JP5289843B2 - 生体関連分子の相互作用を検出するための方法及びそれに用いる担体支持部材 - Google Patents

生体関連分子の相互作用を検出するための方法及びそれに用いる担体支持部材 Download PDF

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本発明は、生体関連分子が固定化された担体を用いて生体関連分子の相互作用を検出する方法及びそれに使用するための担体支持部材に関する。
ゲノム解析の進展により、種々の生物の生理反応に関与する生体関連分子が解明されてきた。これら生体関連分子には、DNA、蛋白質、糖鎖、細胞などがあり、機能や構造等が解明されたものは、創薬や臨床検査、食品検査、環境検査などの各種産業用途に利用される。
臨床検査を始めとする検査では、以下の方法が一般的によく採用される。すなわち、検出したい生体関連分子(以下、アナライトと呼称する)と特異的に結合するプローブ分子(以下、リガンドと呼称する)を担体上に固定したデバイスに検体を接触させると、検体にアナライトが存在する場合、リガンドと結合してアナライトが担体上に捕捉されるので、この補足されたアナライトが検出される。
上記のような検査方法においても、近年、高速化、自動化が求められ、数百〜数万の生体関連分子を同時に網羅的に計測する検出方法が要望されるようになり、生体関連分子固定の集積化技術、いわゆる、MEMS技術を用いたデバイス設計が可能となり、いわゆるマイクロアレイとして、創薬研究やバイオ研究における網羅的解析に用いられている。
デバイスとしてのマイクロアレイは、担体上に固定されるプローブ分子の種類により、DNAマイクロアレイ(DNAチップとも呼ばれる)、蛋白質マイクロアレイ(蛋白質チップとも呼ばれる)、細胞マイクロアレイ(細胞チップとも呼ばれる)等がある。
解析は、マイクロアレイ上に、例えば、蛍光物質で予め蛍光標識を行なった検体を接触させ、その後にマイクロアレイを洗浄してから蛍光物質が発する蛍光シグナルを検出測定することにより検体に含まれるアナライトを同定又は定量する(特許文献1)。
DNAチップ等のマイクロアレイは、通常、スライドガラス様の大きさで、専らその上に検体を垂らしプレパラートで覆い反応させる。今後は用途に応じてマイクロアレイを大量に自動処理する必要がある。その場合、マイクロアレイの小型化が望まれ、さらに小型化したマイクロアレイを自動で処理するための効率的な手段の開発が望まれる。
特表2006−515065号公報
本発明者らは、小型化したマイクロアレイを自動で処理するために、マイクロアレイを支持部材に固定化し、その少なくとも担体固定化部を反応液に浸漬して相互作用を行い、担体に励起光を照射して相互作用の検出を試みたところ、担体に照射した励起光が担体周辺で反射してノイズとなるため、良好な検出が妨げられることを見出した。
従って、本発明の課題は、小型化したマイクロアレイの自動処理において検出時のノイズを低下させることである。
本発明者らは、担体支持部材において、担体固定部を底面と傾斜面とを有する凹部とし、凹部の底面に担体を配置することにより、励起光の反射が抑制されノイズが低下することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)生体関連分子が固定化された担体を用いた生体関連分子の相互作用の検出に使用するための、担体が固定化された担体支持部材であって、担体固定部が底面と傾斜面とを有する凹部であり、担体が凹部の底面に配置されている、前記担体支持部材。
(2)担体固定部の傾斜面が鏡面仕上げされている、(1)記載の担体支持部材。
(3)担体固定部の傾斜面の表面粗さが10μm以下である、(2)記載の担体支持部材。
(4)担体が担体固定部の底面の80%以上を覆うように配置されている、(1)〜(3)のいずれか記載の担体支持部材。
(5)担体固定部の傾斜面と底面とのなす角度が75°以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の担体支持部材。
(6)担体固定部の先端部側の傾斜面から先端部まで廃液溝が形成されている、(1)〜(5)のいずれかに記載の担体支持部材。
(7)生体関連分子が固定化された担体を用いて生体関連分子の相互作用を検出する方法であって、担体が固定化された担体支持部材の少なくとも担体固定部を反応液に浸漬し、担体上の生体関連分子と反応液中の蛍光標識された生体関連分子とを相互作用させる相互作用工程、担体を洗浄することにより、担体に固定化された生体関連分子と相互作用しなかった生体関連分子を除去する洗浄工程、および担体に励起光を照射し、検出器で蛍光を検出する検出工程を含み、担体固定部が底面と傾斜面とを有する凹部であり、担体が凹部の底面に配置されている、前記方法。
