JP2014521929A - 低い非特異的結合性を有するアフィニティアッセイのための磁性粒子における分子構造 - Google Patents

低い非特異的結合性を有するアフィニティアッセイのための磁性粒子における分子構造 Download PDF

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Abstract

本発明は、分子のアフィニティ分子を含む表面層への非特異的結合を防ぐためのコーティングに関し、前記コーティングは、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む単一層;又はシェル構造を含み、前記シェル構造は、1つ以上のアフィニティ分子を含む第1の層と、前記第1の層に結合される更なる第2の層と、を含み、前記第1の層及び前記第2の層は、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む。本発明は更に、係るコーティングを含む粒子、平坦構造又はマトリクスに関する。更なる様態において、本発明は、サンプルからの特定の標的生体分子の検出及び/又は精製及び/又は前記特定の標的生体分子の濃度の決定のための、前記コーティング、コーティングされた粒子、コーティングされた平坦構造又はコーティングされたマトリクスの使用に関する。本発明は更に、係るコーティング、コーティングされた粒子、コーティングされた平坦構造又はコーティングされたマトリクス、特にコーティングされたナノ粒子の使用を含む、サンプルから特定の標的生体分子の検出及び/又は特定の標的生体分子の濃度の決定のためのアッセイに関する。

Description

本発明は、アフィニティ分子を含む表面層への分子の非特異的結合を防ぐためのコーティングに関し、前記コーティングは、メッシュを形成する非アフィン性の(non−affine)スペーサ分子を含む単一層;又はシェル構造を含み、前記シェル構造は、1つ以上のアフィニティ分子を含む第1の層と、該第1の層と結合される、更なる第2の層とを含み、前記第2の層は、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む。本発明は更に、係るコーティングを含む粒子、平坦構造又はマトリクスに関する。更なる様態において、本発明は、サンプルから特定の標的生体分子の検出及び/又は精製、及び/又は、特定の標的生体分子の濃度の決定のための、コーティング、コーティングされた粒子、コーティングされた平坦構造又はコーティングされたマトリクスの使用に関する。本発明は更に、係るコーティング、コーティングされた粒子、コーティングされた平坦構造又はコーティングされたマトリクス、特にコーティングされたナノ粒子の使用を含む、サンプルから特定の標的生体分子の検出及び/又は特定の標的生体分子の濃度の決定のためのアッセイに関する。
広汎性及び効果的なヘルスケアに関する要求は、インビトロ診断の世界を、統合されたランダムアクセスかつポイントオブのケアソリューションへと移動している。係るソリューションの達成は:試験が迅速で、感度良く、定量的で正確である必要があるということを要求している。さらに、試験が実行されるプラットフォームが、使用に容易でコンパクトである必要がある。
アフィニティアッセイは、サンプルから特定の標的分子を捕獲し、それらの濃度を決定できるように、生体分子を活用する。通常、アフィニティキャプチャは、キャプチャ分子でコーティングされたナノ又はマイクロ粒子をサンプル流体へと分散させることによって達成される(Luchini, A. et al., 2008, Nano Lett., 8(1),350−361)。通常のアフィニティベースのアッセイは、したがって、診断アッセイ、タンパク質、ペプチド及び核酸等の研究での生体分子の検出、それによる例えば抗体等のアフィニティ分子の活用といった巨大な数の用途で使用され、通常、特定の生体分子への高い結合アフィニティによって特徴付けられる。
しかしながら、アフィニティアッセイの重要な欠点は、感度が非特異的結合によって大きく制限されるという事実である。主な困難は、非常に感度良く、特異的であり、調べられるサンプル流体からの高いバックグラウンド信号に本質的に悩まされない、アッセイ技術を着想することである。非特異的結合は、通常、増加したバックグラウンド信号及び不正確な検出につながる。具体的には、非特異的結合は、ヒト血漿等の複雑な生物学的マトリクスがサンプル流体として使用される場合に、更によりチャレンジングである。
近年、新世代のアッセイに関する超常磁性ナノ粒子の使用に基づく、より正確かつ感度良いソリューションに基づいたアフィニティアッセイが発展してきている。例えば、アフィニティ分子で機能化される磁性ナノ粒子は、標的分子を捕獲し、粒子の標的誘導クラスター及びチェインの形成が光学的に検出される(WO03/044532; Ranzoni et al., 2011, Nano Lett, 11, 2017−2022)。しかしながら、本質的に粒子ベースのアッセイにおいて、非特異的信号に対する重要な寄与は、粒子−粒子相互作用及び粒子−表面相互作用に由来する。US5212063A1は、ビオチン複合体を使用したイムノアッセイによって、フリービオチンを含む体液中の検体の検出のためのプロセスを開示する。文献には、コアから構成され、ビオチン及び被覆として少なくとも1つの層のタンパク質に関する複数の結合サイトを有するポリマーを含むポリマー粒子が述べられている。Townsend et al., 2007, Biomaterials, 28(34), 5176−5184は、ニューロンへの標的薬物デリバリのための、テタヌストキシンC断片−複合化ナノ粒子を開示する。Groll et al., 2005, Langmuir, 21(7), 3076−3083は、イソシアネート末端星型PEGpれポリマーからの超薄コーティングを開示する。具体的には、文献は、基板上に架橋ネットワークパターンを形成する、星型PEGコーティングを開示する。EP0617284A2は、基板の定性的及び定量的測定に関する装置及びプロセスを開示する。装置は、その表面が、アフィニティ物質が固定される1つの反応領域を有する、液体透過性ポーラス反応膜、溶解性物質が付着される、ポーラス反応膜の上部に配置されるポーラス体、吸収膜及び液体不透過性透明カバー及びケースを含む。US2002/128234は、基板表面上に合成される、多機能性、ポリイオン性コポリマーを開示する。コーティングは、検体溶液中に存在する分子性又はイオン性構成要素の、非特異的相互作用、吸着作用又は付着の抑制に関して有用であるよう示される。
したがって、表面、特に、アフィニティ分子でコーティングされた粒子表面への非特異的結合を効率的に防ぐ又は最小化することができ、一方で同時に、特定のアフィニティを高める、新規な構造を設計する必要がある。また、巨大な数の検出アッセイでの要因を制限している、粒子の非特異的クラスタリングを避ける強い必要性がある。
本発明はこれらの必要性に対処し、粒子、表面及びマトリクスへの非特異的結合を低減する手段を供する。上記目的は、具体的には、アフィニティ分子を含む表面層への分子の非特異的結合を抑制するためのコーティングによって達成され、前記コーティングは、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む単一の層;又はシェル構造であって、前記シェル構造は、1つ以上のアフィニティ分子を含む第1の層と、前記第1の層に結合される、更なる第2の層であって、前記第2の層は、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む、シェル構造を含む。本発明の背後にある対比は、バリアとして作用し、したがって非特異的分子に関する立体障害を生み出す、スペーサ分子の分子構造を供給することである。一方、もし係るコーティングがマイクロ又はナノ粒子等の粒子上で供されるなら、非アフィン性のスペーサ分子の2重層は、立体障害として機能し、更にエントロピー効果を発生させ、互いに接触するように粒子表面を妨害する。1つの主な利点は、本発明のコーティングは、スペーサ分子の高密度の3次元メッシュを有する、効果的にカバーする表面を許すということである。係るコーティングは、したがって、強い特異的アフィニティ及び低い非特異的結合の有利な特性を組み合わせる。
具体的には、表面粗さよりも厚いスペーサ分子のメッシュを含むコーティングの供給が、非特異的結合を妨害し、更に標的分子の効果的な捕獲を可能にするということが観察され得る。
理論に縛れることを望むことなく、観察される高い特異的アフィニティに関する1つの説明は、組み込まれた捕獲分子表面上に高密度で存在するということである。さらに、スペーサ分子の厚い3次元シェル内に組み込まれるアフィニティ分子は、効果的に表面から離れて方向付けられ得る。別の理由は、親和し分子がコーティング内に十分に移動性であり、標的分子との生化学的相互作用を形成するために十分に接触するということであり得る。一方、本明細書で述べられる非アフィン性のスペーサ分子のネットワークは、平衡を保ち、表面から第1の層のアフィニティ分子を離れるよう方向付ける効果を有する。スペーサ分子の分岐は、したがって、アフィニティ分子と表面との間の立体障害として作用できる、高密度のメッシュを形成する。
用量反応アッセイにおいて、具体的に、抗体等のアフィニティ分子がリンカー及び追加的なシェル構造無しで直接結合される、従来の粒子表面では、バックグラウンドレベルを低減するために、かなりの量の界面活性剤が必要とされるということが示され得る。一方、本発明に係るコーティング構造は、界面活性剤の使用なしで、2倍バックグラウンドを低減することができる。当該技術に係る1つの主利点は更に、修飾された表面構造が、光磁気検出アッセイにおけるブランクのレベルを改善し、したがって、検出限界を改善する。
本発明の好ましい実施形態において、アフィニティ分子は、アプタマー、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド及び分子インプリントポリマーから構成される群から選択される。
本発明の更に好ましい実施形態において、アフィニティ分子は、抗体又はその断片である。
本発明の別の好ましい実施形態において、アフィニティ分子又は第1の層を含む表面層は、粒子表面、平面、マトリクス又はナノ粒子表面に結合される。
本発明の更に好ましい実施形態において、前記表面又は前記マトリクスの材料は、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び磁性材料から構成される群から選択される材料を含む。
本発明の更に好ましい実施形態において、表面層又は第1の層は、追加的に、非アフィン性のスペーサ分子を含む。
本発明の更に好ましい実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子は、ペプチド、核酸、デンドリマー、デンドロン、ポリマー実体(polymeric entities)、金ナノ粒子及びタンパク質又はその混合物から構成される群から選択される分子を含む。
本発明の別の好ましい実施形態において、リンカーは、ポリエチレングリコールを含む。
本発明のまた更に好ましい実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子のメッシュは、対応する相互作用パートナーに関する高いアフィニティを有する多価の結合分子の相互作用によって形成される。
本発明の更に好ましい実施形態において、多価の結合分子は、複数の結合サイトを有するタンパク質である。
本発明の更に好ましい実施形態において、複数の結合サイトを有するタンパク質は、ストレプトアビジンである。
本発明の更に好ましい実施形態において、対応する相互作用パートナーは、ビオチンである。
