JP2004041843A - 紫外線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紫外線照射装置は、エキシマランプと、紫外線モニタとを備えてなり、紫外線モニタによって検出される真空紫外線が一定となるよう、入力電力がフィードバック制御されるものであって、較正用紫外線センサが設けられていることを特徴とする。ここで、較正用紫外線センサの検出出力値を基準として、紫外線モニタを較正する演算手段を備えてなり、フィードバック制御が、この演算結果に基づいて行われることが好ましい。また、紫外線モニタおよび較正用紫外線センサが、同一種類の紫外線検知器によって構成されていることが好ましく、紫外線モニタおよび較正用紫外線センサは、各々における真空紫外線の入射条件が、実質的に同一となる状態で配設されていることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エキシマランプより放射される紫外線を照射するための紫外線照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば波長200nm以下の真空紫外線を種々の被処理物に照射することにより、被照射面に付着している有機汚染物質を除去する洗浄処理、または、被照射面に極薄酸化膜を形成する酸化膜形成処理などが行われている。このような真空紫外線の照射源としては、誘電体バリア放電を利用して例えばキセノンなどのエキシマ分子を発生させ、これによりエキシマ光を放出するエキシマランプが広く利用に供されている。
【0003】
然るに、以上のような紫外線の照射処理においては、被処理物における処理の高い均一性を実現するためには、一定の光量の真空紫外線を安定して照射することが必要である。
【0004】
しかしながら、エキシマランプにおいては、例えば放電容器を構成する合成石英ガラスにおける真空紫外線の吸収特性が、エキシマランプの点灯による温度変化により変化することなどが理由となって、点灯直後、特に点灯を開始してから10〜30分間が経過するまでは、当該エキシマランプから放射される真空紫外線の光量が相当に不安定である、という問題がある。
【0005】
この問題を解決するために、エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を検出する紫外線モニタを設け、この紫外線モニタによって検出される真空紫外線の光量が一定となるよう、エキシマランプに対する入力電力をフィードバック制御する紫外線照射装置が提案されており、このような紫外線照射装置によれば、エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を短い時間で安定化させることが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、紫外線モニタを構成する紫外線検知器は、紫外線を吸収することによって劣化して、その検出出力値が経時的に変化し、その結果、エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を長期にわたって一定に維持することが困難である。このため、定期的に、例えば数カ月に一回程度の頻度で、紫外線モニタの感度を検査して、その補正作業を行うことが必要である。
【0007】
しかしながら、この感度補正作業では、実際上、紫外線照射装置から紫外線モニタおよびこの紫外線モニタに係る回路基板を取り外し、標準の光量を放射する基準ランプを用いて感度を検査し、その結果に基づいて、フィードバック用の出力利得を調整する作業を行う必要があって、きわめて煩雑である。
【0008】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、長期にわたって所期の光量の真空紫外線を安定に放射することができるよう制御可能な紫外線照射装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の紫外線照射装置は、誘電体バリア放電により真空紫外線を放射するエキシマランプと、このエキシマランプから放射される真空紫外線の光量を検出する紫外線モニタとを備えてなり、紫外線モニタによって検出される真空紫外線の光量が一定となるよう、エキシマランプに対する入力電力がフィードバック制御される紫外線照射装置であって、
開閉可能な遮光手段を介して、前記エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を検出する較正用紫外線センサが設けられていることを特徴とする。
【0010】
以上において、較正用紫外線センサの検出出力値を基準として、紫外線モニタの検出出力値を較正する演算手段を備えてなり、