(8)担体固定部の傾斜面が鏡面仕上げされている、(7)記載の方法。
(9)担体固定部の傾斜面の表面粗さが10μm以下である、(8)記載の方法。
(10)担体が担体固定部の底面の80%以上を覆うように配置されている、(7)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)担体固定部の傾斜面と底面とのなす角度が75°以下である、(7)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)担体固定部の先端部側の傾斜面から先端部まで廃液溝が形成されている、(7)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)検出器が結像光学系の検出器である、(7)〜(12)のいずれかに記載の方法。
(14)励起光をスリットを介して照射する、(7)〜(13)のいずれかに記載の方法。
(15)励起光を担体表面に対して斜めに照射する、(7)〜(14)のいずれかに記載の方法。
本発明により、小型化したマイクロアレイの自動処理において検出時のノイズを低下させることができ、それにより生体関連分子間相互作用の良好な検出が可能になる。
本発明において、生体関連分子には、DNA及びRNAなどの核酸、ペプチド、糖鎖及び細胞、これらの複合体、並びにこれらとその他の分子との複合体などが包含される。本発明において、ペプチドには、オリゴペプチド、ポリペプチド及びタンパク質が包含される。担体に固定化される生体関連分子が、ペプチドである場合、通常1〜1000kDa、好ましくは1〜200kDaのペプチドが好適である。また、担体に固定化される生体関連分子が核酸である場合、通常3〜5000塩基、好ましくは10〜1000塩基の核酸が好適である。また、担体に固定化する生体関連分子が糖鎖である場合、通常1〜100糖、好ましくは1〜30糖の糖鎖が好適である。本発明において、生体関連分子は、好ましくは核酸、より好ましくはDNAである。
生体関連分子の相互作用は、好ましくは生体関連分子間の特異的な相互作用をさし、例えば、タンパク質間の相互作用、タンパク質とペプチドの相互作用、核酸間の相互作用、タンパク質と核酸の相互作用、タンパク質と化合物との相互作用などが包含される。より具体的には、核酸相補鎖間のハイブリダイゼーション、抗原と抗体又はその断片との反応、酵素と基質又は阻害剤の結合反応、リガンドとレセプターの結合反応、アビジンとビオチンの結合反応、核酸と転写因子の結合反応、細胞接着因子の結合反応、糖鎖とタンパク質の結合反応、脂肪鎖とタンパク質の結合反応、リン酸基とタンパク質の結合反応、補欠因子とタンパク質の結合反応などが挙げられる。
本発明は、生体関連分子が固定化された担体(マイクロアレイと称する場合もある)を用いた生体関連分子の相互作用の検出において、担体が固定化された担体支持部材であって、担体固定部が底面と傾斜面とを有する凹部であり、担体が凹部の底面に配置されている担体支持部材を用いることを特徴とする。本発明の検出方法においては、上記担体支持部材を用い、担体支持部材の少なくとも担体固定部を反応液に浸漬し、担体上の生体関連分子と反応液中の蛍光標識された生体関連分子とを相互作用する相互作用工程、担体を洗浄することにより、担体に固定化された生体関連分子と相互作用しなかった生体関連分子を除去する洗浄工程、ならびに担体に励起光を照射して検出器で蛍光を検出する検出工程を実施する。
担体支持部材において、底面と傾斜面とを有する凹部を設け、凹部の底面に担体を配置することにより、担体支持部材の担体周囲は傾斜面となるため、担体に向けて照射された励起光のうち、担体周囲に照射された光が検出器に向けて直接反射することを防止できる。そして、励起光の反射によるノイズを低減することができる。
担体固定部の傾斜面と底面とのなす角度は、好ましくは75°以下、より好ましくは45°以下とする。傾斜面と底面とのなす角度とは、底面の延長線と傾斜面と間の角度であって、空間側ではなく担体支持部材が存在する側の角度をさす。例えば、図1において15で表される角度をさす。
