JP5300196B2 - 認知機能の改善および精神的疲労の緩和のためのイチョウ複合体の使用 - Google Patents

認知機能の改善および精神的疲労の緩和のためのイチョウ複合体の使用 Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、認知機能および精神的疲労関連諸機能を改善するためのイチョウ複合体の新規な使用に関する。
(発明の背景)
ビロバライド(bilobalide)と名付けられたラクトン化合物C15188のイチョウGinkgo bilobaの葉からの単離は、R.T.Major(Science、157巻、1967年、1270〜1273頁)によって1967年に初めて言及された。前記ビロバライドの構造式は、1971年にすでに提案されており(J.Amer.Chem.Soc.、93巻、1971年、3544〜3546頁)、以下の通りである。
Figure 0005300196
イチョウの有効(活性)主成分は、ギンゴールや3−(8−ペンタデセニル)フェノールなどのアルキル化フェノール、および2−ヒドロキシ−6−(8−ペンタデセニル)安息香酸、ギンコライド、ビロバライドなどのフェノールカルボン酸である。セスキテルペンであるビロバライドおよび六員環ジテルペンであるギンゴライドは、tert−ブチル基を有する唯一の既知の天然化合物である。前記物質は、イチョウ樹の葉およびその他の器官から単離することができ、例えば、ビロバライドは、イチョウの葉に0.01%未満の濃度で見出される。
これら既知の抽出物は、脳および末梢動脈の血流障害の治療に使用されている。含まれているイチョウ−フラボングリコシドおよびテルペノイドは、血管を調節しかつ血液粘性を低下させる特徴を有することが知られている。フランスやドイツなどの西洋諸国でイチョウが処方される主要な適応は、脳の機能不全である。さらに、イチョウは、漢方医学において様々な適応で広範囲に使用され、伝統的な漢方薬学に記載されている。
近年また、天然または合成のリン脂質とビロバライドの複合体、ならびにその調製が、研究されている。米国特許第5,043,323号は、例えば、ホスファチジルセリンと複合させたイチョウを含めた、ビオフラボノイドとリン脂質の複合体化合物を開示している。
さらに、米国特許第5,202,313号は、抗炎症薬としての、かつ炎症性または外傷性の神経炎性プロセスに関連する障害を治療するための薬剤としてのそれらの治療的適用を提案している。
さらに、イチョウ抽出物は、認知機能に対して効果があることが知られている。例えば、V.D.Petkovら、Planta Med.、59、1993年、106〜114頁は、チョウセンニンジン、イチョウ、およびそれらの組合せの標準抽出物が、青年および老年の齧歯動物の学習行動を改善することを開示している。
国際公開WO01/43753A2号の教示によれば、チョウセンニンジンの根とイチョウの葉の抽出物の組合せをヒトに投与すると、認知能力、例えば、健常な対象の記憶速度および質にプラスの効果があることが認知試験で分かった。
さらに、認知能力に対するイチョウ抽出物の影響に関して様々な研究が行われてきている。いくつかの難しい認知課題が、脳への代謝基質の送達を単純に増大させることで容易になる可能性があることが示唆されている(MossおよびScholey、1996年、Scholeyら、1999年、KennedyおよびScholey、2000年)。一例を挙げると、この研究所の以前の研究(KennedyおよびScholey、2000年)では、「難しい」暗算課題(800〜10000の所与の数から7を連続して口頭で引く)、「あまり難しくない」暗算課題(連続して3を引く)、および長い単語を口頭で記憶する課題における、心拍数、血糖レベルと、成績の関係を調べた。どちらの連続減算課題も、身体にとって(somatically)同一の計算課題(identical counting task)によって生じる心拍数を超える著しい心拍数の増加を引き起こすだけでなく、両方の成績も、課題実施中の血糖レベルの降下の大きさに関係することが分かった。最も難しい課題(連続して7を引く)の実施はまた、グルコース飲料によって改善されただけでなく、安静時の心拍数にも関係していた。
しかし、本発明の複合体の使用による効果は、優れており、新規なタイプのものである。
(発明の概要)
思いがけないことに、ホスファチジルセリンと複合させたイチョウ抽出物を使用すると、認知機能および精神的疲労が、非複合型の抽出物によってもたらされるレベルよりも著しく改善される可能性があることが本発明者らによって見出された。この使用は、イチョウを含む複合型の医薬品および/または栄養補助食品の投与を含む。イチョウ複合体は、健常な人、特に子供または青年層の認知機能および精神的疲労の改善に使用することができる。
本発明の別の態様は、認知機能が低下した人の記憶速度の低下を防止し、認知疲労を妨げる方法である。
本発明の別の態様は、中年および/または高齢者、特に健康な中年および/または健康な高齢者の健康な認知機能を維持し、加齢に伴う認知低下を遅らせることである。
本発明の別の態様は、認知症、例えばアルツハイマー病など、認知機能および精神的疲労の低下に関係する疾患の治療および予防のための医薬品または栄養補助食品の提供を可能とすることである。
したがって、本発明の主な目的は、認知機能および精神的疲労を改善するための、すなわち、記憶速度および記憶の質を改善し、健常な対象の活動における正確さおよび注意力を高め、認知機能が低下した人の記憶の速度および質の悪化を阻止し、特に健康な子供、若者、中年、および/または高齢者において、気分にも影響を及ぼす認知疲労を妨げるなど、それに関係する要因を改善するための有効組成物の使用を提供することである。
本発明の別の目的は、天然由来の成分を含む製剤を摂取することによって認知能力および/または精神的努力を改善するための有効組成物の使用を提供することであり、これらの構成成分は、成分の治癒品質を維持する制御されたプロセスに従って製造される。
本発明のさらに別の目的は、天然由来の成分を含み、副作用が最小または無く、したがって体内消費に安全である有効組成物の使用を提供することである。
本発明のさらなる目的は、認知症、例えばアルツハイマー病など、認知機能および精神的疲労の低下に関係する疾患の治療および予防のための有効組成物の使用を提供することである。
さらに、本発明は、ホスファチジルセリンと複合させたイチョウ抽出物、少なくとも1種のビタミン、場合によっては1種または複数のミネラルおよび微量元素、ならびに製薬上または食品として許容される担体を含む薬剤組成物または食品組成物に関する。
最後に、本発明は、種々の脂肪酸を規定の比で含む、ホスファチジルセリンと複合させたイチョウ抽出物に関する。
(発明の説明)
本発明は、認知機能(cognitive function)および精神的疲労(mental fatigue)の改善のための医薬品または栄養補助食品を製造するための、ホスファチジルセリンと複合させたイチョウ抽出物の使用に関する。使用されるイチョウは、植物のイチョウ(Ginkgo biloba)由来であり、その抽出物、抽出物混合物および/またはその主要な有効(活性)物質を表す。
