JP5313432B2 - 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板 Download PDF

Info

Publication number
JP5313432B2
JP5313432B2 JP2005379760A JP2005379760A JP5313432B2 JP 5313432 B2 JP5313432 B2 JP 5313432B2 JP 2005379760 A JP2005379760 A JP 2005379760A JP 2005379760 A JP2005379760 A JP 2005379760A JP 5313432 B2 JP5313432 B2 JP 5313432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface treatment
silane coupling
coupling agent
metal surface
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005379760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007177314A (ja
Inventor
敦彦 當仲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Nippon Paint Holdings Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Nippon Paint Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd, Nippon Paint Holdings Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2005379760A priority Critical patent/JP5313432B2/ja
Publication of JP2007177314A publication Critical patent/JP2007177314A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5313432B2 publication Critical patent/JP5313432B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/20Use of solutions containing silanes

Description

本発明は、金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板に関する。
耐食性に優れた鋼材として亜鉛めっき、亜鉛合金めっき等を施した亜鉛めっき鋼板が使用されている。このような亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき層が空気と接触することによって酸化されて白錆が発生する。このため、表面処理を施すことによって酸化を防止すること、即ち耐食性を付与することが行われている。
また、このような表面処理を施した鋼材は、高温条件下で使用されたり、輸送時において表面にキズが生じたりする場合があるため、耐熱性や耐アブレージョン性(耐キズ付き性)も必要とされる。更に、表面処理を施した鋼材を加工して使用する場合もあり、加工後において、優れた耐食性等の性能を有することも要求される。また、通常、加工において使用したプレス油の脱脂工程がアルカリ系の脱脂剤によって行われるため、耐アルカリ性も要求される。
このような処理として、クロム化合物を使用するクロメート処理が知られている。クロメート処理を施した場合は、白錆の発生が防止され、非常に良好な亜鉛めっき鋼板を得ることができる。しかし、近年、環境問題の観点から、クロムを使用しないノンクロメート処理剤による化成処理を行う方法が検討されている。
特許文献1には、ケイ酸エステル、アルミニウムの無機塩及びシランカップリング剤を含有する金属表面処理溶液が開示されている。しかし、このようなモノマーのケイ酸エステルとアルミニウムの無機塩及びシランカップリング剤を含む処理溶液を使用した場合、シロキサン結合による架橋反応が不充分であるため、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性、硬度が充分でないおそれがある。
特許文献2には、エチルポリシリケートを加水分解して加水分解率を100%以上とし、希釈して得られた希釈加水分解液が開示されているが、このような希釈加水分解液を用いた場合、柔軟性に乏しい硬い皮膜が形成され、加工された際に皮膜が割れ易くなるため、加工部の耐食性や基材との密着性が充分でないおそれがある。また、希釈加水分解液の貯蔵安定性や、皮膜の耐食性、耐アルカリ性も劣るおそれがある。
また、上記特許文献2には、シランカップリング剤を希釈加水分解液中のSiO2分に対し固形分換算で1〜40質量%添加することも開示されているが、皮膜の柔軟性に対する改善効果が不充分であるため、加工部の耐食性や基材との密着性が充分でないおそれがあり、更に、分解液の貯蔵安定性も劣るおそれがある。また、希釈加水分解液に樹脂を添加することも開示されているが、樹脂を添加することにより、皮膜の耐熱性低下が懸念される。
特許文献3には、チタンイオン、バナジウムイオン、ジルコニウムイオン等の2価以上の金属イオン、少なくとも4個のフッ素原子とチタン、ジルコニウム等の元素を有するフルオロ酸、活性水素含有アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤及び水系エマルジョン樹脂を含む金属材料表面処理用組成物が開示されている。
特許文献4には、水分散性樹脂及び/又は水溶性樹脂と、シランカップリング剤と、リン酸及び/又はヘキサフルオロ金属酸と、カチオン種がMn、Mg、Al又はNiである水溶性リン酸塩とを含有する表面処理組成物が開示されている。しかし、上記特許文献3、4に開示されている組成物は、樹脂を含むものであるため、得られる皮膜の耐熱性に劣るおそれがある。
特開平10−251864号公報 特開2005−118635号公報 特開2005−120469号公報 特開2005−206947号公報
本発明は、上記現状に鑑み、耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、密着性(上塗り塗膜との密着性、基材との密着性)に優れた皮膜を形成することができ、貯蔵安定性にも優れた金属表面処理用組成物を提供することを目的とするものである。
本発明は、シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを含むシリカゾルバインダー(a)、リン酸イオン(b)、フッ化物イオン(c)、並びに、V、Ti、Zr、Zn、Mn、Mg、Al、Co、Ni、Mo、W及びCeからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属化合物(d)を含有することを特徴とする金属表面処理用組成物である。
上記シリカゾルバインダー(a)は、上記シランカップリング剤(a−1)及び上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)を加水分解縮合することによって得られるものであることが好ましい。
上記シランカップリング剤(a−1)と上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)との固形分質量比〔(a−1):(a−2)〕は、97:3〜50:50であり、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分100質量部に対して、固形分で、上記リン酸イオン(b)を0.1〜50質量部、上記フッ化物イオン(c)を0.1〜50質量部、上記金属化合物(d)を0.1〜150質量部含有するものであることが好ましい。
上記シランカップリング剤(a−1)は、エポキシ基を有するシランカップリング剤及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含むものであり、かつ、上記エポキシ基と上記アミノ基との官能基当量比は、0.1≦B/A≦1.0(式中、Aは上記エポキシ基を有するシランカップリング剤に含まれるエポキシ基当量数、Bは上記アミノ基を有するシランカップリング剤に含まれるアミノ基当量数を表す。)であることが好ましい。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)は、テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物であることが好ましい。
