JP4311266B2 - エキシマランプおよび紫外線照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線光源として使用されるエキシマランプおよびこのエキシマランプを具えてなる紫外線照射装置に関し、特に、紫外光と共に可視光が放射されるエキシマランプ、および、このエキシマランプから放射される可視光を検知することによってエキシマランプの点灯状態を確認することが可能な紫外線照射装置に関するものである。
現在、例えば液晶表示パネルのガラス基板の、紫外線照射による洗浄工程などにおいては、波長200nm以下の真空紫外光を放射するエキシマランプを具えてなる紫外線照射装置が用いられている。
図7は、従来における紫外線照射装置の一例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図であり、図8は、図7に示す紫外線照射装置の構成を、エキシマランプの管軸に垂直な断面において示す説明用部分断面図である。
この紫外線照射装置50は、一面(図において下面)に光照射口52が形成された全体が直方体の箱状のランプハウス51を具えてなり、このランプハウス51内における光照射口52と対向する位置において、紫外線光源である複数本例えば3本の棒状のエキシマランプ60が、互いに平行に延びるよう配設されて、構成されている。ランプハウス51における光照射口52には、透光性を有する窓部材53が光照射口52を気密に塞ぐよう嵌合されて設けられており、ランプハウス51の内部空間には、例えば窒素ガスなどの不活性ガスが充填されている。図7および図8において、55は、光照射方向に対してエキシマランプ60の後方に設けられた、エキシマランプ60を支持する冷却ブロックであって、エキシマランプ60から放射される光を反射する反射板としての機能を具えている。
エキシマランプ60としては、例えば石英ガラスよりなる直管状の放電容器61を具え、例えばタングステン線材が螺旋状に巻回されてなる一方の電極62が、その一端が放電容器61の一端部に形成された気密シール部65を介して内方に突出するロッド状の給電導体63に接続され、放電容器61内をその管軸に沿って伸びるよう配設されると共に、例えば導電体材料よりなるメッシュ状の他方の電極66が放電容器61の外周面に近接した位置においてその径方向の全周にわたって管軸方向に伸びるよう配設されており、一方の電極62と他方の電極66との間に形成されるエキシマ放電によってエキシマ分子が形成される放電用ガスが放電容器61の内部に充填されてなるものが提案されている(特許文献1参照。)。
また、近年においては、ランプハウスにおける光照射用開口を塞ぐ窓部材を具備しない構成のものであって、不活性ガスをランプハウスの内部空間内に導入しながらエキシマランプを点灯させて所要の処理を行う紫外線照射装置が開発されている。このような構成の紫外線照射装置によれば、窓部材による光の減衰がなくなり、高い処理効率が得られるという利点がある。
例えば、液晶表示パネルのガラス基板のドライ洗浄工程は、通常、被処理物である液晶用ガラス基板をベルトコンベアーなどの適宜の搬送手段によって搬送して紫外線照射装置による光照射領域に導入し、真空紫外光を連続照射することにより行われている。
このような紫外線照射装置においては、信頼性の高い紫外光照射処理を行うためには、エキシマランプの点灯状態が適正な状態、例えば十分な強度で真空紫外光が照射されている状態であるか否かを確認することが必要となるが、主として放射される光が真空紫外光であることから、当該エキシマランプの点灯状態は目視にて確認することができないため、エキシマランプの点灯状態を確認するための種々の手法が提案されている。
エキシマランプの点灯状態を確認するための1つの手法として、例えばエキシマランプから放射される真空紫外光を検知する手法が知られているが、真空紫外光検知用の光検知素子が高価であること、また、真空紫外光検知用の光検知素子は寿命特性が悪く、検知性能(感度)の劣化が激しいために、エキシマランプの点灯状態を確実に確認することが困難である、などの理由から実用的でない。
一方、エキシマランプから放射される真空紫外光を可視光に変換して可視光を検知し、これにより、エキシマランプの点灯状態を確認する方法が提案されている(特許文献2)。
具体的には、例えば図7および図8に示されているように、エキシマランプ60が配設される冷却ブロック55における各々のエキシマランプ60に対応する位置に、複数の光検知手段配設用凹所57を形成し、当該光検知手段配設用凹所57内に、可視光検知用の光検知素子と、この光検知素子とエキシマランプ60との間に配置された、ガラス基板に蛍光体が塗布されてなる波長変換フィルターとを具えてなる光検知手段70が配置され、エキシマランプ60から放射される真空紫外光を波長変換フィルターによって可視光に変換し、この可視光を検知することによりエキシマランプ60の点灯状態を確認するものである。