イチョウ−ホスファチジルセリン複合体、または略記してイチョウ−PSという用語は、イチョウ抽出物の有効成分と、ホスファチジルセリンを10〜50%、好ましくは20〜40%、より好ましくは20%含むリン脂質との反応から得られる複合体を意味する。
「抽出物」という用語は、植物または植物成分を、水、エタノール、それらの混合物、オイル、植物を抽出する現況技術で周知の他の任意の適切な溶媒など、適切な溶媒を用いて抽出したものを意味する。こうした抽出物は、薬理学上許容される場合、それ自体を抽出物として使用することができ、あるいは得られた溶液の溶媒を除去し、残渣を、抽出物として使用し、あるいはさらなる後処理後、例えば薬理学上適切な溶媒に再溶解または再懸濁させた後に使用する。
「主要な有効物質」という用語は、薬理学的効果の主な原因となる有効成分を意味する。好ましくは、製剤は、薬理学的効果の少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約90%の原因となる当該の植物のすべての成分を含む。こうした有効成分は、植物から得たものでも、あるいは化学合成によって得たものでもよい。
本明細書では、「薬理学上許容される」成分は、毒性、刺激、アレルギー反応など不適当な副作用がなく、妥当な利益/危険比で、ヒトでの使用に適したものである。
天然または合成のリン脂質とビロバライドの複合体、ならびにその調製、および抗炎症薬としての、また炎症性または外傷性の神経炎性プロセスに関連する障害の治療用の薬剤としてのそれらの治療用適用は、従来技術(例えば、米国特許第5,043,323号および米国特許第5,202,313号)から知られている。ビロバライドは、リン脂質と共に新しい化合物を形成し、それは、遊離ビロバライドとは異なる生体利用能を示し、医薬製剤への組込みに適している。
イチョウ由来のフラボノイドとホスファチジルセリンの複合体は、米国特許第5,043,323号の実施例6の記載と同様にして調製される。
イチョウ抽出物−大豆ホスファチジルセリン複合体の調製
20%ホスファチジルセリン1.87kgを室温で酢酸エチル17.5L中に懸濁させた。イチョウ乾燥抽出物(0.65kg)を添加し撹拌した。懸濁液を還流温度で1時間撹拌し続けた。
この懸濁液を70〜75℃でろ過し、軟らかい残渣が得られるまで母液を大気圧で濃縮した。
残渣を40℃で48時間乾燥させた。収量:イチョウ抽出物−ホスファチジルセリン複合体2.23kg。
したがって、イチョウリン脂質複合体を形成すると、新規な生活性組成物の調製が可能になる。実際は、それらは、元の成分の物理化学的かつ分光学的特性と著しく異なる物理化学的かつ分光学的特性を有し、したがって、それらを有効成分として医薬製剤に組み込むことができる。イチョウは、リン脂質に対して強い親和性を示し、その結果、結合が生成し、それによって新規な分子の物理化学的かつ分光学的特性が著しく改変される。複合体の形成は、例えば核磁気共鳴分析によって確認され、それによって、反応する分子種とその分子の反応に関与する部分との相互作用を同定することが可能になる。
具体的には、本発明の複合体は、例えばイチョウの葉からの抽出に由来する、薬草成分を含む。イチョウ抽出物は、様々な物質のうちでもとりわけ、イチョウフラボングリコシドおよびテルペンラクトンを含む。また、製剤に、乾燥したイチョウの葉または他の植物成分を含めることも可能であり、それらは、場合によっては粉末化される。「植物」という用語は、植物自体ならびに有効成分を含む植物の部分であることを理解されたい。例えば、前述のような葉、茎、果実、または根のようなものである。好ましくは、植物または植物成分は、乾燥されている。場合によっては、それらは、粉末化されてもよい。
イチョウ中に存在するこうした物質のすべてが、薬理活性を有することが知られているが、その薬理作用の範囲は、完全には解明されていない。しかし、in vitroでの研究では、それらの物質は酸化防止特性を有し、血小板凝集を阻害するものもあれば、細胞内での酸素摂取に対して作用を及ぼすものもあれば、免疫調節作用を及ぼす可能性のあるものもあることが示されている。
好ましい実施形態では、使用されるイチョウ抽出物は、様々な物質のうちでもとりわけ、イチョウフラボングリコシドおよびテルペンラクトンを含み、好ましくは、イチョウフラボングリコシドを少なくとも約20%、好ましくは約21.0〜約30%、特に約22.0〜約27.0%、テルペンラクトンを約2〜約10%、好ましくは約4.0〜約8.0%、特に約5.0〜約7.0%、最も好ましくは約6%含む。好ましくは、医薬品および/または栄養補助食品は、少なくとも、イチョウフラボングリコシドを約24%、テルペンラクトンを約6%含有するイチョウ抽出物を含む。特に、欧州特許EP0360556号に開示のイチョウ抽出物が、複合体を生成するためのベースとして使用される。
複合体の調製に使用されるリン脂質は、天然または合成のどちらでもよい。天然リン脂質は、通常、大豆または動物の臓器から抽出されたものであり、合成リン脂質は、均一なアシル鎖を有し、従来技術に記載の方法に従って調製される。
本発明によれば、複合体の調製用に選択されるリン脂質は、ホスファチジルセリンを10〜50%含むリン脂質である。好ましくは、リン脂質は、次式のホスファチジルセリンを20〜40%、特に好ましくは約20%含む。
Figure 0005300196
式中、RおよびR1はそれぞれ独立に、特に、全脂肪酸に対して平均で飽和脂肪酸を15〜25%、モノ不飽和脂肪酸(mono-unsaturated fatty acids)を5〜15%、多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids)を60〜80%含む、C620アシル基、好ましくは、パルミトイル、オレオイル、リノレオイル、リノレノイルからなる群から選択されるアシル部分を表し、
2は、セリン残基を表す。
適切な条件下でイチョウをホスファチジルセリンと反応させると、物理化学的特性が個々の構成成分の物理化学的特性とは完全に異なる生成物が生成される。
得られた複合体は、性質的には親油性であり、複合体の個々の成分が通常は溶解しない非極性および非プロトン性(aprotic)の溶媒に可溶である。
得られた複合体は、遊離型のイチョウと比べて活性がより高く、大部分の一般的な医薬製剤への組込みに適している。
本発明に記載の複合体は、熱環状エーテル(hot cyclic ether)、芳香族炭化水素、ハロゲン誘導体、メタノール−塩化メチレン混合液などの適切な溶媒中で反応させることによって調製することができる。したがって、複合体の調製に使用されるイチョウとリン脂質の比は、重量比で約0.5〜1:2〜5、好ましくは1:3であることが好ましい。次いで、反応溶媒を蒸発させ、または複合体を適切な溶媒で沈澱させることによって、最終生成物を単離する。この複合体はまた、ジオキサン中で諸成分を反応させて得られる生成物を凍結乾燥することによって調製することもできる。
本発明に従って使用される複合体の生成により、イチョウ、その主要な有効物質または抽出物の有用な投与形態が提供される。基本化合物の構造は変わらないが、特定の活性が数倍増大したイチョウ抽出物を有する新規な構造を生成できることは、以前には確かに予測できなかった新規な使用の著しい利点である。使用される特定の活性が強化されるため、周知の利点を有する投薬を減らすことが可能である。
