JP5297164B2 - 配線基板 - Google Patents
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Description
前記のような剥離や割れを防ぐため、複数の内部電極(導体層)が形成されるグリーンシートの切断線上に貫通孔を形成し、該貫通孔を通じて脱脂工程におけるガス抜きの作用を行わせるセラミック積層品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、複数のセラミック層と、これらの間に配置すべきベタ状で且つ広い面積の導体層とを積層してなるセラミック基板も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、グリーンシート間に広い面積の導体層が位置するため、該導体層に隣接するセラミック層同士や、隣接するセラミック層と導体層とが剥離(デラミネーション)してしまう場合もあった。
即ち、本発明の配線基板(請求項1)は、複数のセラミック層を積層してなり、平面視が矩形の表面、裏面、およびこれらの間に位置する4つの外壁面を有する基板本体と、該基板本体の内部に形成され、且つ上記複数のセラミック層のうち、少なくとも最上層と最下層のセラミック層を除いた少なくとも1層からなる中層のセラミック層の内側に形成された中空部と、該中空部の天井面、床面、または内壁面の何れか一面と、上記基板本体の表面、裏面、または外壁面の何れか一面との間を貫通する貫通孔と、上記基板本体の表面および上記中空部の天井面に、あるいは上記中空部の天井面、床面、および内壁面の何れかに、2層以上が平行に形成され、且つ、ビア導体に接続される単一の導体層と、を備えた配線基板であって、上記貫通孔は、上記導体層が形成された領域を除いた位置に開口している、ことを特徴とする。
また、前記中空部は、少なくとも最上層と最下層のセラミック層を除いた1層または複数層の中層のセラミック層の内側に形成され、底面、内壁面(側面または円周面)、および天井面を有している。最下層のセラミック層の真上に更に下層側のセラミック層が形成され、該セラミック層の表面が上記床面となる形態も含まれる。
更に、前記導体層は、中空部の床面を形成する前記セラミック層の表面において、例えば、平面視でベタ状などにして形成された単一の導体層である。
また、本発明には、前記単一の導体層は、前記中空部の床面積の50%以上を占める、配線基板(請求項2)も含まれる。
更に、前記貫通孔の平面視または側面視における断面積は、前記中空部の平面視または側面視における断面積よりも小さい。例えば、貫通孔の内径を、0.06〜0.5mmとすることで、相対的に中空部の平面視における面積が大きくなるため、前記樹脂バインダの抜き出しが十分行われ、中空部の天井面が凹むような変形が抑制される。
また、本発明には、複数の前記貫通孔の平面視または側面視における総断面積を、前記中空部の平面視または側面視における面積の0.5〜3%とする、配線基板(請求項3)も含まれる。これによっても、上記同様の効果が得られる。
加えて、前記貫通孔は、1つの中空部に対し、1個または複数個が形成される。
これによれば、貫通孔は、一端が平面視で上記中空部の外側に位置する基板本体の表面に開口し、他端が中空部の内壁面に開口すると共に、側面視で全体がほぼL字形を呈するように形成されている。そのため、製造時の積層・圧着工程や焼成工程などにおいて、最上層のセラミック層となるグリーンシートが中空部側に垂れ下がる(凹形状の)変形を生じていないので、中空部の天井面に比較的広く平坦な単一の導体層を形成した配線基板とすることができる。
上記のうち、中空部が平面視で複数個に分割された形態によれば、製造時の積層・圧着工程などにおいて、最上層のセラミック層となるグリーンシートが中空部側に垂れ下がる前記変形を生じ難くなっているので、中空部ごとの天井面に平坦な導体層を形成した配線基板とすることができる。一方、中空部が側面視で複数個に分割された形態によれば、基板本体の厚み方向に沿って、より多くの導体層を互いに平行にして形成した配線基板とすることができる。
尚、複数の中空部には、前記中層のセラミック層に形成された仕切り壁によって、複数個に分割され、個々が平面視で長方形で且つ隣接して平行に配置された形態、個々が平面視で円形を呈し、且つ全体が格子状に配列された形態、あるいは、個々が平面視で六角形を呈し、且つ全体がハニカムコア状に配列された形態が含まれる。
これによれば、製造時の圧着・脱脂・焼成工程において、樹脂バインダが各中空部から通気孔および貫通孔を通じて十分抜き出され、且つ各中空部の天井面が凹まず、前記変形や剥離が生じにされている。そのため、中空部の天井面および床面が互いに平行であり、且つこれに対し内壁面が垂直であって、これらに2層以上の導体層が互いに平行にして形成された配線基板とすることが可能となる。
