JP5294164B2 - 磁気ガイド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばエレベータの乗りかごをガイドレールに沿って非接触で走行案内するための磁気ガイド装置に関する。
一般に、エレベータの乗りかごは、昇降路内に垂直方向に設置された一対のガイドレールに支持され、巻上機に巻き掛けられたロープを介して昇降動作する。その際、負荷荷重の不均衡や乗客の移動によって生じる乗りかごの揺動は、ガイドレールによって抑制される。
ここで、エレベータの乗りかごに用いられるガイド装置(案内装置とも呼ばれる)として、ガイドレールに接する車輪とサスペンションとで構成されたローラーガイド、もしくは、ガイドレールに対して摺動して案内するガイドシュー等が用いられる。しかし、このような接触型のガイド装置では、ガイドレールの歪みや継ぎ目などで振動や騒音が発生し、また、ローラーガイドが回転するときに騒音が発生する。このため、エレベータの快適性が損なわれるといった問題があった。
このような問題点を解決するために、従来、例えば特許文献1,2に開示されているように、非接触で乗りかごを案内する方法が提案されている。
特許文献1では、電磁石により構成されたガイド装置(案内装置)を乗りかごに搭載し、鉄製のガイドレールに対して磁気力を作用させて、乗りかごを非接触で案内する方法が提案されている。これは、乗りかごの四隅に配置された電磁石がガイドレールを3方向から囲み、ガイドレールとガイド装置との間の空隙の大きさに応じて電磁石を励磁制御して、乗りかごをガイドレールに対して非接触に案内するものである。
特許文献2では、上記電磁石を用いた構造で問題となる制御性の低下および消費電力の増大等を解決する手段として、永久磁石を用いることが開示されている。このように永久磁石と電磁石を併用することにより、消費電力を抑えつつ、低剛性・長ストロークで乗りかごを支持するガイド装置を実現できる。
このように、磁気力を利用したガイド装置では、通常、電磁石とガイドレールとの間の空隙を検出するためにギャップセンサが設けられている。このギャップセンサにて検出された空隙の大きさに応じて磁気力を制御し、乗りかごをガイドレールに接触しないように支持している。
しかし、一般にガイドレールは所定の長さのレールをつなぎ合わせて設置されている。このため、ある間隔をもってレールに継ぎ目が存在する。このレールの継ぎ目の部分では、レール形状のずれや据え付け精度によって段差があり、その部分をギャップセンサが通過したときに検出信号が瞬間的に大きく乱れる。
また、渦電流式センサのように、検出対象の物理特性を利用するギャップセンサでは、材料特性が不連続になる継ぎ目の部分で検出信号が実際の変位変動以上に大きく乱れることになる。
このように、ギャップセンサの検出信号が乱れると、磁気制御も乱れるため、乗りかごに揺れが生じて、乗り心地に影響が出てしまう問題がある。
従来、このような問題を解決する手段として、例えば特許文献3がある。この特許文献3では、ギャップセンサを複数設けておき、信号変化に応じて各センサ信号を切り替えて使用する手法が提案されている。
特開平5−178563号公報 特開2001−19286号公報 特開平ll−71067号公報
しかしながら、上記特許文献3のように、複数のセンサ信号を切り替えて使用すると、制御用として入力される信号が不連続になり、その結果、磁気力の制御が不安定になるといった問題がある。また、複数のセンサ信号にずれが生じている場合には、切り替え時にそのずれが信号変動として検出され、結果的に制御が乱れるといった問題もある。
なお、センサ信号の変化率に上限を設ける方法や、ローパスフィルタによって各センサ信号の変動を抑制する方法もある。しかし、実際に乗りかごが外乱を受けて大きく振動した場合に、その動きを的確に検出できずに非接触状態を維持できなくなる問題がある。また、センサ信号の位相がずれると、制御系の安定性が損なわれるため、大きな遅れ要素を持つフィルタは用いることはできない。
本発明は上記のような点に鑑みなされたものであり、ガイドレールの形状等によりセンサ信号に乱れが生じても、常に安定した磁気制御を行って移動体を非接触で走行案内することのできる磁気ガイド装置を提供することを目的とする。
本発明の磁気ガイド装置は、強磁性体からなるガイドレールと、このガイドレールに沿って移動する移動体と、この移動体の上記ガイドレールとの対向部に設置され、磁気力の作用により上記移動体を上記ガイドレールに対して非接触にて支持する磁石ユニットと、上記移動体の移動方向に所定の間隔を持って配設され、上記磁石ユニットと上記ガイドレールとの間の空隙を検出する少なくとも2つのギャップセンサと、これらのギャップセンサから出力される検出信号の変化量を判定し、その変化量に基づいて上記各検出信号に対する重み係数を相対的に変化させ、上記重み係数を乗じた上記各検出信号を加算した信号を磁気制御用の信号として出力する信号補正手段と、この信号補正手段から出力された磁気制御用の信号に基づいて、上記磁石ユニットの磁気力を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、ガイドレールの形状等によりセンサ信号に乱れが生じても、常に安定した磁気制御を行って移動体を非接触で走行案内することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁気ガイド装置をエレベータの乗りかごに適用した場合の斜視図である。
図1に示すように、エレベータの昇降路1内には、鉄製で強磁性体からなる一対のガイドレール2が立設されている。乗りかご4は、図示せぬ巻上機に巻き掛けられたロープ3によって吊り下げられている。この乗りかご4は、上記巻上機の回転駆動に伴い、ガイドレール2に沿って昇降動作する。なお、図中の4aはかごドアであり、乗りかご4が各階に着床したときに開閉動作する。
ここで、乗りかご4のかごドア4aを正面として見た場合に、そのかごドア4aの左右方向をx軸、前後方向をy軸、上下方向をz軸とする。
乗りかご4の上下左右の四隅の連結部に、ガイドレール2に対向させて磁気ガイド装置5がそれぞれ取り付けられている。後述するように、この磁気ガイド装置5の磁気力を制御することで、乗りかご4がガイドレール2から浮上して非接触で走行する。
図2は磁気ガイド装置5の構成を示す斜視図である。
磁気ガイド装置5は、磁石ユニット6と、磁石ユニット6とガイドレール2との間の距離を検出するギャップセンサ7a〜7dと、それらを支持している台座8とで構成されている。なお、磁気ガイド装置5は、図1に示したように乗りかご4の上下左右の四隅の連結部に設けられており、それぞれに同様の構成である。
ギャップセンサ7a〜7dのうち、センサ7aと7bはT字形状のガイドレール2の内側面2aに向けられており、ガイドレール2の長手方向に所定の間隔を持って配置されている。センサ7cと7はT字形状のガイドレール2の側面2bに向けられており、ガイドレール2の長手方向に所定の間隔をもって配置されている。
図3は磁気ガイド装置5に設けられた磁石ユニット6の構成を示す斜視図である。
磁石ユニット6は、永久磁石9a,9bと、継鉄10a,10b,10cと、コイル11a,11b,11c,11dとからなる。継鉄10a,10b,10cは、ガイドレール2を3方向から囲む形で磁極を対向させている。コイル11a,11b,11c,11dは、その継鉄10a,10b,10cを鉄心として磁極部分の磁束を操作することのできる電磁石を構成する。
このような構成において、ギャップセンサ7等によって検出された磁気回路中の状態量に基づいてコイル11が励磁される。これにより、ガイドレール2と磁石ユニット6とが磁気力の発生によって離間し、乗りかご4が浮上することになる。
図4は磁気ガイド装置5を制御するための制御装置21の構成を示すブロック図である。
