JP5291726B2 - 大気圧推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御パラメータの算出に適用する大気圧を推定する大気圧推定装置に関する。
内燃機関の燃料供給量、点火時期などの制御パラメータの算出には、通常は大気圧センサによって検出された大気圧が適用されるが、機関制御パラメータを算出するためのセンサの数は、できるだけ少なくすることが望ましい。
特許文献1には、吸気圧、吸気温度、吸入空気流量、スロットル弁開度、及びアイドル制御弁開度に応じて大気圧を推定する手法が示されている。
この大気圧推定手法によれば、検出される吸気圧、吸気温度、及び吸入空気流量を用いて流量関連項FTが算出されるとともに、スロットル弁開度及びアイドル制御弁開度から有効開口面積Aintが算出される。そして、流量関連項FT及び有効開口面積Aintに応じて予め設定されている圧力比マップを検索することにより、吸気圧MAPと大気圧PAの圧力比(PA/MAP)が算出され、圧力比(PA/MAP)に吸気圧MAPを乗算することにより、推定大気圧が算出される。
米国特許第6016460号公報
上記特許文献1に示された手法では、圧力比(PA/MAP)を算出するための圧力比マップを予め実験的に求めておく必要があり、マップ設定のために設計工数が増加する。
また、例えば気筒休止機構を備える機関において一部気筒運転と全筒運転とを切り換える場合には、それぞれの運転状態に対応したマップを設ける必要がある。さらにマップ設定の際に基準とした機関運転状態と、実際の運転状態とのずれが大きくなると、別途補正演算を行うことが必要となる。
本発明は上述した点を考慮してなされたものであり、機関制御パラメータの算出に適用する大気圧の推定をより簡便にかつ精度良く行うことができる大気圧推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関の制御パラメータの算出に適用する制御用大気圧を推定する大気圧推定手段を備える大気圧推定装置において、前記機関の吸気圧(PBA)を検出する吸気圧検出手段(8)と、前記機関の吸気絞り弁(3)を通過する空気の流量(GAIR)を検出する吸気絞り弁通過空気流量検出手段(13)と、前記吸気絞り弁の開度(TH)を検出する絞り弁開度検出手段(4)とを備え、前記大気圧推定手段は、流量推定大気圧(HPA)、前記吸気圧(PBA)、及び前記吸気絞り弁開度(TH)に基づいて、推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTH)を算出する流量推定手段と、推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTH)が検出される吸気絞り弁通過空気流量(GAIR)と一致するように、推演算用大気圧(HPACAL)を更新する更新手段と、前記更新手段により更新された推定演算用大気圧(HPACAL)のなまし処理を行うことにより、第1なまし推定大気圧(HPA)を算出する第1なまし処理手段と、前記第1なまし推定大気圧(HPA)のなまし処理を行うことにより、第2なまし推定大気圧(HPAF)を算出する第2なまし処理手段とを有し、前記流量推定手段は、前記第1なまし推定大気圧(HPA)を前記流量推定用大気圧(HPA)として用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTH)を算出し、前記大気圧推定手段は、前記第2なまし推定大気圧(HPAF)を前記制御用大気圧として算出することを特徴とする。
この構成によれば、流量推定大気圧、検出される吸気圧及び吸気絞り弁開度に基づいて、推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、推定吸気絞り弁通過空気流量が、検出される吸気絞り弁通過空気流量と一致するように推定演算用大気圧の更新が行われ、更新された推定演算用大気圧のなまし処理を行うことにより、第1なまし推定大気圧が算出され、第1なまし推定大気圧のなまし処理を行うことにより第2なまし推定大気圧が制御用大気圧として算出され、第1なまし推定大気圧を流量推定用大気圧として用いて推定吸気絞り弁通過空気流量の算出が行われる。すなわち、推定演算用大気圧の更新、第1なまし推定大気圧(=流量推定用大気圧)の算出、及び推定吸気絞り弁通過空気流量の算出が逐次的に実行され、推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量に追従し、推定演算用大気圧が実大気圧に追従する。その結果、マップ検索を必要としない比較的簡単な演算によって正確な推定大気圧を得ることができる。さらに第1なまし推定大気圧を流量推定用大気圧として推定吸気絞り弁通過空気流量の算出に適用し、第2なまし推定大気圧を制御用大気圧として算出することにより、推定演算の応答性を低下させることなく、制御パラメータの算出に不要な変動成分を十分に減衰させることができる。
前記大気圧推定手段は、前記流量推定大気圧の初期値(HPAINI)として、前記機関の前回停止時点から前記機関の始動が完了する時点までの期間中に検出された吸気圧(PBA)を適用することが望ましい。
この構成によれば、流量推定大気圧の初期値として、機関の前回停止時点から機関の始動が完了する時点までに検出された吸気圧が適用される。機関が停止した後は、検出吸気圧は大気圧とほぼ等しくなり、また始動完了(自立開始)までは大気圧に近い値をとるので、適切な初期値設定を行うことができる。
前記大気圧推定手段は、前記吸気圧(PBA)が前記推定演算用大気圧(HPACAL)より高いときは、前記推定演算用大気圧(HPACAL)を該吸気圧(PBA)に設定することが望ましい。
この構成によれば、検出吸気圧が推定演算用大気圧より高いときは、推定演算用大気圧が検出吸気圧に設定される。実大気圧は吸気圧以上であるので、検出吸気圧が推定演算用大気圧より高いときは、推定演算用大気圧を検出吸気圧に設定(初期化)することにより、例えば吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れに起因する推定精度の低下、あるいは機関停止直後の再始動時における推定精度の低下を抑制することができる。
また前記機関により駆動される車両の車速(VP)を検出する車速検出手段をさらに備え、前記更新手段は、前記車速(VP)が所定車速(VPL)以下であるときは、前記推定演算用大気圧(HPACAL)の更新を停止することが望ましい。
この構成によれば、車速が所定車速以下であるときは、推定演算用大気圧の更新が停止される。車速が低いときは、車両周辺の大気圧はほとんど変化しないので、更新を停止することにより、吸気絞り弁を通過しないで機関に吸入される空気の影響によって推定精度が低下することを抑制できる。
あるいは、前記更新手段は、前記車速(VP)が所定車速(VPL)以下であるときは、前記推定演算用大気圧の更新速度(CORHPA)を低下させるようにしてもよい。
この構成によれば、車速が所定車速以下であるときは、推定演算用大気圧の更新速度が低下される。車速が低いときは、車両周辺の大気圧はほとんど変化しないので、更新速度を低下させることにより、吸気絞り弁を通過しないで機関に吸入される空気の影響によって推定精度が低下することを抑制できる。
また前記大気圧推定手段は、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段(13)の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTH)を補正することにより、補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATAFS)を算出する流量検出遅れ補正手段を有し、前記更新手段は、前記補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATAFS)が検出吸気絞り弁通過空気流量(GAIR)と一致するように、前記推定演算用大気圧(HPACAL)の更新を行うことが望ましい。