図1は、本発明による一形態の配線基板K1を示す垂直断面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った水平断面図である。
配線基板K1は、図1,図2に示すように、複数のセラミック層s1〜s6を積層してなり、平面視が長方形(矩形)の表面3、裏面4、およびこれらの間に位置する4つの外壁面5a,5bを有する基板本体2と、該基板本体2の内部に形成され、天井面7、床面8、および内壁面9を有する中空部6と、を備えている。該中空部6の天井面7,床面8を形成するセラミック層s1,s5の裏面または表面には、単一の導体層10,17が互いに平行に形成され、上記中空部6の天井面7,床面8と基板本体2の表面3,裏面4との間を、2個(複数)ずつの貫通孔h1,h2が個別に貫通している。
また、前記中空部6は、図1に示すように、最上層のセラミック層s1と、最下層およびその表面上に積層されたセラミック層s5,s6を除く3つの中層のセラミック層s2〜s4の内側に平面視が長方形(矩形)を呈して形成されている。因みに、セラミック層s1〜s6の厚みは、それぞれ約30〜300μmであり、中空部5の平面視における寸法は、約20×約30mmである。
更に、前記導体層10,17は、WまたはMoからなり、中空部6の天井面7や床面8を形成する前記セラミック層s1,s5の裏面あるいは表面において、それぞれ平面視がほぼ長方形で且つベタ状(平面形状)に形成された単一の導体層であり、且つセラミック層s1,s5の表・裏面の平面視おける面積よりも小さい。そのため、図2で例示するように、導体層10の周囲には、セラミック層s5の表面が露出している。
各貫通孔h1,h2の内径dは、0.06〜0.5mmであり、1つの貫通孔h1,h2の平面視における断面積は、中空部6の平面視における面積、即ち、天井面7や床面8の面積よりも小さい。そして、4個の貫通孔h1,h2の平面視における総断面積は、中空部6の平面視における面積の0.5〜3%である。
一方、基板本体2の表面3の中央部側には、複数の表面端子18が形成され、セラミック層s1を貫通するビア導体19を介して、前記導体層17と導通可能とされている。尚、配線層11、表面端子12,18、裏面端子13、およびビア導体14〜16,19は、何れもWまたはMoからなる。
配線基板K2は、図3に示すように、前記同様の基板本体2、中空部6、配線層11、表面端子12,18、裏面端子13、およびビア導体14〜16,19を備えている。該配線基板K2が前記配線基板K1と相違するのは、導体層10,17が中空部6の天井面7あるいは床面8のほぼ全面に広く形成され、前記貫通孔h1,h2を有しない反面、異なる形態の貫通孔h3を複数個有することである。
上記貫通孔h3は、図3に示すように、一端が平面視で上記中空部6の外側に位置する基板本体2の表面3に開口し、他端が中空部6の内壁面6の天井面7付近に開口すると共に、側面視で全体がほぼL字形を呈するように形成されている。
配線基板K3は、図4に示すように、前記同様の基板本体2、中空部6、配線層11、表面端子12,18、裏面端子13、およびビア導体14〜16,19を備えている。該配線基板K3が前記配線基板K1と相違するのは、導体層10,17が中空部6の天井面7あるいは床面8のほぼ全面に広く形成され、前記貫通孔h1,h2を有しない反面、異なる形態の貫通孔h4を複数個有することである。
上記貫通孔h4は、図4に示すように、基板本体2の外壁面5aと、中空部6において対向する内壁面9の下端付近との間を水平に貫通して形成されている。
配線基板K4は、図5に示すように、前記同様の基板本体2、中空部6、配線層11、裏面端子13、導体層17、ビア導体16,19、および貫通孔h1を備えている。尚、上記導体層17は、中空部6の天井面7に形成された前記同様の平坦な部分に加えて、最上層のセラミック層s1とその裏面に積層されたセラミック層s2との間のほぼ全面に延長して形成され、各貫通孔h1を間隔を置いて通過させる通し孔17aを有している。
該配線基板K4が前記配線基板K1と相違するのは、前記導体層10、貫通孔h2がなく、且つ基板本体2の表面3のほぼ全面に、導体層17と平行な導体層20が形成されていることである。該導体層20は、ビア導体19を介して、導体層17と導通され、且つビア導体16,19、および導体層17を介して、裏面端子13とも導通可能とされている。
予め、アルミナ粉末、所要の有機バインダ、および溶剤などを、所要量ずつ瓶量・混合してセラミックスラリを製作し、これにドクターブレード法を施して、シート状を呈する6層のグリーンシートg1〜g6に成形した。