本発明の別の好ましい実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子は、ポリエチレングリコールを含む。
本発明の更に好ましい実施形態において、前記非アフィン性のスペーサ分子の長さは、シェル構造の結果の厚さが、粒子表面の平均粗さよりも大きくなるように選択される。
本発明の別の好ましい実施形態において、前記非アフィン性のスペーサ分子の長さは、前記粒子の帯電がかなり低くされるように選択される。
他の実施形態において、本発明は、係るコーティングを含む粒子、平面的構造又はマトリクスに関する。
本発明の更に好ましい実施形態において、前記粒子は、ナノ粒子である。
本発明の更に好ましい実施形態において、係るコーティングを含む前記粒子、平面的構造又はマトリクスは、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び磁性材料から構成される群から選択される材料を含む。
本発明の別の好ましい実施形態において、粒子は、磁性ナノ粒子である。
本発明の更なる実施形態は、あるサンプルから特定の標的生体分子の検出及び/又は精製、及び/又は特定の標的生体分子の濃度の決定のための、係るコーティング、粒子、平面的構造、マトリクス又はナノ粒子の使用に関する。
本発明の更に好ましい実施形態において、特定の標的生体分子は、アフィニティ分子によって捕獲され、前記特定の標的生体分子は更に検出分子によって認識される。
本発明の別の好ましい実施形態において、検出分子は、発光性の、蛍光性の又は電気化学的の信号を発生することができる酵素に結合される。
本発明の更に好ましい実施形態において、検出分子は、抗体又はその断片である。
本発明の更に別の好ましい実施形態において、特定の標的生体分子は、少なくとも2つの磁性ナノ粒子及び少なくとも1つの標的生体分子を含むクラスターの検出を介して検出される。
本発明の追加的に好ましい実施形態において、特定の標的生体分子は、センサ表面上の検出分子に結合することを介して検出される。
本発明の別の好ましい実施形態において、標的生体分子の精製は、i)標的生体分子の捕獲、ii)適切なバッファで洗浄すること、及びiii)マトリクス、表面又は粒子から標的生体分子の溶出のステップを含む。
本発明の更なる実施形態は、i)アフィニティ分子を含む予め存在する表面層の特異性を改善すること、ii)前記予め存在する表面層に結合している非特異的な結合を抑制する又は最小化すること、に関する、係るコーティングの使用に関し、ここで非アフィン性のスペーサ分子のメッシュは、アフィニティ分子の予め存在している層の頂部に結合される。
本発明の別の実施形態は、係るコーティング、粒子、平面的構造又はマトリクス又はナノ粒子の使用を含む、あるサンプルから特定の標的生体分子の検出及び/又は特定の標的生体分子の濃度の決定に関するアッセイに関する。
本発明の好ましい実施形態において、前記標的生体分子の検出は、光磁気システムで実行され、ここで、前記磁気ナノ粒子は、固定されたサンプル流体中で、磁気的に作動され、光学的に検出され、i)標的生体分子捕獲、ii)磁気作動及びiii)検出のステップを含む。
図1は、分子の概略的な描写として、2層構造を示す。この例において、ストレプトアビジンコーティング粒子は、出発材料として使用される。ストレプトアビジンは、グレーの星型として示される。左側のパネルにおいて、第1の層が粒子に加えられる。第1の層は、ビオチン化交代及びビオチン化スペーサ分子の混合物から構成される。右側のパネルにおいて、第2の層が第1の層に加えられる。第2の層は、ビオチン化スペーサ分子に結合されたストレプトアビジンを含む。ストレプトアビジンは、多価であり、即ち、ビオチンに関する1より多い結合サイトを有する。 図2は、異なる表面修飾を有する、ゼータポテンシャル(図2A)及びナノ粒子の平均径(図2B)を示す概略図を示す。粒子の非特異的クラスタリングを効果的に抑制するPEGの最小長さは、約12nm(3.5kDa)である。 図3は、用量反応曲線を示す概略図を示す。水平軸は、ブランクのレベルを示す(V/Hz0.5)。図3Aにおいて、変更された表面構造無しのナノ粒子の用量反応曲線が描かれる。検出の限界は、約5pmである。図3Bは、2層のシェル構造を有するナノ粒子の用量反応曲線を示す。バックグラウンドのレベルは、約2倍低減され、検出の限界は、約200fMの値に改善される。 図4は、95%予めクリアにされた(precleared)ヒト血漿プールでの用量反応曲線を示す概略図を示す。変更された表面は、0.7pMの検出の限界をもたらす。早期のサチュレーションは、捕獲反応速度論及び化学的に結合されたナノクラスターの臨界周波数(critical frequency)に影響を及ぼす、複雑なマトリクスのより高い粘度によるものである。 図5は、女性のドナーからの処理されていない血漿プールでの用量反応曲線を示す。検出の限界は、約500fMである。より低い周波数依存性グラフ(図5B及びC)は、血漿中のサイズ識別を示す。 図6は、改良アッセイ(panel a)及び参照アッセイ(panel b)を示す。抗体(Ab)でコーティングされた粒子Pは、バイオマーカータンパク質(B)を捕獲する。粒子は、より小さい体積(Vel)のクリーンなマトリクス内で濃縮され、ここで捕獲している抗体は、酵素による溶出によって粒子から溶離される。バイオマーカーは、ステップ5でのサンドイッチイムノアッセイで検出される。バイオマーカーは、抗体コーティングセンサ表面及びラベル(L)としての抗体コーティング磁性粒子を使用して検出され得る。ラベルは、Brulsら(2009)に係るf−TIRバイオセンサでの光学散乱によって検出され得る。
本発明は、非特異的結合を防ぐするための、表面構造の修飾に関する。
本発明は特定の実施形態に関して述べられるだろうが、説明は、制限する意味で受け取られない。
本発明の詳細な例示的な実施形態で述べる前に、本発明を理解するための重要な定義が与えられる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、“a”及び“an”の単数形はまた、文脈が明示的にそうでないことを示さないなら、各々の複数を含む。
本発明のコンテクストにおいて、専門用語“約”及び“およそ”は、当業者が、問題になっている特徴の技術的効果を更に保証することを理解するであろう正確性の隔たりを意味する。前記専門用語は、一般的に、±20%、好ましくは±15%及びより好ましくは±5%の、示された数値からの逸脱を示す。
理解されるべきことは、専門用語“含む”は、制限しないということである。本発明の目的に関して、専門用語“から構成される”は、専門用語“含む”のより好ましい実施形態であるよう考えられる。もし以後、群が、少なくともある数の実施形態を含むよう定義されるなら、これは、好ましくはこれらの実施形態だけから構成される群も包含するよう意図される。
さらに、詳細な説明及び特許請求の範囲内の専門用語“第1の”、“第2の”、“第3の”又は“(a)”、“(b)”、“(c)”、“(d)”等及び同様の専門用語は、同様の要素間を区別するために使用され、順次的な又は実際の順番を述べるためには必要ではない。理解されるべきことは、そのように使用される専門用語は、適切な条件下で相互に交換可能であり、本明細書で述べられる本発明の実施形態は、本明細書で述べられる又は説明されるのとは別の順番で操作可能であるということである。
専門用語“第1の”、“第2の”、“第3の”又は“(a)”、“(b)”、“(c)”、“(d)”、“i”、 “ii”等が、アッセイの方法又は使用のステップに関する場合、ステップ間に時間又は時間間隔一貫性はない、即ち、上述又は下記の本明細書で記載されている用途で別段の示唆がない限り、ステップが同時に実行されても良いし又は係るステップ間で、数秒、数分、数時間、数日、数週間、数ヶ月又は更に数年の時間間隔があっても良い。
理解されるべきことは、本発明は、本明細書で述べられるような、特定の方法論、プロトコル、試薬などに制限されず、これらは変わり得るということである。また理解されるべきことは、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態だけを述べる目的であり、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるであろう、本発明の範囲を制限するよう意図されない。そうでないことが定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的専門用語は、当業者によって共通に理解されるような同じ意味を有する。
上記設定されてきたように、本発明は、一様態において、アフィニティ分子を含む、表面層への分子の非特異的結合を防ぐためのコーティングに関し、前記コーティングは、メッシュ;又はシェル構造であって、前記シェル構造は、1つ以上のアフィニティ分子を含む第1の層及び前記第1の層に結合される更なる第2の層であって、前記第2の層は、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む、第2の層を含む、シェル構造、を形成する非アフィン性のスペーサ分子を含む単一の層を含む。
本明細書で使用される専門用語“コーティング”は、保護のために、表面に亘って広げられる、分子の1つ以上の層を参照する。通常、本明細書で使用されるコーティングは、同じ又は種々の組成を有する、1、2、3又はそれより置くの層を含み得る。
本明細書で使用される専門用語“表面”は、如何なる表面のタイプ、表面構造又は表面サイズを参照する。前記専門用語は、2次元及び3次元表面を含み、好ましくは、分子間相互作用の領域で知られる如何なる表面カテゴリ又は形態を含む。係る表面は、特定の実施形態において、1つ以上のアクティビティ(activities)を有していても良く、例えば、それらは、化学的、物理的又は生化学的/生物的アクティビティであっても良い。化学的なアクティビティは、例えば、触媒の形態で、化学的反応を許す能力であり得る。生物的アクティビティは、例えば、1つ以上の生物的に関連のある存在又は分子を結合させる、又は酵素反応等を実行させる能力であり得る。特定の実施形態において、例えば、表面は、例えば本発明に係るコーティング等のコーティングを既に含んでいても良い。代替的に又は追加的に、表面は、例えば、平面の、非平面の要素を提供することにより、平面である又は非平面であることにより、構造的に重要であっても良いし、又は要素を構造的に区別可能な要素を有していても良い。それは更に、平面又は準平面表面内に1つ以上のクレート、平面又は準平面表面内に1つ以上のスクラッチ、平面又は準平面表面内に1つ以上のホール、平面又は準平面表面内に1つ以上のエンボス加工、平面又は準平面表面内に1つ以上の材料の縁を含んでも良いし、それは凸凹構造を有していても良い、又は1つ以上の突出部又は突起部を含んでも良い。
表面は、表面の構造の尺度として理解される、ある程度の粗さを有していても良い。表面の粗さは、その理想的な形態から真の表面の鉛直偏差によって定量化され得る。もしこれらの偏差が大きいなら、表面は粗いと考えられ;もしそれらが小さいなら、表面は平坦と考えられる。本発明の目的に関して、表面の粗さは、例えば、プロファイル粗さパラメータ、振幅パラメータ及び/又は傾きを決定すること、スペーシングすること及びパラメータを数えることによって、測定される表面の高周波数、低波長の要素であると考えられる。粗さの測定は、適切な技術又は手順で実行され得る。通常、粗い表面は、平坦な表面よりも、より高い摩擦係数を有し得る。
