JP2010260677A - 磁気ガイド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラに能動的な駆動機構を設けず、簡素な構成で磁力制御による非接触案内と、ローラによる接触案内の両方を可能とし、非接触案内ができなくなった場合でも移動体を安定的に支持する。
【解決手段】磁気ガイド装置5に磁石ユニット8のガイドレール2との対向面よりも突出させてローラ9a,9b,9cを設けておく。このローラ9a,9b,9cは、移動体である乗りかご4の非接触状態が維持されている場合にガイドレール2から離れた位置にあり、乗りかご4の非接触状態が維持されていない場合に磁石ユニット8内の永久磁石の磁力を利用してガイドレール2に接触して移動体を支持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばエレベータの乗りかごをガイドレールに沿って非接触で走行案内するための磁気ガイド装置に関する。
一般に、エレベータの乗りかごは、昇降路内に垂直方向に設置された一対のガイドレールに支持され、巻上機に巻き掛けられたロープを介して昇降動作する。その際、負荷荷重の不均衡や乗客の移動によって生じる乗りかごの揺動は、ガイドレールによって抑制される。
ここで、エレベータの乗りかごに用いられるガイド装置として、ガイドレールに接する車輪とサスペンションとで構成されたローラガイド、もしくは、ガイドレールに対して摺動して案内するガイドシュー等が用いられる。しかし、このような接触型のガイド装置では、ガイドレールの歪みや継ぎ目などで振動や騒音が発生し、また、ローラガイドが回転するときに騒音が発生する。このため、エレベータの快適性が損なわれるといった問題があった。
このような問題点を解決するために、従来、例えば特許文献1,2に開示されているように、非接触で乗りかごを案内する方法が提案されている。
特許文献1では、電磁石により構成されたガイド装置を乗りかごに搭載し、鉄製のガイドレールに対して磁力を作用させて、乗りかごを非接触で案内する方法が提案されている。これは、乗りかごの四隅に配置された電磁石がガイドレールを3方向から囲み、ガイドレールとガイド装置との間の空隙の大きさに応じて電磁石を励磁制御して、乗りかごをガイドレールに対して非接触に案内するものである。
特許文献2では、上記電磁石を用いた構造で問題となる制御性の低下および消費電力の増大等を解決する手段として、永久磁石を用いることが開示されている。このように、永久磁石と電磁石を併用することにより、消費電力を抑えつつ、低剛性・長ストロークで乗りかごを支持するガイド装置を実現できる。
ここで、走行中に大きな外乱が発生するなどして非接触状態を維持できない場合に、ガイド装置の一部がガイドレールに接触する。その際、乗りかごが各階で停止しているときには、ガイド装置の一部がガイドレールに接触しても特に問題とはならないが、走行中にガイドレールに接触すると、摺動案内状態となるため、乗り心地が大幅に悪化し、特に高速走行しているときに接触すれば、機器の破損などを招く可能性がある。
このような問題を解決するため、特許文献3のように、磁気ガイド装置にローラを設け、そのローラをアクチュエータによって駆動してガイドレールに接触させるものがある。
また、特許文献4のように、磁気ガイド装置(非接触型案内装置)とローラガイド(接触型案内装置)を併用するものがある。
特開平5−178563公報 特開2001−19286公報 特開平6−336383公報 特開平5−186162公報
しかしながら、上記特許文献3のように、磁気ガイド装置に取り付けたローラをアクチュエータによって駆動し、ガイドレールと接触させる方式では、ローラの駆動機構が必要であるため、部品点数が増加するとともに、その駆動機構が内蔵されることにより、ガイド装置の構造が複雑になる問題がある。また、ローラの駆動機構が何らかの原因で動作しなかった場合や、電源の停止などによって動作不良になった場合には、乗りかごを安定的に支持できなくなる問題もある。
