JP6167959B2 - 光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDFInfo
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Description
請求項1に係る発明は、
結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有し、
前記トナー粒子の投影面積が最大となる面の円相当径の平均をD(μm)とし、前記面に垂直な厚みの最大値の平均をC(μm)としたとき、比(C/D)の値が0.07以下である光輝性トナーである。
前記光輝性顔料は金属顔料である、請求項1に記載の光輝性トナーである。
請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤である。
請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、
前記中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電工程と、
前記中間転写体除電工程によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
本実施形態の光輝性トナー(以下「トナー」と称する場合がある)は、結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均(以下「AB間距離」と称する場合がある)が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有する。
ここで、「長軸方向」とは、最も長い軸の方向を意味する。
図1は、トナー粒子の投影像を模式的に示した図である。
トナー粒子50は、例えば、扁平形状の光輝性顔料52及び54を含み、トナー粒子50自体も扁平形状である。そして、光輝性顔料52及び54は、トナー粒子50の長軸方向Yに沿って並んでいる。
またトナー粒子60は、例えば、扁平形状の光輝性顔料62を含み、トナー粒子60自体も扁平形状である。そして、光輝性顔料62の長軸方向が、トナー粒子60の長軸方向Yに対して角度を持って存在している。
まず、トナー粒子50におけるトナー粒子50の長軸方向Yの一端56において、トナー粒子50の表面に接し長軸方向Yに垂直な接線56Aと、光輝性顔料52又は54の表面に接し接線56Aに平行で接線56Aに最も近い接線56B(光輝性顔料54の接線)と、の距離56Cを求める。
同様に、トナー粒子50における長軸方向Yの他端58において、トナー粒子50の表面に接し長軸方向Yに垂直な接線58Aと、光輝性顔料52又は54の表面に接し接線58Aに平行で接線58Aに最も近い接線58B(光輝性顔料52の接線)と、の距離58Cを求める。
そして、距離56Cと距離58Cとの平均値が、トナー粒子50における前記AB間距離となる。
具体的には、まず、トナー0.1部、イオン交換水4部、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)0.01部を混ぜ分散液を作製する。次に、上記分散液をフロー式粒子像分析装置FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を用い、分散液中のトナー粒子4500個について投影像を観察する。個々のトナー粒子について前記方法により得られた前記AB間距離の値を平均し、「トナーに含まれるトナー粒子の前記AB間距離」を求める。
なお、前記観察によって得られたトナー粒子の投影像は、光輝性顔料の有無で像の明暗が異なるため、投影像の明るさによって光輝性顔料が存在する領域(暗部)と光輝性顔料が存在しない樹脂層の領域(明部)とを区別する。
例えば、一次転写電界の極性が正の場合、中間転写体の表面で立ち上がった状態のトナー粒子に含まれる光輝性顔料内において、静電誘導により、中間転写体に近い側に負電荷が集まり、中間転写体から遠い側に正電荷が集まることで、分極が生じる。
間距離が短い方が、画像のうち光輝性顔料が視認される領域の割合(密度)が高く、光輝性の高い画像となるからであると推測される。
また、トナー粒子の一端における前記接線Aと前記接線Bとの距離と、トナー粒子の他端における前記接線Aと前記接線Bとの距離と、のいずれもが前記範囲であることが望ましい。
トナーを平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して観察し、最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
なお、光輝性顔料における上記平均最大厚さC及び平均円相当径Dについても、トナー粒子の場合と同様に観察を行い、トナー粒子に含まれる光輝性顔料における最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
光輝性を有する画像としては、例えば、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるものが挙げられる。
一方、比(A/B)が100以下であれば、反射光を視認し得る視野角が狭すぎないため、角度によって黒っぽく見えてしまう現象が発生しにくい。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°するのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着時の荷重4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
(1)前記トナー粒子の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い。
(2)前記トナー粒子の厚み方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上である。
図2に示すトナー粒子2は、厚さLよりも円相当径が長い扁平形状のトナー粒子であり、扁平形状(具体的には鱗片状)の光輝性顔料4を含有している。
そのため、このトナー粒子中に含有される扁平形状の光輝性顔料のうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす光輝性顔料は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう(平行に近い方向に)並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する光輝性顔料粒子の割合が抑制されるため、前述の比(A/B)の範囲が達成されるやすいと考えられる。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、扁平形状の光輝性顔料と、を含んで構成され、必要に応じて、離型剤と、その他添加剤と、を含んでもよい。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛等の金属粉末、酸化チタンや黄色酸化鉄を被覆した雲母、硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩などの被覆薄片状無機結晶基質、単結晶板状酸化チタン、塩基性炭酸塩、酸オキシ塩化ビスマス、天然グアニン、薄片状ガラス粉、金属蒸着された薄片状ガラス粉などが挙げられ、光輝性を有するものならば特に制限はない。光輝性顔料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光輝性顔料として金属顔料を用いる場合、その他の光輝性顔料を用いた場合に比べ、特に前記トナー粒子から中間転写体への電荷の注入が起こりやすいと考えられる。しかしながら本実施形態では、前記AB間距離が前記範囲であるため、前記電荷の注入が抑制され、それに起因するトナー粒子の飛び散り由来の画像欠陥が抑制されると考えられる。