担体固定部の傾斜面は、鏡面仕上げされていることが好ましい。担体固定部の底面も鏡面仕上げされていることがより好ましい。鏡面仕上げにより傾斜面および/または底面の表面粗さが、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは1μm以下となっていることが好ましい。担体支持部材の担体周辺を鏡面仕上げして表面を滑らかにすることにより、担体周辺に照射された励起光の拡散反射を低減し、検出器におけるノイズを低減することができる。
担体は、担体固定部の底面の80%以上、好ましくは90%、より好ましくは95%を覆うように配置されていることが好ましい。担体固定部の底面の大部分を担体で覆うように配置することで、担体周辺の底面における励起光の反射を抑制することができる。
本発明の担体支持部材の実施形態について、図面を参照することにより説明する。
図1に本発明の担体支持部材の一実施形態の側面図を示す。図1に示されるように、担体固定部11は底面12および傾斜面13を有する凹部であり、凹部の底面12に担体14が固定化されている。図2に本発明の担体支持部材の一実施形態の正面図を示す。図2においても同様であり、担体固定部11は底面12および傾斜面13を有する凹部であり、凹部の底面12に担体14が固定化されている。
担体上の生体関連分子と反応液中の蛍光標識された生体関連分子とを相互作用させる相互作用工程においては、例えば、蛍光標識された生体関連分子を含む反応液を容器に収容させ、担体支持部材の少なくとも担体固定部を容器に挿入することにより、担体と反応液とを接触させ、担体上の生体関連分子と反応液中の蛍光標識された生体関連分子とを相互作用させることができる。反応液として核酸増幅産物を収容させてもよい。相互作用工程においては、容器を加熱することにより反応液を加熱し、相互作用反応を促進することが好ましい。
担体を洗浄することにより担体に固定化された生体関連分子と相互作用しなかった生体関連分子を除去する洗浄工程においても同様に、容器に洗浄液を収容し、相互作用後に担体支持部材をこれに挿入することにより、洗浄を行うことができる。容器を使用せず、担体支持部材に固定された担体に洗浄液を直接噴霧してもよい。
洗浄工程の後、担体に励起光を照射し、検出器で蛍光を検出する検出工程を実施する。
本発明では、検出器として結像光学系の検出器を用いることが好ましい。結像光学系の検出器は、励起光を担体に照射し、得られる蛍光の強度を検出するものである。結像光学系の検出器は、通常、励起光を照射するためのレーザー、目的の波長の蛍光のみを透過させる蛍光フィルター、蛍光フィルターを透過した蛍光を検出するための光検出部(例えば、CCDカメラ)を有する。本発明では、通常、レーザーで一度に担体全体に斜めに励起光を照射し、担体の正面から蛍光を検出する。励起光を担体に対して斜めに照射するとは、担体表面とレーザー光のなす角度が、90°未満であることをさし、担体表面とレーザー光のなす角度(小さい方の角度)が、通常、30〜70°、好ましくは40〜60°の角度となるように照射する。結像光学系の検出器では、担体の全面にレーザーを走査させる必要がなく、検出を短時間で実施することができる。一度に担体全体に励起光を照射するため、生体関連分子を固定化する担体としては、比較的サイズの小さいもの、例えば、寸法が10mm以下、好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下の担体、最も好ましくは1〜5mm四方の担体を用いる。
励起光は、スリットを介して担体に照射することが好ましい。スリットにより、励起光が担体表面以外の部分になるべく照射されないようにすることで、励起光の反射によるノイズを低減することができる。
本発明では、生体関連分子の相互作用後に、担体に固定化された生体関連分子と相互作用しなかった生体関連分子を除去する洗浄工程において、潮解性の物質を含む洗浄液を用いることにより、担体を乾燥させることなくそのまま担体に励起光を照射し、検出器で蛍光を検出することができる。生体関連分子の相互作用及び洗浄では塩を含む溶液が使用されることから、担体を乾燥させると塩による乾燥ムラが発生し、乾燥ムラによる散乱光が強く、正確な検出が困難な場合がある。特に、結像光学系の検出器においては、乾燥ムラによる散乱光が強く、走査型検出器と比較して、正確な検出が非常に難しい場合があるが、潮解性物質を含む洗浄液を用いて乾燥させずに検出を行えば、乾燥ムラによる散乱光の発生を抑制できる。
潮解性物質は、生体関連分子の相互作用を阻害しないものであれば、特に制限されないが、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、炭酸カリウム、臭化ナトリウムなどのアルカリ金属塩などが挙げられる。洗浄液における潮解性物質の濃度は、通常0.01〜3.0mol/l、好ましくは0.05〜1.0mol/l、さらに好ましくは0.2〜0.5mol/lである。