一方、上記特許文献4のように、磁気ガイド装置とローラガイドを併用した構成では、走行中も常にローラがガイドレールと接触しているため、ガイドレール表面の細かい凹凸によって振動や騒音が発生し、乗り心地に影響を与えるなどの問題がある。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、ローラに能動的な駆動機構を設けず、簡素な構成で磁力制御による非接触案内と、ローラによる接触案内の両方を可能とし、非接触案内ができなくなった場合でも移動体を安定的に支持することのできる磁気ガイド装置を提供することを目的とする。
本発明の磁気ガイド装置は、強磁性体からなるガイドレールと、このガイドレールに沿って移動する移動体と、この移動体の上記ガイドレールとの対向部に設置され、電磁石および永久磁石の磁力の作用により上記移動体を上記ガイドレールに対して非接触にて支持する磁石ユニットと、この磁石ユニットと上記ガイドレールとの間に形成される磁気回路中の物理量を検出するセンサと、このセンサから出力される検出信号に基づいて、上記移動体の非接触状態を維持するように上記電磁石を励磁する制御手段と、上記磁石ユニットの上記ガイドレールとの対向面よりも突出して設けられ、上記制御手段によって上記移動体の非接触状態が維持されている場合には上記ガイドレールから離れた位置にあり、上記移動体の非接触状態が維持されていない場合に上記永久磁石の磁力を利用して上記ガイドレールに接触して上記移動体を支持するローラとを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、ローラに能動的な駆動機構を設けず、簡素な構成で磁力制御による非接触案内と、ローラによる接触案内の両方を可能とし、非接触案内ができなくなった場合でも移動体を安定的に支持することができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁気ガイド装置をエレベータの乗りかごに適用した場合の斜視図である。 図2は同実施形態における磁気ガイド装置の構成を示す斜視図である。 図3は同実施形態における磁気ガイド装置に設けられた磁石ユニットの構成を示す斜視図である。 図4は同実施形態における磁気ガイド装置を制御するための制御装置の構成を示すブロック図である。 図5は同実施形態における磁気ガイド装置に設けられたローラとガイドレールとの位置関係を示す図である。 図6は同実施形態における磁気ガイド装置によって乗りかごの非接触状態が維持されている場合を示す図である。 図7は同実施形態における磁気ガイド装置によって乗りかごの非接触状態が維持されていない場合を示す図である。 図8は本発明の第2の実施形態に係る磁気ガイド装置の構成を示す斜視図である。 図9は同実施形態における磁気ガイド装置の変位と各力との関係を示す図である。 図10は同実施形態における磁気ガイド装置のローラ取り付け部にストッパ部材を設けた場合の構成を示す図である。 図11は同実施形態における磁気ガイド装置に非線形のばね定数を有する弾性支持部材を設けた場合の磁気ガイド装置の変位と各力との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁気ガイド装置をエレベータの乗りかごに適用した場合の斜視図である。
図1に示すように、エレベータの昇降路1内には、鉄製で強磁性体からなる一対のガイドレール2が立設されている。乗りかご4は、図示せぬ巻上機に巻き掛けられたロープ3によって吊り下げられている。この乗りかご4は、上記巻上機の回転駆動に伴い、ガイドレール2に沿って昇降動作する。なお、図中の4aはかごドアであり、乗りかご4が各階に着床したときに開閉動作する。
乗りかご4のかご枠4bの上下左右の四隅の連結部に、ガイドレール2に対向させて磁気ガイド装置5がそれぞれ取り付けられている。後述するように、この磁気ガイド装置5の磁力を制御することで、乗りかご4がガイドレール2から浮上して非接触で走行することができる。
図2は磁気ガイド装置5の構成を示す斜視図である。
