JP2015074065A - ロボット及び取り出し方法 - Google Patents

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如洋 山口
一弘 小菅
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Abstract

【課題】取り出される物品の傷つきや分解などの問題を抑制することが可能なロボット及び取り出し方法を提供する。【解決手段】第1のワーク31及び第1のワーク31と隣り合った第2のワーク32が配置された配置台20に対して移動可能なアーム11と、アーム11に設けられ、配置台20に対して移動可能な把持部12と、を備えたロボット10であって、第1のワーク31を把持部12で把持し、配置台20から離間させる際、第2のワーク32を第1のワーク31で押す。【選択図】図1

Description

本発明は、ロボット及び取り出し方法に関する。
近年、製造現場等では、スカラロボットや垂直多関節ロボット(多軸ロボット)等が製品の組み立てや検査等に用いられている。製品の組み立てや検査を行うときに物体を運搬する場合、ロボットは、物体を吸着したり、アームにより把持したりする。
例えば、特許文献1には、シュートに送り込まれた煎餅生地を吸引ノズルで吸着し、吸引ノズルを移動させて整列させる自動整列装置が記載されている。また、特許文献2には、鉄筋が並んでいるシュートの切欠においてロボットハンドによって鉄筋の片端側を把持し、ロボットハンドの移動によって鉄筋の片端側を櫛形の案内ガイドに嵌入させる鉄筋の移載装置が記載されている。
特開平6−329249号公報 特開平4−63693号公報
これらの先行技術では、取り出しの対象となる物品が煎餅生地や鉄筋である。いずれの場合も、取り出す時に物品同士が接触しても特に問題にはならない。しかしながら、製造現場における物品の取り出しは、傷を嫌う物品や、接触によって容易に分解してしまうような仮組み状態にある製造途中の製品を対象とする場合がある。このような場合、物品同士の接触や干渉を極力低減させる必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、取り出される物品の傷つきや分解などの問題を抑制することが可能なロボット及び取り出し方法を提供することにある。
本発明の一態様に係るロボットは、第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、を備えたロボットであって、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークを前記第1のワークで押すことを特徴とする。
この構成によれば、第1のワーク及び第1のワークと隣り合った第2のワークのうち第1のワークを配置台から離間させる際、隣り合った第2のワークを第1のワークで押すことにより、第1のワークにおける第2のワークの反対側に隙間を空けることができる。これにより、第1のワークを取り出すときに第2のワークとの接触や干渉を極力低減させることができる。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークと前記第2のワークとの間に接触する力が加わっている場合、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記第1のワークの第1の部位を、前記第1の部位よりも前記第2のワークに近い第2の部位よりも大きな離間速度で前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第1のワークと第2のワークとの間に接触する力が加わっている場合、第1のワークにおける第2のワークから遠い第1の部位を、第1のワークにおける第2のワークに近い第2の部位よりも大きな離間速度で配置台から離間させるので、第1のワークと第2のワークとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記把持部の回転軸と同じであってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転軸が把持部の回転軸と同じであるため、把持部における一軸の回転運動だけで第1のワークを移動させることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークが矩形である場合、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記第1のワークの辺にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークが矩形である場合、第1のワークの回転軸が第1のワークの辺にあるため、第1のワークの全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記第1のワークの外部にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が第1のワークの外部にあるため、第1のワークの全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記第2のワークの外面にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が第2のワークの外面にあるので、第2のワークの外面に対する第1のワークの外面の移動量を低減することができる。これにより、第1のワークと第2のワークとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置の外にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が、第1のワークにおける把持部による把持位置の外にあるので、第1のワークの大部分又は全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置と前記第2のワークとの間にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が、第1のワークにおける把持部による把持位置と第2のワークとの間にあるので、第2のワークの外面に対する第1のワークの外面の移動量を低減することができる。これにより、第1のワークと第2のワークとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
