JP2005283351A - 蛋白質固定化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分な量、且つ安定した強度で蛋白質を固相担体表面に固定化する方法を提供すること。
【解決手段】 ポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を固相担体表面に接触させる工程、そして当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(II)を点着する工程を含むことを特徴とする方法。
【選択図】 図5
【解決手段】 ポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を固相担体表面に接触させる工程、そして当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(II)を点着する工程を含むことを特徴とする方法。
【選択図】 図5
Description
本発明は、固相担体表面への蛋白質の固定化方法に関する。
生物の示す種々の反応は、それに関与する生体内分子、特に蛋白質の相互作用によって引き起こされ、且つ制御されている。そのため、生体反応を分子レベルで理解するには、蛋白質の発現、翻訳後修飾(リン酸化、脱リン酸化等)のみならず、生体内分子の相互作用の解明が必要不可欠である。
近年、プロテオーム(ゲノムにより発現された蛋白質の完全なセット)の解析のために蛋白質の性質に関する大規模な研究が行われているが、これらの研究においては、蛋白質の発現量、翻訳後修飾や相互作用を解析して、健康状態及び発病状態において蛋白質発現レベルで発生している現象を明らかにすることが中心課題となっている。
一方、2003年までにヒトの全遺伝子の塩基配列を解明するヒトゲノム改革も格段に向上した処理能力を有する塩基配列解析システムの出現により、急ピッチで進行している。しかし、ゲノムの機能は塩基配列のみで決定されるわけではなく、蛋白質レベルでの解析も必要である。ゲノムの遺伝子上にコードされているすべての蛋白質が同時に発現しているわけではなく、臓器、組織、薬物投与の影響、時期、加齢や、疾患の種類によって、遺伝子発現の有無及びその量が異なり、これらを理解しなければ生命現象を理解したことにはならない。また、生体内蛋白質には、翻訳後修飾や高次立体構造のような不均一性が存在していて、これらによっても機能的影響を受けることがあることからも、生体内蛋白質の相互作用の研究が必要性である。
プロテオーム解析においては、蛋白質を高感度で分析する質量分析が発達してきている。この質量分析法においては、電気泳動ゲルからスポットを切り出し、還元やトリプシン消化処理を行った後、分解された蛋白質の分子量測定を行い、その結果をもとにデータベース検索を行うことを基礎として、蛋白質を同定している。この質量分析を改良したものとしては、MALDI-TOF MS(マトリクス支援イオン化-飛行時間型質量分析計)がある。
ここで、MALDIとは、試料分子をイオン化する試薬としてマトリクスを使用し、試料が備えられたマトリクス上にレーザ光を照射し、励起状態となったマトリクスからのエネルギーによって試料分子を蒸発させ、気相反応によって試料分子をイオン化する方法のことである。また、TOFとは、プレート上でイオン化された試料分子が、高真空のフライトチューブ内で自由飛行した後、プレートの反対側に設置された検出器に、低分子量の試料分子から順に到達するという性質を利用して、その到達時間の違いにより分子量を決定する方法のことである。
TOF型質量分析計と、プロテインチップとを組み合わせたSELDI(Surface Enhanced Laser Desorption/Ionization)プロテインチップシステムは、プロテオーム解析のための強力なツールを提供している。SELDIプロテインチップは、基板表面に化学修飾(陰イオン、陽イオン、疎水性、親水性、金属イオン等)、又は生化学修飾(抗体、レセプタ等)を施したチップであり、これまでに1基板あたり24スポットを有するものが開発されている。このシステムにおいては、チップ上で蛋白質と、蛋白質、DNA、種々の低分子量物質との相互作用を固相で行い、被解析物の蛋白質の分子量をTOF型質量分析計により測定する。その結果、細胞による蛋白質の発現量の相違や特定の蛋白質と他の物質との相互作用の解析、試料中の極微量物質の定量、翻訳後修飾や酵素活性の測定などを行うことができるものとなっている。斯かる方法においては、試料を標識する必要がなく、試料を1アットモルないし1フェムトモルのレベルで検出することが可能である。
プロテインチップとしては、表面がカルボキシデキストランで被覆された金膜表面に蛋白質を固定化したセンサーチップも存在する。センサーチップを用いる蛋白質-蛋白質相互作用の検出方法(主としてモノクローナル抗体のスクリーニングに利用されている)では、試料をカセット式のマイクロ流路系を介してチップ表面に添加し、蛋白質と試料分子の、二分子間の結合や解離に伴うチップ表面での質量変化を表面プラズモン共鳴(SPR)シグナルとして検出する。この方法においても、試料分子を標識する必要はない。
