JP5304469B2 - ビンピッキングシステム - Google Patents

ビンピッキングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5304469B2
JP5304469B2 JP2009146344A JP2009146344A JP5304469B2 JP 5304469 B2 JP5304469 B2 JP 5304469B2 JP 2009146344 A JP2009146344 A JP 2009146344A JP 2009146344 A JP2009146344 A JP 2009146344A JP 5304469 B2 JP5304469 B2 JP 5304469B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
posture
robot
temporary
suction nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009146344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011000685A (ja
Inventor
博 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Wave Inc
Original Assignee
Denso Wave Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Wave Inc filed Critical Denso Wave Inc
Priority to JP2009146344A priority Critical patent/JP5304469B2/ja
Publication of JP2011000685A publication Critical patent/JP2011000685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5304469B2 publication Critical patent/JP5304469B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、多数個の部品がばら積み状態に収容された部品収容箱から、ロボットにより、部品をピックアップして部品載置位置に最終確定姿勢で載置する作業を繰返し実行するビンピッキングシステムに関する。
例えば自動車用部品の製造等のメカニカルな組立作業を行う生産ラインにおいて、産業用ロボットを用いて実行される作業として、部品収容箱内にランダムに積み重ねられた多数個の部品を、視覚装置によって認識し、ロボットアーム(ハンド)を用いて1個ずつ把持して搬送し、所定の部品供給箇所に特定の姿勢として載置する、いわゆるビンピッキングの作業が知られている(例えば特許文献1参照)。
ところで、このようなビンピッキングのシステムにおいては、山積みされた部品の当初姿勢がランダムであるため、掴もうとする部品が他の部品と重なったり接触していたりするため、ロボットのハンドによりうまく掴むことが難しい事情がある。そのため、良好な作業を行うためには、個々の部品の位置や姿勢を高精度で検出できるような大掛かりな視覚装置や画像解析装置、更には実際に部品を掴むための高い自由度を持つロボット、即ち6軸型のロボットが必要となり、きわめて高価となる問題がある。
そこで、そのような問題を解決して良好なビンピッキングの作業を行うために、上記特許文献1では、山積みされた部品から、複数個の部品をロボットハンドで一度に掴み出し、作業台上にそれら部品をばら撒いて部品同士の重複をなくすようにする。次いで、ばら撒かれた個々の部品を視覚装置で検出しながらハンドで掴み、所定の姿勢に修正しながら部品供給箇所に供給するようにしている。
特開平6−127698号公報
ところで、上記のようなビンピッキング作業を行う設備(システム)においては、設備の小型化が求められる。しかしながら、上記特許文献1のシステム構成では、複数個の部品を重複の無いようにばら撒くためには、その分、作業台上に、ばら撒きのための広いスペースが必要となる。
また、ばら撒いた後の不規則な姿勢にある部品を、所定の姿勢に修正しながら部品供給箇所に載置するためには、ロボット自体が、やはりハンドを任意の方向に変位させるための6軸の構成をとる必要がある。このような6軸型のロボットでは、軸数のより少ない例えば4軸型のロボットに比べて、ロボットの占有する空間、さらには作業空間が大型化してしまう。つまり、従来の構成では、良好なビンピッキング作業を行うためには、設備全体が大型化してしまい、小型化の要求に応えられない不具合があったのである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ロボットによるビンピッキング作業を良好に行うことができながらも、設備全体の大型化を抑制して小型化の要求に応えることができるビンピッキングシステムを提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明のビンピッキングシステムは、多数個の部品がばら積み状態に収容された部品収容箱が設置される部品供給部と、前記部品が最終確定姿勢とされて載置される部品載置位置と、4軸型のロボットと、前記部品収容箱内の部品を上方から撮影する部品位置検出用の視覚装置と、前記ロボットを制御する制御装置とを備え、前記ロボットにより、前記部品収容箱内の部品をピックアップして、前記部品載置位置に最終確定姿勢で載置する作業を繰返し実行するビンピッキングシステムであって、前記部品供給部と前記部品載置位置との間には、前記部品を載置可能な仮置き領域が設けられ、前記ロボットは、前記部品の複数の面に関しそれらのいずれかの面を吸着して保持可能な吸着ノズルと、前記部品を把持するチャックとを備え、前記制御装置は、前記部品の最終確定姿勢の情報、及び、前記ロボットの前記チャックを用いた動作により前記部品を前記最終確定姿勢に変位させることが可能な該部品の予め設定された複数の仮姿勢の情報を記憶した記憶手段と、前記視覚装置の撮影情報に基づいて、前記部品収容箱内のピックアップすべき1個の部品を決定すると共に、当該部品の一つの面を前記吸着ノズルで吸着する位置及び姿勢を演算し、さらに、前記吸着ノズルにより当該部品を吸着した状態で前期部品収容箱内での当初姿勢から変更可能ないずれかの仮姿勢を求める第1演算手段と、前記仮置き領域にいずれかの仮姿勢で載置された部品を、前記ロボットの前記チャックを用いた動作により最終確定姿勢とすることができるように当該部品の把持すべき位置及び姿勢を演算する第2演算手段とを備えると共に、前記第1の演算手段及び第2の演算手段の演算に基づいて、前記ロボットを制御し、前記部品収容箱内の1個の部品を、前記吸着ノズルで吸着してピックアップし、前記第1の演算手段の演算により求められたいずれかの仮姿勢となるように前記仮置き領域に載置し、前記仮置き領域に仮姿勢で載置されている部品を、前記チャックにより把持して最終確定姿勢となるように前記部品載置位置に載置する作業を実行させるところに特徴を有する(請求項1の発明)。