上記のロボットにおいて、カメラで前記第1のワークの位置を検出して、前記第1のワークの回転中心を計算してもよい。
この構成によれば、カメラで第1のワークの位置を検出して、第1のワークの回転中心を計算するので、第1のワークの位置及び回転中心から第1のワークの姿勢を推定することができる。
上記のロボットにおいて、前記配置台は傾斜しており、前記第1のワークは前記第2のワークよりも下方にあってもよい。
この構成によれば、配置台は傾斜しており、第1のワークは第2のワークよりも下方にあるので、第1のワークの取り出しに伴い、重力に従って自然に第2のワークを第1のワークの位置に案内することができる。
上記のロボットにおいて、前記配置台には、下に行くほど前記第1のワーク及び前記第2のワークが配置される幅が狭くなっている案内壁が設けられていてもよい。
この構成によれば、配置台には、下に行くほど第1のワーク及び第2のワークが配置される幅が狭くなっている案内壁が設けられているので、配置台の上部からワークを受け入れる範囲が広くなる。また、重力に従って自然にワークを所定の位置に案内することができる。これにより、配置台にワークを配置する能率が向上する。
上記のロボットにおいて、前記配置台には、前記把持部が前記第1のワークを把持する位置に切欠きが設けられていてもよい。
この構成によれば、配置台には、把持部が第1のワークを把持する位置に切欠きが設けられているので、配置台において第1のワークを動かすことなく、把持部が第1のワークを把持することができる。これにより、把持部が第1のワークを把持する際に第1のワークが動くことによる、第1のワークと第2のワークとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
上記のロボットにおいて、前記第2のワークとは反対側にストッパーがある場合、前記第2のワークの方向に前記第1のワークを動かすことにより、前記第2のワークを前記第1のワークで押してもよい。
この構成によれば、第2のワークとは反対側にストッパーがある場合、第2のワークの方向に第1のワークを動かすことにより、第2のワークを第1のワークで押すので、ストッパーと第1のワークとの間に隙間を空けることができる。これにより、第1のワークを取り出すときに第2のワークとの接触や干渉を極力低減させることができる。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記第2のワークを前記第1のワークで押してから、前記第1のワークを前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第1のワークを配置台から離間させる前に、第2のワークを第1のワークで押して、第1のワークにおける第2のワークの反対側に隙間を空けるので、第2のワークが第1のワークに押されたとき、第2のワークが配置台から浮き上がりにくい。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
上記のロボットにおいて、前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記第2のワークを前記第1のワークで押しながら、前記第1のワークを前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第2のワークを第1のワークで押して、第1のワークにおける第2のワークの反対側に隙間を空ける動作と、第1のワークを配置台から離間させる動作を同時に進めることができるので、把持部の動作が単純化され、制御が容易になる上、時間も短縮することができる。
本発明の一態様に係るロボットは、第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、を備えたロボットであって、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークとは反対側に可動のストッパーがある場合、前記ストッパーを前記第1のワークで押すことを特徴とする。
この構成によれば、第1のワーク及び第1のワークと隣り合った第2のワークのうち第1のワークを配置台から離間させる際、隣り合った第2のワークとは反対側に可動のストッパーがある場合、ストッパーを第1のワークで押すことにより、第1のワークと第2のワークとの間に隙間を空けることができる。これにより、第1のワークを取り出すときに第2のワークとの接触や干渉を極力低減させることができる。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
本発明の一態様に係る取り出し方法は、上記のロボットを用いて、前記第1のワークを前記配置台から取り出すことを特徴とする。
この構成によれば、上記のロボットを用いて、第1のワークを配置台から取り出すので、取り出される第1のワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
本発明の一態様に係る取り出し方法は、第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、を備えたロボットを用いて、前記第1のワークを前記配置台から取り出す取り出し方法であって、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークを前記第1のワークで押すことを特徴とする。
この構成によれば、第1のワーク及び第1のワークと隣り合った第2のワークのうち第1のワークを配置台から離間させる際、隣り合った第2のワークを第1のワークで押すことにより、第1のワークにおける第2のワークの反対側に隙間を空けることができる。これにより、第1のワークを取り出すときに第2のワークとの接触や干渉を極力低減させることができる。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
