JP6167959B2 - 光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
特許文献1には、少なくとも顔料が結着樹脂中に分散されてなる扁平なトナー粒子よりなる電子写真用トナーであって、前記顔料が扁平なものであり、かつ、前記顔料を3個以下含有するトナー粒子が全トナー粒子中の75個数%以上であることを特徴とする電子写真用トナーが開示されている。
特許文献2には、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるトナーが開示されている。
特開2010−256613号公報 特開2012−032765号公報
本発明の課題は、トナー画像が中間転写体に転写された後に画像部から非画像部へトナーが飛び散ることに由来する画像欠陥が抑制される光輝性トナーを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有し、
前記トナー粒子の投影面積が最大となる面の円相当径の平均をD(μm)とし、前記面に垂直な厚みの最大値の平均をC(μm)としたとき、比(C/D)の値が0.07以下である光輝性トナーである。
請求項2に係る発明は、
前記光輝性顔料は金属顔料である、請求項1に記載の光輝性トナーである。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤である。
請求項4に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。
請求項5に係る発明は、
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項6に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、
前記中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電工程と、
前記中間転写体除電工程によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、前記接線Aと接線Bとの距離の平均が前記範囲よりも短い場合に比べ、前記トナーの飛び散りに由来する画像欠陥が抑制される光輝性トナーが提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記光輝性顔料が金属顔料であっても、前記接線Aと接線Bとの距離の平均が前記範囲よりも短い場合に比べ、前記トナーの飛び散りに由来する画像欠陥が抑制される光輝性トナーが提供される。
請求項3〜7に係る発明によれば、前記接線Aと接線Bとの距離の平均が前記範囲よりも短いトナー粒子を有するトナーを用いた場合に比べ、前記トナーの飛び散りに由来する画像欠陥が抑制される静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法が提供される。
前記接線Aと接線Bとの距離の平均の求め方を説明するための図である。 本実施形態のトナー粒子の一例を概略的に示す断面図である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法の実施形態について詳細に説明する。
[光輝性トナー]
本実施形態の光輝性トナー(以下「トナー」と称する場合がある)は、結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均(以下「AB間距離」と称する場合がある)が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有する。
ここで、「長軸方向」とは、最も長い軸の方向を意味する。
以下、トナー粒子の前記AB間距離について図を用いて説明する。
図1は、トナー粒子の投影像を模式的に示した図である。
トナー粒子50は、例えば、扁平形状の光輝性顔料52及び54を含み、トナー粒子50自体も扁平形状である。そして、光輝性顔料52及び54は、トナー粒子50の長軸方向Yに沿って並んでいる。
またトナー粒子60は、例えば、扁平形状の光輝性顔料62を含み、トナー粒子60自体も扁平形状である。そして、光輝性顔料62の長軸方向が、トナー粒子60の長軸方向Yに対して角度を持って存在している。
トナー粒子50における前記AB間距離は、以下のようにして求める。
まず、トナー粒子50におけるトナー粒子50の長軸方向Yの一端56において、トナー粒子50の表面に接し長軸方向Yに垂直な接線56Aと、光輝性顔料52又は54の表面に接し接線56Aに平行で接線56Aに最も近い接線56B(光輝性顔料54の接線)と、の距離56Cを求める。
同様に、トナー粒子50における長軸方向Yの他端58において、トナー粒子50の表面に接し長軸方向Yに垂直な接線58Aと、光輝性顔料52又は54の表面に接し接線58Aに平行で接線58Aに最も近い接線58B(光輝性顔料52の接線)と、の距離58Cを求める。
そして、距離56Cと距離58Cとの平均値が、トナー粒子50における前記AB間距離となる。
トナー粒子60においても、まず、トナー粒子60の一端66における接線66Aと接線66Bとの距離66Cと、他端68における接線68Aと接線68Bとの距離68Cと、の平均を前記AB間距離とする。
また、トナーに含まれるトナー粒子の前記AB間距離を実際に測定する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
具体的には、まず、トナー0.1部、イオン交換水4部、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)0.01部を混ぜ分散液を作製する。次に、上記分散液をフロー式粒子像分析装置FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を用い、分散液中のトナー粒子4500個について投影像を観察する。個々のトナー粒子について前記方法により得られた前記AB間距離の値を平均し、「トナーに含まれるトナー粒子の前記AB間距離」を求める。
なお、前記観察によって得られたトナー粒子の投影像は、光輝性顔料の有無で像の明暗が異なるため、投影像の明るさによって光輝性顔料が存在する領域(暗部)と光輝性顔料が存在しない樹脂層の領域(明部)とを区別する。
本実施形態の光輝性トナーは、上記構成であるため、前記AB間距離が前記範囲よりも短い場合に比べ、前記トナーの飛び散りに由来する画像欠陥が抑制される。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
前記の通り本実施形態のトナーが有するトナー粒子は、扁平形状の光輝性顔料を含み、かつ、トナー粒子自体も扁平形状である。上記トナーを用いて画像形成を行う場合、光輝性顔料が導電性を有する(例えば体積抵抗率10Ω・cm未満である)ことにより、中間転写体にトナー像を転写する工程(一次転写工程)において、転写されたトナー粒子が電界(一次転写電界)により立ち上がった状態(すなわち、トナー粒子の長軸方向が、中間転写体の表面に平行な方向よりも中間転写体の表面に垂直な方向に近い状態)になっていることが分かってきた。そしてトナー粒子内に含まれる光輝性顔料は、一次転写電界に起因する静電誘導によって分極すると考えられる。
以下、一例として、トナー及び像保持体を負に帯電させ、かつ、トナー画像を像保持体から中間転写体に一次転写させる一次転写手段によって印加する電界(一次転写電界)の極性が正である形態について説明する。
例えば、一次転写電界の極性が正の場合、中間転写体の表面で立ち上がった状態のトナー粒子に含まれる光輝性顔料内において、静電誘導により、中間転写体に近い側に負電荷が集まり、中間転写体から遠い側に正電荷が集まることで、分極が生じる。
このとき、前記AB間距離が前記範囲よりも短いと、トナー粒子に含まれる光輝性顔料と中間転写体表面との間の樹脂層が薄いため、前記中間転写体に近い側に集まった負電荷が中間転写体に注入されやすくなる。前記負電荷の注入が起きると、トナー粒子は全体として、負電荷が少ない状態になる(低帯電化する)か、又は正に帯電した状態になる(逆極性化する)ことで、中間転写体表面への静電的付着力が低下する。
一方、トナー画像が転写された中間転写体は、一次転写電界によって、負電荷が中間転写体の表側(トナー画像と接する面の側)に、正電荷が中間転写体の裏側(トナー画像と接する面と反対側)に分極する。そしてその後、中間転写体除電手段によって中間転写体の裏側の面が除電されると、中間転写体の表側の面に負電荷が残った状態になるため、前記低帯電化又は逆極性化したトナー粒子にとって、除電された後の中間転写体表面の方が静電的に付着しやすくなる。そして、中間転写体除電手段よりも中間転写体の進行方向上流側のトナー粒子が、中間転写体除電手段よりも前記進行方向下流側の中間転写体表面に引き寄せられて飛び散ることにより、トナー画像に欠陥が生じるものと考えられる。特に、中間転写体除電手段よりも前記進行方向上流側が画像部であり、かつ、中間転写体除電手段よりも前記進行方向下流側が非画像部であるときに、前記トナー粒子の飛び散りが起こると、前記トナー画像の欠陥がより顕著になると考えられる。