本発明は、亜鉛めっき鋼鈑の表面に、上述の金属表面処理用組成物を塗布し、皮膜を形成することを特徴とする金属表面処理方法でもある。
本発明はまた、上述の金属表面処理方法を用いることによって得られることを特徴とする表面処理された亜鉛めっき鋼板でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属表面処理用組成物は、上記シリカゾルバインダー(a)、リン酸イオン(b)、フッ化物イオン(c)及び金属化合物(d)を含有するものである。上記金属表面処理用組成物を用いて得られる皮膜は、耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、密着性(上塗り塗膜との密着性、基材との密着性)に優れたものである。また、上記金属表面処理用組成物は、貯蔵安定性に優れたものでもある。上述した性能を有する皮膜が得られる理由、組成物の貯蔵安定性が優れている理由は明らかではないが、以下のような作用・機能によるものと推察される。
上記シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを含むシリカゾルバインダー(a)を用いることによって、上記(a−1)と(a−2)とのシロキサン結合による架橋反応に加え、シランカップリング剤の有機性官能基による架橋反応が生じ、三次元架橋構造を有する強靭な皮膜を形成するため、得られる皮膜の耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐アブレージョン性、基材との密着性を向上させることができたと推察される。また、上記シリカゾルバインダー(a)が貯蔵安定性の向上に寄与し、その結果、上記金属表面処理用組成物との貯蔵安定性を向上させることが可能になったと推察される。
また、上記リン酸イオン(b)を用いることによって、リン酸イオンが、基材である金属と反応し、難溶性のリン酸塩を形成するため、皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性を向上させることができたと推察される。また、上記フッ化物イオン(c)を用いると、フッ化物イオンが、基材である金属をエッチングし、基材表面を活性な状態に変化させることで、上記シリカゾルバインダーと基材との反応性が高まり、基材表面と強固に結合した皮膜を形成するため、皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性を向上させることが可能になったと推察される。
更に、上記金属化合物(d)は、リン酸イオン(b)と難溶性のリン酸塩を形成し、皮膜中にリン酸イオンを固定化することができるため、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性を向上させることが可能になったと推察される。以上より、本発明の金属表面処理用組成物においては、上記(a)〜(d)の必須成分による上述した作用・機能が絡み合って発揮された結果、上述した効果が得られていると推察される。
上記シリカゾルバインダー(a)は、シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを含むものである。シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを併用することにより、シロキサン結合による架橋反応が促進され、耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐アブレージョン性に優れた皮膜を形成することができる。また、基材との密着性や組成物の貯蔵安定性も向上させることができる。
上記シリカゾルバインダー(a)は、上記シランカップリング剤(a−1)及び上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)を加水分解縮合することによって得られるものであることが好ましい。加水分解縮合物を用いることにより、上記性能をより向上させることができる。
上記シランカップリング剤(a−1)としては、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、ウレイド基、イソシアネート基等の有機官能基を有する公知のシランカップリング剤を使用することができる。
上記シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類を挙げることができる。
更に、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類も挙げることができる。上記シランカップリング剤(a−1)として、特開平7−292108号に開示されている化合物も使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記シランカップリング剤(a−1)は、エポキシ基を有するシランカップリング剤及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含むものであることが好ましい。エポキシ基を有するシランカップリング剤を使用することにより、混合安定性を向上させることができ、更にエポキシ基と反応性を有するアミノ基を有するシランカップリング剤を使用することより、有機性官能基による架橋構造が生じて耐食性及び耐アルカリ性を向上させることができたと推察される。
上記エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するトリアルコキシシラン類が好ましい。なかでも、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
上記アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するトリアルコキシシラン類が好ましい。なかでも、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
上記シランカップリング剤(a−1)がエポキシ基を有するシランカップリング剤及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含むものである場合、上記エポキシ基を有するシランカップリング剤に含まれるエポキシ基と、上記アミノ基を有するシランカップリング剤に含まれるアミノ基との官能基当量比は、0.1≦B/A≦1.0(式中、Aは上記エポキシ基を有するシランカップリング剤に含まれるエポキシ基当量数、Bは上記アミノ基を有するシランカップリング剤に含まれるアミノ基当量数を表す。)であることが好ましい。
上記官能基当量比が0.1未満であると、官能基の架橋反応が不充分となり、形成された皮膜の耐食性、耐アルカリ性が低下するおそれがある。1.0を超えると、皮膜の成膜性が劣るものとなり、耐食性、耐アルカリ性、上塗り塗膜との密着性が低下するとともに、組成物の安定性も低下するおそれがある。上記官能基当量比は、0.2≦B/A≦0.9であることがより好ましく、0.4≦B/A≦0.7であることが更に好ましい。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)としては、例えば、下記式(1)
Figure 0005313432
(式中、kは平均重合度で2〜20を表す。Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表わされるテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物を挙げることができる。
ジ又はトリアルコキシシランの部分加水分解縮合物では、反応性官能基(アルコキシシリル基又はシラノール基)の数が減少し、上記シランカップリング剤(a−1)とのシロキサン結合による充分な架橋反応が得られないおそれがある。テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物であることが好ましい。
上記テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等を挙げることができる。なかでも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランを用いることが好ましく、テトラメトキシシランを用いることが特に好ましい。