本発明のロボットの一例を示す斜視図である。 配置台の一例を示す平面図である。 配置台の一例を示す断面図である。 (a)〜(d)は、取り出し方法の一例を説明する断面図である。 (a)は第1のワークの回転中心の位置を例示する側面図であり、(b)は回転中心からの距離に応じた移動量の変化を示す説明図である。 (a)及び(b)はカメラを設けた実施態様の説明図である。 (a)及び(b)は把持位置に対する回転中心の位置を例示する側面図である。 第1のワークを配置台から離間させることなく、第1のワークで第2のワークを押す様子を例示する断面図である。 第2のワークが配置台を下降する際に第1のワークが第2のワークに接触した状態を維持する様子を例示する断面図である。 第2のワークを配置台に対して押さえつけている様子を例示する斜視図である。 第2のワークを配置台ごと第2の把持部で把持している様子を例示する断面図である。 第1のワークで可動のストッパーを押す様子を例示する断面図である。 蓋と本体を組み合わせた物品を把持部で把持する様子を例示する正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のロボットの一例を示す斜視図である。図1に示すように、ロボット10は、アーム11と、把持部12を有する。アーム11は、地面に対して固定可能な支持台13に対して、旋回可能および屈伸可能に連結されている。把持部12は、アーム11に対して、旋回可能および首振り可能に連結されている。
ロボット10は、例えば7軸垂直多関節ロボットであり、支持台13とアーム11と把持部12との連係した動作によって7軸の自由度を有する。つまり、その7軸の自由度は、支持台13及びアーム11による6軸の自由度と、把持部12による1軸の自由度とである。アーム11及び把持部12は、配置台20に対して移動可能である。ロボット10の把持部12は、ワークを把持するための一対の指部12a,12bを有する。図では説明のため、ワークの一方の側(例えば上面)に配される指部と、ワークの他方の側(例えば下面)に配される指部とが、それぞれ1ずつ有する構成として把持部12が表現されている。実際のロボットでは、人間の親指と他の指のように、1の指部と2以上の指部を対向状態に配してもよい。また、2以上の指部と2以上の指部を1の把持部で対向させてもよい。
なお、ロボット10は、7軸の自由度を有するものに限られず、例えば、6軸の自由度を有するものであってもよい。また、支持台13を、地面に直接設置する代わりに、壁や天井等、地面に対して固定された場所に設置してもよい。本明細書における地面は、屋内の床面や、構造物の上面を含む。
配置台20には、第1のワーク31及び第2のワーク32が隣り合って配置される。ワークは、工作物、製品、半製品などの物体である。本明細書では、取り出しの対象となる物体を総称して「ワーク」という。配置台20は地面に設置されている。配置台20は、地面に固定してもよい。配置台20は、水平でも傾斜していてもよい。この実施形態では、配置台20は傾斜しており、第1のワーク31は第2のワーク32よりも下方にある。ワーク31,32を配置台20上に供給すると、自重により傾斜面を滑降する。
傾斜面の下端には、ストッパー21が設けられている。配置台20に他のワークが配置されていない場合、配置台20に供給されたワークは、ストッパー21に突き当たって停止する。配置台20に他のワークが配置されている場合、配置台20に供給されたワークは、前のワークに当たって停止する。配置台20の傾斜角度は、ワークが円滑に下降する程度に大きくすることが好ましい。しかし、配置台20を下降するワークがストッパー21や前のワークに当たって停止するときに強い衝撃が作用しないように、傾斜角度を過度に急にせず、緩やかにすることが好ましい。ストッパー21は、配置台20に対して固定されていてもよい。また、ストッパー21は、配置台20に対して可動とされていてもよい。可動のストッパーは、ばね、ゴム、弾性体、クッション、液圧、気圧、流体圧等により、緩衝作用を有すると、ワークが停止する際の衝撃を吸収できるので、好ましい。
配置台20において第1のワーク31及び第2のワーク32が配列される長手方向に交差する幅方向の両側には、それぞれ案内壁22,23が設けられている。案内壁22,23は、ワーク31の両側において略平行であり、ワーク31の向きを略一定にすることができる。
配置台20には、把持部12が第1のワーク31を把持する位置に切欠き24が設けられている。図1の場合、一方の案内壁22は切欠きを有せず、他方の案内壁23は切欠き24を有する。ロボット10は、切欠き24を有する案内壁23の側に設置されている。
図2に、配置台20の平面図の一例を示す。案内壁22,23は、ワーク31,32,33が配置される部分25の幅(案内壁22,23の間隔)が下に行くほど狭くなっている。配置台20の上部には、ワークの受入口26が設けられている。ワークを受入口26に供給すると、配置台20の傾斜に従ってワークが滑降する。第1のワーク31の上に第2のワーク32が配置台20に供給されても、ワークの重なり合いが抑制される。また、受入口26に供給するときのワークの向きがまちまちであっても、ワークの向きが、案内壁22,23によって両側から規制され、一定の向きに揃えられる。例えば、ワークが矩形状で、配置台20の幅方向がワークの短辺方向である場合、ストッパー21に突き当たるときには、ワークの長辺方向が配置台20の長手方向に揃えられる。
図3に、配置台20の幅方向に垂直な面に沿った断面を模式的に示す。配置台20の切欠き24はワークの底面側にも設けられている。第1のワーク31を把持部12の一対の指部12a,12bで把持するとき、下側の指部12bを切欠き24内に差し込むことができる。これにより、把持部12で第1のワーク31を把持する際に、第1のワーク31が配置台20から浮き上がることによる、隣り合ったワーク31,32同士の擦れ合いを抑制することができる。また、ワークの底面と配置台の上面との間に把持部を差し込むという、複雑な動作を回避することができ、ロボットの制御をより単純にすることができる。
図13は、上部材30aと下部材30b(例えば本体と蓋など)の組み合わせから構成されているワーク30を把持する様子の一例を示す。上部材30aと下部材30bとがネジ等で確実に固定されておらず、ラッチや係止爪等で仮組みされている場合は、ワーク30を把持部12で把持するときに、係止爪等が外れてワーク30が分解することを防ぐ必要がある。上部材30aと下部材30bを挟み込むように、ワーク30を把持部12で把持する際、把持部12の一方の指部12aを上部材30a側に、他方の指部12bを下部材30b側に接触させる方法を採用することができる。このようにして、上部材30aと下部材30bを挟み込む場合、上部材30aと下部材30bとを一体的に保持して、分解を抑制することができる。