特開2001−126666号公報 特許第3127750号公報
しかしながら、蛍光体を具えた波長変換フィルターによって真空紫外光を可視光に変換しこれを検出することによりエキシマランプ60の点灯状態を確認する手法においては、蛍光体の経時的な劣化によって光検知素子による検知精度が低下し、エキシマランプ60から放射される真空紫外光を正確に検知することができないという、問題がある。
また、エキシマランプ60を交換するに際しては、光検知手段70具体的には波長変換フィルターは、通常、交換されないので、検知精度が低下したものがそのまま利用されることとなり、エキシマランプ60の点灯状態を正確に確認することができない。
さらに、窓部材を具備しない構成の紫外線照射装置においては、光検知手段は、例えば光照射の妨げとならないよう、ランプハウスの光照射用開口の開口縁の近傍位置において、エキシマランプの長手方向における端部を臨む状態で配置されるが、エキシマランプの端部位置は、通常、不活性ガスが十分に導入された状態とされていない。この理由は、エキシマランプの端部領域から放射される真空紫外光は被処理物の処理にあまり寄与しておらず、当該真空紫外光が有効に利用されていないので、あえて、不活性ガスを十分に導入する必要がないからである。この結果、光検知手段が配置されているエキシマランプの端部では、外気の流入状態の影響を受けやすく、波長変換フィルターとエキシマランプとの間に流入する外気中に含まれている酸素、二酸化炭素、水分等によって真空紫外光が吸収されてしまい、エキシマランプの主要部(放電容器の直管状部分に相当する領域)からの真空紫外光の放射状態を、エキシマランプの端部領域から放射される真空紫外光を検知することによって確認することができない、という問題がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、真空紫外光と共に可視光が放射される新規な構成のエキシマランプおよびエキシマランプそれ自体から放射される可視光を検知することによってエキシマランプの点灯状態を正確に確認することができ、従って、紫外光照射による所要の処理が高い信頼性をもって確実に行うことができる紫外線照射装置を提供することにある。
本発明のエキシマランプは、エキシマ放電によってエキシマ分子を形成する放電用ガスが内部に充填された放電容器を具え、一方の電極が放電容器の内部に配設されると共に、放電容器の外部において他方の電極が配設され、一方の電極および他方の電極の間に形成されるエキシマ放電によって真空紫外光が放射されるエキシマランプにおいて、
放電容器内における他方の電極との間でエキシマ放電が生ずる導電体部の少なくとも一部に、表面層部分がタングステンまたはタンタルの酸化物よりなる、エキシマ放電によって可視光が放射される可視光放射領域が形成されていることを特徴とする。
本発明のエキシマランプにおいては、可視光放射領域は、タングステン線材よりなる一方の電極の表面の一部が酸化処理されてタングステンの酸化物が形成されてなるもの、あるいは、一方の電極の一部にタングステンまたはタンタルの酸化物が付着されて形成されてなるものにより構成することができる。
また、本発明のエキシマランプにおいては、可視光放射領域は、放電容器内に突出するよう設けられた、一方の電極に係る給電導体に形成された構成とすることができる。
本発明の紫外線照射装置は、上記に記載のエキシマランプと、このエキシマランプから放射される可視光を検出する光検知手段とを具えてなることを特徴とする。
本発明のエキシマランプによれば、基本的に、一方の電極と他方の電極との間に生ずるエキシマ放電によって放電用ガスに由来するエキシマ分子が形成され、当該エキシマ分子によって真空紫外光が放射され、しかも、放電用ガスが放電容器内の導電体部、具体的には一方の電極または当該一方の電極に係る給電導体の少なくとも一部に形成された可視光放射領域を構成する酸化物における酸素と結合して生成される生成物に由来する可視光が放射される。
本発明の紫外線照射装置によれば、エキシマランプそれ自身から直接的に放射される可視光の検知を行うことにより真空紫外光の照射強度の評価が行われるので、蛍光体を具えた波長変換フィルターなどの特別な部材が不要であり、従来のもののように、蛍光体の経時的な劣化によって光検知素子の検知性能が低下する、などの問題が生ずることがなく、ランプの点灯状態の確認を長期間にわたって正確に行うことができ、従って、所要の紫外線照射処理を高い信頼性をもって確実に行うことができる。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の紫外線照射装置の一例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図であり、図2は、図1に示す紫外線照射装置の構成を、エキシマランプに垂直な断面において示す説明用部分断面図である。