本発明に係るコーティングの1つの主機能は、例えば、生物付着の場合等の、本明細書で上記述べられた表面の生物的アクティビティを防ぐことによって、表面への非特異的結合を防ぐ又は最小化することである。コーティングはしたがって、アフィニティ分子の予め存在している表面層をカバーするよう又は保護するように使用され得る、カバー層を意味する。例えば、もしコーティング単一の層であるなら、層は、主に非アフィン性のスペーサ分子を含むようにも構成され得る。例えば、係る単一の層は、アフィニティ分子で既にコーティングされる、表面上に適用され得る。コーティング構造はまた、アフィニティ分子がコーティング構造内に組み込まれるように作られ得、即ち、アフィニティ分子は、1つ以上のコーティング層の一部を構成する。
1つの更に重要な様態は、その分子構造によるコーティングは、他の分子の結合を防ぐ、又は、ある距離で他の分子又は粒子を保つ、障壁又はスペーサとして作用し得る。本発明に係るコーティングはまた、それらが分子のネットワーク又はメッシュを形成するよう理解され得る。それゆえ、本発明に係るコーティングの層は、同一の又は同様の化学的、物理的及び/又は生物的特性を有する、小さいユニット又は存在から構成され得る。好ましくは、本明細書で述べられるコーティングの層は、ある長さのポリマーを形成することができる、生物的又は化学的分子を含み得る。適切なポリマーは、例えば、核酸、リボ核酸、ペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリエチレングリコール、多糖、デンドリマー、デンドロン、ナノチューブ又は金ナノ粒子又はそれらの混合物である。好ましくは、これらの重合体存在は、リンカー−又は非アフィン性スペーサ分子に含まれる。本発明の特定の実施形態において、コーティングは、単一の表面層又はシェル構造から構成され得る。
本明細書で使用される専門用語“分子のメッシュ”又は“分子のネットワーク”は、構成要素及び0.3nmと1μmとの間の範囲内、より好ましくは1nmと100nmとの間の範囲内でのポアを含む構造を参照する。ポア径は、例えば、約0.3nmから約400nmまでの範囲内であっても良く、例えば約0.3nm、0.4nm、0.5nm、0.75nm、1nm、2nm、3nm、5nm、10nm、15nm、20nm、25nm、30nm、35nm、40nm、50nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm又は如何なる適切なより小さい又はより大きい直径のポアであっても良い。
さらに、係るメッシュ又はネットワークは、前記メッシュ又はネットワーク内に存在する分子の、サイズ、量、構造及び/又は剛性に依存し得る、フレキシビリティの程度を区別しても良い。したがって、フレキシビリティは、当業者に知られるであろうような、上述のパラメータのいずれも変更することによって、調節されても良い。
本明細書で使用される専門用語“単一の表面層”は、分子の密なメッシュ又はネットワークを形成することができる単一の層を参照する。例えば、単一の表面層は、1つ以上のタイプの非アフィン性のスペーサ分子、好ましくは単一のタイプの非アフィン性のスペーサ分子又はコンパティブルな非アフィン性のスペーサ分子の組み合わせを含んでも良い。単一の表面層は、例えば、約1nmから200nmまでの、好ましくは約3nmから150nmまでの、より好ましくは約5nmから120nmまでの、更により好ましくは約10nmから約100nmまでの範囲にある、特定の厚さを有し得る。厚さは、存在している分子、メッシュ及びネットワークサイズ、及び当業者に知られる他の要因に依存して変わっても良い。例えば、単一の表面層は、予め存在している表面層の頂部上に適用され得る。本発明の特定の実施形態において、単一の表面層は、構造、例えば、2又はそれより多い内層を含む構造、の最外層を構成し得る。係る内層は、単一の表面層と構造的に又は化学的に異なっていても良い。本発明の更に特定の実施形態において、単一の層は、例えば、ビオチンリンカーの文脈で図1内で描かれるように、概ね1つの非アフィン性のスペーサ分子の厚さの層を含み得る。本発明は、しかしながら、このリンカーのタイプに制限されず、当業者に知られる又は述べられる手法に関して適切である、更なる非アフィン性のスペーサ分子を包含する。
本明細書で使用される専門用語“シェル構造”は、同一の又は同様の化学的、物理的及び/又は生物学敵特性を有する、通常小さいユニット又は存在を含む、包装的構造を参照する。好ましくは、シェル構造は、2重層又は二層構造を形成する分子の、2つの異なる又は同一の層を含む。特に好ましいものは、第1及び第2の層を含むシェル構造である。本発明に係るシェル構造は、本明細書で上記述べられた如何なる表面、例えば、固体形態の表面、本質的に平面の表面、例えば、球体形状又は楕円体形状を有する粒子の、如何なる粒子の表面、又はマトリクス等の不整形状を有する、例えば金属、有機材料、無機材料又はそれらの如何なる組み合わせの、如何なる材料の表面、をカバーし得る。本発明の更に特定の実施形態において、シェル構造は、例えば、ビオチンリンカーの文脈で、図1の右側のパネルで描かれるように、約2つ又は3つの非アフィン性のスペーサ分子の厚さの層を含み得る。本発明は、しかしながら、このリンカー又はリンカーのタイプに制限されず、当業者に知られる又は述べられる手法に関して適切である更なる非アフィン性のスペーサ分子を包含する。
専門用語“第1の層”又は“表面層”は、表面構造、例えば、本明細書で上記定義されたような表面、に直接的に又は非直接的に結合される、分子の層を参照する。本発明の特定の実施形態において、第1の層又は表面層は、1つ以上のアフィニティ分子を含み得る。多重又は二重層の構造において、第1の層は、表面層に直接的に又は非直接的に結合される、層であり得る。
本明細書で使用される専門用語“表面構造に直接的に結合される”は、例えば非アフィン性のスペーサ分子である層分子と、1つ以上の表面分子又は表面構造との間の直接的な相互作用を参照する。係る相互作用は、共有結合、ファンデルワールス相互作用又は静電相互作用に基づき得る。
本明細書で使用される専門用語“表面構造に非直接的に結合される”は、非アフィン性のスペーサ分子と、1つ以上の表面分子又は表面構造との間での結合分子を介する非直接的な相互作用を参照する。結合分子は、続いて、1つ以上の表面分子又は表面構造に直接的に結合され得る。
本明細書で使用される専門用語“第2の層”は、例えば、アフィニティ分子の存在又は不在、非アフィン性のスペーサ分子の独自性又は非独自性、その厚さ等によって、第1の層に同一であり得る、又は、第1の層とは異なり得る、層を参照する。本発明の特定の実施形態において、前記第2の層は、本明細書で定義されたようなアフィニティ分子を含まなくても良い。第2の層は、したがって、特定の実施形態において、本明細書で定義されたような1つ以上のアフィニティ分子を含んでも良い。代替的に、第1の層及び第2の層は、本明細書で定義されたようなアフィニティ分子を含んでも良い。
本発明の更なる実施形態において、シェル構造は、2より多い層、例えば、多重層構造を構成する、例えば本明細書で定義されるような3、4、5、6、7、8又はそれより多い層を含み得る。これらの層は、別々の構成で存在しても良く、例えば、上記本明細書で定義される第1の層は、上記本明細書で定義されるような、2、3、4、5、又はそれより多い第2の層によってカバーされても良い。代替的に、上記本明細書で定義されたような、第1の層は、上記本明細書で定義されたような更なる第1の層によってカバーされても良い。更なる代替において、上記本明細書で定義されたような第1の層は、上記本明細書で定義されたような第2の層によって、続いて更なる第1の層等によってカバーされても良く、又は、更に続いて、上記本明細書で定義されたような更なる第2の層及び/又は第1の層等によってカバーされても良い。第1及び第2の層の更なる組み合わせもまた、本発明に想定される。
第1及び第2の層の結合に関して使用される専門用語“結合される”は、第1及び第2の層要素間の共有結合又は非共有結合を参照する。係る結合は、例えば、層間の共有結合、ファンデルワールス結合又は静電結合であり得る。特定の実施形態において、層間の結合は、例えば、pH、温度、イオンの濃度を変更することによって、光を照射することによって、酵素分解又は酵素的切断によって、等で可逆であり得又は切断され得、例えば、1つ以上の最外層が取り除かれる。
専門用語“アフィニティ分子”は、第2の分子、即ち相互作用パートナーに関する高い結合アフィニティを有する如何なる分子を参照する。本発明の意味におけるアフィニティ分子は、通常、特定の標的分子を結合することができる、又は、例えば、ウイルス又は細胞又は細胞断片又は組織から得られる材料といった、分子含有標的部分(entity)を結合することができる、結合又は捕獲分子を含む。標的分子は、アフィニティ分子によって結合された如何なる分子であっても良い。好ましくは、本発明のコンテクスト内の標的分子は、核酸、例えばDNA又はRNA分子、又は、DNA又はRNAオリゴヌクオチド等のオリゴヌクレオチドである。さらにより好ましいものは、ペプチド、タンパク質、薬物分子、小分子又はビタミン等の標的分子である。
特に好ましい実施形態において、アフィニティ分子は、アプタマー、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド及び分子インプリントポリマーからなる群から選択され、前記アフィニティ分子は、好ましくは、抗体又はその断片である。
アフィニティ分子のコンテクスト内で使用される“アプタマー”は、短い核酸分子であり得、本明細書で定義される標的分子に、好ましくは本明細書で定義される核酸標的分子に結合することができる、例えばRNA、DNA、PNA、CNA、HNA、LNA又はANA分子又は当業者に知られる如何なる他の適切な核酸フォーマットであっても良い。さらに、本発明は、ペプチドアプタマー、即ち、特定のアミノ酸配列を含む、(一乃至複数の)タンパク質、ポリペプチド又はペプチドに特異的に結合することができるアプタマーを想定する。通常、(一乃至複数の)ペプチドアプタマーは、例えば10から20までのアミノ酸を含む、可変のペプチドループをである。本発明のコンテクストにおいて、(複数の)ペプチドアプタマーは、特定の実施形態において、1又は両方の端部で、骨格(scaffold)構造に結合され得る。骨格構造は、如何なる分子、好ましくはタンパク質、例えば良好な溶解特性を有するタンパク質であっても良い。適切な骨格分子は、当業者に知られているであろう。本発明のコンテクストにおいて使用される適切な骨格分子の例は、細菌タンパク質 チオレドキシンA(bacterial protein thioredoxin−A)である。アプタマーペプチドループは、好ましくは骨格分子の減少している活性部位内に挿入され得る。代替的に、ブドウ球菌プロテインA及びそのドメイン及び、プロテインZ又はリポカリン等の、これらのドメインの誘導体は、本発明のコンテクスト内で骨格構造として使用され得る。拡散又はペプチドアプタマーは、例えば、PCR又は分子合成手法又は酵母ツーハイブリッド法を介する、当業者に知られる如何なる適切な方法により作られても良い。
アフィニティ分子のコンテクスト内で使用される“ペプチド”は、2から35までのアミノ酸のストレッチ、アミノ酸誘導体又はその混合物を含み得る又は代替的にそれらから構成され得る。ペプチドは、直線状、分岐状、環状又はその混合物であっても良い。ペプチドアフィニティ分子はまた、上記本明細書で定義された骨格構造に結合されても良い。
アフィニティ分子のコンテクスト内で使用される“タンパク質”は、約35のアミノ酸より多いストレッチ、アミノ酸誘導体又はその混合物を含み得る又は代替的にそれらから構成され得る。タンパク質は、直線状、分岐状、環状形態を有していても良いし、又はこれらの形態の混合を含んでも良い。タンパク質アフィニティ分子は、また、上記本明細書で定義された骨格構造に結合されても良い。