光輝性顔料における比(C/D)の値は、0.700以下が好ましく、0.005以上0.1以下がより好ましく、0.01以上0.1以下がさらに好ましい。光輝性顔料の比(C/D)が0.005以上であることにより、トナー造粒の際の撹拌ストレスに対して強いという利点がある。また、光輝性顔料の比(C/D)が0.700以下であることにより、0.700よりも大きい場合に比べて高い光輝性が得られやすい。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
前記の通り、トナー粒子は扁平形状である。すなわち平均最大厚さCの値が平均円相当径Dの値よりも小さい。
また、トナー粒子における比(C/D)の値は、0.700以下が好ましく、0.005以上0.500以下がより好ましく、0.010以上0.200以下がさらに好ましく、0.050以上0.100以下が特に好ましい。比(C/D)が0.005以上であることにより、トナー粒子の強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料がトナー粒子から露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。また、比(C/D)が0.700以下であることにより、0.700よりも大きい場合に比べて高い光輝性が得られやすい。
前記(2)に示すとおり、トナー粒子の厚み方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合(個数基準)が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上であることが好ましい。更には、上記割合が70%以上95%以上であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
上記の割合が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
トナーをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤を用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機(本実施形態においては、LEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を使用)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。この観察サンプルを透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナー粒子について、トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
トナー粒子の体積平均粒径は1μm以上30μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上20μm以下である。なお、本実施形態のトナー粒子のように扁平形状である場合、上記体積平均粒径の値は球相当径の体積平均値を表す。
具体的には、上記体積平均粒径D50vは、マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒子径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒子径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒子径を体積D84v、数D84pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として算出される。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
また、前記第5樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.5μm以上3μm以下が挙げられ、1.0μm以上2.3μm以下がより好ましく、1.2μm以上2.0μm以下がさらに好ましい。
また、前記第1凝集粒子、前記第2凝集粒子、前記第3凝集粒子、前記第4凝集粒子、前記第5樹脂粒子、及び第6トナー粒子はいずれも、必要に応じて離型剤やその他の添加剤を含んでもよい。
また、上記(2)の方法においては、例えば、前記第3凝集粒子の代わりに又は前記第3凝集粒子と共に、上記(3)の方法で用いられる前記第6トナー粒子を用い(すなわち前記第3粒子分散液として前記第6トナー粒子を含む分散液を用い)てもよい。
以下、上記(1)〜(3)の方法について詳しく説明する。
(1)の方法では、例えば、まず結着樹脂の粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備し、前記樹脂粒子分散液中において前記結着樹脂の粒子を凝集させ、前記第1凝集粒子を形成する(すなわち、前記粒子の凝集体が目的とする体積平均粒径になるまで凝集を続ける)ことで、第1粒子分散液を得る。
そして、凝集工程中の第1粒子分散液に、光輝性顔料の粒子を含む光輝性顔料分散液を添加し、さらに凝集させて第1凝集粒子と光輝性顔料の粒子とを含む凝集体(前記第2凝集粒子)を形成させ、前記第2凝集粒子を融合させて、トナー粒子を得る。
第1粒子分散液は、前記の通り、例えば、樹脂粒子分散液中において前記結着樹脂の粒子を凝集させることで得る。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
体積平均粒子径が100nm以上では、使用される結着樹脂の特性にも影響されるが、一般的に離型剤成分がトナー中に取り込まれやすくなる。また、500nm以下の場合には、トナー中の離型剤の分散状態が良好となる。
第1粒子分散液に添加する光輝性顔料分散液の調製は、公知の分散方法が利用され、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル、アルティマイザーなどの一般的な分散手段が採用される。光輝性顔料は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質と共に分散される。分散させた光輝性顔料の体積平均粒子径は20μm以下であればよいが、3μm以上16μm以下の範囲であれば、凝集性を損なうことなく且つトナー粒子中の光輝性顔料の分散が良好となる点で望ましい。
また、トナー粒子が結着樹脂及び光輝性顔料以外に離型剤やその他の添加剤を含む場合は、光輝性顔料のほかに前記離型剤やその他の添加剤も、第1粒子分散液に添加することで混合分散液を得る。離型剤を添加する場合は、離型剤の粒子を含む離型剤分散液として添加してもよい。