この紫外線照射装置10は、一面(図において下面)に光照射口12が形成された全体が直方体の箱状のランプハウス11を具えてなり、このランプハウス11内における光照射口12と対向する位置において、紫外線光源である複数本例えば3本の棒状のエキシマランプ20が、互いに平行に延びるよう配設されて、構成されている。
ランプハウス11における光照射口12には、透光性を有する窓部材13が光照射口12を気密に塞ぐよう嵌合されて設けられており、ランプハウス11の内部空間には、例えば窒素ガスなどの不活性ガスが充填されている。
図1および図2において、15は、光照射方向に対してエキシマランプ20の後方に設けられた、エキシマランプ20を支持する冷却ブロックであって、エキシマランプ20から放射される光を反射する反射板としての機能を具えている。
この冷却ブロック15は、例えばアルミニウムよりなり、その下面に断面半円形状の複数のエキシマランプ配設用溝16が互いに離間した位置において、エキシマランプ20と同方向に伸びるよう形成されている。
エキシマランプ20は、一端が封止された、内部に放電空間を形成する略直管状の放電容器21を具えており、この放電容器21内には、例えばタングステン線材が螺旋状に巻回されてなる一方の電極(以下、「内部電極」という。)22が放電容器21内をその管軸に沿って延びるよう配設されている。放電容器21は、例えば石英ガラスなどの透光性を有する誘電体材料により構成されている。
内部電極22は、ロッド状の給電導体23に接続されており、この給電導体23は、内端が放電容器21の放電空間S内に位置され、気密シール部25を介して外方に突出するよう設けられている。ここに、エキシマランプ20における気密シール部25は、例えばグレーテッドシール法によって形成されており、熱膨張率が段階的にあるいは連続的に変化するよう、放電容器21を構成する第1の材料と給電導体23を構成する第2の材料との中間の熱膨張率を有する例えばガラス材料よりなる第3の材料を介して放電容器構成材料と給電端子23とが気密に封着された構成とされている。第3の材料は、複数種の材料により構成されていてもよい。
放電容器21の外部には、例えば導電体材料よりなり、筒状の形態を有するメッシュ状の他方の電極(以下、「外部電極」という。)26が、放電容器21の外周面に近接した位置において、放電容器21の直管状部分の外周面領域の全域にわたって管軸方向に延びるよう配設されている。
内部電極22および外部電極26は、ランプハウス11の外部に設けられる適宜の高周波電源(図示せず)に接続されている。
放電容器21の内部には、内部電極22と外部電極26との間に形成されるエキシマ放電によってエキシマ分子が形成される、例えばキセノンガスなどの放電用ガスが適宜の量で封入されている。
このエキシマランプ20においては、放電容器21内における外部電極26との間でエキシマ放電が形成される導電体部の少なくとも一部に、表面層部分が酸化物よりなる可視光放射領域28が形成されている。
具体的には、可視光放射領域28は、例えば内部電極22の一部に酸化物28Aを付着させることにより形成されている。また、可視光放射領域28は、内部電極22の表面の一部を酸化処理することにより、あるいは、内部電極22の表面の一部に導電性材料を印刷することにより、形成することができる。
可視光放射領域28は、外部電極26との間でエキシマ放電が生ずる領域に形成されていればよく、この例においては、例えば内部電極22の長手方向における中央部近傍に形成されている。
可視光放射領域28の大きさは、十分な大きさの有効紫外線放射領域を確保しながら、光検知手段によって検知可能な可視光を得るという理由から、内部電極22の全長(螺旋部分の長さ)の0.1〜5%の大きさとされていることが好ましい。
また、可視光放射領域28が酸化物28Aが付着されることにより形成されたものである場合には、内部電極22を構成する線材に対する酸化物28Aの被覆率は、例えば0.1〜5%とされる。ここに、酸化物28Aを内部電極22を構成する線材に付着させる方法としては、例えばスパッタリング法などを用いることができ、酸化物28Aとしては、例えばタングステン、タンタルなどを主体とする金属酸化物などを例示することができる。
冷却ブロック15におけるエキシマランプ配設用溝16の各々には、例えばエキシマランプ20の可視光放射領域28に対向する位置における上方面部分に、光検知手段配置用凹所17が上方に延びるよう形成されており、この光検知手段配置用凹所17内に、光検知手段30が、当該光検知手段30を構成する可視光検知用の光検知素子の入光面が可視光放射領域28を臨む状態で、収容されて配設されている。ここに、光検知素子の入光面とエキシマランプ20の放電容器21の外周面との最近接距離の大きさは、例えば1〜20mmとされている。
