塞しながら流下してくる。このような豪雨時の雨水W2は、下広がりの筒部2aに沿って広がることなく堅樋1を直下する。前述したように、上記環状溝部3の内径は堅樋1の内径よりも大きいので、直下するような激しい雨水W2は、環状溝部3によって受水されることがなく、環状溝部3が堰のように抵抗となって、雨水の流下が妨げられることはない。逆に、上記環状溝部3の内径が堅樋1の内径よりも小さいと、雨水の流下が妨げられ、特に豪雨時には雨水の滞留が起きて軒樋から水が溢れ出したり、大量の雨水が取水されることによって連結部等から雨水が溢れ出すことになるので好ましくない。
以上の説明から明らかなように、本発明の取水装置を竪樋と竪樋の間に取付けることによって構成される取水構造は、通常量の雨水W1は環状溝部3によって効率よく受水されて、雨水貯溜槽Tに導かれる。また、豪雨時の雨水W2は、下広がりの筒部2aに沿って広がることなく直下し、環状溝部3が抵抗となることがないので、雨水W2の流下が妨げられたり、堅樋1の排水量が減少したりすることがない。
次に、前述した取水構造の長所を備えた取水装置について説明する。
図5は本発明の一実施形態に係る取水装置を示す分解正面図、図6は同取水装置の構成部材である上側部材の平面図、図7は図4のA−A断面図、図8は同取水装置の構成部材である中間部材の平面図、図9は図6のB−B断面図、図10は同取水装置の断面図、図11は同取水装置の取付け方法及び取り外し方法を説明する概略説明図である。
本発明の取水装置20は、図5に示すように、上側部材21と、下側部材23と、その上側部材21と下側部材23の間に挟まれる中間部材22とからなる合成樹脂製の取水装置であって、図10に示すように、堅樋1と堅樋1の間に取付けられるものである。
上記上側部材21は、図5、図10に示すように、上側の堅樋1と接続される上部接続口21aと、前述した取水構造と同様の下広がりの筒部2aと、中間部材22に差し込むための差込み口21bとを一体に形成したものであり、本実施形態の堅樋1の形状(四隅を面取りした四角筒で、角樋と通称される)に合わせて、上部接続口21aも、図6に示すように、その堅樋1を接続できるように四隅を面取りした四角形をしている。
上側部材21の下広がりの筒部2aは、図7に示すように、前述した取水構造の下広がりの筒部2aと同様、上部接続口21aの下端から下方へ向って徐々に下広がりとなるように形成されたもので、上部接続口21aの形状に合わせて四隅が面取りされた台形筒となっている。一般に、この下広がりの筒部2aの広がり角度θは、狭い(小さい)ほうが下広がりの筒部2aの内面に沿って雨水が流下し易い。逆にいえば広がり角度θを大きく設定すると、雨水が下広がりの筒部2aの内面に沿うことなく、下側部材23まで直下してしまう。このような広がり角度θと雨量との関係が、雨水の流下にどのような影響を与えるのかを調べる実験を行った。
Figure 0005314863

気象庁の基準では、0.5リットル/secは強い雨に、1リットル/secは非常に激しい雨に、2リットル/secは猛烈な雨に分類される。本実験では、上記気象庁の基準を参照して、0.1リットル/secの雨量を通常の雨と設定した。
実験の結果、広がり角度θを45°以上に設定すると、通常の雨(0.1リットル/sec)程度でも、雨水は下広がりの筒部2a内面に沿うことなく下側部材23まで直下してしまうことがわかった。また、広がり角度θを10°に設定すると、猛烈な雨(2リットル/sec)でも、雨水は下広がりの筒部2a内面から離れることなく流下することがわかった。本発明の取水装置20は、効率よく雨水を取水すると共に、雨水の溢れ出しや堅樋1の排水量の減少防止を目的としたものなので、通常の雨量のときは効率よく取水し、豪雨時のように取水すると堅樋1と上部接続口21aの接続部分から水が溢れ出す恐れのあるときには、敢えて取水しないようにする必要がある。本実験によって、非常に強い雨のときや、猛烈な雨のときには、堅樋1と上部接続口21aの接続部分から雨水が溢れ出す恐れが生じることもわかった。このことを考慮すると、通常の雨のとき、更にいえば強い雨程度のときは取水することが好ましく、非常に激しい雨や猛烈な雨のときは取水しないことが好ましい。従って、広がり角度θは15°〜40°の範囲に設定することが好ましく、特に20°〜30°の範囲が好ましいので、本実施形態の取水装置20は、広がり角度θを22.6°と設定している。