前記エキシマランプに対する入力電力のフィードバック制御が、当該演算手段における演算結果に基づいて行われることが好ましい。
また、紫外線モニタおよび較正用紫外線センサが、同一種類の紫外線検知器によって構成されていることが好ましい。
更には、紫外線モニタおよび較正用紫外線センサは、各々におけるエキシマランプからの真空紫外線の入射条件が、実質的に同一となる状態で配設されていることが好ましい。
【0011】
【作用】
本発明の紫外線照射装置によれば、紫外線モニタの検出出力値を較正するための較正用紫外線センサは、遮光手段により、真空紫外線の検出を行うとき以外は遮光されてエキシマランプからの真空紫外線を受けることがないために、その紫外線検知器が劣化せず、従って、この較正用紫外線センサの検出出力値によってきわめて簡単に紫外線モニタの検出出力値を較正することができ、その結果、長期にわたって所期の光量の真空紫外線を安定に放射することができるよう制御することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る紫外線照射装置の構成を、エキシマランプの管軸に沿った断面で示す説明用断面図、図2は、図1の紫外線照射装置においてエキシマランプの構成を示す説明用断面図、図3は、図1の紫外線照射装置において、遮光手段の構成を拡大して示す、エキシマランプの管軸に沿った説明用断面図、図4は、図3の遮光手段が閉じられて遮光状態にある状態を示す説明用上面図、図5は、図3の遮光手段が開かれて受光状態にある状態を示す説明用上面図である。
【0013】
この紫外線照射装置10は、例えば石英ガラスよりなる光照射窓13が下面に設けられた、全体が直方体形状の箱型のランプハウス11と、このランプハウス11の下方において、光照射窓13を介して連続する処理室19とよりなり、この処理室19の内部において、水平な処理台14が光照射窓13と平行に配設されており、この処理台14によって、例えば板状の被処理物である被照射物Pが載置された態様で支持される。
【0014】
ランプハウス11の内部には、例えばアルミニウムよりなる冷却ブロック121が設けられている。この冷却ブロック121の下面には、それぞれ断面が半円形の複数、例えば5本の溝122が、図1において紙面に平行な方向に伸びるよう互いに平行に並んで形成されており、これらの溝122の各々において、当該溝122の内径と適合する外径を有する棒状のエキシマランプ12が配設されて収納されている。
また、ランプハウス11の内部には、例えば窒素などの不活性ガスが連続して流入されて充填または、充満されている。
【0015】
エキシマランプ12は、主に波長が200nm以下の真空紫外線を放射する誘電体バリア放電エキシマランプであり、例えば図2に示すように、例えば石英ガラスなどの誘電体よりなる円筒状の外側管2と、この外側管2内にその管軸に沿って配置された、当該外側管2の内径より小さい外径を有する、例えば石英ガラスなどの誘電体よりなる円筒状の内側管3と、この外側管2および内側管3により形成された円筒状の空間の両端部を気密に閉塞する端壁5、6とよりなる二重管構造の密閉型の放電容器4を有し、この放電容器4により形成される円筒状の放電空間Sに、例えばキセノンガスなどの封入ガスが封入されたものである。
【0016】
そして、放電容器4を形成する外側管2には、その外周面に密接した状態で、例えば金網などの導電性材料よりなる網状の一方の電極7が設けられていると共に、内側管3には、その内周面に密接した状態で、例えばアルミニウム板よりなる他方の電極8が設けられた構成とされており、この一方の電極7および他方の電極8は、高周波電源26に接続される。
【0017】
一方、冷却ブロック121には、例えば図3に示すように、エキシマランプ12の外周壁面と対向する下端開口から当該冷却ブロック121を上下方向に貫通し、その上面に上端開口が形成された断面円形の貫通孔123が形成されている。そして、冷却ブロック121の上面には、紫外線モニタ20が、貫通孔123の上端開口を塞ぐと共に、その下面に設けられた受光部21が、貫通孔123を介してエキシマランプ12の外周壁面に対向するよう配設されている。
【0018】
紫外線モニタ20には、その検出結果に基づいて、一定の演算処理を行う演算手段24が接続されており、この演算手段24の演算結果に基づいて、高周波電源26からエキシマランプ12に対して供給される入力電力を、紫外線モニタ20によって検出される真空紫外線の光量が一定となるようフィードバック制御する制御手段25が接続されている。
【0019】
