JP5293986B2 - 紫外線ランプおよび紫外線照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線ランプおよび紫外線照射装置に関する。
液晶パネル用ガラス基板等を洗浄する洗浄装置等に用いられる紫外線ランプとして、二重管構造のエキシマランプがあった(日本の特許公開公報である特開2003−257375公報および特開平9−97597号公報参照)。
さらに、同様に洗浄装置等に用いられる紫外線ランプとして、円筒形の放電容器を用いたものがあった(日本の特許公開公報である特開2003−197152公報参照)。
さらに、同様に洗浄装置等に用いられる紫外線ランプとして、方形箱形の放電容器を用いたものがあった(国際特許出願の国際公開番号WO2004/025175号公報参照)。
しかし、日本の特許公開公報である特開2003−257375公報および特開平9−97597号公報に記載の二重管構造では、発生した紫外線がランプから全方向に放射状に出射される。したがって、紫外線によって洗浄される対象物(ワークW)とは反対方向に放射された紫外線は、洗浄に使用されない。この問題を解決するために、例えば、第8図に示すように、ランプ100の後方(ワークW側と逆側)に反射板101が設けられる。このように、後方へ出射された光をワークW側へ導くことによって、照射効率の向上を図ることができる。
また、ランプ100の周囲に存在する酸素により紫外線が吸収されて照射強度が低下することを防ぐために、ランプ100と反射板101との間の空間を密閉して窒素ガスを封入した密閉構造のランプハウス103を採用する必要がある。この場合、ランプハウス103のワークW側に紫外線出射用の窓部102を設ける必要がある。
しかしながら、このようにランプハウス103を用いた場合には、装置全体が大型化し、更には構造上コストも高くなってしまうという問題がある。また、反射板101、および窓部102にはめ込まれたガラス材が紫外線により経時的に劣化するので、これらの部材のメンテナンスが別途必要となる。その結果、ランニングコストが増大するという問題が生じる。
日本の特許公開公報である特開2003−197152号で開示されている例では、ランプ本体の外周面のうち、光照射方向と反対側の部分に光線リフレクタ(光線を反射するもの)が取り付けられている。このような構成とすることによって、上述のランプハウスは不要となる。
しかしながら、紫外線は空気中の酸素によって吸収される。したがって、強い強度の紫外線をワークWに照射するためには、ランプをなるべくワークWに近づける必要がある。ところが、このような例では、ランプ形状が円筒形であるために、紫外線がランプから放出されてからワークWに届くまでの距離が、紫外線がどの方向に放出されるか、およびランプのどの位置から放出されるかによって、大きく異なる。したがって、ランプをワークWにいくら近づけても、必ず一部の紫外線は空気中の長い距離を通過した後にワークWに届く。その結果、その紫外線が酸素によって吸収される割合が高くなるので、紫外線の照射効率が低くなるという問題が生じる。
国際特許出願の国際公開番号WO2004/025175号公報に記載されている例では、放電容器が方形箱型である。この放電容器においては、下面に紫外線が透過可能なメッシュ電極が設けられ、上面に紫外線を反射する電極が設けられている。この例では、上面に紫外線を反射する電極が設けられているので、上述のようなランプハウスは不要である。
なお、説明の便宜上、WO2004/025175号公報の第4図に示される直方体の放電容器の六つの面のうち、紫外線反射電極(1b)が設けられている面を上面、紫外線が透過可能なメッシュ電極(1c)が設けられている面を下面とする。さらに、残りの4つの面のうち、面積が大きい方の面を側面、面積が小さい方の面を前後面とする。さらに、放電容器の中心部から、上面に向かう方向を上方向、下面に向かう方向を下方向、側面に向かう方向を側方向とする。
このWO2004/025175号公報の例では、放電容器が方形箱型であるので、ワークW側の面(下面)が平面となっている。したがって、ランプの下面をワークWに近づけた場合、下面のどの位置においても、下面がワークWに均一に近くなる。したがって、上述のような円筒形のランプを用いた場合と比較して、紫外線の照射効率を高くすることができる。
しかしながら、このような方形箱型のランプは、円筒形のランプと比較して割れやすいという問題があった。エキシマランプなどの紫外線ランプの放電容器の中は、一般に消灯時は大気圧よりも低い圧力でガスが封入されている。そして、点灯時の放電容器内のガス圧が、大気圧よりも高くなる紫外線ランプもある。したがって、消灯時の放電容器には、外部から大気圧による圧迫力がかかる。さらに、ランプによっては、点灯時に内部ガスによる膨張力がかかる場合がある。上述のような方形箱型の放電容器の場合、紫外線を反射する電極が設けられた上面と、紫外線を透過可能なようにメッシュ状の電極が設けられた下面とを大きい面積とする必要がある。したがって、大気圧による圧迫力や内部ガスによる膨張力は、他の面よりもこれらの面において大きくなる。その結果、その上面と下面とにかかった大きい圧力によって、側面の部分に大きな力が加わる。その結果、放電容器が側面において割れやすくなる。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構成で、十分な照射効率が得られ、かつ放電容器が割れにくい紫外線ランプおよび紫外線照射装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段)
本発明による第一の発明は、筒状に形成された放電管を備える紫外線ランプであって、放電管の外周壁には、お互いに対向する位置に、曲面部と紫外線透過用の平坦部とが備えられており、かつ曲面部は、放電管の内部側の面が凹面となるように形成されていることを特徴とする(第2図参照)。
なお、本発明においては、説明の便宜上、第2図の上方向を放電管の上方向(つまり、曲面部が位置する方向が上方向)、第2図の下方向を放電管の下方向(つまり、紫外線透過用の平坦部が位置する方向が下方向)とする。第2図の左右の方向を放電管の側方向とする。さらに、第2図における紙面に垂直な方向を、放電管の長さ方向とする。
第一の発明によれば、放電管の外周壁に紫外線透過用の平坦部が設けられている。その平坦部をワークWに近づけた場合、平坦部は平坦であるので、平坦部のどの位置もワークWに均一に近くなる。したがって、円筒形の放電容器を用いた従来例の場合に生じる「必ず一部の紫外線が空気中の長い距離を通過した後にワークWに届く」という問題は抑制される。その結果、円筒形のランプを用いた場合と比較して、紫外線の照射効率を高くすることができる。
さらに、第一の発明によれば、方形箱型の放電容器を用いた従来例と比較して、放電管が割れにくいという効果が得られる。第一の発明の放電管では、紫外線透過用の平坦部と対向する外周壁は、内部側の面が凹面となる曲面部である。したがって、この放電管に大気圧による圧迫力や、内部ガスによる膨張力がかかっても、その力は一箇所に集中せず、分散する。したがって、WO2004/025175号公報の第4図に示される直方体の放電容器の場合に生じる、側面に力が集中して側面が割れやすくなるというような問題は、本発明では抑制される。
言うまでも無いが、第一の発明の「平坦部」における「平坦」とは、完全な平面のみを意味するのではない。平坦部がわずかに歪んでいても、対向する凹面部と比べて十分に平坦であれば、本発明の効果が得られることは明らかである。