本発明の担体支持部材には、その先端部側の担体固定部の傾斜面から先端部まで廃液溝が形成されていることが好ましい。例えば図3に示すように、先端部側の傾斜面13bから先端部17まで廃液溝16が形成されていることにより、担体固定部に残留しうる反応液を、効率よく廃液することができる。担体支持部材の先端部17をろ紙と接触させることにより、より効率的に廃液することができる。例えば、潮解性の物質を含む洗浄液を用いる場合、担体固定部が液溜りのような状態になっていては正確な測定ができないが、廃液溝を設けることにより液溜りの形成を防止できる。
生体関連分子を固定化する担体の材料としては、当技術分野で公知のものを使用でき、特に制限されない。例えば、白金、白金黒、金、パラジウム、ロジウム、銀、水銀、タングステン及びそれらの化合物などの貴金属、及びグラファイト、カーボンファイバーに代表される炭素などの導電体材料;単結晶シリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素などに代表されるシリコン材料、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)などに代表されるこれらシリコン材料の複合素材;ガラス、石英ガラス、アルミナ、サファイア、セラミクス、フォルステライト、感光性ガラスなどの無機材料;ポリエチレン、エチレン、ポリプロビレン、環状ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエンスチレン共重合体、ポリフェニレンオキサイド及びポリスルホンなどの有機材料等が挙げられる。
本発明においては、担体として、好ましくは表面にカーボン層と化学修飾基とを有する担体を用いる。表面にカーボン層と化学修飾基とを有する担体には、基板の表面にカーボン層と化学修飾基とを有するもの、及びカーボン層からなる基板の表面に化学修飾基を有するものが包含される。基板の材料としては、当技術分野で公知のものを使用でき、特に制限されず、上述の担体材料と同様のものを使用できる。
本発明は、微細な平板状の構造を有する担体に対し好適に用いられる。微細な平板状の構造の担体を製造しやすいことから、シリコン材料や樹脂材料からなる基板を用いるのが好ましく、特に単結晶シリコンからなる基板の表面にカーボン層及び化学修飾基を有する担体がより好ましい。単結晶シリコンには、部分部分でごくわずかに結晶軸の向きが変わっているものや(モザイク結晶と称される場合もある)、原子的尺度での乱れ(格子欠陥)が含まれているものも包含される。
基板上に形成させるカーボン層としては、特に制限されないが、合成ダイヤモンド、高圧合成ダイヤモンド、天然ダイヤモンド、軟ダイヤモンド(例えば、ダイヤモンドライクカーボン)、アモルファスカーボン、炭素系物質(例えば、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ)のいずれか、それらの混合物、又はそれらを積層させたものを用いることが好ましい。また、炭化ハフニウム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化トリウム、炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、炭化クロム、炭化バナジウム等の炭化物を用いてもよい。ここで、軟ダイヤモンドとは、いわゆるダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond Like Carbon)等の、ダイヤモンドとカーボンとの混合体である不完全ダイヤモンド構造体を総称し、その混合割合は、特に限定されない。カーボン層は、化学的安定性に優れておりその後の化学修飾基の導入や生体関連分子との結合における反応に耐えることができる点、生体関連分子と静電結合によって結合できるためその結合が柔軟性を持っている点において有利である。また、生体関連分子との結合反応において、非特異的吸着が少ない点においても有利である。前記のとおり基板自体がカーボン層からなる担体を用いてもよい。