この構成によれば、吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、補正推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、この補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、推定演算用大気圧の更新が行われる。これにより、吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れに起因する推定精度の低下を抑制することができる。
また前記大気圧推定手段は、前記吸気圧検出手段(8)の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTHa)を補正することにより、第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATPBS)を算出する圧力検出遅れ補正手段と、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段(13)の検出遅れ特性に応じて、前記第1推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATPBS)を補正することにより、第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATAFSa)を算出する流量検出遅れ補正手段とを有し、前記流量推定手段は、前記吸気圧の推定値(HPBA)を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTHa)を算出し、前記更新手段は、前記第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGARAFSa)が検出吸気絞り弁通過空気流量(GAIR)と一致するように、前記推定演算用大気圧(HPACAL)の更新を行うようにしてもよい。
この構成によれば、吸気圧の推定値を用いて推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、吸気圧検出手段の検出遅れ特性に応じて、推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、さらに吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、第1推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量が算出される。そして、この第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、推定演算用大気圧の更新が行われる。これにより、吸気圧検出手段の検出遅れ、及び吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れに起因する推定精度の低下を抑制することができる。
また前記大気圧推定手段は、前記吸気絞り弁開度検出手段(4)の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTHb)を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATTHS)を算出する開度検出遅れ補正手段と、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段(13)の検出遅れ特性に応じて、前記第推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATTHS)を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATAFSb)を算出する流量検出遅れ補正手段とを有し、前記流量推定手段は、前記吸気絞り弁開度の推定値(HTH)を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量(HGAIRTHb)を算出し、前記更新手段は、前記第補正推定吸気絞り弁通過空気流量(HGATAFSb)が検出吸気絞り弁通過空気流量(GAIR)と一致するように、前記推定演算用大気圧(HPACAL)の更新を行うようにしてもよい。
この構成によれば、吸気絞り弁開度の推定値を用いて推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、吸気絞り弁開度検出手段の検出遅れ特性に応じて、推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、さらに吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、第推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量が算出される。そして、この第補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、推定演算用大気圧の更新が行われる。これにより、吸気絞り弁開度検出手段の検出遅れ、及び吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れに起因する推定精度の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 大気圧推定モジュール(第1の実施形態)の構成を示すブロック図である。 大気圧推定処理のメインルーチンのフローチャートである。 図3に示す処理で実行されるサブルーチンのフローチャートである。 図4の処理で参照されるテーブルを示す図である。 推定大気圧(HPACAL)が実大気圧(PA)に追従する態様を説明するためのタイムチャートである。 テスト結果を示すタイムチャートである。 推定大気圧のなまし処理を説明するためのタイムチャートである。 図3に示す処理の変形例のフローチャートである。 大気圧推定モジュール(第2の実施形態)の構成を示すブロック図である。 大気圧推定処理のサブルーチン(第2の実施形態)のフローチャートである。 AFS補正推定スロットル弁通過空気流量(HGATAFS)を算出する処理のフローチャートである。 図12の処理で参照されるテーブルを示す図である。 大気圧推定モジュール(第3の実施形態)の構成を示すブロック図である。 大気圧推定処理のサブルーチン(第3の実施形態)のフローチャートである。 PBS補正推定スロットル弁通過空気流量(HGATPBS)を算出する処理のフローチャートである。 大気圧推定モジュール(第4の実施形態)の構成を示すブロック図である。 大気圧推定処理のサブルーチン(第4の実施形態)のフローチャートである。 THS補正推定スロットル弁通過空気流量(HGATTHS)を算出する処理のフローチャートである。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる内燃機関とその制御装置の構成を示す図であり、図1において、例えば4気筒を有する内燃機関(以下単に「エンジン」という)1は、一部の気筒の吸気弁及び排気弁の作動を停止させることにより、その気筒の作動を休止させる気筒休止機構40を備えている。
