JP2003092084A - 誘電体バリア放電ランプ装置 - Google Patents

誘電体バリア放電ランプ装置

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JP2003092084A
JP2003092084A JP2001281974A JP2001281974A JP2003092084A JP 2003092084 A JP2003092084 A JP 2003092084A JP 2001281974 A JP2001281974 A JP 2001281974A JP 2001281974 A JP2001281974 A JP 2001281974A JP 2003092084 A JP2003092084 A JP 2003092084A
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賢一 廣瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易な方法によって誘電体バリア放電ランプ
の点灯状態を確実に確認することができ、しかも、高い
効率で紫外光を放射することのできる誘電体バリア放電
ランプ装置を提供することにある。 【解決手段】 誘電体バリア放電ランプ装置は、誘電体
バリア放電によってエキシマ分子を形成する放電用ガス
が充填されてなる誘電体材料製の放電容器と、誘電体バ
リア放電を行うための電極とを備えてなる誘電体バリア
放電ランプを備え、当該誘電体バリア放電ランプに接続
された誘電体バリア放電を行うための電源装置が設けら
れてなる誘電体バリア放電ランプ装置において、前記放
電容器における表面が屈曲した屈曲面部から放射される
可視光を検知する可視光検知手段を備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体バリア放電
によってエキシマ分子から放射される光を放出させる誘
電体バリア放電ランプを備えてなる誘電体バリア放電ラ
ンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体製造プロセスにおける洗浄
工程などに用いられる、波長200nm以下の真空紫外
光を被処理体に放射する紫外線照射処理装置としては、
誘電体バリア放電(別名「オゾナイザ放電」あるいは
「無声放電」:電気学会発行改定新版「放電ハンドブッ
ク」平成1年6月再版7刷発行第263頁参照)によっ
てエキシマ分子を形成し、当該エキシマ分子から放射さ
れる光(以下、「エキシマ光」ともいう。)を利用する
誘電体バリア放電ランプを備えた誘電体バリア放電ラン
プ装置が用いられている。
【0003】このような誘電体バリア放電ランプ装置に
おいては、信頼性の高い紫外光照射処理を行うためには
誘電体バリア放電ランプの点灯状態を確認することが必
要となるが、主として放射される光が真空紫外光(以
下、単に「紫外光」ともいう。)であることから、当該
誘電体バリア放電ランプの点灯状態は目視にて確認する
ことができないため、誘電体バリア放電ランプの点灯状
態を確認するための種々の手法が提案されている。
【0004】誘電体バリア放電ランプ装置において、誘
電体バリア放電ランプの点灯状態を確認するための1つ
の手法として、放射される紫外光を検知する手法(特許
第3043564号公報参照)が知られているが、紫外
光センサーが高価であること、また、紫外光センサーは
寿命特性が悪く、紫外光感度の劣化が激しいために、紫
外検知対象である紫外光の空気中における光強度が著し
く変動するために確実に点灯状態を確認することができ
ない、などの理由から実用的でない。
【0005】また、誘電体バリア放電ランプの点灯状態
を確認するための他の手法として、誘電体バリア放電ラ
ンプにおける、例えば誘電体である石英ガラスよりなる
放電容器によって形成された放電空間内に、誘電体バリ
ア放電によってエキシマ分子を形成する、例えばキセノ
ンなどの放電用ガスに加えて酸素原子を封入することに
より、誘電体バリア放電によって発生する紫外光と共に
可視光である緑色光を発生させ、この緑色光を、例えば
シリコンフォトダイオードなどの可視光センサーで検知
する手法(特許第3170989号公報参照)が知られ
ている。
【0006】この可視光を検知する手法によって誘電体
バリア放電ランプの点灯状態を確認する誘電体バリア放