アフィニティ分子のコンテクスト内で使用される“オリゴヌクレオチド”は、約5から120までのヌクレオチドのストレッチ、例えば10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100のヌクレオチドのストレッチ、好ましくは約15から60までのヌクレオチドのストレッチを含み得る又は代替的にそれらから構成され得る。オリゴヌクレオチドアフィニティ分子は、好ましくはRNA分子又はDNA分子又は両方の混合物であっても良い。
本明細書で使用される専門用語“分子インプリントポリマー”は、相補的な空隙を残し、後で抽出される、分子の存在下で形成されたポリマーを参照する。通常、分子インプリントポリマーは、オリジナルの分子に関して、ある化学的なアフィニティを示す。分子インプリントポリマーは、当業者に知られる如何なる適切なポリマーユニットを含み得る。それらの製造に関する技術は、バルク、沈殿、乳化、懸濁、分散、ゲル化、マルチステップ膨潤重合法等の重合技術を含む。特に好ましいものは、階層化(hierarchical)インプリント法である。
アフィニティ分子のコンテクスト内で使用される“抗体”は、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、即ち、免疫特異的にに抗原に結合する抗原結合サイトを含む分子を参照する。本発明の免疫グロブリン分子は、如何なるタイプ(例えば、IgG, IgE, IgM, IgD, IgA及びIgY)、分類(例えば、IgG1, IgG2, IgG3, IgG4, IgA1及びIgA2)又は副分類の免疫グロブリン分子であっても良い。本発明ん抗体は、それらが認識する又は特異的に結合する、本発明のポリペプチドのエピトープ又は部分に関して、述べられ得る又は特定され得る。特定のエピトープ及びそれらの抗体との相互作用は、当業者に知られているであろう。本明細書で使用される専門用語“特異的に結合する”は、免疫特異的に検出及び抗体の、抗原エピトープへの結合を参照する。専門用語“特異的に結合する”は、非特異的な結合を除外するが、他の抗原との、特に、目下の抗体によって検出される同じ抗原エピトープを含む抗原との、交差反応を除外する必要はない。
好ましい実施形態において、抗体は、ポリクローナル、モノクローナル、多特異的な、ヒトの、ヒト化又はキメラ抗体、一本鎖抗体であっても良く、又は、Fab断片、Fab’断片、Fab発現ライブラリによって作り出される断片、F(ab’)2、Fv、ジスルフィド結合Fv、低分子化抗体(minibody)、二重特異性抗体(diabody)、scFv、sc(Fv)2、全免疫グロブリン分子、小分子免疫増強因子(SMIP)、結合ドメイン−免疫グロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体(camelized antibody)、VHH含有抗体、抗イディオタイプ(anti−Id)抗体、上記如何なるものの、如何なるエピトープ結合断片を構成しても良い。最も好ましいものは、抗体は、本発明のヒト抗原結合抗体断片であり、Fab、Fab’及びF(ab’)2、Fv、一本鎖Fvs (scFv)、sc(Fv)2、一本鎖抗体、ジスルフィド結合Fvs(sdFv)及びVL又はVHドメインのいずれかを含む断片を含む。
本発明に係る抗体は、鳥類及び哺乳類を含む如何なる動物起源由来であっても良い。好ましくは、抗体は、ヒト、ネズミ(例えば、マウス及びラット)、ロバ、サル、ウサギ、ヤギ、テンジクネズミ、ラクダ、ウマ又はニワトリ抗体である。
本発明に係る抗体は、単一特異的、二重特異的、三重特異的又はそれより多い多重特異的であっても良い。多重特異性抗体は、本発明のポリペプチドの種々のエピトープに関して特異的であっても良く、又は本発明のポリペプチドに関して、及び、異種ポリペプチド又は固体支持材料といった異種エピトープに関して特異的であっても良い。好ましいものは、単一特異性抗体である。
本明細書で使用される専門用語“非アフィン性スペーサ分子”は、主にスペーサの機能を有する分子を参照する。この目的のために、これらの重合性分子は、ポリマー繊維のように振舞うことができるように、ある長さ及び強さを有する。
本発明の特定の実施形態において、非アフィン性スペーサ分子は、約500nmまでの、好ましくは焼く450、400、350、300及び250nmまでの、さらにより好ましくは200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20及び10nmまでの長さを有し得る。
本発明の更に特定の実施形態において、非アフィン性スペーサ分子は、直線状、環状又は分岐様分子、又はそれらの混合物であっても良い。もしそれらが分岐状であるなら、それらは、種々の程度で、例えば、2,3,4,5又はそれより多い階層レベルを示して、分岐されていても良い。本発明は更に、ネットワーク、層又はシェル構造内の非アフィン性スペーサ分子の、種々のタイプの組み合わせ、例えば、直線状及び分岐状、種々の分岐の程度、種々のスペーサ長さ等を想定する。本発明の代替的な実施形態において、スペーサ分子又はスペーサ分子の混合物は、一様なメッシュ又はネットワーク、即ち、本質的に同じサイズの開口を有するエクイスペースな(equispaced)メッシュ又はネットワークを供する。特に好ましいことは、溶液中の標的分子が、メッシュ内のアフィニティ分子、特に、これらのアフィニティ分子の結合領域(例えばパラトープ)に効果的に近付くことができるような開口を有して、メッシュが提供されることである。さらに、アフィニティ分子は、それらが標的に対する結合に関して機能的であるように、好ましくはいくつかの運動に関する自由を有するべきである。もしメッシュが非常に一様であるなら、それが特に好ましく、結果、標的分子によるアフィニティ分子の親しみやすさに関するメッシュの機能的な特性及びアフィニティ分子の運動に関する自由は一様である。これらのパラメータは、本明細書で定義された非アフィン性のスペーサ分子の長さ、分岐程度などによって調節され得る。
本発明の更に特定の実施形態において、非アフィン性スペーサ分子を、分子の3次元メッシュを形成するために、直接的に又は非直接的に連結することができる。係る連結は、分子の終端での、又は、例えば、分岐が想定される場合に、分子の中央に配置される、官能基に基づき得る、連結の制御、その程度等は、例えば、“Bioconjugate techniques”、Hermanson, 2nd Ed. Academic Press, Elsevier又は“Dendrimers and other dendritic polymers” Frechet and Tomalia, J. Wileyといった、正規の教材から、当業者に知られる原理及び方法により実施され得る。
本明細書で使用される専門用語“非アフィン性”は、他の分子又は存在に非結合性であり、又は他の分子又は存在によって結合されない、スペーサ分子の機能を参照する。例えば、非アフィン性のスペーサ分子は、化学的に不活性であっても良く、官能基又は反応基を欠いていても良く、タンパク質、ペプチド、核酸又はそれらの誘導体等の生物学的分子に結合できなくても良い。本発明の特定の実施形態において、これらの非アフィン性のスペーサ分子は、しかしながら、例えば、小さいメッシュ又は閉鎖されたメッシュ内の、他の分子又は存在を機械的に拘束することができても良い。係る拘束する機能は、通常、メッシュ又はネットワークの構造的な特性によるものであり、分子−分子相互作用によるものではない。
本発明のコンテクスト内での適切な非アフィン性のスペーサ分子は、例えば、核酸、リボ核酸、ペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリエチレングリコール、多糖、デンドリマー、デンドロン、ナノチューブ又は金ナノ粒子、又はそれらの如何なる適切な誘導体又は組み合わせであっても良い。非アフィン性のスペーサ分子の群は、具体的に、炭水化物ベースの界面活性剤、コレステロール、糖脂質、胆汁酸、サポニン、脂肪酸、合成両新媒性のブロックコポリマー、卵黄リン脂質のような天然産物を含んでも良い。
“核酸に関する非アフィン性スペーサ分子”は、特定の分子性結合反応を誘発しない、特に本明細書で定義されたアフィニティ分子に干渉する分子性結合反応を誘発しない、如何なる核酸分子であっても良い。係る分子は、一本鎖及び/又は二本鎖DNA分子、又はその如何なるタイプの誘導体を含んでも良い。分子はまた、PNA、CNA、HNA、LNA又はANA分子、又はその如何なる混合物又は組み合わせ、又は本明細書で定義された如何なる他の非アフィン性のスペーサ分子との如何なる混合物又は組み合わせであっても良い。特定の実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子は、リボ核酸分子、又はリボ核酸の、如何なる他の述べられた拡散分子との又は本明細書で定義された如何なる他の非アフィン性のスペーサ分子との如何なる混合物である。核酸又はリボ核酸分子は、異なる塩基組成及び/又は長さのものであっても良い。分子の長さは、約5ヌクレオチドから約5000ヌクレオチドまでの間で変更しても良い。また、想定されることは、他の長さ、又は示された範囲内の如何なる長さである。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。
好ましい核酸は、種々の塩基組成及び/又は長さの一本鎖DNA分子である。一本鎖分子は、例えば、塩基配列の繰り返しを包含し得、完全にランダムであり得、又は天然由来であり得、又は如何なる1つの塩基、例えばAAA等、TTT等、CCC等又はGGG等のものであり得;又は例えば、A及びCのものだけ、又はC及びTのものだけを含む、係るモノ塩基領域のストレッチを含み得る。
本発明の特定の実施形態において、核酸非アフィン性のスペーサ分子は、相補的な核酸分子に又は部分的に相補的な核酸分子にハイブリダイズする又はハイブリダイズされ得る。相補性の領域は、例えば、分子の約5%から65%までを含んでも良い。それによって、サイズ、可撓性、メッシュの又はポアサイズの程度の調節が可能であり得る。
“ペプチドに関する非アフィン性のスペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なるペプチド分子であっても良い。係るペプチドは、異なるアミノ酸組成及び/又は長さのものであっても良い。分子の長さは、約3アミノ酸から約35アミノ酸までの間で変わっても良い。また、他の長さ又は示された範囲内の如何なる長さ値が想定される。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。アミノ酸組成は、モノアミノ酸組成物、例えば天然に生産されるアミノ酸又はその如何なる誘導体又は合成して利用可能なアミノ酸のただ1つと、全ての従来のアミノ酸を含む又はそれらから選択される完全にランダムなアミノ酸組成物との間で変更しても良い。また、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15の異なるアミノ酸を含む組成物も想定される。アミノ酸は、同一のアミノ酸のストレッチで存在しても良く、パターン又はモチーフの形態で供されても良く、ランダムで分配されても良い。
“タンパク質に関する非アフィン性のスペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なる炭水化物であっても良い。係るタンパク質は、異なるアミノ酸組成及び/又は長さのものであっても良い。分子の長さは、約35アミノ酸から約500アミノ酸又はそれより多くの間で変わっても良い。また、他の長さ又は示された範囲内の如何なる長さ値が想定される。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。アミノ酸組成は、モノアミノ酸組成物、例えば天然に生産されるアミノ酸又はその如何なる誘導体又は合成して利用可能なアミノ酸のただ1つと、全ての従来のアミノ酸を含む又はそれらから選択される完全にランダムなアミノ酸組成物との間で変更しても良い。また、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15の異なるアミノ酸を含む組成物も想定される。アミノ酸は、同一のアミノ酸のストレッチで存在しても良く、パターン又はモチーフの形態で供されても良く、ランダムで分配されても良い。