また、冷却ブロック121には、前記貫通孔123に対して、同一のエキシマランプ12の管軸L1に沿って隣接した位置に、貫通孔123と同一の、上下方向に伸びる断面円形の貫通孔124が形成されている。そして、冷却ブロック121の上面には、較正用紫外線センサ30が、貫通孔124の上端開口を塞ぐと共に、その下面に設けられた受光部31が、貫通孔124を介してエキシマランプ12の外周壁面に対向するよう配設されている。
そして、較正用紫外線センサ30は、演算手段24に接続されている。
【0020】
紫外線モニタ20および較正用紫外線センサ30を構成する紫外線検知器は、その種類が特に制限されるものではなく、例えば紫外線を蛍光体により可視光に変換し、当該可視光を検知する、例えばシリコンフォトダイオードなどの半導体受光素子、その他を利用することができる。このような紫外線検出器としては、具体的には特開平8−136339号公報、特開平9−210771号公報に開示されたもの、または、不活性ガスを利用することにより、種々の紫外線吸収ガスに起因した紫外線の吸収による影響を低減させた状態で検知を行う、例えば特開平8−233650号公報に開示された紫外線検出器などを利用することができる。
【0021】
較正用紫外線センサ30としては、紫外線モニタ20と同一種類の紫外線検知器により構成されたものを用いることが好ましい。
また、較正用紫外線センサ30と、紫外線モニタ20とは、その各々におけるエキシマランプからの真空紫外線の入射条件が実質的に同一となる態様で配設されることが好ましく、例えば較正用紫外線センサ30に係る受光部31からエキシマランプ12の外周壁面までの距離D2と、紫外線モニタ20に係る受光部21からエキシマランプ12の外周壁面までの距離D1とが、同一となるよう設定されていることが好ましい。
【0022】
図3乃至図5に示すように、管軸L1に沿って較正用紫外線センサ30に隣接した位置には、遮光手段40が配設されている。
遮光手段40は、図3に示すように、冷却ブロック121において、貫通孔124と垂直に交差するよう水平方向に伸びて、平板形状の空隙部を形成するスリット43と、このスリット43の内部を移動するよう配設された、貫通孔124の直径より大きい幅を有し、開閉自在とされた回転型シャッターとして作用する、例えばステンレススチールよりなる長方形の遮光板41とよりなり、この遮光板41が、ギア45およびシャフト46を介して、例えばソレノイドよりなる駆動源42に接続された保持部材44により支持されている。
【0023】
以上の紫外線照射装置においては、受光部21からエキシマランプ12の外周壁面までの距離D1、および受光部31からエキシマランプ12の外周壁面までの距離D2は、例えば3〜100mmであることが好ましく、特に15〜30mmであることが好ましい。
また、較正用紫外線センサに30に係る貫通孔124の断面積は、例えば19〜490mm2 であることが好ましく、特に50〜177mm2 であることが好ましい。
【0024】
エキシマランプは、放電容器、電極の形態、放電容器内に封入されるガスの種類、放電容器内における当該ガスの封入圧力などは特に制限されるものではないが、その寸法例を挙げると、外側管2における全長が250.0mm、外径が26.5mm、肉厚が1.0mmのものであり、内側管3における全長が250.0mm、内径が16.0mm、肉厚が1.0mmのものであって、放電容器4の内部に、キセノンガスが33kPaの圧力で封入され、入力電力が190Wのときにランプ電力密度が2.8W/cm3 となるものである。
【0025】
本発明の紫外線照射装置10によれば、高周波電源26から入力電力が供給されることにより、エキシマランプ12が点灯状態とされて、真空紫外線が被照射物Pに照射されて所要の光照射処理が行われる。
【0026】
そして、紫外線モニタ20においてエキシマランプ12から放射される真空紫外線の光量を検出することによって得られる検出出力値に基づいて演算手段24において特定の演算処理が行われ、更にこの演算結果に応じて、制御手段25により当該紫外線モニタ20によって検出される真空紫外線の光量が一定となるよう、エキシマランプ12に対する入力電力がフィードバック制御される。
【0027】
而して、上記の構成においては、較正用紫外線センサ30が設けられており、この較正用紫外線センサ30は、通常は、遮光板41が閉じられて、受光部31とエキシマランプ12の外周壁面との間に介在する遮光状態とされている。そして、この遮光状態では真空紫外線の光量の検出は行われない。
【0028】
一方、較正用紫外線センサ30において真空紫外線の光量の検出を行う場合には、駆動源42が、適宜の駆動開始信号により駆動されて遮光板41が回動して開き、これにより、較正用紫外線センサ30が、受光部31がエキシマランプ12の外周壁面に対向した受光状態となり、この受光状態において真空紫外線の光量が検出される。
【0029】
