JP5299490B2 - 光輝性トナー、現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、光輝性トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
個々のトナー粒子の断面を観察して前記トナー粒子中に光輝性顔料が含まれるか否かを確認したときに、前記トナー粒子全体に占める前記光輝性顔料を含まない前記トナー粒子の割合が25個数%以上40個数%以下であり、
前記光輝性顔料を含む前記トナー粒子が扁平状であり、前記光輝性顔料を含まない前記トナー粒子が前記光輝性顔料を含む前記トナー粒子より球状であり、
ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が40以上61以下であり、
前記トナー粒子の平均最大厚さCと平均円相当径Dとの比(C/D)が0.055以上0.074以下である光輝性トナーである。
請求項1に記載の光輝性トナーを少なくとも含む現像剤である。
請求項1に記載の光輝性トナーを収容するトナーカートリッジである。
請求項1に記載の光輝性トナーを収容すると共に、前記光輝性トナーを保持して搬送するトナー保持体を備えるプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体表面を帯電する帯電装置と、
前記像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記静電潜像を請求項1に記載の光輝性トナーによりトナー像として現像する現像装置と、
前記像保持体表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置である。
請求項1に記載の光輝性トナーの製造方法であって、
光輝性顔料を含む光輝性顔料分散液と第一の結着樹脂を含む第一の結着樹脂粒子分散液とを混合して前記光輝性顔料と前記第一の結着樹脂とを含む第一の凝集粒子の分散液を調製する第一の凝集粒子分散液調製工程と、
第二の結着樹脂を含む第二の結着樹脂粒子分散液を用いて前記第二の結着樹脂を含む第二の凝集粒子の分散液を調製する第二の凝集粒子分散液調製工程と、
前記第一の凝集粒子の分散液と前記第二の凝集粒子の分散液とを、前記第一の結着樹脂と前記第二の結着樹脂との比(質量基準)が3:97乃至48:52となるように混合して前記第一の凝集粒子の凝集をさらに促進させ、かつ、前記第二の凝集粒子の凝集をさらに促進させる凝集促進工程と、
加熱により前記第一の凝集粒子を合一し、かつ、前記第二の凝集粒子を合一する合一工程と、を含む光輝性トナーの製造方法である。
本実施形態の光輝性トナーは、個々のトナー粒子の断面を観察して前記トナー粒子中に光輝性顔料が含まれるか否かを確認したときに、前記トナー粒子全体に占める前記光輝性顔料を含まない前記トナー粒子の割合が5個数%以上80個数%以下とされたトナーである。
なお、本実施形態においては、結着樹脂と、必要に応じて光輝性顔料等の着色剤、離型剤、及び、外添剤等とを含む樹脂粒子をトナー粒子と、該トナー粒子の集合体をトナーと称する。
光輝性顔料はその粒径が大きく、形状が扁平状であることから、光輝性顔料を含むトナー粒子の形状も扁平状となる。一方、光輝性顔料を含まないトナー粒子の形状は光輝性顔料をむトナー粒子に比べて球状に近い。扁平状のトナー粒子は、中間転写体等の部材との接触面積が大きくなるため、特に32℃80%RH程の高温高湿下において低印字面積の画像を多量に印刷すると、トナー粒子と部材との間で非静電的付着力が大きくなり転写効率が低下し、画像の光輝性の低下が問題となることがあった。なお、トナー粒子に外添剤を付着させることで転写性が改善されるが、低印字面積の画像を多量に印刷するとトナー粒子に外添剤が埋没してしまい、転写性改善の効果が小さくなることがある。
まず、トナー粒子をビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えばLEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。観察サンプルをTEMにより倍率5000倍前後で観察する。
なお、光輝性顔料は結着樹脂との組成の違いや特徴的な扁平形状をしているため、観察した画像の濃淡の違いや形状から判別される。トナー断面内部では棒状に存在し、コントラストの異なる部分を光輝性顔料と判断した。
このようにしてトナー粒子5000個についてトナー断面を観察し、その中で光輝性顔料を含まないトナー粒子の個数の割合を算出した。
トナー粒子全体に占める光輝性顔料を含まないトナー粒子の割合が5個数%未満であると、特に32℃80%RH程の高温高湿下において低印字面積の画像を多量に印刷すると、画像の光輝性の低下の問題を生ずることがある。
また、トナー粒子全体に占める光輝性顔料を含まないトナー粒子の割合が80個数%を超えると、結着樹脂による光輝性顔料の被覆が不十分となり、光輝性顔料を含むトナーと光輝性顔料を含まないトナーの帯電差が拡がり、選択的に現像されるという問題や、光輝性顔料濃度が不足することによる画像の光輝性の低下の問題を生ずることがある。
一方、比(A/B)が100以下であれば、反射光を視認し得る視野角が狭くなり過ぎず、角度によって黒っぽく見えてしまう現象の発生が防止される。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°するのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。
本実施形態の光輝性トナーは、前述の比(A/B)を満たす観点から下記(1)乃至(2)の要件を満たすことが好ましい。
(1)トナー粒子の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い。
(2)トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の割合が、観察される全顔料粒子のうち60%以上である。
図1に示すトナー粒子2は、厚さLよりも円相当径が長い扁平状のトナー粒子であり、鱗片状の顔料粒子4を含有している。
そのため、このトナー粒子中に含有される鱗片状の顔料粒子のうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす顔料粒子は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する顔料粒子の割合が抑制されるため、前述の比(A/B)の範囲が達成されるものと考えられる。
本実施形態の光輝性トナーに用いられる、光輝性を有する着色剤(光輝性顔料)としては、例えば、以下のものが用いられる。アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛などの金属粉末、酸化チタンや黄色酸化鉄を被覆した雲母、硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩などの被覆薄片状無機結晶基質、単結晶板状酸化チタン、塩基性炭酸塩、酸オキシ塩化ビスマス、天然グアニン、薄片状ガラス粉、金属蒸着された薄片状ガラス粉など、光輝性を有するものならば特に制限はない。