本発明においてカーボン層の形成は公知の方法で行うことができる。例えば、マイクロ波プラズマCVD(Chemical vapor deposit)法、ECRCVD(Electric cyclotron resonance chemical vapor deposit)法、ICP(Inductive coupled plasma)法、直流スパッタリング法、ECR(Electric cyclotron resonance)スパッタリング法、イオン化蒸着法、アーク式蒸着法、レーザー蒸着法、EB(Electron beam)蒸着法、抵抗加熱蒸着法などが挙げられる。
高周波プラズマCVD法では、高周波によって電極間に生じるグロー放電により原料ガス(メタン)を分解し、基板上にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)層を合成する。イオン化蒸着法では、タングステンフィラメントで生成される熱電子を利用して、原料ガス(ベンゼン)を分解・イオン化し、バイアス電圧によって基板上にカーボン層を形成する。水素ガス1〜99体積%と残りメタンガス99〜1体積%からなる混合ガス中で、イオン化蒸着法によりDLC層を形成してもよい。
アーク式蒸着法では、固体のグラファイト材料(陰極蒸発源)と真空容器(陽極)の間に直流電圧を印加することにより真空中でアーク放電を起こして陰極から炭素原子のプラズマを発生させ蒸発源よりもさらに負のバイアス電圧を基板に印加することにより基板に向かってプラズマ中の炭素イオンを加速しカーボン層を形成することができる。
レーザー蒸着法では、例えばNd:YAGレーザー(パルス発振)光をグラファイトのターゲット板に照射して溶融させ、ガラス基板上に炭素原子を堆積させることによりカーボン層を形成することができる。
基板の表面にカーボン層を形成する場合、カーボン層の厚さは、通常、単分子層〜100μm程度であり、薄すぎると下地基板の表面が局部的に露出する可能性があり、逆に厚くなると生産性が悪くなるので、好ましくは2nm〜1μm、より好ましくは5nm〜500nmである。
カーボン層が形成された基板の表面に化学修飾基を導入することにより、生体関連分子を担体に強固に固定化できる。導入する化学修飾基は、当業者であれば適宜選択することができ、特に制限されないが、例えば、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、ホルミル基、ヒドロキシル基、金属キレート、及び活性エステル基が挙げられる。
アミノ基の導入は、例えば、カーボン層をアンモニアガス中で紫外線照射することにより又はプラズマ処理することにより実施できる。又は、カーボン層を塩素ガス中で紫外線を照射して塩素化し、さらにアンモニアガス中で紫外線照射することにより実施できる。又は、メチレンジアミン、エチレンジアミンで等の多価アミン類ガス中を、塩素化したカーボン層と反応させることによって実施することもできる。
カルボキシル基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に適当な化合物を反応させることにより実施できる。カルボキシル基を導入するために用いられる化合物としては、例えば、式:X−R−COOH(式中、Xはハロゲン原子、Rは炭素数10〜12の2価の炭化水素基を表す。)で示されるハロカルボン酸、例えばクロロ酢酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸、3−クロロアクリル酸、4−クロロ安息香酸;式:HOOC−R−COOH(式中、Rは単結合又は炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。)で示されるジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、トリメリット酸、ブタンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;式:R−CO−R−COOH(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜12の2価の炭化水素基、Rは炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。)で示されるケト酸又はアルデヒド酸;式:X−OC−R−COOH(式中、Xはハロゲン原子、Rは単結合又は炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。)で示されるジカルボン酸のモノハライド、例えばコハク酸モノクロリド、マロン酸モノクロリド;無水フタル酸、無水コハク酸、無水シュウ酸、無水マレイン酸、無水ブタンテトラカルボン酸などの酸無水物が挙げられる。