また、下広がりの筒部2aの下端に形成された差込み口21bは、図5、図7、図10に示すように、中間部材22の上部開口(受け口)22aに差し込んで、中間部材22と連結するようになっている。中間部材22に接続すると、差込み口21bの下端が、中間部材22の略中間地点に位置することになるので、取水口部4を塞いで雨水の流れを妨げないように、半円形の開口部21cが形成されている。この半円形の開口部21cは、中間部材22との接続作業性を向上させるため、上側部材21を90°或いは、180°回転させて中間部材22と接続しても、取水口部4を塞ぐことのないように、前側面、後側面、右側面、左側面の4面に形成されている。
一方、下側の堅樋1と接続される下側部材23は、図5、図10に示すように、下側の堅樋1と接続される下部接続口23aと、上広がりの筒部2cと、中間部材22に差し込むために上広がりの筒部2cの上端に形成された差込み口23bとを一体に形成したもので、上記上側部材21と同様に、四隅が面取りされた四角形をしている。前述した上部接続口21aが上側の堅樋1を内嵌合するのに対して、この下部接続口23aは、下側の堅樋1を外嵌合するものであるから、下部接続口23aの内径は、上部接続口21aの内径よりも小さい。
上記下側部材23の上広がりの筒部2cは、前述した取水構造の上広がりの筒部2cと同様のもので、その広がり角度は、下広がりの筒部2aの広がり角度θと等しくなるように形成されている。前述した下広がりの筒部2aの広がり角度θは、雨水の流路を決定するのに非常に重要であったが、この上広がりの筒部2cの広がり角度は、中間部材22の内面に沿って流下してきた雨水が、上広がりの筒部2c内面にぶつかって、水の流れが破壊されない程度に緩やかに傾斜していれば、特に限定されるものではない。
上記上側部材21と下側部材23の間に取付けられる中間部材22は、前述した取水構造の直筒部2bに相当する角筒体で、図5、図9、図10に示すように、径が一定の直筒部2bと、上側部材21の差込み口21bを外嵌合する上部開口22aと、下側部材23の差込み口23bを外嵌合する下部開口22bとからなる。この中間部材22の内側には環状溝部3が一体に形成されており、外側には環状溝部3に連通する取水口部4が一体に形成されている。
尚、本実施形態では上側部材21の下端に差込み口21bを設け、中間部材22の上端に上部開口22a(受け口)を形成している。このように竪樋1の中間に何らかの部材を接続する場合は接続の上側(上流側)下端を差込み口とし、下側(下流側)上端を受け口とすることが多い。しかし、本実施形態のように上側部材21の下端に差込み口21bを、中間部材22の上端に上部開口22a(受け口)を形成することで、上側部材21と中間部材22の接続部に生じるラインが中間部材22の外壁の中間部分に現れることないため、装置20の外観をシンプルにすることができる。
図10に示すように、上記環状溝部3の内径は、前述した取水構造と同様に、堅樋1内を直下してくる雨水を受水することがないよう、堅樋1の内径よりも大きく形成されている。この環状溝部3の内径は堅樋1の内径によって変化するものであるが、堅樋1の内径よりも遥かに大きくしてしまうと、その分だけ直筒部2bが大きくなってしまい、取水装置20全体が巨大化して好ましくない。従って、本実施形態のように、堅樋1の内径を37.6mmに設定すると、環状溝部3の内径は44.4mm、即ち、堅樋1との間に3.4mm程度の隙間ができるように環状溝部3の内径を設定するのが好ましい。