上記構成によれば、部品収容箱内に収容されている多数個の部品は、ランダムな方向を向くと共に他の部品と重なったり接触していたりするのであるが、そのうち例えば最も高い位置にあり、視覚装置により撮影される部品については、三次元体なので全ての面が下向きになることはなく、少なくとも一つの面は、斜めではあるかもしれないが上向きとなる。部品収容箱内で不規則に並んでいる部品の、当初姿勢から変更すべき目標姿勢は、複数ある仮姿勢のうちどれかにすれば良い。
従って、ロボットが有する吸着ノズルを用いて、いずれかの面を吸着して保持することにより、部品収容箱から1個の部品のみを容易にピックアップすることができ、仮置き領域に搬送して仮姿勢で載置することができる。この場合、仮姿勢であることから厳密な把持は必要なく、吸着ノズルを用いて、その部品の上向き(斜め上向き)の任意の面を吸着し、その状態から一番整え易い仮姿勢を選ぶことにより、不規則姿勢から複数ある仮姿勢のうちいずれかに変更することができる。このとき、高い自由度を有するロボットを必要とせずとも、部品収容箱からの部品のピックアップが可能となる。
そして、仮置き領域に載置されたいずれかの仮姿勢の部品を、ロボットが有するチャックを用いて、正確に(高い位置精度で)把持して、最終確定姿勢に変位させて部品載置位置に載置することができる。このとき、各部品に関して、全体として、当初姿勢から仮姿勢への姿勢変更、仮姿勢から最終確定姿勢への姿勢変更、の2回の姿勢変更で当初姿勢から最終確定姿勢にすれば良いので、6軸構成から2軸分足りない4軸型のロボットでも、最終確定姿勢に姿勢変更するために、その軸数の不足分を、姿勢変更を2回行うことで十分にカバーすることが可能となり、4軸型のロボットでも対応可能となる。
これにより、本発明によれば、4軸型のロボットを採用しても良好なビンピッキングの作業を行うことができ、ロボット自体を、構成が簡単で且つ小型なもので済ませることができる。これと共に、部品を重なりの無いようにばら撒くため大きなスペースも必要なく、仮置き領域として、1個の部品を載置できる程度のスペースがあれば済むので、設備全体としての小型化を図ることができる。尚、4軸型のロボットとしては、直角座標型ロボット、XR型ロボット、スカラ型(水平多関節型)ロボット等を採用することができ、いずれも、同スケールの6軸型(垂直多関節型)ロボットに比べて小型なものとなる。
本発明においては、前記ロボットの手先部に、水平方向に延びる回動軸を中心に回動するプレートを設け、前記吸着ノズル及びチャックを、前記プレートに放射方向にV字状に開いて延びる形態に取付けると共に、それら吸着ノズルとチャックとの開き角度を、90度〜135度の範囲内とする構成を採用することができる(請求項2の発明)。この構成によれば、プレートの回動により、吸着ノズル及びチャックを選択的に使用することができると共に、それら吸着ノズル及びチャックの水平方向に対する傾斜角度を自在に変更(首振り)することができる。
ここで、部品収容箱に収容されている部品が直方体形状であると仮定すると、その部品の上向きのいずれかの面は、水平方向に対する傾きが最良の場合は0度、最悪の場合は45度である。部品の吸着ノズルにより吸着すべき面が、0度(水平)の場合、チャックが、吸着ノズルに対して90度開いていれば邪魔にならない。90度未満の場合には、チャックが他の部品等に干渉する虞がある。これに対し、水平方向に対して45度傾いた面を吸着する場合には、チャックが、吸着ノズルに対して135度開いていれば邪魔にならず、135度から180度までは、135度と同じ機能となる。但し、開き角度が90度を超えて大きくなればなるほど、例えば吸着ノズルを真下に向けた際の、吸着ノズルとチャックとを含んだ全体の上下方向寸法が大きくなるので、大型化を抑える観点からは、開き角度を比較的小さい(90度により近い)角度にするほど良い。従って、吸着ノズルとチャックとの開き角度を、大型化と吸着し易さとのバランスで、90度以上、135度以下とすることが望ましい。
尚、上記のように部品が直方体形状であると仮定できるのは、次の理由による。即ち、
本発明のビンピッキングシステムが対象とする部品(ワーク)は三次元体である。よって大体の部品が形状を大雑把化すると四角形状の三次元体に収納できる形である。そして、吸着把持という観点で部品を見るのであれば、大雑把な形状として理解して吸着把持との関係を説明しても差し支えない。そもそも吸着把持が部品の特定の一面に対して吸着を行うものであることから、吸着対象となる部品のある一面は、ほぼ四角形の三次元体で考えた場合と同じような位置にくると考えて差し支えないから、ここでは部品が直方体形状であると仮定することができる。
本発明の第1の実施例を示すもので、ビンピッキングシステムの全体構成を概略的に示す斜視図 吸着ノズル及びチャックの開き角度がθの場合の複合ハンドツール部分の正面図であって、吸着ノズルが真下を向いた状態(a)及び45度傾いた状態(b) 吸着ノズル及びチャックの開き角度が90度の場合の図2相当図 吸着ノズル及びチャックの開き角度が135度の場合の図2相当図 ビンピッキングの作業時に制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート(その1) ビンピッキングの作業時に制御装置が実行する処理の手順を示フローチャート(その2) 本発明の第2の実施例を示す図1相当図 本発明の第3の実施例を示すロボットの斜視図
(1)第1の実施例
以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図6を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係るビンピッキングシステム1の全体構成を概略的に示しており、このシステム1は、作業台2上に、例えば直角座標ロボットからなる4軸型のロボット3を備えて構成されている。前記作業台2は、ロボット3が作業を行う領域であり、その上面がX軸方向(左右方向)及びY軸方向(前後方向)に広がる水平な台状をなし、この場合X軸方向にやや横長に構成されている。
前記作業台2上には、図で右端側に位置して、部品収容箱4が設置される部品供給部5が設けられている。前記部品供給箱4内には、多数個の部品Wがばら積み状態に収容されている。本実施例では、前記部品Wとして、直方体(六面体)形状を基本とし、その一面にピン状の凸を有した形態のものを例示している。また、前記部品供給部5の上方には、前記部品収容箱4内の部品Wを上方から撮影する視覚装置として、例えばCCDカメラからなるカメラ6が固定的に設けられている。