図4(a)〜(d)は、取り出し方法の一例を説明する断面図である。これらの断面図は、図3と同様な方向における配置台20の断面を示す。図面の簡潔さのため、把持部12及び切欠き24の図示は省略されている。
図4(a)は、第1のワーク31及び第2のワーク32が配置台20の上で隣り合っている様子を示す。説明のため、仮想上の座標軸として、図4(a)の左右方向(水平方向)にX軸、上下方向にZ軸を示す。図示しないY軸は紙面に垂直な方向である。配置台20は、図の右側(+X方向)が高く、左側(−X方向)が低いように傾斜している。
配置台20の下端(−Z方向の端)には、ストッパー21が設けられている。第1のワーク31は、ストッパー21に接触して、動きを停止している。第1のワーク31に隣り合った第2のワーク32は、第1のワーク31に接触して、動きを停止している。第1のワーク31と第2のワーク32は、互いに対向する対向部34において接触している。図ではワークの形状を簡略化して略矩形状に表現しているため、対向部34は面同士が接触しているようになっている。実際には、対向部34に凹凸等があってもよく、凸部同士が接触したり、凸部と凹部が接触したりすることもあり得る。また、対向部34に凹部同士が対向した箇所があれば、その部分に隙間が生じることもあり得る。
図4(b)は、第1のワーク31を把持部12(図3参照)で把持した後、最初に第1のワーク31を動かす経路の一例を示す。図1に示すような多関節ロボットの場合、配置台20から第1のワーク31を動かす方法として、支持台13に対してアーム11を動かす方法、アーム11の内部で1又は2以上の関節を動かす方法、アーム11に対して把持部12を動かす方法、これらの動きの2種以上を合成する方法がある。そこで、この例示では、ロボット10の動きを、配置台20に対する第1のワーク31の動きとして説明する。
図4(b)では、第1のワーク31を上方(+Z方向)に移動させる。このとき、上側に働く力Fは、配置台20の傾斜面に沿った成分Faを含み、この成分Faは第2のワーク32の方向に向かっている。このため、第2のワーク32の方向に第1のワーク31を動かすことにより、第2のワーク32を第1のワーク31で押すことができる。上側に働く力Fは、配置台20の傾斜面に対して垂直な成分を含むことから、第2のワーク32を第1のワーク31で押しながら、第1のワーク31を配置台20から離間させることができる。これにより、第1のワーク31と配置台20との間に隙間35aが生じると同時に、第1のワーク31とストッパー21との間に隙間35bが生じる。
次に、図4(c)に示すように、第2のワーク32に対して第1のワーク31を回転させる。このとき、第1のワーク31と第2のワーク32は互いに接触しているが、接触部における相対的な変位量、すなわち、第1のワーク31に対する第2のワーク32の変位と、第2のワーク32に対する第1のワーク31の変位は、低減される。
次に、図4(d)に示すように、第1のワーク31を第2のワーク32から遠ざかるように、−X方向に移動させる。これにより、第1のワーク31はロボットの把持部に把持されたまま、配置台20の外に取り出される。第2のワーク32は配置台20の傾斜面上で滑り移動可能になっているので、第1のワーク31を−X方向に移動させてから、途中までは第1のワーク31と接触しながら、その後は第1のワーク31に対して非接触状態で、第2のワーク32が傾斜面を下降していく。第2のワーク32はストッパー21に接触したところで、動きを停止する。ストッパー21に接触した第2のワーク32は、先に取り出した第1のワーク31と略同じ位置に移動するので、次の取り出し作業において、図4(a)〜(d)と同様の作業により、次のワークを取り出すことができる。
図4(a)〜(d)に示すようにロボットを制御して第1のワークを取り出すことにより、第1のワークと第2のワークとの干渉を低減し、第2のワークがロボットに保持されていなくても、第2のワークの損傷や分解等の問題を抑制することができる。例えば、第1のワーク31と第2のワーク32とが対向した部分に、凹凸等の構造物が存在しても、引っ掛かりを防ぐことができる。
図5は、図4(c)における第1のワーク31の動きについて、より詳細に示す説明図である。図5(a)は、第1のワーク31を回転させるときの回転中心36が、第1のワーク31と第2のワーク32とが接触する部位又はその近傍にある。この回転中心36は、第1のワーク31の外部にあってもよく、第1のワーク31の外面にあってもよく、あるいは第2のワーク32の外面にあってもよい。
図5(b)は、回転中心36からの距離による速度の変化を説明する模式図である。回転中心36からの距離がrである点における速度をVとし、回転中心36からの距離がrである点における速度をVとおく。回転する物体が剛体で、並進運動などの他の運動を含まない、純粋な回転運動である場合、速度は、回転中心36からの距離に比例し、その比例係数(V/r=V/rに等しい。)は、角速度の大きさに相当する。実際のロボットの動きは、より複雑な運動であることが多いが、一般に、r>rであればV>Vである。
第1のワーク31と第2のワーク32との間に接触する力が加わっている場合、ワーク31,32同士の擦れ合いによる、ワーク31,32の分解や損傷等の問題を抑制する必要がある。図5(a)に示すように、第1のワーク31と第2のワーク32とが接触する部位の近傍に回転中心36を置く場合、回転中心36の近くでは第2のワーク32に対する第1のワーク31の各部分の速度や変位(移動量)が小さいため、第1のワーク31と第2のワーク32とが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
第1のワーク31の形状(例えば図2に示すように、配置台20に対して略垂直な方向から見た形状)が矩形である場合、第1のワーク31を配置台20から離間させる際、第1のワーク31の回転中心となる回転軸を、第1のワーク31のいずれか一つの辺に設定することにより、その辺での第1のワーク31の変位を0とすることができる。この回転軸が設定される辺が、第2のワーク32に対して第1のワーク31が接触する側の辺である場合、第2のワーク32に対する第1のワーク31の変位を非常に小さくすることができる。