本発明に従って使用される複合体は、思いがけないことに認知機能および精神的疲労に直接影響を及ぼすことが分かった。「認知能力」という表現は、それだけには限らないが、健常な対象者の活動における、記憶速度および記憶の質の改善、反応時間および作業記憶の改善、正確さおよび注意力の増大など、それに関係する要因を改善し、認知機能が低下したヒトの記憶の速度および質の悪化を防止し、特に健康な子供、青年、中年、および/または高齢者において、気分および身体的健康に影響を及ぼす認知疲労を妨げることを含む。本発明に従って使用されるイチョウホスファチジルセリン複合体が、認知機能および精神的疲労、ならびに記憶の質、記憶速度、大部分の動作に関する注意力および正確さなど、関係する認知要因に対して優れた影響を及ぼし、優れた有効性を有することが実証された。一般的な事情は、実施例の部に記載する実験から明らかであろう。
この複合体は、医薬品または栄養補助食品として1日に1回または分割投与で、1日に約20〜約240mg、好ましくは1日に約60〜約120mg、特に好ましくは1日に約80〜約100mgの用量で使用することができる。
医薬品または栄養補助食品は、錠剤、コーティング錠剤、顆粒、粉末、カプセルに封入された粉末、シロップ、例えば水、エタノール、もしくはそれらの混合液をベースとする溶液もしくは懸濁液、糖衣丸(dragees)、ゲル、注射剤の形、または当業者に周知の他の任意の適切な形態とすることができる。こうした製品は、所望の適応に応じて、例えば治療される病的状態の重さに応じて、可変の用量で局所用製剤としても投与することができる。好ましくは、医薬品および/または栄養補助食品は、顆粒、錠剤、カプセル、ドロップ、シロップ、その他など、経口投与に適した形で投与される。
上記および下記で使用する「栄養補助食品」という用語は、第三者、例えば医師による処方箋なしで使用することができる組成物を含む。これらの成分は、毎日または時々だけ、食事と一緒にまたは別に摂取してよい。栄養補助食品は、主として、不適切な食事を取っている人々、食物から必須物質を利用または吸収する能力が低下した個人、特に高齢者にとって重要である。
本発明の好ましい一実施形態によれば、イチョウホスファチジルセリン複合体は、適切なまたは薬理学上許容される量の添加剤と共に使用することができる。こうした添加剤は、それだけには限らないが、ミネラル、ビタミン、甘味料、フレーバー、製薬上許容される担体、助剤、結合剤、賦形剤、およびそれらの混合物とすることができる。
使用されるミネラルは、例えば、カルシウム、銅、マグネシウム、鉄、亜鉛、ヨウ素、セレン、マンガン、フッ化物、クロミウム、モリブデン、ナトリウム、カリウム、塩化物の塩、およびそれらの混合物から選択することができる。それほど好ましくないその他のミネラルは、ヒ素、ニッケル、シリコン、ホウ素、カドミウム、鉛、リチウム、スズ、バナジウム、およびコバルトの塩、ならびにそれらの混合物である。ミネラル源は、通常は栄養上適切な量で存在する。使用されるミネラル塩源は、アニオン性ミネラルとして、炭酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、アミノ酸などのカチオン性ミネラル、また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど周知の塩のいずれでもよい。当分野の技術者なら、年齢および生理的状態に幾分か応じて、乳児または成人のための好ましい範囲を熟知している。1日のミネラル摂取量は、使用者によって変わる可能性があり、したがって正確な投薬量を挙げられないことは明らかである。本発明によれば、医薬品または栄養補助食品中に存在するミネラルは、カルシウム、フッ素、リン、銅、カリウム、マンガン、マグネシウム、セレン、亜鉛、および鉄から選択できることが最も好ましい。
本発明に従って場合によっては使用できるビタミンは、それだけには限らないが、水溶性ビタミン、例えば、ビタミンC、例えば、L−(+)−アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸カリウム、6−パルミトイル−L−アスコルビン酸;ビタミンB1、例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン;ビタミンB2、例えば、リボフラビン、5’−リン酸リボフラビンナトリウム;ビ
タミンB6、例えば、塩酸ピリドキシン;ビタミンB12、例えば、シアノコバラミン;ビタミンH、例えば、D−ビオチン;葉酸;ビタミンPP(ナイアシン)、例えば、ニコチンアミド、ニコチン酸;プロビタミンB5、例えば、パンテノール(dおよびdl形)、エチルパンテノール、およびD−パントテン酸カルシウム;ならびに脂溶性ビタミン、例えば、ビタミンA、例えば、ビタミンAパルミチン酸エステル、ビタミンA酢酸エステル、ビタミンAプロピオン酸エステル、全トランスレチノール;ビタミンD、例えば、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、コレカルシフェロール−コレステロール;ビタミンE、例えば、α−トコフェロール、α−酢酸トコフェロール、α−トコフェリル酸コハク酸塩(dおよびdl形);ビタミンK1などのビタミンK、例えばフィトメナジオン;およびカロチン(プロビタミン)、例えば、リコピン、ゼアキサンチン(zeaxanthin)、ルテイン、α−カロチン、β−カロチン、アポカロチナール、γ−カロチン、およびβ−クリプトキサンチン;それらの誘導体および混合物とすることができる。ビタミンは、すでに前述したように年齢および生理的状態に応じて栄養上適切な量で存在することができる。好ましいビタミンは、ビタミンA、ビタミンB1、B2、およびB12、ビタミンC、ビタミンD2、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、ルトシド、ならびにビタミンEである。
医薬品または栄養補助食品において場合によっては存在してよい他の添加剤は、当業者の基本的な知識に属し、ここでは詳細には述べないものとする。
本発明によれば、ミネラルおよび/またはビタミンが添加剤として存在するならば特に好ましい。イチョウホスファチジルセリン複合体と選択された総合ビタミンおよび/またはミネラルとのこうした組合せは、例えば高齢者または患者における認知機能を維持し、かつ/または回復させ、身体的健康を改善するのに特に適している。したがって、総合ビタミン/ミネラルと組み合わせたイチョウ複合体は、認知機能および身体的健康の加齢に伴う衰えに直面しまたはそれを予防したい高齢者の必要性に合わせて特に調整することができる。複合体の形のイチョウとホスファチジルセリンの有意義な組合せが、認知機能に対して強力で有益な効果を有することが実施例の部で証明される。特に高齢者の認知機能を維持し回復させ、身体的健康を改善させる潜在能力に応じて選択され投薬されるミネラルおよび/またはビタミンなどの添加剤により、成績を改善することができる。基本的に以下のものからなる組合せが最も好ましい。
・イチョウ抽出物とホスファチジルセリンの複合体
・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・ビタミンC
・ビタミンD2
・ビタミンE
・ニコチンアミド
・パントテン酸カルシウム
・ルトシド
・葉酸
・フッ素
・カルシウム
・リン
・銅
・カリウム