次に、図6に示すように、追って最上層のセラミック層s1となるグリーンシートg1における所定の位置ごとに、打ち抜き加工を施し、複数の貫通孔h1を形成した。一方、追って最下層およびその表面上に積層されるセラミック層s5,s6となるグリーンシートg5,g6に対しても、上記同様にして互いに同心の貫通孔h2a,h2bを形成した。
また、セラミック層s5,s6を除く3つの中層のセラミック層s2〜s4となるグリーンシートg2〜g4に対し、平面視が長方形の透孔Sa,Sb,Scを、パンチングにより形成した。更に、前記セラミック層s1〜s6となる6層のグリーンシートg1〜g6における所定の位置ごとに、打ち抜き加工を施して、それぞれビアホールvhを形成した。
更に、図7に示すように、最上層のグリーンシートg1を除く、5層のグリーンシートg2〜g6を厚み方向に沿って積層して、箱形状のグリーンシート積層体を形成した。該積層体の内側には、中層のグリーンシートg2〜g4ごとに形成された前記透孔Sa,Sb,Scが垂直方向に沿って連通した4つの内壁面9と、それらの底面側に位置し且つグリーンシートg5の表面である床面8と、該床面8に周辺を囲まれた前記導体層10と、が形成されていた。
その結果、図8に示すように、グリーンシートg1〜g6を積層してなり、表面3、裏面4、および外壁面5a,5bを有する未焼成の基板本体2、および、該基板本体2の内部で且つ中層のグリーンシートg2〜g4を貫通する中空部6を有する未焼成の積層体Gs1が形成された。該中空部6の天井面7や床面8には、未焼成で単一の導体層10,17が位置し、上記中空部5の天井面7と基板本体2の表面3との間を複数の貫通孔h1が貫通し、中空部5の床面8と基板本体2の裏面4との間を複数の貫通孔h2が貫通している。
尚、前記圧着において、中空部6には、ほぼ相似形の樹脂kjを充填していたので、該中空部6の天井面7の中央付近が下向きに凹む変形を確実に阻止できた。
その結果、図8中の矢印で示すように、中空部6に充填されていた前記樹脂kjが気体(ガス)となって、複数の貫通孔h1,h2から基板本体2の外部に十分放出できた。引き続いて、グリーンシートg1〜g5に含まれていた前記有機バインダの樹脂成分の殆んどあるいは大半も、中空部6を経て、複数の貫通孔h1,h2から外部に抜き出すことができた。尚、最上層と最下層のグリーンシートg1,g6に含まれていた前記有機バインダの樹脂成分は、基板本体2の表・裏面3,4から直に、あるいは、基板本体2の外壁面5a,5bから抜き出された。
引き続いて、脱脂した前記基板本体2などを、更に加熱し、所定の温度域で焼成した。かかる焼成工程でも、前記中空部6の天井面7の中央付近が下向きに凹む変形は、生じなかった。
その結果、前記図1で示したように、前記グリーンシートg1〜g6が焼成され、且つ互いに一体に積層されたセラミック層s1〜s6となり、前記中空部6、および複数の貫通孔h1,h2を有し、焼成された導体層10,17、配線層11、表・裏面端子12,13,18、およびビア導体14〜16を有する配線基板K1を製造することができた。尚、焼成後の配線基板K1において、表・裏面端子12,13,18の表層には、所要厚さのNiメッキ層およびAuメッキ層を、それぞれ無電解メッキにより所要の厚みで被覆した。尚、該メッキ処理は、電解メッキにより行っても良い。
尚、配線基板K1は、縦横に複数個が連続し、これらの周囲に捨て代となる耳部を有する多数個取り基板の形態によって製造することも可能である。
更に、図10に示すように、下層側のグリーンシートg5,g6には、前記貫通孔h2がないため、配線層11には、前記通し孔11aが形成されていない。
上記グリーンシートg1〜g6を用いて、前記各工程を行うことにより、前記配線基板K2を製造することが可能である。
更に、前記配線基板K3を製造するには、図11に示すように、追って中層の前記セラミック層s4となるグリーンシートg4を上下2層の単位グリーンシートg4b,g4aを積層して形成したが、これらに通させた透孔Sc2,Sc1のうち、下側のグリーンシートg4bには、透孔Sc1と外壁面との間を水平に貫通する凹溝状の切り欠きh4aを一対形成した。該グリーンシートg4を含む前記グリーンシートg1〜g6を用いて、前記各工程を行うことにより、前記配線基板K3を製造することが可能である。
尚、前記配線基板K4は、前記配線基板K1と同様な方法によって製造することが可能である。