電ランプ装置においては、点灯状態を安価な可視光セン
サーによって確認することができ、しかも、目視によっ
ても確認することもできるが、当該緑色光は、放電用ガ
スが酸素と結合して生成した、例えば酸化キセノンに由
来して発光するものであるため、結果的に一部のキセノ
ンがエキシマ光の発生に寄与しないこととなり、その結
果、高い効率で紫外光を被処理体に照射することができ
ない、という問題がある。
【0007】さらに、可視光を検知する他の手法とし
て、誘電体バリア放電ランプから放射される紫外光の光
強度に比して極めて僅かな光強度で発生する可視光を、
例えばシリコンフォトダイオードなどの可視光センサー
で検知する手法(特許第2789557号公報、特許第
2836058号公報参照)が知られている。この可視
光を検知する手法によって誘電体バリア放電ランプの点
灯状態を確認する誘電体バリア放電ランプ装置は、例え
ば図9に示すように、ケーシング80における天井面を
構成し、その表面に反射膜82が形成されてなる冷却ブ
ロック81に装着された状態の4つの誘電体バリア放電
ランプ90を備え、当該冷却ブロック81には、各誘電
体バリア放電ランプ90の真上領域に、貫通孔である光
導入孔81Aが形成されており、この光導入孔81Aの
一端側に可視光センサー89が設けられてなるものであ
る。図において、83は誘電体バリア放電ランプ90か
ら放射された光を被処理体に照射するための光取り出し
窓部である。
【0008】このような構成の誘電体バリア放電ランプ
装置によれば、放電用ガスに不純物を混入させることな
く、誘電体バリア放電ランプ90の点灯状態を可視光セ
ンサーによって確認することができるが、誘電体バリア
放電ランプ90から光導入孔81A方向に放射された紫
外光は、光取り出し窓部83を介して放射されないため
に利用されず、結局、高い効率で紫外光を被処理体に照
射することができない、という問題がある。
【0009】また、誘電体バリア放電ランプから放射さ
れる可視光は、その光強度が経時的に次第に低下してし
まうことがある。このことから、可視光センサーによっ
て検知可能な光強度が確保されず、その点灯状態を検知
することができないおそれがある点で信頼性が高いもの
ではない。例えば石英ガラス製の放電容器を用いた誘電
体バリア放電ランプに係る放射光の光強度の変化を観察
したところ、図10に示すように、波長600〜700
nmの光(可視光)の光強度は、時間の経過と共に次第
に低下することが確認された。図10において、曲線a
は35時間経過後の放射光のスペクトルを示し、曲線b
は78時間経過後の放射光のスペクトルを示し、曲線c
は196時間経過後の放射光のスペクトルを示し、曲線
dは523時間経過後の放射光のスペクトルを示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
容易な方法によって誘電体バリア放電ランプの点灯状態
を確実に確認することができ、しかも、高い効率で紫外
光を放射することのできる誘電体バリア放電ランプ装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体バリア放
電ランプ装置は、誘電体バリア放電によってエキシマ分
子を形成する放電用ガスが充填されてなる誘電体材料製
の放電容器と、誘電体バリア放電を行うための電極とを
備えてなる誘電体バリア放電ランプを備え、当該誘電体
バリア放電ランプに接続された誘電体バリア放電を行う
ための電源装置が設けられてなる誘電体バリア放電ラン
プ装置において、前記放電容器における表面が屈曲した
屈曲面部から放射される可視光を検知する可視光検知手
段を備えたことを特徴とする。
【0012】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置にお
いては、誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部が、
当該誘電体バリア放電ランプの電極間方向以外の位置に
あることを特徴とする。
【0013】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置にお
いては、誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部が、
放電容器の端部における周縁部であることが好ましい。
【0014】また、本発明の誘電体バリア放電ランプ装