・マンガン
・マグネシウム
・亜鉛
・鉄
・レシチン
したがって、本発明の複合体を、健康な青年者における認知機能を改善させ、健康な中年および/または高齢者における健康な認知機能を維持し、加齢に伴う認知力低下を遅らせるために使用することができる。しかし、別の実施形態によれば、この複合体を、認知機能および精神的疲労の低下に関係する疾患を治療し予防するための医薬品および栄養補助食品の製造に使用することもできる。
本発明の別の態様は、認知症(痴ほう)、例えばアルツハイマー病の治療および予防のための医薬品および栄養補助食品を製造するためにホスファチジルセリンと複合させたイチョウを使用することを対象とする。
すでに記載したように、医薬品または栄養補助食品は、ビタミン、ミネラル、甘味料、フレーバー、製薬上許容される担体、助剤、結合剤、賦形剤、およびそれらの混合物を含む群から選択することができる、薬剤として許容される量の少なくとも1種の添加剤をさらに含むことが好ましい。
好ましい実施形態では、本発明の複合体はまた、別の有効化合物と組み合わせて使用することもでき、すなわち、イチョウ複合体は、加齢に伴う認知症、例えばアルツハイマー病などの認知症の併用療法においてある役割を果たす可能性もある。ここに言う有効化合物は、治療すべき疾患の治療および予防のために使用される医薬化合物または別の有効物質、例えば、アルツハイマー病の治療および回復を支援する化合物とすることができる。
本発明の前記実施形態の一例は、本発明のホスファチジルセリンと複合させたイチョウを、認知症、特にアルツハイマー病のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤との併用治療において、補助治療薬として使用することであり得る。認知症の治療において中心的なアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、ドネペジル(ファイザーから市販のアリセプト(Aricept)(登録商標))、リバスチグミン(ノバルティスから市販のエクセロン(Exelon)(登録商標))、およびガランタミン(ジョンソンアンドジョンソンから市販のレミニール(Reminyl)(登録商標))である。したがって、本発明の複合体は、こうした既知のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤と同時に投与してもよい。本発明において、「同時投与」という用語は、2種の成分(複合体と別の有効化合物)のそれぞれを、同時にまたは別々に、ただし近接する時間内に投与することを意味する。
本発明の複合体および別の追加の有効化合物による併用療法の別の実施形態は、本発明の複合体と、別の有効化合物としての複合体としたブドウ種子抽出物の同時投与による、アルツハイマー病など加齢に伴う認知症における併用療法である。本発明の複合体と別の追加の有効化合物を併用すると、こうした疾患の予防または回復において優れた結果がもたらされ、症状を軽減し驚異的な形での疾患経過を軽くする助けとなることが判明した。
(発明の詳細な説明)
無作為化二重盲検均衡クロスオーバー試験の形でのパイロット実験において、認知能力に対するいくつかの製剤の影響を検討した。この研究では、イチョウホスファチジルコリン複合体、イチョウホスファチジルセリン複合体、複合体化されていないイチョウ、および不活性プラセボの効果および影響を比較し評価した。
当分野の技術者には容易に明らかなように、本発明の趣旨から逸脱することなく明白な性質の様々な変更および改変を加えることができ、明白な性質のこうした変更および改変はすべて本発明の趣旨から逸脱することなく実施することができ、こうした変更および改変はすべて、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲に含まれるものと見なされる。本発明の複合体の使用は、好ましい実施形態であると考えられるものの中で述べられているが、添付の特許請求の趣旨および範囲内で逸脱があってもよく、したがって均等論の範囲に含まれる以外は限定されるべきではないことが理解されよう。
(方法)
(認知評価)
(被験者)
19名の女性および9名の男性の大学生ボランティア(平均年齢21.4歳、標準偏差4.1歳)が、ニューカッスルおよびノースタインサイドの健康局(Health Authority)の共同倫理委員会(Joint Ethics Committee)によって承認され、ヘルシンキ宣言に従って行われた検査に参加した。各ボランティアは、インフォームドコンセント用紙に署名し、医療健康アンケートに記入してから参加した。すべての被験者が、健康で、違法なソーシャルドラッグを服用していないことを報告した。さらに、被験者は、何人かの女性ボランティアが経口避妊薬を服用していた以外は、いずれの「市販薬(over the counter)」、または処方された医薬品も服用していなかった。習慣的喫煙者は、検査から除外された。すべての被験者は、最初の朝の試験セッションの前、最低12時間アルコールを控えた。
(認知薬研究(CDR)コンピューター化評価バッテリー)
認知薬研究(CDR)コンピューター化評価バッテリーは、ヨーロッパおよび北米の何百もの薬物試験で使用されており、急性認知症の改善(例えば、Mossら、1998年;Scholeyら、1999年)、ならびに多種多様な物質による機能障害(例えば、Ebertら、1998年;O’Neillら、19
95年)に対して鋭敏であることが示されている。
CDRバッテリーの調整バージョンを使用した。これは、セイヨウヤマハッカ(Melissa officinalis)(Kennedyら、2002b)、イチョウ(Kennedyら、2000、2002a)、およびチョウセンニンジン(Kennedyら、2001a、2002a)を急性摂取し、イチョウ/チョウセンニンジンの組合せ(Kennedyら、2001b、2002a;Wesnesら、1997;Wesnesら、2000)を急性または慢性的に投与した結果としての、認知機能の変調に鋭敏であることが予め分かっていた。この検査の場合、追加の急速視覚情報処理(RVIP)課題をバッテリーに含めた。システムからのコンピュータ制御された課題の選択は、各試験セッションに提示される試験を無作為に並べた平行な形で行われた。提示は、高解像度VGAカラーモニターを備えたデスクトップコンピュータで行い、すべての回答は、書かれた単語を思い出す試験を除き、2つのボタン(YES/NO)のついた回答ボックスを介して記録された。課題の選択は、全体で約20分かけて行われた。
試験は次の順に行った。
単語提示:頻度および具体性を適合させた15個の単語を、被験者に記憶させるためにモニター上にランダムな順で提示した。刺激期間は1秒であり、刺激時間間隔も同様とした。
即時単語想起(Immediate Word Recall):被験者は60秒間与えられて、できるだけ多くの単語を書き留めた。この課題は、正しい単語の数を得点とし、得られた得点をパーセンテージに換算した。
写真提示:日常的な物体および場面の一連の20枚の写真画像を、3秒ごとに1枚の速度で1秒の刺激期間と共にモニター上に表示して、被験者に記憶させた。
単純反応時間:被験者は、単語「YES」がモニター上に表示されるたびに、できるだけ速く「YES」の回答ボタンを押すように指示された。50個の刺激が、1〜3.5秒の間でランダムに変わる刺激時間間隔で示された。反応時間をミリ秒単位で記録した。