“炭水化物に関する非アフィン性のスペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なる炭水化物分子であっても良い。係る炭水化物は、種々の組成及び/又は長さのものであっても良い。分子の長さは、約5C原子から約100C原子又はそれより多くの間で変わっても良い。また、他の長さ又は示された範囲内の如何なる長さ値が想定される。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。
“脂質に関する非アフィン性スペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なる脂質分子であっても良い。係る脂質は、種々の組成及び/又は長さのものであっても良い。分子の長さは、約5C原子から約100C原子又はそれより多くの間で変わっても良い。また、他の長さ又は示された範囲内の如何なる長さ値が想定される。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。好ましい脂質は、リン脂質、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、卵黄ホスファチジル−エタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンである。特に好ましいものは、リン脂質 MPPC、DPPC、DPPE−PEG2000又はLiss Rhod PEである。
“ポリエチレングリコールに関する非アフィン性のスペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なるポリエチレングリコール分子であっても良い。係るポリエチレングリコールは、種々の組成及び/又は長さのものであっても良い。長さは、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。好ましいポリエチレングリコール(PEG)変異体は、多分散又は単分散PEGを含む。特に好ましいものは、単分散PEGである。PEGsは、更に分岐されていても良く、例えば中央のコア群から広がる3−10PEG鎖を有する、中央のコア群から広がる10〜100までのPEG鎖を有する星型PEGsである、又は別のポリマー又は直線状PEG骨格にグラフト重合された多数のPEG鎖を有するクシ状PEGsである。PEGの平均分子量によると、想定されるPEGsは、PEG400、PEG600、PEG800、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG3350、PEG4000、PEG6000、PEG8000、PEG10,000又はそれより大きい分子量を有するPEGであっても良い。特に好ましいものは、PEG10,000である。
“デンドリマー”又は“デンドリマーに関する非アフィン性のスペーサ分子”は、特定の分子結合反応を誘発していない、特に、本明細書で定義されるアフィニティ分子に干渉する分子結合反応を誘発しない、如何なる繰り返し分岐された、概ね球体の大きい高分子であっても良い。係るデンドリマーは、種々の組成及び/又は長さ、及び/又は分岐の程度のものであっても良い。長さ及び分岐の程度は、想定されるメッシュサイズ又はポアサイズ、層の想定されるサイズ、及び/又は層又はシェル構造内に存在するアフィニティ分子のサイズ又は量、及び/又は層又はシェル構造の想定される可撓性又は安定性に依存してなされても良い。本発明によって想定されるデンドリマーは、低分子量又は高分子量種を含んでも良い。本発明に係るデンドリマーは、特定の実施形態において、分子表面上の官能基、例えば、親水性基を含んでも良く、又は代替的に内在官能性を有していても良い。本発明の目的のために想定されるデンドリマーは、1世代、2世代、3世代、3世代又はそれより多い世代のデンドリマーであっても良い。好ましいデンドリマーは、例えば、ニューコム(Newkome)デンドリマー又はアルボロール(arbolol)、及びポリアミドアミン(PAMAM)を含む。本発明のコンテクスト内で使用される更なる変異体、及び合成方法等は、当業者に知られているであろう又は“Dendrimers and other dendritic polymers”Frechet及びTomalia, J.Wiley等の適切な文献から得ることができる。
“デンドロン”又は“デンドロンに関する非アフィン性のスペーサ分子”は、デンドリマーの単一の化学的にアドレス可能な基、即ち、上記本明細書で定義されたデンドリマーの焦点を含むように理解される。
本明細書で使用される専門用語“ナノチューブ”は、カーボンナノチューブ、即ち、シリンダ状ナノ構造を有するカーボンの同素体、を参照する。係るナノチューブは、単一壁のナノチューブ又は多数壁のナノチューブであっても良い。本発明はまた、種々のタイプ、形態及び複雑性のフラーレン構造系のスペーサ分子を想定し、例えば、球体又は楕円のバキーボール形態、バッキーボールフラーレン又はバッキーボールを有するナノチューブの組み合わせ等である。
本発明の更に特定の好ましい実施形態において、上記定義された非アフィン性のスペーサ分子は、インタラクタな官能基、例えば、他の分子と、例えば他の非アフィン性のスペーサ分子と、及び/又は、1以上の結合分子と、及び/又は本明細書で上記定義された1つ以上のアフィニティ分子と相互作用できる化学基又は残基、を有して提供されても良い。好ましいものは、本明細書で上記定義される非アフィン性のスペーサ分子に融合される又は結合される、ビオチン又はビオチン様官能基の使用である。融合は、スペーサ分子の1つ以上の終端であっても良く、又は分子内で実行されても良い。
本発明に係るメッシュ、又は係るメッシュを含むコーティング、又は本明細書で上記定義された単一又は多重層構造、又は本明細書で上記定義されたシェル構造は、アフィニティ分子、例えば、高密度での抗体を含むことが、特に好ましい。追加的に又は代替的に好ましいものは、前記アフィニティ分子、例えば抗体は、標的分子の、例えば特定の抗原又はそれ上のエピトープの特異的な結合に効果的である、分子配座であることである。追加的に又は代替的に好ましいことは、アフィニティ分子は、粒子のコアから、特に磁性ナノ粒子等の磁性粒子から、外側に方向付けられることである。更に追加的に又は代替的に好ましいことは、本発明に係るアフィニティ分子が、可動性である、例えば、標的分子に到達し、生化学的結合を形成するために十分可動性であることである。
本発明の説明的な例及び特に好ましい実施形態において、これらの特徴は、抗PSA抗体を有する、約3.5kDaより大きい範囲、又は約40nmの長さの、ストレプトアビジン及びビオチン結合PEGスペーサを含む粒子上で実施されている。本発明は、しかしながら、この組み合わせのパラメータに制限されず、本明細書で上記又は下記述べられる更なる変異を包含する。
本発明の好ましい実施形態において、定義される表面層又は第1の層は、粒子表面に、又は平面に、又はマトリクス、又はマトリクス様構造に結合されても良い。本明細書で使用される専門用語“粒子表面”は、体積又は質量等の物理的特性に帰することができる小さく局部的な物体であるように表面が配置される、部分(entity)の形態を参照する。さらに、粒子は、本質的に、その輸送及び特性に関して単元全体として振舞う。粒子及び従ってその表面は、したがって、対称な、球形の、本質的に球形の又は球体の形状のものであっても良く、又は不規則な、非対称な形状又は形態のものであっても良い。粒子サイズ(及びしたがってその表面の次元)は変わっても良い。好ましいものは、ナノメータ及び数マイクロメータまでのマイクロメータ範囲内の粒子及び粒子表面である。特に好ましいものは、ナノ粒子の、例えば約1から700ナノメータまでの直径の粒子の、表面である。特に好ましいものは、約10から600nmまでの直径を有し得るナノ粒子の表面であり、例えば10nm、15nm、20nm、30nm、35nm、40nm、45nm、50nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、120nm、150nm、170nm、200nm、220nm、250nm、270nm、300nm、320nm、350nm、370nm、400nm、420nm、450nm、470nm、500nm、520nm、550nm、570nm、600nm、620nm又はその間の如何なる値である。更により好ましいものは、約500nmの直径を有するナノ粒子である。
本明細書で使用される“平らな表面(表面)”は、表面、本質的に表面又は準平面を参照し、例えば、デバイス又はより大きい非微粒子の物体又は存在内又はそれ上に存在する。係る表面は、また、特定の実施形態において、勾配、突出部、凹凸などを含んでも良い。更なる実施形態は、立方体又は直方体構造等の幾何学的本質又は物体上の、種々の方向での、種々の角度での表面の組み合わせを想定する。
本明細書で使用される“マトリクス”は、不規則な形状の構造を参照し、空洞又は穴の要素を含む。特定の実施形態において、係る空洞又は穴は、物質の固形物上又は下部の固体層に存在しても良い。他の実施形態において、全体の物体が、例えば、メッシュ又は3次元格子の形態で、空洞又は穴を含んでも良い。マトリクス実体の表面は、したがって、頻繁な変化又は傾斜を有して、傾斜された、非平面状であっても良い。
本発明の更に好ましい実施形態において、上記述べられた表面が位置される物体の材料は、特定のものであっても良い。例えば、材料は、金属又は金属の合金、又は炭水化物要素を含む有機材料を含む、本質的にそれから構成される、又はそれから構成されても良い。想定される材料の例は、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び強磁性金属、合金又は複合材料を含む。特に好ましいものは、磁性又は強磁性金属、合金又は複合体である。
更に好ましい実施形態において、材料は、特定の特性を有していても良い。材料は、例えば、磁性であっても良いし、非磁性であっても良い。材料は、他の実施形態において、疎水性であっても良いし、親水性であっても良い。
特に好ましい実施形態において、材料は磁性材料である。更に特定の好ましい実施形態において、本明細書で上記定義される表面が存在する又は、本発明に係るコーティングが設けられ得る実体は、磁性ナノ粒子である。
本明細書で使用される“結合分子”は、本明細書で定義される非アフィン性のスペーサ分子と、本明細書で定義される1つ以上の表面分子又は表面構造との間でのコネクタとして及び/又は本明細書で定義される2つ以上の非アフィン性スペーサ分子間のコネクタとして理解され得る。結合分子は、特定の実施形態において、同一の又は同様の相互作用又は相互作用のそれらの機能に関して、一価の、二価の、三価の又は多価であっても良く、即ち、結合分子は、1、2、3又はそれより多い同一のインタラクタ分子、例えば非アフィン性スペーサ分子又は表面実体を結合し得る。代替的に又は追加的に、結合分子は、種々のインタラクタ分子、例えば非アフィン性のスペーサ分子又は表面実体に関して、二価、三価又は多価であっても良い。したがって、結合分子は、1、2、3、4、5、6、7又はそれより多い種々のインタラクタ分子、例えば非アフィン性のスペーサ分子又は表面実体を結合しても良い。また、両方の機能の組み合わせが、1つの結合分子内に存在しても良く、即ち、結合分子は、2又はそれより多い同一のインタラクタ及び同時に1、2、3又はそれより多い種々のインタクラタ等を結合し得る。