SELDIプロテインチップ及びセンサーチップは、一般的にいって、蛋白質と他の物質との相互作用が強い場合、たとえばリガンド-レセプター、抗原-抗体等の場合には有効であるが、弱い相互作用の検出には感度において問題がある。さらにSELDIプロテインチップ及びセンサーチップに関しての現在の技術では、多数の試料を同時に短時間で解析することは困難である。
そのため、蛋白質の相互作用を並列的、且つ大規模に解析するための蛋白質チップの技術開発が進行しつつある。蛋白質チップは、スライドガラス等の固相担体に多数の蛋白質分子を整列させて固定化したマイクロアレイであり、遺伝子の発現、変異、多型性等を同時に解析するのに非常に有用である。しかし、従来の蛋白質固定化技術では、蛋白質分子を担体に1分子づつ固定化する方法がとられているため、検出限界の問題あり、さらに固定化強度の問題もある。したがって、固相担体表面に十分な量で安定に蛋白質を固定化する方法が望まれている。
特開2001-242116号公報
特表2002-520618号公報
特表2002-520620号公報
コスターら(Koster H. et al.)、「ネイチャー・バイオテクノロジー」("Nature Biotechnol.")、1996年、14巻、pp.1123-1128
グリフィンら(Griffin T.J. et al.)、「ネイチャー・バイオテクノロジー」("Nature Biotechnol.")、1997年、15巻、pp.1368-1372
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、本発明者は上記課題に鑑み鋭意研究を進めたところ、固定化する蛋白質分子を固相担体表面上で3次元的な配置をとらせることにより、斯かる問題が克服されることを見出し、本発明を完成した。
本発明の蛋白質固定化方法は、ポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を固相担体表面に接触させる工程、そして当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(II)を点着する工程を含むことを特徴とする。
また本発明の蛋白質固定化方法は、ポリマーを溶解又は分散し溶液又は分散液(I’)を、固相担体表面に接触させる工程、そして当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を溶解又は分散した溶液又は分散液(II)を点着する工程を含むことを特徴とする。
更に本発明のポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を、固相担体表面に接触させる工程、そして当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を溶解又は分散した溶液又は分散液(II’)を点着させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の蛋白質固定化方法においては、前記接触工程の前に、前記固相担体表面を、前記架橋試薬と共有結合可能な官能基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を更に含むことが好ましい。
また本発明の蛋白質固定化方法においては、好ましくは前記のポリマーを、分子内に複数のアミノ基を有する。
本発明の蛋白質固定化方法においてはまた、前記の架橋剤が、前記蛋白質のN末端アミノ基及び/又はC末端アミノ基とも反応することが可能なものであることが好ましく、更により好ましくは、分子内に2以上のNHSエステルを含むものである。
本発明の蛋白質固定化方法においては、前記ポリマーがポリ-L-リジンであり、前記架橋剤が、DSS(Disuccinimidyl Suberate)であることが好ましい。
本発明の蛋白質固定化方法においては、前記ポリマーがポリ-L-リジンであり、前記架橋剤が、DSS(Disuccinimidyl Suberate)であることが好ましい。
本発明は更に、本発明の蛋白質固定化方法により蛋白質が固定化されたプロテインチップを提供する。
本発明の蛋白質固定化方法によれば、被固定化蛋白質を固相担体表面上で高次の構造をとらせることによって、十分な量で安定に蛋白質を固定化することができる。
図1乃至図5は、本発明の一の形態を示すものである。これらの図においては、ポリマーと、当該ポリマーを架橋する架橋試薬とを媒体に溶解又は分散した溶液又は分散液(I)を、予備処理を施しておいた蛋白質固定用の固相担体表面に接触させ、次に、固定化する蛋白質、ポリマー、及び架橋試薬を溶解又は分散した溶液(II)を、前記工程により溶液(I)と接触させておいた固相担体表面に接触させることによって、固相担体表面に3次元的(網目状)に蛋白質を固定化する方法が示されている。
