JP5299566B2 - ウインドシールドガラス支持構造 - Google Patents
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Description
本発明は、電気自動車等に適用され、ウインドシールドガラスの下端部を支持するウインドシールドガラス支持構造に関する。
従来より、こもり音を効果的に低減することを目的としたウインドシールドガラス支持構造が知られている。この構造は、開断面のエアーボックス構造において、各共振モードにおける共振の節となる位置に、閉断面を形成するブレースを配置している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来のウインドシールドガラス支持構造にあっては、例えば、三次共振モード対策のために、車幅方向において共振の節となる位置にブレースを設定した場合、一次共振周波数にも影響を与えることになる。そして、その一次共振周波数が車室内の共鳴現象の周波数と近くなることで、ロードノイズやこもり音といった低周波騒音が発生する場合があった。
すなわち、ウインドシールドガラスを質量とし、ウインドシールドガラスの支持剛性をバネ定数とする共振周波数は、質量とバネ定数のうち、少なくとも一方が変化することにより変動する。そして、車幅方向において共振の節となる位置に閉断面を形成するブレ一スを設定した場合、ウインドシールドガラスの支持剛性、つまりバネ定数が高くなる。このため、ある特定の共振モード対策(例えば、三次共振モード)のためにブレースを設定した場合、他の共振モード(例えば、一次共振モード)の共振周波数にも影響を与えることになる。
ここで、「低周波騒音」とは、ウインドシールドガラスの下端の一次共振を原因とする車室内騒音をいう。低周波騒音としては、例えば、走行中にタイヤと路面の接触によって発生するロードノイズ(ゴーやボコボコッといった耳障りな騒音)や、エンジンの慣性力により発生するこもり音と呼ばれる騒音(ブーンといった耳障りな騒音)等がある。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、その目的は、走行中、ウインドシールドガラスを振動系とする低周波騒音の発生を抑えることで、車室内の静粛性を確保することができるウインドシールドガラス支持構造を提供することにある。
本発明の態様に係るウインドシールドガラス支持構造は、ウインドシールドガラスと、車両の車幅方向に延び、ウインドシールドガラスの下端部を支持する下端支持部材と、ウインドシールドガラスの車幅方向の両端部を共振の節としたとき、下端支持部材の車幅方向における共振の腹となる部位に設けられたダイナミックダンパーとを備える。そして、ダイナミックダンパーを、下端支持部材によるガラス支持剛性を主バネとしウインドシールドガラスを主マスとする主振動系に対し、付加バネと付加マスを有する付加振動系とする。さらに、ダイナミックダンパーの共振周波数を、加振入力により生じる車両前後方向の共振モードでウインドシールドガラスの下端部が振れる振動位相に対し、付加マスが逆位相に振れる周波数帯域に設定する。
本発明のウインドシールドガラス支持構造の形態を、実施例1から3に基づいて説明する。
図1は、実施例1のウインドシールドガラス支持構造を採用した電気自動車(電動車両の一例)示す斜視図である。図2〜図6は、実施例1のウインドシールドガラス支持構造と各構成要素を示す図である。以下、図1〜図6に基づいて構成を説明する。
実施例1のウインドシールドガラス支持構造を採用した電気自動車は、図1に示すように、車体Sと、ウインドシールドガラス1と、ルーフヘッダ2と、カウルトップ3(下端支持部材)とを備えている。さらに、前記電気自動車は、ダッシュアッパーパネル4と、ダッシュロワパネル5と、カウルカバー6と、ダイナミックダンパー7とを備えている。
車体Sは、図1に示すように、フレームが無く、多数のボディパネルをスポット溶接等により貼り合わせて作られた箱状のモノコックボディ構造である。この車体Sの構成部品としては、カウルトップ3、ダッシュアッパーパネル4、ダッシュロワパネル5以外に、左右一対のサイドメンバ9、フロントピラー10、センターピラー11等を有する。
ウインドシールドガラス1は、図1に示すように、風を遮る自動車のフロントガラスのことである。このウインドシールドガラス1の上端部は、車幅方向に延びる上端支持部材であるルーフヘッダ2により支持される。そして、ウインドシールドガラス1の下端部は、車幅方向に延びる下端支持部材であるカウルトップ3により支持される。また、ウインドシールドガラス1の左右端部は、左右一対のフロントピラー10の段差部により支持される。