数字注意(数字警戒:Digit Vigilance)課題:目標の数字(digit)をランダムに選択し、モニター画面の右に常時表示した。一連の数字を毎分80個の速度で画面の中心に提示した。被験者は、一連の数字に含まれる数字が目標の数字と一致するたびにできるだけ速く「YES」のボタンを押すことを求められた。検査は1分続き、刺激と目標(stimulus−target)の一致は15回であった。検査の測度は、正答率(accuracy)(%)、反応時間(ミリ秒)、および誤認アラームの数とした。
選択反応時間:単語「NO」または単語「YES」をモニター上に表示した。被験者は、できるだけ速く対応するボタンを押すことを求められた。刺激時間間隔を1〜3.5秒の間でランダムに変えながら、刺激単語を等しい確率でランダムに選択して50回の試行を行った。反応時間(ミリ秒)および正答率(%)を記録した。
空間作業記憶(Spatial Working Memory):9つの窓のうち4つが点灯している家の絵画を画面上に表示した。照らされた窓の位置を記憶するように被験者に指示した。その後36回の家の提示で、窓の1個を照らし、被験者はそれが最初の提示で照らされた窓の1つと一致しているかどうか判断した。被験者は、できるだけ速く「YES」または「NO」の回答ボタンを押して回答した。平均反応時間をミリ秒単位で測定し、最初の刺激と新しい刺激(不正解選択肢(distractor))の両方に対する回答の正答率を、パーセントとして記録し、それを使用して「偶然による成績より高い%」スコア(最初の目標(original target)のパーセント+正確に見分けた新規の目標(novel target)のパーセント−100)を導き出した。
数値作業記憶:被験者に記憶を持続させるために、5桁の数字を順次表示した。それに続いて、一連の30個のプローブ数字が表示され、各被験者は、それぞれのプローブ数字が最初の一連の数字中に存在していたか判断し、できるだけ速く適宜「YES」または「NO」の回答ボタンを押した。様々な刺激およびプローブ数字を用いてこれをさらに2回繰り返した。平均反応時間をミリ秒単位で測定し、最初の刺激と新しい刺激(不正解選択肢)の両方に対する回答の正答率をパーセントとして記録した。上記と同様にそれを使用して「偶然による成績より高い%」スコアを導き出した。
遅延単語想起(Delayed Word Recall):被験者はやはり60秒間与えられてできるだけ多くの単語を書き留めた。この課題は、正しい単語の数を得点とし、得られた得点をパーセンテージに換算した。
遅延単語認知(Delayed Word Recognition):元の単語に15個の不正解の単語を加えたものをランダムな順で一時に1個ずつ表示した。各単語について、被験者は、できるだけ速く適宜「YES」または「NO」のボタンを押して、各単語が元の単語リストに含まれているものであると認識したか否かを示した。平均反応時間をミリ秒単位で測定し、最初の刺激と新しい刺激(不正解選択肢)の両方に対する回答の正答率をパーセントとして記録した。上記と同様にそれを使用して「偶然による成績より高い%」スコアを導き出した。
遅延絵画認知(Delayed Picture Recognition):元の絵に20枚の不正解の絵を加えたものをランダムな順で一時に1枚ずつ表示した。各絵について、被験者は、できるだけ速く適宜「YES」または「NO」のボタンを押して、各絵が元のシリーズからのものであると認識したか否かを示した。平均反応時間をミリ秒単位で測定し、最初の刺激と新しい刺激(不正解選択肢)の両方に対する回答の正答率をパーセントとして記録した。上記と同様に「偶然による成績より高い%」スコアを導き出すのに使用した。
(一次的認知結果の測度)
上記の様々な測度を、「記憶の質」測度に還元(collapse)し、Wesnesら(2000)によって行われた因子分析によってバッテリーから5種の認知結果因子を導き出した。こうした測度は、薬草療法の認知効果についてのいくつかの評価を含めていくつかの研究で利用されている(Kennedyら、2000、2001a、2001b、2002a、2002b;Wesnesら、1997、2000)。バッテリーからのデータの元の因子分析は、Wesnesら(2000)に詳細に記述されている。
(注意力)
「注意速度」因子:3つの注意力課題、すなわち単純反応時間、選択反応時間、および数字注意の反応時間を組み合わせることによって導き出す(単位は、3つの作業の合計ミリ秒である)。
「注意の正答率」因子:選択反応時間と数字注意を組み合わせた正答率パーセントを計算し、後者の試験の誤認アラームに対する調整を加えることによって導き出す。2つの課題全体の正答率が100%であれば、最高スコア100となる。
(記憶)
「記憶速度」因子:4つのコンピューター化された記憶課題、すなわち数値作業記憶、空間記憶、遅延単語認知、および遅延絵画認知の反応時間を組み合わせることによって導き出す(単位は、4つの作業の合計ミリ秒である)。
「記憶の質」測度:「二次記憶」因子と「作業記憶」因子のスコアを組み合わせることによって導き出す(以下を参照)。
「二次記憶」因子:二次記憶課題のすべて、すなわち遅延単語認知、遅延絵画認知、即時単語想起、および遅延単語想起(後者2つの課題では誤答および侵入(intrusion)に対して正しい合計%に調整する)からの正答率パーセントのスコア(新規な刺激と元の刺激の割合に対する調整を適宜加える)を組み合わせることによって導き出す。4つの作業全体の正答率が100%であれば、この指標での最高スコア400となる。
「作業記憶」因子:2つの作業記憶試験、すなわち空間作業記憶および数字作業記憶からの正答率パーセントのスコアを組み合わせることによって導き出す。2つの作業全体の正答率が100%であれば、この指標での最高スコア200となる。
(逐次3および逐次7減算課題)
逐次7減算試験を改良したコンピューター化バージョンを利用した。最初の口頭逐次7試験(Hayman、1942年)は、簡易精神状態試験(Folsteinら、1975年)の一部であるものを含めて多くの形で出されている。それは、低血糖症時の認知障害を評価するのに使用され(例えば、Haleら、1982年;TaylorおよびRachman、1988年)、また、高血糖値と認知遂行行動の関係を調べるのに使用された(KennedyおよびScholey、2000年;Scholeyら、2001年;Scholey、2001年)。この検査では、連続減算のコンピューター化バージョンが使用され(詳細については、Scholeyら、2001年を参照)、ここでは、2分間持続試験を使用した。逐次7減算課題では、標準指示画面で被験者に、できるだけ速くかつ正確に、与えられた数字から7を減算し、テンキーを使用して各回答を入力するよう指示した。また、被験者は、間違えた場合には、新しい間違った数字から減算を続けるべきであると口頭で指示された。800から900の間のランダムな最初の数字がコンピューター画面上に表示され、最初の回答を入力するとそれは消去された。アスタリスクによって画面上に表示されている各桁に、3桁の数字の回答がそれぞれテンキーによって入力された。エンターキーを押すと各回答の終了の合図となり、画面から3つのアスタリスクが消去された。この課題を減算の総数および誤答の数について得点化した。誤った回答の場合、それらが新しい数に対して正しければ、その後の回答は正解として得点化された。