(固相担体とその予備処理)
図1は、表面処理を施した固相担体表面100が示されている。この表面処理は、その固相担体の表面の特性に応じて行われる何れかの表面処理方法により行うことができる。本発明の実施に当たって好ましい、疎水性又は親水性に乏しい固定担体の例としては、透明なガラス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロース、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのポリマー類を挙げることができるが、固相担体としてはガラス及びシリコンが特に好ましい。これは表面処理の容易さや、蛍光スキャニング装置による解析の容易さのためである。更に、シリカ表面層を有するガラスも好適に利用することができる。
図1は、表面処理を施した固相担体表面100が示されている。この表面処理は、その固相担体の表面の特性に応じて行われる何れかの表面処理方法により行うことができる。本発明の実施に当たって好ましい、疎水性又は親水性に乏しい固定担体の例としては、透明なガラス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロース、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのポリマー類を挙げることができるが、固相担体としてはガラス及びシリコンが特に好ましい。これは表面処理の容易さや、蛍光スキャニング装置による解析の容易さのためである。更に、シリカ表面層を有するガラスも好適に利用することができる。
固相担体の大きさは、分析器に収容することのできる大きさであれば特に限定されることはないが、通常は0.5〜10cm X 0.5〜10cmの範囲である。また、厚さに関しては、100乃至2000μmの範囲にあることが好ましい。
固相担体の形状は、通常のアッセイ系においては板状であるが、アッセイ系の設計によっては、板状以外の形状、例えばビーズ状、管状や、棒状のものなどとすることも可能である。
固相担体の形状は、通常のアッセイ系においては板状であるが、アッセイ系の設計によっては、板状以外の形状、例えばビーズ状、管状や、棒状のものなどとすることも可能である。
固相担体がガラスである場合には、例えばシランカップリング剤101等を、当業者に知られる条件で使用してガラス表面の処理を行うことができる。より具体的には、固相担体を、シランカップリング剤に浸漬し、固相担体表面に当該シランカップリング剤を結合させ、適宜、固相担体を加熱して当該結合をより強固なものとする。表面処理は、このような操作により固相担体表面への蛋白質の固定化前に予め施しておくことによってもできるが、表面処理がすでになされている固相担体が入手できる場合は、それを利用することもできる。
表面処理を行うためのシランカップリング剤101中の官能基102は、後の工程で使用される溶液又は分散液(I)又は(I’)、及び溶液又は分散液(II)又は(II’)、特に溶液又は分散液(I)又は(I’)中に含まれるポリマー及び/又は架橋試薬と反応するものであることが好ましい。シランカップリング剤101中の官能基102の種類としては、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基を挙げることができるが、使用するポリマー及び架橋試薬に存在する官能基と共有結合可能なものであれば、これらに限定されず、当業者が目的に応じて適宜選択できるものである。
(第一工程)
図1に示されるように予備処理を施した固相担体表面100に対しては次に、ポリマー103と、当該ポリマー103を架橋する架橋試薬107とを媒体に溶解又は分散した溶液(I)を接触させる(図4参照)。ポリマー103と架橋試薬107とは、媒体に溶解又は分散させると反応して架橋する。この架橋反応は迅速に開始するものであることが望ましいが、製造工程によっては、触媒を添加するか、又は加熱処理や紫外線暴露によって反応を促進するようなものとすることも可能である。予備処理を施してある固相担体表面100に対して、ポリマー103と架橋試薬107を溶解又は分散した溶液(I)を接触させると、固相担体表面100に存在するシランカップリング剤中の官能基102(図4においては図示せず)と、架橋試薬107中の未反応の官能基との間で反応が生じ、3次元(網目状)構造をとった複合体110が形成される。なお、溶液(I)の固相担体表面100への接触は、当該技術分野で知られるスポッター装置などを利用して行うことができる。