前記作業台2には、図で左端側に位置して、前記部品Wを最終確定姿勢で整列させた状態で、次の作業設備に向けて搬送するためのコンベア装置7が設けられており、このコンベア装置7の基端部(図で右端部)が、部品Wが1個ずつ最終確定姿勢とされて載置される部品載置位置7aとされている。そして、本実施例では、前記部品供給部5と、前記部品載置位置7aとの間には、後述するように、部品Wが仮姿勢で載置される仮置き領域8が設けられている。
ここで、前記ロボット3について述べる。このロボット3は、X軸移動ユニット9、Y軸移動ユニット10、Z軸ユニット(作業ヘッド)11を備えて構成される。そのうちX軸移動ユニット9は、前記作業台2の後辺部の上部をX軸方向(左右方向)に延びる矩形箱状(フレーム状)のベース12に沿って、移動体13を直線方向(X軸方向)に自在に移動させるように構成されている。また、図示はしないが、前記ベース12には、移動体13をX軸方向に自在に移動させるためのX軸駆動用モータやボールねじ機構等が設けられている。
前記Y軸移動ユニット10は、前記移動体13に、X軸移動ユニット9と直交するように(Y軸方向に延びるように)接続されたトラバース(ベース)14を備えると共に、前記Z軸ユニット11の移動体15をY軸方向に自在に移動させるためのY軸駆動用モータ及びボールねじ機構(いずれも図示せず)などを備えて構成されている。
前記Z軸ユニット11は、前記移動体15を備えると共に、その移動体12に対し、Z軸方向(上下方向)に移動可能であり、且つ、垂直軸(T軸)を中心に回転可能に設けられた手首部(手先部)16を有して構成されている。これと共に、図示はしないが、前記手首部16をZ軸方向に自在に移動させるためのZ軸駆動用モータ、前記手首部16を自在に回転させるT軸駆動用モータ等が組込まれている。
そして、図2に示すように、この手首部(手先部)16の図2で前面(側面)には、水平方向(図2で前後方向)に延びる軸(回動中心O)を中心に回動するプレート17が設けられ、このプレート17に、作業用の複合ハンドツール18が取付けられている。手首部16内には、前記プレート17を自在に回転駆動する図示しない回動モータが設けられている。
図2に示すように、前記複合ハンドツール18は、前記部品Wの複数の面(例えば6面)に関しそれらのいずれかの面を吸着して保持可能な吸着ノズル19と、2本又は3本の指(爪)で前記部品Wを把持する例えばエア駆動式のチャック20とを一体的に備えている。この場合、それら吸着ノズル19及びチャック20は、前記プレート17に回動中心Oを中心に放射方向にV字状に開いて延びる形態に設けられている。そして、それら吸着ノズル19とチャック20との開き角度が、90度〜135度の範囲内である角度θ(例えば105度)とされている。この角度θに関しては、後の作用説明で述べる。
上記した構成のロボット3は、図1に示すように、コンピュータを含んで構成される制御装置(コントローラ)21に接続され、この制御装置21により、各モータや吸着ノズル19及びチャック20等が制御されるようになっている。このとき、ロボット3には、吸引源(真空ポンプ)からのエアチューブ及び圧縮エア供給源からのエアチューブが接続され、例えば電磁弁等の制御によって吸着ノズル19及びチャック20が動作されるようになっている。また、前記カメラ6による撮影情報(画像データ)が制御装置21に入力され、制御装置21は、その画像データの処理を実行するようになっている。
さて、前記制御装置21は、そのソフトウエア構成(ビンピッキングプログラムの実行)により、ロボット3を制御して、部品収容箱4内にランダムに積み重ねられた多数個の部品Wを、カメラ6によって認識し、複合ハンドツール18を用いて1個ずつピックアップして搬送し、部品載置位置7aに特定の最終確定姿勢にして載置するビンピッキングの作業を繰返し実行させるようになっている。
このとき、本実施例では、制御装置21のメモリ(図示せず)には、前記部品Wの最終確定姿勢の情報、及び、前記ロボット3のチャック20を用いた動作により前記部品Wを前記最終確定姿勢に変位させることが可能な該部品Wの複数の仮姿勢の情報が予め記憶されている。さらに、制御装置21のメモリには、前記カメラ6の撮影画像データから部品Wの位置及び姿勢(吸着可能な面の位置及び姿勢)を求めるためのマッチング用のデータ(照合モデルのデータ)等も記憶されている。
ここで、最終確定姿勢とは、部品Wの特定の一面を底面(載置面)とし、且つ、所定の向き(垂直軸を中心とした所定の回動位置)にある状態をいう。これに対し、仮姿勢とは、部品Wが例えば六面体(直方体)の場合には、上記特定の一面(載置面)が上面に来る以外(他の5面のいずれかが上面に来る)の状態で、夫々決められた特定の向きにある状態をいう。従って、部品Wが六面体の場合、仮姿勢は、少なくとも5種類が存在する。上記最終確定姿勢も、仮姿勢のうちの一つに含まれる。
そして、次の作用説明(フローチャート説明)でも述べるように、制御装置21は、上記ビンピッキングの作業を実行させるにあたり、前記カメラ6の撮影情報に基づいて、前記部品収容箱4内のピックアップすべき1個の部品Wを決定すると共に、当該部品Wの一つの面を前記吸着ノズル19で吸着するロボット3の位置及び姿勢(吸着ノズル19をどの角度とし、どの方向から吸着しに行くか)を演算し、さらに、前記吸着ノズル19により当該部品Wを吸着した状態で当初姿勢(部品収容箱4内での姿勢)から変更可能ないずれかの仮姿勢を求めるようになっている。
これと共に、前記仮置き領域にいずれかの仮姿勢で載置された部品Wを、前記チャック20を用いた動作により最終確定姿勢とすることができるように当該部品Wの把持すべき位置及び姿勢(チャック20をどの角度としてどの方向から掴みに行くか)を演算するようになっている。
さらに、制御装置21は、上記した各演算に基づいて、前記ロボット3を制御し、前記部品収容箱4内の1個の部品Wを、前記吸着ノズル19で吸着してピックアップし、演算により求められたいずれかの仮姿勢となるように前記仮置き領域8に載置し、前記仮置き領域8に仮姿勢で載置されている部品Wを、前記チャック20により把持して最終確定姿勢となるように前記部品載置位置7aに載置する作業を実行させるようになっている。従って、制御装置21が、記憶手段、第1演算手段、第2演算手段としての機能を備えている。
次に、上記ビンピッキングシステム1の作用について、図3ないし図6も参照して述べる。図5及び図6のフローチャートは、ロボット3によりビンピッキングの作業を実行させる際に、制御装置21が実行する処理(制御)の手順を概略的に示している。尚、これら図5及び図6は、本来連続した一つのフローチャートであるが、図示のスペースの関係上、2つに分割して示している。
即ち、まずステップS1では、カメラ6による部品W全体の上方からの撮影を阻害しない退避位置にロボット3を移動させることが行われる。次のステップS2では、カメラ6により部品収容箱4内の山積み部品W全体を撮像することが行われる。ステップS3では、カメラ6による撮影画像のデータと、登録(記憶)されている部品Wの吸着面画像の照合モデルのデータとのマッチングを行い、マッチング度合(一致度)が算出される。そして、ステップS4では、一致度がしきい値以上の吸着面があるかどうかが判断される。
