JP6156199B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
まず、画像形成装置の主要構成について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10には、例えば、電子写真感光体(以下「感光体」と称する)12(像保持体の一例)が設けられている。感光体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
感光体12は、例えば、導電性基体と、この導電性基体上に形成された下引き層と、この下引き層の上に形成された感光層と、から構成されている。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との2層構造であってもよい。また、感光層は、最表面に保護層を設けた構成であってもよい。下引き層は、結着樹脂と、金属酸化物粒子と、電子受容性化合物と、を含んで構成されている。
帯電装置15は、感光体12の表面を帯電する。帯電装置15は、例えば、感光体12表面に接触または非接触で設けられ、感光体12の表面を帯電する帯電部材14、及び帯電部材14に帯電電圧を印加する電源28(帯電部材用の電圧印加部の一例)を含んで構成されている。電源28は、帯電部材14に電気的に接続されている。
潜像形成装置16(潜像形成部の一例)は、帯電された感光体12の表面に静電潜像を形成する。具体的には、例えば、潜像形成装置16は、画像形成装置10に設けられた制御部36に電気的に接続されており、制御部36により駆動制御されて、帯電部材14により帯電された感光体12の表面に、形成する対象となる画像の画像情報に基づいて変調された光Lを照射して、感光体12上に画像情報の画像に応じた静電潜像を形成する。
現像装置18は、例えば、潜像形成装置16による光Lの照射位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。現像装置18内には、現像剤を収容する収容部が設けられている。本実施の形態では、この収容部には、後述する「光輝性トナーを含む現像剤」が収容されている。光輝性トナーは、例えば、現像装置18内で帯電された状態で収容されている。なお、「光輝性トナーを含む現像剤」については後述する。
転写装置31は、例えば、現像部材18Aの配設位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。転写装置31は、例えば、感光体12の表面に形成されたトナー画像を記録媒体30A(被転写体の一例)へ転写する転写部材20と、転写部材20に転写電圧を印加する電源30(転写部材用の電圧印加部の一例)と、を含んで構成されている。転写部材20は、例えば、円柱状とされており、感光体12との間で記録媒体30Aを挟んで搬送する。転写部材20は、例えば、電源30に電気的に接続されている。
清掃装置22は、転写領域32Aより感光体12の回転方向下流側に設けられている。清掃装置22は、トナー像を記録媒体30Aに転写した後に、感光体12に付着した付着物を除去する。清掃装置22は、感光体12上の残留トナーや紙粉等の付着物を除去する。本実施の形態では、清掃装置22は、感光体12に予め定めた線圧で接触する板状部材(以下、「清掃ブレード」という。)22Aを有している。清掃ブレード22Aは、例えば、線圧10g/cm以上150g/cm以下で感光体12に接触する。
除電装置24(除電部の一例)は、例えば、清掃装置22より感光体12の回転方向下流側に設けられている。除電装置24は、トナー画像を転写した後、感光体12の表面を露光して除電する。具体的には、例えば、除電装置24は、画像形成装置10に設けられた制御部36に電気的に接続されており、制御部36により駆動制御されて、感光体12の全表面(具体的には例えば画像形成領域の全面)を露光して除電する。
定着装置26は、例えば、転写領域32Aより記録媒体30Aの搬送経路34の搬送方向下流側に設けられている。定着装置26は、例えば、記録媒体30A上に転写されたトナー像を定着する。具体的には、例えば、定着装置26は、画像形成装置10に設けられた制御部36に電気的に接続されており、制御部36により駆動制御されて、記録媒体30A上に転写されたトナー像を熱または熱及び圧力によって記録媒体30Aに定着する。
ここで、画像形成装置10の画像形成動作について説明する。
まず、感光体12の表面が帯電装置15により帯電される。潜像形成装置16は、帯電された感光体12の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、感光体12上に画像情報に応じた静電潜像が形成される。現像装置18では、光輝性トナーを含む現像剤により、感光体12の表面に形成された静電潜像が現像される。これにより、感光体12の表面に、トナー画像が形成される。転写装置31では、感光体12の表面に形成されたトナー画像が記録媒体30Aへ転写される。記録媒体30Aに転写されたトナー画像は、定着装置26により定着される。この通り、光輝性トナーを用いて画像が形成されることにより、記録媒体30A上には金属光沢を有する画像が形成される。一方、トナー画像を転写した後の感光体12の表面が、清掃装置22により清掃され、除電装置24により除電される。
次に、画像形成装置の制御系について説明する。
図2は図1に示す画像形成装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。また、図3は図2に示す画像形成部の制御系の構成を更に詳細に示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、制御部36の外に、操作表示部40、画像処理部42、画像メモリ44、画像形成部46、記憶部48、及び通信部50を備えている。
次に、本実施の形態に係る光輝性トナーについて説明する。
(光輝性トナーの概要)
本実施の形態に係る光輝性トナー(以下、単に「光輝性トナー」という。)は、金属顔料を含有するトナー粒子と、金属顔料を含有しないトナー粒子とを含む。光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子を含むことにより、光を反射して光輝性を呈する。ここで「光輝性」とは、本実施の形態に係る光輝性トナーにより形成された画像を視認した際に、金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
ここで「光輝性」について更に詳しく説明する。
光輝性トナーは、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であることが望ましい。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。また、受光角を−30°および+30°とするのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
次に、光輝性トナーの組成について説明する。
光輝性トナーは、金属顔料を含有するトナー粒子及び金属顔料を含有しないトナー粒子を含んでいる。また、光輝性トナーは、必要に応じて、外添剤を含んでいてもよい。金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料と結着樹脂とを含んでいる。金属顔料を含有しないトナー粒子は、金属顔料は含まず且つ結着樹脂を含んでいる。また、いずれのトナー粒子も、必要に応じて、離型剤やその他添加剤を含んでいてもよい。以下、金属顔料、結着樹脂、離型剤及びその他添加剤について説明する。