なお、第一の発明における曲面部とは、必ずしも曲面のみから構成されるものではない。例えば、第9図に示されるように、紫外線透過用の平坦部201と対向する曲面部は、二つの円弧状部203と、その間に挟まれた、紫外線透過用の平坦部201よりも幅の狭い平坦部202からなっていてもよい。このような場合でも、第一の発明による効果が得られることは明らかである。このような場合、曲面部に含まれる平坦部202の幅は、紫外線透過用の平坦部201の幅の2/3以下であること好ましく、1/2以下であることがさらに好ましく、1/3以下であることがさらに好ましい。平坦部202の幅が、紫外線透過用の平坦部201の幅と同等以上であるときは、本発明の第一の発明には含まれない。このような場合には、方形箱型の放電容器を用いた場合と同様に、対向する二つの平坦部にかかる大気圧による圧迫力によって平坦部202の両側の円弧状部に強い力がかかる。その結果、その円弧状部が割れやすくなる。したがって、本発明における第一の発明による、放電管が割れにくいという効果は得られない。
さらに、第一の発明における曲面部は、第10図に示されるように、紫外線透過用の平坦部201よりも十分に幅の狭い複数の平坦部204から構成されていてもよい。このような場合でも、第一の発明による効果が得られることは明らかである。
ただし、第一の発明における曲面部は、平坦部を含まない一つの凹曲面から構成されていることが望ましい。そのようにすることによって、より放電管の強度を強くすることができる。
さらに、第一の発明における曲面部は、平坦部を含まない、断面が円弧状の一つの凹曲面によって構成されている場合が、さらに好ましい。このようにすることによって、放電管の強度を非常に強くすることができる。
本発明による第二の発明は、第一の発明における紫外線ランプにおいて、曲面部に紫外線反射部材が設けられており、紫外線反射部材は、曲面部に沿って、放電管の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されており、かつ放電管の長さ方向に垂直な紫外線ランプの断面において、紫外線反射部材における紫外線反射面のうち、一方の側部よりも下側の部分の点において、紫外線反射面への接平面に垂直で、放電管の内部に向かう方向が、一方の側部からもう一方の側部へ向かう方向よりも下向きであることを特徴とする。
第二の発明における側部がどこに相当するのかについて、第11図における放電管の断面において説明する。放電管の外壁面に形成された紫外線透過用の平坦部201における、放電管の内側の面を底辺とする。放電管の外壁面に形成された曲面部205における、放電管の内側の面のうち、底辺から最も離れた点を頂点Tとする。この頂点Tを通り、底辺と直交する直線を基準線とする。この基準線と底辺との交点を底点Bとする。頂点Tと底点Bとの中心点を通り、基準線に直交する直線を中心線とする。このとき、曲面部205における、放電管の外側の面と、この中心線との二つの交点を側部S1、S2とする。以上の説明は第11図に示されるような断面においての説明であるが、実際には放電管には、第11図の紙面に垂直な方向の長さがあるので、これらの側部は放電管の長さ方向に延びる線である。なお、この側部の定義については、第二の発明以外の発明においても同じである。
第二の発明における「紫外線反射部材は、曲面部に沿って、放電管の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されている」とは、曲面部205に沿って一方の側部S1からもう一方の側部S2にわたる範囲においては少なくとも紫外線反射部材206が存在し、さらに、二つの側部の少なくとも一方において、その側部を超えてさらに下方向まで紫外線反射部材206が延びていることを意味する。
第12図は、放電管が円筒形である比較例の場合の、放電管の断面図である。第12図に示されるように、円筒形の放電管207の場合に、放電管の側方向からの紫外線の放出を抑制するために、本発明による第二の発明と同様に側部S1よりも下側に紫外線反射部材206を延ばしたとする。この場合、側部S1よりも下側の紫外線反射部材の点Aから、紫外線反射部材の反射面への接平面に垂直で、放電管内部に向かう方向(第12図で、点Aから放電管内部に向かう矢印の方向)は、側部S1から側部S2に向かう方向よりも上方向となる。つまり、この側部S1よりも下側の紫外線反射部材206において反射された紫外線は、下方向に進む傾向よりも上方向に進む傾向が強くなる。したがって、紫外線の一部においては、放電管からワークWに向かって放出されるまでに、放電管内で反射される回数が多くなる。このように反射回数が多くなると、紫外線が減衰する。その結果、ワークWに照射される紫外線量が少なくなるという問題が生じる。
このことは、方形箱型の放電容器をもちいた場合であっても同様である。方形箱型の放電容器において、側方向への紫外線の漏れを抑制するために二つの側面に紫外線反射部材を設けたとする。この場合、向かい合う二つの側面の間で、紫外線の一部が反射によって複数回往復する。紫外線はワークWに向かって放出される前に減衰する。したがって、方形箱型の放電容器を用いた場合でも、放出される紫外線強度が弱くなるという問題点があった。
本発明による第二の発明においては、第11図に示されるように、一方の側部S1よりも下側の部分の点Aにおいて、紫外線反射面への接平面に垂直で、放電管の内部に向かう方向(第11図で、点Aから放電管内部に向かう矢印の方向)が、一方の側部S1からもう一方の側部S2へ向かう方向よりも下向きである。つまり、この側部S1よりも下側の紫外線反射部材206において反射された紫外線は、上方向に進む傾向よりも下方向に進む傾向が強くなる。したがって、紫外線が放電管からワークWに向かって放出されるまでに、放電管内で反射される回数が少なくなる。このように反射回数を少なくすることができると、紫外線の減衰を抑制することができる。その結果、ワークWに照射される紫外線量の減少を抑制することができる。
第二の発明における「紫外線反射部材は、曲面部に沿って、放電管の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されている」とは、曲面部205に沿って、一方の側部S1からもう一方の側部S2にわたる全部の範囲に紫外線反射部材206が存在していなければならないことを意味するものではない。例えば、一方の側部S1からもう一方の側部S2にわたる範囲の一部に紫外線強度測定用の透光窓があり、その透光窓の部分に紫外線反射部材206が設けられていなくてもよい。このような場合であっても、全体として一方の側部S1からもう一方の側部S2にわたる範囲のほぼ全体に紫外線反射部材206があれば、第二の発明の効果が得られることは明らかである。
第二の発明においては、紫外線反射部材における紫外線反射面のうち、一方の側部よりも下側の部分のすべての点において、紫外線反射面への接平面に垂直で、放電管の内部に向かう方向が、一方の側部からもう一方の側部へ向かう方向よりも下向きである必要は無い。このような条件を満たさない点が一部にあったとしても、一方の側部よりも下側の部分の大半の点において、このような条件を満たしていれば、第二の発明の効果が得られることは明らかである。
第11図においては、紫外線反射部材206は放電管の外面に形成されているが、本発明による第二の発明はこのような場合に限定されず、紫外線反射部材206が放電管の内面に形成されていてもよい。
本発明による第三の発明は、第一の発明における紫外線ランプにおいて、曲面部に紫外線反射部材が設けられており、紫外線反射部材は、曲面部に沿って、放電管の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されており、かつ紫外線反射部材が、紫外線発生のための主放電を生じるための第一の電極であることを特徴とする。