本実施形態に用いられる結着樹脂としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のエチレン系樹脂;ポリスチレン、α−ポリメチルスチレン等のスチレン系樹脂;ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリアミド樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの共重合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂を用いることが望ましい。
以下においては、特に好ましく用いられるポリエステル樹脂について説明する。
前記多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類が挙げられ、これらの多価カルボン酸が1種または2種以上用いられる。
これら多価カルボン酸の中でも、芳香族カルボン酸を用いることが好ましく、また良好なる定着性を確保するために架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジカルボン酸とともに3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが好ましい。
これら多価アルコールの中でも、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより好ましい。また、より良好なる定着性を確保するため、架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジオールとともに3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
本実施形態の光輝性トナー中における結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、2質量%以上30質量%以下が好ましく、4質量%以上25質量%以下がより好ましい。
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、直鎖型の脂肪族ジカルボン酸が望ましい。
例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。これらの中では、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が好ましい。
上記スルホン酸基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
これらの脂肪族ジカルボン酸由来構成成分以外の酸由来構成成分(2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分およびスルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分)の、酸由来構成成分における含有量としては、1構成モル%以上20構成モル%以下が好ましく、2構成モル%以上10構成モル%以下がより好ましい。
アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられるが、この限りではない。これらの中でも、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造される。例えば、直接重縮合、エステル交換法等を、モノマーの種類によって使い分けて製造する。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、高分子量化するためには通常1/1程度が好ましい。
本実施形態の光輝性トナーには、必要に応じて離型剤を含有してもよい。離型剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のパラフィンワックス;シリコーン樹脂;ロジン類;ライスワックス;カルナバワックス;等が挙げられる。これらの離型剤の融解温度は、50℃以上100℃以下が望ましく、60℃以上95℃以下がより望ましい。
トナー中の離型剤の含有量は、0.5質量%以上15質量%以下が望ましく、1.0質量%以上12質量%以下がより望ましい。
本実施形態の光輝性トナーには、上記した成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加してもよい。
・平均最大厚さCおよび平均円相当径D
前記(1)に示すとおり、本実施形態の光輝性トナーは、その平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いことが好ましい。尚、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にあることがより好ましく、0.010以上0.200以下の範囲が更に好ましく、0.050以上0.100以下の範囲が特に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、トナーの強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方0.500以下であることにより、優れた光輝性が得られる。
トナー粒子を平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
前記(2)に示すとおり、トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の割合(個数基準)が、観察される全顔料粒子のうち60%以上であることが好ましい。更には、上記割合が70%以上95%以上であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
上記の割合が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
上述の方法により得られた観察サンプルを用い、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナーについて、トナーの断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。体積D50vを体積平均粒径D50とする。
本実施形態の光輝性トナーは、湿式法や乾式法など公知の方法により作製されてもよいが、特に湿式法で製造することが好ましい。該湿式法としては、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等が挙げられ、乳化凝集法にて製造することが好ましい。
次に、原料分散液中で、凝集粒子を形成する凝集粒子形成工程と、凝集粒子を合一する合一工程とを経て、トナー粒子を得る。なお、コア粒子と、このコア粒子を被覆するシェル層とを有するいわゆるコアシェル構造型のトナーを作製する場合には、凝集粒子形成工程を終えた後の原料分散液に、樹脂粒子分散液を添加して(トナー化した際にコア粒子となる)凝集粒子表面に樹脂粒子を付着させて(トナー化した際にシェル層となる)被覆層を形成する被覆層形成工程を実施し、その後に合一工程を実施する。なお、被覆層形成工程に用いる樹脂成分は、コア粒子を構成する樹脂成分と同一であっても異なっていてもよい。