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度(TH)センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子制御ユニット(以下(ECU)という)5に供給する。スロットル弁3には、スロットル弁3を駆動するアクチュエータ7が接続されており、アクチュエータ7は、ECU5によりその作動が制御される。
吸気管2には、スロットル弁3を介してエンジン1に吸入される空気の流量である吸入空気流量GAIRを検出する吸入空気流量センサ13が設けられ、さらにスロットル弁3の上流側に吸気温TAを検出する吸気温センサ9が設けられている。これらのセンサ13及び9の検出信号は、ECU5に供給される。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3との間かつ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
エンジン1の各気筒の点火プラグ12は、ECU5に接続されており、ECU5は点火プラグ12に点火信号を供給し、点火時期制御を行う。
スロットル弁3の下流には吸気圧PBAを検出する吸気圧センサ8が取付けられている。またエンジン1の本体には、エンジン冷却水温TWを検出するエンジン冷却水温センサ10が取り付けられている。これらのセンサ8及び10の検出信号は、ECU5に供給される。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ11が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ11は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180度毎に)TDCパルスを出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば6度周期)で1パルス(以下「CRKパルス」という)を発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU5に供給される。これらのパルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御、エンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
ECU5には、エンジン1によって駆動される車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ31、及びエンジン1により駆動される車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ32が接続されている。これらのセンサの検出信号は、ECU5に供給される。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)、CPUで実行される演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路のほか、アクチュエータ7、燃料噴射弁6、気筒休止機構40に駆動信号を供給する出力回路等から構成される。
ECU5のCPUは、上記センサの検出信号に応じて、点火時期制御、スロットル弁3の開度制御、エンジン1に供給する燃料量(燃料噴射弁6の開弁時間)の制御、並びに気筒休止制御を行う。
さらにECU5のCPUは、大気圧PAを推定する大気圧推定処理を実行し、該大気圧推定処理により得られる推定大気圧(HPAF)を、上記点火時期制御、燃料量制御などの制御に適用する。
図2は大気圧推定処理を実行する大気圧推定モジュールの構成を示すブロック図であり、図2に示される各ブロックの機能は後述するようにECU5のCPUで実行される演算処理により実現される。
図2に示す大気圧推定モジュールは、吸入空気流量推定部51と、推定大気圧更新部52と、第1なまし演算部53と、遅延部54と、第2なまし演算部55とを備えている。
吸入空気流量推定部51は、検出される吸気圧PBA、吸気温TA、スロットル弁開度TH、エンジン回転数NE、及び1演算周期前に第1なまし演算部53から出力された推定大気圧HPADを、下記式(1)に適用して推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHを算出する。式(1)のKCは流量の単位を[g/sec]とするための変換定数であり、KTH(TH)はスロットル弁開度THに応じて算出される開口面積流量関数であり、Ψ(PBA/HPAD)は、スロットル弁3の上流側圧力(HPAD)と、下流側圧力(PBA)との比率に応じて算出される圧力比流量関数であり、Rはガス定数である。開口面積流量関数KTHは、予め実験的に求められ、テーブルとして記憶されている。また圧力比流量関数Ψは、下記式(2)で与えられる。式(2)の「κ」は空気の比熱比である。ただし、空気流速が音速を超えると、圧力比流量関数Ψは圧力比に拘わらず極大値をとるので、実際の演算処理では、圧力比流量関数Ψも予めテーブルとして記憶されたもの(図5(b)参照)が使用される。
Figure 0005291726
推定大気圧更新部52は、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが検出される吸入空気流量GAIRと一致するように、推定大気圧HPAを更新し、第1なまし演算処理前の推定大気圧(以下「更新推定大気圧」という)HPACALを算出する。
第1なまし演算部53は、更新推定大気圧HPACALを下記式(3)に適用し、推定大気圧HPAを算出する。式(3)の「k」は、演算周期で離散化した離散化時刻であり、CA1は「0」から「1」の間の値に設定されるなまし係数である。なお今回値であることを示す(k)は、省略している。
HPA=CA1×HPACAL+(1−CA1)×HPA(k-1) (3)
遅延部54は、推定大気圧HPAを1演算周期だけ遅延させ、遅延推定大気圧HPAD(=HPA(k-1))を出力する。
第2なまし演算部55は、推定大気圧HPAを下記式(4)に適用し、なまし推定大気圧HPAFを算出する。式(4)のCA2は「0」から「1」の間の値に設定されるなまし係数である。
HPAF=CA2×HPA+(1−CA2)×HPAF(k-1) (4)
本実施形態では、式(4)により算出されるなまし推定大気圧HPAFが、点火時期や燃料供給量などのエンジン制御パラメータの算出に適用される。
図3は、図2に示す大気圧推定モジュールの機能を実現する大気圧推定処理のメインルーチンのフローチャートである。この処理は、ECU5のCPUでTDCパルスに同期して実行される。
ステップS11では、第1初期化フラグFFINHPAINIが「1」であるか否かを判別する。最初はこの答が否定(NO)であるので、下記式(5)により、初期推定大気圧HPAINIを、HPAINIの前回設定値及び吸気圧PBAの何れか高い方に設定する(ステップS12)。
HPAINI=max(HPAINI(k-1),PBA) (5)
ステップS13では、始動モードフラグFSTMODが「1」であるか否かを判別する。始動モードフラグFSTMODは、クランキング中(エンジン1の始動開始から自立運転を開始するまで)「1」に設定される。クランキング中は直ちに処理を終了し、自立運転が開始されるとステップS14に進み、第1初期化フラグFFINHPAINIを「1」に設定する。
ステップS14を実行すると、ステップS11の答が肯定(YES)となり、ステップS15に進んで、図4に示す大気圧推定サブルーチンを実行する。
図4のステップS21では、第2初期化フラグFFINHPAINIRが「1」であるか否かを判別する。最初はこの答が否定(NO)であるので、ステップS22に進み、推定大気圧HPA及び遅延推定大気圧HPADをともに、初期推定大気圧HPAINIに設定する。次いで第2初期化フラグFFINHPAINIRを「1」に設定し(ステップS23)、本処理を終了する。