図1に示されるように予備処理を施した固相担体表面100に対しては次に、ポリマー103と、当該ポリマー103を架橋する架橋試薬107とを媒体に溶解又は分散した溶液(I)を接触させる(図4参照)。ポリマー103と架橋試薬107とは、媒体に溶解又は分散させると反応して架橋する。この架橋反応は迅速に開始するものであることが望ましいが、製造工程によっては、触媒を添加するか、又は加熱処理や紫外線暴露によって反応を促進するようなものとすることも可能である。予備処理を施してある固相担体表面100に対して、ポリマー103と架橋試薬107を溶解又は分散した溶液(I)を接触させると、固相担体表面100に存在するシランカップリング剤中の官能基102(図4においては図示せず)と、架橋試薬107中の未反応の官能基との間で反応が生じ、3次元(網目状)構造をとった複合体110が形成される。なお、溶液(I)の固相担体表面100への接触は、当該技術分野で知られるスポッター装置などを利用して行うことができる。
(ポリマー)
本発明において使用するポリマー103は、その分子内において、固定化用蛋白質分子中の官能基と反応して共有結合する官能基104と、架橋試薬107中の官能基108と共有結合する官能基105とをそれぞれ2個以上有することが好ましい(図2及び図3参照)。これらが2個以上同一分子内に存在すると、一つのポリマーに対して複数の蛋白質を固定化することが可能となり、更に蛋白質が固定化されたポリマー同士が網目状等の3次元的な高次構造物を形成し、これによって本発明のプロテインチップの反応性が高まる。官能基104は、固定化用蛋白質106の側鎖、N末端アミノ基、C末端カルボキシル基と結合することができるものであり、尚且つ固定化蛋白質が自身と相互作用する物質(蛋白質、核酸等)との結合を阻害する等、悪影響を与えないものである必要がある。また、この条件を満たす限り、官能基105は、官能基104と同一種類のものとすることが可能である。
本発明において使用するポリマー103は、その分子内において、固定化用蛋白質分子中の官能基と反応して共有結合する官能基104と、架橋試薬107中の官能基108と共有結合する官能基105とをそれぞれ2個以上有することが好ましい(図2及び図3参照)。これらが2個以上同一分子内に存在すると、一つのポリマーに対して複数の蛋白質を固定化することが可能となり、更に蛋白質が固定化されたポリマー同士が網目状等の3次元的な高次構造物を形成し、これによって本発明のプロテインチップの反応性が高まる。官能基104は、固定化用蛋白質106の側鎖、N末端アミノ基、C末端カルボキシル基と結合することができるものであり、尚且つ固定化蛋白質が自身と相互作用する物質(蛋白質、核酸等)との結合を阻害する等、悪影響を与えないものである必要がある。また、この条件を満たす限り、官能基105は、官能基104と同一種類のものとすることが可能である。
また、ポリマー103は、加熱処理や紫外線暴露により固定化用蛋白質分子と共有結合するように、分子内にアルキル基109を有するものとすることができる(図2参照)。
本発明において使用することが可能なポリマー103の具体例としては、分子量が103乃至106の範囲のものであることが好ましい。この範囲を越えるものは、粘性が増大するために固定化用蛋白質分子の結合へ悪影響を及ぼすために好ましくない。より具体的には、親水性のポリマー、例えばポリ-L-リジン、ポリ-L-グルタミン酸等を挙げることができる。
(架橋試薬)
本発明において使用する架橋試薬107は、表面処理された固相担体表面100において、ポリマー103同士の3次元(網目状)構造体を構築するため、更にポリマー103及び固定化用蛋白質106との間にも同様に3次元(網目状)構造体を構築するために使用されるものであり、図3に示されるように主鎖109から分子表面に突出した官能基108を少なくとも2つ有するものとなっている。
本発明において使用する架橋試薬107は、表面処理された固相担体表面100において、ポリマー103同士の3次元(網目状)構造体を構築するため、更にポリマー103及び固定化用蛋白質106との間にも同様に3次元(網目状)構造体を構築するために使用されるものであり、図3に示されるように主鎖109から分子表面に突出した官能基108を少なくとも2つ有するものとなっている。
架橋試薬107中の官能基108の具体例としては、上述の条件を満たすものであれば特に限定されるものではないが、NHSエステル基、イミドエステル基、マレイミド基、を有するものを挙げることができる。架橋試薬の具体例としては、DSS(Disuccinimidyl Suberate)、SMCC(Succinimidyl 4-[M-maleimido methyl]-cyclohexane-1-carboxylate)等を挙げることができる。ポリマー103がポリ-L-リジンである場合には、架橋試薬107としてはDSS、SMCC等を使用することが好ましい。この場合、ポリ-L-リジン中のアミノ基がDSS中のNHSエステル基と反応して共有結合を生じる。
(ポリマーと架橋試薬との混合比)