置においては、誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面
部が、誘電体バリア放電ランプの製造過程において放電
容器を加工することによって形成された加工変形部であ
ってもよい。
【0015】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置にお
いては、可視光検知手段が可視光センサーよりなり、当
該可視光センサーの入光面が、放電容器の端部を覆うよ
うに装着された口金に設けられた貫通孔を介して誘電体
バリア放電ランプにおける屈曲面部を臨む状態に配置さ
れていることが好ましい。
【0016】また、本発明の誘電体バリア放電ランプ装
置においては、可視光検知手段が可視光センサーと、当
該可視光センサーの入光面に一端面が対向する導光ファ
イバーとにより構成されてなるものであり、当該導光フ
ァイバーの他端面が誘電体バリア放電ランプにおける屈
曲面部を臨む状態に配置されていてもよい。
【0017】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置にお
いては、可視光検知手段が、波長600〜700nmの
可視光を検知するものである。
【0018】
【作用】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置によれ
ば、誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部から放射
される可視光が、十分に可視光検知手段によって検知可
能な光強度を有するものであり、この屈曲面部から放射
される可視光を検知することによって誘電体バリア放電
ランプの点灯状態を確認するものであると共に、誘電体
バリア放電ランプの電極間方向以外の位置に、当該誘電
体バリア放電ランプにおける屈曲面部があるようにする
ことができることから、誘電体バリア放電ランプから放
射される紫外光の一部を犠牲とすることがなく、しか
も、被処理体に対する紫外光の放射が阻害されることが
ない。従って、可視光センサーを用いることによって誘
電体バリア放電ランプの点灯状態を確実に確認すること
ができ、しかも、高い効率で紫外光を放射することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の誘電体バリア放電
ランプ装置について詳細に説明する。図1は、本発明の
誘電体バリア放電ランプ装置の一例における構成を示す
説明用概略図であり、図2は、図1の誘電体バリア放電
ランプ装置に備えられている誘電体バリア放電ランプの
構成を示す説明図である。この誘電体バリア放電ランプ
装置においては、誘電体バリア放電ランプ20が、全体
が矩形の箱型の表面をアルマイト処理したアルミニウム
若しくはステンレスよりなるケーシング10内に、支持
部材(図示せず)により固定されることによって装着さ
れてなる構成を有するものであって、当該ケーシング1
0の天面板11および当該天面板11に連結する側面板
13の内表面全面には、反射膜15が設けられており、
また、当該天面板11に対向する底面板12には、光放
射窓14が設けられている。
【0020】誘電体バリア放電ランプ20は、透光性の
ある誘電体の石英ガラスよりなる円筒状の外管31と、
この外管31内においてその筒軸に沿って配置された、
当該外管31の内径より小さい外径を有する透光性のあ
る誘電体の石英ガラスよりなる円筒状の内管32とを有
し、外管31と内管32との間の両端部が、石英ガラス
よりなる封止部材33によって接合されることによって
円筒状の放電空間Sが形成されてなる二重管構造を有す
る放電容器30を備えており、この放電容器30の外管
31には、その外周面31Aに密接して、例えば金網な
どの導電性材料よりなる網状の一方の電極(以下、「外
部電極」ともいう。)34が設けられていると共に、内
管32には、その内周面32Aに密接して、例えばアル
ミニウム板よりなる他方の電極(以下、「内部電極」と
もいう。)35が設けられてなる誘電バリア放電ランプ
本体21を有している。放電容器30における放電空間
S内には、例えばキセノンガスなどの誘電体バリア放電
によってエキシマ分子を形成する放電用ガスが充填され
ている。この図の例においては、誘電体バリア放電ラン
プ本体21における外部電極34および内部電極35
は、高周波電源よりなる電源装置22に接続されてい