例えばアルミニウムなどを曲面部205の外壁面に固着して第一の電極を形成すると、この第一の電極を紫外線反射部材206としても使用することができる。第一の電極に紫外線反射部材としての機能を持たせると、第一の電極とは別に紫外線反射部材206を設ける必要が無い。その結果、製造工程および材料費を削減することができるので、ランプを安価にすることができる。
方形箱型の放電容器を用いた比較例のランプにおいて、放電容器の側方向からの紫外線の放出を抑制するために、放電容器の上面から両側の側面にわたって紫外線反射部材としての機能を有する第一の電極を設けたとする。このようにした場合、第一の電極と放電を形成する第二の電極を、実用的な形状で、かつ第一の電極との距離が第一の電極のどの部分とも均一になるように設けることが困難である。その結果、第一の電極と第二の電極との距離が、第一の電極の部分によって異なることになる。したがって、第一の電極と第二の電極との間のなかで、電極間距離が短いところに放電が集中する。その結果、放電強度が弱くなるという問題が生じる。
それに対して、本発明による第三の発明では、曲面部に紫外線発生のための主放電を生じるための第一の電極が設けられている。したがって、方形箱型の放電容器を用いた比較例の場合とは異なり、側方向に紫外線反射部材としての機能を有する第一の電極を設けた場合であっても、第一の電極と第二の電極との距離がほぼ均一であるランプの設計を容易におこなうことができる(例えば、第2図参照)。
第2図においては、第一の電極は放電管の外面に形成されているが、本発明による第三の発明はこのような場合に限定されず、第一の電極が放電管の内面に形成されていてもよい。
本発明による第四の発明は、第一の発明における紫外線ランプにおいて、放電管の材質が石英ガラスであることを特徴とする。
方形箱型の放電容器を用いた比較例のランプにおいては、放電容器の内面のうち、下面と側面との間の角に当たる紫外線照射量が、その周囲の部分と比べて少ない。石英ガラスは紫外線を浴びると分子構造に変化を引き起こすことがわかっており、その変化の度合いは紫外線照射量に比例すると考えられる。従って、放電管の材料に石英ガラスを用いた場合、角とその周囲において分子構造変化の度合いにムラが生る。その結果、放電容器にひずみが生じて、割れやすくなるという問題がある。
本発明による第四の発明では、放電管の外周壁において、紫外線透過用の平坦部と対向する位置に、放電管の内部側の面が凹面となる曲面部が備えられている。放電管をこのような形状とすることによって、放電管の内面のうち、平坦部の両端の角の部分に当たる紫外線量を、その周囲の部分と比べて大きく違わないようにすることができる。その結果、紫外線照射による石英ガラスのひずみが生じにくくなるので、放電管が割れ難くなる。
本発明による第五の発明は、第三の発明の紫外線ランプにおいて、第一の電極はアース接続用であり、第一の電極は曲面部の外面に設けられ、かつ放電管の内部に高電圧接続用の第二の電極が設けられていることを特徴とする。
従来の方形箱型の放電容器を用いたランプにおいては、製造のし易さ、およびランプの使用による電極の劣化の抑制などの目的から、放電を誘起させる二つの電極がいずれも放電容器の外側に設けられていた。ランプを点灯させる場合、アースに接続される一方の電極(アース電極)と、高電圧交流が印加される電極(高電圧電極)との間で放電が生じる。このとき、紫外線透過用の下面に高電圧電極を用いると、高電圧電極とワークWとが近いことから、ワークWの種類によっては、高電圧電極とワークWとの間で放電が生じることが問題となる。したがって、紫外線透過用の下面にアース電極を、上面に高電圧電極を用いる必要があった。このような方形箱型の放電容器を用いた比較例のランプにおいて、放電容器の側方向からの紫外線の放出を抑制するために、放電容器の上面から両側の側面にわたって紫外線反射部材としての機能を有する高電圧電極を設けたとする。このようにした場合、高電圧電極のうち放電容器の側面における部分がワークWに近くなる。その結果、ワークWの種類によっては、高電圧電極とワークWとの間で放電が生じやすいという問題があった。
本発明による第五の発明では、第一の電極が放電管の曲面部の外面に設けられている。したがって、第一の電極を製造しやすく、かつランプの使用による第一の電極の劣化を抑制することができる。さらに、第五の発明では、第一の電極がアース接続用である。したがって、第一の電極が放電管の曲面部の外面に設けられているにもかかわらず、第一の電極からワークWへの放電は生じない。さらに、第五の発明では、高電圧接続用の第二の電極が放電管の内部に設けられているので、第二の電極からワークWへの放電も抑制される。
なお、従来の円筒形の放電管を用いた場合に、第一の電極を高電圧接続用として、放電管の曲面部の外面に設けたとする。このような場合には、放電管が円筒形であるために、第一の電極がワークWの近傍まで近づくことはない。したがって、円筒形の放電管の場合には、第一の電極を高電圧接続用として放電管の曲面部の外面に設けた場合であっても、第一の電極とワークWとの間の放電はほとんど問題にならない。したがって、本発明による第五の発明は、放電管に紫外線透過用の平坦部がある場合に特有の問題を解決するものである。
本発明による第六の発明は、第一の発明の紫外線ランプにおいて、曲面部に第一の電極が設けられており、第一の電極は、曲面部に沿って、放電管の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されており、放電管の内部には、放電管の長さ方向に延びる線状の第二の電極が設けられており、第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており、かつ第一の電極と、第二の電極との間で主放電が生じるように構成されていることを特徴とする。
第六の発明における、「平坦部の中心部の近傍」の意味について、第13図における放電管の断面において説明する。放電管の外壁面に形成された紫外線透過用の平坦部201における、放電管の内側の面を底辺とする。このとき、底辺と平行な直線のうち、放電管内に収まる部分の長さが最も長くなるものを直線WLとする。この直線WLと、放電管の内面との二つの交点をW1およびW2とする。さらに、このW1とW2との中心点をWCとする。このとき、直線WL上の点のうち、WCとの距離が、WCとW1との距離の1/4である二つの点をW3およびW4とする。このとき、「平坦部の中心部の近傍」は、W3を通り直線WLに垂直な直線と、W4を通り直線WLに垂直な直線との間に限定される。さらに、放電管の外壁面に形成された曲面部205における、放電管の内側の面のうち、底辺から最も離れた点を頂点Tとする。この頂点Tを通り、底辺と直交する直線を基準線とする。この基準線と底辺との交点を底点Bとする。底辺と平行な直線のうち、頂点Tと底点Bとの中心点を通るものを直線HCとする。このとき、「平坦部の中心部の近傍」は、直線HCと底辺との間に限定される。つまり、第六の発明における「平坦部の中心部の近傍」は、第13図の放電管内に記された四角の内部となる。
第六の発明における、「第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており」とは、第二の電極の、放電管の長さ方向に垂直な断面の中心点が、「平坦部の中心部の近傍」に設けられていることを意味する。