ここで、一致度がしきい値以上の吸着面が存在しなかった場合には(ステップS4にてNo)、ステップS5にて、部品収容箱4内の山積み部品Wの姿勢を変化させる処理が行われ、その後、ステップS2に戻る。ステップS5の部品Wの姿勢を変化させる方法としては、例えば、ロボット3のチャック20を部品収容箱4内に入れて一定のかき混ぜ動作を行う、ロボット3のチャック20で部品収容箱4の縁部を掴み傾けて戻す動作を行う、部品供給部5に設けた揺動機構により部品収容箱4を揺動(振動)させる、部品供給部5に設けた突き上げ機構により部品収容箱4の底面を突き上げる、といった様々な方法が考えられる。
上記ステップS4にて、一致度がしきい値以上の吸着面が存在した場合には(ステップS4にてYes)、ステップS6にて、最も一致度の高い部品Wの吸着面の位置(X,Y方向の位置、回転、傾き)が求められる。この場合、部品収容箱4内の山積み部品Wのうち、他の部品Wが上に重なって(接触して)おらず上部に位置しており、吸着ノズル19で吸着可能な面が上向き(水平面に対して45度以下の傾き)となっている1個の部品Wが選択決定され、その部品Wの吸着面の位置及び姿勢が求められるようになる。
次に、ステップS7では、ロボット3の吸着ノズル19の先端を、上記ステップS6で求められた吸着面の位置及び姿勢に合せるように、ロボット3を、X,Y方向移動、及び、手首部16のT軸回転、複合ハンドツール18の回動中心Oを中心とした回動に関して動作させることが行われる。そして、その状態から、ステップS8にて、吸着ノズル19の吸引を開始し、これと共に、ステップS9にて、吸着ノズル19(手首部16)を下降させていくことが行われる。
ステップS10では、吸着ノズル19により部品Wを吸着したかどうかが判断される。この判断は、図示はしないが、例えば吸着ノズル19に接続された吸引用の管路に圧力センサを設け、その圧力センサの検出圧力の変化を検出することに基づいて行われる。吸着ノズル19により部品Wを吸着するまでは(ステップS10にてNo)、吸着ノズル19の下降が継続され(ステップS9)、吸着ノズル19が部品Wを吸着したところで(ステップS10にてYes)、吸着ノズル19の下降が停止される(ステップS11)。
次のステップS12では、上記吸着ノズル19により部品Wを吸着した状態(当初姿勢)から、ロボット3の動作によって変換(変更)可能ないずれかの仮姿勢を、複数の求める仮姿勢のなかから選択する処理が実行される。いずれかの仮姿勢が求められると、ステップS13にて、ロボット3を動作させて、吸着ノズル19により吸着している部品Wを、選択された仮姿勢に変換した上で仮置き領域8上まで移動させることが行われ、ステップS14にて、吸着ノズル19の吸引を停止して、部品Wを仮置き領域8に仮姿勢で載置することが行われる。
ステップS15では、仮姿勢で仮置き領域8に載置された部品Wを、チャック20を用いたロボット3の動作により最終確定姿勢に変換することができるように、部品Wの把持位置及び姿勢を求めることが行われる。そして、ステップS16では、求められた把持位置にロボット3を移動する動作が、複合ハンドツール18の回動中心Oを中心とした回動動作を含んで行われる。
ステップS17では、決定した部品Wの把持位置をチャック20により把持することが行われ、ステップS18では、ロボット3を動作させて、チャック20により把持している部品Wを、最終確定姿勢に変換させながら部品載置位置7a上まで移動させることが行われる。ステップS19では、部品Wを部品載置位置7a上に最終確定姿勢で載置することが行われ、1回のビンピッキングの作業が終了する。この後は、ステップS1からの処理が繰返し実行される。
以上の処理により、部品収容箱4内に不規則に並んで収容されている多数個の部品Wは、ランダムな方向を向くと共に他の部品Wと重なったり接触していたりするのであるが、そのうち最も高い位置にある部品Wについては、三次元体なので全ての面が下向きになることはなく、少なくとも一つの面は、斜めではあるかもしれないが上向きとなる。カメラ6の撮影画像に基づいて、高い位置にあり且つ少なくとも上向き(斜め上向き)の吸着面が存在する1個の部品Wを、吸着ノズル19を用いてピックアップすべき部品Wとして決定することができる。
このとき、ロボット3が有する吸着ノズル19(複合ハンドツール18)は、水平軸Oを中心に自在に回動させることができるので、吸着ノズル19を、ピックアップすべき部品Wの吸着面の傾きに対応した角度(姿勢)として該当する部品W上まで移動させ、部品Wを容易に吸着することが可能となる。そして、吸着ノズル19を用いて1個の部品Wの上向き(斜め上向き)の面を吸着してピックアップし、仮置き領域8に、その状態から一番整え易い仮姿勢で載置することができる。これと共に、仮置き領域8に載置された仮姿勢の部品Wを、ロボット3が有するチャック20を用いて、正確に(高い位置精度で)把持して、最終確定姿勢に変位させて部品載置位置7aに載置することができる。
この場合、部品Wの当初姿勢から仮姿勢への姿勢変更、及び、仮姿勢から最終確定姿勢への姿勢変更、の2回の姿勢変更で当初姿勢から最終確定姿勢にすれば良いので、6軸構成から2軸分足りない4軸型のロボット3でも、その軸数の不足分を、姿勢変更を2回行うことで十分にカバーすることが可能となったのである。例えば、当初姿勢が、最終確定姿勢から180度上下反転している(裏返っている)ような場合には、6軸型のロボットを用いても、最終確定姿勢にすることが困難な場合がある。ところが、本実施例では、そのような場合でも、当初姿勢から90度回転させて仮姿勢とし、その仮姿勢から更に90度回転させて最終確定姿勢にするといったことも可能となる。
ところで、本実施例では図2に示すように、吸着ノズル19及びチャック20を放射方向にV字状に開いて一体的に有する複合ハンドツール18を採用し、その開き角度θを、90度以上、135度以下の範囲内(例えば105度)に構成した。この構成によれば、プレート17の回動により、吸着ノズル19及びチャック20を選択的に使用することができると共に、部品Wの吸着面の傾斜角度や、部品Wの把持すべき姿勢に応じて、それら吸着ノズル19及びチャック20の水平方向に対する傾斜角度を自在に変更(首振り)することができる。このとき、角度θを90度〜135度の範囲内としたことの適正について、図3、図4も参照して述べる。
今、図2〜図4に示すように、部品収容箱4に収容されている部品Wが直方体形状であると仮定すると、その部品Wの上向きのいずれかの面を吸着ノズル19により吸着する際には、部品Wの吸着可能な面は、水平から45度までの間に必ず一面は存在する。つまり、吸着ノズル19により吸着する部品Wの吸着面の、水平方向に対する傾き角度は、最良の場合は0度、最悪の場合でも45度であると考えられる。