実際のロボットの運動では、多関節を同時に動かす場合、運動が単純な回転運動でないことが多い。この場合は、第1のワーク31における第2のワーク32から遠い第1の部位31aを、第1のワーク31における第2のワーク32に近い第2の部位31bよりも大きな離間速度で配置台から離間させることが好ましい。第1の部位31aと第2の部位31bの決め方は任意である。一つの手法としては、第2のワーク32から最も遠い部分を第1の部位とし、第2のワーク32に接触した部分(第2のワーク32に最も近い部分)を第2の部位とすることが挙げられる。別の手法としては、第2のワーク32から把持部12までの距離を基準として、第2のワーク32からの距離がより大きい(遠い)部分を第1の部位とし、第2のワーク32からの距離がより小さい(近い)部分を第2の部位とすることが挙げられる。回転中心が第1のワーク31の内部にある場合は、回転中心からの距離がより大きく、かつ、第2のワーク32からより遠い部分を第1の部位とし、回転中心からの距離がより小さく、かつ、第2のワーク32により近い部分を第2の部位とすることが挙げられる。
第1のワーク31を配置台20から離間させる際、第1のワーク31を回転させる回転軸が、把持部12の回転軸と同じである場合、支持台13やアーム11を動かすことなく、アーム11に対して把持部12を手首の回転軸の周りに回転させる動作となる。この場合、ロボットの制御が単純で容易になる。それ以外の場合、アーム11の各関節や、支持台13とアーム11との間などを動かすことにより、必要な動作をさせることができる。
図6(a)及び図6(b)は、カメラを設けた実施態様の説明図である。図2に示すようにワークを案内することにより、例えばワークの長辺方向が配置台の長手方向に沿うように、配置台に対してワークの向きが一定に揃えられる。このとき、ワークの長辺方向の両端が同等な構造や機能を有するとは限らず、一方の端と他方の端が区別される場合がある。この場合、例えば図6に示すように、カメラ27を設置して第1のワーク31を撮影し、得られた画像を解析することにより、ワークの一方の端と他方の端を区別することが可能である。
第1のワーク31を配置台20から取り出して、他のワークからも十分に離れた空中などで、第1のワーク31を回転させることにより、一方の端と他方の端の向きを含む、ワークの姿勢を一定に揃えることができる。これにより、次の作業ではワークを同じ姿勢で供給することができる。取り出し後に第1のワーク31を回転させる回転方法の具体例として、例えば、一方の端がストッパー側に向いていたときには取り出し後に第1のワーク31の回転角度を0°とし(すなわち、回転させない)、他方の端がストッパー側に向いていたときには取り出し後に第1のワーク31を180°回転させる方法が挙げられる。別の方法としては、前者の場合に第1のワークを所定の回転方向(例えば右回り)に90°回転させ、後者の場合に第1のワークを前記回転方向とは反対方向(例えば左回り)に90°回転させる方法が挙げられる。
カメラ27は、ストッパー21に接触して停止している状態の第1のワーク31を撮影して、第1のワーク31の位置を検出するために用いてもよい。また、カメラ27は、把持部12に把持されて移動中の第1のワーク31を撮影して、第1のワーク31の回転中心やその他の移動に関する情報を検出するために用いてもよい。ワークの位置や回転中心等の検出は、カメラに内蔵又は接続されたコンピューター等により、カメラで撮影された1又は2以上の画像を解析することにより実現可能である。
図7(a)及び図7(b)は、把持位置に対する回転中心の位置を例示する説明図である。図7(a)に示すように、第1のワーク31の回転中心36を第1のワーク31の内部に設けることもできる。また、第1のワーク31における把持部12の把持位置の範囲内に回転中心36を設けることもできる。ここで、把持位置とは第1のワーク31が把持部12に把持される領域である。例えば、把持部12が一対の指部12a,12bにより第1のワーク31を把持する場合は、一方の指部12aと他方の指部12bで囲まれる位置である。
図7(a)の例では、把持部12による把持位置及び第1のワーク31の回転中心36が、第1のワーク31の長さ方向の中央付近に設定されている。図7(b)の例では、第1のワーク31の回転中心36が、把持部12による把持位置の外にある。上述したように、第1のワーク31と第2のワーク32との擦れ合いを抑制するためには、回転中心36をなるべく第2のワーク32の近くに設定することが好ましい。例えば、第1のワーク31の回転中心36が、把持部12による把持位置と第2のワーク32(図5(a)参照)との間にあるとよい。
図7(a)と図7(b)に示すように、異なる大きさのワークが配置台に供給されることもある。この場合、図2に示すように、配置台20の所定の位置に設けた切欠き24から把持部12を差し込んで第1のワーク31と、ストッパーに接する側の端部から把持部12による把持位置までの距離Lが、ワークの大きさに関係なく一定となることがある。この場合、把持位置に対して回転中心の位置を一定にするのではなく、ワークの大きさに応じて適切な位置に変更することが好ましい。ワークの大きさは、図6に示したように、カメラ27でワークを撮影して画像を解析する等の方法により、測定可能である。
図8は、第1のワーク31を配置台20から離間させることなく、第1のワーク31で第2のワーク32を押す様子を例示する模式図である。図4(a)に示すように、配置台20上で第1のワーク31と第2のワーク32が隣り合っている状態から、図8に示すように、第1のワーク31を配置台20から離間させることなく、第1のワーク31で第2のワーク32を押すことで、ストッパー21と第1のワーク31との間に隙間35bを空けることができる。この場合、第2のワーク32が第1のワーク31に押されたとき、第2のワーク32が配置台20から浮き上がりにくいので、ワーク同士の引っ掛かり等によるワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
図8のように、第1のワーク31で第2のワーク32を押した後は、図4(b)や図4(c)等と同様に、第1のワーク31を配置台20から離間させ、さらに図4(d)と同様に、第1のワーク31を第2のワーク32から離間させる。このように、第2のワーク32を第1のワーク31で押してから、第1のワーク31を配置台20から離間させることにより、第1のワーク31を配置台20から取り出すことができる。第1のワーク31で第2のワーク32を押して動かす場合、把持部12が第1のワーク31を把持した状態であることから、配置台20に設ける切欠き24(図2参照)の幅に余裕を持たせることが好ましい。これにより、切欠き24の中で把持部12を動かしても、案内壁23と把持部12との干渉を避けることができる。