平均重合度kが2未満であると、モノマー成分の含有量が多くなり、シランカップリング剤とのシロキサン結合による充分な架橋反応が得られず、形成された皮膜の耐食性、耐アルカリ性、硬度が低下するおそれがある。平均重合度kが20を超えると、オリゴマーの安定性が低下するおそれがある。上記kは、5〜10であることが好ましい。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)は、テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物以外に、性能が損なわれない範囲でジ又はトリアルコキシシランの部分加水分解縮合物を含むものであってもよい。
上記ジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等を挙げることができる。上記トリアルコキシシランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)の製造方法は特に限定されず、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピオキシシラン、テトラブトキシシラン等のアルコキシシランを公知の方法によって部分加水分解することによって得ることができる。
上記公知の方法としては、例えば、テトラアルコキシシラン等のアルコキシシランに所定量の水を加えて酸触媒の存在下、副生するアルコールを留去しながら通常、室温程度〜100℃で反応させることによって行うことができる。この反応により、アルコキシシランの一部が加水分解し、更にこれらが縮合反応を起こし、目的のオリゴマーが得られる。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)は、モノマー成分の含有量が少ない方が好ましい。これにより、皮膜の耐食性、耐アルカリ性を向上させることができる。具体的には、上記モノマー成分の含有量は、上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)中、3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)の市販品としては、モノマー成分を1質量%以下に除去した三菱化学社製のMKCシリケートシリーズを使用することができる。
上記シランカップリング剤(a−1)及び上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)を加水分解縮合することによって得られるシリカゾルバインダー(a)の合成方法は特に限定されず、公知のゾル−ゲル法によって加水分解縮合することにより得ることができる。例えば、上記シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを混合し、所定量の水を加えて酸触媒の存在下、通常、室温〜80℃で1〜50時間反応させることによって行うことができる。上記シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)との相溶性が悪い場合、両者を溶解させることができる溶媒を用いても良い。上記溶媒を用いた場合、反応終了後に副生するアルコールとともに溶媒を除去しても良く、副生するアルコール及び溶媒を除去せずに使用しても良い。
上記酸触媒としては、無機酸、有機酸のいずれでも良いが、なかでも、酢酸等の揮発性を有するものが好ましい。上記酸触媒の添加量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分〔シランカップリング剤(a−1)及びアルコキシシランオリゴマー(a−2)の完全加水分解縮合物換算値の合計〕100質量部に対して、5〜50質量部の範囲であることが好ましい。5質量部未満であると、触媒効果が乏しく加水分解に時間を要するおそれがあり、バインダーの安定性も低下するおそれがある。50質量部を超えると、添加量に伴う触媒効果が期待できず、不経済となるおそれがある。
上記溶媒としては、水と混和し、上記シランカップリング剤(a−1)及びアルコキシシランオリゴマー(a−2)に対して相溶性のあるものであれば特に限定されず、例えば、アルコール系、エーテル系、ケトン系、エステル系等の親水性溶媒を挙げることができる。なかでも、アルコール系の揮発性溶媒が好ましい。上記溶媒の添加量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分100質量部に対して、200質量部以下であることが好ましい。200質量部を超えると、溶媒が皮膜中に残留し、成膜性を低下させるおそれがある。
上記加水分解に必要な水の添加量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分100質量部に対して、30〜500質量部であることが好ましい。30質量部未満であると、加水分解反応が充分に進行せず、成膜性が低下するおそれがある。500質量部を超えると、シリカゾルバインダー(a)の固形分濃度が低下し、厚膜塗装が困難になるおそれがある。
なお、上記シリカゾルバインダー(a)は、加水分解縮合の際、シラノール基が全て縮合している必要はなく、一部が縮合したもの、又は、縮合の程度が異なっているものの混合物であっても良い。
上記シリカゾルバインダー(a)において、上記シランカップリング剤(a−1)と上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)との固形分質量比〔(a−1):(a−2)〕は、(a−1)及び(a−2)の完全加水分解縮合物換算比で、97:3〜50:50であることが好ましい。上記アルコキシシランオリゴマー(a−2)の比率が50:50を超える場合、シランカップリング剤とのシロキサン結合による架橋反応が過剰となり、柔軟性に乏しい硬い皮膜が形成され、加工された際に皮膜が割れ易くなり、加工部の耐食性や基材との密着性が低下するおそれがある。また、組成物の安定性も低下するおそれがある。一方、97:3より低い場合、シランカップリング剤とのシロキサン結合による架橋反応が不充分となり、耐食性、耐アルカリ性が低下するとともに形成された皮膜の高度も劣るものとなり、耐アブレージョン性が低下するおそれがある。90:10〜60:40であることがより好ましく、85:15〜70:30であることが更に好ましい。
上記金属表面処理用組成物は、リン酸イオン(b)を含有するものである。上記リン酸イオンが、基材である金属と反応し、難溶性のリン酸塩を形成するため、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性を向上させることができる。
上記リン酸イオン(b)の供給源は、水中においてリン酸イオンを形成することができるリン酸化合物であれば特に限定されず、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、有機リン酸、有機亜リン酸;ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ウルトラリン酸等の縮合リン酸;ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、アンモニウムのリン酸塩;リン酸アルミニウム、リン酸マンガン、リン酸コバルト、リン酸ニッケル、リン酸亜鉛、ピロリン酸ニッケル、オキシリン酸ジルコニウム、ピロリン酸ジルコニウム、リン酸二水素ジルコニル等を挙げることができる。また、これらの縮合リン酸塩も含まれる。
なお、上記リン酸イオン(b)の供給源としてリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等、後述する金属化合物(d)に該当する化合物を使用する場合、本発明の金属表面処理用組成物は、(b)成分及び(d)成分の両方を含む(例えば、リン酸亜鉛を使用する場合は、(b)成分としてのリン酸イオン及び(d)成分としてのリン酸亜鉛を含む)ものである。
上記金属表面処理用組成物において、上記リン酸イオン(b)の含有量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分〔(a−1)及び(a−2)の完全加水分解縮合物換算値の合計〕100質量部に対して、固形分として0.1〜50質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性の改善効果が充分に得られないおそれがある。50質量部を超えると、得られる皮膜の耐水性が不良となり、耐アルカリ性、基材との密着性が低下するとともに、組成物の安定性も低下するおそれがある。0.5〜30質量部であることがより好ましく、1〜20質量部であることが更に好ましい。