図3は、吸着ノズル19及びチャック20の開き角度が90度の場合を例示している。ここで、図3(a)に示すように、部品Wの吸着面が水平(0度)の場合、チャック20が吸着ノズル19に対して90度開いていれば邪魔になることはない。一方、図3(b)に示すように、部品Wの吸着面が水平方向に対し45度傾いていて、吸着ノズル19を真下向きから45度傾けた場合には、チャック20の先端が吸着ノズル19の先端とほぼ同じ高さまで下降した状態となる。吸着ノズル19及びチャック20の開き角度が90度よりも小さいと、部品収容箱4内にピックアップすべき部品Wとほぼ同じ高さに別の部品Wが存在した場合には、チャック20がその部品Wに干渉する虞があり、そのような干渉防止の観点からは、吸着ノズル19及びチャック20の開き角度を90度以上とすることが望ましい。
他方、図4は、吸着ノズル19及びチャック20の開き角度が135度の場合を例示している。この場合には、図4(b)に示すように、吸着ノズル19を45度傾けた場合でも、チャック20は高い位置(水平状態)にあって邪魔にならず、上記した干渉の虞はない。干渉防止に関しては、135度から180度までは、135度と同じ機能である。ところが、開き角度が135度を越えてしまうと、図4(a)からも理解できるように、吸着ノズル19を真下に向けた際に、チャック20が高い位置に至り、ロボット3のアーム(例えばZ軸ユニット11やトラバース15等)に干渉する虞がある。或いはその干渉を避けるために、ロボット3の手首部16が上下方向に大型化する虞がある。従って、大型化防止の観点からは、吸着ノズル19とチャック20との開き角度を、より小さく(135度以下に)することが望ましい。
本実施例では、図2に示すように、吸着ノズル19及びチャック20の開き角度θを、90度〜135度の範囲内であって、吸着ノズル19を45度傾けた場合に、チャック20の先端が、吸着ノズル19よりも高さ寸法A(図2(b)参照)だけ上方に位置する角度(例えば105度)としている。前記高さ寸法Aは、部品Wの長辺の長さ寸法S(図2(a)参照)に対し、A≧S/(2√2)となる値である(√2は、「ルート2」と読む。以下も同じ)。尚、チャック20の長さ寸法はLである。
即ち、図2(b)に想像線で示すように、吸着ノズル19により、吸着面が45度傾いた部品Wの最も長い辺の中央部を吸着する場合に、部品Wの上方への突出寸法は、S/(2√2)となる。このとき、チャック20の先端の、吸着ノズル19の先端からの高さ寸法Aが、S/(2√2)以上であれば、チャック20が部品Wに干渉する虞はない。従って、適切な角度θは、部品Wの大きさ(寸法S)及びチャック20の長さ寸法Lから、
θ=45度+cos-1(1/√2−A/L) 但し0<A<L/√2
の式で求めることができる(cos-1は、「コサインインバース」と読む)。例えば、A=30mm、L=150mmであるとすると、角度θの値は約105度となる。
この開き角度θによれば、図2(a)に示すように、吸着ノズル19を真下に向けた場合でも、チャック20がそれほど高い位置まで至ることはない。また、図2(b)に示すように、吸着ノズル19を45度傾けた場合には、チャック20の先端は、吸着ノズル19よりも高さ寸法Aだけ上方に位置しており、吸着動作の邪魔になることはない。
このように本実施例のビンピッキングシステム1によれば、ビンピッキングの作業を行うにあたり、従来の6軸型ロボットを採用するものと異なり、同スケールの6軸型ロボットに比べて小型な4軸型のロボット3を採用しても良好に作業を行うことができ、ロボット3自体を、構成が簡単で且つ小型なもので済ませることができる。これと共に、従来のような部品を重なりがなくなるようにばら撒くものと異なり、部品Wをばら撒くため大きなスペースも必要なく、仮置き領域8として、1個の部品Wを載置できる程度のスペースがあれば済むので、設備全体としての小型化を図ることができる。
(2)第2、第3の実施例、その他の実施例
図7は、本発明の第2の実施例に係るビンピッキングシステム31の構成を概略的に示している。このビンピッキングシステム31においては、作業台2上に設けられる部品供給部5(部品収容箱4)、コンベア装置7(部品載置位置7a)、仮置き領域8については、上記第1の実施例と共通している。また、前記部品供給部5の上方には、部品収容箱4内の部品Wを上方から撮影する視覚装置たるカメラ6が固定的に設けられている。
この実施例が上記第1の実施例と異なるところは、4軸型のロボットの構成にあり、ここでは、共にXR型ロボットからなる、第1のロボット32と第2のロボット33とを備えている。即ち、作業台2の上方の所定の高さ位置には、X軸方向(左右方向)に水平に延びて直線移動レール34が架設されている。前記第1のロボット32は、この直線移動レール34の右側の下面側に吊下げられた状態で、該直線移動レール13に沿ってX軸方向に移動可能に設けられ、前記第2のロボット33は、直線移動レール34の左側の下面側に吊下げられた状態で、やはり該直線移動レール13に沿ってX軸方向に移動可能に設けられている。
そのうち第1のロボット32は、周知のように、直線移動レール34に沿って移動されるベース35、このベース35の下面側に設けられ垂直軸(R軸)を中心に回動(旋回)される旋回アーム36、この旋回アーム36の先端(図で前面)に設けられ上下動される直動アーム37、この直動アーム37の下面に設けられ垂直軸(T軸)を中心に同軸回転される手首部38、この手首部38に設けられ水平軸を中心に回動(角度変更)される吸着ノズル39を備えて構成されている。また、図示はしないが、この第1のロボット32には、各軸を駆動するためのモータや駆動機構等が組込まれている。
また、第2のロボット33は、同様に、直線移動レール34に沿って移動されるベース35、このベース35の下面側に設けられ垂直軸(R軸)を中心に回動(旋回)される旋回アーム36、この旋回アーム36の先端に設けられ上下動される直動アーム37、この直動アーム37の下面に設けられ垂直軸(T軸)を中心に同軸回転される手首部38を備えると共に、その手首部38に、水平軸を中心に回動(角度変更)されるエア駆動式のチャック40を備えて構成されている。また、図示はしないが、この第2のロボット33には、各軸を駆動するためのモータや駆動機構等が組込まれている。更に、この第2のロボット33の直動アーム37には、仮置き領域8に仮姿勢で載置された部品Wを撮影する第2のカメラ41が設けられている。
上記第1のロボット32及び第2のロボット33は、制御装置42により制御され、ビンピッキングの作業を実行する。また、制御装置42には、カメラ6及び第2のカメラ41の撮影画像のデータが入力される。
このとき、制御装置42は、上記第1の実施例と同様に、前記カメラ6の撮影情報に基づいて、前記部品収容箱4内のピックアップすべき1個の部品Wを決定すると共に、当該部品Wの一つの面を第1のロボット32の有する吸着ノズル39を用いて吸着する第1のロボット32の位置及び姿勢を演算し、さらに、吸着ノズル39により当該部品Wを吸着した状態で当初姿勢から変更可能ないずれかの仮姿勢を求めるようになっている。そして、制御装置42は、その演算に基づいて、第1のロボット32を制御し、前記部品収容箱4内の1個の部品Wを、前記吸着ノズル39で吸着してピックアップし、いずれかの仮姿勢となるように前記仮置き領域8に載置する作業を実行させる。