制御装置21は、センサ部22と、演算器23と、パワーアンプ24とを備え、乗りかご4の四隅に設置された磁石ユニット6の吸引力を制御する。なお、図4では、便宜的にセンサ部22を含めて示されているが、実際にはセンサ部22は磁石ユニット6側に設けられている。
演算器23は、センサ部22からの信号に基づいて乗りかご4を非接触案内させるべく各コイル11に印加する電圧を演算する。パワーアンプ24は、演算器23の出力に基づいて各コイル11に電力を供給する。
ここで、上記センサ部22は、磁気ガイド装置5の磁石ユニット6とガイドレール2との間の空隙の大きさを検出するギャップセンサ7(7a〜7d)と、各コイル11に流れる電流値を検出する電流検出器25とで構成されている。
このような構成において、磁石ユニット6とガイドレール2との間に所定のギャップ長を維持させるべく、各コイル11に励磁する電流を制御する。また、非接触で乗りかご4を支持した状態で、そのときに各コイル11に流れる電流値を積分器を介してフィードバックする。これにより、定常状態にあるときには、乗りかご4の重量および不平衡力の大きさに関わらず、永久磁石9の吸引力で乗りかご4が安定に支持される、いわゆる「ゼロパワー制御」が行われる。
このゼロパワー制御によって、乗りかご4がガイドレール2に対して非接触で安定に支持される。そして、定常状態では、各コイル11に流れる電流は零に収束し、安定支持に必要となる力は永久磁石9の磁気力で済むようになる。
これは、乗りかご4の重量やバランスが変化した場合でも同様である。すなわち、乗りかご4に何らかの外力が加えられた場合、磁石ユニット6とガイドレール2との間の空隙を所定の大きさに調整するために、過渡的にコイル11に電流が流れる。しかし、再度安定状態になった際には、上記制御手法を用いることにより、コイル11に流れる電流は零に収束する。そして、乗りかご4に加わる荷重と、永久磁石9の磁気力によって発生する吸引力とが釣り合う大きさの空隙が形成される。
なお、磁気支持における磁石ユニットの構成およびゼロパワー制御については、特開2005−350267号公報、特開2001−19286号公報に詳細に示されているため、ここでは詳しい説明を省略する。
(ギャップセンサ)
ここで、ギャップセンサ7は、磁力制御の各方向に対する距離を検出できるように複数設置される。また、このギャップセンサ7は、磁石ユニット6を挟んで乗りかご4の移動方向に沿って所定の間隔を持って設置される。
本実施形態では、図2に示したように、乗りかご4の左右方向の距離を検出するためのギャップセンサ7a,7bが磁石ユニット6を挟んで上下に設置されている。また、乗りかご4の前後方向の距離を検出するためのギャップセンサ7c,7dが磁石ユニット6を挟んで上下に設置されている。これは、乗りかご4の四隅に設置された全ての磁気ガイド装置5について同様である。
次に、乗りかご4に搭載された磁気ガイド装置5がガイドレール2の段差や継ぎ目を通過したときに、その磁気ガイド装置5に設置されたギャップセンサ7がどのように応答するのかを説明する。
なお、以下では、ギャップセンサ7a,7bを例にして説明するが、他のギャップセンサ7c,7dについても同様である。今、ギャップセンサ7aから出力される検出信号をGa、ギャップセンサ7bから出力される検出信号をGbとする。
図5乃至図8は、乗りかご4がガイドレール2に沿って上方に走行している状態を示している。図中の2cはガイドレール2の継ぎ目である。図9はギャップセンサ7a,7bの信号波形を示している。
図5に示すように、ギャップセンサ7a,7bがガイドレール2の連続部分に対向している場合には、ギャップセンサ7a,7bから出力される検出信号Ga,Gbは滑らかな応答特性を有する。この状態では、ギャップセンサ7a,7bによって磁石ユニット6とガイドレール2との間の空隙を正確に検出することができる。
ここで、図6に示すように、乗りかご4がガイドレール2の継ぎ目2に近づくと、まず、ギャップセンサ7aがガイドレール2の継ぎ目2cを通過する。その際、継ぎ目2cの部分での材料特性の変化等により、図9のA部に示すようにギャップセンサ7aの検出信号Gaが瞬間的に大きく乱れる。一方、ガイドレール2の継ぎ目2c部分に差し掛かっていないギャップセンサ7bは、この時点では滑らかに応答している。
図7に示すように、ギャップセンサ7bが継ぎ目2cの近傍を通過すると、図9のB部に示すように、ギャップセンサ7bの検出信号Gbが瞬間的に大きく乱れる。一方、ギャップセンサ7aの検出信号Gaは滑らかな状態に戻る。
図8に示すように、ギャップセンサ7a,7bがガイドレール2の継ぎ目2cを通過し終わった後には、ガイドレール2の連続部分が検出対象となる。この状態では、ギャップセンサ7a,7bは共に滑らかに応答しており、磁石ユニット6とガイドレール2との間の空隙を正確に検出することができる。
このように、ガイドレール2の継ぎ目2cで検出信号Ga,Gbが大きく乱れると、実際の乗りかご4の動きとは関係のない変位信号が制御装置21に与えられるため、磁気制御が不安定となり、乗りかご4を不要に揺らすことになる。
つまり、図9のA部,B部のように検出信号Ga,Gbが乱れると、制御装置21では、乗りかご4が揺れたと誤認し、その揺れを抑える方向に磁気ガイド装置5を制御してしまい、その結果として乗りかご4を加振してしまうことになる。
(信号補正処理)
上述したような問題を解決するため、例えば2つの検出信号Gaと検出信号Gbの平均値を用いて磁気力を制御することが考えられる。しかしながら、このような方法では、検出信号の乱れを小さく抑えられるが、乱れそのものは残ってしまうため、滑らかな制御を行うことはできない。
そこで、本実施形態では、図10に示すような信号補正演算器31を用いる。この信号補正演算器31は、図4に示した演算器23に含まれる。この信号補正演算器31は、ギャップセンサ7aから出力される検出信号Gaと、ギャップセンサ7bから出力される検出信号Gbを入力とし、これらの検出信号Ga,Gbの乱れを補正した信号Gcを生成出力する。
図10に示すように、この信号補正演算器31は、微分器32a,32b、変化量判定器34、重み係数演算器35、重み係数乗算器33a,33b、加算器101からなる。
微分器32aは、ギャップセンサ7aの検出信号Gaを微分する。微分器32bは、ギャップセンサ7bの検出信号Gbを微分する。検出信号Ga,Gbを微分すると、それぞれの変化量が分かる。
なお、現実的には正確な微分演算を行う「微分器」を作ることはできない。したがって、通常は、一定周波数以上をカットする「疑似微分器」が用いられる。ここで言う「微分器」とは、この「疑似微分器」のことも含んでいるものとする。
変化量判定器34は、微分器32a,32bの出力に基づいて検出信号Ga,Gbの変化量を判定する。重み係数演算器35は、変化量判定器34の判定結果に基づいて、検出信号Ga,Gbのそれぞれに乗じる重み係数α,βを算出する。
重み係数乗算器33aは、重み係数演算器35によって算出された重み係数αを検出信号Gaに乗じる。重み係数乗算器33bは、重み係数演算器35によって算出された重み係数βを検出信号Gbに乗じる。加算器101は、重み係数αが乗じられた検出信号Gaと重み係数βが乗じられた検出信号Gbとを加算する。この加算信号は、磁気制御用の信号として用いられる。
このような構成において、信号補正演算器31は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbを微分することにより、両者の変化量を求め、これらの検出信号Ga,Gbに重み係数αとβをそれぞれ乗じる。
ここで、重み係数α,βは、0〜1までの値を取る。重み係数演算器35は、2つの検出信号Ga,Gbの変化量に応じて、重み係数α,βの和が1になるように調整する。この場合、変化量が小さい検出信号に対しては重み係数を大きくし、変化量が大きい検出信号に対しては重み係数を小さくする。