上記金属表面処理用組成物は、フッ化物イオン(c)を含有するものである。上記フッ化物イオンが、基材である金属をエッチングし、基材表面を活性な状態に変化させることで、シリカゾルバインダーと基材との反応性が高まり、基材表面と強固に結合した皮膜を形成するため、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性を向上させることができる。
上記フッ化物イオン(c)の供給源は、水中においてフッ化物イオンを形成することができるフッ素化合物であれば特に限定されず、従来公知の化合物を用いることができ、例えば、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化ホウ素酸、フッ化水素アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム等のフッ化物;錯フッ化物を挙げることができる。
上記錯フッ化物としては、例えば、HTiF、(NHTiF、NaTiF、KTiF等のフルオロチタン錯体化合物;HZrF、NaZrF、KZrF、(NHZrF等のフルオロジルコニウム錯体化合物;HHfF等のフルオロハフニウム錯体化合物;HSiF等のフルオロケイ素錯体化合物も挙げることができる。
また、ヘキサフルオロニオブ酸リチウム、ヘプタフルオロニオブ酸カリウム等のフルオロニオブ錯体化合物;NaMgF、KMgF等のフルオロアルカリ土類金属錯体化合物;HAlF等のフルオロアルミニウム錯体化合物;HBF等のフルオロホウ素錯体化合物;HInF、(NHInF、NaInF、KInF、NaInF、NaInF等のフルオロインジウム錯体化合物も挙げることができる。
更に、HYF、HYF、HYF、NaYF、NaYF、NaYF、NaYF、NaYF、KYF、KYF、KYF、NHYF、(NHYF、(NHYF等のフルオロイットリウム錯体化合物;フルオロスカンジウム錯体化合物;フルオロランタン錯体化合物;フルオロセリウム(III)錯体化合物等も挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記フッ化物イオン(c)の供給源のなかでも、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性を向上させることができる点から、フルオロチタン錯体化合物、フルオロジルコニウム錯体化合物、フルオロケイ素錯体化合物、フルオロニオブ錯体化合物が好ましい。
なお、上記フッ化物イオン(c)の供給源としてHZrF、HTiF等、後述する金属化合物(d)に該当する化合物を使用する場合、本発明の金属表面処理用組成物は、(c)成分及び(d)成分の両方を含む(例えば、HTiFを使用する場合は、(c)成分としてのフッ化物イオン及び(d)成分としてのHTiFを含む)ものである。
上記金属表面処理用組成物において、上記フッ化物イオン(c)の含有量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分〔(a−1)及び(a−2)の完全加水分解縮合物換算値の合計〕100質量部に対して、固形分として0.1〜50質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、基材との反応性が不足し、耐食性、耐アルカリ性、基材との密着性改善効果が充分でないおそれがある。50質量部を超えると、基材との反応性が過剰となり、成膜性不良による耐アルカリ性、基材との密着性低下を招くおそれがあり、また、組成物の安定性も低下するおそれがある。1〜40質量部であることがより好ましく、5〜30質量部であることが更に好ましい。
上記金属表面処理用組成物は、V、Ti、Zr、Zn、Mn、Mg、Al、Co、Ni、Mo、W及びCeからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属化合物(d)を含有するものである。上記金属化合物(d)がリン酸イオン(b)と難溶性のリン酸塩を形成し、皮膜中にリン酸イオンを固定化することができるため、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性を更に向上させることができる。
上記金属化合物(d)のなかでも、得られる皮膜の耐食性、耐アルカリ性を向上させることができる点から、V、Ti、Zr、Zn、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む化合物が好ましく、V、Ti及びZrからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む化合物が特に好ましい。
上記金属化合物(d)としては、例えば、バナジウム化合物、チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、モリブデン化合物、タングステン化合物、セリウム化合物を挙げることができる。これらは、水溶性又は水分散性化合物であれば特に限定されず、具体的には以下の化合物を挙げることができる。
上記バナジウム化合物としては特に限定されず、例えば、バナジル化合物、5酸化バナジウム、バナジン酸塩、バナジン酸の焼成縮合物、バナジン酸のヘテロ縮合体及びそれらの混合物等を挙げることができる。具体例としては、例えば、酸化バナジウム(II)、水酸化バナジウム(II)等のバナジウム(II)化合物;酸化バナジウム(III)(V)等のバナジウム(III)化合物;酸化バナジウム(IV)(V)、ハロゲン化バナジル(VOX)等のバナジウム(IV)化合物;酸化バナジウム(V)(V)等のバナジウム(V)化合物;種々のオルトバナジン酸塩、メタバナジン酸塩又はピロバナジン酸塩等のバナジン酸塩、ハロゲン化バナジル(VOX);又はこれらの混合物等を挙げることができる。上記バナジン酸塩としては特に限定されず、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム、カルシウム)、その他の典型元素の金属塩(例えば、アルミニウム等)及び遷移金属塩(例えば、マンガン、コバルト、鉄、ニッケル)等を挙げることができる。また、アセチルアセトンバナジウム(III)、アセチルアセトンバナジル(IV)等の有機バナジウム化合物も挙げることができる。更に、バナジウムの酸化物と種々の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩等とを600℃以上に焼成して得られたものであっても良い。
上記チタニウム化合物としては特に限定されず、例えば、硫酸チタン、硝酸チタン、塩化チタン、酸化チタン;シュウ酸チタンカリウム、チタンイソプロポキシド、チタン酸イソプロピル、チタンエトキシド、チタン2−エチル−1−ヘキサノラート、チタン酸テトライソプロピル、チタン酸テトラ−n−ブチル、ブチルチタネートダイマー、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン等の有機チタン化合物を挙げることができる。
上記ジルコニウム化合物としては特に限定されず、例えば、炭酸ジルコニウムアンモニウム;水酸化ジルコニウム、オキシ炭酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、ホウ酸ジルコニウム、蓚酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、塩化ジルコニウム;ジブチルジルコニウムジラウリレート、ジブチルジルコニウムジオクテート、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム、アセチルアセトンジルコニウム等の有機ジルコニウム化合物等を挙げることができる。
上記亜鉛化合物としては特に限定されず、例えば、クエン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛、乳酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、酒石酸亜鉛等の有機酸塩;塩化亜鉛、臭化亜鉛等のハロゲン化物;硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、ケイ酸亜鉛等の無機酸塩;亜鉛メトキサイド等のアルコキサイド;アセチルアセトン亜鉛、酸化亜鉛、セレン化亜鉛等を挙げることができる。
上記マンガン化合物としては特に限定されず、例えば、酢酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、ギ酸マンガン、酒石酸マンガン等の有機酸塩;塩化マンガン、臭化マンガン等のハロゲン化物;硝酸マンガン、炭酸マンガン、硫酸マンガン、リン酸マンガン等の無機酸塩;マンガンメトキサイド等のアルコキサイド;アセチルアセトンマンガン(II)、アセチルアセトンマンガン(III)、二酸化マンガン、酸化マンガン等を挙げることができる。