カウルトップ3は、図2(a),(b)に示すように、中央部が車両前方側(矢印FR方向)に突出し、両端部が車両後方側に向かう湾曲形状をなす部材である。そして、カウルトップ3は、ダッシュアッパーパネル4の上端部に沿って溶接により固定される(図3,図4参照)。また、カウルトップ3は、ウインドシールドガラス1の下端部の内面を支持するガラス支持面3aを有する。このカウルトップ3の両端部3b,3cは、フロントピラー10の下部位置に固定される。なお、カウルトップ3のガラス支持面3aとウインドシールドガラス1の下端部の内面との間には接着剤12が介在し、これにより、ウインドシールドガラス1の下端部はガラス支持面3aに固定される(図3(b)参照)。
ダッシュアッパーパネル4とダッシュロワパネル5は、図3及び図4に示すように、溶接により上下に接続されてダッシュパネルを構成する。このダッシュパネルにより、車体Sの内部空間を、車両前方側のモータルームMと車両後方側の車室Rとに画成する。そして、モータルームMには、図1に示すように、走行用動力源としての電動モータ13が搭載される。また、車室Rには、乗員が着座する図外のシートが搭載される。
カウルカバー6は、柔軟な合成樹脂材等を素材とするエアーボックス14の蓋部材である。このエアーボックス14は、図3及び図4に示すように、ウインドシールドガラス1の下端部内面を支持するカウルトップ3と、ダッシュアッパーパネル4と、カウル延長パネル15とにより構成される。そして、エアーボックス14の断面形状を、隙間tが車幅方向に連続する開断面とする。つまり、エアーボックス14の上方側におけるカウルトップ3の端部とカウル延長パネル15の端部との間に隙間tが設けられている。その結果、エアーボックス14は、歩行者保護対策のためにボックス剛性を低く抑えた設定となっている。カウルカバー6は、この上方側の隙間tを塞ぐ部材であり、図3及び図4に示すように、ウインドシールドガラス1の下端部を挟み込むような状態で取り付けられる。なお、このカウルカバー6は、モータルームMの上部に開閉可能に設けられる図外のボンネットのシール機能を併せ持つ。
ダイナミックダンパー7は、カウルトップ3によるガラス支持剛性を主バネとしウインドシールドガラス1を主マスとする主振動系に対し、カウルトップ3の車幅方向中央部の位置に対し、付加振動系として設けられる。そして、ダイナミックダンパー7は、付加バネと付加マスを有する。このダイナミックダンパー7は、加振入力により生じるウインドシールドガラスの下端における共振のうち、車両前後方向に振動する一次共振モードを抑制するように共振周波数fdを設定している。
このダイナミックダンパー7の共振周波数fdは、付加バネをkとし、付加マスをmとしたとき、次の式(1)により表される。
fd=1/(2π)√(k/m)…(1)
fd=1/(2π)√(k/m)…(1)
すなわち、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdは、付加バネkと付加マスmを周波数調整代とする。例えば、付加バネkが決まっているとき、付加マスmを大きくすると共振周波数fdは低周波数側に移行し、付加マスmを小さくすると共振周波数fdは高周波数側に移行する。
実施例1のダイナミックダンパー7は、カウルトップ3に設けられる車両シャシ番号を打刻するための打刻プレートを利用したものである。
ここで、比較例として、打刻プレート72Aを、図5に示すように、カウルトップ3Aの中央湾曲部からそのまま車両下方に延在させ、車両前後方向の高い取り付け剛性により打刻プレートをカウルトップに一体化させている。これに対し、実施例1では、図2及び図6に示すように、カウルトップ3の中央湾曲部を車幅方向に沿って直線化した直線部71を設け、この直線部71により車両前後方向の取り付け剛性を下げて弾性変形し易くすることで付加バネとした。そして、付加バネである直線部71から連続して車両下方に延在させた打刻プレート72(平板部)を設け、この打刻プレート72を比較例の打刻プレートよりも車両下方に少し長く延ばし、延長分の質量増を図って付加マスとした。また、打刻プレート72は、本来の打刻機能を残すため、車両シャシ番号を打刻する打刻面73を有する。
次に、作用を説明する。まず、「比較例のウインドシールドガラス支持構造の課題」を説明する。続いて、実施例1のウインドシールドガラス支持構造における作用を、「ダイナミックダンパーの制振メカニズム」、「ダイナミックダンパーの共振周波数設定作用」、「車室内の低周波騒音抑制作用」に分けて説明する。
[比較例のウインドシールドガラス支持構造の課題]
歩行者の頭部がウインドシールドガラスの下端部に衝突したと仮定したとき、頭部への衝撃を緩和する性能を「歩行者保護性能」という。この歩行者保護性能は、ウインドシールドガラスの下端部が頭部へ与える衝撃の強さを表す指標値であるHIC(頭部損傷基準:Head Injury Criteria)を用いて表現する。
歩行者の頭部がウインドシールドガラスの下端部に衝突したと仮定したとき、頭部への衝撃を緩和する性能を「歩行者保護性能」という。この歩行者保護性能は、ウインドシールドガラスの下端部が頭部へ与える衝撃の強さを表す指標値であるHIC(頭部損傷基準:Head Injury Criteria)を用いて表現する。