光検知手段30を構成する可視光検知用の光検知素子としては、例えばシリコンフォトダイオードやゲルマニウムフォトダイオードなどを用いることができる。
この紫外線照射装置10を構成するエキシマランプ20における一寸法例を挙げると、放電容器21は、最大外径が20mm、肉厚が1.0mm、全長が100mmのものであり、内部電極22を構成する線材の素線径が0.5mm、内部電極22における螺旋部分のピッチが10mm、内部電極22における螺旋部分の内径が10mm、内部電極22の長さ(螺旋部分の長さ)が60mmであり、可視光放射領域28は、内部電極22における螺旋部分の長手方向における中央位置に長さ1.0mmの大きさで形成されており、放電容器21内には、放電用ガスであるキセノンガスが70kPaの圧力で封入されている。また、内部電極22と外部電極26との間に印加される高周波電圧の周波数が80kHz、電圧が1kV程度である。
このような構成の紫外線照射装置10においては、適正な大きさに制御された高周波電圧が高周波電源によってエキシマランプ20における外部電極26と内部電極22との間に印加されることにより、エキシマランプ20に係る放電空間S内においてエキシマ放電が生じ、このエキシマ放電によって放電用ガスに由来するエキシマ分子が形成され、ランプハウス11の光照射口12から窓部材13を介して真空紫外光(以下、単に、「紫外光」という。)が放射される。
而して、上記構成の紫外線照射装置10によれば、内部電極22の少なくとも一部に、表面層部分が酸化物28Aよりなる可視光放射領域28が形成されていることにより、放電空間S内において生ずるエキシマ放電によって、放電用ガスと可視光放射領域28を構成する酸化物28Aに含まれる酸素とが結合されて生成される生成物によって可視光が放射される。具体的には、例えば放電用ガスとしてキセノンガスが用いられる場合には、可視光放射領域28より酸化キセノンに由来する、例えば500〜600nmに波長域を有する緑色光が放射される。
而して、本発明者が鋭意研究を重ねたところ、エキシマランプ20から放射される紫外光の照射強度および可視光の照射強度の両者の間には、相関関係があることが見出された。すなわち、エキシマランプ50から放射される可視光および紫外光は、いずれも、その照射強度が経時的に減衰していく傾向にあり、図3に示されているように、例えば横軸に紫外光の照射強度の相対値(点灯初期時における照射強度を100とした。)をとり、縦軸に可視光の照射強度の相対値(点灯初期時における照射強度を100とした。)をとって紫外光の照射強度および可視光の照射強度の相関関係について調べたところ、可視光の照射強度が小さくなるに従って紫外光の照射強度が比例的に小さくなる線形の関係にあることが明らかになった。
従って、エキシマランプ20から放射される可視光を、可視光検知用の光検知素子を具えた光検知手段30によって検知することにより、可視光および紫外光の両者の相関関係に基づいて、実際に被処理物に照射されている紫外光の照射強度を算出することができ、エキシマランプ50の点灯状態を正確に確認することができる。
すなわち、上記構成の紫外線照射装置10によれば、エキシマランプ20それ自体から放射される可視光の照射強度を検知することにより紫外光の照射強度を算出し、これによりエキシマランプ20の点灯状態を確認する方法が利用されているので、従来のもののように、例えば蛍光体によってエキシマランプから放射される紫外光を可視光に変換し、この可視光を検知することによってエキシマランプの点灯状態を確認する方法が利用された紫外線照射装置であれば、蛍光体が経時的に劣化することによって光検知手段の光検知性能が低下する、という問題が生ずることがなく、エキシマランプ20から放射される紫外光の照射強度を長期間にわたって高い信頼性をもって得ることができる。具体的には、エキシマランプ20から照射される紫外光の照射強度(実測値)を実際に紫外光検知用の光検知手段によって検知したところ、検知された可視光の照射強度に基づいて算出された紫外線強度(予測値)の実測値に対する誤差が3%以下であり、高い精度で紫外光の照射強度を得ることができることが確認され、従って、エキシマランプ20の点灯状態を正確に確認することができる。
また、紫外光の照射強度および可視光の照射強度の両者の相関関係は、エキシマランプ20の構成および仕様によって、図3に示す近似直線の傾きあるいは照射強度の相対値の大きさが変動するものの、線形の関係にあることが確認され、従って、エキシマランプ20から放射される可視光および紫外光の相関関係を予め取得しておくことにより、エキシマランプ20の点灯状態を正確に確認することができる。