第六の発明によれば、第二の電極として線状のものが用いられている。したがって、従来の方形箱型の紫外線ランプの放電容器の紫外線透過面に用いられていたようなメッシュ状の電極を第二の電極として用いる必要がない。その結果、第二の電極によって遮られる紫外線の量を少なく抑制することができる。さらに、第六の発明によれば、放電管の内部側の面が凹面となるように形成された曲面部205に沿って第一の電極が設けられていることに加えて、第二の電極が平坦部201の中心部の近傍に設けられている。このような二つの電極の組み合わせによって、第一の電極の広い範囲において、第二の電極との距離がほぼ均一となる。その結果、放電管内の広い範囲において放電が生じるので、紫外線強度が強くなるという効果が得られる。
本発明による第七の発明は、第六の発明の紫外線ランプにおいて、第一の電極は断面が略円弧状であり、かつ第一の電極の前記断面上の各点から等距離の位置に、放電管の長さ方向に延びる線状の第二の電極が設けられていることを特徴とする。
第七の発明における「等距離」とは、完全に距離が等しい場合のみを意味するのではない。わずかに距離が違っていても、実質的に第一の電極のほぼ全体から放電が生じる程度の違いである場合は「等距離」であるとみなされる。
第七の発明によれば、実質的に第一の電極のほぼ全体から放電を生じさせることができるので、放電管内のより広い範囲において放電が生じる。その結果、紫外線強度がより強くなるという効果が得られる。
本発明による第八の発明は、第一の発明の紫外線ランプにおいて、曲面部に第一の電極が設けられており、放電管の内部には、放電管の長さ方向に延びる線状の第二の電極が設けられており、第一の電極と、第二の電極との間で主放電が生じるように構成されており、平坦部に補助電極が設けられており、かつ第二の電極と補助電極との間で補助放電が生じるように構成されていることを特徴とする(第4図参照)。
ここで、補助電極は、第一の電極と第二の電極との間の放電(主放電)を生じやすくさせるとともに、主放電を安定化させる役割を果たす。
すなわち、まず第二の電極と補助電極との間で放電(補助放電)が起こる。この放電により生成される荷電粒子や準安定状態の原子やイオン、更には光子が、主放電を発生・維持させるために必要な印加電圧を低下させる。その結果、ランプの始動時の電圧を低下させたり、かつ点灯時の放電プラズマを安定化させたりすることが可能となる。
また、この種のランプにおいては高出力化のため封入ガス圧力を上げたいという要望がある。しかし、このようにすると、通常、放電が不安定となる(封入ガス圧を上げることは印加電圧一定下で電極間距離を大きくすることとほぼ同じ効果がある)。しかし、第八の発明では、補助放電によって発生する荷電粒子や準安定状態の原子やイオン、更には光子を主放電空間内に一様かつ効率的に供給できるので、主放電空間内に存在する放電ガスの電離係数を増加させることができる。これに伴って、主放電空間は放電の起こりやすい状態となるため、印加電圧を増加させることなく放電の安定性を確保することができる。
第八の発明では、放電管の内部に設けられた第二の電極と、平坦部に設けられた補助電極との間で補助放電がおこなわれ、かつ、放電管の内部に設けられた第二の電極と、曲面部に設けられた第一の電極との間で主放電が行なわれる。このような構成とすることによって、補助放電による主放電の誘導を効率よくおこなうことができ、かつ放電管内に広い主放電領域を確保することができる。
本発明による第九の発明は、第一の発明の紫外線ランプにおいて、曲面部に第一の電極が設けられており、放電管の内部には、放電管の長さ方向に延びる線状の第二の電極が設けられており、第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており、第一の電極と、第二の電極との間で主放電が生じるように構成されており、かつ平坦部には、第二の電極以外の電極は設けられていないことを特徴とする。
第九の発明における「第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており」の意味は、第六の発明における場合と同じである。
第九の発明における「平坦部には、第二の電極以外の電極は設けられていない」とは、第二の電極が必ず平坦部に設けられていることを意味するものではない。第二の電極は、平坦部に設けられていてもよく、平坦部と離れて放電管の内部に設けられていてもよい。
第九の発明によれば、主放電に用いられる第二の電極として放電管の長さ方向に延びる線状のものが用いられている。その結果、第二の電極によって遮られる紫外線の量を少なく抑制することができる。さらに、平坦部に第二の電極以外の電極が設けられていないために、電極によって遮られる紫外線量の少ないランプが得られる。さらに、第九の発明によれば、放電管の内部側の面が凹面となるように形成された曲面部205に沿って第一の電極が設けられていることに加えて、第二の電極が平坦部201の中心部の近傍に設けられている。このような二つの電極の組み合わせによって、第一の電極の広い範囲において、第二の電極との距離がほぼ均一となる。その結果、放電管内の広い範囲において放電が生じるので、紫外線強度が強くなるという効果が得られる。
本発明による第十の発明は、第一の発明の紫外線ランプにおいて、曲面部に第一の電極が設けられており、放電管の外部には、放電管の長さ方向に延びる線状の第二の電極が設けられており、第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており、第一の電極と、第二の電極との間で主放電が生じるように構成されており、かつ平坦部には、第二の電極以外の電極は設けられていないことを特徴とする(第3図参照)。
第十の発明における、「平坦部の中心部の近傍」の意味について、第14図における放電管の断面において説明する。放電管の外壁面に形成された紫外線透過用の平坦部201における、放電管の内側の面を底辺とする。このとき、底辺と平行な直線のうち、放電管内に収まる部分の長さが最も長くなるものを直線WLとする。この直線WLと、放電管の内面との二つの交点をW1およびW2とする。さらに、このW1とW2との中心点をWCとする。このとき、直線WL上の点のうち、WCとの距離が、WCとW1との距離の1/4である二つの点をW3およびW4とする。このとき、「平坦部の中心部の近傍」は、平坦部201における放電管の外側の面のうち、W3を通り直線WLに垂直な直線と、W4を通り直線WLに垂直な直線との間の部分に相当する。つまり、第十の発明における「平坦部の中心部の近傍」は、第14図の平坦部201の外面のうち、太線で記された部分となる。
第十の発明における、「第二の電極は、平坦部の中心部の近傍に設けられており」とは、第二の電極の、放電管の長さ方向に垂直な断面の中心点が、「平坦部の中心部の近傍」に設けられていることを意味する。
第十の発明によれば、主放電に用いられる第二の電極として放電管の長さ方向に延びる線状のものが用いられている。その結果、第二の電極によって遮られる紫外線の量を少なく抑制することができる。さらに、平坦部に第二の電極以外の電極が設けられていないために、電極によって遮られる紫外線量の少ないランプが得られる。さらに、第十の発明によれば、放電管の内部側の面が凹面となるように形成された曲面部205に沿って第一の電極が設けられていることに加えて、第二の電極が平坦部201の中心部の近傍に設けられている。このような二つの電極の組み合わせによって、第一の電極の広い範囲において、第二の電極との距離がほぼ均一となる。その結果、放電管内の広い範囲において放電が生じるので、紫外線強度が強くなるという効果が得られる。
本発明による第十一の発明は、第一の発明の紫外線ランプにおいて、曲面部の外面に第一の電極が設けられており、かつ曲面部の外面のうち、平坦部と曲面部との境界の近傍には第一の電極が設けられていないことを特徴とする(例えば第3図参照)。