この歩行者保護の要求に対し、ウインドシールドガラスの下端部を支持するエアーボックスの断面形状を閉断面とすれば、エアーボックスの剛性が高くなり、HIC目標を達成することが困難になる場合がある。したがって、エアーボックスの断面形状を、閉断面の剛性よりも低くなる開断面にし、HIC目標を確保する傾向にある。
そこで、比較例のウインドシールドガラス支持構造として、ウインドシールドガラスの下端部を開断面形状のエアーボックスにより支持し、かつ、ダイナミックダンパーの設定がない構造を想定する。この比較例の構造では、エアーボックスの断面形状を開断面としているため、HICの数値目標を達成することはできる。しかし、高い歩行者保護性能を狙ってHICの数値目標を下げるほど、ウインドシールドガラスの下端部の支持剛性を低下させることになる。
すなわち、比較例のウインドシールドガラス支持構造は、図7に示すように、ウインドシールドガラスをマス(W/Sマス)とし、カウルトップの前後支持剛性をバネ(CWL TOPバネ)とする振動モデルにより表すことができる。このとき、ウインドシールドガラスのマスには、カウルトップのマスと打刻プレートのマス(打刻部マス)を含む。この振動モデルで表されるウインドシールドガラスの下端部における共振の一次共振周波数fwは、ウインドシールドガラスのマスが大きく、カウルトップの前後支持剛性(=バネ定数)が低い。そのため、一次共振周波数fwは、例えば60Hzといった低周波数域となる(式(1)参照)。
そして、比較例のウインドシールドガラス支持構造を備えた車両での走行中、低周波数域の加振がタイヤから入力されると、ウインドシールドガラスの下端部が一次共振する。この一次共振は、図8に示すように、ウインドシールドガラスの車幅方向両端部を共振の節とし、ウインドシールドガラスの車幅方向中央部を共振の腹とする一次振動モードにより、車両前後方向において大きな振幅にて振動する。そして、ウインドシールドガラス下端部の一次共振の振動系により、車室内に低周波騒音が発生してしまう。
ちなみに、比較例のウインドシールドガラス支持構造では、図9(a)に示すウインドシールドガラスの下端中央部における周波数特性のように、ウインドシールドガラス下端部の一次共振周波数fwが、振動レベルピーク値である約60Hzに現れる。そして、図9(b)のカウルトップ前後における周波数特性のように、カウルトップ前後の振動レベルが、周波数の高まりにより徐々に上昇し、60Hz前後の一次共振域で高い振動レベル(振幅)となる。さらに、図10に示す車室内音圧レベルの周波数特性のように、60Hz前後の一次共振域Bにおいて音圧レベルが高くなるピーク特性が現れる。そして、この音圧レベルのピーク特性が、低周波騒音の発生要因となっていることが分かる。
このように、歩行者保護の要求にしたがってウインドシールドガラス下端部の支持剛性を低下させると、低周波数域の加振入力があった場合に、支持剛性の低下が原因でウインドシールドガラス下端部が一次共振する。その結果、ロードノイズやこもり音等といった低周波騒音が発生してしまう。
この低周波騒音の原因に基づき、加振入力による低周波騒音の発生メカニズムについて発明者が分析を行った。この結果、低周波騒音は、加振入力の入力系がタイヤ及びホイールであり、加振入力の伝達系がサスペンションや車体であり、車室内に低周波騒音を生じる主要因がウインドシールドガラスであるというメカニズムによるものであることを解明した。
特に、実施例1のような電気自動車の場合には、音が静かな電動モータ13の駆動により走行する。そのため、エンジンの駆動により走行する車両に比べ、ストレスなく会話を楽しむことができる程度に車室内の静粛性が保たれている。このように車室内の静粛性が保たれた状況で、車室内が低周波騒音の雰囲気になると、低周波騒音がエンジン車以上に乗員にとって気になる耳障りな音になり、乗員に不快感を与えてしまう。
[ダイナミックダンパーの制振メカニズム]
上記低周波騒音の課題に対し、解決手法の1つとして、カウルトップの支持剛性を高め、ウインドシールドガラス下端部の一次共振周波数を高周波数側に移動させて低周波騒音を抑制する手法がある。しかしながら、この解決手法では、低周波騒音の抑制は達成できても、カウルトップの支持剛性が高まることで、歩行者保護性能を悪化させてしまう。
上記低周波騒音の課題に対し、解決手法の1つとして、カウルトップの支持剛性を高め、ウインドシールドガラス下端部の一次共振周波数を高周波数側に移動させて低周波騒音を抑制する手法がある。しかしながら、この解決手法では、低周波騒音の抑制は達成できても、カウルトップの支持剛性が高まることで、歩行者保護性能を悪化させてしまう。