また、上記環状溝部3は、図9に示すように、その底面が取水口部4側(右側)で最も低く、その反対側(左側)で最も高くなるように形成されている。そして、それら右側と左側の底面を連結する前後の底面が傾斜している。これにより、環状溝部3で受水した雨水が溝部3内に溜まることなく、確実に取水口部4に向って流れていくようになっている。この傾斜は、緩すぎると雨水が環状溝部内3に溜まってしまうので、0.5/100勾配以上、好ましくは0.5/100〜5/100勾配にするのがよい。
尚、本実施例では環状溝部3の右側と左側の底面を水平にし、それらを連結する前後の底面を傾斜させているが、取水口部4近傍の底面を最も低くし、その対向する部分の底面を高くしていれば、環状溝部3の全周で均一に傾斜させてもよい。また、本実施例の環状溝部3は全周でつながって形成されているが、取水口部4の対向する底面の最も高い部分で途切れていても問題はない。
また、この環状溝部3の取水口部4側(最も低い右側)の底面には、水抜き孔である雨水抜き部3bが穿孔されており、雨水抜き部3bの外側には雨水溜壁3aが立設されている。これにより、降り始めのゴミが混じった少量の雨水は、雨水貯溜槽Tに流れていくことなく雨水溜壁3aに貯溜され、雨水抜き部3bから下側の堅樋1へと流下するので、きれいな雨水だけを雨水貯溜槽Tに送り込むことができるようになっている。
尚、この雨水抜き部3bは、降り始めのゴミが混じった少量の雨水を雨水貯溜槽Tに送り込むことなく、下側の堅樋1に流下させるようにしたものであれば、孔に限定されるものではなく、例えば、環状溝部3の壁面を一部切欠いたスリット状のものでもよい。また、雨水抜き部3bの直径が大き過ぎると、受水した雨水の殆どがその雨水抜き部3bから流下してしまうので、3mm程度の孔径にすることが好ましい。
上記環状溝部3に連通する取水口部4は、環状溝部3で受水した雨水を雨水貯溜槽Tに送り込むための排水口で、図9に示すように、その底面は、環状溝部3の取水口部4側(右側)の底面より低くなるように形成されている。これによって、前述した取水構造と同様に、取水口部4の底面と環状溝部3の底面から突設された雨水溜壁3aとの間に段差Sを生じるので、その段差Sの面積分だけ排水速度を増やすことができる。そして、取水口部4の外周には、導入管5との連結の際に、取水口部4を適当な深さで導入管に挿入できるようにホースストッパー4aが形成されている。また、取水口部4上面には、導入管5内で水膜が生じて雨水貯溜槽Tへの取水が妨げられることがないように、空気孔4bが穿孔されている。
以上のような構成の取水装置20の寸法は、堅樋1の寸法によって様々に変化するもので特に限定はされないが、本実施形態のように、堅樋1の内径が37.6mmであると、上側部材21の下広がりの筒部2aの上下の長さが27.1mmで、堅樋1から13.4mm外側に出っ張った中間部材22を有するものが好適に使用される。
尚、本実施例では角樋に用いられる水平断面が略四角形の取水装置を示したが、丸樋(断面が丸形状の竪樋)に適用させるためには各部材の水平断面を円形に形成すればよい。また、デザインの観点から、丸樋用の取水装置の場合で上側部材21の接続口21aと下側部材23の差込み口23bを水平断面を円形状にする必要があるが、下広がりの筒部2aから上広がりの筒部2cにかけての部分の水平断面を多角形状にしたり、角樋用の場合でも下広がりの筒部2aから上広がりの筒部2cにかけての部分を円形状や多角形状にするなど、適宜形状を変更してもよい。