これに対して本実施形態では、前記AB間距離が前記範囲であるため、前記AB間の距離が前記範囲よりも短い場合に比べ、トナー粒子に含まれる光輝性顔料と中間転写体表面との間の樹脂層が厚く、前記負電荷の注入が起こりにくくなる。そのため、前記トナー粒子の飛び散りに起因する前記トナー画像の欠陥が抑制されるのであると推測される。
以上、トナー及び像保持体を負に帯電させ一次転写電界の極性が正である形態を例にとって説明したが、この形態に限られず、トナー及び像保持体を正に帯電させ一次転写電界の極性が負である形態でもよい。
なお、本実施形態では、前記AB間距離が前記範囲であるため、前記AB間距離が前記範囲よりも長い場合に比べて光輝性の高い画像が得られる。その理由は定かではないが、記録媒体に定着された後の定着画像では、トナー粒子が倒れた状態で配置され、前記AB
間距離が短い方が、画像のうち光輝性顔料が視認される領域の割合(密度)が高く、光輝性の高い画像となるからであると推測される。
なお、前記AB間距離は、1.3μm以上2.7μm以下がより好ましく、1.5μm以上2.5μm以下がさらに好ましい。
また、トナー粒子の一端における前記接線Aと前記接線Bとの距離と、トナー粒子の他端における前記接線Aと前記接線Bとの距離と、のいずれもが前記範囲であることが望ましい。
本実施形態において「トナー粒子が扁平形状である」とは、トナー粒子の投影面積が最大となる面(以下「扁平面」と称する場合がある)の円相当径の平均(以下「平均円相当径」と称する場合がある)をD(μm)とし、前記扁平面に垂直な厚みの最大値の平均(以下「平均最大厚さ」と称する場合がある)をC(μm)としたとき、Cの値がDの値よりも小さい形状であることを言う。
ここで、トナー粒子における上記平均最大厚さC及び平均円相当径Dは、以下の方法により測定される。
トナーを平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して観察し、最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
また本実施形態において「光輝性顔料が扁平形状である」とは、トナー粒子の場合と同様に、平均最大厚さCが平均円相当径Dよりも小さい形状であることをいう。
なお、光輝性顔料における上記平均最大厚さC及び平均円相当径Dについても、トナー粒子の場合と同様に観察を行い、トナー粒子に含まれる光輝性顔料における最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
本実施形態において「光輝性」とは、形成された画像を視認した際に金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
光輝性を有する画像としては、例えば、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるものが挙げられる。
比(A/B)が2以上であることは、入射光が入射する側(上記受光角が負の側)への反射よりも入射する側とは反対側(上記受光角が正の側)への反射が多いことを表し、入射した光の乱反射が抑制されていることを表す。入射した光が様々な方向へ反射する乱反射が生じた場合、その反射光を目視にて確認すると色がくすんで見える。そのため、比(A/B)が2以上である場合、その反射光を視認すれば光沢が確認されるようになり光輝性に優れる。
一方、比(A/B)が100以下であれば、反射光を視認し得る視野角が狭すぎないため、角度によって黒っぽく見えてしまう現象が発生しにくい。
尚、上記比(A/B)は、更に20以上90以下であることがより好ましく、40以上80以下であることが特に好ましい。
・変角光度計による比(A/B)の測定
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°するのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
次いで、比(A/B)の測定方法について説明する。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着時の荷重4.0kg/cmにて、トナー載り量が4.5g/cmのベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。
本実施形態の光輝性トナーは、前述の比(A/B)を満たす観点から下記(1)乃至(2)の要件を満たすことが好ましい。
(1)前記トナー粒子の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い。
(2)前記トナー粒子の厚み方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上である。
ここで、図2に上記(1)乃至(2)の要件を満たすトナー粒子の一例を概略的に示す断面図を示す。尚、図2に示す概略図は、トナー粒子の厚み方向への断面図である。
図2に示すトナー粒子2は、厚さLよりも円相当径が長い扁平形状のトナー粒子であり、扁平形状(具体的には鱗片状)の光輝性顔料4を含有している。
本実施形態では、定着工程において定着部材からの物理的な圧力によって、扁平形状のトナー粒子が、その扁平な面側が記録媒体表面と相対するよう(平行に近い方向に)並ぶと考えられる。
そのため、このトナー粒子中に含有される扁平形状の光輝性顔料のうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす光輝性顔料は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう(平行に近い方向に)並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する光輝性顔料粒子の割合が抑制されるため、前述の比(A/B)の範囲が達成されるやすいと考えられる。
以下、本実施形態に係るトナーの詳細について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、扁平形状の光輝性顔料と、を含んで構成され、必要に応じて、離型剤と、その他添加剤と、を含んでもよい。
−光輝性顔料−
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛等の金属粉末、酸化チタンや黄色酸化鉄を被覆した雲母、硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩などの被覆薄片状無機結晶基質、単結晶板状酸化チタン、塩基性炭酸塩、酸オキシ塩化ビスマス、天然グアニン、薄片状ガラス粉、金属蒸着された薄片状ガラス粉などが挙げられ、光輝性を有するものならば特に制限はない。光輝性顔料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記光輝性顔料の中でも、特に鏡面反射強度の観点で、金属粉末等の金属顔料が好ましく、その中でも特に、入手容易でトナー粒子を扁平形状にしやすい等の観点からアルミニウムが最も好ましい。
光輝性顔料として金属顔料を用いる場合、その他の光輝性顔料を用いた場合に比べ、特に前記トナー粒子から中間転写体への電荷の注入が起こりやすいと考えられる。しかしながら本実施形態では、前記AB間距離が前記範囲であるため、前記電荷の注入が抑制され、それに起因するトナー粒子の飛び散り由来の画像欠陥が抑制されると考えられる。
光輝性顔料の体積抵抗率としては、例えば10Ω・cm未満が挙げられ、1×10−4Ω・cm以上1×10Ω・cm以下が好ましく、1×10−3Ω・cm以上1×10−2Ω・cm以下がより好ましい。
トナー粒子における光輝性顔料の含有量としては、例えば後述の結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上70質量部以下が好ましく、5質量部以上50質量部以下がより好ましい。
光輝性顔料は、前記の通り扁平形状である。
光輝性顔料における比(C/D)の値は、0.700以下が好ましく、0.005以上0.1以下がより好ましく、0.01以上0.1以下がさらに好ましい。光輝性顔料の比(C/D)が0.005以上であることにより、トナー造粒の際の撹拌ストレスに対して強いという利点がある。また、光輝性顔料の比(C/D)が0.700以下であることにより、0.700よりも大きい場合に比べて高い光輝性が得られやすい。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下より好ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
また、その他の添加剤として、前記光輝性顔料以外のその他の着色剤を含んでもよい。その他の着色剤は、公知の着色剤が挙げられ、目的の色味に応じて選択する。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
・トナー粒子の平均最大厚さCおよび平均円相当径D
前記の通り、トナー粒子は扁平形状である。すなわち平均最大厚さCの値が平均円相当径Dの値よりも小さい。
また、トナー粒子における比(C/D)の値は、0.700以下が好ましく、0.005以上0.500以下がより好ましく、0.010以上0.200以下がさらに好ましく、0.050以上0.100以下が特に好ましい。比(C/D)が0.005以上であることにより、トナー粒子の強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料がトナー粒子から露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。また、比(C/D)が0.700以下であることにより、0.700よりも大きい場合に比べて高い光輝性が得られやすい。
・トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度
前記(2)に示すとおり、トナー粒子の厚み方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合(個数基準)が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上であることが好ましい。更には、上記割合が70%以上95%以上であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
上記の割合が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
ここで、トナー粒子の断面の観察方法について説明する。
トナーをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤を用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機(本実施形態においては、LEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を使用)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。この観察サンプルを透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナー粒子について、トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
尚、「トナー粒子の断面における長軸方向」とは、前述の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いトナー粒子における厚み方向と直行する方向を表し、また「光輝性顔料の長軸方向」とは、光輝性顔料における長さ方向を表す。
・トナー粒子の体積平均粒径
トナー粒子の体積平均粒径は1μm以上30μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上20μm以下である。なお、本実施形態のトナー粒子のように扁平形状である場合、上記体積平均粒径の値は球相当径の体積平均値を表す。
具体的には、上記体積平均粒径D50vは、マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒子径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒子径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒子径を体積D84v、数D84pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v1/2として算出される。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
前記AB間距離が前記範囲のトナー粒子を製造する方法としては、例えば以下の(1)〜(3)の方法が挙げられる。
(1):結着樹脂の粒子が凝集した凝集体(以下「第1凝集粒子」と称する場合がある)を含む分散液(以下「第1粒子分散液」と称する場合がある)に、光輝性顔料を添加して混合分散液を調製する工程と、前記第1凝集粒子と前記光輝性顔料とを凝集させた凝集体(以下「第2凝集粒子」と称する場合がある)を形成する工程と、前記第2凝集粒子を融合する工程と、を経ることで、前記AB間距離が前記範囲のトナー粒子を製造する方法。
(2):結着樹脂の粒子と光輝性顔料とを含む凝集体(以下「第3凝集粒子」と称する場合がある)を含む分散液(以下「第3粒子分散液」と称する場合がある)に、前記第1粒子分散液を添加する工程と、前記第1凝集粒子と前記第3凝集粒子とを凝集させた凝集体(以下「第4凝集粒子」と称する場合がある)を形成する工程と、前記第4凝集粒子を融合する工程と、を経ることで、前記AB間距離が前記範囲のトナー粒子を製造する方法。
(3):結着樹脂の粒子(以下「第5樹脂粒子」と称する場合がある)と、結着樹脂及び光輝性顔料を含む粒子(以下「第6トナー粒子」と称する場合がある)と、を混合し、前記第6トナー粒子に前記第5樹脂粒子を機械的に付着させる工程を経ることで、前記AB間距離が前記範囲のトナー粒子を製造する方法。
前記第1凝集粒子の体積平均粒径としては、例えば1μm以上3μm以下が挙げられ、1.3μm以上2.7μm以下がより好ましく、1.5μm以上2.5μm以下がさらに好ましい。
また、前記第5樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.5μm以上3μm以下が挙げられ、1.0μm以上2.3μm以下がより好ましく、1.2μm以上2.0μm以下がさらに好ましい。
上記(1)〜(3)の方法のうち、より前記AB間距離を長くしやすい方法としては、例えば上記(2)の方法が挙げられる。
また、前記第1凝集粒子、前記第2凝集粒子、前記第3凝集粒子、前記第4凝集粒子、前記第5樹脂粒子、及び第6トナー粒子はいずれも、必要に応じて離型剤やその他の添加剤を含んでもよい。
なお、上記(1)又は(2)の方法においては、例えば、前記第1凝集粒子の代わりに又は前記第1凝集粒子と共に、上記(3)の方法で用いられる前記第5樹脂粒子を用い(すなわち前記第1粒子分散液として前記第5樹脂粒子を含む分散液を用い)てもよい。
また、上記(2)の方法においては、例えば、前記第3凝集粒子の代わりに又は前記第3凝集粒子と共に、上記(3)の方法で用いられる前記第6トナー粒子を用い(すなわち前記第3粒子分散液として前記第6トナー粒子を含む分散液を用い)てもよい。
以下、上記(1)〜(3)の方法について詳しく説明する。
−(1)の方法−
(1)の方法では、例えば、まず結着樹脂の粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備し、前記樹脂粒子分散液中において前記結着樹脂の粒子を凝集させ、前記第1凝集粒子を形成する(すなわち、前記粒子の凝集体が目的とする体積平均粒径になるまで凝集を続ける)ことで、第1粒子分散液を得る。
そして、凝集工程中の第1粒子分散液に、光輝性顔料の粒子を含む光輝性顔料分散液を添加し、さらに凝集させて第1凝集粒子と光輝性顔料の粒子とを含む凝集体(前記第2凝集粒子)を形成させ、前記第2凝集粒子を融合させて、トナー粒子を得る。
・第1粒子分散液の調製
第1粒子分散液は、前記の通り、例えば、樹脂粒子分散液中において前記結着樹脂の粒子を凝集させることで得る。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μmがさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
樹脂粒子分散液中で樹脂粒子を凝集させる方法としては、具体的には、例えば、樹脂粒子分散液に凝集剤を添加すると共に、樹脂粒子分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、結着樹脂のガラス転移温度(具体的には、例えば、結着樹脂のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱する。
凝集体の形成においては、例えば、樹脂粒子分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、樹脂粒子分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、樹脂粒子分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、例えば無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
第1凝集粒子の体積平均粒径を制御する方法としては、例えば、前記結着樹脂のガラス転移温度で加熱する時間を調整する方法が挙げられる。
なお、前記第1凝集粒子が離型剤を含む場合、例えば、樹脂粒子分散液の他に、離型剤の粒子を含む離型剤分散液を準備し、前記樹脂粒子分散液と離型剤分散液との混合液中において前記結着樹脂の粒子と離型剤の粒子とを凝集させる。
離型剤分散液の調製に際しては、離型剤を、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質と共に分散した後、離型剤の融解温度以上の温度に加熱すると共に、強いせん断力が付与されるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて分散処理する。この処理を経ることにより、離型剤分散液が得られる。分散処理の際、ポリ塩化アルミニウム等の無機化合物を分散液に添加してもよい。望ましい無機化合物としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、高塩基性ポリ塩化アルミニウム(BAC)、ポリ水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が望ましい。
分散処理により、体積平均粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液が得られる。なお、より望ましい離型剤粒子の体積平均粒子径は、100nm以上500nm以下である。
体積平均粒子径が100nm以上では、使用される結着樹脂の特性にも影響されるが、一般的に離型剤成分がトナー中に取り込まれやすくなる。また、500nm以下の場合には、トナー中の離型剤の分散状態が良好となる。
・第2凝集粒子の形成及び融合
第1粒子分散液に添加する光輝性顔料分散液の調製は、公知の分散方法が利用され、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル、アルティマイザーなどの一般的な分散手段が採用される。光輝性顔料は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質と共に分散される。分散させた光輝性顔料の体積平均粒子径は20μm以下であればよいが、3μm以上16μm以下の範囲であれば、凝集性を損なうことなく且つトナー粒子中の光輝性顔料の分散が良好となる点で望ましい。
光輝性顔料を第1粒子分散液に添加する方法としては、上記のように光輝性顔料分散液を調製してから添加してもよく、市販の光輝性顔料又は光輝性顔料分散液をそのまま添加してもよい。
また、トナー粒子が結着樹脂及び光輝性顔料以外に離型剤やその他の添加剤を含む場合は、光輝性顔料のほかに前記離型剤やその他の添加剤も、第1粒子分散液に添加することで混合分散液を得る。離型剤を添加する場合は、離型剤の粒子を含む離型剤分散液として添加してもよい。
第2凝集粒子の形成においては、例えば、光輝性顔料等の添加によって得られた混合分散液に凝集剤を添加し、攪拌しながら前記混合分散液のpHを酸性に調整して結着樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱する。それによって、混合分散液中で第1凝集粒子と光輝性顔料の粒子と(必要に応じて離型剤の粒子と)が凝集し、第2凝集粒子が形成する。
凝集剤としては、前記第1凝集粒子の調製に用いる凝集剤と同様のものが用いられる。
ただし、第2凝集粒子の形成においては、凝集剤として、特にアルミニウム塩およびその重合体の無機金属塩を用いることが好適である。より狭い粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合型の無機金属塩重合体の方が、より適している。
さらに、凝集剤として、アルミニウムを含む4価の無機金属塩の重合体を用いることが、狭い粒度分布を得るためには望ましい。
また、前記撹拌条件を調整することで、トナー粒子の比(C/D)を制御しやすくなる。より具体的には、第2凝集粒子を形成する段階で撹拌を高速に、かつより高温で加熱することによって比(C/D)が小さくなり、撹拌をより低速に、かつより低温で加熱することによって比(C/D)が大きくなる。なおpHとしては、2以上7以下の範囲が望ましい。
また、前記混合分散液中における凝集粒子が目的とする粒子径になったところで、前記樹脂粒子分散液を追添加することで(被覆工程)、コア凝集粒子の表面を樹脂で被覆した構成としてもよい。この場合、離型剤や光輝性顔料がトナー粒子表面に露出しにくくなるため、帯電性や現像性の観点で望ましい。追添加する場合、追添加前に凝集剤を添加したり、pH調整を行ったりしてもよい。
第2凝集粒子を融合する工程においては、前記第2凝集粒子を形成する工程に準じた攪拌条件下で、第2凝集粒子の懸濁液のpHを3以上9以下の範囲に上昇させることにより凝集の進行を止め、前記結着樹脂のガラス転移温度以上の温度で加熱を行う。
また、前記樹脂で被覆した場合には、該樹脂も融合しコア凝集粒子を被覆する。
前記加熱の時間としては、融合がされる程度行えばよく、0.5時間以上10時間以下程度行えばよい。
融合後に冷却し、トナー粒子を得る。また冷却の工程で、樹脂のガラス転移温度近傍(ガラス転移温度±10℃の範囲)で冷却速度を落とす、いわゆる徐冷をすることで結晶化を促進してもよい。
融合して得たトナー粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てもよい。
以上説明した(1)の方法によりトナー粒子を製造する場合において、前記AB間距離を制御する方法としては、例えば、第1凝集粒子の凝集の工程において凝集温度を結着樹脂のガラス転移温度−10℃以上−5℃以下にする方法が挙げられる。
−(2)の方法−
(2)の方法では、例えば、まず、トナー粒子の製造方法として公知である凝集法と同様の方法で第3凝集粒子を形成させる。具体的には、例えば、トナー粒子を構成する材料の粒子の分散液(前記樹脂粒子分散液、前記光輝性顔料分散液、及び必要に応じて前記離型剤分散液)をそれぞれ調製して混合し、その混合分散液中で前記粒子を凝集させて前記第3凝集粒子を形成することで第3粒子分散液を得る。
そして、凝集工程中の第3粒子分散液に、前記(1)の方法でトナー粒子を製造する過程で得られる第1粒子分散液を添加し、さらに凝集を続けることで、第1凝集粒子と第3凝集粒子とを含む凝集体(前記第4凝集粒子)を形成させ、前記第4凝集粒子を融合させて、トナー粒子を得る。
・第3粒子分散液の調製
樹脂粒子分散液、光輝性顔料分散液、及び離型剤分散液の調製方法は、前記の通りである。そして、樹脂粒子分散液、光輝性顔料分散液、並びに必要に応じて離型剤分散液及びその他の添加剤を混合することで、前記トナー粒子を構成する材料の粒子を含んだ混合分散液が得られる。
混合分散液中において第1凝集粒子と第3凝集粒子とを凝集させる工程において、用いる凝集剤、攪拌速度、加熱温度、pH等も、前記第2凝集粒子の形成と同様である。
ただし、第3粒子分散液の調製においては、得られる第3凝集粒子の体積平均粒径を、目的とするトナー粒子の体積平均粒径よりも5μm程度小さい値とすることが望ましい。第3凝集粒子の体積平均粒径としては、例えば2μm以上6μm以下が挙げられる。
・第4凝集粒子の形成及び融合
第4凝集粒子を形成及び融合する工程では、前記第2凝集粒子を形成及び融合する工程において、前記混合分散液の代わりに、前記第3粒子分散液と前記第1粒子分散液と(必要に応じて前記離型剤分散液とその他の添加剤と)を含む分散液を用いる以外は、凝集剤の種類、トナー粒子の比(C/D)を制御する方法等を含め、第2凝集粒子を形成及び融合する工程と同様である。
融合によって得たトナー粒子は、前記(1)の方法と同様に、冷却工程、固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程を経てもよい。
以上説明した(2)の方法によりトナー粒子を製造する場合において、前記AB間距離を制御する方法としては、例えば、第1凝集粒子の凝集の工程において凝集温度を結着樹脂のガラス転移温度−35℃以上−30℃以下にする方法が挙げられる。
−(3)の方法−
第5樹脂粒子を製造する方法としては、例えば、前記第1粒子分散液中の前記第1凝集粒子を融合させる方法のほかに、トナーの製造方法として公知である転相乳化法や混錬・粉砕法等によって、目的とする体積平均粒径の第5樹脂粒子を得る方法が挙げられる。
また、第6トナー粒子を製造する方法としては、例えば、前記第3粒子分散液中の前記第3凝集粒子を融合させる方法のほかに、トナーの製造方法として公知である混錬・粉砕法等によって、第6トナー粒子を得る方法が挙げられる。
なお、第6トナー粒子の体積平均粒径は、前記第3凝集粒子の体積平均粒径と同様である。
第6トナー粒子に第5樹脂粒子を機械的に付着させる方法としては、例えばサンプルミル等の湿式粉砕機を用いる方法が挙げられる。
サンプルミルによって前記付着を行う場合、具体的には、例えば、乾燥させた第5樹脂粒子及び第6トナー粒子をサンプルミルに投入し、攪拌することで第5樹脂粒子を第6トナー粒子の表面に衝突させることで、トナー粒子を得る。前記攪拌の回転数としては、例えば10000rpm以上15000rpm以下の範囲が挙げられ、攪拌時間としては、例えば60秒以上300秒以下の範囲が挙げられる。
以上説明した(3)の方法によりトナー粒子を製造する場合において、前記AB間距離を制御する方法としては、例えば、撹拌の工程において撹拌の時間を30秒以上60秒以下にする方法が挙げられる。
以上のようにして前記AB間距離が前記範囲のトナー粒子が得られる。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;マトリックス樹脂に導電性粒子が分散・配合された樹脂分散型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリア、樹脂含浸型キャリア、及び導電性粒子分散型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等、その他添加剤を含ませてもよい。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、トナー画像が一次転写された中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、トナー画像が一次転写された中間転写体を除電する中間転写体除電工程と、中間転写体除電工程によって除電された中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体としての感光体が複数、即ち画像形成ユニット(画像形成手段)が複数設けられたタンデム型の構成に係るものであり、中間転写体として中間転写ベルトを備えた中間転写方式の画像形成装置として構成されている。
本実施形態に係る画像形成装置は、図3に示すように、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの各色のトナー画像を形成する4つの画像形成ユニット150Y、150M、150C、150Kと、前記本実施形態の現像剤を用いてメタリックのトナー画像を形成する画像形成ユニット150Bが、間隔をおいて並列的に(タンデム状に)配置されている。なお、各画像形成ユニットは、中間転写ベルト133の回転方向下流側から、画像形成ユニット150B、150K、150C、150M、150Yの順に配列されている。
ここで、各画像形成ユニット150Y、150M、150C、150K、150Bは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット150Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット150Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、メタリック(B)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット150M、150C、150K、150Bの説明を省略する。
イエローの画像形成ユニット150Yは、像保持体としての感光体111Yを備えており、この感光体111Yは、図示の矢印A方向に沿って図示しない駆動手段によって予め定められたプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体111Yとしては、例えば、赤外領域に感度を持つ有機感光体が用いられる。
感光体111Yの上部には、帯電ロール(帯電手段)118Yが設けられており、帯電ロール118Yには、不図示の電源により予め定められた電圧が印加され、感光体111Yの表面が予め定められた電位に帯電される。
感光体111Yの周囲には、帯電ロール118Yよりも感光体111Yの回転方向下流側に、感光体111Yの表面を露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)119Yが配置されている。
なお、ここでは露光装置119Yとして、スペースの関係上、小型化が実現されるLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザビーム等による静電荷像形成手段を用いてもよい。ただし、光源の波長は感光体の分光感度領域内とする。例えば半導体レーザを用いた場合、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流であるが、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得る面発光型のレーザ光源も有効である。
感光体111Yの周囲には、露光装置119Yよりも感光体111Yの回転方向下流側に、イエロー色の現像剤を保持する現像剤保持体を備える現像装置(現像手段)120Yが配置されており、感光体111Y表面に形成された静電荷像を、イエロー色のトナーによって顕像化し、感光体111Y表面にトナー画像を形成する構成になっている。
感光体111Yの下方には、感光体111Y表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写ベルト133が、5つの感光体111Y,111M,111C,111K、111Bの下方に渡るように配置されている。この中間転写ベルト133は、一次転写ロール117Y(一次転写手段)によって感光体111Yの表面に押し付けられている。
また、中間転写ベルト133は、駆動ロール112、支持ロール113及びバイアスロール114の3つのロールによって支持され、感光体111Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。そして駆動ロール112は、中間転写ベルト133に蓄積した電荷を除電する中間転写体除電手段を兼ねている。
中間転写ベルト133表面に、イエローのトナー画像が一次転写され、更にマゼンタ、シアン、ブラック、及びメタリックの各色のトナー画像が順次一次転写され、積層された後、駆動ロール112によって除電される。
中間転写ベルト133を介して支持ロール113の反対側には中間転写ベルト133の外周面をクリーニングするベルトクリーナー116が支持ロール113に対して圧接するように設けられている。また、ベルトクリーナー116に対して中間転写ベルト133の回転方向上流側には、支持ロール113との間で電位差を生じさせることで中間転写ベルト133との間に電界を生じさせる配列手段である電圧印加装置160が設けられている。
中間転写ベルト133は、ベルト自体の強度が高く耐久性を満足出来ることからポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂を含有することが好ましい。また、中間転写ベルト133の表面抵抗率は、1×10Ω/□以上1×1014Ω/□以下の範囲が好ましい。表面抵抗率を制御するために、中間転写ベルト133には必要に応じて導電性フィラーが含有される。該導電性フィラーとしては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅合金などの金属または合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ−酸化インジウムまたは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、または、ポリアニリンなどの導電性ポリマーなどが単独又は2種以上の併用により用いられる。中でも、導電性フィラーとしては、コストの点でカーボンブラックが好適である。また、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を添加してもよい。
また、感光体111Yの周囲には、一次転写ロール117Yよりも感光体111Yの回転方向(矢印A方向)下流側に、感光体111Yの表面に残留したトナーやリトランスファーしたトナーを清掃するためのクリーニング装置115Yが配置されている。クリーニング装置115Yは、上記のようにクリーニングブレード方式の装置が用いられる。クリーニング装置115Yにおけるクリーニングブレードは、感光体111Yの表面にカウンター方向に圧接するように取り付けられている。
クリーニングブレードの材質としては、特にその制限はなく、様々な弾性体が用いられる。具体的な弾性体としては、ポリウレタン弾性体、シリコーンゴム、クロロプレンゴム等の弾性体が挙げられる。
ポリウレタン弾性体としては、一般にイソシアネートとポリオールおよび各種水素含有化合物との付加反応を経て合成されるポリウレタンが用いられている。これは、ポリオール成分として、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル系ポリオールや、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクタム系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール等のポリエステル系ポリオールを用い、イソシアネート成分として、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート;を用いてウレタンプレポリマーを調製し、これに硬化剤を加えて、型内に注入し、架橋硬化させた後、常温(25℃)で熟成することによって製造されている。上記硬化剤としては、通常、1,4−ブタンジオール等の二価アルコールとトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三価以上の多価アルコールとが併用される。
クリーニングブレードのゴム硬度(JIS K6253−3:2012 デュロメータ タイプAに準拠する)が50°以上であれば、クリーニングブレードが摩耗しにくいために、トナーすり抜けが発生しにくい。ゴム硬度が100°以下であればクリーニングブレードが硬すぎないため像保持体の摩耗が進行しにくく、クリーニング性能が劣化しにくい。
また、試料の伸びが300%のときの引っ張り応力を示す300%モジュラスが80kgf/cm以上であればブレードエッジが変形しやすく、ちぎれやすくなりにくいため、クリーニングブレードの欠けや摩耗に強く、トナーすりぬけが発生しにくい。一方、550kgf/cm以下であれば、像保持体の表面形状に対して、クリーニングブレードの変形による追従性が悪くなりにくいため、接触不良によるクリーニング不良を生じにくい。
更に、JISのK−6255:1996の反発弾性試験法に規定する反発弾性(以下単に反発弾性という)が4%以上のクリーニングブレードはブレードエッジのトナー掻き取りの往復運動が起こりやすくなるため、トナーすりぬけが発生しにくい。また、反発弾性が85%以下のクリーニングブレードは、ブレード鳴きやブレード捲れが発生しにくい。
また、クリーニングブレードの食い込み量(像保持体表面に押し付けられることによるクリーニングブレードの変形量)としては、一概には言えないが、0.8mm以上1.6mm以下程度とすることが好ましく、1.0mm以上1.4mm以下程度とすることがより好ましい。さらに、クリーニングブレードの像保持体への接触角(像保持体表面の接線とクリーニングブレードとの為す角)としては、一概には言えないが、18°以上28°以下程度とすることが好ましい。
中間転写ベルト133を支持するバイアスロール114には、中間転写ベルト133を介して二次転写ロール(二次転写手段)134が圧接されている。中間転写ベルト133表面に一次転写され積層されたトナー画像は、バイアスロール114と二次転写ロール134との圧接部において、図示しない用紙カセットから給紙される記録紙(記録媒体)P表面に、静電的に転写される。この際、中間転写ベルト133上に転写、積層されたトナー画像はメタリックトナー画像が一番上(最上層)になっているため、記録紙P表面に転写されたトナー画像では、メタリックトナー画像が一番下(最下層)になる。
また、二次転写ロール134の下流には、記録紙P上に多重転写されたトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙P表面に定着して、永久像とするための定着器(定着手段)135が配置されている。
なお、定着器135としては、例えば、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、ベルト形状を有する定着ベルト、及び、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、円筒状の定着ロールが挙げられる。
次に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてメタリックの各色の画像を形成する各画像形成ユニット150Y,150M,150C,150K、150Bの動作について説明する。各画像形成ユニット150Y,150M,150C,150K、150Bの動作は、それぞれ同様であるため、イエローの画像形成ユニット150Yの動作を、その代表として説明する。
イエローの画像形成ユニット150Yにおいて、感光体111Yは、矢印A方向に予め定められたプロセススピードで回転する。帯電ロール118Yにより、感光体111Yの表面は予め定められた電位にマイナス帯電される。その後、感光体111Yの表面は、露光装置119Yによって露光され、画像情報に応じた静電荷像が形成される。続いて、現像装置120Yによりマイナス帯電されたトナーが反転現像され、感光体111Yの表面に形成された静電荷像は感光体111Y表面に可視像化され、トナー画像が形成される。その後、感光体111Y表面のトナー画像は、一次転写ロール117Yにより中間転写ベルト133表面に一次転写される。一次転写後、感光体111Yは、その表面に残留したトナー等の転写残留成分がクリーニング装置115Yのクリーニングブレードにより掻き取られ、清掃され、次の画像形成工程に備える。
以上の動作が各画像形成ユニット150Y,150M,150C,150K、150Bで行われ、各感光体111Y,111M,111C,111K、111B表面に可視像化されたトナー画像が、次々と中間転写ベルト133表面に多重転写されていく。カラーモード時は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてメタリックの順に各色のトナー画像が多重転写されるが、二色、三色モード時のときもこの順番で、必要な色のトナー画像のみが単独又は多重転写されることになる。そして、トナー画像が単独又は多重転写された中間転写ベルト133は、駆動ロール112によって除電される。
その後、中間転写ベルト133表面に単独又は多重転写されたトナー画像は、二次転写ロール134により、図示しない用紙カセットから搬送されてきた記録紙P表面に二次転写され、続いて、定着器135において加熱・加圧されることにより定着される。二次転写後に中間転写ベルト133表面に残留したトナーは、中間転写ベルト133との間に電界を生じさせる配列手段である電圧印加装置160により中間転写ベルト133表面に対して起き上がらせる処理を施された後に中間転写ベルト133用のクリーニングブレードで構成されたベルトクリーナー116により清掃される。
なお、イエローの画像形成ユニット150Yは、イエロー色の静電荷像現像剤を保持する現像剤保持体を含む現像装置120Yと感光体111Yと帯電ロール118Yとクリーニング装置115Yとが一体となって画像形成装置本体から着脱するプロセスカートリッジとして構成されている。また、画像形成ユニット150B、150K、150C及び150Mも画像形成ユニット150Yと同様にプロセスカートリッジとして構成されている。
また、トナーカートリッジ140Y、140M、140C、140K及び140Bは、各色のトナーが収容され、画像形成装置に着脱するカートリッジであり、それぞれの色に対応した現像装置と、図示しないトナー供給管で接続されている。そして、各トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
本実施形態では、帯電装置として帯電ロール118Y、118M、118C、118K、及び118Bを用いているが、これに限られず、例えば、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器、非接触方式のロール帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
本実施形態では、一次転写手段として一次転写ロールを用い、二次転写手段として二次転写ロールを用いているが、これに限られず、例えば、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器を用いてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置では、中間転写体表面の転写残トナーを中間転写体表面に対して起き上がらせる配列手段を備えるが、像保持体表面の転写残トナーを像保持体表面に対して起き上がらせる配列手段をさらに備える構成としてもよく、これらの配列手段を備えない構成としてもよい。
また本実施形態に係る画像形成装置では、画像形成ユニットが複数設けられたタンデム型の構成であるが、これに限られず、本実施形態の現像剤を用いてトナー画像を形成する画像形成ユニットのみが設けられた構成としてもよい。
<プロセスカートリッジ/トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図4は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図4に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール216及び露光のための開口部218が備えられた筐体217により、感光体207(像保持体の一例)と、感光体207の周囲に備えられた帯電ロール208(帯電手段の一例)、現像装置211(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置213(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図4中、209は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、212は一次転写ロール(一次転写手段の一例)、220は中間転写ベルト(中間転写体の一例)、222は中間転写ベルト除電手段を兼ねた駆動ロール(中間転写体除電手段の一例)、224は支持ロール、226は二次転写ロール(二次転写手段の一例)、228は定着器(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[トナーの作製]
<結着樹脂の合成>
・アジピン酸ジメチル:74部
・テレフタル酸ジメチル:192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部、
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津社製:DSC−50)を用い、室温(25℃)から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移温度は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とした。結着樹脂のガラス転移温度は63.5℃であった。
<樹脂粒子分散液の調製>
・結着樹脂:160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記成分を1000mlのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学(株)製)により攪拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに90rpmで攪拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え、転相乳化させ、脱溶剤することにより樹脂粒子分散液(固形分濃度:30%)を得た。樹脂粒子分散液中における樹脂粒子の体積平均粒子径は、162nmであった。
<離型剤分散液の調製>
・カルナバワックス(東亜化成(株)製、RC−160 ):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒子径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
<光輝性顔料分散液の調製>
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、溶解し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、光輝性顔料粒子(アルミニウム顔料)を分散させてなる光輝性顔料分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
<トナー粒子1の作製>
−第1凝集粒子(1)の調製−
・樹脂粒子分散液:450部
・離型剤分散液 :50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
上記材料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を1550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pHの範囲で1.0時間ほど保持し、第1凝集粒子(1)を形成した。第1凝集粒子(1)の体積平均粒径を表1に示す。
−光輝性顔料の添加、第2凝集粒子(1)の調製−
次に、光輝性顔料分散液365部を追添加し、光輝性顔料の表面に前記第1凝集粒子(1)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第2凝集粒子(1)を形成した。
−第2凝集粒子(1)の融合−
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第2凝集粒子(1)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子1を得た。
トナー粒子1について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子1について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は10μm、トナー粒子の比(C/D)は0.06、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は83%であった。
なお、トナー粒子に含まれる光輝性顔料粒子の比(C/D)は0.01、体積抵抗率は1×10−3Ω・cmである。
<トナー粒子2の作製>
−第3凝集粒子(2)の調製−
・樹脂粒子分散液: 241.6部
・離型剤分散液: 25部
・光輝性顔料分散液: 100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で1.5時間ほど保持し、体積平均粒径5.1μmの第3凝集粒子(2)を形成した。
−第1凝集粒子(1)の添加、第4凝集粒子(2)の調製−
次に、前記トナー粒子1の作製過程で得られる第1凝集粒子(1)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(1)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(2)を形成した。
−第4凝集粒子(2)の融合−
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(2)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子2を得た。
トナー粒子2について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子2について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は10.8μm、トナー粒子の比(C/D)は0.06、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は85%であった。
<トナー粒子3の作製>
−第5樹脂粒子(3)の調製−
前記トナー粒子1の作製過程で得られる第1凝集粒子(1)の分散液のpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第1凝集粒子(1)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後15μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して第5樹脂粒子(3)を得た。第5樹脂粒子(3)の体積平均粒径を表1に示す。
−第6トナー粒子(3)の調製−
前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液のpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第3凝集粒子(2)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して第6トナー粒子(3)を得た。
−第5樹脂粒子(3)と第6トナー粒子(3)との付着−
得られた第5樹脂粒子(3)を100部と、第6トナー粒子(3)を200部と、をサンプルミル(協立理工社製、型番:SK−M 10)に入れ、回転数13000rpmで8分間攪拌することによりトナー粒子3を得た。
トナー粒子3について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子3について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は8.5μm、トナー粒子の比(C/D)は0.12、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は68%であった。
<トナー粒子4の作製>
−第1凝集粒子(4)の調製−
・樹脂粒子分散液:450部
・離型剤分散液:50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
上記材料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を1550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pHの範囲で0.5時間ほど保持し、第1凝集粒子(4)を形成した。第1凝集粒子(4)の体積平均粒径を表1に示す。
−第3凝集粒子(2)の添加、第4凝集粒子(4)の調製−
次に、前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(4)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(4)を形成した。
−第4凝集粒子(4)の融合−
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(4)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子4を得た。
トナー粒子4について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子4について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は8.2μm、トナー粒子の比(C/D)は0.07、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は79%であった。
<トナー粒子11の作製>
・樹脂粒子分散液: 241.6部
・離型剤分散液: 25部
・光輝性顔料分散液: 100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、体積平均粒径10.4μmの凝集粒子(11)を形成した。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子(11)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子11を得た。
トナー粒子11について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子11について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は11.1μm、トナー粒子の比(C/D)は0.074、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は94%であった。
<トナー粒子12の作製>
−第1凝集粒子(12)の調製−
・樹脂粒子分散液: 450部
・離型剤分散液:50部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
上記材料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、分散液を調製した。
その後、2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた反応容器に分散液を移し、攪拌回転数を1550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子を成長させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pHの範囲で3.0時間ほど保持し、第1凝集粒子(12)を形成した。第1凝集粒子(12)の体積平均粒径を表1に示す。
−第3凝集粒子(2)の添加、第4凝集粒子(12)の調製−
次に、前記トナー粒子2の作製過程で得られる第3凝集粒子(2)の分散液を200部添加し、第3凝集粒子(2)の表面に前記第1凝集粒子(12)を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整え、第4凝集粒子(12)を形成した。
−第4凝集粒子(12)の融合−
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で第4凝集粒子(12)が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子12を得た。
トナー粒子12について前記測定方法により得られた前記AB間距離の値を表1に示す。
また、トナー粒子12について前記方法により測定を行ったところ、体積平均粒径は12.4μm、トナー粒子の比(C/D)は0.08、前記トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料粒子の数は73%であった。
<トナーの作製>
上記トナー粒子を100部と、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部と疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805)を1.0部と、をサンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを作製した。
[キャリアの作製]
・フェライト粒子(体積平均粒子径:35μm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロアクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm):1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
まず、パーフルオロアクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成用溶液を調合した。次いでこの被覆層形成用溶液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
[現像剤の作製]
前記トナー:36部と前記キャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
[評価試験]
以下の方法によりベタ画像を形成した。
試料となる現像剤を、中間転写方式であり、かつ、中間転写体所伝手段を有する画像形成装置(富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600)の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着時の荷重4.0kg/cmにて、10cm×10cmのトナー載り量が4.5g/cmのベタ画像を形成した。
−比(A/B)の測定−
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。結果を表1に示す。
−トナーの飛び散りに起因する画像欠陥の評価−
得られたベタ画像について、画像の境界部分(進行方向の上流側及び下流側における画像部と非画像部との境界部分)のトナーの飛び散り(画像部から非画像部へのトナーの飛び散り)について目視で観察を行った。評価基準は以下の通りであり、結果を表1に示す。
G1:上流側、下流側ともに飛び散りが確認できない。
G2:上流側に僅かに観察されるが下流側には確認できない。
G3:上流側、下流側ともに飛び散りが確認できるが許容範囲である。
G4:飛び散りが許容範囲を超えている。
上記表1中、「方法」はトナー粒子の製造方法の前記番号を示し、「−」は従来のトナー粒子の製造方法であることを示す。
上記結果から、本実施例では、比較例1に比べ、トナーの飛び散りに起因する画像欠陥が抑制されていることがわかる。
また上記結果から、本実施例では、比較例2に比べ、高い比(A/B)の値が高いことから、光輝性の高い画像が得られることがわかる。
2、50、60 トナー粒子
4、52、54、62 光輝性顔料
56、66 一端
56A、56B、58A、58B、66A、66B、68A、68B 接線
58、68 他端
111Y、111M、111C、111K、111B 感光体
112、222 駆動ロール
113、224 支持ロール
114 バイアスロール
115Y、115M、115C、115K、115B クリーニング装置
116 ベルトクリーナー
117Y、117M、117C、117K、117B、212 一次転写ロール
118Y、118M、118C、118K、118B 帯電ロール
119Y、119M、119C、119K、119B、209 露光装置
120Y、120M、120C、120K、120B 現像装置
133、220 中間転写ベルト
134、226 二次転写ロール
135、228 定着器
140Y、140M、140C、140K、140B トナーカートリッジ
150Y、150M、150C、150K、150B 画像形成ユニット
160 電圧印加装置
200 プロセスカートリッジ
207 感光体
208 帯電ロール
211 現像装置
213 感光体クリーニング装置
216 取り付けレール
217 筐体
218 開口部
300、P 記録紙
Y 長軸方向

Claims (7)

  1. 結着樹脂と扁平形状の光輝性顔料とを含んだ扁平形状のトナー粒子であって、前記トナー粒子の投影像を観察したとき、前記トナー粒子の両端部における、前記トナー粒子の長軸方向に垂直な前記トナー粒子の接線Aと前記接線Aに平行で前記接線Aに最も近い前記光輝性顔料の接線Bとの距離の平均が1μm以上3μm以下であるトナー粒子を有し、
    前記トナー粒子の投影面積が最大となる面の円相当径の平均をD(μm)とし、前記面に垂直な厚みの最大値の平均をC(μm)としたとき、比(C/D)の値が0.07以下である光輝性トナー。
  2. 前記光輝性顔料は金属顔料である、請求項1に記載の光輝性トナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  5. 請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
    前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電手段と、
    前記中間転写体除電手段によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  7. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項3に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
    前記トナー画像が一次転写された前記中間転写体を除電する中間転写体除電工程と、
    前記中間転写体除電工程によって除電された前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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