好ましい実施形態において、結合分子は、タンパク質又はペプチド、例えば、多数の結合サイトを有するタンパク質であっても良い。特に好ましい例は、ストレプトアビジンであろう。代替的に、アビジン、ストレプトアビジン誘導体、(ストレプト)アビジン、アビジン関連タンパク質、Tamavidin1及び2等のアビジン様実体、ブラダビジン、ニュートラアビジン(NeutrAvidin)等の結合分子が使用されても良い。
更に特定の好ましい実施形態において、ポリエチレングリコール等の非アフィン性のスペーサ分子は、ストレプトアビジン等の結合タンパク質に結合することができる、ビオチン等のインタラクタ機能を有して提供されても良い。本発明はそのようにして、特定の好ましい実施形態において、PEG、ビオチン及びストレプトアビジンを構造的構成要素として本質的に含む第1の層又はシェル構造を想定する。層又はシェル構造は、追加的に、上記本明細書で定義される好ましくは抗体等のアフィニティ分子を含んでも良い。
本発明の更に特定の実施形態において、例えば、上記本明細書で定義されるシェル構造又は単一の層を含む、上記本明細書で定義されるコーティングは、上記本明細書で定義される非アフィン性のスペーサ分子の長さにより、又はそれに依存して、考案され得る。例えば、もし、非アフィン性のスペーサが、本明細書で述べられる20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、300、400、500、600、700又は1000より多い単一のユニット(C原子、ヌクレオチド、アミノ酸、官能基等)を含む長い分子であるなら、シェル構造は、1又は2の層を含み得る。
本発明の更なる実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、実体の、具体的には粒子の表面に従い又は依存して、選択され得る。好ましくは、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、シェル又は層構造又はコーティングの結果の厚さが、例えば、プロファイルラフネスパラメータ、振幅パラメータ、及び/又は傾き、スペーシング、計数パラメータによって決定される、上記本明細書で定義された物体の表面の平均粗さより大きくなるよう、選択され得る。好ましい実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、シェル又は層構造又はコーティングの結果の厚さが、粒子の表面の、より好ましくは上記本明細書で定義されたナノ粒子の表面の、例えば上記述べられたパラメータによって決定される、平均粗さよりも大きくなるように、選択され得る。
本発明の更なる実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、物体の、例えば粒子の、好ましくはナノ粒子の帯電に従って又は依存して選択され得る。好ましくは、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、物体、粒子、好ましくはナノ粒子の帯電が低くされるように選択され得る。本明細書で使用される専門用語“低くされる”は、物体、具体的には、本明細書で定義される、コーティングを有する及び有さない、単一層又は多重層構造の層を有する又は有さない、又はシェル構造を有する又は有さない粒子間の比較を参照する。もし、コーティングを有する、物体、好ましくは粒子の帯電が10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、100%又は100%より多く低減されるなら、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、50、100又はそれより多くの倍数で低減が起こり、帯電は、低くされたように見なされ得る。帯電は、かなり低くされる、例えば少なくとも50%で低くされることが好ましい。
本発明の更に好ましい実施形態において、もし、物体、粒子、好ましくはナノ粒子の帯電が上記定義されるように低くされるなら、又は代替的に、もし物体、粒子、例えばナノ粒子の前記帯電が同一であるなら(上記定義されたコーティング無しの物体又は粒子と比較して)、前記物体又は粒子、例えばナノ粒子は、上記本明細書で定義された層構造、シェル構造又はコーティングの存在により、低減された非特異的クラスタリングを示し得る。非特定的クラスタリングのコンテクストにおいて使用される専門用語“低減される”は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、100%又は100%より多い低減、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、50、100又はそれより多い倍数による低減を意味する。非特異的クラスタリングの低減は、好ましくは、非アフィン性のスペーサ分子の長さによって調節され得る。代替的に、非アフィン性のスペーサ分子を調整することによって、例えば、それらの長さを調節することによって、電荷はまた、また増大され得、非特異的相互作用に関する抑圧の程度を更に改良することができる。非特定的相互作用のコンテクストで使用される専門用語“増大される”は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、100%又は100%より多くの増大を意味する。
本発明の更に他の実施形態において、非アフィン性のスペーサ分子の長さは、シェル又は層構造又はコーティングの結果の厚さが、例えば上記述べられたパラメータによって決定される、上記本明細書で定義された、粒子の表面の、より好ましくはナノ粒子の表面の平均粗さより大きくなるよう、及び、粒子、好ましくはナノ粒子の帯電がかなり低くされるように、選択され得る。
更なる様態において、上記本明細書で定義されるコーティング又は層構造は、アフィニティ分子を含む予め存在している表面層の特異性の改善のために使用され得、非アフィン性スペーサ分子のメッシュは、アフィニティ分子の予め存在している層の頂部に結合される。好ましくは、非アフィン性のスペーサ分子及び任意で結合分子を含む第2の層要素は、上記本明細書で定義されるアフィニティ分子、例えば抗体を含む粒子、構造又はマトリクスをカバーするために使用され得る。それによって、2又は多数層の構造又はシェル構造は、上記本明細書で定義される2又は多数層構造又はシェル構造に大きく対応して、作り出され得る。連結点又は結合点は、粒子又は物体表面それ自身上、又はアフィニティ分子、例えば抗体上のいずれかで発見され得る(図1も参照のこと、右手パネル、これはこの手法の特定の実施形態として考えられる、もし図1で描かれる状況から開始なら、左手パネル、又は非アフィン性のスペーサ分子が存在していない同様の状況)。
また別の様態において、上記本明細書で定義されるコーティング、又は層構造は、予め存在している表面層への非特異的結合を妨げる又は最小化するために使用され得、ここで、非アフィン性のスペーサ分子のメッシュは、アフィニティ分子の予め存在している層の頂部に結合される。好ましくは、非アフィン性のスペーサ分子及び任意に結合分子を含む第2の層要素は、上記本明細書で定義されるアフィニティ分子、例えば抗体を含む粒子、構造又はマトリクスをカバーするように使用され得る。それによって、2又は多数層の構造又はシェル構造は、上記本明細書で定義される2又は多数層構造又はシェル構造に大きく対応して、作り出され得る。連結点又は結合点は、粒子又は物体表面それ自身上、又はアフィニティ分子、例えば抗体上のいずれかで発見され得る(図1も参照のこと、右手パネル、これはこの手法の特定の実施形態として考えられる、もし図1で描かれる状況から開始なら、左手パネル、又は非アフィン性のスペーサ分子が存在していない同様の状況)。
アフィニティ分子の周りにメッシュ構造を提供することによって、分子又は実体のアフィニティ分子への又はその近傍にある分子への非特異的結合は、低減され得る又は完全に廃止される又は避けられる。
更なる様態において、本発明は、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層、多重層又はシェル構造を含む粒子に関する。本発明はまた、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層、多重層、又はシェル構造を含む平坦構造に関する。本明細書で使用される“粒子”は、体積又は質量等の物理的特性に帰することができる小さく、局部的な物体を意味する。さらに、粒子は、本質的に、その輸送及び特性に関して単元全体として振舞う。粒子は、したがって、対称な、球形の、本質的に球形の又は球体の形状のものであっても良く、又は不規則な、非対称な形状又は形態のものであっても良い。本発明により想定される粒子のサイズは変わり得る。好ましいものは、ナノメータ及び数マイクロメータまでのマイクロメータ範囲内の粒子である。特に好ましいものは、ナノ粒子の、例えば約1から700ナノメータまでの直径の粒子である、ナノ粒子である。特に好ましいものは、約10から600nmまでの直径を有し得るナノ粒子の表面であり、例えば10nm、15nm、20nm、30nm、35nm、40nm、45nm、50nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、120nm、150nm、170nm、200nm、220nm、250nm、270nm、300nm、320nm、350nm、370nm、400nm、420nm、450nm、470nm、500nm、520nm、550nm、570nm、600nm、620nm又はその間の如何なる値である。更により好ましいものは、約500nmの直径を有するナノ粒子である。
本明細書で使用される“平坦構造”は、表面、本質的に表面又は準平面を参照し、例えば、デバイス又は装置内又は上に、又は、より大きい非微粒子の実体又は物体上い存在する。係る平坦構造は、また、特定の実施形態において、勾配、突出部、凹凸などを含んでも良い。更なる実施形態は、立方体又は直方体構造等の幾何学的物体上の、種々の方向で、種々の角度で組み合わされる、平坦構造の組み合わせを想定する。
更なる様態において、本発明は、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層又はシェル構造を含む、上記本明細書で定義されるマトリクスに関する。マトリクスは、したがって、如何なる穴、凹凸又は空洞が保持される、又は代替的に、部分的に、大部分が、又は完全に閉じられるようにコーティングされ得る。マトリクスは、したがって、特定の実施形態において、本発明に係るコーティング、層又はシェル構造の、上記本明細書で定義される平坦な又は平面の物体又は粒子とししての提供において変更されても良い。
上記本明細書で定義される粒子、平坦構又はマトリクスは、当業者に知られる如何なる適切な材料を含む又はそれから構成され得、例えば、それらは、無機材料又は有機材料を含む又はそれから構成される又はそれから本質的に構成され得る。通常、それらは、金属又は金属の合金又は有機材料を含む又はそれから構成される又はそれから本質的に構成され得る、又は炭水化物要素を含む又はそれから構成される又はそれから本質的に構成され得る。想定される材料の例は、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び強磁性金属、合金又は複合材料を含む。特に好ましいものは、磁性又は強磁性金属、合金又は複合体である。更に好ましい実施形態において、材料は、特定の特性を有し得る。材料は、例えば、磁性であっても良いし、非磁性であっても良い。材料は、他の実施形態において、疎水性であっても良いし、親水性であっても良い。