上記低周波騒音の課題に対し、他の解決手法として、上記特許文献1に記載されているように、開断面のエアーボックス構造において、閉断面を形成するブレースを設ける手法がある。しかし、上方からの衝撃が入力した場合に変形して衝撃を吸収しやすい構造になっているとはいえ、閉断面を形成するブレースによりカウルトップの支持剛性が上昇するため、歩行者の保護に影響があることには違いがない。このため、歩行者保護の目標性能が高くなればなるほど、その性能を確保することが困難になる。
そこで、実施例1では、歩行者保護性能と低周波騒音の抑制とを両立させるため、開断面形状のエアーボックス14によりウインドシールドガラス1の下端部を支持しつつ、ダイナミックダンパー7を設定した。以下、ダイナミックダンパーの制振メカニズムを説明する。
まず、「ダイナミックダンパー」とは、付加バネと付加マスで構成された付加振動系であり、固有の共振周波数を有する動的吸振器と呼ばれるものである。ここで、振動抑制の対象となる主振動系をXとし、ダイナミックダンパーに相当する付加振動系をYとし、仮に、付加振動系Yの共振周波数を主振動系Xの共振周波数に一致させるものとする。このとき、連成振動系X+Yに共振点周波数の加振入力があると、理論上、主振動系Xは振動せず、付加振動系Yのみが振動するというのがダイナミックダンパーの制振作用である。つまり、主振動系の振動位相に対し、逆相に付加マスが振れることで主振動系の振動力を付加マスの振動力により打ち消し、主振動系を制振する作用を示す。但し、この連成振動系X+Yでは、振動自由度が増えたことで、1つであった主振動系Xの共振周波数(山)が、2つの共振周波数(山)に分かれる。そして、この2つの共振周波数(山)は、付加振動系Yにてチューニングした共振周波数(谷)の前後の周波数域に現れると共に、1つの共振周波数(山)より低い振動レベルになる。
このダイナミックダンパーは、主振動系の大幅な設計変更を要することなく、小さなマスの付加により制振作用を得ることができる点を大きな特徴とする。そして、ダイナミックダンパーは、主振動系が共振振動しようとするときに振動レベルを抑えるという制振作用を有する。ここで、この制振作用に注目すると、ダイナミックダンパーの制振作用は、主振動系の共振周波数域でのみ、見かけ上、主振動系の支持剛性を高めて振動レベルを抑える作用と等価な作用ということができる。
よって、ウインドシールドガラス支持構造において、ダイナミックダンパーを採用することにより、カウルトップの支持剛性を低く抑えることでの歩行者保護性能を確保しつつ低周波騒音を抑制することができる。つまり、歩行者保護性能と低周波騒音抑制の両立を達成することができる。
[ダイナミックダンパーの共振周波数設定作用]
実施例1のダイナミックダンパー7は、加振入力により生じるウインドシールドガラス下端部の共振のうち、一次共振による車両前後方向の振動モードを抑制するように共振周波数fdを設定したものである。以下、実施例1のダイナミックダンパー7における共振周波数fdの設定作用を説明する。
実施例1のダイナミックダンパー7は、加振入力により生じるウインドシールドガラス下端部の共振のうち、一次共振による車両前後方向の振動モードを抑制するように共振周波数fdを設定したものである。以下、実施例1のダイナミックダンパー7における共振周波数fdの設定作用を説明する。
実施例1のダイナミックダンパー7を設置する主振動系Xは、図11(a)に示すように、ウインドシールドガラス1をマス(W/Sマス)とし、カウルトップ3の前後支持剛性をバネ(CWL TOPバネ)とする振動モデルとなる。このとき、ウインドシールドガラスのマスには、カウルトップ3のマスを含む。この振動モデルで表されるウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fw1は、図11(b)に示すように、例えば、fw=60Hz(比較例)から高い周波数側へ移動し、fw1=約61Hzといった周波数になる。その理由は、比較例のウインドシールドガラス1のマスから打刻プレートのマスを除くことで、主マスが小さくなることによる。このように、質量の調整だけでは、一次共振周波数を大きく変えることが困難な場合がある。
この主振動系Xに、付加振動系Yであるダイナミックダンパー7を付加した振動モデルが、図12(a)に示すように、図11(a)の振動モデルに打刻部マス(付加マス)と打刻部バネ(付加バネ)を追加したものとなる。そして、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdは、図12(b)に示すように、ウインドシールドガラスの下端中央部の振動レベル特性で最も振動レベルが低くなった谷位置において、fd=約52Hzとなっている。つまり、主振動系Xの一次共振周波数fw1と、付加振動系Yの共振周波数fdは一致しておらず、付加振動系Yの共振周波数fdが、一次共振周波数fw1より低くなっている。