このようにして、検出信号Ga,Gbの変化量に応じて重み係数α,βが決定される。信号補正演算器31は、この重み係数α,βを検出信号Ga,Gbに乗じた後、これらを加算した信号Gcを生成する。この出力信号Gcは、下記の(1)式のように表される。
Gc=(α×Ga)+(β×Gb) …(1)
α+β=1,0≦α≦1,0≦β≦1
この出力信号Gcは、Ga,Gbのうちの変化量の小さい方の比率を大きくした信号である。したがって、この出力信号Gcを磁気制御用の信号として用いることにより、Ga,Gbのどちらかに乱れが生じていても、常に安定した制御を行うことができる。
また、検出信号Ga,Gbに乗じる重み係数α,βを変化させる場合に、所定の時間をかけて連続的に変化させるものとする。これにより、急激な信号変化を抑えて、滑らかな制御を行うことができる。
なお、重み係数α,βを連続的に変化させる方法として、重み係数演算器35の指令値もしくは重み係数α,βの変化率に上限値を定めておき、その変化率の範囲内での変化のみを許容する。また、所定の遅れを有するローパスフィルタを用いて重み係数α,βを決定することでも良い。
図11は信号補正演算器31によって得られる各信号の応答特性を示す図である。今、ギャップセンサ7aから出力される検出信号をGa,ギャップセンサ7bから出力される検出信号をGbとし、それぞれの微分信号をGa′,Gb′とする。
微分信号Ga′,Gb′は、それぞれガイドレール2の継ぎ目2cの部分で検出信号Ga,Gbが乱れたときに大きく変動する。一方、ガイドレール2の連続部分では大きな変動はない。したがって、図中のAの部分では、微分信号Ga′の絶対値が微分信号Gb′に比べて大きくなる。それを変化量判定器34で検出することにより、比較的変化量の小さな検出信号Gbに対する重み係数βを大きくする。
重み係数αとβはその和を1にして変化させるため、βの値が大きくなった場合には、それに伴いαの値は小さくなる。したがって、微分信号Ga′の値が大きい間は、βが1もしくはそれに近い値となり、αは0もしくはそれに近い値となる。よって、これらの重み係数α,βを検出信号Ga,Gbに乗じて足し合わせた出力信号Gcは、Gbの値、もしくは、それに近い値を示すことになる。
逆に、検出信号Gbの値が大きく乱れるBの部分では、微分信号Gb′の絶対値が微分信号Ga′よりも大きくなる。この場合には、重み係数αの値を大きくし、重み係数βの値を小さくすることで、検出信号Gaの比率が大きな出力信号Gcが得られる。
このようにして、最終的に乱れの少ない出力信号Gcが生成され、磁気制御用の信号として制御装置21に与えられる。したがって、ガイドレール2の継ぎ目2cの部分で検出信号Ga,Gbが乱れたとしても、乗りかご4を不要に揺らすことなく、常に安定した磁気制御を行って乗りかご4を非接触で走行案内することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbをそれぞれ2階微分するものである。なお、磁気ガイド装置5の構成等は、上記第1の実施形態と同様である。
図12は本発明の第2の実施形態に係る信号補正演算器31の構成を示すブロック図である。上記第1の実施形態における図10の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
第2の実施形態において、信号補正演算器31には、上記微分器32a,32bに代わって2階微分器36a,36bが設けられている。すなわち、上記第1の実施形態では、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbをそれぞれ1階微分することで両者の変化量を検出したが、ここでは、2階微分により変化量の検出を行う。他の構成は上記第1の実施形態と同様である。
図13にこの信号補正演算器31の各信号の応答特性を示す。今、ギャップセンサ7aから出力される検出信号をGa,ギャップセンサ7bから出力される検出信号をGbとし、それぞれの2階微分信号をGa″,Gb″とする。
ガイドレール2の継ぎ目2の部分で検出信号Ga,Gbがそれぞれに大きく乱れた場合に、これらの2階微分信号Ga″,Gb″が大きく変化する。この場合、1階微分よりも2階微分の方が変化量は顕著にあらわれる。これらの2階微分信号Ga″,Gb″は、検出信号Ga,Gbの変化量を表わす信号として変化量判定器34に与えられる。
以後は、上記第1の実施形態と同様であり、変化量判定器34の判定結果に基づいて、変化の小さい方の検出信号の重み係数が大きく調整されて、磁気制御に用いられる最終的な信号Gcが出力される。
このように、2階微分によりセンサ信号の変化量を検出する構成とすることで、単純な変化量の大きさではなく、変化のつながりが良好な方のセンサ信号が優先的に出力されるようになる。したがって、時間的に連続性の高い出力信号Gcを用いて磁石ユニット6の磁気力を滑らかに制御することができる。
なお、微分階数をさらに増やすことも良い。ただし、微分階数を増やすと、その分、演算量が多くなるため、2階微分程度が好ましい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、所定時間前に得られた微分信号と現時点で得られた微分信号との差分信号を用いて変化量の判定を行う構成としたものである。
図14は本発明の第3の実施形態に係る信号補正演算器31の構成を示すブロック図である。上記第1の実施形態における図10の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
第3の実施形態において、信号補正演算器31には、微分器32aの出力側にメモリ37aと減算器102が設けられ、微分器32bの出力側にメモリ37bと減算器103が設けられている。
メモリ37aは、微分器32aによって得られた微分信号を保持する。減算器102は、このメモリ37aに保持された所定時間前の微分信号と現時点の微分信号との差分を演算し、その結果を変化量判定器34に出力する。
同様に、メモリ37bは、微分器32bによって得られた微分信号を保持する。減算器103は、このメモリ37bに保持された所定時間前の微分信号と現時点の微分信号との差分を演算し、その結果を変化量判定器34に出力する。
すなわち、第3の実施形態では、微分信号Ga,Gbの変化量を比較する場合に、現時点で1階微分して得られた微分信号と、所定時間前に得られた微分信号との差分結果を比較する。そして、差が小さい方の検出信号に対する重み係数を大きくする。
図15にこの信号補正演算器31の各信号の応答特性を示す。現時点の微分信号をGa′(t),Gb′(t)として実線で示す。また、メモリ37a,37bによって、所定時間Δtだけ遅れた微分信号をGa′(t−Δt),Gb′(t−Δt)として破線で示す。ΔGa′は、Ga′(t)とGa′(t−Δt)との差分信号である。ΔGb′は、Gb′(t)とGb′(t−Δt)との差分信号である。
このような構成において、減算器102によって得られる差分信号ΔGa′と、減算器103によって得られる差分信号ΔGb′は、それぞれに検出信号Ga,Gbの変化量を表わす信号として変化量判定器34に与えられる。これらの差分信号ΔGa′,ΔGb′は、検出信号Ga,Gbを2階微分した信号と略同じような特性を有する。
以後は、上記第1の実施形態と同様であり、変化量判定器34の判定結果に基づいて、変化の小さい方の検出信号の重み係数が大きく調整されて、磁気制御に用いられる最終的な信号Gcが出力される。
このように、微分信号の前後の差分信号を用いて変化量の比較判定を行うことでも、上記第1の実施形態と同様に、ガイドレール2の形状等に影響されずに、常に安定した磁気制御を行って乗りかご4を非接触で走行案内することができる。さらに、微分器を1組使うのみで、上記第2の実施形態と同様の応答特性を得ることができるので、微分演算の負荷を軽減できるといった利点がある。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した第1〜第3の実施形態では、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbのそれぞれに重み係数α,βを乗じることにより、出力信号Gcを生成していた。これに対し、第4の実施形態では、GaとGbの平均値を示す信号(以下、Gaveと称す)を第3の検出信号として用い、そのGave信号に重み係数γを乗じて出力信号Gcを生成する。