−乳化工程−
凝集粒子形成工程に用いる原料分散液を準備するために、乳化工程では、トナーを構成する主要な材料を、水系媒体中に分散させた乳化分散液を調整する。以下、樹脂粒子分散液や、着色剤分散液、離型剤分散液等について説明する。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上1μm以下であってもよく、0.03μm以上0.8μm以下であってもよく、0.03μm以上0.6μmであってもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られるトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易くなる場合がある。一方、体積平均粒径が上記範囲内であれば前記欠点がない上、トナー粒子間の組成偏在が減少し、トナー粒子中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本実施形態においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておいてもよい。
着色剤分散液を調整する際の分散方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用してもよく、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用して着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用して着色剤の有機溶剤分散液を調製したりしてもよい。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、結着樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いてもよい。
離型剤分散液は、離型剤を水中にイオン性界面活性剤等と共に分散し、離型剤の融解温度以上に加熱し、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて強い剪断力を印加することにより調製される。これにより、体積平均粒径が1μm以下の離型剤粒子を分散させる。また、離型剤分散液における分散媒としては、結着樹脂に用いる分散媒と同様のものを用いてもよい。
凝集粒子形成工程(凝集粒子分散液調製工程)においては、樹脂粒子分散液の他に、通常は着色剤分散液及び離型剤分散液を加え、必要に応じて添加されるその他の分散液を少なくとも混合して得られた原料分散液に対して、凝集剤を更に添加して加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。なお、樹脂粒子が結晶性ポリエステル等の結晶性樹脂である場合には、結晶性樹脂の融解温度付近(±20℃)の温度で、且つ、融解温度以下の温度にて加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
なお、本実施形態において「室温」とは25℃をいう。
また、凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
凝集粒子形成工程を経た後には、必要であれば被覆層形成工程を実施してもよい。被覆層形成工程では、上記した凝集粒子形成工程を経て形成された凝集粒子の表面に、被覆層形成用の樹脂粒子を付着させることにより被覆層を形成する。これにより、いわゆるコアシェル構造を有するトナーが得られる。
凝集粒子形成工程、あるいは、凝集粒子形成工程および被覆層形成工程を経た後に実施される合一工程では、これらの工程を経て形成された凝集粒子を含む懸濁液のpHを6.5以上8.5以下程度の範囲にすることにより、凝集の進行を停止させる。
凝集粒子の合一工程を終了した後、洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は塩酸、硫酸、硝酸等の強酸の水溶液でトナー粒子に付着した分散剤を除去後、ろ液が中性になるまでイオン交換水などで洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が用いられる。
まず顔料粒子を準備し、該顔料粒子と結着樹脂とを溶剤に分散・溶解して混合する。これを転相乳化やせん断乳化により水中へ分散することにより、樹脂で被覆された光輝性の顔料粒子を形成する。ここにその他の組成物(例えば離型剤、シェル用樹脂等)を添加し、さらに凝集剤を添加し、攪拌しながら温度を樹脂のガラス転移温度(Tg)の近くまで上昇させ、凝集粒子を形成する。この工程において、例えば2枚パドルを有した層流を形成する攪拌翼を使用し、攪拌速度を高速度にして(例えば500rpm以上1500rpm以下)攪拌することで、光輝性の顔料粒子が凝集粒子中で長軸方向の向きを揃え、且つ、凝集粒子も長軸方向に向かって凝集し、トナーの厚さが小さくなる(即ち前記(1)の要件を満たす)。最後に粒子安定化のためにアルカリ性にした後、温度をトナーのガラス転移温度(Tg)以上融解温度(Tm)以下まで上昇させ、凝集粒子を合一させる。この合一工程において、より低温(例えば60℃以上80℃以下)で合一させることで、材料の再配置に伴う移動を小さくし、顔料の配向性が保たれ、前記(2)の要件を満たすトナーが得られる。
前記第一の結着樹脂と前記第二の結着樹脂との比(質量基準)は、好ましくは6:94乃至30:70とされ、さらに好ましくは9:91乃至24:76とされる。
必要に応じて用いられる離型剤等は、離型剤分散液として第一又は第二の凝集粒子分散液調製工程で添加されてもよい。
凝集促進工程の後であって合一工程の前に、被覆層形成工程を有してもよい。
本実施形態においては、トナー粒子表面に流動化剤や助剤等の外添剤を添加処理してもよい。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、カーボンブラック等の無機粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー粒子等、公知の粒子が使用し得る。
本実施形態の光輝性トナーは、そのまま一成分現像剤として用いてもよく、またキャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよい。
図2は、本実施形態の光輝性トナーが適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態を示す概略構成図である。
同図において、本実施形態の画像形成装置は、定められた方向に回転する像保持体としての感光体ドラム20を有し、この感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20を帯電する帯電装置21と、この感光体ドラム20上に静電潜像Zを形成する潜像形成装置としての例えば露光装置22と、感光体ドラム20上に形成された静電潜像Zを可視像化する現像装置30と、感光体ドラム20上で可視像化されたトナー像を被転写体である記録紙28に転写する転写装置24と、感光体ドラム20上の残留トナーを清掃するクリーニング装置25とを順次配設したものである。