そして、紫外光の照射強度の算出結果に基づいて、必要に応じて適宜の措置、例えば内部電極22および外部電極26の両電極間に印加される高周波電圧の大きさ調整、ランプハウス11の内部空間に対する不活性ガスの導入、エキシマランプ20の交換等が講ぜられることにより、被処理物についての所要の紫外線照射処理を高い信頼性をもって確実に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本発明の紫外線照射装置は、図4および図5に示されているように、図1および図2に示されている構成の紫外線照射装置10において、ランプハウス11における光照射口12を塞ぐ窓部材13を具備せず、不活性ガスをランプハウス11内に導入しながらエキシマランプ20が点灯される構成のものとすることができる。
具体的に説明すると、この紫外線照射装置40は、ランプハウス11の内部空間が光照射口12を介して外気に開放された状態とされており、冷却ブロック15には、エキシマランプ配設用溝16に近接した位置に開口する不活性ガス導入路18が、エキシマランプの外周面領域の全域にわたって不活性ガスが導入されるよう、エキシマランプ20と同方向に延びるよう形成されていること以外は、基本的な構成は、図1および図2に示されているものと同様のものとされている。なお、図4および図5においては、同一の構成部材については、便宜上、同一の符号が付してある。
この紫外線照射装置40においては、複数の光検知手段30がエキシマランプ20に対して紫外光照射方向前方側(図4および図5において下方側)の位置において、光検知素子の入光面がエキシマランプ20における可視光放射領域28を臨む状態で設けられている。
このような構成の紫外線照射装置40においては、基本的に、窓部材を具備しない構成とされていることにより、窓部材によって紫外光が減衰することがないので、高い効率で所要の紫外線照射処理を行うことができる。
しかも、被処理物についての紫外線照射処理が行われるに際しては、被処理物から発生する反応生成物である炭化物がエキシマランプ20における放電容器21の外表面に付着しやすく、この炭化物によって紫外光が吸収されてしまうので、放電容器21における光照射口12側の壁を透過して放射される紫外光が経時的に減衰し、紫外線照射装置40全体における紫外光の照射強度が低下する傾向にあるが、光検知手段30がエキシマランプ20に対して光照射方向前方側に配置されていることにより、被処理物に対して実際に照射される紫外光の照射強度を、可視光を検知することによって可視光および紫外光の両者の相関関係を利用して正確に算出することができ、この算出結果に基づいて、エキシマランプ20の点灯状態を適正な状態に維持することができるので、所要の紫外線照射処理を高い信頼性をもって確実に行うことができる。
また、本発明の紫外線照射装置においては、エキシマランプにおける可視光放射領域の形成位置は、上述したように、外部電極との間でエキシマ放電が生ずる個所であればいずれの個所であってもよく、例えば図6に示されているように、内部電極22に係る給電導体23の外周面に形成された構成とされていてもよい。
具体的には、この例における紫外線照射装置45においては、エキシマランプ20が、内部電極22に係る給電導体23における、気密シール部25の内方側の端縁より内方側に離間した位置、例えば給電導体23の内端部において、給電導体23の外周面に酸化物28Aが付着されることにより、あるいは、給電導体23の外周面が酸化処理されることにより、可視光放射領域28が形成されてなる構成のものとされており、光検知手段30が、エキシマランプ20の外端部すなわちランプハウス11における光照射口12の開口縁に近接した位置において、可視光検知用の光検知素子の入光面が可視光放射領域28を臨む状態で、配設されている。
このような構成の紫外線照射装置45においては、ランプハウス11内の光検知手段30の配置位置近傍における不活性ガスの導入状態は、エキシマランプ20の中央部に比して不十分な状態とされており、外気の流入状態の影響を受けやすい。
然るに、本発明の紫外線照射装置45によれば、エキシマランプ20の端部領域から放射される紫外光が外気に含まれる酸素等によって吸収されてしまった場合であっても、エキシマランプ20それ自体から放射される可視光の照射強度を検知し、検知された可視光の照射強度に基づいて紫外光の照射強度が算出されるので、エキシマランプ20の有効紫外光放射領域(放電容器21の長手方向中央部の直管状部分に相当する領域)における紫外光の照射強度を正確に算出することができ、これにより、エキシマランプ20の点灯状態を確認することができ、エキシマランプの点灯状態を適正な状態に維持することができる。
また、光検知手段30がエキシマランプ20の有効紫外光放射領域以外の位置に配置されているので、被処理物に対する紫外光の照射を阻害することがなく、紫外光を高い効率で照射することができ、一層高い信頼性をもって所要の紫外線照射処理を確実に行うことができる。