る。
【0021】このような誘電体バリア放電ランプ本体2
1における放電容器30の両端部には、各々の端部を覆
うように、例えばセラミックよりなる口金41、42が
接着剤で固着されて装着されており、当該口金41、4
2と、誘電体バリア放電ランプ本体21とにより誘電体
バリア放電ランプ20が構成されている。この誘電体バ
リア放電ランプ20によれば、後述する電源装置22の
周波数を、例えば50Hz(商用周波数)程度から、数
MHz及至数GHz、更にそれ以上として当該誘電体放
電バリア放電ランプ20を点灯させても、高い効率でエ
キシマ光を得ることができる。
【0022】そして、一方の口金42には、誘電体バリ
ア放電ランプ本体21を構成する放電容器30の一方の
端部(図において左端部)における周縁部により構成さ
れる屈曲面部に対応する、当該放電容器30の外管31
に係る石英ガラス壁の延長位置に、貫通孔43が形成さ
れており、この貫通孔43には、当該貫通孔43に適合
した大きさの可視光センサー44が、その入光面が誘電
体バリア放電ランプ20における屈曲面部を臨む状態で
設けられている。
【0023】ここで、誘電体バリア放電ランプ20にお
ける屈曲面部を形成する周縁部とは、放電容器30にお
ける外管31の一端側部分(図において左端側部分)か
らこれに連続する封止部材33の外方端側部分の表面領
域であって、放電容器30における表面が屈曲した部分
をいう。
【0024】可視光センサー44としては、例えばシリ
コンフォトダイオードやゲルマニウムフォトダイオード
などを用いることができる。
【0025】このような構成の誘電体バリア放電ランプ
装置は、電源装置22によって誘電体バリア放電ランプ
20における外部電極34と内部電極35とに高周波電
圧が印加され、当該誘電体バリア放電ランプ20に係る
放電空間S内において誘電体バリア放電が発生して誘電
体バリア放電ランプ20が点灯状態となり、ケーシング
10の光放射窓14から紫外光が放射される。そして、
この点灯状態において、例えば誘電体バリア放電によっ
て発生する紫外光の作用により、放電容器30を構成す
る石英ガラスの内部に、例えば波長600〜700nm
の可視光が発生する。また、誘電体バリア放電ランプ2
0においては、誘電体バリア放電自体によっても光強度
は低いが可視光が発生する。
【0026】このようにして発生した可視光(hν)の
大部分は、図3に示すように、外管31に係る石英ガラ
ス壁31Bにおいて、または内管32に係る石英ガラス
壁において繰り返し反射されて導光される。然るに、図
4に示すように、屈曲面部においては、石英ガラス壁
(図においては、放電容器30における封止部材33に
係る石英ガラス壁33A)の外面に対する可視光の入射
角度が大きくなるため、導光されてきた可視光は当該屈
曲面部から放射されることとなる。しかも、誘電体バリ
ア放電ランプ20における全長において生じた可視光
が、屈曲面部において集光されることなるから、この屈
曲面部から放射される可視光は、その光強度が相当に大
きいものである。
【0027】従って、屈曲面部から放射された可視光
が、その入光面が屈曲面部に臨むよう配置された可視光
センサー44によって検知され、これにより、誘電体バ
リア放電ランプ20が点灯状態にあることが確認され
る。
【0028】一方、この誘電体バリア放電ランプ装置に
おいて、誘電体バリア放電ランプ20が点灯されていな
い状態においては可視光も発生せず、可視光センサー4
4によって可視光が検知されることがないことから、誘
電体バリア放電ランプ20が不点灯状態にあることが確
認される。
【0029】以上のように、本発明の誘電体バリア放電
ランプ装置によれば、誘電体バリア放電ランプ20にお
ける屈曲面部から外管31に係る石英ガラス壁の延長方
向外方に放射される可視光が、十分に可視光センサー4
4によって検知可能な光強度を有するものであり、この
屈曲面部から放射される可視光を検知することによって
誘電体バリア放電ランプ20の点灯状態を確認するもの
であると共に、可視光センサー44が誘電体バリア放電
ランプ20における屈曲面部に対して、電極間方向と直
角方向の位置にあることから、誘電体バリア放電ランプ
20から放射される紫外光の一部を犠牲とすることがな
く、しかも、被処理体に対する紫外光の放射が阻害され
ることがない。従って、可視光センサー44を用いるこ
とによって誘電体バリア放電ランプ20の点灯状態を確