逐次3減算課題は、3を連続して減算するものであること以外は逐次7減算と同じである。
(主観的気分測度)
反意語(例えば、明敏(Alert)−眠気(Drowsy)、無気力−活発など)によって係留(anchor)される16 100mmの視覚的アナログ尺度からなるBond−Lader視覚的アナログ尺度(BondおよびLader、1974年)を、著者らが推奨するように組み合わせて、明敏(alertness)、平静、および満足の3つの気分因子を構成した。
(治療)
各検査日に被験者は、そのたびごとに同じ外観の2つのカプセルを受け取った。個々のカプセルには、不活性プラセボ、イチョウ抽出物60mg、ホスファチジルコリンと複合したイチョウ抽出物180mg(イチョウ抽出物60mgに相当、以下「PC」と称す)、またはホスファチジルセリンと複合したイチョウ抽出物240mg(ホスファチジルセリンを20%含むリン脂質が含まれていた。この複合体は、イチョウ抽出物60mgに相当し、以下「PS」と称す)が入っていた。被験者が特定の日に割り当てられた条件に応じて、カプセルの組合せは、0mg(プラセボ)、イチョウ120mg、ホスファチジルコリンと複合したイチョウ360mg、またはホスファチジルセリンを20%含むリン脂質と複合したイチョウ480mgの用量に相当した。二重盲検を維持するために、製造者により、符号化された治療剤が、同一の硬ゼラチンカプセルに入れて提供された。次いで、利害関係のない第三者が、検査用のラテン方格法に従って治療剤の準備を担当した。最初の統計分析が完了するまで、符号は明らかにしなかった。すべての治療剤は、外観および臭いが同じであった。
(手順)
各被験者は、条件間の差異を十分に排除するために7日間間隔で行われた合計5日の検査日に参加することを求められた。試験は、それぞれの日の同じ時間に開始し、一続きの研究室で被験者を互いに視覚的に隔離して行われた。
第1日目の最初のセッションに到着した後、被験者は、検査が行われる4日間全体の治療順序を相殺するラテン方格デザインを使用して、治療レジームにランダムに割り当てられた。
第1日目は、試験バッテリーおよび手順に慣れさせるために、治療剤(有効またはプラセボ)を提供しなかった以外は後続の4日間と同一であった。この実施日の4セッションからのデータはどの分析にも含めなかった。実際の各検査日は、4つの同一の試験セッションを含んでいた。第1セッションは、その日のベースライン成績を定める投与前試験セッションであり、2〜5日目にはその直後にその日の治療を行った。第2以後の試験セッションは、その日の治療剤の摂取から、1時間、3時間、および6時間後に始めた。
各試験セッションは、Bond−Lader視覚的アナログ尺度およびCDR試験バッテリーの完了を含んでいた。
(統計)
個々の課題結果、4つの主要因子、および2つの記憶サブ因子のスコアを、ミニタブ統計パッケージを使用して「ベースラインからの変化」として分析した。
計画的比較(planned comparison)を行う前に、用量、訪問、用量×訪問、および対象(Kirk、1968年)のモデルに項目を当てはめてANOVA(一般的な線形モデル)を行って、各測度ごとにベースラインデータからの変化に対する主要効果および相互作用効果を確認した。計画的比較を使用し、誤差項としてオムニバスANOVAからの「用量*時間*対象」の二乗平均を用いたt検定(Keppel、1991年)を利用して、各測度に対する「ベースラインからの変化」データの一次的統計解析を行った。各時点(投与後1、2.5、4、および6時間)で、プラセボ条件からのデータを、3種の治療剤(イチョウ、イチョウ+PC(ホスファチジルコリン)、イチョウ+PS(ホスファチジルセリン))それぞれのデータと比較した。総合タイプIエラー保護レベルを保証するために、最初のANOVAに対する有意の主要効果および相互作用効果を生じた測度に関連する計画的比較のみが報告される。さらに、すべての試験は、両側検定であり、比較は検査前に厳密に計画されており、各時点で条件の数から1を引いた数に制限され、こうした事前に計画された比較に関連する確率のみが計算された。
(結果)
(認知評価)
(ベースラインスコア)
ベースラインデータからの変化を分析する前に、各結果(単一課題結果、認知因子スコア、および気分スケールスコア)ごとに4つの条件(プラセボ、イチョウ、イチョウ+PC、イチョウ+PS)すべてに対する投与前の未処理平均ベースラインスコアを、一元反復測定ANOVAにかけ、続いて有意な結果を生じる測度について、認知結果データに従って計画的比較を行った。いくつかの単一課題結果は、計画的比較で有意な投与前ベースラインの差を生じた。その日の治療剤を摂取する前は、イチョウ+PS条件の被験者は、数字注意課題で、プラセボより著しく正答率が低く[t(81)=2.32、p=0.022]、より遅かった[t(81)=2.75、p=0.007]。同じ条件で、単語認知課題では著しくより遅かった[t(81)=2.11、p=0.036]。その他の計画的比較は、他のどの測度についても有意でないことが判明した。
(個々の課題結果測度)
CDRバッテリーからの個々の課題結果測度に対する効果およびその成績データを図1、3、および5に示す。最初のANOVA(統計は報告せず)で有意な結果を生じた個々の課題結果の計画的比較の結果を、これらの結果が寄与する因子全体と関係づけて示す。平均的ベースラインおよびベースラインスコアからの変化(標準誤差を含む)を提示する。これらの課題を、完了順に、最初のANOVAおよび後続の計画的比較で有意な差を生じる測度のグラフによって表示する(プラセボに比べて、*、p=0.05;**、p=0.01;***、p=0.005;*****、p=0.0005)。
(認知因子の結果測度)
CDRバッテリーの結果から導き出された一次的結果認知因子に対する治療の効果を、図2および4に示す。平均的ベースラインおよびベースラインスコアからの変化(標準誤差を含む)を、最初のANOVAおよび後続の計画的比較で有意な差を生じる因子のグラフによって示す(プラセボに比べて、*、p=0.05;**、p=0.01;***、p=0.005;****、p=0.001)。
(注意速度因子(図1))
一次的結果因子には有意な差はなかったが、単一成分課題の結果(数字注意反応時間)は、最初のANOVAおよび後続の計画的比較で有意な差を生じた。イチョウ[t(243)=2.45、p=0.015]とイチョウ+PS[t(243)=2.25、p=0.026]は共に、投与後2.5時間でプラセボより著しく速く効果を発現し、後者の条件は、6時間でより速く効果を発現した[t(243)=2.5、p=0.013]。
(注意の正確さ因子(図1))
一次的結果因子には有意な差がなかったが、2つの単一成分課題結果(数字注意反応時間)は、最初のANOVAおよび後続の計画的比較で有意な差を生じた。数字注意課題実施の正答率は、イチョウ+PSの条件では、投与後1時間[t(243)=2.58、p=0.011]および4時間[t(243)=2.14、p=0.034]に共に著しく改善された。これとは対照的に、3種の用量のすべてで、選択反応時間課題実施の正答率の低下を示し、この効果は、イチョウでは、投与後2.5時間[t(243)=2.46、p=0.015]、4時間[t(243)=2.66、p=0.009]、および6時間[t(243)=2.56、p=0.011]、イチョウ+PCでは投与後4時間[t(243)=2.86、p=0.005]、ならびにイチョウ+PSでは、投与後4時間[t(243)=3.45、p=0.001]および6時間[t(243)=2.46、p=0.015]に明白である。