制御装置42は、これと共に、仮置き領域8にいずれかの仮姿勢で載置された部品Wを、第2のロボット33に設けられた第2のカメラ41で撮影し、その画像データから、前記チャック40を用いた動作により最終確定姿勢とすることができるように当該部品Wの把持すべき位置及び姿勢を演算するようになっている。そして、前記仮置き領域8に仮姿勢で載置されている部品Wを、前記チャック40により把持して最終確定姿勢となるように前記部品載置位置7aに載置する作業を実行させるようになっている。
これにより、前記部品収容箱4内の1個の部品Wをピックアップして前記仮置き領域(にいずれかの仮姿勢となるように載置する作業と、前記仮置き領域8に仮姿勢で載置されている部品Wを把持して前記部品載置位置7aに最終確定姿勢で載置する作業とが、それら第1のロボット32及び第2のロボット33により分担して実行されるのである。つまり、第1のロボット32は、吸着ノズル39を用いて、部品収容箱4から仮置き領域8に1個の部品Wを搬送する作業を繰返し、第2のロボット33は、チャック40を用いて、仮置き領域8の部品Wを部品載置位置7aに最終確定姿勢で載置する作業を繰返し行うのである。このとき、2台のロボット32、33が互いに干渉することのないように制御されることは勿論である。
このような第2の実施例によれば、第1の実施例と同様に、4軸型のロボット32,33を採用しても良好に作業を行うことができ、ロボット32,33自体を、構成が簡単で且つ小型なもので済ませることができると共に、部品Wをばら撒くため大きなスペースも必要なく、仮置き領域8として、1個の部品Wを載置できる程度のスペースがあれば済むので、設備全体としての小型化を図ることができる。
特に本実施例では、2台の4軸型のロボット32,33を用いることによって、1台のロボット3で使用すべきツールを吸着ノズル19からチャック20へ切替えるといった動作も不要となり、ビンピッキングの作業を効率的に行うことが可能となる。更に、特に本実施例では、仮置き領域8にいずれかの仮姿勢で載置された部品Wを、第2のカメラ41で撮影し、その画像データから、チャック40を用いた動作により最終確定姿勢とすることができるように当該部品Wの把持すべき位置及び姿勢を演算するようになっているので、仮姿勢の部品Wのより一層正確な位置及び姿勢を求めて、より高精度な作業を行うことができる。
図8は、本発明の第3の実施例を示すもので、上記第1の実施例と異なる点は、4軸型のロボットとして、直角座標型のロボット3に代えて、スカラ型(水平多関節型)のロボット51を採用した点にある。このロボット51は以下のように構成されている。即ち、作業台2上の後部側に設置されるベース52上に、水平方向に延びる第1アーム53の基端部が、直軸J1を中心に回動(旋回)するように連結され、この第1アーム53の先端上面部に、水平方向に延びる第2アーム54の基端部が、垂直軸J2を中心に回動(旋回)するように連結されている。
前記第2アーム54の先端部には、上下に延びるシャフト状をなす上下アーム55が、上下動及びT軸を中心に回転可能に設けられ、その上下アーム55の先端(下端)には、水平方向に延びる回動軸Oを中心に図示しない回動モータにより回動されるプレート(フランジ部)56が設けられている。そして、このプレート56には、上記第1の実施例と同様に、吸着ノズル19とチャック20とをV字状に開いた形態(開き角度θが、90度〜135度の範囲内)で一体的に有する複合ハンドツール18が取付けられている。
このような構成のロボット51を採用した場合でも、同スケールの6軸型ロボットに比べて小型に済ませることができ、上記第1の実施例等と同様に、4軸型のロボット51により良好なビンピッキングの作業を行うことができ、ロボット51自体を、構成が簡単で且つ小型なもので済ませることができる。これと共に、部品Wを重なりの無いようにばら撒くため大きなスペースも必要なく、仮置き領域8として、1個の部品Wを載置できる程度のスペースがあれば済むので、設備全体としての小型化を図ることができる。
尚、上記第1の実施例では、視覚装置としてのカメラ6を、部品供給部5(部品収容箱4)の上方に固定的に設けるようにしたが、同様のカメラをロボット3のアーム(Z軸ユニット11)に下向きに取付け、ロボット3によりカメラを部品収容箱4の上方に移動させて撮影するように構成しても良い。この場合、ロボット3に取付けられたカメラによって、仮置き領域8に仮姿勢で載置された部品Wについても撮影し、その撮影画像データから部品Wの位置及び姿勢を検出するようにすれば、チャック20による把持ひいては最終確定姿勢への変換を、より高精度で行うことが可能となる。固定的に設けられたカメラと、ロボットに取付けられたカメラとの双方を用いる構成としても良い。さらには、設備に固定的に設けられた2台のカメラによって、部品収容箱4内の部品W、及び、仮置き領域8に仮姿勢で載置された部品Wを夫々撮影する構成としても良い。
また、例えば部品Wの形状としても、直方体を基本としたものに限らず、円筒状や薄板上のものなど、様々な形状の部品について、本発明を適用することができる。さらには、チャックとしても、エア駆動方式のものに限らず、電動式のものであっても良い。その他、複合ハンドツールの開き角度θ、ロボットの全体構成、作業台上の各位置のレイアウト等についても様々な変更が可能であるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
図面中、1,31はビンピッキングシステム、2は作業台、3,32,33,41はロボット、4は部品収容箱、5は部品供給部、6はカメラ(視覚装置)、7aは部品載置位置、8は仮置き領域、16,38は手首部、17,56はプレート、18は複合ハンドツール、19,39は吸着ノズル、20,40はチャック、21,42は制御装置、41は第2のカメラ、Wは部品を示す。

Claims (2)

  1. 多数個の部品がばら積み状態に収容された部品収容箱が設置される部品供給部と、前記部品が最終確定姿勢とされて載置される部品載置位置と、4軸型のロボットと、前記部品収容箱内の部品を上方から撮影する部品位置検出用の視覚装置と、前記ロボットを制御する制御装置とを備え、前記ロボットにより、前記部品収容箱内の部品をピックアップして、前記部品載置位置に最終確定姿勢で載置する作業を繰返し実行するビンピッキングシステムであって、
    前記部品供給部と前記部品載置位置との間には、前記部品を載置可能な仮置き領域が設けられ、
    前記ロボットは、前記部品の複数の面に関しそれらのいずれかの面を吸着して保持可能な吸着ノズルと、前記部品を把持するチャックとを備え、
    前記制御装置は、
    前記部品の最終確定姿勢の情報、及び、前記ロボットの前記チャックを用いた動作により前記部品を前記最終確定姿勢に変位させることが可能な該部品の予め設定された複数の仮姿勢の情報を記憶した記憶手段と、