図16は本発明の第4の実施形態に係る信号補正演算器31の構成を示すブロック図である。上記第1の実施形態における図10の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。また、図17はこの信号補正演算器31の各信号の応答特性を示す図である。
図16に示すように、この信号補正演算器31には、加算器104、1/2演算器38、微分器32c、重み係数乗算器33cが設けられている。
加算器104は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbとを加算する。1/2演算器38は、加算器104によって得られるGaとGbの加算値を1/2にしたGave信号を生成する。そのGave信号は、微分器32cと重み係数乗算器33cに与えられる。微分器32cは、Gave信号を1階微分して変化量判定器34に出力する。重み係数乗算器33cは、Gave信号に重み係数γを乗じて加算器101に出力する。
このような構成において、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbは、それぞれ微分器32a,32bにて微分された後、変化量判定器34に与えられる。一方、これらの検出信号Ga,Gbを平均化したGave信号が加算器104および1/2演算器38を通じて生成される。このGave信号は、微分器32cにて微分された後、変化量判定器34に与えられる。
ここで、変化量判定器34では、これらの微分信号に基づいて、Ga,Gb、Gaveの3つの信号のうち最も変化量の小さいものを選択する。また、重み係数演算器35では、α,β,γの総和を1とするように相対的に増減させる。これにより、出力信号Gcを上記3つの信号の値の範囲内で生成することができる。
また、αとβの値は、どちらかが0のときのみ、他方の値が正の値を持つように設定すれば、α+γ=1かつβ=0、もしくは、β+γ=1かつα=0となる。したがって、GaからGb、もしくは、GbからGaの値に出力信号Gcが変化するときに、GaとGbの中間の値を有するGaveの値を取る。これにより、GaからGb、もしくは、GbからGaに切り替わるときの段差を小さく抑えることができる。その結果、図17に示すように、より滑らかな出力信号Gcを得ることができる。
このように、GaとGbの平均値を示すGave信号を第3の検出信号として用い、それぞれに重み係数を乗じることで、より滑らかな出力信号Gcを得ることができる。これにより、より安定した磁気制御を行って、乗りかご4を非接触で走行案内することができる。
なお、ここでは上記第1の実施形態の構成を例にして説明したが、上記第2および第3の実施形態の構成でも同様に適用可能である。
この場合、上記第2の実施形態では、図12に示す信号補正演算器31にGave信号を生成する演算器と、このGave信号を2階微分する微分器を追加し、この微分器の出力信号を変化量判定器34に与える構成とすれば良い。
また、上記第3の実施形態では、図14に示す信号補正演算器31にGave信号を生成する演算器と、このGave信号を1階微分する微分器、その微分信号を保持するメモリ、メモリに保持された所定時間前の微分信号と現時点の微分信号との差分を演算する減算器を追加し、この減算器の出力信号を変化量判定器34に与える構成とすれば良い。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態では、センサ信号の前処理に関するものである。すなわち、上記第1〜4の実施形態では、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbを信号補正演算器31に直接入力していた。これに対し、第5の実施形態では、上記2つの検出信号Ga,Gbの相対的な差を補正してから信号補正演算器31に入力する構成としている。
図18は本発明の第5の実施形態の構成を示すブロック図であり、信号補正演算器31の前段に定常差異補正器41が設けられている。なお、この定常差異補正器41は、上記信号補正演算器31と共に図4の演算器23に設けられる。また、図19は定常差異補正器41の各信号の応答特性を示す図である。20はこの信号補正演算器31の各信号の応答特性を示す図である。
図18に示すように、この定常差異補正器41は、減算器201、フィードバックゲイン乗算器42、積分器43、配分係数乗算器44a,44b、減算器202、加算器203からなる。
減算器201は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbとの差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42は、減算器201から出力されるGaとGbの差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43に出力する。積分器43は、フィードバックゲイン乗算器42の出力信号を時間積分して配分係数乗算器44a,44bにそれぞれ出力する。
配分係数乗算器44aは、積分器43の出力信号に配分係数m1を乗じて減算器202に出力する。配分係数乗算器44bは、積分器43の出力信号に配分係数m2を乗じて加算器203に出力する。
減算器202は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gaとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gacとして信号補正演算器31に出力する。加算器203は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gbにフィードバック信号を加え、これを補正検出信号Gbcとして信号補正演算器31に出力する。
このような構成において、定常差異補正器41では、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbとの差分信号をフィードバックゲイン乗算器42および積分器43を介してGa,Gbにフィードバックする。
ここで、フィードバックゲインKを適当に設定することにより、センサ信号の急峻な変動にはほとんど影響を受けずに、検出信号Ga,Gbの相対的な差を0に収束させることができる。
その際、配分係数乗算器44a,44bの配分係数m1およびm2の値をともに「1/2」とし、同等の配分でGa,Gbにフィードバックすると、図19に示すように、補正検出信号Gac,Gbcを検出信号Ga,Gbの中央値付近に収束させることができる。すなわち、例えば検出信号Gaの値が「7」、検出信号Gbの値が「8」であったとすると、補正検出信号Gac,Gbcの値を「7.5」に収束させることができる。
このように、事前に2つのセンサ信号Ga,Gbの相対的な差を補正しから信号補正演算器31に与える。これにより、図20に示すように、重み係数α,βの値を変化させたときに生じる出力信号Gcの変動をさらに小さく抑えることが可能になる。
なお、上記信号補正演算器31は、上記第1乃至第4の実施形態のいずれの構成であっても良い。
また、ここでは配分係数m1,m2の値を共に「1/2」として同等のフィードバックを行うことで、両信号Ga,Gbの中央値付近に収束させるものとして説明したが、Ga,Gbのどちらかの配分係数m1を「1」にして、他方m2を「0」にすることにより、一方のセンサ出力値に追従させて両者の差異を補正しても良い。この場合は、常にどちらかのセンサ出力値に近づくように補正される。したがって、どちらかのセンサのノイズが明らかに少ない場合や、真値に近いことが事前に分かっている場合には、そのセンサ出力値に収束させることができる。