上記マグネシウム化合物としては特に限定されず、例えば、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム等のハロゲン化物;硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム等の無機酸塩;酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム等の有機酸塩;マグネシウムメトキサイド等のアルコキサイド水素化マグネシウム、アセチルアセトンマグネシウム、酸化マグネシウム等を挙げることができる。
上記アルミニウム化合物としては特に限定されず、例えば、アルミン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩等のアルカリ塩;硫酸アルミニウム及び塩化アルミニウム等の酸性塩;アセチルアセトンアルミニウム等を挙げることができる。
上記コバルト化合物としては特に限定されず、例えば、塩化コバルト、塩化コバルトアンモニウム等の塩化物;クエン酸コバルト、酢酸コバルト、ナフテン酸コバルト、安息香酸コバルト、ギ酸コバルト、酒石酸コバルト等の有機酸塩;硫酸コバルト、硫酸コバルトアンモニウム、硝酸コバルト、リン酸コバルト、亜硝酸コバルトカリウム等の無機酸塩;アセチルアセトンコバルト(II)、アセチルアセトンコバルト(III)、アミド硫酸コバルト、炭酸コバルト、塩基性炭酸コバルト、セレン化コバルト、チタン酸コバルト等を挙げることができる。
上記ニッケル化合物としては特に限定されず、例えば、炭酸ニッケル(II)、塩基性炭酸ニッケル(II)、酸性炭酸ニッケル(II)等の炭酸塩;リン酸ニッケル(II)、ピロリン酸ニッケル等のリン酸塩;硝酸ニッケル(II)、塩基性硝酸ニッケル等の硝酸塩;硫酸ニッケル(II)等の硫酸塩;酸化ニッケル(II)、四酸化三ニッケル 、酸化ニッケル(III)等の酸化物;酢酸ニッケル(II)、酢酸ニッケル(III)等の酢酸塩;シュウ酸ニッケル(II)等のシュウ酸塩;アミド硫酸ニッケル、アセチルアセトンニッケル(II)、水酸化ニッケル(II)等を挙げることができる。
上記モリブデン化合物としては特に限定されず、例えば、酸化モリブデン等のモリブデン酸化物;パラモリブデン酸、メタモリブデン酸等のモリブデン酸及びその塩類等を挙げることができる。
上記タングステン化合物としては特に限定されず、例えば、酸化タングステン等のタングステン酸化物;塩化タングステン等のハロゲン化タングステン;タングステン酸、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸カルシウム、タングステン酸コバルト、タングステン酸銅等のタングステン酸及びその塩類等を挙げることができる。
上記セリウム化合物としては特に限定されず、例えば、硝酸セリウム、塩化セリウム、シュウ酸セリウム、炭酸セリウム等のセリウム(III)を含む化合物及びその塩類等のセリウム(IV)を含む化合物を挙げることができる。
上記金属表面処理用組成物において、上記金属化合物(d)の含有量は、上記シリカゾルバインダー(a)の固形分〔(a−1)及び(a−2)の完全加水分解縮合物換算値の合計〕100質量部に対して、固形分として0.1〜150質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、リン酸イオンの固定化剤としての効果が不足し、耐食性、耐アルカリ性の改善効果が充分でないおそれがある。150質量部を超えると、成膜性が不良となり、耐アルカリ性、基材との密着性が低下するとともに組成物の安定性も低下するおそれがある。5〜100質量部であることがより好ましく、15〜75質量部であることが更に好ましい。上記含有量は、2種以上の化合物を含む場合はこれらの合計量である。
本発明の金属表面処理組成物は、pH2〜9であることが好ましい。2未満であると、亜鉛系めっき鋼板等の金属基材に過剰なエッチングを起こし、外観不良を引き起こすおそれがある。9を超えると、組成物全体の液安定性が低下するおそれがある。3〜7であることがより好ましい。上記金属表面処理組成物は、塩基性化合物及び酸性化合物を添加することによってpHを上記範囲内に調整することが好ましい。特に、pHを上げる場合、上記塩基性化合物としてアンモニア、アミン等の揮発性化合物を用いることがより好ましく、pHを下げる場合、酸性化合物として酢酸等の揮発性化合物を用いることがより好ましい。
上記金属表面処理組成物は、固形分濃度で、3〜50質量%の範囲内であることが好ましい。3質量%未満であると、金属表面処理組成物を塗布する際、防錆性能を維持するための充分な膜厚が得られないことがあり、50質量%を超えると、組成物のゲル化を引き起こしたりする場合がある。10〜30質量%であることがより好ましい。
上記金属表面処理組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、上記シリカゾルバインダー(a)、リン酸イオン(b)の供給源であるリン酸化合物、フッ化物イオン(c)の供給源であるフッ素化合物及び金属化合物(d)を容器に投入し、均一になるように攪拌後、必要に応じて水を添加することによって得ることができる。
上記金属表面処理用組成物は、亜鉛めっき鋼板に好適に適用することができる。上記亜鉛めっき鋼板としては特に限定されず、例えば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼板等の亜鉛又は亜鉛系合金めっき鋼板を挙げることができる。
上記金属表面処理用組成物を用いて金属基材の表面処理を行うことによって、金属基材表面に、耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、密着性(上塗り塗膜との密着性、基材との密着性)に優れた皮膜を形成することができる。
本発明の金属表面処理方法は、必要に応じて脱脂処理した上記亜鉛めっき鋼板の表面に、上記金属表面処理組成物を塗布し、皮膜を形成することによって行われる。上記金属表面処理組成物の塗布方法としては特に限定されず、例えば、一般に使用されるロールコート、シャワーコート、エアースプレー、エアレススプレー、カーテンフローコート、刷毛塗り、浸漬等を挙げることができる。
上記金属表面処理組成物は、塗布量が皮膜の固形分質量で、0.01〜10.0g/mの範囲で塗布されることが好ましい。0.01g/m未満であると、厚みが不充分であるために加工性が低下したり、防錆性が充分に得られなかったりする場合がある。10.0g/mを超えると、膜厚を増やしたことによる効果の向上が見られないため、経済的に不利であったり、厚みが増したことで巻き付け等が困難になったりする場合がある。0.2〜5.0g/mの範囲であることがより好ましく、0.3〜3.0g/mの範囲であることが更に好ましい。
上記金属表面処理組成物によって処理を行った後は、加熱によって乾燥させることが好ましい。上記乾燥を行う温度は、50〜250℃の範囲が好ましい。50℃未満であると、水分の蒸発速度が遅く、乾燥効率が悪化する場合がある。250℃を超えると、乾燥温度に伴う性能向上が期待できず、不経済となるおそれがある。60〜150℃であることがより好ましい。また、乾燥時間は1〜300秒であることが好ましく、3〜60秒であることがより好ましい。
本発明は、上記金属表面処理方法によって得られる表面処理された亜鉛めっき鋼板でもある。本発明の亜鉛めっき鋼板は、耐食性、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、密着性に優れた表面処理皮膜が形成されているものであるため、種々の用途に対して好適に使用することができる。
本発明の金属表面処理用組成物は、上述した構成によりなり、亜鉛めっき鋼板等の金属基材に、耐食性(特に加工部の耐食性)、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、密着性(上塗り塗膜との密着性、基材との密着性)に優れた皮膜を形成することができる。このため、表面処理された亜鉛めっき鋼板は、種々の用途に対して好適に使用することができる。また、上記金属表面処理用組成物は、貯蔵安定性にも優れたものでもある。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
製造例1〜9 シリカゾルバインダー(a)の調製
表1に記載した種類のシランカップリング剤(a−1)、アルコキシシランオリゴマー(a−2)、酸触媒、溶媒、脱イオン水をこの順序で表1に記載した組成比になるように加え、40℃で15時間攪拌し、固形分濃度20%のシリカゾルバインダーを得た。