第十一の発明によれば、平坦部と曲面部との境界の近傍には第一の電極が設けられていないので、第一の電極とワークWとの距離が遠くなる。したがって、第一の電極を高電圧接続用電極に用いた場合であっても、第一の電極とワークWとの間で放電が生じ難いという効果が得られる。
本発明による第十二の発明は、第八の発明の紫外線ランプにおいて、補助電極が、放電管の長さ方向の全長にわたって設けられている。
紫外線照射装置用の放電管は、通常長さ方向に長いものが用いられる。この長い放電管のうち、紫外線照射部位から外れた、長さ方向の端のみに補助電極を設けたとする。このような場合であっても、ランプの点灯時に放電管の端で生じた補助放電によって、荷電粒子などが生じる。その荷電粒子などによって、補助電極の近傍で主放電が生じ、さらにその主放電が、補助電極から遠い位置での主放電を誘導することによって、放電管の全体によって放電が生じるようになる。しかしながら、このような場合には、補助電極から遠い所においては、点灯時の放電を安定化させるという補助放電の効果はない。したがって、放電ムラやスパーク状放電が生じ易い。その結果、均斉度の低下や処理の不安定性といった問題が生じる。それに対して、本発明による第十二の発明では、補助電極が、放電管の長さ方向の全長にわたって設けられている。したがって、補助放電によって生じた荷電粒子などが、放電管内の全体に均一に分布する。その結果、主放電が安定するという効果が得られる。
なお、第十二の発明における、長さ方向の全長とは、放電管内のうち、放電を生じさせる部分のほぼ全長を意味する。例えば、放電管の端部に第一および第二の電極が設けられておらず、したがって放電が生じない部分が設けられている場合には、その部分には補助電極が設けられていなくても第十二の発明に相当する。このことは、補助電極の設置目的を考慮すれば当然である。
第1図は、第1実施形態のエキシマランプの側断面図である。 第2図は、第1実施形態のエキシマランプの断面図である。 第3図は、第2実施形態のエキシマランプの断面図である。 第4図は、第3実施形態のエキシマランプの断面図である。 第5図は、第3実施形態のエキシマランプにおいて平坦部の内側面に補助放電が起こっている様子を示す断面図である。 第6図は、第3実施形態のエキシマランプにおいて、補助放電に加えて第一の電極と第二の電極との間で主放電が起こっている様子を示す断面図である。 第7図は、他の実施形態のエキシマランプの断面図である。 第8図は、従来のエキシマランプが収容されたランプハウスの断面図である。 第9図は、本発明による紫外線ランプの放電管の一例の断面図である。 第10図は、本発明による紫外線ランプの放電管の一例の断面図である。 第11図は、本発明による紫外線ランプの放電管の側部を示す図である。 第12図は、円筒形の放電管を備えた比較例の紫外線ランプの断面図である。 第13図は、本発明による第六の発明における「平坦部の中心部の近傍」を示す図である。 第14図は、本発明による第十の発明における「平坦部の中心部の近傍」を示す図である。
符号の説明
1、20、30、40…エキシマランプ
2、21、31…放電管
3、32…外管部
4、33…内管部
5、22、34、205…曲面部
2、23、35、201…平坦部
8、24、37…第一の電極
9、25、38、42…第二の電極
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、第1図および第2図を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態のエキシマランプ1の側断面図を第1図に、放電管の長さ方向に垂直な面における断面図を第2図に示す。このエキシマランプ1には、放電管2が備えられている。放電管2は、石英ガラスにより形成された外管部3と、同じく石英ガラスにより形成されて外管部3の内部に挿入された内管部4とを備えた二重管構造になっている。
外管部3は、細長の円筒において外周壁の円弧の一部を潰して平板化したような形状になっている。すなわち、断面アーチ状の曲面部5と、この曲面部5における円弧の両端縁を繋ぐ平板状の平坦部6とを備えている。曲面部5と平坦部6とが接合する角部分5Aには丸みが付けられている。一方、内管部4は、外管部3よりも径の小さい円筒状であり、平坦部6の内壁面上において側方向の中心位置に配されている。外管部3と内管部4とは、両端で互いに接合されており、両管部3、4で囲まれた放電空間7内には放電用ガスが充填されている。放電用ガスとしては、例えばキセノン、アルゴン、クリプトン等、この種のランプに通常に使用されるガスを使用することができる。
この放電管2には一対の電極8、9が設けられている。これら一対の電極のうち第一の電極8は、外管部3における曲面部5の外壁面に固着された金属膜からなる。なお、第一の電極8の材質としては、紫外線を反射するものを使用することが好ましい。このような材質のものとしては、たとえばアルミニウムを使用することができる。
ここで第一の電極8は、曲面部5に沿って、外管部3の一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されている。さらに、放電管2の長さ方向に垂直な紫外線ランプの断面において、第一の電極8における紫外線反射面のうち、一方の側部よりも下側の部分の点において、紫外線反射面への接平面に垂直で、外管部3の内部に向かう方向が、一方の側部からもう一方の側部へ向かう方向よりも下向きになっている。
また、この第一の電極8の端縁部8Aと、平坦部6の側端縁6A(言い換えれば、平坦部6の平坦な面から曲率をもった曲がった面へと移行する境界位置)との間には第一の電極8が存在しない隙間が設けられている。言い換えれば、第一の電極8は、曲面部5において平坦部6との接合位置よりも後退した位置に設けられている。一方、この第一の電極8と対となる第二の電極9はニッケル線からなり、内管部4の内部にほぼ全長にわたって差し込まれている。ここで、第二の電極9は、第一の電極8上の各点から等距離の位置に設けられている。
これらの電極8、9にはリード線10、11の一端部が接続され、これらのリード線10、11の他端部は交流電源装置12に接続されている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用および効果について説明する。
エキシマランプ1は、平坦部6側を出射面として紫外線照射装置(図示せず)に設置される。すなわち、エキシマランプ1は、例えば照射室において、照射の対象となるワークWを搬送するコンベアの搬送経路の上方に、平坦部6側を下方(ワークW側)に向けて取り付けられる。
ワークWに紫外線照射処理を行う際には、コンベアにより、ワークWを照射室内に搬入する。搬入されたワークWには、上方からエキシマランプ1により紫外線が照射される。このとき、放電管内で発生する紫外線(図中、破線矢印で示す)のうち平坦部6方向に進むものはそのまま平坦部6を通過してワークWに向かって出射される。一方、曲面部5方向に進むものは、第一の電極8に当たって反射し、平坦部6側からワークWに向かって出射される。
照射終了後のワークWは、コンベアにより照射室から搬出されて次の工程に運ばれる。
以上のように本実施形態によれば、放電管2の外管部3には、平坦部6と曲面部5とが設けられており、第一の電極8が曲面部5に設けられている。このような構成を備えるエキシマランプ1により照射を行えば、出射面側がフラットな面であるから、出射面全体にわたってワークWとの距離が均等となる。したがって、大気下でも酸素によって紫外線が吸収されるロスを最小限に抑えることができ、さらに、ワークWの全面に均等に照射を行うことができる。
また、第一の電極8をアルミニウムのように紫外線の反射率が高い材料により形成している場合には、第一の電極8が、曲面部5側へ放射される紫外線を反射して平坦部6側(出射面側)へ集める反射板の役割を果たす。このように、反射板を別途設けることなく紫外線を出射面側に集めることができるから、簡易な構成で照射効率を高めることができる。