また、Ga,Gbの配分係数m1,m2の和を「1」にして、それぞれの配分係数m1,m2の値を「0」〜「1」の間で設定することにより、収束させる値をどちらかのセンサの出力値に近付けることでも良い。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態は、上記第5の実施形態と同様にセンサ信号の前処理に関するものであり、検出信号Gaと検出信号Gbとの差分に応じてフィードバックゲインKの値を変化させるようにしたものである。
図21は本発明の第6の実施形態に係る定常差異補正器41の構成を示すブロック図である。なお、上記第5の実施形態における図18の構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。また、図22はこの定常差異補正器41の各信号の応答特性を示す図である。
図21に示すように、この定常差異補正器41には、微分器46a,46b、減算器204、ゲイン設定用変化量判定器45が設けられている。
微分器46aは、ギャップセンサ7aの検出信号Gaを微分して減算器204に出力する。微分器46bは、ギャップセンサ7bの検出信号Gbを微分して減算器204に出力する。減算器204は、検出信号Ga微分信号と検出信号Gbの微分信号との差分(変化量の差)を演算する。ゲイン設定用変化量判定器45は、減算器204の演算結果に基づいてフィードバックゲインKの値を設定する。
このような構成において、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbがそれぞれ微分器46a,46bにて微分される。そして、減算器204にて両信号の差分が求められて、ゲイン設定用変化量判定器45に与えられる。ゲイン設定用変化量判定器45では、その差分信号に基づいてフィードバックゲインKの値を設定する。
ここで、例えばGa,Gbの微分信号の差(変化量の差分)が所定の値よりも大きいときには、どちらかの信号が乱れていることになるので、フィードバックゲインKの値を所定の値よりも小さくする。一方、Ga,Gbの微分信号の差(変化量の差分)が所定の値よりも小さいときには、フィードバックゲインKの値を所定の値とする。
このようにフィードバックゲインKの値を調整することにより、滑らかな応答を示している信号に対して、乱れた応答を示している信号がフィードバックされることで生じる小さな乱れを低減できる。その結果、図22に示すように、より滑らかな補正検出信号Gac,Gbcを得ることができる。
このような補正検出信号Gac,Gbcを信号補正演算器31に与えることで、図23に示すように、さらに滑らかな応答を得ることができ、磁気制御の精度を高めて乗りかご4を非接触で走行案内することができる。
なお、上記信号補正演算器31は、上記第1乃至第4の実施形態のいずれの構成であっても良い。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態は、上記第6の実施形態の構成に検出信号Ga,Gbを2階微分する構成を加えたものである。
図24は本発明の第7の実施形態に係る定常差異補正器41の構成を示すブロック図である。なお、上記第5の実施形態における図18の構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。図25はこの定常差異補正器41の各信号の応答特性を示す図である。
図24に示すように、この定常差異補正器41には、微分器46a,46b、減算器204、2階微分器47a,47b、減算器205、ゲイン設定用変化量判定器45が設けられている。
微分器46aは、ギャップセンサ7aの検出信号Gaを微分して減算器204に出力する。微分器46bは、ギャップセンサ7bの検出信号Gbを微分して減算器204に出力する。減算器204は、検出信号Ga微分信号と検出信号Gbの微分信号との差分(変化量の差)を演算する。
微分器47aは、ギャップセンサ7aの検出信号Gaを2階微分して減算器205に出力する。微分器47bは、ギャップセンサ7bの検出信号Gbを2階微分して減算器205に出力する。減算器205は、検出信号Gaを2階微分信号と検出信号Gbの2階微分信号との差分(変化量の差)を演算する。ゲイン設定用変化量判定器45は、減算器204の演算結果と減算器205の演算結果とに基づいてフィードバックゲインKの値を設定する。
このような構成において、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbがそれぞれ微分器46a,46bにて微分される。そして、減算器204にて両信号の差分が求められて、ゲイン設定用変化量判定器45に与えられる。
一方、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbがそれぞれ2階微分器47a,47bにて2階微分される。そして、減算器205にて両信号の差分が求められて、ゲイン設定用変化量判定器45に与えられる。ゲイン設定用変化量判定器45では、両者の差分信号に基づいてフィードバックゲインKの値を設定する。
ここで、ゲイン設定用変化量判定器45では、Ga,Gbの1階の微分信号の差と、Ga,Gbの2階の微分信号の差のどちらかが、比較的大きいときには、差異フィードバックゲインの値を所定の値よりも小さくする。一方、1階の微分信号の差と2階の微分信号の差の両方の値が比較的小さいときには、差異フィードバックゲインの値を所定の値とする。
このようにフィードバックゲインKの値を調整することにより、ガイドレール2の継ぎ目2で検出信号Ga,Gbが山形もしくは谷形になった際に、その頂点付近での1階微分値が一時的に小さくなり、フィードバックゲインKが大きくなることを防ぐことができる。
その結果、図25に示すように、互いの信号の乱れをほとんど受けない出力信号Gcを得ることができる。また、これらの検出信号Ga,Gbを信号補正演算器31に入力することによって、図26に示すように、さらに滑らかな応答を得ることができる。
なお、上記信号補正演算器31は、上記第1乃至第4の実施形態のいずれの構成であっても良い。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
上記第5乃至第7の実施形態では、検出信号Gaと検出信号Gbの差分信号をフィードバックさせた。これに対し、第8の実施形態では、検出信号Gaと検出信号Gbの平均値を計算し、その平均値の信号とGa,Gbのそれぞれとの差分信号をフィードバックさせるものである。
図27は本発明の第8の実施形態に係る定常差異補正器41の構成を示すブロック図である。
この定常差異補正器41は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaに対する構成として、減算器206、フィードバックゲイン乗算器42a、積分器43a、減算器207を備える。また、この定常差異補正器41は、ギャップセンサ7bの検出信号Gbに対する構成として、減算器208、フィードバックゲイン乗算器42b、積分器43b、減算器209を備える。さらに、この定常差異補正器41には、検出信号Gaと検出信号Gbを平均化するための構成として、加算器210、1/2演算器48が設けられている。
減算器206は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaと1/2演算器48の出力信号(Ga,Gbの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42aは、減算器206から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43aに出力する。積分器43aは、フィードバックゲイン乗算器42aの出力信号を時間積分して減算器207にフィードバックする。減算器207は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gaとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gacとして信号補正演算器31に出力する。