エポキシ基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に適当な多価エポキシ化合物を反応させることによって実施できる。あるいは、カーボン層が含有する炭素=炭素2重結合に有機過酸を反応させることにより得ることができる。有機過酸としては、過酢酸、過安息香酸、ジペルオキシフタル酸、過ギ酸、トリフルオロ過酢酸などが挙げられる。
ホルミル基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に、グルタルアルデヒドを反応させることにより実施できる。
ヒドロキシル基の導入は、例えば、前記のように塩素化したカーボン層に、水を反応させることにより実施できる。
活性エステル基は、エステル基のアルコール側に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応を活性化するエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味する。エステル基のアルコール側に、電子求引性の基を有し、アルキルエステルよりも活性化されたエステル基である。活性エステル基は、アミノ基、チオール基、水酸基等の基に対する反応性を有する。さらに具体的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、シアノメチルエステル、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。より具体的には、活性エステル基としては、たとえばp−ニトロフェニル基、N−ヒドロキシスクシンイミド基、コハク酸イミド基、フタル酸イミド基、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド基等が挙げられ、特に、N−ヒドロキシスクシンイミド基が好ましく用いられる。
活性エステル基の導入は、例えば、前記のように導入したカルボキシル基を、シアナミドやカルボジイミド(例えば、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド)などの脱水縮合剤とN−ヒドロキシスクシンイミドなどの化合物で活性エステル化することにより実施できる。この処理により、アミド結合を介して炭化水素基の末端に、N−ヒドロキシスクシンイミド基等の活性エステル基が結合した基を形成することができる(特開2001−139532)。
DNA及びRNA等の核酸を固定化する場合は、アミノ基、エポキシ基、カルボジイミド基、ホルミル基又は活性エステル基を導入するのが好ましい。ポリペプチドを固定化する場合は、アミノ基、カルボジイミド基、エポキシ基、ホルミル基、金属キレート又は活性エステル基を導入するのが好ましい。金属キレートを導入した担体を使用すると、ポリヒスチジン配列等の金属イオンと親和性のある標識を有するポリペプチドを効果的かつ安定に固定化することができる。
本発明の担体に生体関連分子を固定化する方法は、特に制限されない。例えば、生体関連分子をバッファーに溶解して溶液を作成し、これに上記のような担体を浸漬することによって、担体表面に生体関連分子を固定化することができる。浸漬は、通常、0〜98℃、好ましくは4℃〜50℃で、通常、1分〜24時間、好ましくは10分〜1時間行う。この場合、一定時間浸漬した後、担体を洗浄することによって、固定化されていない生体関連分子を除去することができる。また、スポッターといわれる装置を使用することによって、多種類の生体関連分子を担体の表面に固定化できる。スポッターを用いる場合には、例えば、スポッターで生体関連分子溶液を担体上にスポットした後、加熱したオーブン中で一定時間ベーキングを行い、その後洗浄によって固定していない分子を除去する。スポッター装置を用いることにより他種類の生体関連分子を担体上の異なる位置に固定化できるため一度に多数の試験を実施することができる。
(実施例1)
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
3mm角のシリコン基板にイオン化蒸着法を用いて、下記の条件で2層のDLC層の製膜を行った。
Figure 0005289843
得られた表面にDLC層を有するシリコン基板上に、下記の条件でアンモニアプラズマを用いて、アミノ基を導入した。
Figure 0005289843