ステップS23を実行すると、ステップS21の答が肯定(YES)となり、ステップS24以下の処理を実行する。
ステップS24では、スロットル弁開度THに応じて図5(a)に示すKTHテーブルを検索し、開口面積流量関数値KTHを算出する。KTHテーブルは、スロットル弁開度THが増加するほど、開口面積流量関数値KTHが増加するように設定されている。
ステップS25では、吸気圧PBAと遅延推定大気圧HPADとの比率である圧力比RPBAHPAを、下記式(6)により算出し、圧力比RPBAHPAに応じて図5(b)に示すFPBAPAテーブルを検索し、圧力比流量関数値FPBAPAを算出する。
RPBAHPA=PBA/HPAD (6)
ステップS26では、吸気温TAに応じてRRTAテーブル(図示せず)を検索し、吸気温パラメータRRTAを算出する。RRTAテーブルは、式(1)の分母に相当する下記式(7)の演算結果をテーブルとして記憶したものである。
Figure 0005291726
ステップS27では、エンジン回転数NEに応じてKTHNEテーブルを検索し、回転数補正係数KTHNEを算出する。KTHNEテーブルは、エンジン回転数NEが増加するほど、回転数補正係数KTHNEが減少するように設定されている。回転数補正係数KTHNEは、吸入空気流量センサ13より上流側に配置されるエアクリーナの圧力損失を補正するためのパラメータであり、エンジン回転数NEが増加するほどエアクリーナの圧力損失増加することを考慮して設定される。なお、エアクリーナの影響は通常はあまり大きくないので、回転数補正係数KTHNEを常に「1」に設定し、エンジン回転数NEに応じた補正を行わないようにしてもよい。
ステップS28では、下記式(1a)に開口面積流量関数値KTH,圧力比流量関数値FPBAPA,吸気温パラメータRRTA,遅延推定大気圧HPAD,及び回転数補正係数KTHNEを適用し、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHを算出する。
HGAIRTH=
KC×HPAD×KTH×FPBAPA×KTHNE/RRTA
(1a)
上述したステップS24〜S28の処理が、吸入空気流量推定部51の演算に相当する。
ステップS29では、下記式(11)により、流量偏差DGAIRを算出する。
DGAIR=HGAIRTH−GAIR (11)
ステップS30では、車速VPが所定低車速VPL(例えば「0」)より大きいか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは更新量CORHPAを「0」に設定する(ステップS32)。一方、VP>VPLであるときは、流量偏差DGAIRに応じて図5(d)に示すCORHPAテーブルを検索し、更新量CORHPAを算出する(ステップS31)。CORHPAテーブルは以下のように設定されている。流量偏差DGAIRが「0」近傍の所定範囲(所定値−D1以上かつ所定値D1以下の範囲)内にあるときは、更新量CORHPAは「0」に設定され、流量偏差DGAIRが所定値−D1より小さいときは、更新量CORHPAは所定量COR1(>0)に設定され、流量偏差DGAIRが所定値D1より大きいときは、更新量CORHPAは所定量−COR1に設定される。
ステップS33では、下記式(12)により推定大気圧HPA(前回値)に更新量CORHPAを加算して、更新推定大気圧HPACALを算出する。
HPACAL=HPA+CORHPA (12)
ステップS34では前記式(3)によるなまし演算により、推定大気圧HPAを算出し、ステップS35では前記式(4)によるなまし演算により、なまし推定大気圧HPAFを算出する。
図6は、本実施形態における推定大気圧HPAの推移を説明するためのタイムチャートであり、推定大気圧HPAの初期設定値が大気圧PAから大きくずれている例を示す。この例では、時刻t0において推定大気圧HPAが大気圧PAよりかなり高いため、流量偏差DGAIRが大きくなり、更新量CORHPAが負の所定量「−COR1」に設定される。その結果、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが徐々に減少し、それにともなって推定大気圧HPAが減少して、最終的に大気圧PAと一致する。図6は説明のために第1なまし演算処理が行われていない状態の推定大気圧HPAが示されている。なお、実際には推定大気圧HPAは、上述したようにエンジン始動直後の検出吸気圧PBAによって初期化されるので、推定大気圧HPAは最初から大気圧PAとほぼ一致しており、大気圧PAの変化に追従するように変化する。
図7はテスト結果を示すタイムチャートであり、標高2600mの地点Aから3000mの地点Bまで登坂し、その後標高2200の地点Cまで降坂する走行を行ったときの、大気圧PA,推定大気圧HPA(同図(a)),燃料カットフラグFFC,気筒休止フラグFCSTP(同図(b)),及び車速VP(同図(c))の推移が示されている。なお、図7(a)に示す2本の破線は、±4.5%程度の誤差範囲を示している。また地点Aから地点Cまで移動する際の平均車速は100km/h程度である。
図7から明らかなように、本実施形態の大気圧推定手法によれば、大気圧PAの比較的急激な変化に追従して正確な推定大気圧HPAを得ることができる。また燃料カット運転や一部気筒休止運転が行われても、良好な推定精度を維持することがきる。
図8は、大気圧PA(曲線L1)、推定大気圧HPA(曲線L2)、及びなまし推定大気圧HPAF(曲線L3)の推移を示すタイムチャートであり、周期的な外乱をスロットル弁開度THに加算するシミュレーションを行った例を示す。
本実施形態では、第1なまし演算処理後の推定大気圧HPAを推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHの算出に適用し、推定大気圧HPAに対して第2なまし演算処理を施したなまし推定大気圧HPAFを制御パラメータの算出に適用している。このように2段階のなまし処理を行うことにより、大気圧PAの変化に対して推定大気圧HPAを精度良く追従させるとともに、制御パラメータ算出に適用するなまし推定大気圧HPAFに含まれる外乱成分を十分に減衰させることができる。
以上詳述したように本実施形態では、推定大気圧HPAの前回値である遅延推定大気圧HPAD、検出される吸気圧PBA、及びスロットル弁開度THに基づいて、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが算出され、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが、検出される吸入空気流量GAIRと一致するように推定大気圧HPAの更新が行われ、更新された推定大気圧HPAを用いて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHの算出が行われる。すなわち、推定大気圧HPAの更新及び推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHの算出が逐次的に実行され、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが検出吸入空気流量GAIRに追従し、推定大気圧HPAが実大気圧PAに追従する。その結果、マップ検索を必要としない比較的簡単な演算によって正確な推定大気圧HPAを得ることができる。
また初期推定大気圧HPAINIとして、機関の始動開始時点から機関の始動が完了する時点までに検出された吸気圧PBAの最大値が適用される(図3,ステップS12)。エンジンの始動完了(自立開始)までは吸気圧PBAは、大気圧PAに近い値をとるので、適切な初期値設定を行うことができる。なお、吸気圧PBAの最大値を採用することにより、推定処理開始後の推定大気圧HPAの大気圧PAへの収束が早まる効果が得られるが、自立運転開始までの期間中の任意のタイミングに検出された吸気圧PBAをそのまま初期推定大気圧HPAINIに設定してもよい。