実に確認することができ、しかも、高い効率で紫外光を
放射することができる。
【0030】この誘電体バリア放電ランプ装置は、例え
ば紫外線照射装置として、半導体用ウエハや液晶製造工
程のマザーガラスのドライ洗浄や、製造工程中における
ウエハや液晶パネル基板などのドライアッシングなどに
用いることができる。また、LCDプロセス、材料関連
の分野における樹脂や金属材料の表面活性などにも用い
ることができる。このような装置によれば、誘電体バリ
ア放電ランプの点灯状態を確認することにより、当該誘
電体バリア放電ランプが不点灯状態にあることを把握す
ることができることから、例えば被処理体の各々に対し
て確実に紫外光照射処理を行うことができるため、高い
信頼性が得られる。
【0031】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置は、
上記の実施例に限定されず種々の変更を加えることがで
きる。例えば、誘電体バリア放電ランプは、図5に示す
ように、誘電体バリア放電ランプランプ本体51が、当
該誘電体バリア放電ランプ本体51の光放射方向(図に
おいて右方向)に開口を有する反射鏡52で覆われてな
る構成を有するヘッドオン型のものであって、当該反射
鏡52の誘電体バリア放電ランプ本体51の放電容器6
0一方の端部(図において左端部)における周縁部によ
り構成される屈曲面部に対応する、当該放電容器60の
外管61による石英ガラス壁の延長位置に、貫通孔53
が形成されてなる構成を有するものであってもよい。こ
の場合においても、可視光検知手段を用いることによっ
て誘電体バリア放電ランプ50の点灯状態を確実に確認
することができ、しかも、高い効率で紫外光を放射する
ことができる。
【0032】ここで、誘電体バリア放電ランプ本体51
は、透光性のある誘電体の石英ガラスよりなる円筒状の
外管61と、この外管61内においてその筒軸に沿って
配置された、当該外管61の内径より小さい外径を有す
る透光性のある誘電体の石英ガラスよりなる円筒状の内
管62とを有し、外管61と内管62との一端部(図に
おいて左端部)が、石英ガラスよりなる封止部材65に
よって接合されると共に、外管61の他端部(図におい
て右端部)に石英ガラスよりなる円盤状の光取り出し窓
63が接合されており、また、内管62における当該光
取り出し窓63側の他端部に石英ガラスよりなる円盤状
の封鎖部材64を接合することによって放電空間Sが形
成されてなる放電容器60を備えており、この放電容器
60の外管61には、その外周面61Aに密接して、例
えばアルミニウム板よりなる一方の電極(以下、「外部
電極」ともいう。)66が設けられていると共に、内管
62には、その内周面62Aに密接して、例えばアルミ
ニウム板よりなる他方の電極(以下、「内部電極」とも
いう。)67が設けられてなるものである。この図の例
においては、誘電体バリア放電ランプ50における外部
電極66および内部電極67は、高周波電源よりなる電
源装置(図示せず)に接続されている。
【0033】また、可視光検知手段としては、図5に示
されているように、例えばヘッドオン型の誘電体バリア
放電ランプ50を備えた誘電体バリア放電ランプ50に
おける反射鏡52の貫通孔53に適合した大きさの外径
を有する導光ファイバー69と、この導光ファイバー6
9の一端面69Aに対向する入光面を有する可視光セン
サー68とにより構成されるものであって、当該導光フ
ァイバー69の他端面69Bを誘電体バリア放電ランプ
50における屈曲面部を臨む状態で当該貫通孔53内に
配置することによって当該誘電体バリア放電ランプ50
の点灯状態を確認する構成を有するものであってもよ
い。この場合においても、導光ファイバー69を介して
可視光センサー68に、屈曲面部から放射された可視光
が入光することから、当該可視光センサー68によって
誘電体バリア放電ランプ50の点灯状態を確実に確認す
ることができ、しかも、高い効率で紫外光を放射するこ
とができる。
【0034】誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部
は、放電容器の端部における周縁部に限定されず、放電
容器における表面が屈曲した部分により構成される、例
えば排気管残部、外管や内管の突起部などの誘電体バリ
ア放電ランプの製造過程において放電容器を加工するこ
とによっていずれかの位置に形成された加工変形部であ