さらに、第一の電極8が、平坦部6の側端縁6Aとの間に間隔を空けて設けられている。ここで、第一の電極8の端縁部8Aが照射面(平坦部6)に達していると、例えばワークWが導電性であり、かつワークWと第一の電極8との間に電位差が存在する場合、このワークWと第一の電極8の端縁部8Aとの間で放電が起こってしまうおそれがある。しかし、本実施形態では第一の電極8の端縁部8Aが照射面よりも後退した位置にあるようにしているから、ワークWとの間で放電が起こってしまうことを回避できる。
加えて、放電管2が外管部3と内管部4とを備える二重管構造となっており、第二の電極9が内管部4の内部に形成されている。このような構成によれば、平坦部6(出射面)に電極が存在しないから、たとえ、電極が酸化し、劣化したとしても、このような劣化で生じるパーティクルでワークWを汚染することもない。
なお、本実施形態では、第二の電極9が金属線により形成された線状電極である。このような構成によれば、線状電極の周囲で電界強度が高くなる。電界強度の高い場所では電子の速度分布が高エネルギー側にシフトして放電用ガスの電離確率が高くなるから、電離係数が大きくなる。すなわち、このような不平等電界を用いた放電方式では、線状電極の近傍は非常に放電しやすい状態となる。したがって、放電管2の長さ方向で電極間距離に若干ばらつきが生じたとしても、放電ムラが発生しにくい。また、一対の電極の双方がある程度の面積をもって広がる形態であって、電極間距離のばらつき(例えば誘電体の厚みのばらつきや平板の反りや凹凸など)の影響を受け易い従来のランプと比較して、放電の均一性に優れる。
さらに、第二の電極9による出射光の遮蔽を可能な限り少なくすることができるから、光の取り出し効率に優れる。
さらに、第1の実施形態は、「発明の開示」に記載の本発明による第一の発明、第二の発明、第三の発明、第四の発明、第六の発明、第七の発明、第九の発明、および第十一の発明のすべてに相当する構造となっている。したがって、これらの発明によって得られる効果として「発明の開示」に記載されたものが、第1の実施形態において得られる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について、第3図を参照しつつ説明する。本実施形態のエキシマランプ20の第1実施形態との主たる相違点は、放電管21が単管構造である点、および第二の電極25が平坦部23に設けられている点にある。
第3図には、本実施形態のエキシマランプ20の断面図を示した。このエキシマランプ20には、放電管21が備えられている。この放電管21は、石英ガラスにより形成されており、細長の円筒において外周壁の円弧の一部を潰して平板化した形状になっている。すなわち、放電管21は、アーチ状の曲面部22と、この曲面部22における円弧の両端縁を繋ぐ平板状の平坦部23とを備えている。
放電管21の曲面部22には、第1実施形態と同様に第一の電極24が設けられている。一方、第二の電極25は、平坦部23の外壁面に設けられている。この第二の電極25は、放電管21の長さ方向のほぼ全長にわたる長さで細線状に形成されており、この平坦部23の幅方向(側方向)中央位置に配されている。これらの電極24、25にはリード線の一端部が接続され、これらのリード線の他端部は交流電源装置に接続されている。
このようなエキシマランプ20を使用する場合には、第1実施形態と同様に、平坦部23側をワークW側に向けて紫外線照射装置(図示せず)に設置し、照射を行う。このとき、出射面側がフラットな面であるから、出射面全体にわたってワークWとの距離が均等となる。その結果、大気下でも酸素によって紫外線が吸収されるロスを最小限に抑えて照射でき、さらに、ワークWの全面に均等に照射を行うことができる。
本実施形態では、第二の電極25が、平坦部23における放電管の外側の面に設けられている。このとき、第二の電極25を細線状に形成することで、電極25の太さを必要最低限度とし、出射光の遮蔽を可能な限り少なくすることができる。また、第二の電極25を平坦部23の幅方向(側方向)の中心位置に配することにより、照射面の幅方向で照射強度の偏りを生じることを回避できる。
さらに、第2の実施形態は、「発明の開示」に記載の本発明による第一の発明、第二の発明、第三の発明、第四の発明、第七の発明、第十の発明、および第十一の発明のすべてに相当する構造となっている。したがって、これらの発明によって得られる効果として「発明の開示」に記載されたものが、第2の実施形態において得られる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態について、第4図〜第6図を参照しつつ説明する。本実施形態のエキシマランプ30の第1実施形態との主たる相違点は、平坦部35の外壁に補助電極39が設けられている点にある。
第4図には、本実施形態のエキシマランプ30の断面図を示した。このエキシマランプ30には、放電管31が備えられている。放電管31は、第1実施形態と同様に、石英ガラスにより形成された外管部32と、同じく石英ガラスにより形成されて外管部32の内部に挿入された内管部33とを備えた二重管構造をなしている。
外管部32は、第1実施形態と同様に、細長の円筒において外周壁の円弧の一部を潰して平板化した形状をしている。すなわち、アーチ状の曲面部34と、この曲面部34における円弧の両端縁を繋ぐ平板状の平坦部35とを備え、曲面部34と平坦部35とが接合する角部分34Aには丸みが付けられている。一方、内管部33も、第1実施形態と同様に、外管部32よりも径の小さい円筒状であり、平坦部35の内壁面上において幅方向(放電管31の側方向)の中心位置に配されている。外管部32と内管部33とは、両端で互いに接合されており、両管部32、33で囲まれた放電空間36内には放電用ガスが充填されている。
この放電管31には、第1実施形態と同様に、一対の電極37、38が設けられている。第一の電極37は、外管部32における曲面部34の外壁面に固着されたアルミニウム膜からなる。一方、第二の電極38は、第1実施形態と同様に、ニッケル線により形成され、内管部33の内部にほぼ全長にわたって差し込まれている。これらの電極37、38にはリード線の一端部が接続され、これらのリード線の他端部は交流電源装置に接続されている。
平坦部35における、外管部の外側の面には、ほぼ全面にわたって、補助電極39が設けられている。この補助電極39が、一対の電極37、38間での主放電を補助する。本実施形態においては、平坦部35側が出射面であるから、補助電極39は放電管31の内側から放射される光をできるだけ遮らないよう、メッシュ状に形成されている。なお、補助電極39は放電管31の長さ方向の全長にわたって設けられることが好ましい。これにより、放電管31の全長にわたって放電を安定化させることができるからである。
このようなエキシマランプ30を使用する場合には、第1実施形態と同様に、平坦部35側をワークW側に向けて紫外線照射装置(図示せず)に設置し、照射を行う。
高周波電源により第一の電極37および補助電極39と、第二の電極38との間に高周波電圧が印加されると、まず第二の電極38の近傍において、第二の電極と補助電極39との間で放電が起こる。次いで、この放電が平坦部35の板面に沿って側方向に広がる(補助放電;第5図参照)。その後、第一の電極37と第二の電極38との間でも主放電が起こり、放電が放電空間36内全体に広がる(第6図参照)。