配線基板K5は、図12,図13に示すように、前記同様の基板本体2a、導体層10a,17a、配線層11、および表・裏面端子12,13などを有しており、前記配線基板K1と相違するのは、平面視で複数の中空部6aを有することである。該中空部6aは、前記同様の中層のセラミック層s2〜s4に垂直線状に形成された複数の仕切り壁9aによって、互いに平行に隣接して複数個(3個)に分割され、それぞれが平面視で細長い長方形を呈している。中空部6aごとの何れかの内壁面9近傍の天井面7には、前記同様の貫通孔h1が導体層17aの領域を除いた位置に開口するように形成されている。また、中空部6aごとの何れかの内壁面9近傍の床面8には、前記同様の貫通孔h4が導体層10aの領域を除いた位置に開口するように形成されている。
また、上記仕切り壁9aには、隣接する中空部6a,6a間を連通する通気孔hyが床面8付近に形成されている。尚、上記導体層10a,17aは、中空部6aごとの天井面7あるいは床面8のほぼ全面に形成されている。
尚、上記グリーンシートg4は、前記同様に、透孔Scaを貫通させた上下2層の単位グリーンシートg4b,g4aを積層して形成した。このうち、下層側のグリーンシートg4aには、透孔Scaと外壁面との間を水平に貫通する切り欠きh4aと、隣接するSca,Sca間を水平に貫通する切り欠きhyaとを形成した。加えて、追って最下層およびその上方に積層される図示しないグリーンシートg5,g6における所定の位置にもビアホールvhを形成した。
これ以降は、前記同様の積層・圧着、脱脂・焼成工程を行うことで、前記配線基板K5を製造することができた。尚、未焼成の積層体には、仕切り壁9aによって複数の中空部6aが仕切られているため、前記昇華性樹脂kjの充填および昇華工程を省略できた。また、未焼成の積層体において、仕切り壁9aには、隣接する6a,6aを連通する通気孔hyが形成されていたため、脱脂工程でバインダ樹脂の外部への放出を確実に行うことができた。
尚、前記配線基板K5は、2種類の貫通孔h1,h4の一方のみを形成した形態としても良い。また、基板本体の内部に形成する複数の中空部を、平面視で円形を呈し、且つ全体を格子状に配置し、前記貫通孔h1,h4の少なくとも一方と、隣接する中空部間を分割する仕切り壁に通気孔hyを形成した形態としても良い。更に、平面視で複数の中空部を六角形とし且つこれらをハニカムコア状に配列すると共に、上記同様に貫通孔h1,h4、通気孔hyを形成した形態としても良い。
配線基板K6は、図15に示すように、前記同様な複数のセラミック層s1〜s8からなり、表面3、裏面4、および外壁面5a(5b)を有する基板本体2b、中層のセラミック層s2,s3とセラミック層s5,s6との内側に形成された上層側の中空部6b1および下層側の中空部6b2と、該中空部6b2の床面8および中空部6b1の天井面7に形成された単一の導体層10,17と、前記同様の配線層11、表・裏面端子12,13,18、ビア導体14〜16,19とを備えている。上記2層の中空部6b1,6b2は、中層のセラミック層s4により形成される仕切り壁9bによって上下に分割されている。
以上のような配線基板K6によっても、前記配線基板K1〜K5と同様な効果を奏することができる共に、例えば、電気的特性が相違する導体層10,17を離隔した中空部6b1,6b2に分離して配置することもできる。
予め、前記同様にして、8層のグリーンシートg1〜g8を製作した。
次いで、図16に示すように、最上層のグリーンシートg1における所定の位置ごとに、打ち抜き加工を施し、複数の貫通孔h1を形成した。また、追って2層ずつの中層のセラミック層s2,s3、s5,s6となるグリーンシートg2,g3、g5,s6に対し、平面視が長方形の透孔Sa〜Sdを、パンチングによって形成した。更に、追って中層のセラミック層s4となるグリーンシートg4における所定の位置に、複数の通気孔hyを形成した。
尚、中層の上記グリーンシートg6は、前記同様に、透孔Sdを貫通させた上下2層の単位グリーンシートg6b,g6aを積層して形成した。このうち、下層側のグリーンシートg6aには、透孔Sdと外壁面との間を水平に貫通する前記同様の切り欠きh4aを形成した。加えて、前記セラミック層s1〜s8となるグリーンシートg1〜g8における所定の位置ごとに、打ち抜き加工を施して、それぞれビアホールvhを形成した。
更に、前記グリーンシートg2〜g4、g5〜g8を積層し、得られた2組の箱形状の積層体ごとにおける凹部内に、前記昇華性樹脂kjを充填した後、これらを含むグリーンシートg1〜g8を積層・圧着した。そして、得られた未焼成の積層体を脱脂および焼成することで、図15で示した配線基板K6が得られた。
配線基板K7は、図17に示すように、前記配線基板K1と同様の基板本体2、中空部6、配線層11、表・裏面端子12,13、ビア導体15,16、および複数ずつの貫通孔h1,h2を備えている。該配線基板K7が前記配線基板K1と相違するのは、中空部6において対向する一対の内壁面9の全面に、垂直な単一の導体層22,24を平行に形成したことである。該導体層22,24は、セラミック層s2〜s4間に形成された配線層23,25と個別に接続し、該配線層23,25およびビア導体15,16を介して、表・裏面端子12,13の何れか一方と導通している。