しかし、主振動系Xに現れる二つの共振周波数fs1,fs2は、図12(b)から明らかなように、谷位置(fd=約52Hz)を挟んで、fs1=約46Hz、fs2=約63Hzとなる。このように、主振動系Xは二つの共振周波数fs1,fs2に分かれ、二つの共振周波数fs1,fs2の間は、ダイナミックダンパー7による制振作用が発揮される逆相域となる。この逆相域では、図13のカウルトップ前後振動レベルの周波数特性に示すように、共振周波数fs1(約46Hz)でカウルトップ3の前後振動が最大振動レベルとなる。そして、共振周波数fs2(約63Hz)に向かうにしたがって、カウルトップ3の前後振動レベルが低下する。
上記のように、理想的には、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdは、ウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fw1(=約61Hz)に一致させたほうが良い。しかし、これらは完全に一致しておらず、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdが、ウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fw1よりも少し低くなっている。つまり、2つの共振周波数fw1,fdが、完全に一致していなくても主振動系Xの共振周波数fs1,fs2が2つに割れていることから、ダイナミックダンパー7としての制振機能を発揮していることがわかる。
したがって、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdを設定(チューニング)する際、理想的には、2つの共振周波数fw1,fdを一致させることが好ましい。しかし、必ずしもダイナミックダンパー7の共振周波数fdを、ウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fw1に一致させる必要はない。例えば、実施例1のように、主振動系Xの共振周波数が2つに分かれ、かつ、ダイナミックダンパー7として制振機能を発揮するfs1〜fs2の逆相領域に、2つの共振周波数fw1,fdが含まれるような設定をすれば良い。すなわち、主振動系Xの共振周波数が2つに分かれるという条件さえ成立すれば、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdは、一次共振周波数fw1より少し高い設定としても良いし、また、一次共振周波数fw1より少し低い設定としても良い。
実施例1の場合、ダイナミックダンパー7の付加マスと付加バネにあたる部分を、打刻プレート72を利用したカウルトップ3の一体構造物で形成した。つまり、付加マスを打刻プレート72の大きさ(質量)でチューニングし、付加バネをカウルトップ3の稜線形状(直線化)でチューニングしている。このチューニング操作によりダイナミックダンパー7の共振周波数fdを設定することで、ウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fw1を、共振周波数fs1,fs2の2つに分け、一次共振周波数fwの振動レベルを抑えている。
[車室内の低周波騒音抑制作用]
凹凸路等の走行中、入力系であるタイヤからの加振が、伝達系であるサスペンションと車体を経由してウインドシールドガラス1に到達することで、一次共振によりウインドシールドガラス1を車両前後方向に振動させようとする。このとき、加振入力がダイナミックダンパー7の共振周波数帯域になると、ウインドシールドガラス1が振れる振動位相に対し、打刻プレート72による付加マスが逆位相に振れ出す。その結果、ウインドシールドガラス下端の一次共振による振動レベル(振幅)を小さく抑える。
凹凸路等の走行中、入力系であるタイヤからの加振が、伝達系であるサスペンションと車体を経由してウインドシールドガラス1に到達することで、一次共振によりウインドシールドガラス1を車両前後方向に振動させようとする。このとき、加振入力がダイナミックダンパー7の共振周波数帯域になると、ウインドシールドガラス1が振れる振動位相に対し、打刻プレート72による付加マスが逆位相に振れ出す。その結果、ウインドシールドガラス下端の一次共振による振動レベル(振幅)を小さく抑える。
すなわち、加振入力の振動周波数が共振周波数fs1(約46Hz)〜共振周波数fs2(約63Hz)の領域の場合には、ダイナミックダンパー7の逆相域となる。その結果、図14に示すように、ウインドシールドガラス1が振れる振動位相に対し、打刻プレート72による付加マスが逆位相に振れ出す。そして、直線部71を振れ中心とする打刻プレート72の逆相の振れ動作により、図12(b)に示すように、ウインドシールドガラス下端の一次共振周波数fwl(=約61Hz)の振動レベルが、振動幅ΔV(dB)の幅で低下する。