また車速VPが所定低車速VPL以下であって、例えば停止しているときは、推定大気圧HPAの更新が停止される。車速VPが低いときは、車両周辺の大気圧PAはほとんど変化しないので、更新を停止することにより、スロットル弁を通過しないでエンジンに吸入される空気(例えば、スロットル弁をバイパスする通路及びアイドル制御弁が設けられている場合に、そのバイパス通路を通過する空気、あるいはブローバイガス通路を通過する空気)の影響によって推定精度が低下することを抑制できる。
本実施形態では、スロットル弁開度センサ4、吸入空気流量センサ13、吸気圧センサ8、車速センサ32が、それぞれ絞り弁開度検出手段、吸気絞り弁通過空気流量検出手段、吸気圧検出手段、及び車速検出手段に相当し、ECU5が、大気圧推定手段、流量推定手段、更新手段、第1なまし処理手段、第2なまし処理手段を構成する。具体的には、図3及び図4の処理が大気圧推定手段に相当し、図4のステップS24〜S28が流量推定手段に相当し、ステップS29〜S33が更新手段に相当し、ステップS34及びS35がそれぞれ第1なまし処理手段及び第2なまし処理手段に相当する。
[変形例1]
図9は図3に示す大気圧推定処理(メインルーチン)の変形例を示すフローチャートである。
図9の処理は、図3のステップS13をステップS13aに代えたものである。ステップS13aでは、エンジン始動開始時点からの経過時間TENGSTが所定時間TPAINI以下であるか否かを判別し、その答が肯定(YES)である間は、直ちに処理を終了して、ステップS12を実行する。経過時間TENGSTが所定時間TPAINIに達すると、ステップS14に進み、第1初期化フラグFFINHPAINIを「1」に設定する。
図9に処理により、自立運転開始前の所定のタイミングまで初期推定大気圧HPAINIの更新が行われる。
上述した実施形態及びこの変形例では、今回のエンジン始動開始後に検出された吸気圧PBAを用いて初期推定大気圧HPAINIを算出するようにしているが、前回運転終了時点(エンジン停止時点)から今回のエンジン始動開始時点までに検出された吸気圧PBAを初期推定大気圧HPAINIとして設定してよい。エンジン停止中(車両停止中)に大気圧PAが、エンジン制御パラメータの算出結果に大きな影響を及ぼすほど大きく変化することはないと考えられるからである。
[変形例2]
図4のステップS33における演算を式(12)に代えて、下記式(12a)により行うようにしてもよい。
HPACAL=max(HPA+CORHPA,PBA) (12a)
式(12a)によれば、検出された吸気圧PBAの方が、更新値(HPA+CORHPA)より高いときは、更新推定大気圧HPACALは吸気圧PBAに設定される。これにより、例えば吸入空気流量センサ13の検出遅れに起因して、推定大気圧HPAが低下して大気圧PAとの偏差が増加したような場合に、推定精度の低下を抑制することができる。
[変形例3]
図4の処理では、所定低車速VPLを例えば「0」とし、車両停止時の更新量CORHPAを「0」に設定する(ステップS32)ようにしたが、所定低車速VPLを「0」より大きい値(例えば10km/h)に設定し、ステップS31と同様の処理によって、更新量CORHPAを所定量COR1(−COR1)より絶対値が小さい所定量COR2(−COR2)に設定するようにしてもよい。これにより、車速VPが所定低車速VPL以下であるときは、所定低車速VPLより高いときと比較して、推定大気圧HPAの更新速度が低減される。その結果、スロットル弁3を通過しないでエンジン1に吸入される空気の影響によって大気圧の推定精度が低下することを抑制できる。
[第2の実施形態]
図10は、本発明の第2の実施形態にかかる大気圧推定モジュールの構成を示すブロック図である。図10に示す大気圧推定モジュールは、図2の大気圧推定モジュールにAFS遅れ補正部56を追加し、推定大気圧更新部52を推定大気圧更新部52aに変更したものである。これ以外の点は、第1の実施形態と同一である。
AFS遅れ補正部56は、吸入空気流量センサ13の検出遅れ特性に応じて、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHを補正し、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSを算出する。推定大気圧更新部52aは、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSが吸入空気流量GAIRと一致するように、更新推定大気圧HPACALの算出を行う。
図11は、図10の構成に対応する大気圧推定処理のフローチャートである。図11の処理は、図4のステップS29をステップS29aに変更し、ステップS41を追加したものである。
ステップS41では、図12に示すHGATAFS算出処理を実行し、AFS推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSを算出する。図12の処理が、図10のAFS補正部56に対応する。
ステップS29aでは、ステップS41で算出されるAFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSから吸入空気流量GAIRを減算することにより、流量偏差DGAIRを算出する。
図12のステップS51では、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHに応じて図13(a)に示すTDEADテーブルを検索し、吸入空気流量センサ13の流量検出におけるむだ時間TDEADを算出する。TDEADテーブルは、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが増加するほど、むだ時間TDEADが減少するように設定されている。
ステップS52では、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHに応じて図13(b)に示すτDテーブルを検索し、吸入空気流量センサ13の流量検出における遅れ時定数τDを算出する。τDテーブルは、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが増加するほど、遅れ時定数τDが減少するように設定されている。
ステップS53では、エンジン回転数NE(rpm)に応じてクランク角度時間TCRK(sec)を算出する。本実施形態では、4気筒エンジンのTDCパルスに同期して演算を行うので、下記式(21)により算出される。
TCRK=30/NE (21)
ステップS54では、下記式(22)及び(23)により、離散化むだ時間nTD及び離散化遅れ時定数mτDを算出する。
nTD=TDEAD/TCRK (22)
mτD=τD/TCRK (23)
ステップS55では、遅れ推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHD(k)を、離散化むだ時間nTD前に算出され、メモリに格納されている推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTH(k-nTD)に設定する。
ステップS56では、下記式(24)に遅れ推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHD(k)、及び遅れ推定スロットル弁通過空気流量の前回値HGAIRTHD(k-1)を適用し、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSを算出する。式(24)は一次遅れ系を近似する数式であり、式(24)の係数A1及びB1は、離散化遅れ時定数mτDを下記式(25)及び(26)に適用して算出される。