    前記視覚装置の撮影情報に基づいて、前記部品収容箱内のピックアップすべき1個の部品を決定すると共に、当該部品の一つの面を前記吸着ノズルで吸着する位置及び姿勢を演算し、さらに、前記吸着ノズルにより当該部品を吸着した状態で前記部品収容箱内での当初姿勢から変更可能ないずれかの仮姿勢を求める第1演算手段と、
    前記仮置き領域にいずれかの仮姿勢で載置された部品を、前記ロボットの前記チャックを用いた動作により最終確定姿勢とすることができるように当該部品の把持すべき位置及び姿勢を演算する第2演算手段とを備えると共に、
    前記第1の演算手段及び第2の演算手段の演算に基づいて、前記ロボットを制御し、前記部品収容箱内の1個の部品を、前記吸着ノズルで吸着してピックアップし、前記第1の演算手段の演算により求められたいずれかの仮姿勢となるように前記仮置き領域に載置し、前記仮置き領域に仮姿勢で載置されている部品を、前記チャックにより把持して最終確定姿勢となるように前記部品載置位置に載置する作業を実行させることを特徴とするビンピッキングシステム。
  2. 前記ロボットの手先部には、水平方向に延びる回動軸を中心に回動するプレートが設けられ、前記吸着ノズル及びチャックは、前記プレートに放射方向にV字状に開いて延びる形態に取付けられていると共に、それら吸着ノズルとチャックとの開き角度が、90度〜135度の範囲内とされていることを特徴とする請求項1記載のビンピッキングシステム。
JP2009146344A 2009-06-19 2009-06-19 ビンピッキングシステム Active JP5304469B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146344A JP5304469B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 ビンピッキングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146344A JP5304469B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 ビンピッキングシステム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013128540A Division JP5522298B2 (ja) 2013-06-19 2013-06-19 ビンピッキングシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011000685A JP2011000685A (ja) 2011-01-06
JP5304469B2 true JP5304469B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=43559084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009146344A Active JP5304469B2 (ja) 2009-06-19 2009-06-19 ビンピッキングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5304469B2 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9089966B2 (en) 2010-11-17 2015-07-28 Mitsubishi Electric Corporation Workpiece pick-up apparatus
JP5472214B2 (ja) * 2011-06-20 2014-04-16 株式会社安川電機 ピッキングシステム
CN103687702B (zh) * 2011-06-29 2016-08-24 三菱电机株式会社 部件供给装置
JP2013078825A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Yaskawa Electric Corp ロボット装置、ロボットシステムおよび被加工物の製造方法
JP5447483B2 (ja) * 2011-10-04 2014-03-19 株式会社安川電機 ロボットシステムおよび被加工物の製造方法
JP5606424B2 (ja) * 2011-11-04 2014-10-15 三菱電機株式会社 部品取り出し方法、及び部品取り出しシステム
JP5656804B2 (ja) * 2011-11-07 2015-01-21 三菱電機株式会社 組立ロボット装置
DE102012013030A1 (de) * 2012-06-29 2014-04-24 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zum automatischen Entnehmen von in einem Behälter angeordneten Werkstücken
DE102012013031A1 (de) 2012-06-29 2014-04-24 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zum automatisierten Erfassen und Entnehmen von Werkstücken
DE102012013022A1 (de) * 2012-06-29 2014-04-24 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zur automatisierten Handhabung von Werkstücken
DE102012012988A1 (de) 2012-06-29 2014-04-17 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zur automatisierten Handhabung von Werkstücken
CN102841563B (zh) * 2012-09-26 2015-05-13 苏州工业园区职业技术学院 四轴高速点胶机器人伺服控制系统
KR101934751B1 (ko) * 2012-10-31 2019-01-03 현대모비스 주식회사 차량용 조명 시스템 및 그 제어방법
WO2015040701A1 (ja) * 2013-09-18 2015-03-26 ヤマハ発動機株式会社 部品吸着ノズルおよび部品実装装置
JP6420533B2 (ja) * 2013-10-30 2018-11-07 Thk株式会社 作業装置
JP6584320B2 (ja) * 2013-12-03 2019-10-02 株式会社ハッピージャパン ワーク移送システム
FR3020303B1 (fr) * 2014-04-25 2016-07-15 Sileane Procede et installation de prehension automatique d'un objet.