特に好ましいものは、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層、多重層又はシェル構造を含む磁性粒子である。更により好ましいものは、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層、多重層又はシェル構造を含む磁性ナノ粒子である。
更に好ましい実施形態において、材料は、特定の特性を有し得る。材料は、例えば、磁性であっても良いし、非磁性であっても良い。材料は、他の実施形態において、疎水性であっても良いし、親水性であっても良い。本発明の特に好ましい実施形態において、材料又は粒子、例えばナノ粒子は、超常磁性粒子であり得、通常、水性溶液中に分散され、小さい負電荷を保持し、粒子が分離されることを保ち、かつ、非特異的なクラスタリングを避ける。
特に好ましい実施形態において、材料は磁性材料である。更に特に好ましい実施形態において、上記本明細書で定義される表面が存在する、又は本発明に係るコーティングが位置され得る実体は、磁性ナノ粒子である。
本発明の更なる実施形態において、上記本明細書で定義される、即ち、上記本明細書で定義されるコーティング、層構造又はシェル構造を含む、粒子、平坦構造又はマトリクスは、分子診断学、生物学的サンプル分析、化学的サンプル分析、食品分析及び/又は法医学的分析のために使用され得る。
別の様態において、本発明は、サンプルからの特定の標的生体分子の検出のための、上記本明細書で定義されるコーティングの使用、例えば、単一層又は多重層コーティングの、又は上記本明細書で定義される粒子の使用、上記本明細書で定義される平坦構造の使用、上記本明細書で定義されるマトリクスの使用、又は上記本明細書で定義されるナノ粒子の使用を参照する。
本明細書で使用される専門用語“検出”は、上記本明細書で定義される標的分子、好ましくはタンパク質、薬物分子又は核酸の特異的な認識を参照する。この特異的な認識は、好ましくは、本明細書で定義されるアフィニティ分子の助けで実行される。認識は、したがって、上記本明細書で定義されるコーティング、単一層、又はシェル構造内で、標的分子のアフィニティ分への特定の可逆的又は不可逆的な結合を含み得る。この結合は、続いて、当業者に知られる如何なる適切な手段によって可視化又は認識される。
検出は、如何なる適切な環境で実行され得る。係る環境の例は、上記本明細書で定義されるコーティングを含む、粒子、構造、マトリクス又は如何なる他の物体を含む溶液を含む。例えば、本発明に係るコーティングを含むナノ粒子は、溶液中に浸される又は部分的に浸され得る。溶液は、例えば、標的分子を、例えば、サンプル又は処理されたサンプルの形態で、含み得る。追加的に又は代替的に、溶液は、上記又は下記本明細書で述べられる検出を実行するために必要である、1つ以上の実体を含み得る。本発明の更なる実施形態において、検出は、センサ表面又はセンシング表面で、例えば、磁性検出手段を含むバイオセンサの表面で実行され得る。本発明のコンテクスト内で使用され得る係るセンサの例は、Brulsら、2009, Lab Chip, 9, 3504−3510で供される。
本明細書で使用される“サンプル”は、本明細書で定義される標的分子を含む、如何なるサンプルを参照する。係るサンプルは、例えば、排泄物、全血、血清、血漿、涙、唾液、鼻流体、痰、内耳液、生殖器流体、乳汁、ミルク、初乳、胎盤流体、羊水、汗、滑液流体、腹水流体、脳脊髄液、胆汁、胃液、房水、硝子体液、胃腸流体、滲出液、浸出液、肋膜流体、心嚢液、精液、上気道流体、腹膜流体、免疫反応のサイトから得られる流体、プールコレクションサイト(pooled collection site)から得られる流体、気管支洗浄、尿、例えば全ての適切な器官、例えば、肺、筋肉、脳、肝臓、皮膚、すい臓、胃等からの生検材料、有核細胞サンプル、粘膜表面と関連する流体、髪または皮膚から得られる又は含むサンプルを含み得る。さらに、環境的なソースからのサンプル、例えば水サンプル、食肉又は鶏肉サンプル、汚染可能性のソースからのサンプル等、が使用され得る。
いくつかの実施形態において、標的分子は、サンプルから直接的に得られ得る。他の状況において、サンプルは、例えば、標準的なプロトコルに基づき、例えば、部分的に精製を含み、結合パートナー、即ち、上記本明細書で定義されるアフィニティ分子へと標的分子をより接近可能にする、サンプル合成技術に従っても良い。例えば、血液サンプルは、全細胞又は結成からの膜組織を含む断片を分離するために遠心分離機にかけられても良く、排泄物サンプルは、生理学的に受付可能なバッファ及び洗浄剤で区分され、均質化されても良く、唾液サンプルは、液化及び断片化されても良い。さらに、抗生物質学又は殺菌剤は、存在している如何なる器官の更なる成長を防ぐために、添加されても良い。全細胞はまた、それらの内容物を放出するために、除去されても良いし、溶解されても良い。
好ましくは、サンプルを含む核酸の合成のために、DNA及びRNA分解酵素及びプロテイナーゼのインヒビターが添加されても良い。さらに、核酸標的分子は、また、検出に先立って、例えば、当業者に知られているであろう、適切なPCR反応又はリガーゼ連鎖反応を介して、増幅されても良い。
更なる実施形態において、サンプル中の核酸は、(例えば、機械的なせん断又は制限酵素での消化によって)小さい断片に切られる又は切り分けられても良い。好ましいものは、50から500までのヌクレオチドのサイズ、好ましくは200ヌクレオチドの核酸分子を得る、せん断プロセスである。通常、例えば、Covarisによって市場に出された装置等の如何なる適切な装置に基づく、集中的な超音波によるせん断技術が使用され得る。不均一なサンプルは、更に、サンプルをデバイスへと導くことに先立って、実質的に全ての非核酸分子を除去するために精製されても良い。追加的に又は代替的に、不均一なサンプルは、例えば、所望の長さ範囲の外側の分子、好ましくは50から500までのヌクレオチドの範囲の外側のサイズを有する分子を除外するために、キャピラリー電気泳動法等の分離技術によって処理されても良い。
特に好ましい実施形態において、本発明は、上記本明細書で定義されるコーティングの、例えば、上記本明細書で定義された、単一層又は多重層コーティングの、又はシェル構造の、使用、上記本明細書で定義された粒子の使用、上記本明細書で定義された平坦構造の使用、上記本明細書で定義されたマトリクスの使用、又はサンプルから特定の標的分子、例えば生体分子の検出のための、上記本明細書で定義されたナノ粒子の使用に関し、前記特定の標的分子は、上記本明細書で定義されたアフィニティ分子によって捕獲され、前記特定の標的分子は、続いて、検出分子によって認識される。本明細書で使用される“検出分子”は、上記本明細書で定義されるアフィニティ分子と、前記アフィニティ分子に結合される特定の標的分子と、の間の相互作用を認識するために適切な、如何なる分子である。検出分子は、例えば、標的分子を特異的に、及び/又は標的分子とアフィニティ分子との間の相互作用を認識しても良い。係る検出分子の好ましい例は、抗体又は抗体断片又はアフィニティ分子上で捕獲される又は固定される標的分子に特異的に結合する、上記本明細書で定義される変異体である。抗体検出分子の場合、抗体は、アフィニティ分子よりも標的分子の種々のエピトープに結合しても良いし、又は、標的分子のアフィニティ分子への特異的な結合によって発生するエピトープを検出しても良い。さらに標的分子上の糖鎖付加パターンが、適切な検出分子によって、特異的に検出されても良い。追加的な又は代替的な実施形態において、特定のアミノ酸又は官能基上でのリン酸化反応、特定の基上のアセチル化等といった、分子の更なる修飾が検出されても良い。
本発明の更に好ましい実施形態において、上記本明細書で述べられる検出分子は、発光、蛍光又は電気化学的信号を発生することができる実体に結合されても良い
したがって、本発明の特定の実施形態において、検出分子、好ましくは抗体、又はその断片又は誘導体は、検出、可視化及び定量化できる種々のマーカと結合又はラベル化されても良い。これは、当業者に知られる如何なる適切な技術又は方法を使用して、検出分子に結合され得る、如何なる適切なラベルを使用して、達成することができる。適切なラベルの例は、蛍光色素又は金属(例えば、フルオレセイン、ローダミン、フィコエリトリン、フルオレスカミン)、色素体染料(例えば、ロドプシン)、化学発光法による化合物(例えば、ルミナール、イミダゾール)及び生物発光タンパク質(例えば、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質、黄色蛍光タンパク質、その誘導体)を含む。検出分子は更に、6−FAM, HEX, TET, ROX, Cy3, Cy5, Texas Redのような蛍光ラベルで、及び/又は同時に、TAMRA, Dabcyl, Black Hole Quencher, BHQ−1又はBHQ−2のようなクエンチラベルでラベル化されても良い。種々の他の有用な蛍光体又は発色体は、Stryer, 1968, Science, 162:526−533で述べられる。検出分子は、また、好ましくは、発光、蛍光又は電気化学的信号を発生する酵素又は酵素ドメインでラベル化され得る。係る酵素の特に好ましい例は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ及びβラクタマーゼを含む。更なる実施形態において、検出分子は、放射性同位体(例えば、H, 14C, 32P, 33P, 35S, 125I, 11C, 13N, 15O, 18F, 64Cu, 62Cu, 124I, 76Br, 82Rb, 68Ga又は18F)又は粒子(例えば、金)でラベル化され得る。種々のタイプのラベルが、種々の化学的性質、例えば、アミン反応又はチオール反応、を使用して、検出分子に結合され得る。しかしながら、アミン及びチオールとは別の他の反応基も使用するいことができ、例えば、アルデヒド、カルボン酸及びグルタミンである。
更なる特定の実施形態において、本発明は、上記本明細書で定義されるコーティングを含む構造又は粒子の提供を含む特定の標的分子を検出する、サンプルを上記本明細書で定義されるコーティングを含む構造又は粒子で接触させる、及び、標的分子と前記アフィニティ分子との間の結合を可視化する又は認識することによって、前記サンプル中の前記標的分子の存在を決定する、方法を想定する。
本発明の別の好ましい実施形態において、検出は、少なくとも2つの磁性ナノ粒子及び少なくとも1つの標的分子を含むクラスターの検出を介して実行されても良い。例えば、上記本明細書で定義される磁性ナノ粒子は、コーティングを有して提供され得、2つ以上のナノ粒子は、検出される少なくとも1つの標的分子の存在下でクラスター化し得、両方の粒子と架橋又は結合することができる。検出は、特に好ましい実施形態において、(i)例えば、上記本明細書で定義される、標的分子捕獲、(ii)磁気駆動、及び(iii)検出のステップを含み、光学磁性システムで実行され得、前記磁性ナノ粒子は、磁性的に作動され、固定されたサンプル流体中で光学的に検出される。
本発明のコンテクストにおいて使用される“磁気駆動”は、検出するために標的分子とインキュベートされているナノ粒子を含むサンプルに、均一な磁場を適用するように理解される。前記場の作動において、ナノ粒子は、それ自身鎖状に配列され、互いに非常に近い状態で、自由に振動及び回転する。