図9は、第2のワーク32が配置台20を下降する際に、第1のワーク31が第2のワーク32に接触した状態を維持する様子を例示する模式図である。図4(c)から図4(d)のように第1のワーク31を移動させた場合でも、ある程度の時間は第2のワーク32が第1のワーク31に接触し続ける。第1のワーク31が配置台20から十分に離れると、第1のワーク31が第2のワーク32からも離れるため、その後は、第2のワーク32は自重により傾斜面に沿って下降する。図9に示すように、第1のワーク31の移動方向を配置台20の傾斜面に沿って略平行とすることにより、第1のワーク31が第2のワーク32に接触し続ける時間を長くすることができる。これにより、第1のワーク31が第2のワーク32から離れたときの第2のワーク32からストッパー21までの距離を短くし、落差を短縮することができるので、第2のワーク32がストッパー21に衝突するときの衝撃を緩和することができる。
図10は、第2のワーク32を配置台20に対して押さえつけている様子を例示する模式図である。ロボットが2つのアームを有する双腕タイプである場合、第1のワーク31を把持する把持部12とは別に、第2の把持部を有することができる。第2の把持部は、把持部12が連結されたアーム11(図1参照)とは別のアームに連結されていてもよい。第2の把持部を用いて第2のワーク32を保持する場合、配置台が傾斜していたとしても、第1のワーク31の移動に追随して第2のワーク32が下降することを規制できるので、第1のワーク31と第2のワーク32との接触や干渉による、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
図10に示す例では、第2のワーク32は、配置台20に対して押さえ具28により押さえつけられている。ロボットが第2の把持部を有する場合は、第2の把持部を押さえ具28としてもよい。押さえ具28は、第2のワーク32を把持する必要がないので、把持機能を有しなくてもよい。第2のワーク32を配置台20に対して押さえつける動作の開始は、図4(b)や図8に示すように、第1のワーク31で第2のワーク32を押した後であることが好ましい。そのため、押さえ具28も、把持部12と同様に制御されることが望ましい。配置台に対して移動可能な押さえ具が、把持部に代わるエンドエフェクタとして、設けられてもよい。
図11は、第2のワーク32を配置台20ごと第2の把持部29で把持している様子を例示する模式図である。この例では、第2の把持部29は、一対の指部29a,29bを有する。一方の指部29aを第2のワーク32の上面に接触させ、他方の指部29bを配置台20の下面に接触させることで、配置台20に対して第2のワーク32が動かないように保持することができる。
図12は、第1のワーク31で可動のストッパー41を押す様子を例示する断面図である。把持部12で把持される第1のワーク31と、第1のワーク31に隣り合った第2のワーク32が配置されている配置台20において、第2のワーク32とは反対側に可動のストッパー41が設けられている。ストッパー41は、例えばバネ等により、一定以上の力が加わったときに可動とすることができる。
第2のワーク32とは反対側に可動のストッパー41が設けられている場合に、第1のワーク31をロボットの把持部で把持し、第1のワーク31で可動のストッパー41を押すことにより、第1のワーク31と第2のワーク32との間に隙間42を空けることができる。ワーク間に隙間を空けることにより、第1のワーク31を取り出すときに第2のワーク32との接触や干渉を極力低減させることができる。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
可動のストッパー41を設ける実施態様においては、図10や図11に示すように、第2のワーク32の下降を防ぐため、押さえ具28や第2の把持部29等の構成を備えることが好ましい。配置台20が傾斜面である場合、可動のストッパー41を設けることにより、配置台20を下降するワークがストッパー41に当たって停止するときの衝撃を緩和することができる。
配置台に可動のストッパー41を設けて、第1のワーク31で可動のストッパー41を押す実施態様においては、図1〜11に例示したように、第1のワーク31で第2のワーク32を押す実施態様と同様の技術思想を用いることができる。第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様においては、第1のワークで第2のワークを押す実施態様における第2のワークの役割を、可動のストッパーが果たす場合と、そうでない場合とがある。そこで、第1のワークで第2のワークを押す実施態様について説明した種々の技術思想を、第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様に適用した場合について、以下、個別に付記する。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、第1のワークと前記可動のストッパーとの間に接触する力が加わっている場合、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記第1のワークの第1の部位を、前記第1の部位よりも前記可動のストッパーに近い第2の部位よりも大きな離間速度で前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第1のワークと可動のストッパーとの間に接触する力が加わっている場合、第1のワークにおける可動のストッパーから遠い第1の部位を、第1のワークにおける可動のストッパーに近い第2の部位よりも大きな離間速度で配置台から離間させるので、第1のワークと可動のストッパーとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記把持部の回転軸と同じであってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転軸が把持部の回転軸と同じであるため、把持部における一軸の回転運動だけで第1のワークを移動させることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークが矩形である場合、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記第1のワークの辺にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークが矩形である場合、第1のワークの回転軸が第1のワークの辺にあるため、第1のワークの全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記第1のワークの外部にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が第1のワークの外部にあるため、第1のワークの全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記可動のストッパーの外面にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が可動のストッパーの外面にあるので、可動のストッパーの外面に対する第1のワークの外面の移動量を低減することができる。これにより、第1のワークと可動のストッパーとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置の外にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が、第1のワークにおける把持部による把持位置の外にあるので、第1のワークの大部分又は全体を配置台から離間する方向に移動させることができる。これにより、第1のワークと配置台との接触や干渉を極力低減させることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置と前記可動のストッパーとの間にあってもよい。
この構成によれば、第1のワークの回転中心が、第1のワークにおける把持部による把持位置と可動のストッパーとの間にあるので、可動のストッパーの外面に対する第1のワークの外面の移動量を低減することができる。これにより、第1のワークと可動のストッパーとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、カメラで前記第1のワークの位置を検出して、前記第1のワークの回転中心を計算してもよい。
この構成によれば、カメラで第1のワークの位置を検出して、第1のワークの回転中心を計算するので、第1のワークの位置及び回転中心から第1のワークの姿勢を推定することができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記配置台は傾斜しており、前記第1のワークは前記第2のワークよりも下方にあってもよい。
この構成によれば、配置台は傾斜しており、第1のワークは第2のワークよりも下方にあるので、第1のワークの取り出しに伴い、重力に従って自然に第2のワークを第1のワークの位置に案内することができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記配置台には、下に行くほど前記第1のワーク及び前記第2のワークが配置される幅が狭くなっている案内壁が設けられていてもよい。
この構成によれば、配置台には、下に行くほど第1のワーク及び第2のワークが配置される幅が狭くなっている案内壁が設けられているので、配置台の上部からワークを受け入れる範囲が広くなる。また、重力に従って自然にワークを所定の位置に案内することができる。これにより、配置台にワークを配置する能率が向上する。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記配置台には、前記把持部が前記第1のワークを把持する位置に切欠きが設けられていてもよい。
この構成によれば、配置台には、把持部が第1のワークを把持する位置に切欠きが設けられているので、配置台において第1のワークを動かすことなく、把持部が第1のワークを把持することができる。これにより、把持部が第1のワークを把持する際に第1のワークが動くことによる、第1のワークと第2のワークとが互いに擦れ合う状態を少なくすることができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記可動のストッパーを前記第1のワークで押してから、前記第1のワークを前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第1のワークを配置台から離間させる前に、可動のストッパーを第1のワークで押して、第1のワークにおける可動のストッパーの反対側に隙間を空けるので、第2のワークが第1のワークから離間することにより、第2のワークが配置台から浮き上がりにくい。これにより、ワークの傷つきや分解などの問題を抑制することができる。
第1のワークで可動のストッパーを押す実施態様において、前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記可動のストッパーを前記第1のワークで押しながら、前記第1のワークを前記配置台から離間させてもよい。
この構成によれば、第2のワークを第1のワークで押して、第1のワークにおける可動のストッパーの反対側に隙間を空ける動作と、第1のワークを配置台から離間させる動作を同時に進めることができるので、把持部の動作が単純化され、制御が容易になる上、時間も短縮することができる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明は、配置台とロボットを備えた取り出し装置として構成することも可能である。
配置台は、傾斜面にワークを配置するものに限らず、水平面にワークを配置するものであってもよい。
配置台に3以上のワークが順次隣り合って配置された場合、例えば3以上のワークが列をなす場合、把持部で把持される第1のワークは、3以上のワークのうち末端のワークに限らず、途中のワークであってもよい。第1のワークの両側に他のワークが配置されている場合、第1のワークと隣り合った他のワークのいずれか1つを第2のワークとし、第2のワークに向かって第1のワークを動かすことにより、第1のワークにおける第2のワークの反対側に隙間を空けて、第1のワークの取り出しを容易にすることができる。