そして、この較正用紫外線センサ30において得られた検出出力値を利用して、演算手段24において紫外線モニタ20の較正処理が行われる。
すなわち、較正用紫外線センサ30は、通常は遮光されているために、実際上、その紫外線検知器が殆ど劣化していないため、この較正用紫外線センサ30による検出出力値を基準として、紫外線検知器が劣化した紫外線モニタ20の較正を行うことができる。
【0030】
具体的には、較正処理は、紫外線モニタ20に係る検出出力値を、適宜の補正係数を用いて適正化することにより行われる。この補正係数は、同一のエキシマランプ12について、同期して得られた較正用紫外線センサ30および紫外線モニタ20に係る検出出力値の各々を比較演算して、その各々の間に存在する差を算出することにより求められ、更に、この比較演算結果は、後述する初期誤差値に基づいて標準化されて用いられる。
ここで、較正用紫外線センサ30による検出は、例えばエキシマランプ12を200〜1000時間、特に300〜500時間点灯させる毎に行うことが好ましい。
【0031】
以上において、フィードバック制御は、次に較正用紫外線センサ30により検出が行われて紫外線モニタ20の較正が行われるまで、最前に得られた補正係数を用いて同一の条件で行われる。
【0032】
ここで、初期誤差値とは、例えば紫外線モニタ20が新しいものと交換されるなどの特定のタイミングにおいて、紫外線モニタ20および較正用紫外線センサ30において真空紫外線の光量の検出が行われ、その各々において得られた検出出力が値比較演算されることにより得られ、例えば紫外線モニタ20と、較正用紫外線センサ30との間に存在する固有の測定誤差を数値化したものである。
【0033】
そして、補正係数を算出する演算処理において、前記固有に存在する測定誤差を考慮して初期誤差値を算入することにより、当該測定誤差を含めて、より正確な較正処理を行うことが可能である。
ここで、初期誤差値は、演算手段24において保存されて、必要に応じて読み出されて利用されるが、新たに初期誤差値の算出が行われた場合には、当該新たな初期誤差値に置き換えられる。
【0034】
以上において、紫外線モニタ20および較正用紫外線センサ30が、同一種類の紫外線検知器によって構成されている場合、または/および、紫外線モニタ20および較正用紫外線センサ30におけるエキシマランプ12からの真空紫外線の入射条件が同一となるよう配設されている場合においては、紫外線モニタ20および較正用紫外線センサ30の間に存在する測定誤差は、相当に小さいものとなり、高い精度で較正処理を行うこと、または、初期誤差値による標準化を行わずに補正係数を算出することが可能であるので、演算回路は簡単な構成のものでよい。
【0035】
本発明の紫外線照射装置によれば、較正用紫外線センサは、遮光手段における開閉動作により、通常は遮光状態とされていることにより、その紫外線検知器における、真空紫外線の検出性能が長期にわたって維持されて、実際上、劣化が進行しないため、紫外線モニタに係る検出出力値と、較正用紫外線センサに係る検出出力値とを比較演算することにより、当該紫外線モニタにおける劣化の度合いを知ることができる。そして、当該劣化の度合いに対応した補正係数により紫外線モニタに係る検出出力値をきわめて容易に適正化し、これにより高い精度をもってフィードバック制御を行うことができ、その結果、エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を、長期にわたって一定のレベルに制御することができる。
【0036】
また、紫外線モニタに係る検出出力値の較正に係る演算処理を、紫外線モニタに係る演算手段において行うことにより、当該較正処理を自動的に行なうことができ、その結果、フィードバック制御をきわめて容易に行うことができる。
【0037】
以上、本発明を具体的な形態に基づいて説明したが、本発明は、上述の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、複数のエキシマランプの各々について紫外線モニタおよび較正用紫外線センサが設けられた構成であってもよい。
【0038】
<実験例>
外側管2における全長が250.0mm、外径が26.5mm、肉厚が1.0mmのものであり、内側管3における全長が250.0mm、内径が16.0mm、肉厚が1.0mmのものであって、放電容器4の内部に、キセノンガスが33kPaの圧力で封入され、入力電力が190Wのときにランプ電力密度が2.8W/cm3 となるエキシマランプ(12)を5本備えてなり、石英ガラスよりなる光照射窓(13)を備えた紫外線照射装置(10)を用意した。
【0039】