減算器208は、ギャップセンサ7bの検出信号Gbと1/2演算器48の出力信号(Ga,Gbの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42bは、減算器208から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43bに出力する。積分器43bは、フィードバックゲイン乗算器42bの出力信号を時間積分して減算器209にフィードバックする。減算器209は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gbとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gbcとして信号補正演算器31に出力する。
また、加算器210は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbとを加算する。1/2演算器48は、加算器210によって得られるGaとGbの加算値を1/2にした平均値信号を生成する。
このような構成において、検出信号Ga,Gbの平均値が求められ、その平均値信号が減算器206,208のそれぞれに与えられる。これにより、この平均値信号と検出信号Gaの差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じた信号がフィードバックされて補正検出信号Gacが生成される。同様に、この平均値信号と検出信号Gbの差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じた信号がフィードバックされて補正検出信号Gbcが生成される。
このようにすることで、信号Ga,GbにかかるフィードバックゲインKをそれぞれ個別に設定して、各信号Ga,Gbごとに収束の速さを任意に変更できる。したがって、信号の乱れ方がギャップセンサによって異なる場合に、それぞれセンサの特性に合わせて応答を調整するができる。
なお、上記第6および第7の実施形態のように、フィードバックゲインKを可変させる構成としても良い。
(第9の実施形態)
これまでの実施形態では、1検出方向につき2つのギャップセンサが設置されている場合について説明してきた。以下では、図28に示すように、1検出方向につき3つのギャップセンサ(以下、7a,7b,7eとする)が設置されている場合について説明する。これらのギャップセンサ7a,7b,7eは、乗りかご4の移動方向に沿って配列されており、ガイドレール2の同じ面に向けられている。
図29は本発明の第9の実施形態に係る定常差異補正器41の構成を示すブロック図である。これは、図25に示した定常差異補正器41を3段構成にしたものである。
また、図30は同実施形態における信号補正演算器31の構成を示すブロック図である。これは、図10に示した信号補正演算器31を3段構成にしたものである。図31はこの信号補正演算器31の各信号の応答特性を示す図である。
図29に示すように、この定常差異補正器41には、ギャップセンサ7aの検出信号Gaに対する構成として、減算器206、フィードバックゲイン乗算器42a、積分器43a、減算器207を備える。また、この定常差異補正器41は、ギャップセンサ7bの検出信号Gbに対する構成として、減算器208、フィードバックゲイン乗算器42b、積分器43b、減算器209を備える。
また、この定常差異補正器41は、ギャップセンサ7eの検出信号Geに対する構成として、減算器211、フィードバックゲイン乗算器42e、積分器43e、減算器212を備える。さらに、この定常差異補正器41には、検出信号Gaと検出信号Gbと検出信号Geを平均化するための構成として、加算器213、1/3演算器49が設けられている。
減算器206は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaと1/3演算器49の出力信号(Ga,Gb,Gcの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42aは、減算器206から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43aに出力する。積分器43aは、フィードバックゲイン乗算器42aの出力信号を時間積分して減算器207にフィードバックする。減算器207は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gaとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gacとして信号補正演算器31に出力する。
減算器208は、ギャップセンサ7bの検出信号Gbと1/3演算器49の出力信号(Ga,Gb,Gの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42bは、減算器208から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43bに出力する。積分器43bは、フィードバックゲイン乗算器42bの出力信号を時間積分して減算器209にフィードバックする。減算器209は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gbとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gbcとして信号補正演算器31に出力する。
減算器211は、ギャップセンサ7eの検出信号Geと1/3演算器49の出力信号(Ga,Gb,Gの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42eは、減算器211から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43eに出力する。積分器43eは、フィードバックゲイン乗算器42eの出力信号を時間積分して減算器212にフィードバックする。減算器212は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gbとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gecとして信号補正演算器31に出力する。
また、加算器213は、ギャップセンサ7aの検出信号Gaとギャップセンサ7bの検出信号Gbとギャップセンサ7eの検出信号Geを加算する。1/3演算器49は、加算器213によって得られるGaとGbとGeの加算値を1/3にした平均値信号を生成する。
このような構成において、検出信号Ga,Gb,Geの平均値が求められ、その平均値信号が減算器206,208,211のそれぞれに与えられる。これにより、この平均値信号と検出信号Gaの差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じた信号がフィードバックされて補正検出信号Gacが生成される。同様に、この平均値信号と検出信号Gbの差分信号に所定のフィードバックゲインKを生じた信号がフィードバックされて補正検出信号Gbcが生成される。また、この平均値信号と検出信号Geの差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じた信号がフィードバックされて補正検出信号Gbeが生成される。
このように、3つの検出信号Ga,Gb,Geを用いて、これらの平均値との差をフィードバックすることで、全センサの平均値付近に収束するように各信号の差異を補正することができる。