磁気ガイド装置5は、磁石ユニット8と、磁石ユニット8とガイドレール2との間に形成される磁気回路中の物理量(磁石ユニット8とガイドレール2との間の間隙)を検出する2つのギャップセンサ7a,7bと、それらを支持している台座6とで構成されている。また、台座6には、能動的な駆動機構を有しない3つのローラ9a,9b,9cが取り付けられている。
なお、磁気ガイド装置5は、図1に示したように乗りかご4のかご枠4bの上下左右の四隅の連結部に設けられており、それぞれに同様の構成である。
ギャップセンサ7a,7bは、センサ7aをT字形状のガイドレール2の先端面2aに対向させ、センサ7bをそのガイドレール2の側面2b,2cのうちの一方(図2では側面2c)に対向させるようにして、台座6の上端部に設けられている。
また、ローラ9a,9b,9cは、ローラ9aをT字形状のガイドレール2の先端面2aに対向させ、ローラ9b,9cをそのガイドレール2の側面2b,2cに対向させるようにして、台座6の下端部に設けられている。
ローラ9aは乗りかご4が左右方向に傾いたときにガイドレール2の先端面2aに接触し、ローラ9b,9cは乗りかご4が前後方向に傾いたときにガイドレール2の側面2b,2cに接触して乗りかご4を支持する。ただし、ローラ9b,9cが同時にガイドレール2の側面2b,2cに接触することはなく、ローラ9bが側面2bに接触するか、あるいはローラ9cが側面2cに接触する(図7参照)。
図3は磁気ガイド装置5に設けられた磁石ユニット8の構成を示す斜視図である。
磁石ユニット8は、永久磁石14a,14bと、ガイドレール2を3方向から囲む形で磁極を対向させる中央継鉄11,側部継鉄12a,12bと、コイル13a.13b,13c,13dとからなる。コイル13a,13b,13c,13dは、その継鉄11,12a,12bを鉄心として磁極部分の磁束を操作することのできる中央電磁石15,側部電磁石16a,16bを構成する。
図4は磁気ガイド装置5を制御するための制御装置21の構成を示すブロック図である。
制御装置21は、センサ部22と、演算器23と、パワーアンプ24とを備え、乗りかご4の四隅に設置された磁石ユニット8の吸引力を制御する。なお、図4では、便宜的にセンサ部22を含めて示されているが、実際にはセンサ部22は磁石ユニット8側に設けられている。
演算器23は、センサ部22からの信号に基づいて乗りかご4を非接触案内させるべく各コイル13に印加する電圧を演算する。パワーアンプ24は、演算器23の出力に基づいて各コイル13に電力を供給する。
センサ部22は、磁気ガイド装置5の磁石ユニット8とガイドレール2との間の空隙の大きさを検出するギャップセンサ7(7a,7b)と、コイル13(13a〜13d)に流れる電流値を検出する電流検出器25とで構成されている。
このような構成において、磁石ユニット8とガイドレール2との間に所定のギャップ長を維持させるべく、各コイル13に励磁する電流を制御する。また、非接触で乗りかご4を支持した状態で、そのときに各コイル13に流れる電流値を積分器を介してフィードバックする。これにより、定常状態にあるときには、乗りかご4の重量および不平衡力の大きさに関わらず、永久磁石14だけの磁力で乗りかご4を支持する、いわゆる「ゼロパワー制御」が行われる。
このゼロパワー制御によって、乗りかご4がガイドレール2に対して非接触で安定に支持される。そして、定常状態では、各コイル13に流れる電流は零に収束し、安定支持に必要となる力は永久磁石14の磁力だけで済むようになる。
これは、乗りかご4の重量やバランスが変化した場合でも同様である。すなわち、乗りかご4に何らかの外力が加えられた場合、磁石ユニット8とガイドレール2との間の空隙を所定の大きさに調整するために、過渡的にコイル13に電流が流れる。しかし、再度安定状態になった際には、上記制御手法を用いることにより、コイル13に流れる電流は零に収束する。そして、乗りかご4に加わる荷重と、永久磁石14の磁力によって発生する吸引力とが釣り合う大きさの空隙が形成される。
なお、磁気支持における磁石ユニットの構成およびゼロパワー制御については、特願2005−350267、特開2001−19286に詳細に示されているため、ここでは詳しい説明を省略する。