Figure 0005291726
図12の処理により、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHが吸入空気流量センサ13の検出遅れ特性に応じて補正され、検出される吸入空気流量GAIRの検出タイミングにおける推定空気流量であるAFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSが算出される。
このAFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSを用いることにより、特に吸入空気量流量GAIRが小さい低負荷運転状態における大気圧推定精度を向上させることができる。
本実施形態では、図12の処理が流量検出遅れ補正手段に相当する。
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態にかかる大気圧推定モジュールの構成を示すブロック図である。図14に示す大気圧推定モジュールは、図10の大気圧推定モジュールに、吸気圧推定部57及びPBS遅れ補正部58を追加し、吸入空気流量推定部51、AFS遅れ補正部56、及び推定大気圧更新部52aを、それぞれ吸入空気流量推定部51a、AFS遅れ補正部56a、及び推定大気圧更新部52bに変更したものである。これ以外は第2の実施形態と同一である。
吸気圧推定部57は、下記式(31)により推定吸気圧HPBAを算出する。
HPBA=PBA(k)+(PBA(k)−PBA(k-1)) (31)
吸入空気流量推定部51aは、吸気圧PBAに代えて、推定吸気圧HPBAを用いて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHaを算出する。
PBS遅れ補正部58は、吸気圧センサ8の検出遅れ特性に応じて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHaを補正し、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを算出する。
AFS遅れ補正部56aは、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを補正し、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSaを算出する。推定大気圧更新部52bは、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSaが吸入空気流量GAIRと一致するように、更新推定大気圧HPACALの算出を行う。
図15は、図14の構成に対応する大気圧推定処理のフローチャートである。図15の処理は、図11のステップS25,S28,S41,及びS29aをそれぞれステップS25a,28a,S41a,及びステップS29bに変更し、ステップS42を追加したものである。
ステップS25aでは、下記式(32)により圧力比RHPBHPAを算出し、圧力比RHPBHPAに応じて図5(b)に示す圧力比流量関数テーブルを検索し、圧力比流量関数値FHPBPAを算出する。
RHPBHPA=HPBA/HPAD (32)
ステップS28aでは、下記式(1b)に開口面積流量関数値KTH,圧力比流量関数値FHPBPA,吸気温パラメータRRTA,遅延推定大気圧HPAD,及び回転数補正係数KTHNEを適用し、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHaを算出する。
HGAIRTHa=
KC×HPAD×KTH×FHPBPA×KTHNE/RRTA
(1b)
ステップS42では、図16に示すHGATPBS算出処理を実行し、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを算出する。図16の処理が図14のPBS遅れ補正部58に対応する。
ステップS41aでは、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHに代えて、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを用いてAFS推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSaを算出する。
ステップS29bでは、ステップS41aで算出されるAFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSaから吸入空気流量GAIRを減算することにより、流量偏差DGAIRを算出する。
図16のステップS61では、下記式(33)により遅れ推定吸気圧HPBASを算出する。式(33)は、吸気圧センサ8を一次遅れ系モデルで近似する式である。式(33)の係数A2,B2は、下記式(34)及び(35)により算出され、式(34)及び(35)のなまし係数C2は、実験に基づいて設定される。
HPBAS=A2×HPBA(k)+A2×HPBA(k-1)
+B2×HPBAS(k-1) (33)
A2=C2/(2+C2) (34)
B2=(2−C2)/(2+C2) (35)
ステップS62では、下記式(36)に検出吸気圧PBAを適用し、圧力比RPBAHPAを算出するとともに、下記式(37)に遅れ推定吸気圧HPBASを適用し、圧力比RHPBSHPAを算出する。
RPBAHPA=PBA/HPAD (36)
RHPBSHPA=HPBAS/HPAD (37)
ステップS63では、圧力比RPBAHPA及びRHPBSHPAに応じて図5(b)に示す圧力流量関数テーブルを検索し、圧力比流量関数値FPBAPA及びFHPBSPAを算出する。ステップS64では、圧力比流量関数値FPBAPA及びFHPBSPAを、下記式(38)に適用し、PBS遅れ補正係数KHPBAを算出する。
KHPBA=FPBAPA/FHPBSPA (38)
ステップS65では、PBS遅れ補正係数KHPBA及び推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHaを、下記式(39)に適用し、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを算出する。
HGATPBS=KHPBA×HGAIRTHa (39)
図16の処理により、吸気圧センサ8の検出遅れ特性(一次遅れ特性)に応じて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHaが補正され、PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSが算出される。
PBS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATPBSを用いて、推定大気圧HPAの更新を行うことにより、推定大気圧HPAの推定精度をさらに高めることができる。
本実施形態では、図16の処理が圧力検出遅れ補正手段に相当し、図15のステップS41aが流量検出遅れ補正手段に相当する。
[第4の実施形態]
図17は、本発明の第4の実施形態にかかる大気圧推定モジュールの構成を示すブロック図である。図10の大気圧推定モジュールに、TH推定部59及びTHS遅れ補正部60を追加し、吸入空気流量推定部51、AFS遅れ補正部56、及び推定大気圧更新部52aを、それぞれ吸入空気流量推定部51b、AFS遅れ補正部56b、及び推定大気圧更新部52cに変更したものである。これ以外は第2の実施形態と同一である。