ここで、電荷注入ロール34の回転方向については選定して差し支えないが、トナーの供給性および電荷注入特性を考慮すると、電荷注入ロール34としては、現像ロール33との対向部にて同方向で且つ周速差(例えば1.5倍以上)をもって回転し、電荷注入ロール34と現像ロール33とに挟まれる領域にトナー40を挟み、摺擦しながら電荷を注入する態様が好ましい。
作像プロセスが開始されると、先ず、感光体ドラム20表面が帯電装置21により帯電され、露光装置22が帯電された感光体ドラム20上に静電潜像Zを書き込み、現像装置30が前記静電潜像Zをトナー像として可視像化する。しかる後、感光体ドラム20上のトナー像は転写部位へと搬送され、転写装置24が被転写体である記録紙28に感光体ドラム20上のトナー像を静電的に転写する。尚、感光体ドラム20上の残留トナーはクリーニング装置25にて清掃される。この後、不図示の定着装置によって記録紙28上のトナー像が定着され、画像が得られる。
図3は、本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。本実施形態のプロセスカートリッジは、前述の本実施形態の光輝性トナーを収容すると共に、該トナーを保持して搬送するトナー保持体を備えることを特徴としている。
なお、図3において符号300は被転写体を表す。
・結着樹脂 :160部
・酢酸エチル :233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N) :0.1部
・カルナウバワックス(東亜化成(株)製、RC−160 ):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA:100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) :1.5部
・イオン交換水 :900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間分散して、光輝性顔料(アルミニウム顔料)を分散させてなる着色剤分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
・樹脂粒子分散液(第一の結着樹脂粒子分散液):212.5部
・離型剤分散液:25部
・着色剤分散液:100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、第一の凝集粒子の分散液を調製した(第一の凝集粒子分散液調製工程)。
次に、着色剤分散液を用いることなく樹脂粒子分散液(第二の結着樹脂粒子分散液)を37.5部用いて第一の凝集粒子分散液調製工程と同様にして第二の凝集粒子の分散液を調製した(第二の凝集粒子分散液調製工程)。
次いで、第一の凝集粒子の分散液及び第二の凝集粒子の分散液を混合した。層流を形成するための2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた重合釜に第一の凝集粒子の分散液及び第二の凝集粒子の分散液の混合液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子の成長を促進させた(凝集促進工程)。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持した。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒径は10.4μmであった。
次に、樹脂粒子分散液:33.3部を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子を付着させた(被覆層形成工程)。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。
その後、凝集粒子を合一させるために(合一工程)pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナーを得た。得られたトナーの体積平均粒径は12.2μmであった。
このトナー100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部とを、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合ブレンドした。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分して光輝性トナー1を調製した。
「比(A/B)」、「トナー粒子の平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)」、「トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナー粒子の該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の割合(以下単に「±30°にある顔料の割合」と称す)」、「トナー粒子全体に占める光輝性顔料を含まないトナー粒子の割合」を、前述の方法により測定した。結果を下記表1に示す。
・フェライト粒子(体積平均粒径:35μm) :100部
・トルエン :14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm、共重合比2:8、重量平均分子量77000) :1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下) :0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶) :0.3部
まず、パーフルオロオクチルエチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成液を調合した。次いでこの被覆層形成液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
光輝性トナー1:36部とキャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間攪拌し、その後212μmで篩分して現像剤1を作製した。
・転写性
富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の改造機を用いて転写性評価を行った。前記改造機は、トナー転写前に強制的にマシンを停止させ、感光体上、中間転写体上、紙上(未定着)のトナー量を測定できるようにしたものである。また定着ロール表面温度を130℃にしたものである。
転写性の評価では、32℃80%RHの環境で、富士ゼロックス社製C2紙を用いて、5cm×5cmのパッチを描き、10000枚後の各トナー重量を測定し、下記式により1次転写効率、及び2次転写効率を算出した。なお、1次転写効率、2次転写効率の掛け合わせが80%以上であるものを許容レベルとした。