なお、実際のエキシマランプ30の使用時には、通常、高周波交流電圧を印加するため、補助放電と主放電とが段階的に起こっていることを目視で確認することは困難である。しかし、オシロスコープを用いて補助放電と主放電に関する放電電流を観察することにより、上に説明したような補助放電および主放電の段階的な発生を確認することができる。
ここで、第二の電極38に対して、第一の電極37よりも近距離に補助電極39を配しているから、第二の電極38と補助電極39との間でまず補助放電が起こる。この放電によって生成される荷電粒子や準安定状態の原子やイオン、更には光子が、第一の電極37と第二の電極38との間で主放電を発生させるための電圧を低下させる。その結果、エキシマランプ30の始動時の電圧を低下させたり、放電を安定化させたりすることが可能となる。
また、この種のランプにおいては高出力が得られるように、封入ガス圧を上げたいという要望がある。しかし、このようにすると、通常、放電が不安定となる(封入ガス圧を上げることは印加電圧一定下で電極間距離を大きくすることとほぼ同じ効果がある)。しかし、本実施形態では、補助放電によって発生する荷電粒子や準安定状態の原子やイオン、更には光子を主放電空間内に一様かつ効率的に供給できるので、主放電空間内に存在する放電ガスの電離係数を増加させることができる。これに伴って、主放電空間は放電の起こりやすい状態となるため、印加電圧を増加させることなく放電の安定性を確保することができる。
放電に伴って放射される紫外線(図中、破線矢印で示す)のうち平坦部35方向に進むものはそのまま平坦部35および補助電極39のメッシュを通過してワークWに向かって出射される。一方、曲面部34方向に進むものは、第一の電極37に当たって反射された後に、平坦部35側からワークWに向かって出射される。
このように、本実施形態によれば、ランプ始動時の電圧を下げることができ、かつ、放電安定性を確保することができる。
なお、第二の電極38は、第一の電極37と補助電極39との間にあって、補助電極39と近接しているほど良く、本実施形態のように第二の電極38を収容する内管部33が平坦部35の内壁面にほぼ密着しているのが最も良い。
但し、第二の電極38の配置は必ずしも上記したとおりでなくても良い。電圧を印加した際に、第二の電極38と補助電極39との間で補助放電が起こり、その後に第一の電極37と第二の電極38との間で主放電が起こる位置に第二の電極38が配されていれば、本発明の目的を達することができる。言い換えれば、第二の電極38−補助電極39間で、第一の電極37−第二の電極38間よりも先に放電を起こさせることが有効な手段であり、第一の電極37と第二の電極38との最短距離をLa、補助電極39と第二の電極38との最短距離をLbとしたときに、
La>Lb
の関係を満たす位置に第二の電極38が配されていればよい。
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に平坦部35が光透過用とされており、かつ出射面側がフラットな面である。したがって、出射面全体にわたってワークWとの距離が均等となるので、大気下でも酸素によって紫外線が吸収されるというロスを最小限に抑えて照射できる。さらに、ワークWの全面に均等に照射を行うことができる。また、第一の電極37が紫外線を反射する材料により形成されているから、第一の電極37が、曲面部34側へ放射される紫外線を反射して平坦部35側(出射面側)へ集める反射板の役割を果たす。そして、平坦部35に設けられる補助電極39は、出射される光を遮らないようメッシュ状とされている。このような構成によれば、第1実施形態と同様に、反射板を別途設けることなく紫外線を出射面側に集めることができるから、簡易な構成で照射効率を高めることができる。
さらに、第3の実施形態は、「発明の開示」に記載の本発明による第一の発明、第二の発明、第三の発明、第四の発明、第五の発明、第六の発明、第七の発明、第八の発明、第十一の発明、および第十二の発明のすべてに相当する構造となっている。したがって、これらの発明によって得られる効果として「発明の開示」に記載されたものが、第3の実施形態において得られる。
実施例
[紫外線の照射効率を確認する実施例]
1.ランプの作成
<実施例1>
第1実施形態と同様の構造を持つエキシマランプを作成した。第1実施形態の外管部3と同様の形状の筒状バルブに、曲面部の外側をほぼ覆うようにアルミニウムを蒸着した。なお、筒状バルブは合成石英(信越石英株式会社製 Sup−F310)製であって、肉厚2mm、バルブ長1000mm、曲面部における外周面の曲率半径16mm、曲面部が平坦部と接合する角部分の丸みの外周面の曲率半径5mmである。このバルブの内部に外径約4mm、肉厚約0.8mmの合成石英管を配置し、この石英管の内部に直径約1mmのニッケル線を差し込んだ。バルブ内に放電ガスとしてキセノンガスを200Torrとなるまで封入し、アルミニウム蒸着電極をアース電極、ニッケル線を高圧電極として、30kHzの高周波電圧(ピーク電圧8kV)を印加し放電させた。放電はバルブ全域にわたり均一に生じた。
<比較例1>
一方、比較のために、従来の二重管構造をもつランプを作成した。外径32mmのバルブの外周面にアルミニウムを蒸着後、エッチングすることによりメッシュ状電極(開口率80%)を形成した。このバルブの内部に上記実施例と同様の構造の合成石英管を配置し、その内部にニッケル線を差し込んだ。バルブ内に放電ガスとしてキセノンガスを200Torrとなるまで封入し、アルミニウム蒸着電極をアース電極、ニッケル線を高圧電極として、30kHzの高周波電圧(ピーク電圧8kV)を印加し放電させた。
2.点灯試験
実施例および比較例のランプを、照射器具を用いず大気中で点灯させ、ランプ直下3mmの位置でUVセンサーを3m/minの速度で水平方向にスキャンした。積算光量を比較した結果、実施例のランプの方が比較例のランプと比べて約3倍大きくなっており、被照射物に対して紫外線を効率よく照射できることが確認できた。
[補助電極による効果を確認する実施例]
<実施例2>
第3実施形態と同様の構造を持つエキシマランプを作成した。第3実施形態の外管部32と同様の形状の筒状バルブに、曲面部の外面をほぼ覆うように長さ1000mm、厚さ0.2mmのニッケル膜(外側電極)を固着させた。なお、筒状バルブは合成石英(信越石英株式会社製 SUPRASIL−F310)製であって、肉厚は2mm、バルブ長は1100mm、曲面部における外周面の曲率半径は16mm、曲面部が平坦部と接合する角部分の丸みの外周面の曲率半径は5mmである。このバルブの内部に、外径約5mm、内径約2mmの合成石英管を配置し、この石英管の内部に直径約1.8mmのニッケル線(内側電極)を差し込んだ。
また、筒状バルブにおいて平坦部の外面をほぼ覆うように、幅22mm、長さ1000mm、厚さ0.2mmのSUS製のメッシュ板(補助電極)を固着させた。ニッケル線の中心軸からメッシュ板の内側面(平坦部との固着面)までの距離は約5mmであった。
バルブ内に放電ガスとしてキセノンガスを46.7KPaとなるまで封入し、ニッケル膜およびメッシュ板をアース電極、ニッケル線を高圧電極として、70kHzの概略矩形の高周波電圧を印加し放電させた。
印加電圧を徐々に上げていくと、ピーク値で約2kVに達したところで平坦部の内壁面に沿って補助放電が生じ、その後、約5.5kVで内側電極(ニッケル線)−外側電極(ニッケル膜)間の主放電が発生した。しかも、主放電は補助放電に阻害されないことが分かった。すなわち、ランプの始動に最低限必要な印加電圧は5.5kVであった。一方、比較のため、メッシュ板(補助電極)を設けない他は実施例2と同様のランプを作成し、試験を行ったところ、ピーク値で約10kVの電圧を印加しないと主放電が発生しなかった。このように、補助電極を設けたランプでは、補助電極を設けないランプと比較して約2分の1の印加電圧で主放電を発生させることが可能であった。