本実施の形態に用いられる金属顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、亜鉛などの金属粉末等が挙げられる。また、金属顔料の表面をシリカ、アルミナ及びチタニアからなる群より選択される少なくとも一種の金属酸化物により被覆された被覆顔料を用いてもよい。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
次に、トナー粒子の形状について説明する。上記の通り、金属顔料を含有するトナー粒子は、金属顔料の形状に依拠して「扁平形状」である。
円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
(上式においてAは投影面積、PMは周囲長を表す。)
上記式により円形度を求め、それらを平均した値を平均円形度とした。
金属顔料を含有しないトナー粒子の体積平均粒径は、3μm以上20μm以下であることが好ましく、4μm以上15μm以下がより好ましい。
なお、金属顔料を含有しないトナー粒子の平均円形度、及び体積平均粒径は、光輝性トナー粒子の平均円形度、及び体積平均粒径と同様の方法で測定される。
光輝性トナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して外添剤を添加することで作製してもよい。トナー粒子の製造方法は特に限定されず、公知である混練・粉砕法等の乾式法や、乳化凝集法や溶解懸濁法等の湿式法等によって作製される。なお、金属顔料を含有しないトナー粒子は、金属顔料を含有するトナー粒子の製造工程で副生してもよいし、別途、作製してもよい。
本実施の形態に係る現像剤は、上記の光輝性トナーを少なくとも含む。現像剤は、光輝性トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、光輝性トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
次に、光輝性トナーの転写特性について説明する。
図4は光輝性トナーの転写前の状態を示す模式図である。図5(A)は光輝性トナーが高電界下で転写された後の状態を示す模式図である。図5(B)は光輝性トナーが低電界下で転写された後の状態を示す模式図である。
次に、画像形成装置10で実行される「光輝性調整処理」の手順を簡単に説明する。
図6は「光輝性調整処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。「光輝性調整処理」の制御プログラムは、ROM36Bから読み出され、CPU36Aにより実行される。「光輝性調整処理」の制御プログラムは、通信部50を介して画像情報、画像形成指示及び画像形成情報(ユーザが設定した「光輝性指標」を含む)が取得されると開始される。なお、処理中に取得された情報は、ワークエリアであるRAM36Cに記憶されて適宜使用される。
・アジピン酸ジメチル:74部
・テレフタル酸ジメチル:192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部、
・結着樹脂:160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
・カルナバワックス(東亜化成(株)製、RC−160):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
・樹脂粒子分散液: 380部
・離型剤分散液: 72部
・金属顔料粒子分散液: 140部
加熱処理後のトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部とを、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを作製した。
・フェライト粒子(体積平均粒子径:35μm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体:1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC−72、キャボット社製):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒子径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
前記トナー:36部と前記キャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
以下の方法により「光輝性と転写電流値との関係」を取得した。
試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、一次転写電流値を5μAから50μAの範囲で5μA間隔で変更して、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成した。
5:粒子感と光学的効果が調和している。
4:やや粒子感、光学的効果がある。
3:普通の感覚
2:ぼけた感じがする
1:全く粒子感、光学的効果がない。
12 感光体
15 帯電装置
16 潜像形成装置
18 現像装置
20 転写部材
22 清掃装置
22A 清掃ブレード
24 除電装置
26 定着装置
27 駆動部
30A 記録媒体
30 電源
31 転写装置
32A 転写領域
32 電源
34 搬送経路
36 制御部
40 操作表示部
42 画像処理部
44 画像メモリ
46 画像形成部
48 記憶部
50 通信部
52 外部装置
60 金属顔料を含有するトナー粒子
62 金属顔料を含有しないトナー粒子
Claims (2)
- 画像情報に基づいて感光体上に潜像を形成する潜像形成手段と、
平板状の金属顔料を含有し、平均長軸長さが7μm以上20μm以下であり平均厚みが1μm以上3μm以下である扁平形状のトナー粒子と、金属顔料を含有しないトナー粒子とを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記潜像を現像して前記感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
前記感光体と被転写体との間に転写電界を印加して前記感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体へ転写する転写手段と、
予め定めた複数の光輝性レベルのうちの高い光輝性レベルを得る場合には、
前記感光体と前記被転写体との間に印加する転写電界を低くして、前記金属顔料を含有しないトナー粒子の転写量を抑制し、
予め定めた複数の光輝性レベルのうちの低い光輝性レベルを得る場合には、
前記感光体と前記被転写体との間に印加する転写電界を高くして、前記扁平形状のトナー粒子と共に転写される、前記金属顔料を含有しないトナー粒子の転写量を増加させて、
前記被転写体に転写されるトナー像の光輝性を調整する調整手段と、
を備えた画像形成装置。 - 前記金属顔料の平均長軸長さが5μm以上12μm以下であり平均厚みが0.01μm以上0.5μm以下であり、
且つ扁平形状のトナー粒子の平均円形度が0.5以上0.9以下である、
請求項1に記載の画像形成装置。
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