図5は磁気ガイド装置5に設けられたローラ9a,9b,9cとガイドレール2との位置関係を示す図であり、ガイドレール2側から磁石ユニット8を見た状態を示している。
ローラ9a,9b,9cは、T字形状のガイドレール2を3方向から非接触で囲むようにして配置されている。図2に示したように、ローラ9aはガイドレール2の先端面2aに対向し、ローラ9b,9cはガイドレール2の側面2b,2cに対向している。
ここで、ローラ9a,9b,9cは、磁気ガイド装置5がガイドレール2に接触した際に、磁石ユニット8がガイドレール2に接触しないように、磁石ユニット8のガイドレール2との対向面よりもガイドレール2側に所定の距離だけ突出させて設けられている。
具体的には、磁石ユニット8のガイドレール2の側面2b,2cとの対向面の間隔をd1、ローラ9b,9cの間隔をd2、ガイドレール2の厚み幅をd3とすると、以下のような関係になる。
d1>d2>d3
ローラ9aについても同様であり、磁石ユニット8のガイドレール2の先端面2aとの対向面よりもガイドレール2側に所定の距離だけ突出させて設けられている。
次に、このような構成の磁気ガイド装置5の動作について、図6および図7を用いて詳しく説明する。
図6および図7は磁気ガイド装置5を上から見た図であり、図6は乗りかご4の非接触状態が維持されている場合、図7は乗りかご4の非接触状態が維持されていない場合を示している。
乗りかご4の非接触状態が維持されている場合には、図6に示すように、磁気ガイド装置5とガイドレール2との間にすき間があり、磁石ユニット8の磁力によって乗りかご4が非接触で支持されている。このとき、磁気ガイド装置5およびローラ9a,9b,9cともにガイドレール2に接触していない。
ここで、何らかの要因により磁気ガイド装置5がガイドレール2に偏ると、図7に示すように、磁気ガイド装置5に設けられたローラ9a,9b,9cのうちのいずれか1つもしくは非対向の2つがガイドレール2に接触する。
このとき、磁力制御が働いているので、外乱によって磁気ガイド装置5とガイドレール2とが接触しているのであれば、その外乱の要因が取り除かれた段階で、磁石ユニット5の磁力によって、ローラ9はガイドレール2から離間して、乗りかご4は再び非接触状態に移行する。
一方、電源系もしくは制御系の停止により、磁石ユニット8の磁力制御が働かなくなった場合には、磁石ユニット8内に組み込まれた永久磁石14a,14bの磁力によって磁気ガイド装置5がガイドレール2に接触することになる。
この永久磁石14a,14bの磁力は、ガイドレール2が磁極に近いほど強く作用する。本実施形態では、永久磁石14a,14bが互いの磁極(S極とN極)を対向させるようにしてコの字状に連結されているため、3つの磁極(S・S極とN極とN極)が存在する。磁気ガイド装置5に設けられたローラ9a,9b,9cは、この3つの磁極の位置に合わせて配置されている。したがって、この磁極の位置でローラ9a,9b,9cのいずれかがガイドレール2に接触すると、接触側の磁力を超える力を反対方向に受けない限り、そのまま接触し続けることになる。
図7の例では、ローラ9aとローラ9bの2つがガイドレール2と接触している。ここで、永久磁石14a,14bの磁力が十分に大きく、乗りかご4が受ける外乱よりも大きな力を発生させていれば、乗りかご4の積載やバランス状態によらず、ローラ9a,9bはガイドレール2に接触し続ける。
このように、ローラ駆動機構を持たずとも、磁力制御不能の場合に、永久磁石14a,14bの磁力を利用してローラ9a,9b,9cのうちのいずれかをガイドレール2に接触させて乗りかご4を安定的に支持することができる。
また、ローラ9a,9b,9cは磁石ユニット8のガイドレール2との対向面よりも突出させて設けられているので、磁石ユニット8がガイドレール2に接触することによる騒音の発生や破損を防ぐことができる。