JP6759535B2 (ja) 2015-07-10 2020-09-23 セイコーエプソン株式会社 ワーク供給装置、ピッキング装置、時計組立て装置、およびピッキング方法
KR102018742B1 (ko) * 2015-07-30 2019-09-05 카와사키 주코교 카부시키 카이샤 로봇 및 그 제어 방법
CN108136595B (zh) * 2015-09-22 2021-12-17 株式会社富士 元件供给系统及分散元件的拾取装置
JP6941213B2 (ja) * 2016-07-04 2021-09-29 株式会社Fuji ワーク撒布移載装置
JP6796362B2 (ja) * 2016-07-04 2020-12-09 株式会社Fuji ワーク把持装置
JP6895242B2 (ja) * 2016-11-25 2021-06-30 株式会社東芝 ロボット制御装置、ロボット制御方法及びピッキング装置
DE102017000527A1 (de) * 2017-01-20 2018-07-26 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zum automatisierten Entnehmen von in einem Behälter angeordneten Werkstücken
DE102017000524A1 (de) 2017-01-20 2018-07-26 Liebherr-Verzahntechnik Gmbh Vorrichtung zum automatisierten Entnehmen von in einem Behälter angeordneten Werkstücken
WO2019180954A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 株式会社Fuji 部品装着装置
JP6892552B2 (ja) * 2018-03-23 2021-06-23 株式会社Fuji 部品装着装置
JP7143018B2 (ja) * 2018-05-30 2022-09-28 川崎重工業株式会社 箱詰装置
US10576526B2 (en) 2018-07-03 2020-03-03 Komatsu Industries Corporation Workpiece conveying system, and workpiece conveying method
JP7260286B2 (ja) * 2018-11-12 2023-04-18 株式会社Fuji 作業機、および載置方法
JP7336734B2 (ja) * 2019-06-27 2023-09-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 部品実装装置およびそれを用いた部品実装基板の製造方法
JP6874116B1 (ja) * 2019-12-27 2021-05-19 株式会社クボタ ハンドリング装置及びハンドリング方法
JP6857767B2 (ja) * 2020-05-15 2021-04-14 株式会社Fuji 散在部品のピッキング装置、および部品保持具の交換方法
JP7014854B2 (ja) * 2020-05-15 2022-02-01 株式会社Fuji 散在部品のピッキング装置、および散在部品のピッキング方法
JP2022063707A (ja) * 2020-10-12 2022-04-22 東京ロボティクス株式会社 ロボットシステム、その制御方法及びプログラム並びにシステム
JP7470305B2 (ja) 2021-03-26 2024-04-18 株式会社ダイフク ピッキング装置
CN113086628B (zh) * 2021-04-22 2022-06-21 北京铁科首钢轨道技术股份有限公司 弹条尺寸视觉检测系统

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09239682A (ja) * 1996-03-06 1997-09-16 Nissan Motor Co Ltd ワーク供給方法およびワーク供給装置
JPH09290392A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Kao Corp 物品ハンドリング装置の衝突防止方法及び装置
JPH11123681A (ja) * 1997-10-24 1999-05-11 Mitsubishi Electric Corp ピッキング装置およびピッキング方法
JP2001205584A (ja) * 2000-01-26 2001-07-31 Matsushita Electric Works Ltd ロボットハンド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011000685A (ja) 2011-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5304469B2 (ja) ビンピッキングシステム
JP5522298B2 (ja) ビンピッキングシステム
US10589424B2 (en) Robot control device, robot, and robot system
EP3222393B1 (en) Automated guidance system and method for a coordinated movement machine
US10618181B2 (en) Robot control device, robot, and robot system
KR102018742B1 (ko) 로봇 및 그 제어 방법
US20140277721A1 (en) Robot system and method for transferring workpiece
US20140277734A1 (en) Robot system and a method for producing a to-be-processed material
US20210187727A1 (en) Robot hand, robot and robot system
JP5438747B2 (ja) ワーク作業システム
JP6741537B2 (ja) ロボット、ロボットの制御装置、及び、ロボットの位置教示方法
JP2015089579A (ja) ロボット、ロボットシステム、及びロボット制御装置
JP6875870B2 (ja) 搬送システム及びその運転方法
US20190030722A1 (en) Control device, robot system, and control method
CN111791270A (zh) 机器人系统及拍摄方法
JP2006082171A (ja) 多関節ロボットのツール位置補正方法
JP4274558B2 (ja) キャリブレーション方法
JPH09239682A (ja) ワーク供給方法およびワーク供給装置
JP2013099807A (ja) ロボット及びロボットの制御方法
JP6154130B2 (ja) 電子部品装着装置及び電子部品装着方法
JP2021094634A (ja) ワーク給除材システム、可搬型ロボット装置及び可搬型ワークストッカ
JP2017087307A (ja) ロボットおよびロボットシステム
KR101197125B1 (ko) 물체 파지 시스템 및 물체 파지 방법
JP2015074065A (ja) ロボット及び取り出し方法
JP3193414B2 (ja) マニピュレータ制御装置及び座標補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5304469

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250