さらに、ウインドシールドガラス1の一次共振の振動モードは、ウインドシールドガラス1の車幅方向の両端部を共振の節とし、車幅方向の中央部を共振の腹として振れる振動モードである(図8参照)。これに対し、ダイナミックダンパー7を、カウルトップ3における車幅方向の中央部の位置、つまり、一次共振モードの腹に相当する位置に設けた。このため、ダイナミックダンパー7を、カウルトップ3の車幅方向の中央部以外に設けた場合に比べ、ウインドシールドガラス下端部の振動レベル(振幅)を効果的に抑えることができる。
このように、カウルトップ3の車幅方向の中央部に設けたダイナミックダンパー7が、加振入力に対するウインドシールドガラス下端の共振のうち、一次モードの振動レベルを有効に抑える。このダイナミックダンパー7の制振作用により、ウインドシールドガラス下端部の振動レベル(振幅)を効果的に小さく抑えることができる。
この結果、車室R内の雰囲気が、ウインドシールドガラス1の一次共振の振動を原因とする室容積変動(圧力変動)を伴う低周波騒音の雰囲気になってしまうことを抑えることができる。
すなわち、図15に示す車室内音圧レベルの周波数特性において、60Hz前後の一次共振域B’に示すように、音圧レベルの高さが抑えられ、比較例の音圧レベルに比べ、音圧幅がΔS(dB)低下する。この音圧幅ΔS(dB)により、ロードノイズやこもり音等の低周波騒音を、乗員の耳障りにならない程度までに低減させることができる。
ちなみに、図15の周波数特性は、フロントサスペンションとリヤサスペンションの車体取り付け点を単位加振したときの、前席に着座する乗員の内耳位置での音圧レベルを計測した一例である。つまり、実際の加振入力により車室内の乗員が感じる低周波騒音を、精度良く模擬して得られたデータである。
次に、効果を説明する。実施例1のウインドシールドガラス支持構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)車両のウインドシールドガラス1の下端部を、車幅方向に延びる下端支持部材(カウルトップ3)で支持するウインドシールドガラス支持構造において、ウインドシールドガラス1の車幅方向両端部を共振の節としたとき、下端支持部材の車幅方向における共振の腹となる部位にダイナミックダンパー7を設ける。そして、ダイナミックダンパー7は、下端支持部材によるガラス支持剛性を主バネとしウインドシールドガラス1を主マスとする主振動系に対し、付加バネと付加マスを有する付加振動系とする。さらに、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdを、加振入力により生じる車両前後方向共振モードでウインドシールドガラス下端部が振れる振動位相に対し付加マスが逆位相に振れる周波数帯域に設定する。
このため、走行中、ウインドシールドガラス1を振動系とする低周波騒音の発生を抑えることで、車室内の静粛性を確保することができる。
(2)ダイナミックダンパー7は、下端支持部材における車幅方向の中央部の位置に設ける。そして、ダイナミックダンパー7の共振周波数fdを、加振入力により生じる車両前後方向共振モードのうち、一次共振モードでウインドシールドガラス下端部が振れる振動位相に対し、付加マスが逆位相に振れる周波数帯域に設定する。
このため、(1)の効果に加え、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードのうち、一次共振モードによる振動を原因として発生する低周波騒音を有効に抑えることができる。
(3)下端支持部材は、中央部が車両前方側に突出し、両端部が車両後方側に向かう湾曲形状をなす部材である。そして、ダイナミックダンパー7は、下端支持部材の中央湾曲部を車幅方向に沿って直線化した直線部71を付加バネとし、直線部71から連続して車両下方に延在させた平板部(打刻プレート72)を付加マスとする。
このため、(1),(2)の効果に加え、部品点数を増大させることなく、下端支持部材と一体に構成したダイナミックダンパー7により、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードを抑制することができる。
(4)前記平板部は、車両シャシ番号を打刻する打刻面73を有する打刻プレート72である。
このため、(3)の効果に加え、既存の打刻プレート72を利用することで、コスト増や設計変更を最小限に抑えながら、容易にダイナミックダンパー7を設けることができる。
(5)下端支持部材は、ダッシュアッパーパネル4の上端部に沿って固定され、ウインドシールドガラス1の下端部を支持するガラス支持面3aを有するカウルトップ3である。そして、カウルトップ3とダッシュアッパーパネル4を有して構成したエアーボックス14の断面形状を、隙間tが車幅方向に連続する開断面形状とした。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、ウインドシールドガラス1の下端支持剛性を低く抑えることでの歩行者保護性能と、ウインドシールドガラス下端部の振動を抑えることでの低周波騒音の抑制との両立を達成することができる。