2次転写効率=(紙上未定着トナー重量)/(中間転写体上トナー重量)
転写性=(1次転写効率)×(2次転写効率)×100
以下の方法によりベタ画像を形成した。
試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成した。
32℃80%RHの高温高湿下において、印字面積1.0%の画像を上記記録紙10000枚に形成した後に得られたベタ画像に関し、JIS K 5600−4−3:1999「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第3節:色の目視比較」に準じた色観察用照明(自然昼光照明)下で目視にて光輝性を評価した。なお評価は、粒子感(キラキラと輝く光輝性の効果)、光学的効果(見る角度による色相の変化)を評価し、下記段階とした。2以上が実際に使用可能なレベルである。
得られた結果を表1に示す。
5:粒子感と光学的効果が調和している。
4:やや粒子感、光学的効果がある。
3:普通の感覚
2:ぼけた感じがする
1:全く粒子感、光学的効果がない。
実施例2においては、実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、第一の結着樹脂粒子分散液を241.6部、第二の結着樹脂粒子分散液を8.4部に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例3においては、実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、第一の結着樹脂粒子分散液を133.0部、第二の結着樹脂粒子分散液を117.0部に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例4においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程(凝集促進工程)の攪拌回転数を810rpmから520rpmに変更し、凝集粒子を融合させて合一させる工程(合一工程)の温度を67.5℃から80℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例5においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから640rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から76.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例6においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから660rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から74℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例7においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから750rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から70.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例8においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから770rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から69℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例9においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから860rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から66.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例10においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから910rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から64.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例11においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1020rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から63℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例12においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1170rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から62℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例13においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1400rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から61℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例14においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1540rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から81℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例15においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1390rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から79.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例16においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1170rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から76.