(記憶速度因子(図2および3))
最初のANOVAから、記憶速度因子[F(3,405)=15.76、p<0.001]に対して治療に著しい主要効果があったことが判明した。計画的比較からは、イチョウ+PS投与後のすべての時点(投与後1時間[t(243)=2.58、p=0.011]、2.5時間[t(243)=3.19、p=0.002]、4時間[t(243)=3、p=0.003]、および6時間[t(243)=4、p<0.001])で効果の発現(performance)が改善されたことがわかった。これとは対照的に、イチョウ+PCの条件では、投与後4時間[t(243)=3、p<0.003]で効果の発現が著しく遅かった。
この因子に寄与する単一結果のANOVAについて言うと、4つの課題すべてで、効果の発現が著しく変わっていることがわかった。計画的比較からは、イチョウ+PS投与後に効果の発現がより速くなったことがわかった。すなわち空間記憶課題では、6時間[t(243)=2.23、p<0.027]で効果の発現が改善され、2.5時間[t(243)=1.8、p=0.071]および4時間[t(243)=1.92、p=0.056]でその傾向があり;数字作業記憶課題では、4時間[t(243)=3.29、p=0.001]および6時間[t(243)=2.944、p=0.004]で効果の発現が改善され;単語認知課題では、1時間[t(243)=2.2、p=0.028]、2.5時間[t(243)=2.75、p=0.006]、および4時間[t(243)=2.77、p=0,006]で効果の発現が改善され、投与後6時間[t(243)=1.91、p=0.057]でその傾向があり;絵画認知課題では、6時間[t(243)=3.12、p=0.002]で効果の発現が改善され、1時間[t(243)=1.75、p=0.082]および2.5時間[t(243)=1.82、p=0.071]でその傾向がある。
これらの著しい改善とは対照的に、イチョウは、空間記憶課題では投与後6時間[t(243)=2.56、p=0.011]で、絵画認知課題では4時間[t(243)=2.25、p=0.026]で効果の発現が遅くなったことを示し、イチョウ+PCは、数字作業記憶課題では投与後4時間[t(243)=2.15、p=0.033]で、絵画認知課題では4時間[t(243)=3.8、p<0.001]で効果の発現が遅くなったことを示し、これらの条件のどちらも、偶発的な減少を伴っていた。
(記憶の質の測定(図4および5))
最初のAVOVAから、記憶の全体的な質の測度で治療に対して著しい主要効果があることがわかった[F(3,405)=3.33、p=0.02]。計画的比較からは、イチョウ+PSが、2.5時間[t(243)=2.35、p=0.02]および4時間[t(243)=2.46、p=0.015]でベースライン性能からの変化が改善され、投与後1時間[t(243)=1.78、p=0.077]でその傾向があることがわかった。イチョウ+PCでも、2.5時間[t(243)=2.67、p=0.008]で効果の発現が改善された。
寄与している単一課題結果について言うと、イチョウ+PSが、絵画認知課題では1時間[t(243)=2.39、p=0.018]、2.5時間[t(243)=2.24、p=0.027]、および4時間[t(243)=2.43、p=0.016]でプラセボを上回る成績を示し、1つの個別課題の結果でのみ効果の発現が著しく改善されたことがわかった。
(二次記憶因子)
最初のANOVAから、この因子が治療によって著しく影響を受けないことが示唆された。
(作業記憶因子)
最初のANOVAから、この因子が治療によって著しく影響を受けないことが示唆された。
(逐次7および逐次3減算課題)
最初のANOVAから、これらの課題が治療によって著しく影響を受けないことが示唆された。
(気分の評価)
3つの気分因子(明敏、満足、平静)についてのベースラインスコアからの変化を評価する。図5は、Bond−Lader気分スケールから導き出される気分因子「平静」に対する治療の効果を示す。平均的ベースラインおよびベースラインスコアからの変化(標準誤差を含む)を、最初のANOVAおよび後続の計画的比較で有意な差を生じる因子のグラフによって示す(プラセボに比べて、*、p=0.05;**、p=0.01;***、p=0.005;****、p=0.001;*****、p=0.0005)。
Bond−Lader気分スケール(図5を参照)
最初のANOVAから、視覚アナログスケールから導き出される「平静」因子に対する治療の主要効果しかなかったことが示唆された[F(3,405)=2.95、p<0.032]。計画的比較からは、3つの治療剤のすべてで、プラセボに比べて「平静」が改善されたことが明らかになった。この効果は、イチョウでは、投与後1時間[t(243)=3.05、p=0.003]および4時間[t(243)=3.02、p 0.003]で、イチョウ+PCでは、投与後1時間[t(243)=2.87、p=0.005]で、イチョウ+PSでは、投与後1時間[t(243)=2.1、p=0.036]および6時間[t(243)=1.99、p=0.048]で明らかであった。
(効果の概要)
本発明に従って使用されるイチョウ−ホスファチジルセリン複合体は、記憶の質、絵画認知の正確さ、記憶速度、時間制限された記憶課題、および注意力に関係する大部分の動作について、試験した他の化学種、すなわち複合化していないイチョウ、またはイチョウ−ホスファチジルコリン複合体に比べてより高い有効性を有することが分かった。
図1は、注意力に関する個々の作業の効果を示す。 図2は、記憶速度に対する効果を示す。 図3は、時間設定された記憶課題に対する効果を示す。 図4は、記憶の質に対する効果を示す。 図5は、絵画認知精度に対する効果を示す。 図6は、「平静な」気分に対して見出された効果を示す。

Claims (33)

  1. 認知機能及び精神的疲労の改善のための医薬品を製造するための、あるいは、認知機能の低下及び精神的疲労を治療または予防するための医薬品を製造するための、リン脂質とイチョウとの複合体の、前記改善、あるいは前記治療または予防のための活性成分としての使用であって、
    前記リン脂質がホスファチジルセリンを20%含む
    ことを特徴とする、
    ホスファチジルセリンとイチョウとの複合体の医薬品の製造のための活性成分としての使用。
  2. 前記認知機能の低下及び精神的疲労が、認知症によるものである、請求項1に記載の使用。
  3. 前記認知症が、アルツハイマー病である、請求項2に記載の使用。
  4. 認知症を治療または予防するための医薬品を製造するための、リン脂質とイチョウとの複合体の活性成分としての使用であって、
    前記リン脂質がホスファチジルセリンを20%含む
    ことを特徴とする、
    ホスファチジルセリンとイチョウとの複合体の医薬品の製造のための活性成分としての使用。