これ以降は、前記同様にグリーンシートg2〜g6の積層、前記昇華性樹脂kjの充填、グリーンシートg1〜g6の積層・圧着、および脱脂・焼成の各工程を施すことで、図17に示した配線基板K7が得られた。
以上のような配線基板K7によっても、前記配線基板K1,K3と同様な効果を奏することができた。尚、配線基板K7の基板本体の内部に平面視でほぼ矩形を呈する複数の中空部を形成し、該中空部ごとに単一の導体層22,24を形成した形態としても良い。
例えば、前記セラミック層は、ガラスーセラミック(例えばアルミナ)などの低温焼成セラミックからなるものとし、前記単一の導体層などの導体をAgまたはCuからなるものとしても良い。この形態では、前記充填材には、熱硬化性あるいは光硬化性樹脂が適用される。
また、前記中空部は、1層のセラミック層の内側にのみ形成しても良い。
更に、前記中空部の床面は、最下層のセラミック層の表面とし、かかる表面に前記単一の導体層の1つを形成した形態としても良い。
また、前記平面視が複数の長方形を呈する中空部は、該中空部の長方形ごとの長手方向が、平面視で長方形を呈する基板本体の長辺に沿って形成しても良い。
また、基板本体の内側で上下に3個以上の中空部を有する形態の配線基板としても良い。
加えて、前記基板本体および中空部は、平面視で正方形ないしほぼ正方形を呈する形態としても良い。
2,2a,2b…………………………………基板本体
3…………………………………………………表面
4…………………………………………………裏面
5a,5b………………………………………外壁面
6,6a,6b1,6b2……………………中空部
7…………………………………………………天井面
8…………………………………………………床面
9…………………………………………………内壁面
9a,9b………………………………………仕切り壁
10,10a,17,17a,20,22,24…単一の導体層
s1〜s8………………………………………セラミック層
h1〜h4………………………………………貫通孔
hy………………………………………………通気孔
Claims (6)
- 複数のセラミック層を積層してなり、平面視が矩形の表面、裏面、およびこれらの間に位置する4つの外壁面を有する基板本体と、
上記基板本体の内部に形成され、且つ上記複数のセラミック層のうち、少なくとも最上層と最下層のセラミック層を除いた少なくとも1層からなる中層のセラミック層の内側に形成された中空部と、
上記中空部の天井面、床面、または内壁面の何れか一面と、上記基板本体の表面、裏面、または外壁面の何れか一面との間を貫通する貫通孔と、
上記基板本体の表面および上記中空部の天井面に、あるいは上記中空部の天井面、床面、および内壁面の何れかに、2層以上が平行に形成され、且つ、ビア導体に接続される単一の導体層と、を備えた配線基板であって、
上記貫通孔は、上記中空部の天井面、床面、または内壁面において、上記導体層が形成された領域を除いた位置に開口している、ことを特徴とする配線基板。 - 前記単一の導体層は、前記中空部の床面積の50%以上を占める、ことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 前記貫通孔が複数であり、該複数の貫通孔の平面視または側面視における総断面積は、前記中空部の平面視または側面視における面積の0.5〜3%である、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
- 前記基板本体の表面と前記中空部の内壁面との間を貫通する貫通孔は、平面視で上記中空部の外側に位置する基板本体の表面に開口し、且つ側面視で全体がほぼL字形を呈するものである、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の配線基板。
- 前記中空部は、前記中層のセラミック層に形成された仕切り壁によって、平面視で複数個に分割されているか、あるいは、上層側と下層側との複数個に分割されている、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の配線基板。
- 前記仕切り壁には、隣接する中空部同士の間を連通する通気孔が形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の配線基板。
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