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例17においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから1020rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から74℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例18においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから910rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から70.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例19においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから860rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から69℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例20においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから770rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から66.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例21においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから750rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から64.5℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例22においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから660rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から63℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例23においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから640rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から62℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例24においては、実施例1の凝集粒子の成長を促進させる工程の攪拌回転数を810rpmから520rpmに変更し、凝集粒子を融合させる工程の温度を67.5℃から61℃に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例1においては、実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、第一の結着樹脂粒子分散液を243.3部、第二の結着樹脂粒子分散液を6.8部に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例2においては、実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、第一の結着樹脂粒子分散液を128.5部、第二の結着樹脂粒子分散液を121.5部に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造し、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。
なお、表1において、実施例1及び実施例19以外の実施例は、本発明の範囲外である。
4 顔料粒子
20 感光体ドラム
21 帯電装置
22 露光装置
24 転写装置
25 クリーニング装置
28 記録紙
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像用開口
33 現像ロール
34 電荷注入ロール
40 トナー
107 感光体(像保持体)
108 帯電ローラ
111 現像装置(現像手段)
112 転写装置
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
115 定着装置(定着手段)
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(被転写体)
Z 静電潜像
Claims (6)
- 個々のトナー粒子の断面を観察して前記トナー粒子中に光輝性顔料が含まれるか否かを確認したときに、前記トナー粒子全体に占める前記光輝性顔料を含まない前記トナー粒子の割合が25個数%以上40個数%以下であり、
前記光輝性顔料を含む前記トナー粒子が扁平状であり、前記光輝性顔料を含まない前記トナー粒子が前記光輝性顔料を含む前記トナー粒子より球状であり、
ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が40以上61以下であり、
前記トナー粒子の平均最大厚さCと平均円相当径Dとの比(C/D)が0.055以上0.074以下である光輝性トナー。 - 請求項1に記載の光輝性トナーを少なくとも含む現像剤。
- 請求項1に記載の光輝性トナーを収容するトナーカートリッジ。
- 請求項1に記載の光輝性トナーを収容すると共に、前記光輝性トナーを保持して搬送するトナー保持体を備えるプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、
前記像保持体表面を帯電する帯電装置と、
前記像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記静電潜像を請求項1に記載の光輝性トナーによりトナー像として現像する現像装置と、
前記像保持体表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。 - 請求項1に記載の光輝性トナーの製造方法であって、
光輝性顔料を含む光輝性顔料分散液と第一の結着樹脂を含む第一の結着樹脂粒子分散液とを混合して前記光輝性顔料と前記第一の結着樹脂とを含む第一の凝集粒子の分散液を調製する第一の凝集粒子分散液調製工程と、
第二の結着樹脂を含む第二の結着樹脂粒子分散液を用いて前記第二の結着樹脂を含む第二の凝集粒子の分散液を調製する第二の凝集粒子分散液調製工程と、
前記第一の凝集粒子の分散液と前記第二の凝集粒子の分散液とを、前記第一の結着樹脂と前記第二の結着樹脂との比(質量基準)が3:97乃至48:52となるように混合して前記第一の凝集粒子の凝集をさらに促進させ、かつ、前記第二の凝集粒子の凝集をさらに促進させる凝集促進工程と、
加熱により前記第一の凝集粒子を合一し、かつ、前記第二の凝集粒子を合一する合一工程と、を含む光輝性トナーの製造方法。
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