溶液又は分散液(I)中におけるポリマー103と架橋試薬107との混合比は、これらの反応後においても、未反応の官能基が当該架橋試薬中に残存しているような比率とすることが望ましい。より具体的には、親水性ポリマーと架橋試薬の各官能基総数の比率は、1:2〜1:1000の範囲内であることが好ましい。(混合比の一般的な範囲と、本願発明において使用している「ポリLリジン-DSS」の組み合わせの場合の好ましい混合比率を記載することをお勧めいたします。親水性ポリマー一分子当たりの官能基数の違いによっても混合比率が変わってくると思いますので、一分子当たり官能基の数によって分類することが必要と思います)
溶液又は分散液(I)中におけるポリマー103と架橋試薬107との混合比は、これらの反応後においても、未反応の官能基が当該架橋試薬中に残存しているような比率とすることが望ましい。より具体的には、親水性ポリマーと架橋試薬の各官能基総数の比率は、1:2〜1:1000の範囲内であることが好ましい。(混合比の一般的な範囲と、本願発明において使用している「ポリLリジン-DSS」の組み合わせの場合の好ましい混合比率を記載することをお勧めいたします。親水性ポリマー一分子当たりの官能基数の違いによっても混合比率が変わってくると思いますので、一分子当たり官能基の数によって分類することが必要と思います)
溶液(I)においてポリマー103と架橋試薬107とを溶解又は分散させるのに使用する媒体としては、水、アルコール、及びジメチルスルホキシド、並びにこれらの中から選択した2種類以上のものの混合物等を挙げることができる。何れの媒体を使用するかは、当業者が目的に応じて容易に選択できるものである。
(第二工程)
上記第一工程の後、固定化用蛋白質分子106、ポリマー103、及び架橋試薬107を溶解又は分散した溶液又は分散液(II)を、固相担体表面100に点着させる工程を行う。この工程では、固定化用蛋白質分子106、ポリマー103、及び架橋試薬107を媒体中に溶解又は分散させると、上記の第一工程におけるように、これらは互いに反応して、ポリマー103、架橋試薬107、固定化用蛋白質分子106からなる3次元(網目)構造の複合体111が形成される(図5)。この反応は、第一工程と同様に、触媒等を介在させて行ったり、加熱したり、更にポリマーや架橋試薬中にアルキル鎖が存在する場合には、紫外線による処理を行って、架橋を更に行うことも可能である。このような、架橋を促進させるための加熱処理などは、溶液又は分散液(II)を固相担体表面に点着した後に行う。これらの操作の後、適宜、固相担体表面の洗浄を行い、結合しなかったポリマーや蛋白質分子等を除去する。洗浄には、溶液又は分散液の調製に使用した媒体と同じものを使用することが出来る。
上記第一工程の後、固定化用蛋白質分子106、ポリマー103、及び架橋試薬107を溶解又は分散した溶液又は分散液(II)を、固相担体表面100に点着させる工程を行う。この工程では、固定化用蛋白質分子106、ポリマー103、及び架橋試薬107を媒体中に溶解又は分散させると、上記の第一工程におけるように、これらは互いに反応して、ポリマー103、架橋試薬107、固定化用蛋白質分子106からなる3次元(網目)構造の複合体111が形成される(図5)。この反応は、第一工程と同様に、触媒等を介在させて行ったり、加熱したり、更にポリマーや架橋試薬中にアルキル鎖が存在する場合には、紫外線による処理を行って、架橋を更に行うことも可能である。このような、架橋を促進させるための加熱処理などは、溶液又は分散液(II)を固相担体表面に点着した後に行う。これらの操作の後、適宜、固相担体表面の洗浄を行い、結合しなかったポリマーや蛋白質分子等を除去する。洗浄には、溶液又は分散液の調製に使用した媒体と同じものを使用することが出来る。
図5の上部は、溶液又は分散液(II)中における蛋白質分子106、ポリマー103、及び架橋試薬107の構造的関係を示すものである。この図においては、蛋白質分子106がポリマー103と共有結合している構造体同士が、架橋試薬107により更に高次の構造体(複合体111)が形成されている。このようにして形成された複合体111(黒丸)は、溶液又は分散液(I)中の構成要素により形成された複合体110(白丸)と、溶液又は分散液(II)中の架橋試薬107の未反応の官能基を介し、超高次構造体を形成する(図5下部)。この超高次構造体は、溶液(I)の構成要素から構成される1の高次構造体につき、溶液又は分散液(II)の構成要素から構成される1又はn個(nは2以上)の高次構造体と結合している。
溶液又は分散液(II)に含まれる架橋試薬107の、溶液又は分散液中の割合(モル比)を調整することにより、複合体110の一つあたりの複合体111の量比に影響を与えることができる。
(固定化用蛋白質分子)
溶液又は分散液(II)に溶解又は分散させる固定化用蛋白質分子は、他の分子との相互作用を解析しようとするものであり、固定化蛋白質分子の固相担体表面への固定化は、102乃至105種類/cm2の範囲にあることが望ましい。1スポット当たりの固定化蛋白質分子の量は、1乃至10-15モルの範囲にあり、重量としては数μg以下であることが好ましい。固相担体表面におけるスポットの間隔は、スポットする溶液が水性ベースである場合には1.5mm以下であることが好ましく、より具体的には300μm未満の範囲にあることが好ましい。スポットする各ドットの大きさは、直径が300μm未満の範囲であればよく、スポットする溶液の量は、100pL乃至1μLの範囲にあることが好ましく、特に1乃至100nLの範囲にあることが好ましい。