また、上記取水装置20は、取付け、取り外し作業を考慮して、通常、中間部材22と下側部材23だけを接着剤で接続し(中間部材22と下側部材23は必要がなければ接着しなくてもよい)、他の部分(上側の堅樋1と上側部材21、上側部材21と中間部材22、下側部材23と下側の堅樋1)は嵌合させるのみで接続される。次に、その取水装置20の取り外しの方法を説明する。
図11に示すように、先ず、上側部材21を堅樋1に沿わしながら上方へスライドさせる(イ)。次に、中間部材22、下側部材23を堅樋1上方へスライドさせて堅樋1から取り外す(ロ)。そして、上側部材21を下方へスライドさせて堅樋1から取り外す(ハ)。取付け作業はこの逆の手順(ハ→ロ→イ)で行う。このように、本発明の取水装置20は、取り外し、取付け作業が容易であるので、取水装置20内部のゴミ取り作業が行いやすい。
以上の説明から明らかなように、本発明の取水装置20も、前述した取水構造と同様に、通常量の雨水は効率よく取水されて雨水貯溜槽Tに導かれ、激しい雨でも、堅樋1と上部接続口21aの接続部分等から雨水が溢れ出す心配がないので、止水のためのゴムパッキン等が不要となり、施工性がよい。また、上側部材21と下側部材22と中間部材23の3分割とすることで、環状溝部3の成形が容易となり、取付けや取り外し作業も簡単に行うことができるので、取水装置内部のゴミ取り作業がやり易くなり、運搬性にも優れる、といった顕著な効果を奏する。
本発明の取水装置を竪樋と竪樋の間に取付けることによって構成される取水構造の概略説明図である。 同構造の概略部分断面図である。 通常量の降雨時の雨水の流下態様を示す概略説明断面図である。 豪雨時の雨水の流下態様を示す概略説明断面図である。 本発明の一実施形態に係る取水装置を示す分解正面図である。 同取水装置の構成部材である上側部材の平面図である。 図4のA−A断面図である。 同取水装置の構成部材である中間部材の平面図である。 図6のB−B断面図である。 同取水装置の断面図である。 同取水装置の取付け方法及び取り外し方法を説明する概略説明図である。
符号の説明
1 堅樋
2 膨出部
2a 下広がりの筒部
2b 直筒部
2c 上広がりの筒部
20 取水装置
21 上側部材
21a 上部接続口
21b 差込み口
22 中間部材
23 下側部材
3 環状溝部
3a 雨水溜壁
3b 雨水抜き部
4 取水口部
5 導入管
T 雨水貯溜槽

Claims (5)

  1. 上側の堅樋が差込み接続される上部接続口と、この上部接続口の下端に設けられた下広がりの筒部とこの下広がりの筒部の下端の差込み口とを一体に形成した上側部材と、
    下側の堅樋が差込み接続される下部接続口と、この下部接続口の上端に設けられた上広がりの筒部とこの上広がりの筒部の上端の差込み口とを一体に形成した下側部材と、
    内側に下広がりの筒部の内面に沿って流下する雨水を受ける環状溝部を一体に形成すると共に、この環状溝部に連通し且つ底面が環状溝部の底面より低い取水口部を外側に一体形成し、上側部材の差込み口と下側部材の差込み口が上下の開口部に差し込まれる中間部材と、
    からなることを特徴とする取水装置。
  2. 環状溝部の内径が、堅樋の内径と同一、若しくはそれ以上であることを特徴とする請求項1に記載の取水装置。
  3. 下広がりの筒部の広がり角度が、15°〜40°であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の取水装置。
  4. 環状溝部の底面が、取水口部側で最も低くなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の取水装置。
  5. 環状溝部の取水口部側の底面に雨水抜き部を形成し、その外側に雨水溜壁を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の取水装置。
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