ってもよい。図6に示すように、例えば放電容器の外管
に形成された排気管残部により構成される加工変形部7
0においても、当該加工変形部70に係る石英ガラス壁
70Aの外面に対する可視光の入射角度が大きくなるこ
とから、相当に大きな光強度の可視光が放射されること
となる。従って、可視光検知手段を用いることによって
誘電体バリア放電ランプの点灯状態を確実に確認するこ
とができ、しかも、高い効率で紫外光を放射することが
できる。
【0035】更に、放電容器としては、石英ガラスより
なるのものに限定されず、透光性を有し、可視光を導光
可能な導電体材料であって、紫外光により可視光(蛍
光)を発する誘電体材料よりなるものであってもよい。
また、誘電体バリア放電ランプとしては、図5に示した
二重管構造を有するものに限定されず、例えば特開平1
1−265689号公報に開示されているように、放電
容器内に内部電極を封装し、メッシュ構造の外部電極を
当該放電容器の外周面に当接させた一重管構造を有する
ものであってもよい。
【0036】以下、本発明の作用効果を確認するために
行った実験について説明する。
【0037】〔実験例1〕図1の構成に従い、図2の構
成を有する誘電体バリア放電ランプを備えた誘電体バリ
ア放電ランプ装置を作製した。この誘電体バリア放電ラ
ンプ装置の誘電体バリア放電ランプにおいては、放電空
間内に放電用ガスとしてキセノンガスを封入した。
【0038】この誘電体バリア放電ランプ装置の誘電体
バリア放電ランプを点灯状態とした直後において、各
々、ケーシングにおける光放射窓から放射される光およ
び誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部から放射さ
れる光のスペクトルを調べた。結果を、各々、図7およ
び図8に示す。
【0039】以上の結果から、誘電体バリア放電ランプ
における屈曲面部において放射される光の波長600〜
700nmの光(可視光)の光強度は、光放射窓から放
射される可視光の光強度よりも極めて大きいことが確認
された。なお、波長800nm〜1000nmの範囲の
スペクトルは、キセノン原子からの発光に由来するもの
である。
【0040】以上の実験例から、屈曲面部から放射され
る可視光は、その光強度が極めて大きいことが確認され
た。
【0041】
【発明の効果】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置に
よれば、誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部から
放射される可視光が、十分に可視光検知手段によって検
知可能な光強度を有するものであり、この屈曲面部から
放射される可視光を検知することによって誘電体バリア
放電ランプの点灯状態を確認するものであると共に、誘
電体バリア放電ランプの電極間方向以外の位置に、当該
誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部があるように
することができることから、誘電体バリア放電ランプか
ら放射される紫外光の一部を犠牲とすることがなく、し
かも、被処理体に対する紫外光の放射が阻害されること
がない。従って、可視光センサーを用いることによって
誘電体バリア放電ランプの点灯状態を確実に確認するこ
とができ、しかも、高い効率で紫外光を放射することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置の一例に
おける構成を示す説明用概略図である。
【図2】図1の誘電体バリア放電ランプ装置に備えられ
ている誘電体バリア放電ランプの構成を示す説明図であ
る。
【図3】放電容器における外管に係る石英ガラス壁によ
って可視光が導光される状態を示す説明図である。
【図4】放電容器の端部における周縁部により構成され
る屈曲面部において可視光が放射される状態を示す説明
図である。
【図5】本発明の誘電体バリア放電ランプ装置の他の例
における構成を示す説明図である。
【図6】放電容器の外管に形成された加工変形部により
構成される屈曲面部において可視光が放射される状態を
示す説明図である。
【図7】実験例1に係る誘電体バリア放電ランプにおけ
る屈曲面部からの放射光のスペクトルを示す図である。
【図8】実験例1に係るケーシングにおける光放射窓か
らの放射光のスペクトルを示す図である。