TH推定部59は、下記式(41)により推定スロットル弁開度HTHを算出する。
HTH=TH(k)+(TH(k)−TH(k-1)) (41)
吸入空気流量推定部51bは、スロットル弁開度THに代えて、推定スロットル弁開度HTHを用いて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHbを算出する。
THS遅れ補正部60は、スロットル弁開度センサ4の検出遅れ特性に応じて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHbを補正し、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを算出する。
AFS遅れ補正部56bは、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを補正し、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSbを算出する。推定大気圧更新部52cは、AFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSbが吸入空気流量GAIRと一致するように、更新推定大気圧HPACALの算出を行う。
図18は、図17の構成に対応する大気圧推定処理のフローチャートである。図18の処理は、図11の処理のステップS24,S28,S41,及びS29aをそれぞれステップS24a,28b,S41b,及びステップS29cに変更し、ステップS43を追加したものである。
ステップS24aでは、推定スロットル弁開度HTHに応じて図5(a)に示すKTHテーブルを検索し、開口面積流量関数値KTHaを算出する。
ステップS28bでは、下記式(1c)に開口面積流量関数値KTHa,圧力比流量関数値FHPBPA,吸気温パラメータRRTA,遅延推定大気圧HPAD,及び回転数補正係数KTHNEを適用し、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHbを算出する。
HGAIRTHb=
KC×HPAD×KTHa×FHPBPA×KTHNE/RRTA
(1c)
ステップS43では、図19に示すHGATTHS算出処理を実行し、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを算出する。図19の処理が図17のTHS遅れ補正部60に対応する。
ステップS41bでは、推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHに代えて、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを用いてAFS推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSbを算出する。
ステップS29cでは、ステップS41bで算出されるAFS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATAFSbから吸入空気流量GAIRを減算することにより、流量偏差DGAIRを算出する。
図19のステップS71では、下記式(43)により遅れ推定スロットル弁開度HTHSを算出する。式(43)は、スロットル弁開度センサ4を一次遅れ系モデルで近似する式である。式(43)の係数A3,B3は、下記式(44)及び(45)により算出され、式(44)及び(45)のなまし係数C3は、実験に基づいて設定される。
HTHS=A3×HTH(k)+A3×HTH(k-1)
+B3×HTHS(k-1) (43)
A3=C3/(2+C3) (44)
B3=(2−C3)/(2+C3) (45)
ステップS72では、スロットル弁開度THに応じて図5(a)に示すKTHテーブルを検索し、開口面積流量関数値KTH(TH)を算出する。ステップS73では、遅れ推定スロットル弁開度HTHSに応じて図5(a)に示すKTHテーブルを検索し、開口面積流量関数値KTH(HTHS)を算出する。
ステップS74では、開口面積流量関数値KTH(TH)及びKTH(HTHS)を、下記式(46)に適用し、THS遅れ補正係数KHTHを算出する。
KHTH=KTH(TH)/KTH(HTHS) (46)
ステップS75では、THS遅れ補正係数KHTH及び推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHbを、下記式(47)に適用し、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを算出する。
HGATTHS=KHTH×HGAIRTHb (47)
図19の処理により、スロットル弁開度センサ4の検出遅れ特性(一次遅れ特性)に応じて推定スロットル弁通過空気流量HGAIRTHbが補正され、THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSが算出される。
THS補正推定スロットル弁通過空気流量HGATTHSを用いて、推定大気圧HPAの更新を行うことにより、推定大気圧HPAの推定精度をさらに高めることができる。
本実施形態では、図19の処理が開度検出遅れ補正手段に相当し、図18のステップS41bが流量検出遅れ補正手段に相当する。
[他の変形例]
上述した実施形態では、スロットル弁を備える機関に本発明を適用したが、スロットル弁が設けられておらず、吸気弁のリフト量及び/または開角を連続的に変化させることにより、吸入空気流量の制御する機関にも本発明を適用することができる。その場合には、筒内圧センサを設け、検出吸気圧に代えて検出筒内圧を使用する。また吸気弁が吸気絞り弁に相当する。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用が可能である。
1 内燃機関
3 スロットル弁(吸気絞り弁)
4 スロットル弁開度センサ(絞り弁開度検出手段)
5 電子制御ユニット(大気圧推定手段、流量推定手段、更新手段、第1なまし処理手段、第2なまし処理手段、流量検出遅れ補正手段、圧力検出遅れ補正手段、開度検出遅れ補正手段)
8 吸気圧センサ(吸気圧検出手段)
13 吸入空気流量センサ(吸気絞り弁通過空気流量検出手段)
32 車速センサ(車速検出手段)

Claims (16)

  1. 内燃機関の制御パラメータの算出に適用する制御用大気圧を推定する大気圧推定手段を備える大気圧推定装置において、
    前記機関の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
    前記機関の吸気絞り弁を通過する空気の流量を検出する吸気絞り弁通過空気流量検出手段と、
    前記吸気絞り弁の開度を検出する絞り弁開度検出手段とを備え、
    前記大気圧推定手段は、
    流量推定大気圧、前記吸気圧、及び前記吸気絞り弁開度に基づいて、推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する流量推定手段と、
    前記推定吸気絞り弁通過空気流量が、検出される吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、推演算用大気圧を更新する更新手段と
    前記更新手段により更新された推定演算用大気圧のなまし処理を行うことにより、第1なまし推定大気圧を算出する第1なまし処理手段と、
    前記第1なまし推定大気圧のなまし処理を行うことにより、第2なまし推定大気圧を算出する第2なまし処理手段とを有し、