なお、ローラ9a,9b,9cのガイドレール2との接触面をゴムや樹脂等の弾性体で形成しておけば、接触時の衝撃を緩和することができ、また、走行中もガイドレール2の凹凸による振動を吸収して乗り心地を維持することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は本発明の第2の実施形態に係る磁気ガイド装置5の構成を示す斜視図である。なお、上記第1の実施形態における図2の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
図2の構成と異なる点は、台座6のローラ取り付け部に弾性支持部材30a,30b,30cが設けられていることである。この弾性支持部材30a,30b,30cは、それぞれにゴム等の弾性体からなり、ローラ9a,9b,9cを可動自在に支持している。
このような構成によれば、ローラ9a,9b,9cがガイドレール2に接触したときに、そのときに生じる衝撃を弾性支持部材30a,30b,30cが吸収して機器の破損等を防ぐことができる。また、ローラ接触状態で乗りかご4が走行しているときの振動を吸収して、乗り心地を維持することができる。
さらに、このような弾性支持部材30a,30b,30cによってローラ9a,9b,9cを支持した場合、その弾性支持部材30a,30b,30cがローラ9a,9b,9cに押されて変形したときに、所定のばね定数による復元力が発生する。この復元力により、磁気ガイド装置5をガイドレール2から離間させるときの力を軽減することができる。
この様子を図9に示す。
図9は磁気ガイド装置5の変位と各力との関係を示す図である。図中のf1は磁気ガイド装置5に作用する力、f2は永久磁石14a,14bの磁力(吸引力)、f3は弾性支持部材30a,30b,30cによる復元力を表している。また、図中のx1,x2は磁気ガイド装置5の変位量を表している。
永久磁石14a,14bの磁力(吸引力)f2は、磁極とガイドレール2との間隔の2乗に反比例する。したがって、磁気ガイド装置5がガイドレール2に接近し、磁極とガイドレール2の間隔が小さくなると、大きな磁力(吸引力)f2が磁気ガイド装置5とガイドレール2との間に作用することになる。
ここで、磁気ガイド装置5がガイドレール2に接触した場合、電磁石15,16a,16bを励磁し、永久磁石14a,14bの磁力f2を打ち消して、磁気ガイド装置5をガイドレール2から引き離す方向に磁力を発生させる必要がある。
そこで、ローラ9a,9b,9cのガイドレール2との接触面とは反対面側に弾性支持部材30a,30b,30cを配置しておくことにより、磁気ガイド装置5がガイドレール2に接触した場合に、非線形的に増加する永久磁石14a,14bの磁力f2に対して、弾性支持部材30a,30b,30cの復元力f3が逆方向に働いて、磁気ガイド装置5に作用する力f1を抑えることできる。したがって、電磁石15,16を比較的少ない電流で励磁して磁気ガイド装置5をガイドレール2から簡単に引き離すことができ、その結果、復元に必要な電力を削減することができる。
また、弾性支持部材30a,30b,30cを介してローラ9a,9b,9cを磁気ガイド装置5に設置することによって、乗りかご4の傾きや各部品の設置状態、ガイドレール2の据付状態等によって、乗りかご4の走行方向とローラ9の回転方向がガイドレール2との接触面において若干のずれを持ったとしても、そのずれを吸収することができる。その結果、接触案内における走行中の乗り心地の悪化を低減することができる。
なお、ローラ9a,9b,9cのガイドレール2との接触面をゴムや樹脂等の弾性体で形成しておけば、接触時の衝撃を緩和することができ、また、走行中もガイドレール2の凹凸による振動を吸収して乗り心地を維持することができる。
さらに、図10に示すように、ローラ9a,9b,9cの変位を所定の範囲で規制するためのストッパ部31a,31b,31cを設けておけば、ローラ9a,9b,9cの変位により磁石ユニット8がガイドレール2に接触して破損することを防ぐことができる。
なお、上記第2の実施形態では、弾性支持部材30a,30b,30cとして、変形量に対して一定で変化する線形のばね定数を有するものを用いたが、変形量が小さいときにはばね定数が小さく、変形量が大きいときにばね定数が大きくなるような非線形のばね定数を有するものを用いることでもよい。