【図9】従来の誘電体バリア放電ランプ装置の一例にお
ける構成を示す説明図である。
【図10】誘電体バリア放電ランプの放射光のスペクト
ルを示す図である。
【符号の説明】
10 ケーシング 11 天面板 12 底面板 13 側面板 14 光放射窓 15 反射膜 20 誘電体バリア放電ランプ 21 誘電体バリア放電ランプ本体 22 電源装置 30 放電容器 31 外管 31A 外周面 31B 石英ガラス壁 32 内管 32A 内周面 33 封止部材 33A 石英ガラス壁 34、35 電極 41、42 口金 43 貫通孔 44 可視光センサー 50 誘電体バリア放電ランプ 51 誘電体バリア放電ランプ本体 52 反射鏡 53 貫通孔 60 放電容器 61 外管 61A 外周面 62 内管 62A 内周面 63 光取り出し窓 64 封鎖部材 65 封止部材 66、67 電極 68 可視光センサー 69 導光ファイバー 69A 一端面 69B 他端面 70 加工変形部 70A 石英ガラス壁 80 ケーシング 81 冷却ブロック 81A 光導入孔 82 反射膜 83 光取り出し窓部 89 可視光センサー 90 誘電体バリア放電ランプ S 放電空間 hν 可視光
フロントページの続き (72)発明者 吉岡 正樹 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシオ 電機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体バリア放電によってエキシマ分子
    を形成する放電用ガスが充填されてなる誘電体材料製の
    放電容器と、誘電体バリア放電を行うための電極とを備
    えてなる誘電体バリア放電ランプを備え、当該誘電体バ
    リア放電ランプに接続された誘電体バリア放電を行うた
    めの電源装置が設けられてなる誘電体バリア放電ランプ
    装置において、 前記放電容器における表面が屈曲した屈曲面部から放射
    される可視光を検知する可視光検知手段を備えたことを
    特徴とする誘電体バリア放電ランプ装置。
  2. 【請求項2】 誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面
    部が、当該誘電体バリア放電ランプの電極間方向以外の
    位置にあることを特徴とする請求項1に記載の誘電体バ
    リア放電ランプ装置。
  3. 【請求項3】 誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面
    部が、放電容器の端部における周縁部であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の誘電体バリア放
    電ランプ装置。
  4. 【請求項4】 誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面
    部が、誘電体バリア放電ランプの製造過程において放電
    容器を加工することによって形成された加工変形部であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘
    電体バリア放電ランプ装置。
  5. 【請求項5】 可視光検知手段が可視光センサーよりな
    り、当該可視光センサーの入光面が、放電容器の端部を
    覆うように装着された口金に設けられた貫通孔を介して
    誘電体バリア放電ランプにおける屈曲面部を臨む状態に
    配置されていることを特徴とする請求項2〜請求項4の
    いずれかに記載の誘電体バリア放電ランプ装置。
  6. 【請求項6】 可視光検知手段が可視光センサーと、当
    該可視光センサーの入光面に一端面が対向する導光ファ
    イバーとにより構成されてなるものであり、当該導光フ
    ァイバーの他端面が誘電体バリア放電ランプにおける屈
    曲面部を臨む状態に配置されていることを特徴とする請
    求項2〜請求項4のいずれかに記載の誘電体バリア放電
    ランプ装置。
  7. 【請求項7】 可視光検知手段が、波長600〜700
    nmの可視光を検知するものであることを特徴とする請
    求項1〜請求項6のいずれかに記載の誘電体バリア放電
    ランプ装置。
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