    前記流量推定手段は、前記第1なまし推定大気圧を前記流量推定用大気圧として用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    前記大気圧推定手段は、前記第2なまし推定大気圧を前記制御用大気圧として算出することを特徴とする大気圧推定装置。
  2. 前記大気圧推定手段は、前記流量推定大気圧の初期値として、前記機関の前回停止時点から前記機関の始動が完了する時点までの期間中に検出された吸気圧を適用する請求項1の大気圧推定装置。
  3. 前記大気圧推定手段は、前記吸気圧が前記推定演算用大気圧より高いときは、前記推定演算用大気圧を該吸気圧に設定する請求項1または2の大気圧推定装置。
  4. 前記機関により駆動される車両の車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記更新手段は、前記車速が所定車速以下であるときは、前記推定演算用大気圧の更新を停止する請求項1から3の何れか1項の大気圧推定装置。
  5. 前記機関により駆動される車両の車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記更新手段は、前記車速が所定車速以下であるときは、前記推定演算用大気圧の更新速度を低下させる請求項1から3の何れか1項の大気圧推定装置。
  6. 前記大気圧推定手段は、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する流量検出遅れ補正手段を有し、
    前記更新手段は、前記補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新を行う請求項1からの何れか1項の大気圧推定装置。
  7. 前記大気圧推定手段は、前記吸気圧検出手段の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する圧力検出遅れ補正手段と、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、前記第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する流量検出遅れ補正手段とを有し、
    前記流量推定手段は、前記吸気圧の推定値を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    前記更新手段は、前記第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新を行う請求項1からの何れか1項の大気圧推定装置。
  8. 前記大気圧推定手段は、前記吸気絞り弁開度検出手段の検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する開度検出遅れ補正手段と、前記吸気絞り弁通過空気流量検出手段の検出遅れ特性に応じて、前記第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出する流量検出遅れ補正手段とを有し、
    前記流量推定手段は、前記吸気絞り弁開度の推定値を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    前記更新手段は、前記第補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新を行う請求項1からの何れか1項の大気圧推定装置。
  9. 内燃機関の制御パラメータの算出に適用する制御用大気圧を推定する大気圧推定方法において、
    a)前記機関の吸気圧を吸気圧センサにより検出し、
    b)前記機関の吸気絞り弁を通過する空気の流量を空気流量センサにより検出し、
    c)前記吸気絞り弁の開度を絞り弁開度センサにより検出し、
    d)流量推定大気圧、検出される吸気圧及び吸気絞り弁開度に基づいて、推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    e)前記推定吸気絞り弁通過空気流量が、検出される吸気絞り弁通過空気流量と一致するように演算用大気圧を更新し、
    f)更新された推定演算用大気圧のなまし処理を行うことにより、第1なまし推定大気圧を算出し、
    g)前記第1なまし推定大気圧のなまし処理を行うことにより、第2なまし推定大気圧を算出するステップを備え、
    前記ステップd)では、前記第1なまし推定大気圧を前記流量推定用大気圧として用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、前記ステップd)からf)を繰り返し実行し、前記第2なまし推定大気圧を前記制御用大気圧として算出することを特徴とする大気圧推定方法
  10. 前記流量推定大気圧の初期値として、前記機関の前回停止時点から前記機関の始動が完了する時点までの期間中に検出された吸気圧が適用される請求項の大気圧推定方法。
  11. 前記吸気圧が前記推定演算用大気圧より高いときは、前記推定演算用大気圧が該吸気圧に設定される請求項または1の大気圧推定方法。
  12. )前記機関により駆動される車両の車速を検出するステップを備え、
    前記車速が所定車速以下であるときは、前記推定演算用大気圧の更新が停止される請求項から1の何れか1項の大気圧推定方法。
  13. )前記機関により駆動される車両の車速を検出するステップを備え、
    前記車速が所定車速以下であるときは、前記推定演算用大気圧の更新速度が低減される請求項から1の何れか1項の大気圧推定方法。
  14. 前記ステップd)は、
    i)前記空気流量センサの検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出するステップを含み、
    前記ステップe)では、前記補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新が行われる請求項から1の何れか1項の大気圧推定方法。
  15. 前記ステップd)は、
    j)前記吸気圧センサの検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    k)前記空気流量センサの検出遅れ特性に応じて、前記第1補正推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出するステップを含み、
    前記ステップd)では、前記吸気圧の推定値を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、
    前記ステップe)では、前記第2補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新が行われる請求項から1の何れか1項の大気圧推定方法。
  16. 前記ステップd)は、
    l)前記絞り弁開度センサの検出遅れ特性に応じて、前記推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出し、
    m)前記空気流量センサの検出遅れ特性に応じて、前記第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を補正することにより、第補正推定吸気絞り弁通過空気流量を算出するステップを含み、
    前記ステップd)では、前記吸気絞り弁開度の推定値を用いて前記推定吸気絞り弁通過空気流量が算出され、
    前記ステップe)では、前記第補正推定吸気絞り弁通過空気流量が検出吸気絞り弁通過空気流量と一致するように、前記推定演算用大気圧の更新が行われる請求項から1の何れか1項の大気圧推定方法。
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