このときの力の関係を図11に示す。図中のf4が非線形のばね定数を有する弾性支持部材30a,30b,30cを用いた場合の復元力を示している。
このような非線形特性を有する弾性支持部材30a,30b,30cを用いると、永久磁石14a,14bの磁力(吸引力)f2と弾性支持部材30a,30b,30cによる復元力f4とが合わせたときの力f1が比較的滑らかに変化するので、ローラ9a,9b,9cが接触したときの不連続な変化が緩和され、ローラ接触状態で乗りかご4が走行しているときの乗り心地を改善できる。
また、通常、非接触案内制御は、案内特性を線形近似することによって制御系を簡素化して設計することが一般的である。その際、案内位置によって磁力(f1)が大きく変化すると、制御対象が線形設計から外れてしまい、案内特性が変化するだけではなく、十分な制御力をフィードバックできなくなる可能性がある。このような場合でも、非線形のばね定数を有する弾性支持部材30a,30b,30cが設けておけば、磁気ガイド装置5がガイドレール2に接触したときの磁力(f1)の変化を緩和して、案内特性を維持することができる。
なお、上記各実施形態では、エレベータの乗りかごに設けられた磁気ガイド装置を例にして説明したが、本発明はエレベータに限られるものではなく、磁力を利用して非接触案内を行う移動体であれば、その全てに適用可能である。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…昇降路,2…ガイドレール,3…ロープ,4…乗りかご,4a…かごドア,4b…かご枠、5…磁気ガイド装置,6…台座,7a,7b…ギャップセンサ,8…磁石ユニット,9a,9b,9c…ローラ,11…中央継鉄,12…側部継鉄,13a,13b,13c,13d…コイル,14…永久磁石,15…中央電磁石,16…側部電磁石,21…制御装置,22…センサ部,23…演算器,24…パワーアンプ,25…電流検出器,30a,30b,30c…弾性支持部材、31a,31b,31c…ストッパ部。

Claims (6)

  1. 強磁性体からなるガイドレールと、
    このガイドレールに沿って移動する移動体と、
    この移動体の上記ガイドレールとの対向部に設置され、電磁石および永久磁石の磁力の作用により上記移動体を上記ガイドレールに対して非接触にて支持する磁石ユニットと、
    この磁石ユニットと上記ガイドレールとの間に形成される磁気回路中の物理量を検出するセンサと、
    このセンサから出力される検出信号に基づいて、上記移動体の非接触状態を維持するように上記電磁石を励磁する制御手段と、
    上記磁石ユニットの上記ガイドレールとの対向面よりも突出して設けられ、上記制御手段によって上記移動体の非接触状態が維持されている場合には上記ガイドレールから離れた位置にあり、上記移動体の非接触状態が維持されていない場合に上記永久磁石の磁力を利用して上記ガイドレールに接触して上記移動体を支持するローラと
    を具備したことを特徴とする磁気ガイド装置。
  2. 上記ローラの上記ガイドレールとの接触面は弾性体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  3. 上記ローラが上記ガイドレールに接触したときの衝撃を吸収するための弾性支持部材を具備したことを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
  4. 上記弾性支持部材は、変形量に対して一定で変化する線形のばね定数を有することを特徴とする請求項3記載の磁気ガイド装置。
  5. 上記弾性支持部材は、変形量が小さいときにはばね定数が小さく、変形量が大きいときにばね定数が大きくなるような非線形のばね定数を有することを特徴とする請求項3記載の磁気ガイド装置。
  6. 上記ローラが上記ガイドレールに接触したときの変位を所定の範囲内に規制するためのストッパ部材を具備したことを特徴とする請求項1記載の磁気ガイド装置。
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