実施例2は、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードのうち、三次共振モードによる振動を原因として発生する低周波騒音を抑えるようにした例である。
図16は、実施例2のウインドシールドガラス支持構造を採用した電気自動車(電動車両の一例)を示す概略平面図である。実施例2では、図16に示すように、ウインドシールドガラス1の車幅方向の両端部を共振の節としたとき、下端支持部材であるカウルトップ3の車幅方向における各共振の腹の部位にダイナミックダンパー7’を設けた。つまり、カウルトップ3における車幅方向の中央部の1箇所と、両端部から1/6の部位の2箇所の計3箇所にダイナミックダンパー7’を設けた。なお、各ダイナミックダンパー7’は、実施例1と同様に、カウルトップ3によるガラス支持剛性を主バネとし、ウインドシールドガラス1を主マスする主振動系に対し、付加振動系として付加マスと付加バネを有する。
実施例1では、一次共振モードの対策としての例を示した。それは、カウルトップ3の車両中央部にダイナミックダンパー7を設定することにより実現される。一方、例えば、三次共振モードにおいては、カウルトップ3の三次共振モードでの共振の腹となる三箇所位置に、ダイナミックダンパー7’を設ける。これにより、実施例1と同様に振動を抑える制振作用を示し、三次共振の振動レベルを低下させる。よって、三次共振モードによる振動を原因として発生する低周波騒音を抑えることができる。
実施例3は、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードのうち、左右非対称の二次共振モードによる振動を原因として発生する低周波騒音を抑えるようにした例である。
図17は、実施例3のウインドシールドガラス支持構造を採用した電気自動車(電動車両の一例)を示す概略平面図である。図17に示すように、左右非対称の二次共振モードでは、ウインドシールドガラス1の車幅方向の両端部を共振の節としたとき、カウルトップ3の車幅方向における共振の腹は2箇所に現れる。つまり、図17に示すように、その共振の腹は、大きな振幅と小さな振幅の2箇所に現れる。そこで、大きな振幅となる共振の腹の位置にダイナミックダンパー7’’を設けた。つまり、カウルトップ3の車幅方向の中央部からオフセットした1箇所にダイナミックダンパー7’’を設けた。なお、ダイナミックダンパー7’’は、実施例1と同様に、カウルトップ3によるガラス支持剛性を主バネとし、ウインドシールドガラス1を主マスする主振動系に対し、付加振動系として付加マスと付加バネを有する。
カウルトップ3の形状や剛性が車幅方向に左右非対称の場合、左右非対称の二次共振モードが現れる。しかし、この場合、実施例2のように、大きな振幅となる共振の腹の部位にダイナミックダンパー7’’を設けることで、実施例1と同様に振動を抑える制振作用を示し、二次共振の振動レベルを低下させる。よって、二次共振モードによる振動を原因として発生する低周波騒音を抑えることができる。
以上、本発明のウインドシールドガラス支持構造を実施例1〜3に基づき説明してきたが、具体的な構成についてはこれらの実施例に限られるものではない。
実施例1では、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードのうち、一次共振モードによる振動が原因として発生する低周波騒音を抑える例を示した。実施例2では、三次共振モードによる振動が原因として発生する低周波騒音を抑える例を示した。また、実施例3では、左右非対称の二次共振モードによる振動が原因として発生する低周波騒音を抑える例を示した。このように、前記車両前後方向共振モードの次数は、実施例1〜3に限られるものではく、例えば、実施例1〜3の組み合わせることで、次数の異なる複数の共振モード対策として、ダイナミックダンパーを設けることもできる。その理由は、ダイナミックダンパーの場合、付加しても僅かな質量増にとどまるため、車幅方向において共振の節となる位置に閉断面を形成するブレ一スを設定する場合とは異なり、他の次数共振モードの共振周波数に対する影響が小さく抑えられる。言い換えると、異なる次数の共振モードに対し、各次数のダイナミックダンパーが独立に制振作用を発揮する。
さらに実施例1では、カウルトップ3の中央湾曲部を車幅方向に沿って直線化した直線部71を付加バネとし、直線部71から連続して車両下方に延在させた打刻プレート72を付加マスとした。しかし、既存の打刻プレート72を利用することなく、別体のダイナミックダンパーをカウルトップに付加しても良い。