Figure 0005313432
実施例2〜5、10、11、14〜20、比較例1〜7及び参考例1〜7 金属表面処理用組成物の調製
表2に記載した種類のシリカゾルバインダー(a)、リン酸イオン(b)、フッ化物イオン(c)、金属化合物(d)をこの順序で表2に記載した固形分濃度比((b)〜(d)成分の固形分濃度は、シリカゾルバインダー(a)の固形分〔(a−1)及び(a−2)の完全加水分解縮合物換算値の合計〕100質量部に対する固形分質量部)になるように加え、5分間攪拌後、固形分濃度を調整するため、脱イオン水と、更にpHを調整するため、アンモニア水又は酢酸を加えて金属表面処理用組成物の固形分濃度を15%、pHを4.5に調整した。
使用したシランカップリング剤(a−1)を以下に示す。
a−1−1:サイラエースS−510(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;チッソ社製)
a−1−2:サイラエースS−360(3−アミノプロピルトリメトキシシラン;チッソ社製)
a−1−3:サイラエースS−210(ビニルトリメトキシシラン;チッソ社製)
使用したアルコキシシランオリゴマー(a−2)を以下に示す。
a−2−1:MKCシリケートMS51(テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物、平均重合度5、モノマー成分の含有量0.2質量%未満;三菱化学社製)
a−2−2:MKCシリケートMS56(テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物、平均重合度10、モノマー成分の含有量0.2質量%未満;三菱化学社製)
使用したリン酸イオン(b)の供給源を以下に示す。
b1:リン酸水素二アンモニウム(和光純薬工業社製)
b2:第一リン酸アルミニウム(太平化学産業社製)
b3:リン酸(和光純薬工業社製)
使用したフッ化物イオン(c)の供給源を以下に示す。
c1:ヘキサフルオロチタン酸(HTiF;森田化学工業社製)
c2:ヘキサフルオロジルコニウム酸(HZrF;森田化学工業社製)
c3:ヘキサフルオロケイ酸(HSiF;森田化学工業社製)
c4:ヘプタフルオロニオブ酸カリウム(KNbF;森田化学工業社製)
使用した金属化合物(d)を以下に示す。
d1:ナーセムバナジル(アセチルアセトンバナジル;日本化学産業社製)
d2:ジルコゾールAC−7(炭酸ジルコニウムアンモニウム;第一稀元素化学工業社製)
d3:シュウ酸チタンカリウム二水和物(関東化学社製)
d4:グルコン酸亜鉛(和光純薬工業社製)
d5:酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬工業社製)
d6:硝酸マンガン(II)六水和物(和光純薬工業社製)
d7:硫酸マグネシウム七水和物(和光純薬工業社製)
d8:ナーセムアルミニウム(アセチルアセトンアルミニウム;日本化学産業社製)
d9:モリブデン酸アンモニウム四水和物(和光純薬工業社製)
d10:ナーセムニッケル(アセチルアセトンニッケル;日本化学産業社)
d11:タングステン酸アンモニウム五水和物(関東化学社製)
d12:硝酸セリウム(III)六水和物(関東化学社製)
〔試験板の作成〕
電気亜鉛メッキ鋼板(日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)をアルカリ脱脂剤(サーフクリーナー53S、日本ペイント社製)2%水溶液を用いて、60℃で2分間スプレー処理して脱脂し、水洗乾燥後に実施例、比較例及び参考例で調製した金属表面処理用組成物をバーコーターで乾燥後の付着量が0.5g/mとなるように塗布し、電気熱風乾燥炉を用いて、被塗物到達温度を60℃となるように乾燥した。これを冷却したものを試験板とし、この試験板の耐食性、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、塗膜密着性及び金属表面処理用組成物の貯蔵安定性を下記の評価方法に従って評価し、その結果を表3に示した。
(評価方法)
<耐食性>
試験板の平面部及びエリクセンテスターで6mm押し出した加工部の端面部及び裏面部をテープシールし、5%の食塩水を35℃で試験板の塗装面に噴霧し120時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎ :白錆発生なし
○ :白錆発生面積が10%未満
○△:同10%以上30%未満
△ :同30%以上50%未満
× :同50%以上
<耐アルカリ性>
試験板を60℃のアルカリ脱脂剤(サーフクリーナー53、日本ペイント社製)2%水溶液に2分間浸漬した後、テープシールし、5%の食塩水を35℃で試験板の塗装面に噴霧し120時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎ :白錆発生なし
○ :白錆発生面積が10%未満
○△:同10%以上30%未満
△ :同30%以上50%未満
× :同50%以上
<耐熱性>
試験板を250℃で1時間加熱後、テープシールし、5%の食塩水を35℃で試験板の塗装面に噴霧し120時間後の白錆発生面積率を下記の評価基準で評価した。
◎ :白錆発生なし
○ :白錆発生面積が10%未満
○△:同10%以上30%未満
△ :同30%以上50%未満
× :同50%以上
<耐アブレージョン性>
試験板にダンボール紙を貼り付けた摺動試験機を乗せ、荷重1kgをかけながら5往復させて、摩擦部周辺の疵付き度合いを下記の評価基準で評価した。
◎ :ほとんど疵跡がない
○ :僅かに疵跡がある
△ :少し疵跡がある
× :疵跡が多い
<塗膜密着性>
試験板にアクリル樹脂系塗料(スーパーラック100、日本ペイント社製)をバーコーターにより乾燥膜厚が20μmとなるように塗装し、160℃で20分間熱風乾燥炉を用いて焼き付けて塗装板を作製した。次に塗装板を沸騰水中に30分浸漬し、塗装板に1mm間隔の碁盤目をカッターナイフを用いて100個作り、エリクセンテスタ−にて塗装板を6mm押し出し、その押し出し部に粘着テープを貼り付けて剥離した。残存した碁盤目の数を測定し、下記の評価基準で評価した。
◎ :残存数100個
○ :残存数99〜81個
△ :残存数80〜51個
× :残存数50個以下
<貯蔵安定性>
金属表面処理用組成物を室温で30日間放置した後の状態を下記の評価基準で評価した。
◎ :変化なし
○ :僅かに増粘(実用上問題のないレベル)
△ :増粘
× :ゲル化
Figure 0005313432
Figure 0005313432
表3から、実施例の金属表面処理用組成物は、貯蔵安定性に優れており、かつ、優れた耐食性、耐アルカリ性、耐熱性、耐アブレージョン性、塗膜密着性を有する塗膜性能を示した。特に、実施例2〜3、14〜20の組成物は、これらすべての性能が極めて優れていた。一方、比較例の組成物は、すべての性能に優れたものは得られなかった。
本発明の金属表面処理用組成物は、家電製品用鋼板、建材用鋼板、自動車用鋼板等に好適に適用することができる。

Claims (5)

  1. シランカップリング剤(a−1)とアルコキシシランオリゴマー(a−2)とを含むシリカゾルバインダー(a)、リン酸イオン(b)、フッ化物イオン(c)、並びに、V、Ti、Zr、Zn、Mn、Mg、Al、Co、Ni、Mo、W及びCeからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属化合物(d)を含有し、
    前記シリカゾルバインダー(a)は、シランカップリング剤(a−1)及びアルコキシシランオリゴマー(a−2)を加水分解縮合することによって得られるものであり、
    前記シランカップリング剤(a−1)と前記アルコキシシランオリゴマー(a−2)との固形分質量比〔(a−1):(a−2)〕は、97:3〜50:50であり、
    前記シランカップリング剤(a−1)は、エポキシ基を有するシランカップリング剤及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含むものであり、
    シリカゾルバインダー(a)の固形分100質量部に対して、固形分で、
    リン酸イオン(b)を1〜20質量部、
    フッ化物イオン(c)を5〜30質量部、
    金属化合物(d)を15〜75質量部含有し、
    下記の方法で測定される白錆発生面積が10%未満である金属表面処理用組成物。
    (測定方法)