溶液又は分散液(II)に溶解又は分散させる固定化用蛋白質分子は、他の分子との相互作用を解析しようとするものであり、固定化蛋白質分子の固相担体表面への固定化は、102乃至105種類/cm2の範囲にあることが望ましい。1スポット当たりの固定化蛋白質分子の量は、1乃至10-15モルの範囲にあり、重量としては数μg以下であることが好ましい。固相担体表面におけるスポットの間隔は、スポットする溶液が水性ベースである場合には1.5mm以下であることが好ましく、より具体的には300μm未満の範囲にあることが好ましい。スポットする各ドットの大きさは、直径が300μm未満の範囲であればよく、スポットする溶液の量は、100pL乃至1μLの範囲にあることが好ましく、特に1乃至100nLの範囲にあることが好ましい。
上記においては、本発明の一の態様である、ポリマーと、当該ポリマーを架橋する架橋試薬とを媒体に溶解又は分散した溶液又は分散液(I)を、予備処理を施しておいた蛋白質固定用固相担体表面に接触し、次に、固定化する蛋白質分子、ポリマー、及び架橋試薬を溶解又は分散した溶液又は分散液(II)を、前記工程により溶液又は分散液(I)と接触しておいた固相担体表面に接触させることによって、固相担体表面に3次元的(網目状)に蛋白質分子を固定化する方法を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明の他の実施形態のものの実施に関しては、本質的に上記の説明を参酌すれば行うことができる。適宜、溶液又は分散液(I)や(II)よりポリマー又はポリマーを除去することにより行うことが出来る。
例えば、上記した方法における溶液又は分散液(II)の代わりに、固定化用蛋白質分子と、ポリマー又は架橋試薬のいずれか一方とを溶解又は分散した溶液又は分散液(II’)を使用する場合には、溶液又は分散液(II’)の調製時に、ポリマー又は架橋試薬の何れかを溶解又は分散させる以外は、上記の方法と実質的に同一の条件で実施すればよい。
また、上記溶液又は分散液(I)の代わりに、ポリマーを溶解又は分散し溶液又は分散液(I’)使用する場合には、溶液又は分散液(I’)の調製時に、ポリマーを溶解又は分散するのみで、架橋試薬を導入しないこと以外は、上記の方法と実質的に同一の条件で実施すればよい。
更に、上記溶液又は分散液(I)、及び上記溶液又は分散液(II)の代わりに、溶液又は分散液(I’)及び溶液又は分散液(II’)を使用する場合には、溶液又は分散液(I’)の調製時に、ポリマーを溶解又は分散するのみで、架橋試薬を導入せず、更に溶液又は分散液(II’)の調製時に、ポリマー又は架橋試薬の何れかを溶解又は分散させる以外は、上記の方法と実質的に同一の条件で実施すればよい。
また、上記溶液又は分散液(I)の代わりに、ポリマーを溶解又は分散し溶液又は分散液(I’)使用する場合には、溶液又は分散液(I’)の調製時に、ポリマーを溶解又は分散するのみで、架橋試薬を導入しないこと以外は、上記の方法と実質的に同一の条件で実施すればよい。
更に、上記溶液又は分散液(I)、及び上記溶液又は分散液(II)の代わりに、溶液又は分散液(I’)及び溶液又は分散液(II’)を使用する場合には、溶液又は分散液(I’)の調製時に、ポリマーを溶解又は分散するのみで、架橋試薬を導入せず、更に溶液又は分散液(II’)の調製時に、ポリマー又は架橋試薬の何れかを溶解又は分散させる以外は、上記の方法と実質的に同一の条件で実施すればよい。
本発明は更に、本発明の蛋白質分子固定化方法により製造された固相担体、即ちプロテインチップをも提供する。
(担体の調製)
担体として顕微鏡用スライドガラス(マツナミ社製)をアミノプロピルエトキシシラン(チッソ社製)に浸漬、加熱してアミノシラン化を施した。次に1mMのDSSリンカー(Pierce社製)のみ、又は1mMのDSSリンカーと0.1%ポリ-L-リジン(Sigma社製)との混合物に、前記アミノシラン化したスライドガラスを浸漬し、それぞれをスライドガラスに共有結合させた。以下においてはDSSリンカーのみが結合しているスライドをAスライドと呼び、DSSリンカー及びポリ-L-リジンからなる複合体が結合しているスライドをBスライドと呼ぶことにする。
担体として顕微鏡用スライドガラス(マツナミ社製)をアミノプロピルエトキシシラン(チッソ社製)に浸漬、加熱してアミノシラン化を施した。次に1mMのDSSリンカー(Pierce社製)のみ、又は1mMのDSSリンカーと0.1%ポリ-L-リジン(Sigma社製)との混合物に、前記アミノシラン化したスライドガラスを浸漬し、それぞれをスライドガラスに共有結合させた。以下においてはDSSリンカーのみが結合しているスライドをAスライドと呼び、DSSリンカー及びポリ-L-リジンからなる複合体が結合しているスライドをBスライドと呼ぶことにする。