具体的には、実施例1では、打刻プレート72を付加マスとし、プレート下端を少し延長した。しかし、カウルトップの下端の延長代とマス調整(質量・位置)により、ダイナミックダンパー機能を持たせ、ウインドシールドガラスの共振をコントロールすることができる。このため、例えば、図18(a)に示すように、実施例1より下方まで延長した打刻プレート72’としても良い。また、図18(b)に示すように、打刻プレート72の最下部に質量体74を設けても良い。
実施例1では、曲線部を直線化した直線部71を付加バネとした。しかし、脆弱構造として知られる切り欠き構造やスリット構造、薄肉化構造等を施して付加バネとしても良い。さらに、これらの脆弱構造と直線部71のうち、2以上を組み合わせて付加バネとしても良い。
実施例1では、カウルトップ3とダッシュアッパーパネル4を有して構成したエアーボックス14の断面形状を、隙間tが車幅方向に連続する開断面形状とした。しかし、エアーボックスの断面形状を閉断面形状とし、目的をウインドシールドガラス下端部の共振モード(例えば、一次共振モード、二次共振モード、三次共振モード等)による振動を抑えることに絞っても良い。
実施例1〜3では、ウインドシールドガラス支持構造を電気自動車に適用する例を示した。しかし、ハイブリッド車や燃料電池車等の電動車両に対しても適用することができるのは勿論のこと、エンジン車に適用することもできる。なお、車室内の静粛性が保たれている電気自動車に適用した場合、エンジン車以上に乗員にとって気になる耳障りな低周波騒音を有効に抑えることできる。
特願2010−092796号 (出願日:2010年4月14日)の全内容は、ここに引用される。
以上、実施例に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、凹凸路等を走行中、タイヤからの加振入力がサスペンションと車体を経由してウインドシールドガラスに到達すると、ウインドシールドガラス下端部を車両前後方向共振モードにより振動させようとする。このとき、加振入力がダイナミックダンパーの共振周波数帯域になると、ウインドシールドガラスの下端部が振れる振動位相に対し、付加マスが逆位相に振れ出す。その結果、ウインドシールドガラス下端部における車両前後方向の振動レベル(振幅)を小さく抑える。
さらに、ウインドシールドガラス下端部の車両前後方向共振モードは、ウインドシールドガラスの車幅方向の両端部を共振の節とする振動モードである。これに対し、ダイナミックダンパーを、下端支持部材の車幅方向における共振の腹となる部位に設ける。そのため、ウインドシールドガラス下端部の振動レベル(振幅)を効果的に小さく抑える。
この結果、走行中、車両前後方向共振モードを促す加振入力があったとしても、ウインドシールドガラスを振動系とする低周波騒音の発生が抑えられ、車室内の静粛性を確保することができる。
1 ウインドシールドガラス
3 カウルトップ(下端支持部材)
4 ダッシュアッパーパネル
5 ダッシュロワパネル
7 ダイナミックダンパー
14 エアーボックス
71 直線部
72 打刻プレート
3 カウルトップ(下端支持部材)
4 ダッシュアッパーパネル
5 ダッシュロワパネル
7 ダイナミックダンパー
14 エアーボックス
71 直線部
72 打刻プレート
Claims (4)
- 車両の車幅方向に延び、ウインドシールドガラスの下端部を支持し、さらに中央部が車両前方側に突出し、かつ、両端部が車両後方側に向かう湾曲形状をなす下端支持部材を備え、
前記下端支持部材は、前記下端支持部材の中央湾曲部を車幅方向に沿って直線化した直線部と、前記直線部から連続して車両下方に延在させた平板部とを有し、
前記直線部及び平板部の共振周波数を、加振入力により生じる車両前後方向の共振モードでウインドシールドガラスの下端部が振れる振動位相に対し、前記平板部が逆位相に振れる周波数帯城に設定したことを特徴とするウインドシールドガラス支持構造。 - 前記直線部及び平板部を、前記下端支持部材の車幅方向の中央部に設け、
前記直線部及び平板部の共振周波数を、加振入力により生じる車両前後方向の共振モードのうち一次共振モードでウインドシールドガラスの下端部が振れる振動位相に対し、前記平板部が逆位相に振れる周波数帯城に設定したことを特徴とする請求項1に記載のウインドシールドガラス支持構造。 - 前記平板部は、車両のシャシ番号を打刻する打刻面を有する打刻プレートであることを特徴とする請求項1又は2に記載のウインドシールドガラス支持構造。
- 前記下端支持部材は、ダッシュアッパ一パネルの上端部に沿って固定され、前記ウインドシールドガラスの下端部を支持するガラス支持面を有するカウルトップであり、
前記カウルトップと前記ダッシュアッパーパネルを有して構成したエアーボックスの断面形状を、上面に設けられた隙間が車幅方向に連続する開断面形状としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のウインドシールドガラス支持構造。
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