140mM 無水コハク酸及び0.1M ホウ酸ナトリウムを含む1−メチル−2−ピロリドン溶液に30分間浸漬し、カルボキシル基を導入した。0.1M リン酸カリウムバッファー、0.1M 1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド、20mM N−ヒドロキシスクシイミドを含む溶液に30分間浸漬し、活性化を行い、シリコン基板表面にDLC層及び化学修飾基としてのN−ヒドロキシスクシイミド基を有する担体を得た。
DNAプローブをSol.6(東洋鋼鈑製)で10μMに溶解し、担体上にスポットした。80℃で1時間、ベーキングを行い、2×SSC/0.2%SDSで洗浄した後、超純水で洗浄し、遠心乾燥を行うことにより、担体にDNAプローブを固定化した。上記プローブとハイブリダイズする領域をPCRで増幅した。標識は、CyDyeを用いて行った。PCR溶液の組成は以下のとおりとした。得られたPCR産物30μlを、ハイブリダイズ溶液(4×SSC/0.2%SDS溶液)30μlに溶かして試料を調製し、容器に入れた。
図1及び2に示す担体支持部材および凹部を有しない担体支持部材に、上記で得られたDNAプローブを固定化した担体をそれぞれ固定化し、試料が入った容器にそれぞれ挿入した。担体支持部材を挿入後、55℃で2分間反応させ、2×SSC/0.2%SDSで1回、1N酢酸ナトリウム/0.5%tween20で1回、1N MgCl/0.5%tween20で1回洗浄した。冷却CCDカメラを用い、蛍光フィルター(Cy5用、エドモンド社製)を介して、担体上の相互作用した生体関連分子の蛍光標識を検出した。φ5mmのレーザー(640nm波長)を用いて、担体表面に対して50°の角度で励起光を照射した。結果を図4に示す。
図4(a)は、図1及び2に示す担体支持部材に担体を固定化した場合の検出結果を示し、図4(b)は、凹部を有しない担体支持部材に担体を固定化した場合の検出結果を示す。以上から、底面と傾斜面とを有する凹部に担体を固定化し、これに励起光を照射して相互作用を検出する場合は、凹部を有しない担体支持部材に担体を固定化して相互作用を検出する場合に比べて、励起光の反射が大幅に低減されることが示された。
本発明の一実施形態を示す。 本発明の一実施形態を示す。 本発明の一実施形態を示す。 (a)は、図1及び2に示す担体支持部材に担体を固定化して相互作用を検出した場合の検出結果を示し、(b)は、凹部を有しない担体支持部材に担体を固定化して相互作用を検出した場合の検出結果を示す。
符号の説明
11:担体固定部、12:担体固定部の底面、13:担体固定部の傾斜面、14:担体、15:傾斜面と底面とのなす角度、16:廃液溝、17:担体支持部材の先端部

Claims (8)

  1. 生体関連分子が固定化された担体を用いて生体関連分子の相互作用を検出する方法であって、
    担体が固定化された担体支持部材の少なくとも担体固定部を、反応液を収容した容器に挿入することにより反応液に浸漬し、容器を加熱することにより反応液を加熱し、担体上の生体関連分子と反応液中の蛍光標識された生体関連分子とを相互作用させる相互作用工程、
    担体を洗浄することにより、担体に固定化された生体関連分子と相互作用しなかった生体関連分子を除去する洗浄工程、および
    担体に励起光を照射し、結像光学系の検出器で蛍光を検出する検出工程
    を含み、
    担体固定部が底面と傾斜面とを有する凹部であり、担体が凹部の底面に配置されている、前記方法。
  2. 担体固定部の傾斜面が鏡面仕上げされている、請求項1記載の方法。
  3. 担体固定部の傾斜面の表面粗さが10μm以下である、請求項2記載の方法。
  4. 担体が担体固定部の底面の80%以上を覆うように配置されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 担体固定部の傾斜面と底面とのなす角度が75°以下である、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 担体固定部の先端部側の傾斜面から先端部まで廃液溝が形成されている、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 励起光をスリットを介して照射する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 励起光を担体表面に対して斜めに照射する、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
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