さらに、実施例2のランプにおいて、始動後のピーク電圧を5.5kVで一定にして放電安定性を調べたところ、スパーク状放電や放電の偏りもなく、始動直後から安定な放電を実現できた。これに対し、補助電極のないランプで同様の実験を行ったところ、スパークが発生し、かつ放電ムラが生じた。
<他の実施形態>
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記各実施形態では、第一の電極8は平坦部6の端縁との間に隙間を空けて設けられているが、例えばワークが非金属であるなど、ワークと電極との間で放電のおそれがない場合においては、一方の電極により曲面部の全面が覆われていても構わない。
(2)第2実施形態では、第二の電極25が細線状に形成されていたが、例えば第二の電極が平坦部の全体にわたってメッシュ状に形成されていても良く、細線状の金属箔の複数を並列した縞状に形成されていても構わない。
(3)第1実施形態では、放電管2は外管部3と内管部4とを備えた二重管構造をなし、第二の電極9が内管部4の内側に設けられていたが、本発明はこのようば場合に限定されない。例えば第7図に示すエキシマランプ40のように、放電管41が第2実施形態と同様の単管構造をなし、棒状に形成された第二の電極42が内管部に収容されることなく、むき出しのままで放電管41の内側に配される構造であっても構わない。あるいは、棒状に形成された第二の電極に絶縁膜を被覆したものが放電管の内側に配される構造であっても構わない。
(4)第3実施形態においても、棒状に形成された第二の電極が内管部に収容されることなく、むき出しのままで放電管の内側に配される構造であっても構わない。この場合、第二の電極が放電管において平坦部の内側面にほぼ密着しているのが最も良いが、電極間に電圧を印加させた際に、第二の電極と補助電極との間で補助放電が起こり、その後に第二の電極と第一の電極との間で主放電が起こる位置に第二の電極が配されていればよいことは第3実施形態の場合と同様である。
(5)上記各実施形態では、いずれも平坦部と曲面部との繋ぎ部分は曲率を持った曲がった面となっているが、部分的に平坦な面を介して繋いだ形となっても良い。
(6)第3実施形態では、平坦部35が光を透過可能な出射面とされていたが、例えば第一の電極37をメッシュ状、細線状など、光を透過可能な形状に形成すれば、曲面部側から光を出射することもできる。
なお、上記の実施例はエキシマランプの場合について説明したが、本発明は、エキシマランプの場合に限定されず、水銀ランプなどの、エキシマランプ以外の紫外線ランプであってもよい。
本出願は、2005年7月29日出願の日本特許出願(特願2005-221143)および2006年2月8日出願の日本特許出願(特願2006-031051)に基づくものであり、それらの内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (14)

  1. 筒状に形成された放電管を備える紫外線ランプであって、
    前記放電管の外周壁には、お互いに対向する位置に、曲面部と紫外線透過用の平坦部とが備えられており、
    前記曲面部は、前記放電管の内部側の面が凹面となるように形成されており、
    前記曲面部に沿って第一の電極が設けられており、
    前記放電管の長さ方向に垂直な前記紫外線ランプの断面において、前記平坦部の中心部の近傍に位置し、かつ、前記第一の電極の各点から等距離の位置に第二の電極が設けられており、
    前記断面において、前記第一の電極の一方の端縁部と他方の端縁部と、前記平坦部の一方の側端縁と他方の側端縁との間には、前記第一の電極が存在しない隙間が設けられている、紫外線ランプ。
  2. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記曲面部と前記平坦部とが接合する一対の部分それぞれには丸みが付けられている、紫外線ランプ。
  3. 請求項に記載の紫外線ランプであって、
    前記平坦部は、前記断面において前記第一の電極の前記一方の端縁部と前記他方の端縁部との間に位置し、
    前記接合する一対の部分それぞれは、前記断面において前記第一の電極の前記一方の端縁部と前記他方の端縁部との間に位置し、前記第一の電極の前記端縁部から前記平坦部の前記側端縁に向かって延びている、紫外線ランプ。
  4. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記曲面部に紫外線反射部材が設けられており、
    前記紫外線反射部材は、前記曲面部の曲周方向に沿って、前記放電管の前記断面において、一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されており、かつ
    前記紫外線反射部材が、紫外線発生のための主放電を生じるための前記第一の電極である、紫外線ランプ。
  5. 請求項4に記載の紫外線ランプであって、
    前記紫外線反射部材における紫外線反射面のうち、前記の一方の側部よりも下側の部分の点において、前記紫外線反射面への接平面に垂直で、前記放電管の内部に向かう方向が、前記の一方の側部から前記のもう一方の側部へ向かう方向よりも下向きである、紫外線ランプ。
  6. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記放電管の材質が石英ガラスである、紫外線ランプ。
  7. 請求項4に記載の紫外線ランプであって、
    前記第一の電極はアース接続用であり、
    前記第一の電極は前記曲面部の外面に設けられ、かつ
    前記放電管の内部に高電圧接続用の前記第二の電極が設けられている、紫外線ランプ。
  8. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記第一の電極は、前記曲面部の曲周方向に沿って、前記放電管の前記断面において、一方の側部からもう一方の側部にわたる範囲よりも広く形成されており、
    前記放電管の内部には、前記放電管の長さ方向に延びる線状の前記第二の電極が設けられており、
    前記第一の電極と、前記第二の電極との間で主放電が生じるように構成されている、紫外線ランプ。
  9. 請求項8に記載の紫外線ランプであって、
    前記平坦部に補助電極が設けられており、かつ
    前記第二の電極と前記補助電極との間で補助放電が生じるように構成されている、紫外線ランプ。
  10. 請求項8に記載の紫外線ランプであって、
    前記平坦部には、前記第二の電極以外の電極は設けられていない、紫外線ランプ。
  11. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記放電管の外部には、前記放電管の長さ方向に延びる線状の前記第二の電極が設けられており、
    前記第一の電極と、前記第二の電極との間で主放電が生じるように構成されており、かつ
    前記平坦部には、前記第二の電極以外の電極は設けられていない、紫外線ランプ。
  12. 請求項9に記載の紫外線ランプであって、
    前記補助電極が、前記放電管の長さ方向の全長にわたって設けられている、紫外線ランプ。
  13. 請求項1に記載の紫外線ランプであって、
    前記紫外線ランプがエキシマランプである、紫外線ランプ。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の紫外線ランプを用いたことを特徴とする紫外線照射装置。
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