この紫外線照射装置(10)に、蛍光体とシリコンフォトダイオードとにより構成される紫外線モニタ(20)および較正用紫外線センサ(30)を図1に示す態様で配設し、エキシマランプ(12)を点灯状態として、既述の態様で紫外線モニタ(20)の較正処理を行いながら光照射窓(13)から照射される真空紫外線の光量の変化を測定した。測定結果を真空紫外線の光量の維持率として図6に実線Aで示す。ここで、受光部(21)からエキシマランプ(12)の外周壁面までの距離D1と、受光部(31)からエキシマランプ(12)の外周壁面までの距離D2とは、22mmとされた。
【0040】
<比較実験例1>
較正用紫外線センサ(30)を配設せず、紫外線モニタ(20)によるフィードバック制御のみを行った以外は、上記実験例と同様に光照射窓(13)から照射される真空紫外線の光量の変化を測定した。結果を図6に実線Bで示す。
<比較実験例2>
較正用紫外線センサ(30)および紫外線モニタ(20)を配設せず、一定の入力電力でエキシマランプを点灯させたこと以外は、上記実験例と同様に光照射窓(13)から照射される真空紫外線の光量の変化を測定した。結果を図6に実線Cで示す。
【0041】
以上の結果から、較正用紫外線センサを配設して、紫外線モニタの較正処理を行うことにより、エキシマランプの積算点灯時間が2500時間の期間において光照射窓から照射される真空紫外線の光量の維持率を約15%以上も向上させることができることが確認された。
【0042】
【発明の効果】
本発明の紫外線照射装置によれば、紫外線モニタの検出出力値を較正するための較正用紫外線センサは、遮光手段により、真空紫外線の検出を行うとき以外は遮光されてエキシマランプからの真空紫外線を受けることがないために、その紫外線検知器が劣化せず、従って、この較正用紫外線センサの検出出力値によってきわめて簡単に紫外線モニタの検出出力値を較正することができ、その結果、長期にわたって所期の光量の真空紫外線を安定に放射することができるよう制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る紫外線照射装置の構成を、エキシマランプの管軸に沿った断面で示す説明用断面図である。
【図2】図2は、図1の紫外線照射装置においてエキシマランプの構成を示す説明用断面図である。
【図3】図3は、図1の紫外線照射装置において、遮光手段の構成を拡大して示す、エキシマランプの管軸に沿った説明用断面図である。
【図4】図4は、図3の遮光手段が閉じられて遮光状態にある状態を示す説明用上面図である。
【図5】図5は、図3の遮光手段が開かれて受光状態にある状態を示す説明用上面図である。
【図6】本発明の紫外線照射装置における、エキシマランプの点灯時間に対する光量維持率の推移を、比較例と共に示す説明用グラフである。
【符号の説明】
2 外側管
3 内側管
4 放電容器
5 端壁
6 端壁
7 電極
8 電極
10 紫外線照射装置
11 ランプハウス
12 エキシマランプ
121 冷却ブロック
122 溝
123 貫通孔
124 貫通孔
13 光照射窓
14 処理台
19 処理室
20 紫外線モニタ
21 受光部
24 演算手段
25 制御手段
26 高周波電源
30 較正用紫外線センサ
31 受光部
40 遮光手段
41 遮光板
42 駆動源
43 スリット
44 保持部材
45 ギア
46 シャフト
L1 管軸
P 被照射物
S 放電空間
Claims (4)
- 誘電体バリア放電により真空紫外線を放射するエキシマランプと、このエキシマランプから放射される真空紫外線の光量を検出する紫外線モニタとを備えてなり、紫外線モニタによって検出される真空紫外線の光量が一定となるよう、エキシマランプに対する入力電力がフィードバック制御される紫外線照射装置であって、
開閉可能な遮光手段を介して、前記エキシマランプから放射される真空紫外線の光量を検出する較正用紫外線センサが設けられていることを特徴とする紫外線照射装置。 - 較正用紫外線センサの検出出力値を基準として、紫外線モニタの検出出力値を較正する演算手段を備えてなり、
前記エキシマランプに対する入力電力のフィードバック制御が、当該演算手段における演算結果に基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。 - 紫外線モニタおよび較正用紫外線センサが、同一種類の紫外線検知器によって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紫外線照射装置。
- 紫外線モニタおよび較正用紫外線センサは、各々におけるエキシマランプからの真空紫外線の入射条件が、実質的に同一となる状態で配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の紫外線照射装置。
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