10…ロボット、11…アーム、12,29…把持部、12a,12b,29a,29b…指部、13…支持台、20…配置台、21,41…ストッパー、22,23…案内壁、24…切欠き、25…ワークが配置される部分、26…受入口、27…カメラ、28…押さえ具、30,33…ワーク、30a…上部材、30b…下部材、31…第1のワーク、31a…第1の部位、31b…第2の部位、32…第2のワーク、34…対向部、35a,35b…隙間。

Claims (18)

  1. 第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、
    前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、
    を備えたロボットであって、
    前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークを前記第1のワークで押す
    ことを特徴とするロボット。
  2. 前記第1のワークと前記第2のワークとの間に接触する力が加わっている場合、前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記第1のワークの第1の部位を、前記第1の部位よりも前記第2のワークに近い第2の部位よりも大きな離間速度で前記配置台から離間させることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記把持部の回転軸と同じであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボット。
  4. 前記第1のワークが矩形である場合、前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転軸が、前記第1のワークの辺にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボット。
  5. 前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記第1のワークの外部にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボット。
  6. 前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が前記第2のワークの外面にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボット。
  7. 前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置の外にあることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項4から請求項6のうちいずれか一項に記載のロボット。
  8. 前記第1のワークを前記配置台から離間させる際、前記第1のワークを回転させる場合、前記第1のワークの回転中心が、前記第1のワークにおける前記把持部による把持位置と前記第2のワークとの間にあることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項4から請求項7のうちいずれか一項に記載のロボット。
  9. カメラで前記第1のワークの位置を検出して、前記第1のワークの回転中心を計算することを特徴とする請求項3から請求項8のうちいずれか一項に記載のロボット。
  10. 前記配置台は傾斜しており、前記第1のワークは前記第2のワークよりも下方にあることを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載のロボット。
  11. 前記配置台には、下に行くほど前記第1のワーク及び前記第2のワークが配置される幅が狭くなっている案内壁が設けられていることを特徴とする請求項10に記載のロボット。
  12. 前記配置台には、前記把持部が前記第1のワークを把持する位置に切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載のロボット。
  13. 前記第2のワークとは反対側にストッパーがある場合、前記第2のワークの方向に前記第1のワークを動かすことにより、前記第2のワークを前記第1のワークで押すことを特徴とする請求項1から請求項12のうちいずれか一項に記載のロボット。
  14. 前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記第2のワークを前記第1のワークで押してから、前記第1のワークを前記配置台から離間させることを特徴とする請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載のロボット。
  15. 前記第1のワークを前記把持部で把持した後、前記第2のワークを前記第1のワークで押しながら、前記第1のワークを前記配置台から離間させることを特徴とする請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載のロボット。
  16. 第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、
    前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、
    を備えたロボットであって、
    前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークとは反対側に可動のストッパーがある場合、前記ストッパーを前記第1のワークで押す
    ことを特徴とするロボット。
  17. 請求項1から請求項16のうちいずれか一項に記載のロボットを用いて、前記第1のワークを前記配置台から取り出すことを特徴とする取り出し方法。
  18. 第1のワーク及び前記第1のワークと隣り合った第2のワークが配置された配置台に対して移動可能なアームと、
    前記アームに設けられ、前記配置台に対して移動可能な把持部と、
    を備えたロボットを用いて、前記第1のワークを前記配置台から取り出す取り出し方法であって、
    前記第1のワークを前記把持部で把持し、前記配置台から離間させる際、前記第2のワークを前記第1のワークで押す
    ことを特徴とする取り出し方法。
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