ただし、第2凝集粒子の形成においては、凝集剤として、特にアルミニウム塩およびその重合体の無機金属塩を用いることが好適である。より狭い粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合型の無機金属塩重合体の方が、より適している。
さらに、凝集剤として、アルミニウムを含む4価の無機金属塩の重合体を用いることが、狭い粒度分布を得るためには望ましい。
また、前記樹脂で被覆した場合には、該樹脂も融合しコア凝集粒子を被覆する。
前記加熱の時間としては、融合がされる程度行えばよく、0.5時間以上10時間以下程度行えばよい。
融合して得たトナー粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てもよい。
(2)の方法では、例えば、まず、トナー粒子の製造方法として公知である凝集法と同様の方法で第3凝集粒子を形成させる。具体的には、例えば、トナー粒子を構成する材料の粒子の分散液(前記樹脂粒子分散液、前記光輝性顔料分散液、及び必要に応じて前記離型剤分散液)をそれぞれ調製して混合し、その混合分散液中で前記粒子を凝集させて前記第3凝集粒子を形成することで第3粒子分散液を得る。
そして、凝集工程中の第3粒子分散液に、前記(1)の方法でトナー粒子を製造する過程で得られる第1粒子分散液を添加し、さらに凝集を続けることで、第1凝集粒子と第3凝集粒子とを含む凝集体(前記第4凝集粒子)を形成させ、前記第4凝集粒子を融合させて、トナー粒子を得る。
樹脂粒子分散液、光輝性顔料分散液、及び離型剤分散液の調製方法は、前記の通りである。そして、樹脂粒子分散液、光輝性顔料分散液、並びに必要に応じて離型剤分散液及びその他の添加剤を混合することで、前記トナー粒子を構成する材料の粒子を含んだ混合分散液が得られる。
混合分散液中において第1凝集粒子と第3凝集粒子とを凝集させる工程において、用いる凝集剤、攪拌速度、加熱温度、pH等も、前記第2凝集粒子の形成と同様である。
ただし、第3粒子分散液の調製においては、得られる第3凝集粒子の体積平均粒径を、目的とするトナー粒子の体積平均粒径よりも5μm程度小さい値とすることが望ましい。第3凝集粒子の体積平均粒径としては、例えば2μm以上6μm以下が挙げられる。
第4凝集粒子を形成及び融合する工程では、前記第2凝集粒子を形成及び融合する工程において、前記混合分散液の代わりに、前記第3粒子分散液と前記第1粒子分散液と(必要に応じて前記離型剤分散液とその他の添加剤と)を含む分散液を用いる以外は、凝集剤の種類、トナー粒子の比(C/D)を制御する方法等を含め、第2凝集粒子を形成及び融合する工程と同様である。
融合によって得たトナー粒子は、前記(1)の方法と同様に、冷却工程、固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程を経てもよい。
第5樹脂粒子を製造する方法としては、例えば、前記第1粒子分散液中の前記第1凝集粒子を融合させる方法のほかに、トナーの製造方法として公知である転相乳化法や混錬・粉砕法等によって、目的とする体積平均粒径の第5樹脂粒子を得る方法が挙げられる。
なお、第6トナー粒子の体積平均粒径は、前記第3凝集粒子の体積平均粒径と同様である。
サンプルミルによって前記付着を行う場合、具体的には、例えば、乾燥させた第5樹脂粒子及び第6トナー粒子をサンプルミルに投入し、攪拌することで第5樹脂粒子を第6トナー粒子の表面に衝突させることで、トナー粒子を得る。前記攪拌の回転数としては、例えば10000rpm以上15000rpm以下の範囲が挙げられ、攪拌時間としては、例えば60秒以上300秒以下の範囲が挙げられる。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
なお、磁性粉分散型キャリア、樹脂含浸型キャリア、及び導電性粒子分散型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等、その他添加剤を含ませてもよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、トナー画像が一次転写された中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
ここで、各画像形成ユニット150Y、150M、150C、150K、150Bは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット150Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット150Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、メタリック(B)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット150M、150C、150K、150Bの説明を省略する。
なお、ここでは露光装置119Yとして、スペースの関係上、小型化が実現されるLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザビーム等による静電荷像形成手段を用いてもよい。ただし、光源の波長は感光体の分光感度領域内とする。例えば半導体レーザを用いた場合、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流であるが、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得る面発光型のレーザ光源も有効である。
また、中間転写ベルト133は、駆動ロール112、支持ロール113及びバイアスロール114の3つのロールによって支持され、感光体111Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。そして駆動ロール112は、中間転写ベルト133に蓄積した電荷を除電する中間転写体除電手段を兼ねている。
中間転写ベルト133表面に、イエローのトナー画像が一次転写され、更にマゼンタ、シアン、ブラック、及びメタリックの各色のトナー画像が順次一次転写され、積層された後、駆動ロール112によって除電される。
更に、JISのK−6255:1996の反発弾性試験法に規定する反発弾性(以下単に反発弾性という)が4%以上のクリーニングブレードはブレードエッジのトナー掻き取りの往復運動が起こりやすくなるため、トナーすりぬけが発生しにくい。また、反発弾性が85%以下のクリーニングブレードは、ブレード鳴きやブレード捲れが発生しにくい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図4に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール216及び露光のための開口部218が備えられた筐体217により、感光体207(像保持体の一例)と、感光体207の周囲に備えられた帯電ロール208(帯電手段の一例)、現像装置211(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置213(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図4中、209は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、212は一次転写ロール(一次転写手段の一例)、220は中間転写ベルト(中間転写体の一例)、222は中間転写ベルト除電手段を兼ねた駆動ロール(中間転写体除電手段の一例)、224は支持ロール、226は二次転写ロール(二次転写手段の一例)、228は定着器(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである
<結着樹脂の合成>
・アジピン酸ジメチル:74部
・テレフタル酸ジメチル:192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部、
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津社製:DSC−50)を用い、室温(25℃)から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移温度は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とした。結着樹脂のガラス転移温度は63.5℃であった。
・結着樹脂:160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記成分を1000mlのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学(株)製)により攪拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに90rpmで攪拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え、転相乳化させ、脱溶剤することにより樹脂粒子分散液(固形分濃度:30%)を得た。樹脂粒子分散液中における樹脂粒子の体積平均粒子径は、162nmであった。
・カルナバワックス(東亜化成(株)製、RC−160 ):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒子径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、溶解し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、光輝性顔料粒子(アルミニウム顔料)を分散させてなる光輝性顔料分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
−第1凝集粒子(1)の調製−
・樹脂粒子分散液:450部
・離型剤分散液 :50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
次に、光輝性顔料分散液365部を追添加し、光輝性顔料の表面に前記第1凝集粒子(1)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第2凝集粒子(1)を形成した。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第2凝集粒子(1)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子1を得た。
また、トナー粒子1について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は10μm、トナー粒子の比(C/D)は0.06、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は83%であった。
なお、トナー粒子に含まれる光輝性顔料粒子の比(C/D)は0.01、体積抵抗率は1×10−3Ω・cmである。
−第3凝集粒子(2)の調製−
・樹脂粒子分散液: 241.6部
・離型剤分散液: 25部
・光輝性顔料分散液: 100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で1.5時間ほど保持し、体積平均粒径5.1μmの第3凝集粒子(2)を形成した。
次に、前記トナー粒子1の作製過程で得られる第1凝集粒子(1)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(1)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(2)を形成した。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(2)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子2を得た。
また、トナー粒子2について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は10.8μm、トナー粒子の比(C/D)は0.06、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は85%であった。
−第5樹脂粒子(3)の調製−
前記トナー粒子1の作製過程で得られる第1凝集粒子(1)の分散液のpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第1凝集粒子(1)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後15μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して第5樹脂粒子(3)を得た。第5樹脂粒子(3)の体積平均粒径を表1に示す。
前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液のpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第3凝集粒子(2)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して第6トナー粒子(3)を得た。
得られた第5樹脂粒子(3)を100部と、第6トナー粒子(3)を200部と、をサンプルミル(協立理工社製、型番:SK−M 10)に入れ、回転数13000rpmで8分間攪拌することによりトナー粒子3を得た。
また、トナー粒子3について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は8.5μm、トナー粒子の比(C/D)は0.12、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は68%であった。
−第1凝集粒子(4)の調製−
・樹脂粒子分散液:450部
・離型剤分散液:50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
次に、前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(4)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(4)を形成した。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(4)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子4を得た。
また、トナー粒子4について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は8.2μm、トナー粒子の比(C/D)は0.07、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は79%であった。
・樹脂粒子分散液: 241.6部
・離型剤分散液: 25部
・光輝性顔料分散液: 100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、体積平均粒径10.4μmの凝集粒子(11)を形成した。
また、トナー粒子11について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は11.1μm、トナー粒子の比(C/D)は0.074、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は94%であった。
−第1凝集粒子(12)の調製−
・樹脂粒子分散液: 450部
・離型剤分散液:50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
次に、前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(12)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(12)を形成した。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(12)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子12を得た。
また、トナー粒子12について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は12.4μm、トナー粒子の比(C/D)は0.08、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は73%であった。
上記トナー粒子を100部と、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部と、をサンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを作製した。
・フェライト粒子(体積平均粒子径:35μm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロアクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm):1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
まず、パーフルオロアクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成用溶液を調合した。次いでこの被覆層形成用溶液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
前記トナー:36部と前記キャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
以下の方法によりベタ画像を形成した。
試料となる現像剤を、中間転写方式であり、かつ、中間転写体所伝手段を有する画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600)の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着時の荷重4.0kg/cm2にて、10cm×10cmのトナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成した。
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。結果を表1に示す。
得られたベタ画像について、画像の境界部分(進行方向の上流側及び下流側における画像部と非画像部との境界部分)のトナーの飛び散り(画像部から非画像部へのトナーの飛び散り)について目視で観察を行った。評価基準は以下の通りであり、結果を表1に示す。
G1:上流側、下流側ともに飛び散りが確認できない。
G2:上流側に僅かに観察されるが下流側には確認できない。
G3:上流側、下流側ともに飛び散りが確認できるが許容範囲である。
G4:飛び散りが許容範囲を超えている。
また上記結果から、本実施例では、比較例2に比べ、高い比(A/B)の値が高いことから、光輝性の高い画像が得られることがわかる。
4、52、54、62 光輝性顔料
56、66 一端
56A、56B、58A、58B、66A、66B、68A、68B 接線
58、68 他端
111Y、111M、111C、111K、111B 感光体
112、222 駆動ロール
113、224 支持ロール
114 バイアスロール
115Y、115M、115C、115K、115B クリーニング装置
116 ベルトクリーナー
117Y、117M、117C、117K、117B、212 一次転写ロール
118Y、118M、118C、118K、118B 帯電ロール
119Y、119M、119C、119K、119B、209 露光装置
120Y、120M、120C、120K、120B 現像装置
133、220 中間転写ベルト
134、226 二次転写ロール
135、228 定着器
140Y、140M、140C、140K、140B トナーカートリッジ
150Y、150M、150C、150K、150B 画像形成ユニット
160 電圧印加装置
200 プロセスカートリッジ
207 感光体
208 帯電ロール
211 現像装置
213 感光体クリーニング装置
216 取り付けレール
217 筐体
218 開口部
300、P 記録紙
Y 長軸方向
Claims (7)
- 結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有し、
前記トナー粒子の投影面積が最大となる面の円相当径の平均をD(μm)とし、前記面に垂直な厚みの最大値の平均をC(μm)としたとき、比(C/D)の値が0.07以下である光輝性トナー。 - 前記光輝性顔料は金属顔料である、請求項1に記載の光輝性トナー。
- 請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤。
- 請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、
前記中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電工程と、
前記中間転写体除電工程によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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