(溶液の調製)
PBSに5mg/mlの濃度で溶解したストレプトアビジン(Sigma社製)に1mMのDSSリンカーのみ、又は1mMDSSリンカーと0.1%ポリ-L-リジンとの混合物を含む蛋白質溶液を調製し、DSSリンカーのみ、又はDSSリンカー及びポリ-L-リジンからなる複合体をストレプトアビジンに共有結合させた。以下においては、DSSリンカーのみが結合しているストレプトアビジンの溶液をA蛋白質溶液と呼び、DSSリンカー及びポリ-L-リジンが結合しているストレプトアビジンの溶液をB蛋白質溶液と呼ぶ。
PBSに5mg/mlの濃度で溶解したストレプトアビジン(Sigma社製)に1mMのDSSリンカーのみ、又は1mMDSSリンカーと0.1%ポリ-L-リジンとの混合物を含む蛋白質溶液を調製し、DSSリンカーのみ、又はDSSリンカー及びポリ-L-リジンからなる複合体をストレプトアビジンに共有結合させた。以下においては、DSSリンカーのみが結合しているストレプトアビジンの溶液をA蛋白質溶液と呼び、DSSリンカー及びポリ-L-リジンが結合しているストレプトアビジンの溶液をB蛋白質溶液と呼ぶ。
(蛋白質アレイの調製)
Aスライド及びBスライドのそれぞれにA蛋白質溶液又はB蛋白質溶液を、SPバイオスポッター装置(日立ソフト社製)で9スポット点着した。この後、各スライドグラスを湿潤箱内に1時間静置して、DSSリンカーとストレプトアビジンの結合反応を生じさせた。次に、0.2%のTween20(Wako社製)を含むPBS(PBS-Tween20)に、各スライドを2回浸漬することにより、未固定化のストレプトアビジンを洗浄し、50mMヒドロキシアミン演歌水素と、50mMトリスヒドロキシアミノメタン塩化水素、pH9.0からなる溶液で、各スライドグラスを室温で30分間ブロッキングした。
Aスライド及びBスライドのそれぞれにA蛋白質溶液又はB蛋白質溶液を、SPバイオスポッター装置(日立ソフト社製)で9スポット点着した。この後、各スライドグラスを湿潤箱内に1時間静置して、DSSリンカーとストレプトアビジンの結合反応を生じさせた。次に、0.2%のTween20(Wako社製)を含むPBS(PBS-Tween20)に、各スライドを2回浸漬することにより、未固定化のストレプトアビジンを洗浄し、50mMヒドロキシアミン演歌水素と、50mMトリスヒドロキシアミノメタン塩化水素、pH9.0からなる溶液で、各スライドグラスを室温で30分間ブロッキングした。
(固定化蛋白質の検出)
蛍光色素Alexa546が結合したビオチシンである、Alexa546ビオチシン(Molecular Probes社製)を0.1μg/mlの濃度でPBS-Tween20に溶解し、その中に各スライドグラスを室温で30分間浸漬した。次に各スライドグラスをPBS-Tween20に2回浸漬することにより、未反応のAlexa546ビオチシンを洗浄した。次いで、各スライドグラスを風乾させた後、GENEPIX400(AXON社製)で各スライドグラス上をスキャンさせて、各スポットの蛍光強度を測定した。測定条件は、レーザーパワーが100%、フォロマルチプライヤーゲイン400とした。蛋白質固定化量を比較するため、上記のスキャン画像を加増解析ソフトQuantarry(Packared Bio Chip社製)にて蛍光強度数値を求めた。結果を表1に示す。
蛍光色素Alexa546が結合したビオチシンである、Alexa546ビオチシン(Molecular Probes社製)を0.1μg/mlの濃度でPBS-Tween20に溶解し、その中に各スライドグラスを室温で30分間浸漬した。次に各スライドグラスをPBS-Tween20に2回浸漬することにより、未反応のAlexa546ビオチシンを洗浄した。次いで、各スライドグラスを風乾させた後、GENEPIX400(AXON社製)で各スライドグラス上をスキャンさせて、各スポットの蛍光強度を測定した。測定条件は、レーザーパワーが100%、フォロマルチプライヤーゲイン400とした。蛋白質固定化量を比較するため、上記のスキャン画像を加増解析ソフトQuantarry(Packared Bio Chip社製)にて蛍光強度数値を求めた。結果を表1に示す。
表1からは、Bスライドグラスと、B蛋白質溶液の組み合わせにおいて最も蛍光強度が強いことがわかる。尚、この表中の数値は、DSSリンカーのみ(即ちポリ-L-リジンなし)でスライドガラスを処理し、蛋白質点着溶液に、DSSリンカーのみ(即ちポリ-L-リジンなし)を含めたもので点着した時の蛍光強度を1として、これに対する相対的強度を表したものである。この表から、スライドガラスの処理には、架橋試薬のみよりも、ポリマーと架橋試薬の組み合わせがより好ましく、更に蛋白質点着溶液も、架橋試薬のみよりも、ポリマーと架橋試薬の組み合わせがより好ましいことがわかる。この結果は、架橋試薬とポリマーとにより生じる高次構造、及び架橋試薬、ポリマー、及び被固定化蛋白質により生じる高次構造によって、担体の単位表面面積あたりに固定化される蛋白質の量が多くなっていることを示すものである。