また、補正された検出信号Gac,Gbc,Gecは、信号補正演算器31に与えられる。この場合、図30に示すように、信号補正演算器31では、補正検出信号Gac,Gbc,Gecをそれぞれ微分した結果を比較し、重み係数α,β,γの値を総和が1になるように調整する。これにより、図31に示すように、さらに滑らかな出力信号Gcを得ることができ、より高精度な磁気制御を行って乗りかご4を安定に走行させることができる。
なお、上記図30に示した信号補正演算器31では、補正検出信号Gac,Gbc,Gecの微分信号をもとに重み係数α,β,γの値を調整した。しかし、3つ以上のギャップセンサがある場合には、ある時点において、ガイドレール2の継ぎ目2などで乱れるのは、そのうち1つのセンサのみで、残りの2つの信号は滑らかな応答をしていることが多い。
そこで、図32に示すように、差分比較器51によって、補正検出信号Gac,Gbc,Gecのうちの値の近い2つの信号の重み係数を大きくし、最も値の離れている信号の重み係数を小さくすることでも、滑らかな出力信号Gcを得ることが可能になる。
また、補正検出信号Gac,Gbc,Gecそのものを比較するのではなく、それらの微分信号を比較して、その中で近い2つの信号の重み係数を大きくするようにしても良い。
また、上記図30または図32の信号補正演算器31には、定常差異補正器41によって検出信号Ga,Gb,Geを補正せずに直接入力する構成としても良い。
(第10の実施形態)
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
上記第9の実施形態では、3つのギャップセンサを用いた例を示したが、1つの検出方向につき、さらに多数のギャップセンサを用いたことも良い。この場合、図33および図34に示すように、定常差異補正器41と信号補正演算器31を構成することで、同様の処理を行うことができる。
図33は本発明の第10の実施形態に係るn個のギャップセンサを用いた場合の定常差異補正器41の構成を示すブロック図である。これは、図29に示した定常差異補正器41をn段(n>3)構成にしたものである。図中のGnは図示せぬn個目のギャップセンサの検出信号、Gncはその補正検出信号を示している。
この定常差異補正器41は、n個目のギャップセンサ検出信号Gnに対する構成として、減算器214、フィードバックゲイン乗算器42n、積分器43n、減算器215を備える。さらに、この定常差異補正器41には、検出信号Ga,Gb,Ge…Gnを平均化するための構成として、加算器216、1/n演算器52が設けられている。
減算器214は、図示せぬn個目のギャップセンサの検出信号Gnと1/n演算器52の出力信号(Ga,Gb,G…Gnの平均値信号)との差分を演算する。フィードバックゲイン乗算器42nは、減算器214から出力される差分信号に所定のフィードバックゲインKを乗じて積分器43nに出力する。積分器43nは、フィードバックゲイン乗算器42nの出力信号を時間積分して減算器215にフィードバックする。減算器215は、定常差異補正器41に入力された検出信号Gとフィードバック信号との差分を取り、これを補正検出信号Gncとして信号補正演算器31に出力する。
また、加算器216は、検出信号Ga,Gb,Ge…Gnを加算する。1/n演算器52は、加算器216によって得られるGa,Gb,Ge…Gnの加算値を1/nにした平均値信号を生成する。
図34はn個のギャップセンサを用いた場合の信号補正演算器31の構成を示すブロック図である。これは、図30に示した信号補正演算器31をn段(n>3)構成にしたものである。図中の32nは、図示せぬn個目のギャップセンサの補正検出信号Gncに対する微分器である。
このような構成により、ギャップセンサの増加に伴い、より滑らかな出力信号Gcが得やすくなる。
なお、信号補正演算器31の構成としては、図32に示した信号補正演算器31のように、各信号の差分を比較する差分比較器51を用いることでも良い。
また、信号補正演算器31は、定常差異補正器41によって検出信号Ga,Gb,Ge…Gnを補正せずに直接入力する構成としても良い。
また、上記実施形態では、1つの検出方向に設けられたギャップセンサの信号処理について説明したが、別の検出方向に設けられたギャップセンサ(図2の7c,7d)の信号についても同様である。
さらに、上記各実施形態では、エレベータの乗りかごに設けられた磁気ガイド装置を例にしてギャップセンサの信号処理の手法について説明した。しかし、本発明の磁気ガイド装置は、エレベータに限られるものではなく、磁気を利用して非接触で支持する移動体であれば、その全て適用可能である。この場合、上記同様の信号処理を行うことにより、ギャップセンサの検出信号に重畳される不要な乱れを軽減し、滑らかな走行案内を実現できる。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁気ガイド装置をエレベータの乗りかごに適用した場合の斜視図である。 図2は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置の構成を示す斜視図である。 図3は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置に設けられた磁石ユニットの構成を示す斜視図である。 図4は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置を制御するための制御装置の構成を示すブロック図である。 図5は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置のギャップセンサとガイドレールとの位置関係を示す図である。 図6は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置のギャップセンサとガイドレールとの位置関係を示す図である。 図7は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置のギャップセンサとガイドレールとの位置関係を示す図である。 図8は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置のギャップセンサとガイドレールとの位置関係を示す図である。 図9は上記第1の実施形態における磁気ガイド装置のギャップセンサの信号波形を示す図である。 図10は上記第1の実施形態における信号補正演算器の構成を示すブロック図である。 図11は上記第1の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図12は本発明の第2の実施形態に係る信号補正演算器の構成を示すブロック図である。 図13は上記第2の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図14は本発明の第3の実施形態に係る信号補正演算器の構成を示すブロック図である。 図15は上記第3の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図16は本発明の第4の実施形態に係る信号補正演算器の構成を示すブロック図である。 図17は上記第4の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図18は本発明の第5の実施形態に係る定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図19は上記第5の実施形態における定常差異補正器の各信号の応答特性を示す図である。 図20は上記第5の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図21は本発明の第6の実施形態に係る定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図22は上記第6の実施形態における定常差異補正器の各信号の応答特性を示す図である。 