また、本発明の紫外線照射装置においては、内部電極に係る給電導体に可視光放射領域が形成されてなるエキシマランプを具えてなる構成のものにおいて、外部電極とは別個の、給電導体における可視光放射領域との間で放電を形成させるための放電用電極が、エキシマランプの放電容器の端部における表面が屈曲した屈曲面に沿って設けられた構成とされていてもよい。
この場合には、放電用電極と給電導体における可視光放射領域との間に放電を生じさせるために必要とされる大きさの電圧を放電用電極と給電導体における可視光放射領域との間に印加すればよく、放電用電極と給電導体との間の離間距離が外部電極と給電導体との間の離間距離より小さくなるので、放電用電極と可視光放射領域との間に印加される電圧の大きさを小さく設定することができ、これにより、エキシマランプ全体の電力を低減させることができる。
さらに、エキシマランプにおける内部電極は、螺旋条よりなるものに限定されるものではなく、例えば各々の頂部が突状となるよう波状に屈曲されてなる形態を有するものにより構成されていてもよい。
紫外線照射装置を構成するエキシマランプの本数は、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜の本数を用いることができる。
また、光検知手段は、各々のエキシマランプに対応して設けられている必要はなく、複数本のエキシマランプから放射される可視光を共通の光検知手段により検知する構成とされてもよい。
本発明の紫外線照射装置の一例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図である。 図1に示す紫外線照射装置の構成を、エキシマランプに垂直な断面において示す説明用部分断面図である。 エキシマランプから放射される可視光の照射強度(相対値)と紫外光の照射強度(相対値)との相関関係を示すグラフである。 本発明の紫外線照射装置の他の例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図である。 図4に示す紫外線照射装置の構成を、エキシマランプに垂直な断面において示す説明用部分断面図である。 本発明の紫外線照射装置の更に他の例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図である。 従来の紫外線照射装置の一例における構成の概略を、エキシマランプの管軸に沿った断面において示す説明用部分断面図である。 図7に示す紫外線照射装置の構成を、エキシマランプの管軸に垂直な断面において示す説明用部分断面図である。
符号の説明
10 紫外線照射装置
11 ランプハウス
12 光照射口
13 窓部材
15 冷却ブロック
16 エキシマランプ配設用溝
17 光検知手段配置用凹所
18 不活性ガス導入路
20 エキシマランプ
21 放電容器
22 一方の電極(内部電極)
23 給電導体
25 気密シール部
26 他方の電極(外部電極)
28 可視光放射領域
28A 酸化物
30 光検知手段
40 紫外線照射装置
45 紫外線照射装置
S 放電空間
50 紫外線照射装置
51 ランプハウス
52 光照射口
53 窓部材
55 冷却ブロック
57 光検知手段配設用凹所
60 エキシマランプ
61 放電容器
62 一方の電極
63 給電導体
65 気密シール部
66 他方の電極
70 光検知手段

Claims (5)

  1. エキシマ放電によってエキシマ分子を形成する放電用ガスが内部に充填された放電容器を具え、一方の電極が放電容器の内部に配設されると共に、放電容器の外部において他方の電極が配設され、一方の電極および他方の電極の間に形成されるエキシマ放電によって真空紫外光が放射されるエキシマランプにおいて、
    放電容器内における他方の電極との間でエキシマ放電が生ずる導電体部の少なくとも一部に、表面層部分がタングステンまたはタンタルの酸化物よりなる、エキシマ放電によって可視光が放射される可視光放射領域が形成されていることを特徴とするエキシマランプ。
  2. 前記一方の電極がタングステン線材よりなり、
    可視光放射領域は、一方の電極の表面の一部が酸化処理されてタングステンの酸化物が形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
  3. 可視光放射領域は、一方の電極の一部にタングステンまたはタンタルの酸化物が付着されて形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
  4. 可視光放射領域は、放電容器内に突出するよう設けられた、一方の電極に係る給電導体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエキシマランプと、このエキシマランプから放射される可視光を検知する光検知手段とを具えてなることを特徴とする紫外線照射装置。
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