JP5303191B2 - モータ装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
図1および図2は各々、本発明を適用したポンプ装置(モータ装置)の断面構成を示す説明図、およびその分解図である。
本形態のモータ1は、ステータ3とロータ4と給電用基板2a、2bとを備えている。このモータ1では、ハウジング51の凹部52eの底面52aに形成された第1の軸穴52bと、ケース53において第1の軸穴52bに対向する位置に形成された第2の軸穴53aとによって固定軸35の両軸端が支持され、固定軸35は、導入口部55に対して同軸状に配置されている。後述するロータ4は、固定軸35に対して回転可能に支持されており、固定軸35には、ロータ4に対するスラスト軸受37、38が保持されている。
図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は各々、本発明を適用したポンプ装置100に用いたロータ4からインペラ体48を取り外した状態の底面図、平面図、B1−B1′断面図、B2−B2′断面図および駆動マグネットの端部付近の拡大断面図である。図4(a)、(b)、(c)、(d)は各々、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いたロータ部材の底面図、平面図、A1−A1′断面図およびA2−A2′断面図である。図5(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いた駆動マグネット42の底面図、平面図およびC1−C1′断面図である。なお、図3〜図5では、各部材の上下位置が図1および図2とは反対になっている。すなわち、図1および図2では、「一方側」を上に表し、「他方側」を下に表してあったが、図3〜図6では、「一方側」を下に表し、「他方側」を上に表してある。
図6(a)、(b)を参照して、本形態のポンプ装置100の製造方法のうち、ロータ部材40に駆動マグネット42を保持させる工程を説明しながら、ロータ部材40への駆動マグネット42の固定構造を詳述する。図6(a)、(b)は各々、本発明を適用したポンプ装置100を製造する際、ロータ部材40のマグネット装着部44に駆動マグネット42を挿入する様子を示すマグネット装着工程の説明図、およびロータ部材40に駆動マグネット42を固定する加熱加圧工程の説明図である。
以上説明したように、本形態のポンプ装置100およびその製造方法では、駆動マグネット42をロータ部材40のマグネット装着部44に挿入した後、駆動マグネット42の他方の端面422から突出したマグネット装着部44の先端部440に加熱および加圧を行なって、マグネット装着部44の先端部440を駆動マグネット42の他方の端面422に被さるように変形させて駆動マグネット42をロータ部材40上に固定する係合部445を形成する。このため、高価な金型を用いなくても、ロータ部材40上に駆動マグネット42を固定することができる。また、本形態によれば、超音波溶着と違って、マグネット装着部44の先端部440を加熱および加圧するため、変形した部分が平滑で見栄えがよいとともに、表面状態にかかわらず、仕上がり状態が安定している。また、本形態によれば、超音波溶着と違って、駆動マグネット42に超音波振動が加わることがないので、駆動マグネット42として焼結マグネットを用いた場合でも、超音波振動で駆動マグネット42が損傷することがない。さらに、本形態によれば、超音波溶着と違って、マグネット装着部44の先端部440および駆動マグネット42のうち、マグネット装着部44の先端部440の側のみが軟化、溶融する場合でも、マグネット装着部44の先端部440と駆動マグネット42とを強固に接合できるので、駆動マグネット42をロータ部材40上に固定するのに適している。
上記形態では、図3(e)に示すように、マグネット装着部44の先端部440において、係合部445が駆動マグネット42の他方の端面422の全体に被さって他方の端面422からわずかに突出しているが、係合部445が駆動マグネット42の他方の端面422の一部のみに被さっている構成を採用してもよい。例えば、図7に示すように、係合部445が駆動マグネット42の他方の端面422において外周縁部分に沿って形成されたテーパ420のみに重なり、駆動マグネット42の他方の端面422から突出していないように構成してもよい。このように構成した場合でも、係合部445が十分な厚さで駆動マグネット42のテーパ420に被さって引っ掛かるので、ロータ部材40上に駆動マグネット42を十分な強度をもって固定することができる。
3 ステータ
4 ロータ
6 ポンプ室
100 ポンプ装置(モータ装置)
30 ステータコア
33 駆動コイル
35 固定軸
40 ロータ部材
41 ラジアル軸受
42 駆動マグネット
44 マグネット装着部
45 座部
421 駆動マグネットの一方の端面
422 駆動マグネットの他方の端面
440 マグネット装着部の先端部
445 マグネット装着部の係合部
Claims (6)
- 駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、
前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットを保持するロータ部材を備えたロータと、
前記ステータを覆うハウジングと、
を有するモータ装置において、
前記ロータ部材は、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立して前記駆動マグネットが外周側に挿着された筒状のマグネット装着部と、を備え、
前記マグネット装着部の先端部には、当該先端部に対する加熱および加圧により前記駆動マグネットの他方の端面の少なくとも内周縁部分に被さるように外周側に向けて変形して当該駆動マグネットを前記ロータ部材上に固定する係合部が形成されており、
前記マグネット装着部には、該マグネット装着部の内周面と前記先端部との間で傾斜するテーパが形成され、
前記駆動マグネットには、該駆動マグネットの内周面と前記他方の端面との間で傾斜するテーパが形成され、
前記ハウジングにおいて前記マグネット装着部の先端部に対向する底部側からは、軸穴が形成された突出部が前記マグネット装着部の内側まで突出していることを特徴とするモータ装置。 - 請求項1に記載のモータ装置において、
前記係合部は、前記駆動マグネットの前記他方の端面の全周あるいは略全周にわたって被さり、かつ、当該係合部の端面は、周方向の全体にわたって平滑面になっていることを特徴とするモータ装置。 - 請求項1または2に記載のモータ装置において、
前記駆動マグネットの前記一方の端面、および前記座部のうちの一方には凹部が形成され、他方には当該凹部に嵌って前記駆動マグネットの回り止めを行なう凸部が形成されていることを特徴とするモータ装置。 - 請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ装置において、
前記ロータ部材には、前記座部に対して前記マグネット装着部が起立する側とは反対側にインペラが形成され、
前記ロータは、前記ステータに対して隔壁を介して区画形成されたポンプ室に配置されていることを特徴とするモータ装置。 - 請求項4に記載のモータ装置において、
前記インペラは、前記ポンプ室に対して液体の吸入および吐出を行なうことを特徴とするモータ装置。 - 駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、
前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットが保持されたロータ部材を備えたロータと、
前記ステータを覆うハウジングと、
を有するモータ装置の製造方法において、
前記ロータ部材には、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立する筒状のマグネット装着部と、を形成しておくとともに、前記マグネット装着部には、該マグネット装着部の内周面と当該マグネット装着部の先端部との間で傾斜するテーパを形成しておき、
前記駆動マグネットには、該駆動マグネットの内周面と当該駆動マグネットの他方の端面との間で傾斜するテーパを形成しておき、
前記ハウジングにおいて前記マグネット装着部の先端部に対向する底部側からは、軸穴が形成された突出部を突出させておき、
前記ロータ部材に前記駆動マグネットを保持させるにあたっては、前記駆動マグネットを前記マグネット装着部の外周側に挿入した後、前記駆動マグネットの前記他方の端面から突出した前記マグネット装着部の前記先端部を加熱および加圧することにより、当該先端部を前記駆動マグネットの前記他方の端面の少なくとも内周縁部分に被さるように外周側に向けて変形させて当該駆動マグネットを前記ロータ部材上に固定する係合部を形成する加熱加圧工程を行い、
該加熱加圧工程の後、前記突出部が前記マグネット装着部の内側に入るように前記ロータを前記ハウジングの内側に収容した状態とすることを特徴とするモータ装置の製造方法。
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