    70mm×150mm×0.8mmの電気亜鉛メッキ鋼板を、アルカリ脱脂剤2%水溶液を用いて、60℃で2分間スプレー処理して脱脂し、水洗乾燥後に金属表面処理用組成物をバーコーターで乾燥後の付着量が0.5g/mとなるように塗布し、被塗物到達温度を60℃となるように乾燥した試験板を、250℃で1時間加熱後、テープシールし、5%の食塩水を35℃で試験板の塗装面に噴霧し120時間後の白錆発生面積率を測定する。
  2. シランカップリング剤(a−1)における前記エポキシ基と前記アミノ基との官能基当量比は、0.1≦B/A≦1.0
    (式中、Aは前記エポキシ基を有するシランカップリング剤に含まれるエポキシ基当量数、Bは前記アミノ基を有するシランカップリング剤に含まれるアミノ基当量数を表す。)
    である請求項1記載の金属表面処理用組成物。
  3. アルコキシシランオリゴマー(a−2)は、テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物である請求項1又は2記載の金属表面処理用組成物。
  4. 亜鉛めっき鋼鈑の表面に、請求項1、2又は3記載の金属表面処理用組成物を塗布し、皮膜を形成することを特徴とする金属表面処理方法。
  5. 請求項4記載の金属表面処理方法を用いることによって得られることを特徴とする表面処理された亜鉛めっき鋼板。
JP2005379760A 2005-12-28 2005-12-28 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板 Expired - Fee Related JP5313432B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005379760A JP5313432B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005379760A JP5313432B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007177314A JP2007177314A (ja) 2007-07-12
JP5313432B2 true JP5313432B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=38302781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005379760A Expired - Fee Related JP5313432B2 (ja) 2005-12-28 2005-12-28 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5313432B2 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090123656A1 (en) * 2007-11-13 2009-05-14 Ernest Long Composition and method for controlling galvanic corrosion in printed circuit boards
JP5479684B2 (ja) * 2008-02-08 2014-04-23 日本ペイント株式会社 水系表面処理組成物
US20090242081A1 (en) * 2008-03-26 2009-10-01 Richard Bauer Aluminum Treatment Composition
EP2151481A1 (de) * 2008-08-01 2010-02-10 Chemische Werke Kluthe GmbH Wässrige Lösung und Verfahren zur Beschichtung von metallischen Oberflächen sowie Verwendung von modifizierter Kieselsäure bzw. Konzentratzusammensetzung zur Bereitstellung einer wässrigen Beschichtungslösung
KR101104262B1 (ko) * 2008-12-31 2012-01-11 주식회사 노루홀딩스 자기세정성 부재 및 그 제조방법
JP5663915B2 (ja) 2009-03-31 2015-02-04 Jfeスチール株式会社 亜鉛系めっき鋼板
DE102010030114B4 (de) 2009-08-11 2021-11-04 Evonik Operations Gmbh Wässriges Silansystem für den Blankkorrosionsschutz, Verfahren zu dessen Herstellung, dessen Verwendung sowie mit diesem behandelte Gegenstände und Korrosionsschutzschicht
JP5554531B2 (ja) * 2009-09-24 2014-07-23 関西ペイント株式会社 金属材料の塗装方法
JP5669293B2 (ja) * 2009-09-24 2015-02-12 関西ペイント株式会社 金属表面処理用組成物及び金属表面処理方法
WO2011046773A1 (en) * 2009-10-13 2011-04-21 E. I. Du Pont De Nemours And Company Organosilane condensates
JP5754102B2 (ja) * 2009-10-27 2015-07-22 Jfeスチール株式会社 亜鉛系めっき鋼板
JP5496069B2 (ja) * 2009-12-04 2014-05-21 関西ペイント株式会社 金属表面処理用組成物、及び表面処理皮膜を有する金属基材
WO2012042883A1 (ja) * 2010-09-29 2012-04-05 Jfeスチール株式会社 亜鉛系めっき鋼板の製造方法および亜鉛系めっき鋼板
US9127366B2 (en) 2010-09-29 2015-09-08 Jfe Steel Corporation Zinc-based metal coated steel sheet
WO2012165084A1 (ja) * 2011-05-27 2012-12-06 関西ペイント株式会社 水性金属表面処理剤
JP5870570B2 (ja) 2011-09-14 2016-03-01 Jfeスチール株式会社 亜鉛系めっき鋼板用の表面処理液ならびに亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
FR2981366B1 (fr) * 2011-10-14 2014-10-17 Univ Toulouse 3 Paul Sabatier Procede de traitement anticorrosion d'un substrat metallique solide et substrat metallique solide traite susceptible d'etre obtenu par un tel procede
WO2013073401A1 (ja) * 2011-11-14 2013-05-23 関西ペイント株式会社 金属表面処理剤用水性バインダ組成物
CN102433578B (zh) * 2011-11-28 2014-06-11 珠海市奥美伦精细化工有限公司 一种用于铝合金二次阳极氧化丝印前的处理剂及铝合金二次阳极氧化工艺
BR112015004364B1 (pt) 2012-08-29 2021-06-01 Ppg Industries Ohio, Inc Método para tratar um substrato metálico e método para revestir um substrato metálico
US10125424B2 (en) 2012-08-29 2018-11-13 Ppg Industries Ohio, Inc. Zirconium pretreatment compositions containing molybdenum, associated methods for treating metal substrates, and related coated metal substrates
DK2743376T3 (en) * 2012-12-11 2018-01-22 Alufinish Ges Für Verfahrenstechnik Und Spezialfabrikation Von Produkten Zur Metalloberflächenbehand Aqueous agent and method of coating for corrosion protection treatment of metal substrates