  5. 前記認知症が、アルツハイマー病である、請求項4に記載の使用。
  6. 認知症の治療および予防のために使用される医薬化合物と組み合わせた、請求項4に記載の使用。
  7. 前記医薬化合物が、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤および複合化したブドウ種子抽出物からなる群から選択される、請求項6に記載の使用。
  8. 前記イチョウが、植物のイチョウ、その抽出物、および/または1種または複数のその主要な有効物質由来である、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記主要な有効物質の1種が、ビロバライドである、請求項8に記載の使用。
  10. イチョウフラボングリコシドを少なくとも20%、テルペンラクトンを2〜10%含む、前記イチョウ抽出物が使用されることを特徴とする、請求項8に記載の使用。
  11. 複合体の調製に使用されるイチョウとホスファチジルセリンの比が、0.3:1.5である、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用。
  12. リン脂質と複合させた前記イチョウが、性質的には親油性であり、複合体の個々の成分が溶解しない非極性および非プロトン性の溶媒に可溶である、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用。
  13. 前記複合体がリン脂質とイチョウを反応させてこれらを結合して得られる生成物である請求項1から12のいずれか一項に記載の使用。
  14. ホスファチジルセリンを20%含むリン脂質と複合させた前記イチョウが、
    (a)熱環状エーテル、場合によってはハロゲン化された芳香族炭化水素、メタノール−塩化メチレン混合液、または脂肪族エステルからなる群から選択される適切な溶媒中で、高温、好ましくは30〜100℃で、イチョウ抽出物を、ホスファチジルセリンを20%含むリン脂質と反応させるステップと、
    (b)溶媒を蒸発させるステップと、
    (c)ステップ(b)で得られた軟らかい残渣を、30〜50℃の範囲の温度で24〜48時間乾燥させるステップと
    を含む方法によって得られる、請求項1から13のいずれか一項に記載の使用。
  15. 前記医薬品が、錠剤、顆粒、粉末、カプセル、シロップ、溶液、懸濁液、糖衣丸、ゲル、注射剤、またはドロップの形で投与される、請求項1から14のいずれか一項に記載の使用。
  16. 前記医薬品が、経口投与用に配合される、請求項1から15のいずれか一項に記載の使用。
  17. 前記医薬品に含まれるイチョウ−ホスファチジルセリン複合体が、1日当たり20〜240mg、特に1日当たり60〜120mgの量で投与されるべきである、請求項1から16のいずれか一項に記載の使用。
  18. 前記医薬品がさらに、ミネラル、ビタミン、甘味料、フレーバー、製薬上許容される担体、助剤、結合剤、賦形剤、およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1種の添加剤を薬剤として許容される量で含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の使用。
  19. 前記添加剤が、ビタミン、ミネラル、およびそれらの混合物から選択され、特にカルシウム、フッ素、リン、銅、カリウム、マンガン、マグネシウム、セレン、亜鉛、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、B2、およびB12、ビタミンC、ビタミンD2、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、ルトシド、ならびにビタミンEから選択される、請求項18に記載の使用。
  20. 記憶速度および記憶の質が、健常な人の認知疲労を妨げることによって、または認知機能が低下した人の記憶速度の低下を防止することによって改善される、請求項1から19のいずれか一項に記載の使用。
  21. 認知機能及び精神的疲労の改善のための、あるいは、認知機能の低下または精神的疲労を治療または予防するための薬剤組成物であって、
    ホスファチジルセリンを10〜50%含むリン脂質とイチョウの複合体、および少なくとも1種のビタミンを有効成分として含み、更に製薬上許容される担体を含む、薬剤組成物
  22. 前記認知機能の低下及び精神的疲労が、認知症によるものである、請求項21に記載の薬剤組成物
  23. 前記認知症が、アルツハイマー病である請求項22に記載の薬剤組成物
  24. 認知症を治療または予防するための薬剤組成物であって、
    ホスファチジルセリンを10〜50%含むリン脂質とイチョウの複合体、および少なくとも1種のビタミンを有効成分として含み、更に製薬上許容される担体を含む、薬剤組成物
  25. 前記認知症が、アルツハイマー病である、請求項24に記載の薬剤組成物
  26. 前記複合体がリン脂質とイチョウを反応させてこれらを結合して得られる生成物である請求項21乃至25のいずれか一項に記載の薬剤組成物
  27. 認知機能及び精神的疲労の改善のための医薬品を製造するための、あるいは、認知機能の低下または精神的疲労の治療または予防するための医薬品を製造するための、リン脂質とイチョウとの複合体の、前記改善、あるいは前記治療または予防のための活性成分としての使用であって、
    前記複合体が、イチョウ抽出物と次式のホスファチジルセリンの複合体である、医薬品の製造のための活性成分としての使用。
    Figure 0005300196
    (式中、RおよびR1はそれぞれ独立に、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸からなる脂肪酸から選択されるアシル部分を表し、R2は、セリン残基を表す。)
  28. 前記認知機能の低下及び精神的疲労が、認知症によるものである、請求項27に記載の使用。
  29. 前記認知症が、アルツハイマー病である請求項28に記載の使用。
  30. 認知症の治療または予防するための医薬品を製造するための、リン脂質とイチョウとの複合体の活性成分としての使用であって、
    前記複合体が、イチョウ抽出物と次式のホスファチジルセリンの複合体である、医薬品の製造のための活性成分としての使用。
    Figure 0005300196
    (式中、RおよびR1はそれぞれ独立に、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸からなる脂肪酸から選択されるアシル部分を表し、R2は、セリン残基を表す。)
  31. 前記認知症が、アルツハイマー病である、請求項30に記載の使用。
  32. 全脂肪酸に対して、飽和脂肪酸を15〜25%、モノ不飽和脂肪酸を5〜15%、多価不飽和脂肪酸を60〜80%含む、請求項27乃至31のいずれか一項に記載の使用。
  33. 前記複合体がイチョウ抽出物とホスファチジルセリンを反応させてこれらを結合して得られる生成物である請求項27乃至32のいずれか一項に記載の使用。
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