本発明の蛋白質固定化方法によれば、被固定化蛋白質を固相担体表面上で高次の構造をとらせることによって、十分な量で安定に蛋白質を固定化することができ、蛋白質の相互作用の並列的、且つ大規模な解析に資する蛋白質チップを提供することができる。
100・・・固相担体、101・・・シランカップリング剤、102・・・シランカップリング剤中の官能基、103・・・ポリマー、104・・・ポリマー中の官能基(1)、105・・・ポリマー中の官能基(2)、106・・・蛋白質分子、107・・・架橋試薬、108・・・架橋試薬中の官能基、109・・・アルキル鎖、110・・・複合体(蛋白質分子非含有)、111・・・複合体(蛋白質分子含有)。
Claims (9)
- ポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を固相担体表面に接触させる工程;そして
当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(II)を点着する工程;
を含む、固相担体への蛋白質固定化方法。 - ポリマーを溶解又は分散し溶液又は分散液(I’)を、固相担体表面に接触させる工程;そして
当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、ポリマー、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を溶解又は分散した溶液又は分散液(II)を点着する工程;
を含む、固相担体表面への蛋白質固定化方法。 - ポリマー及び当該ポリマーを架橋する架橋試薬を媒体中に溶解又は分散した溶液(I)を、固相担体表面に接触させる工程;そして
当該工程を経た固相担体表面に、固定化用蛋白質、並びに当該固定化用蛋白質及び当該ポリマーの両方を架橋する架橋試薬を溶解又は分散した溶液又は分散液(II’)を点着させる工程;
を含む、固相担体表面への核酸分子固定化方法。 - 前記接触工程の前に、前記固相担体表面を、前記架橋試薬と共有結合可能な官能基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を更に含む、請求項1乃至3の何れか一項に記載の方法。
- 前記のポリマーが、分子内に複数のアミノ基を有するものである、請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
- 前記の架橋剤が、前記蛋白質のN末端アミノ基及び/又はC末端アミノ基とも反応することが可能なものである、請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
- 前記の架橋剤が、分子内に2以上のNHSエステルを含むものである、請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法。
- 前記ポリマーがポリ-L-リジンであり、前記架橋剤が、DSSである、請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法。
- 請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法により製造された、プロテインチップ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004098140A JP2005283351A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 蛋白質固定化方法 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2007282591A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Yamaguchi Univ | スタスミンチップ及びこれを用いたスタスミン結合タンパク質の検出方法 |
JP2014521929A (ja) * | 2011-06-30 | 2014-08-28 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 低い非特異的結合性を有するアフィニティアッセイのための磁性粒子における分子構造 |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004098140A patent/JP2005283351A/ja not_active Withdrawn
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