図23は上記第6の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図24は本発明の第7の実施形態に係る定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図25は上記第7の実施形態における定常差異補正器の各信号の応答特性を示す図である。 図26は上記第7の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図27は本発明の第8の実施形態に係る定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図28は本発明の第9の実施形態に係る3つのギャップセンサの配置例を示す図である。 図29は上記第9の実施形態に係る定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図30は上記第9の実施形態における信号補正演算器の構成を示すブロック図である。 図31は上記第9の実施形態における信号補正演算器の各信号の応答特性を示す図である。 図32は上記第9の実施形態における信号補正演算器の他の構成を示すブロック図である。 図33は本発明の第10の実施形態に係るn個のギャップセンサを用いた場合の定常差異補正器の構成を示すブロック図である。 図34は上記第10の実施形態に係るn個のギャップセンサを用いた場合の信号補正演算器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…昇降路、2…ガイドレール、3…ロープ、4…乗りかご、5…磁気ガイド装置、6…磁石ユニット、7a〜7d…ギャップセンサ、8…台座、9a,9b…永久磁石、10a〜10c…継鉄、11a〜lld…コイル、21…制御装置、22…センサ部、23…演算器、24…パワーアンプ、25…電流検出器、31…距離信号補正演算器、32a,32b…微分器、33a,33b…重み係数乗算器、34…変化量判定器、36a,36b…2階微分器、37a,37b…メモリ、38…1/2演算器、41…定常差異補正器、42,42a,42b…フィードバックゲイン乗算器、43,43a,43b…積分器、44a,44b…配分係数乗算器、45…ゲイン設定用変化量判定器、46a,46b…微分器、47a,47b…2階微分器。

Claims (13)

  1. 強磁性体からなるガイドレールと、
    このガイドレールに沿って移動する移動体と、
    この移動体の上記ガイドレールとの対向部に設置され、磁気力の作用により上記移動体を上記ガイドレールに対して非接触にて支持する磁石ユニットと、
    上記移動体の移動方向に所定の間隔を持って配設され、上記磁石ユニットと上記ガイドレールとの間の空隙を検出する少なくとも2つのギャップセンサと、
    これらのギャップセンサから出力される検出信号の変化量を判定し、その変化量に基づいて上記各検出信号に対する重み係数を相対的に変化させ、上記重み係数を乗じた上記各検出信号を加算した信号を磁気制御用の信号として出力する信号補正手段と、
    この信号補正手段から出力された磁気制御用の信号に基づいて、上記磁石ユニットの磁気力を制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とする磁気ガイド装置。
  2. 上記信号補正手段は、上記各検出信号の中で変化量の小さい信号に対する重み係数を大きくし、上記各検出信号の中で変化量の大きい信号に対する重み係数を小さくすることを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  3. 上記信号補正手段は、上記重み係数を所定の時間の間に連続的に変化させることを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  4. 上記信号補正手段は、上記重み係数の変化率に上限を設けることを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  5. 上記信号補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号を平均化した平均値信号を生成する平均化手段を有し、
    この平均化手段によって生成された平均値信号を含めて、それぞれに重み係数を乗じて加算した信号を磁気制御用の信号として出力することを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  6. 上記信号補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号のそれぞれを微分する微分手段を有し、
    この微分手段によって得られる各微分信号の波形変化に基づいて上記各検出信号の変化量を判定することを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  7. 上記信号補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号のそれぞれを少なくとも2階以上微分する微分手段を有し、
    この微分手段によって得られる各微分信号の波形変化に基づいて上記各検出信号の変化量を判定することを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  8. 上記信号補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号のそれぞれを微分する微分手段と、
    この微分手段によって得られる各微分信号を保持する保持手段とを有し、
    この保持手段に保持された所定時間前の各微分信号と現時点の各微分信号との差分信号に基づいて上記各検出信号の変化量を判定することを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  9. 上記信号補正手段の前段に、上記各ギャップセンサから出力される検出信号の相対的な差を補正する定常差異補正手段を設け、
    この定常差異補正手段によって補正された各検出信号を上記信号補正手段に入力することを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  10. 上記定常差異補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号の差分を求め、その差分信号に所定のゲインを乗じて上記各検出信号にフィードバックすることを特徴とする請求項9記載の磁気ガイド装置。
  11. 上記定常差異補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号を平均化した平均値信号を生成する平均化手段を有し、
    この平均化手段によって生成された平均値信号と上記各検出信号との差分をそれぞれ求め、これらの差分信号に所定のゲインを乗じて上記各検出信号にフィードバックすることを特徴とする請求項9記載の磁気ガイド装置。
  12. 上記定常差異補正手段は、
    上記各ギャップセンサから出力される検出信号の変化量を検出する変化量検出手段と、
    この変化量検出手段によって検出された上記各検出信号の変化量の差分に基づいて上記ゲインの値を設定するゲイン設定手段とを有することを特徴とする請求項10記載の磁気ガイド装置。
  13. 上記ゲイン設定手段は、上記各検出信号の変化量の差分が所定の値よりも大きい場合に上記ゲインを所定の値よりも小さくすることを特徴とする請求項12記載の磁気ガイド装置。
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