JP6315750B2 (ja) * 2013-06-10 2018-04-25 関西ペイント株式会社 水性金属表面処理剤
DE102013215441A1 (de) 2013-08-06 2015-02-12 Henkel Ag & Co. Kgaa Metallvorbehandlungszusammensetzungen umfassend Silane und Organophosphonsäuren
ES2703333T3 (es) * 2013-08-06 2019-03-08 Henkel Ag & Co Kgaa Composición de revestimiento para pretratamiento de superficie metálica, su preparación y uso de la misma
DE102013215440A1 (de) 2013-08-06 2015-02-12 Henkel Ag & Co. Kgaa Metallvorbehandlung mit sauren wasserhaltigen Zusammensetzungen umfassend Silane
KR101536452B1 (ko) * 2013-12-18 2015-07-13 주식회사 포스코 내열성이 우수한 코팅 조성물 및 이를 이용한 코팅 강판
JP5592579B2 (ja) * 2014-03-07 2014-09-17 関西ペイント株式会社 金属材料の塗装方法
EP3040445B1 (de) * 2014-12-30 2019-02-06 Ewald Dörken Ag Passivierungszusammensetzung aufweisend eine silanmodifizierte Silikatverbindung
US10435806B2 (en) 2015-10-12 2019-10-08 Prc-Desoto International, Inc. Methods for electrolytically depositing pretreatment compositions
CN108841269A (zh) * 2015-10-12 2018-11-20 奎克化学(中国)有限公司 不含铬、磷和氟化物的钝化和有机薄膜涂料
US20190071781A1 (en) * 2016-03-22 2019-03-07 Okuno Chemical Industries Co., Ltd. Coating formation composition and metal material treatment method
US11518960B2 (en) 2016-08-24 2022-12-06 Ppg Industries Ohio, Inc. Alkaline molybdenum cation and phosphonate-containing cleaning composition
AU2017342475B2 (en) 2016-10-11 2019-10-24 Jfe Steel Corporation Surface-treatment solution for zinc or zinc alloy coated steel sheet, method of producing zinc or zinc alloy coated steel sheet with surface-coating layer, and zinc or zinc alloy coated steel sheet with surface-coating layer

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873775A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Nippon Parkerizing Co Ltd 耐指紋性、耐食性、塗装密着性にすぐれた皮膜形成用金属表面処理剤および処理方法
JPH1067844A (ja) * 1996-08-28 1998-03-10 Nippon Paint Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物
JPH11124544A (ja) * 1997-10-24 1999-05-11 Nippon Shokubai Co Ltd 金属表面処理用組成物および表面処理金属板
JP4113309B2 (ja) * 1999-08-16 2008-07-09 日本パーカライジング株式会社 耐食性に優れた金属材料用表面処理剤および金属材料の表面処理方法
JP3414348B2 (ja) * 2000-01-07 2003-06-09 住友金属工業株式会社 耐黒変性に優れたクロムフリー処理亜鉛系めっき鋼板
JP2001240977A (ja) * 2000-02-29 2001-09-04 Nippon Paint Co Ltd 金属表面処理方法
JP3857866B2 (ja) * 2000-02-29 2006-12-13 日本ペイント株式会社 ノンクロメート金属表面処理剤、表面処理方法および処理された塗装鋼材
JP2005120469A (ja) * 2003-09-26 2005-05-12 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料表面処理用組成物および表面処理方法
JP4369200B2 (ja) * 2003-10-14 2009-11-18 株式会社神戸製鋼所 耐アブレージョン性と曲げ加工性に優れた表面処理金属材及びその製法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007177314A (ja) 2007-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5313432B2 (ja) 金属表面処理用組成物、金属表面処理方法及び表面処理された亜鉛めっき鋼板
JP6092786B2 (ja) 金属表面処理剤用水性バインダ組成物
JP5555178B2 (ja) 金属材料用表面処理剤、およびそれを用いた金属材料の表面処理方法、表面処理金属材料
JP5555177B2 (ja) 金属材料用表面処理剤
JP3952197B2 (ja) 金属表面処理方法及び亜鉛めっき鋼板
JP5554531B2 (ja) 金属材料の塗装方法
JP4683582B2 (ja) 水系金属材料表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料
JP5669293B2 (ja) 金属表面処理用組成物及び金属表面処理方法
JP2792324B2 (ja) 複層亜鉛系めっき鋼板
JP6523253B2 (ja) 亜鉛めっき鋼材用の金属表面処理剤、被覆方法及び被覆鋼材
JP6242010B2 (ja) 水性金属表面処理組成物
JP2010111898A (ja) 化成処理金属板およびその製造方法
JP2014156615A (ja) 水性金属表面処理剤
JP5900952B2 (ja) 金属表面処理剤用水性バインダ組成物
JP5592579B2 (ja) 金属材料の塗装方法
JP2018104783A (ja) 亜鉛系メッキ鋼板用表面処理剤
JPH0752310A (ja) 有機複合被覆鋼板
JP5900953B2 (ja) 金属表面処理剤用水性バインダ組成物
JP5528924B2 (ja) 金属表面処理剤、表面処理金属材料、および金属表面処理方法
JP5489961B2 (ja) 金属表面処理用組成物、及び表面処理皮膜を有する金属基材
JP5438536B2 (ja) 金属表面処理剤、表面処理金属材料、および金属表面処理方法
JP2014156616A (ja) 水性金属表面処理剤
JP5496069B2 (ja) 金属表面処理用組成物、及び表面処理皮膜を有する金属基材
JP5528925B2 (ja) 金属表面処理剤、表面処理金属材料、および金属表面処理方法
JP2010150588A (ja) 表面処理鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080415

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110607

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110620

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees