JP5900086B2 - 静電潜像現像用トナー、現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
光輝性顔料を含む静電潜像現像用トナーとしては、以下のようなものが知られている。
例えば、特許文献1には、結着樹脂と金属粉末とを含有するトナーが開示されている。
また、特許文献2には、薄片状無機結晶基質上に二酸化チタンからなる薄層を被覆させた顔料を用いたトナーが開示されている。
特許文献4には、鱗片形状の基体を二酸化チタンによって被覆した顔料を含み、長軸径が1〜50μm、短軸径が1〜50μm、扁平面方向の厚みが0.5〜10μmの範囲にある扁平なトナー粒子を含むものが開示されている。
体積平均粒径が8μm以上12μm以下、且つ、個数平均粒径が4μm以上6μm以下である光輝性顔料が結着樹脂により被覆されてなり、体積平均粒径が10μm以上25μm以下、且つ、個数平均粒径が5μm以上15μm以下であるトナー粒子、を含む静電潜像現像用トナーである。
前記トナー粒子の体積平均粒径が16μm以上20μm以下、且つ、個数平均粒径が8μm以上12μm以下である請求項1に記載の静電潜像現像用トナーである。
請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーを少なくとも含む現像剤である。
請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーを収容し、画像形成装置に脱着するトナーカートリッジである。
請求項3に記載の現像剤を収容すると共に、該現像剤により、像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を備え、画像形成装置に脱着するプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体表面を帯電する帯電装置と、
帯電された前記像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記静電潜像を請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーによりトナー像として現像する現像装置と、
前記像保持体表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写装置と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着装置と、
を有する画像形成装置である。
本実施形態に係る静電潜像現像用トナーは、体積平均粒径が8μm以上12μm以下、且つ、個数平均粒径が4μm以上6μm以下である光輝性顔料が結着樹脂により被覆されてなり、体積平均粒径が10μm以上25μm以下、且つ、個数平均粒径が5μm以上15μm以下であるトナー粒子、を含むことを特徴としている。
以下、本実施形態に係る静電潜像現像用トナーを、単に「トナー」と称し、更に、上記のようなトナー粒子をトナー粒子(a)と称して説明する。
その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
静電潜像現像用トナーに含まれる光輝性顔料は、粒径が大きく、粒度分布が狭く、更に、粒径の小さな粒子が少ないほど、かかるトナーにより形成された画像の光輝性が高くなる傾向にある。
また、一般に、静電潜像現像用トナー自体は、粒径が大きいほど現像し易いといった傾向がある。
光輝性顔料は、形状が扁平で平板状のものが多く、このような光輝性顔料を含むトナー粒子も、光輝性顔料の形状に由来してトナー粒子自体の形状も扁平状となる。このような扁平状のトナーは、画像形成に用いられた際、その形状により感光体(像保持体)や中間転写ベルトへの接触面積が大きくなることから、かかる感光体や中間転写ベルトの表面に残存し易くなる。つまり、現像性が悪化してしまうという問題を有しており、その粒径が大きくなればなるほど、上記のような傾向と反して更に現像性が悪化してしまう虞があった。
その結果、従来の光輝性顔料を含む静電潜像現像用トナーでは、画像の光輝性を維持しつつも、画像形成に適用した際の細線再現性を向上させることは困難であった。
このように、個数平均粒径及び個数平均粒径を上記のようにそれぞれ規定することで、光輝性顔料、トナー粒子が共に、粒径の小さめのものが適度に含まれている粒度分布を有することになる。
このような特定の粒度分布を示す光輝性顔料及びトナー粒子とすることで、本実施形態に係る静電潜像現像用トナーは、粒径の大きな光輝性顔料にて画像の光輝性を十分に保ちつつも、粒径の小さな光輝性顔料を含む粒径の小さなトナー粒子により、良好な細線再現性を達成しうるものと推測される。
特に、本実施形態に係る静電潜像現像用トナーでは、光輝性顔料が結着樹脂により被覆されている状態のトナー粒子を含む。このトナー粒子において光輝性顔料が露出する状態でなければ、光輝性顔料が露出することによる帯電の低下等も抑制されるため、その結果として、更に良好な細線再現性が得られるものと推測される。
本実施形態に係るトナー粒子(a)は、体積平均粒径が8μm以上12μm以下、且つ、個数平均粒径が4μm以上6μm以下である光輝性顔料が結着樹脂により被覆されてなり、体積平均粒径が10μm以上25μm以下、且つ、個数平均粒径が5μm以上15μm以下である。
即ち、トナー粒子(a)は、上記のような特定の粒径(粒度分布)を示す光輝性顔料が結着樹脂により被覆されたものであって、その自らの粒径(粒度分布)が上記のような特定の範囲を示すものである。
トナー粒子(a)は、少なくとも光輝性顔料と結着樹脂とを含み、必要に応じて、離型剤、その他の添加剤(内添剤)を含んで構成されるものである。
以下、トナー粒子(a)を構成する成分について説明する。
トナー粒子(a)は、着色剤として光輝性顔料を含有する。
本実施形態においては、光輝性顔料は、体積平均粒径が1μm以上15μm以下、且つ、個数平均粒径が0.5μm以上10μm以下であるもののうち、特に、体積平均粒径が8μm以上12μm以下、且つ、個数平均粒径が4μm以上6μm以下であるものが用いられる。
上記のように、個数平均粒径の数値範囲が体積平均粒径の数値範囲よりも小さい方ずれていることから、トナー粒子(a)における光輝性顔料が、粒径の小さなものを適度に含む粒度分布を有することを示している。
このような粒度分布を示す光輝性顔料を用いることで、形成された画像の光沢性を維持しつつも、細線再現性に優れたトナーを得ることができる。
体積平均粒径が15μmよりも大きい、また、個数平均粒径が10μmよりも大きいと、自ずとトナー粒子(a)の粒径も大きくなるため、画像抜けによる細線再現性が低下してしまうことがある。
体積平均粒径が1μm未満、また、個数平均粒径が0.5μm未満であると、画像の光輝性が低下してしまうことがある。
なお、上記のような粒度分布を有する光輝性顔料は、分級操作を複数回行うことや、分級によって得られた2種以上の異なる粒度分布の顔料を混合することによって得ることができる。
マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径、個数平均粒径とする。
製造後のトナー粒子中の光輝性顔料の体積平均粒径及び個数平均粒径の測定方法としては、光輝性顔料は溶解せずに、トナー樹脂のみを溶解可能な溶媒とトナーを混合撹拌し、十分トナー樹脂が溶媒中に溶解した後に、光輝性顔料を固液分離して、上記同様の粒度分布測定装置にて体積平均粒径及び個数平均粒径を測定する。
なお、一般的に光輝性顔料は扁平で平板状の形状を有している。そのため、上記のようにして測定される体積平均粒径及び個数平均粒径は、いずれも球相当径である。
光輝性顔料としては市販品を使用することもでき、例えば、アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA)等が挙げられる。
ここで、本実施形態における「光輝性」とは、光輝性顔料を含有するトナーによって形成された画像を視認した際に金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
トナー粒子(a)には、前述した光輝性顔料を被覆する結着樹脂が含まれる。
なお、この結着樹脂により被覆は、光輝性顔料の表面が結着樹脂により被覆層から露出しない状態であることが、トナー帯電性および転写性の点から好ましい。
以下においては、特に好ましく用いられるポリエステル樹脂について説明する。
多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類が挙げられ、これらの多価カルボン酸が1種又は2種以上用いられる。
これら多価カルボン酸の中でも、芳香族カルボン酸を用いることが好ましく、また良好なる定着性を確保するために架橋構造或いは分岐構造をとるためにジカルボン酸と共に3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが好ましい。
これら多価アルコールの中でも、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより好ましい。また、より良好なる定着性を確保するため、架橋構造或いは分岐構造をとるためにジオールと共に3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
トナー粒子(a)中における結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、2質量%以上30質量%以下が好ましく、4質量%以上25質量%以下がより好ましい。
酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、直鎖型の脂肪族ジカルボン酸が望ましい。
例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。これらの中では、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が好ましい。
上記スルホン酸基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
これらの脂肪族ジカルボン酸由来構成成分以外の酸由来構成成分(2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分及びスルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分)の、酸由来構成成分における含有量としては、1構成モル%以上20構成モル%以下が好ましく、2構成モル%以上10構成モル%以下がより好ましい。
アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられるが、この限りではない。これらの中でも、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造される。例えば、直接重縮合、エステル交換法等を、モノマーの種類によって使い分けて製造する。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、高分子量化するためには通常1/1程度が好ましい。
トナー粒子(a)に用いられる離型剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のパラフィンワックス;シリコーン樹脂;ロジン類;ライスワックス;カルナバワックス;等が挙げられる。これらの離型剤の融解温度は、50℃以上100℃以下が望ましく、60℃以上95℃以下がより望ましい。
トナー粒子(a)には、上記した成分以外にも、更に必要に応じて、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を内添剤として添加してもよい。
−トナー粒子(a)の体積平均粒径及び個数平均粒径−
トナー粒子(a)は、体積平均粒径が10μm以上25μm以下、且つ、個数平均粒径が5μm以上15μm以下であり、好ましくは、体積平均粒径が16μm以上20μm以下、且つ、個数平均粒径が8μm以上12μm以下である。
上記のように、個数平均粒径の数値範囲が体積平均粒径の数値範囲よりも小さい方ずれていることから、トナー粒子(a)が粒径の小さなものを適度に含む粒度分布を有することを示している。
このような粒度分布を示すトナー粒子(a)を用いることで、形成された画像の光沢性を維持しつつも、細線再現性に優れたトナーを得ることができる。
体積平均粒径が25μmよりも大きい、また、個数平均粒径が15μmよりも大きいと、画像抜けによる細線再現性が低下してしまうことがある。
体積平均粒径が10μm未満、また、個数平均粒径が15μm未満であると、光輝性顔料の粒径が小さいものであることになるため、画像の光輝性が低下してしまうことがある。
マルチサイザーII(コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。体積D50vを体積平均粒径とし、個数D50pを個数平均粒径とする。
なお、ここで測定される体積平均粒径〔D50v〕及び個数平均粒径〔D50p〕は、球相当径である。
トナー粒子(a)は、以下の(1)を満たすことが好ましい。
(1)トナー粒子の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い。
なお、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にあることがより好ましく、0.010以上0.200以下の範囲が更に好ましく、0.050以上0.100以下の範囲が特に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、トナー粒子(a)の強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、光輝性顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方、0.500以下であることにより、優れた光輝性が得られる。
トナー粒子を平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
トナー粒子(a)は、以下の(2)を満たすことが好ましい。
(2)トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と顔料粒子(光輝性顔料の粒子)の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の割合が、観察される全顔料粒子のうち60%以上である。更には、上記割合が70%以上95%以上であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
まず、トナー粒子(a)をビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えば、LEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。
得られた観察サンプルを用い、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナーについて、トナーの断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
図1に示すトナー粒子2は、厚さLよりも円相当径が長い扁平状のトナー粒子であり、鱗片状の顔料粒子4を含有している。
そのため、このトナー粒子中に含有される鱗片状の顔料粒子のうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす顔料粒子は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する顔料粒子の割合が抑制されるため、後述の比(A/B)の範囲が達成されるものと考えられる。
トナー粒子(a)は、湿式法や乾式法など公知の方法により作製されてもよいが、特に湿式法で製造することが好ましい。該湿式法としては、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等が挙げられ、光輝性顔料が結着樹脂により被覆され表面に露出しない状態を形成し易いといった観点から、乳化凝集法にて製造することが好ましい。
次に、原料分散液中で、凝集粒子を形成する凝集粒子形成工程と、凝集粒子を合一する合一工程とを経て、トナー粒子を得る。なお、コア粒子と、このコア粒子を被覆するシェル層とを有するいわゆるコアシェル構造型のトナーを作製する場合には、凝集粒子形成工程を終えた後の原料分散液に、樹脂粒子分散液を添加して(トナー化した際にコア粒子となる)凝集粒子表面に樹脂粒子を付着させて(トナー化した際にシェル層となる)被覆層を形成する被覆層形成工程を実施し、その後に合一工程を実施する。なお、被覆層形成工程に用いる樹脂成分は、コア粒子を構成する樹脂成分と同一であっても異なっていてもよい。
以下、各工程について詳細に説明する。
凝集粒子形成工程に用いる原料分散液を準備するために、乳化工程では、トナーを構成する主要な材料を、水系媒体中に分散させた乳化分散液を調製する。以下、樹脂粒子分散液や、着色剤分散液、離型剤分散液等について説明する。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上1μm以下であってもよく、0.03μm以上0.8μm以下であってもよく、0.03μm以上0.6μmであってもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られるトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易くなる場合がある。一方、体積平均粒径が上記範囲内であれば前記欠点がない上、トナー粒子間の組成偏在が減少し、トナー粒子中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。
前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本実施形態においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておいてもよい。
本実施形態では、光輝性顔料を着色剤として用いているため、この光輝性顔料を含む着色剤分散液が用いられる。
着色剤分散液を調製する際の分散方法としては、例えば、回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用してもよく、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用して着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用して着色剤の有機溶剤分散液を調製したりしてもよい。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、結着樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いてもよい。
離型剤分散液は、離型剤を水中にイオン性界面活性剤等と共に分散し、離型剤の融解温度以上に加熱し、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて強い剪断力を印加することにより調製される。これにより、体積平均粒径が1μm以下の離型剤粒子を分散させる。また、離型剤分散液における分散媒としては、結着樹脂に用いる分散媒と同様のものを用いてもよい。
凝集粒子形成工程(凝集粒子分散液調製工程)においては、樹脂粒子分散液の他に、通常は着色剤分散液及び離型剤分散液を加え、必要に応じて添加されるその他の分散液を少なくとも混合して得られた原料分散液に対して、凝集剤を更に添加して加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。なお、樹脂粒子が結晶性ポリエステル等の結晶性樹脂である場合には、結晶性樹脂の融解温度付近(±20℃)の温度で、且つ、融解温度以下の温度にて加熱し、これらの粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
なお、この凝集粒子形成工程における加熱温度及び加熱時間を調製することにより、トナー粒子(a)の粒径を制御することができる。即ち、凝集粒子形成工程における加熱温度及び加熱時間を調製することにより、前述したような体積平均粒径及び個数平均粒径を有するトナー粒子(a)が得られる。
なお、本実施形態において「室温」とは25℃をいう。
また、凝集剤の金属イオンと錯体若しくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
凝集粒子形成工程を経た後には、必要であれば被覆層形成工程を実施してもよい。被覆層形成工程では、上記した凝集粒子形成工程を経て形成された凝集粒子の表面に、被覆層形成用の樹脂粒子を付着させることにより被覆層を形成する。これにより、いわゆるコアシェル構造を有するトナーが得られる。
凝集粒子形成工程、或いは、凝集粒子形成工程及び被覆層形成工程を経た後に実施される合一工程では、これらの工程を経て形成された凝集粒子を含む懸濁液のpHを6.5以上8.5以下程度の範囲にすることにより、凝集の進行を停止させる。
凝集粒子の合一工程を終了した後、洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は塩酸、硫酸、硝酸等の強酸の水溶液でトナー粒子に付着した分散剤を除去後、ろ液が中性になるまでイオン交換水などで洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。更に、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が用いられる。
まず、顔料粒子を準備し、該顔料粒子と結着樹脂とを溶剤に分散・溶解して混合する。これを転相乳化やせん断乳化により水中へ分散することにより、樹脂で被覆された光輝性の顔料粒子を形成する。ここにその他の組成物(例えば離型剤、シェル用樹脂等)を添加し、更に凝集剤を添加し、攪拌しながら温度を樹脂のガラス転移温度(Tg)の近くまで上昇させ、凝集粒子を形成する。この工程において、例えば、2枚パドルを有した層流を形成する攪拌翼を使用し、攪拌速度を高速度にして(例えば、500rpm以上1500rpm以下)攪拌することで、光輝性の顔料粒子が凝集粒子中で長軸方向の向きを揃え、且つ、凝集粒子も長軸方向に向かって凝集し、トナーの厚さが小さくなる。最後に粒子安定化のためにアルカリ性にした後、温度をトナーのガラス転移温度(Tg)以上融解温度(Tm)以下まで上昇させ、凝集粒子を合一させる。この合一工程において、より低温(例えば、60℃以上80℃以下)で合一させることで、材料の再配置に伴う移動を小さくし、顔料の配向性が保たれたトナー粒子が得られる。
以上の方法により、光輝性に優れた画像が得られるトナー粒子が得られる。
上述のようにして得られたトナー粒子(a)に対しては、必要に応じて、流動化剤や助剤等の外添剤を添加してもよい。
外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、カーボンブラック等の無機粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー粒子等、公知の粒子が使用し得る。
本実施形態に係るトナーにおいては、トナー粒子(a)100質量部に対する外添剤(b)の添加量は1質量部以上10質量部以下であり、好ましくは3質量部以上7質量部以下である。
本実施形態に係る現像剤は、少なくとも前述した本実施形態に係る静電潜像現像用トナーを含むものである。
本実施形態に係る静電潜像現像用トナーは、そのまま一成分現像剤として用いてもよく、また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよい。
図2は、本実施形態に係る静電潜像現像用トナーが適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態を示す概略構成図である。
同図において、本実施形態の画像形成装置は、定められた方向に回転する像保持体としての感光体ドラム20を有し、この感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20を帯電する帯電装置21と、この感光体ドラム20上に静電潜像Zを形成する潜像形成装置としての例えば露光装置22と、感光体ドラム20上に形成された静電潜像Zを可視像化する現像装置30と、感光体ドラム20上で可視像化されたトナー像を記録媒体である記録紙28に転写する転写装置24と、感光体ドラム20上の残留トナーを清掃するクリーニング装置25と、を順次配設したものである。
ここで、電荷注入ロール34の回転方向については選定して差し支えないが、トナーの供給性及び電荷注入特性を考慮すると、電荷注入ロール34としては、現像ロール33との対向部にて同方向で且つ周速差(例えば1.5倍以上)をもって回転し、電荷注入ロール34と現像ロール33とに挟まれる領域にトナー40を挟み、摺擦しながら電荷を注入する態様が好ましい。
作像プロセスが開始されると、先ず、感光体ドラム20表面が帯電装置21により帯電され、露光装置22が帯電された感光体ドラム20上に静電潜像Zを書き込み、現像装置30が前記静電潜像Zをトナー像として可視像化する。しかる後、感光体ドラム20上のトナー像は転写部位へと搬送され、転写装置24が記録媒体である記録紙28に感光体ドラム20上のトナー像を静電的に転写する。なお、感光体ドラム20上の残留トナーは、クリーニング装置25にて清掃される。この後、不図示の定着装置によって記録紙28上のトナー像が定着され、画像が得られる。
図3は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。本実施形態のプロセスカートリッジは、前述の本実施形態に係る現像剤を収容すると共に、該現像剤により、像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を備え、画像形成装置に脱着することを特徴としている。
なお、図3において符号300は記録媒体である記録紙を表す。
なお、以下に示す実施例のうち、実施例1〜13、37〜39は、本発明の範囲外であり、いずれも参考例となる。
<結着樹脂の合成>
・ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物 :216部
・エチレングリコール :38部
・テレフタル酸 :200部
・テトラブトキシチタネート(触媒) :0.037部
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
・結着樹脂 :160部
・酢酸エチル :233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N) :0.1部
・カルナウバワックス(東亜化成(株)製、RC−160 ) :50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK) :1.0部
・イオン交換水 :200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
アルミニウム顔料(旭化成ケミカルズ(株)製、CR9800RM):100部を、イソプロピルアルコール(関東化学(株)製):400部にて5回洗浄し、乾燥させた後、エルボージェット分級機(株式会社マツボー、EJ−L3)にて微粉のカットポイントを体積平均粒径2.5μmにして分級操作を行い、微粉を回収した結果、体積平均粒径1μm、個数平均粒径0.5μmのアルミニウム顔料1を得た。分級操作を行い、アルミニウム顔料を得た。
・アルミニウム顔料1 :100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) :1.5部
・イオン交換水 :900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間分散して、光輝性顔料(アルミニウム顔料)を分散させてなる着色剤分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
・樹脂粒子分散液(第一の結着樹脂粒子分散液) :212.5部
・離型剤分散液 :25部
・着色剤分散液 :100部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897) :1.40部
上記を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。
次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、第一の凝集粒子の分散液を調製した(第一の凝集粒子分散液調製工程)。
次に、着色剤分散液を用いることなく樹脂粒子分散液(第二の結着樹脂粒子分散液)を37.5部用いて第一の凝集粒子分散液調製工程と同様にして第二の凝集粒子の分散液を調製した(第二の凝集粒子分散液調製工程)。
次いで、第一の凝集粒子の分散液及び第二の凝集粒子の分散液を混合した。2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、及び温度計を備えた容器に第一の凝集粒子の分散液及び第二の凝集粒子の分散液の混合液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、50℃にて凝集粒子の調製を行った(凝集促進工程)。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持した(pH調整後撹拌時間)。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒径は8.2μmであった。
次に、樹脂粒子分散液:33.3部を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子を付着させた(被覆層形成工程)。更に52℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。
その後、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が合一したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後40μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子を得た。
前述のようにして得られたトナー粒子 :100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50) :1.5部を、ヘンシェルミキサーを用いて周速30m/sで2分間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを調製した。
得られたトナー中の光輝性顔料の体積平均粒径及び個数平均粒径、更に、トナー中のトナー粒子の体積平均粒径及び個数平均粒径については、前述のようにして測定した。
これらの測定結果を、表1に示す。
・フェライト粒子(体積平均粒径:35μm) :100部
・トルエン :14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm、共重合比2:8、重量平均分子量77000) :1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下) :0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶) :0.3部
まず、パーフルオロオクチルエチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成液を調合した。次いでこの被覆層形成液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
トナー:36部とキャリア:414部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間攪拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
得られた現像剤を用いて、下記条件によりベタ画像を形成した。
具体的には、得られた現像剤を現像器に充填した富士ゼロックス社製「ApeosPort−II4300」改造機を用いてベタ画像を形成した。改造の内容は、黒現像機のみに現像剤が入っている状態であっても作動するようにしたものである。詳細は以下のとおりである。
富士ゼロックス(株)社製のApeosPort−II4300の改造機(装置)を用いて、高温高湿度環境下(30℃/85%RH)および、低温低湿度環境下(10℃、15%RH)の各々の環境下において、ベタ画像を記録媒体(富士ゼロックス製 P紙)に連続して10万枚書き込む書込試験を行った。
そして、10万枚目の書き込み試験後、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度180℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2の5cm×5cmのベタ画像を形成した。このベタ画像を三次元分光変角色差計DDS5000(日本電色工業社製)にて、ベタ画像の表面の垂直方向に対して45°傾けた方向から光線を照射し、ベタ画像の表面の垂直方向で受光して求めた明度指数L*45°と、ベタ画像の表面の垂直方向に対して−30°傾けた方向で受光して求めた明度指数L*15°と、ベタ画像の表面の垂直方向に対して−65°傾けた方向で受光して求めた明度指数L*110°とを測定する。
そして、次式に、各明度指数を代入して、フロップインデックス値(FI:Flop Index値)を測定した。
式:FI=2.69×(L*15°−L*110°)1.11/(L*45°)0.86
評価基準は以下の通りである。
◎:フロップインデックス値(FI)が12.5以上
○:フロップインデックス値(FI)が10.0以上12.5未満
△:フロップインデックス値(FI)が5.0以上10.0未満、実使用可能レベル
×:フロップインデックス値(FI)が0以上5.0未満
光輝性の評価で用いた高温高湿度環境下(30℃/85%RH)および、低温低湿度環境下(10℃、15%RH)の各々の環境下において、10万枚ベタ画像を書き込む書込試験を行った。
その後、この低温低湿度環境下で形成した10万枚目の文字画像と、高温高湿度環境下で形成した10万枚目の文字画像と、について、目視にて、文字のつぶれの有無の比較を行い、下記評価基準により、細線再現性を評価した。なお画像は電子写真学会テストチャートNo.1-R 1993を用い、最も小さいアルファベットを評価した。
評価基準は以下の通りである。
◎:細線につぶれなし、良好
○:細線につぶれが少々見られるが、問題ないレベル
△:細線につぶれが多少見られるが、実使用可能レベル
×:細線につぶれが多く見られる、実使用上問題あり
実施例1と同様に分級機を用いて顔料の調製を行いアルミニウム顔料を得た後、表1に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行って、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
なお、トナー中の光輝性顔料の体積平均粒径及び個数平均粒径、トナー中のトナー粒子の体積平均粒径及び個数平均粒径についても実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、評価結果についても表1に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径14μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径16μm、個数平均粒径12μmのアルミニウム顔料を得た後、前記顔料を75%、実施例1記載の顔料を25%の比率で混合し、体積平均粒径15μm、個数平均粒径0.5μmのアルミニウム顔料を得た後、表1に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。また、評価結果についても表1に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径4.5μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径17μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径8μm、個数平均粒径4μmのアルミニウム顔料を得た後、表1に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。また、評価結果についても表1に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径9.5μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径12μm、個数平均粒径4μmのアルミニウム顔料を得た後、表1及び表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1及び表2に示す。また、評価結果についても表1及び表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径5μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径17μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径8μm、個数平均粒径6μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径10μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径23μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径12μm、個数平均粒径6μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径12μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径15μm、個数平均粒径10μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、5C濾紙(アドバンテック製)を使用して実施例1と同様に洗浄、乾燥処理を行った後、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径2.5μmにして分級操作を行い、微粉を回収し、体積平均粒径1μm、個数平均粒径0.1μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径14μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径16μm、個数平均粒径12μmのアルミニウム顔料を得た後、前記顔料を75%、比較例1記載の顔料を25%の比率で混合し、体積平均粒径15μm、個数平均粒径0.1μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
なお、トナー中の光輝性顔料の体積平均粒径及び個数平均粒径、トナー中のトナー粒子の体積平均粒径及び個数平均粒径についても実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径2μmにして分級操作を行い、微粉を回収し、体積平均粒径0.8μm、個数平均粒径0.5μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の粗粉のカットポイントを体積平均粒径18μmにして分級操作を行い、粗粉を回収し、体積平均粒径21μm、個数平均粒径12μmのアルミニウム顔料を得た後、前記顔料を75%、実施例1記載の顔料を25%の比率で混合し、体積平均粒径20μm、個数平均粒径0.5μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の粗粉のカットポイントを体積平均粒径17μmにして分級操作を行い、粗粉を回収し、体積平均粒径20μm、個数平均粒径10μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
実施例1と同様に分級機を用いて顔料粒子の調製を行いアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行って、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径14μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径16μm、個数平均粒径12μmのアルミニウム顔料を得た後、前記顔料を75%、実施例1記載の顔料を25%の比率で混合し、体積平均粒径15μm、個数平均粒径0.5μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
顔料の調製において、分級時の微粉のカットポイントを体積平均粒径12μm、粗粉のカットポイントを体積平均粒径25μmにして分級操作を行い、中粉を回収し、体積平均粒径15μm、個数平均粒径10μmのアルミニウム顔料を得た後、表2に示す凝集促進工程、pH調整後撹拌時間、被覆層形成工程後温度で処理を実施した以外は実施例1と同様の操作を行ってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子を用いた以外は実施例1と同様にして、トナー、現像剤を作製し、かかる現像剤を用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表2に示す。また、評価結果についても表2に併記した。
21 帯電装置
22 露光装置(潜像形成装置)
24 転写装置
25 クリーニング装置
28 記録紙(記録媒体)
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像用開口
33 現像ロール
34 電荷注入ロール
40 トナー
107 感光体(像保持体)
108 帯電装置(帯電手段)
111 現像装置(現像手段)
112 転写装置
113 感光体クリーニング装置
115 定着装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体)
Z 静電潜像
Claims (6)
- 体積平均粒径が8μm以上12μm以下、且つ、個数平均粒径が4μm以上6μm以下である光輝性顔料が結着樹脂により被覆されてなり、体積平均粒径が10μm以上25μm以下、且つ、個数平均粒径が5μm以上15μm以下であるトナー粒子、を含む静電潜像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の体積平均粒径が16μm以上20μm以下、且つ、個数平均粒径が8μm以上12μm以下である請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーを少なくとも含む現像剤。
- 請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーを収容し、画像形成装置に脱着するトナーカートリッジ。
- 請求項3に記載の現像剤を収容すると共に、該現像剤により、像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を備え、画像形成装置に脱着するプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、
前記像保持体表面を帯電する帯電装置と、
帯電された前記像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記静電潜像を請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用トナーによりトナー像として現像する現像装置と、
前記像保持体表面に形成された前記トナー像を記録媒体表面に転写する転写装置と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着装置と、
を有する画像形成装置。
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