光学磁性システムを介するナノ粒子の検出は、具体的に次のステップで実行され得:(1)サンプルボリューム(sample volume)の入力光を用いた照射;(2)磁気駆動場による、前記サンプルボリューム内の上記定義された磁性ナノ粒子の作動、及び(3)入力光の、前記サンプルボリューム中での、前記磁性ナノ粒子のクラスターとの相互作用から生じる出力光の検出。具体的な実施形態において、前記作動場は、中断によって、少なくとも一度遮断される。繰り返されるパルスに関する、この動的作動は、非特異的相互作用を減らし、結合事象の数を高めるとわかっている。更なる詳細及びパラメータは、当業者に知られているであろう又はRnzoniら、2011, Nano Lett., 11, 2017−2022から得ることができる。
更なる別の実施形態において、検出は、本発明に係るコーティングされた実体、例えば、コーティングされた粒子、好ましくはコーティングされたナノ粒子、更に好ましくはコーティングされた磁性ナノ粒子の、センサ表面、例えばバイオセンサへの結合を介して実行され得る。検出は、したがって、バイオセンサの領域における如何なる適切な方法論で実行され得、例えば、Brulsら、2009, Lab Chip, , 9, 3504−3510, Yagerら、2006, Nature, 442 (7101), 412−418, Sternら、2010, Nat. Nanotechnol. 5 (2), 138−142; 又はFanら、2008, Nat. Biotechnol, 26 (12), 1373−1378から得られる方法である。例は、本明細書で述べられる、又は当業者に知られるような、又はWild, D., 2005, The immunoassay handbook; Elsevier Science Ltd: New York等の正規の教材又は文献から得られる、回転及び散乱方法を含む。特に好ましいものは、検出表面でのナノ粒子の光学的散乱及び/又は光学的吸収の方法の使用である。係る方法は、当業者に知られているであろう、又はBrulsら、Lab Chip, 2009, 9, 3504−3510から得ることができる。
別の様態において、本発明は、サンプルから、特定の標的分子、例えば生体分子の精製のための、上記本明細書で定義されるコーティングの、例えば、単一層又は多重層コーティングの、又は上記本明細書で定義されるシェル構造の使用、上記本明細書で定義される粒子の使用、上記本明細書で定義される平坦構造の使用、上記本明細書で定義されるマトリクスの使用、又は上記本明細書で定義されるナノ粒子の使用を参照する。
精製は、好ましくは、1つ以上の標的分子を含む上記述べら得たサンプルに、上記本明細書で定義されるコーティングを含む構造又は粒子を提供することによって実行され得る。標的分子は、したがって、本明細書で定義されたアフィニティ分子によって結合され得る又は捕獲され得る。更なるステップが、結合された標的分子を精製するために使用されても良い。例えば、粒子のコーティングされた構造は、例えば、当業者に知られる適切な洗浄バッファを用いて、洗浄されても良い。係る洗浄ステップは、一度又は繰り返されて実行されても良い。上記本明細書で定義される検出分子は、特定の実施形態において、結合された標的分子の量、及び/又は、精製グレード、例えば、コンペティター分子の決定等、を決定するために、使用されても良い。続いて、例えば、洗浄手順が終了された後に、アフィニティ分子に結合された標的分子は、例えば、適切な溶出バッファ、pH又は塩濃度における変更、熱又は光の使用を介して、コーティングされた粒子又は構造から溶出されても良い。
更なる特定の実施形態において、本発明は、上記本明細書で定義されたコーティングを含む構造又は粒子の提供を含む、特定の標的分子を精製する方法、当業者に知られる適切な洗浄バッファを用いた洗浄を含む洗浄ステップ、及び上記述べられた結合された標的分子の溶出のステップを想定する。
特に好ましい実施形態において、精製に関するコーティングされた実体の使用、又は標的分子、例えば上記述べられた生体分子の精製方法は、(i)標的生体分子を捕獲すること;(ii)適切な洗浄バッファで、標的分子/アフィニティ分子複合体を洗浄すること;及び(iii)上記本明細書で定義された前記マトリクス、表面又は粒子から標的生体分子の溶出、のステップを含み得る。
本発明の特定の実施形態において、溶出は、標的分子のアフィニティ分子との複合体を用いて実行されても良い。例えば、緩やかな酵素溶出プロセスを使用することによって、アフィニティアッセイによるタンパク質バイオマーカーの続く検出が可能になり得る。好ましくは係るアプローチは、次のステップ(図6も参照)に依存する:磁性粒子による特異的な捕獲、その後の、少容量への濃縮、続く精製及び溶出。最後に、バイオマーカーは、検出のためのイムノアッセで再捕獲され得る。第1のステップにおいて、ボリュームV内での、抗体コーティングされた粒子(P)、例えば磁性粒子は、バイオマーカー分子(B)を含むサンプルボリューム(V)に添加される。組み合わされたボリュームVcaptにおいて、バイオマーカーは、DNAリンカーを介して粒子上に固定され得る、抗体Abによって捕獲され得る。粒子は続いて、バイオマーカー抗体複合体(Ab−B)が、例えばDNAリンカーの制限又は分解によって粒子から溶出され得る、より小さいボリューム(Vel)を有するクリーンな溶液に移動され得る。続いて、溶出された複合体は、Abとは別のエピトープに結合している、例えば2つの抗体Ab及びAbを使用するサンドイッチイムノアッセイで、光学的に検出され得る。
更に別の様態において、本発明は、サンプル中の、特定の標的分子、例えば生体分子の濃度の決定のための、上記本明細書で定義されたコーティングの、例えば、上記本明細書で定義された単一層又は多重層のコーティングの、又はシェル構造の使用、上記本明細書で定義された粒子の使用、上記本明細書で定義された平坦構造の使用、上記本明細書で定義されたマトリクスの使用、又は上記本明細書で定義されたナノ粒子の使用を参照する。特定の標的分子の濃度の決定は、例えば、空のサンプル又は標的分子の既知の濃度、又は標的分子のぐらつきのある(staggered)濃度に基づいて、例えば、利用可能なアフィニティ分子の量を決定すること又は提供することによって、及び特に、適切な制御測定を実行することによって、例えば、定量的な方法で、上記本明細書で定義された検出方法w適用することによって実行され得る。本発明の更なる実施形態において、決定は、上記本明細書で述べられた取得可能な精製された標的分子に基づいて、実行され得る。したがって、溶出された標的分子は、当業者に知られる如何なる適切な決定方法に従って、定量化され得る。
更なる特定の実施形態において、本発明は、上記本明細書で定義されたコーティングを含む構造又は粒子の提供を含む特定の標的分子の濃度又は量を決定、当業者に知られているような適切な洗浄バッファで洗浄することを含む洗浄ステップ、及び上記述べられた結合された標的分子の溶出のステップ、それに続く、特定のアフィニティ分子に、溶出された標的分子を特異的に結合させることのステップ、の方法を想定する。代替的に、方法は、上記本明細書で定義されたコーティングを含む構造又は粒子の提供、サンプルを、上記本明細書で定義されたコーティングを含む構造又は粒子と接触させるステップ、及び標的分子と前記アフィニティ分子との間の結合を可視化する又は認識することによって、前記酸プル中の前記標的分子の存在を決定する、続いて又は配置されるのは、例えば、本明細書で述べられた、空のサンプル又は標的分子の既知の濃度、又は標的分子のぐらつきのある濃度に基づいた、適切な制御測定を実行することのステップ、を含み得る。
更なる様態において、本発明は、特定の標的分子、例えばサンプルからの生体分子の検出、及び/又は上記本明細書で定義されたコーティングの使用、又は上記本明細書で定義されたコーティングを含む、上記本明細書で定義された、粒子、平坦構造又はマトリクスの使用、又は上記本明細書で定義されたナノ粒子の使用を含む特定の標的生体分子の濃度の決定に関するアッセイに関する。
特に好ましい実施形態において、前記標的生体分子の前記検出は、光学磁性システムで実行され得、前記磁性ナノ粒子は、(i)例えば、上記本明細書で定義された標的生体分子捕獲、(ii)磁気駆動、及び(iii)検出、のステップを含み、磁性的に作動され、固定されたサンプル流体中で光学的に検出される。
例えば、光学磁性システムを介するナノ粒子の検出は、次のステップによって実行され得る:(1)サンプルボリュームの入力光を用いた照射;(2)磁気駆動場による、前記サンプルボリューム内の上記定義された磁性ナノ粒子の作動、及び(3)入力光の、前記サンプルボリューム中での、前記磁性ナノ粒子のクラスターとの相互作用から生じる出力光の検出。
具体的な実施形態において、前記作動場は、中断によって、少なくとも一度遮断される。この動的作動は、非特異的相互作用を減らし、結合事象の数を高めるとわかっている。例えば、中断の期間及び/又は中断の数である、中断を調整することが更に想定される。中断の期間及び/又は中断の数に関する対応する値が、追加的に、校正測定から決定され得る。好ましくは、中断は、約0.1s及び約10sの間で、より好ましくは約1s及び約2sの間で変動し得る。更に特定の実施形態において、磁気駆動場は、約10の中断から約50の中断までのによって遮断されても良い。本発明の更に別の好ましい実施形態において、磁気駆動場は、回転しても良い。
本発明の更に特定の実施形態において、出力光は、磁性粒子のクラスターによって散乱された入力光を含んでも良い。検出されるクラスターが、21つの磁性粒子によって形成されることが更に好ましい。
更に別の好ましい実施形態において、前記磁性粒子、好ましくは磁性ナノ粒子は、具体的には、標的分子に関する異なる結合サイトを有する、2種類のものであり得る。係る異なる結合サイトは、標的分子の別々のエピトープに結合している異なる抗体といった、異なるアフィニティ分子の存在によって供され得る。前記磁性粒子、例えば磁性ナノ粒子は、サンプル内の標的分子に、サンドイッチ校正で結合することができることが、更に具体的に好ましい。
本発明の更なる実施形態において、例えば、上記本明細書で定義された、コーティング、層構造又はシェル構造を含む粒子、平坦構造又はマトリクスに基づく、上記本明細書で定義された方法又はアッセイは、分子診断学、生物学的サンプル分析、化学的サンプル分析、食品分析及び/又は法医学的分析のために使用され得る。
次の例オイ呼び図面は、説明的な目的で供される。したがって、例及び図面は、制限するよう構成されないということが理解される。当業者は、本明細書で述べられた原理の更なる変更を明確に想定することができるであろう。
(実施例)
例1−変更された表面構造を用いたb−PEG−PSAナノ粒子の製造
2層シェル構造を有するナノ粒子の通常の製造において、ストレプトアビジンコーティング超常磁性粒子(ビーズ)が、出発材料として使用され、これは商業的に入手可能である(例えば、Adamtech)。第1のステップにおいて、磁性ビーズに、50Wで3秒間、3度、超音波を当てた。10mg/mLでのストレプトアビジンコーティングナノ粒子懸濁液の24μLを、10mMのPBS緩衝溶液で3度洗浄し、最終体積が120μL(2mg/ml)になるまで希釈した。懸濁液に、再び、50Wで3秒間、3度、超音波を当て、続いて、200μLのPBS懸濁液を添加した。次のステップで、製造されたストレプトアビジンコーティングナノ粒子の懸濁液の50μlを、PSA(前立腺特異抗原)抗体に結合された(10kDaの分子量を有する)ビオチン化PEG−リンカー分子(b−PEG10kDa−PSA)で15分間インキュベートした。続いて、得られた懸濁液を、追加的に、5kDaの分子量を有する非アフィン性のビオチン化スペーサ分子(b−PEG5kDa)の50μM溶液で、15分間インキュベートした。得られた懸濁液を、11.62μlのストレプトアビジン(1mg/ml)で10分間インキュベートした。次にステップで、10kDaの分子量を有する、4mMの非アフィン性のビオチン化スペーサ分子(b−PEG10kDa−リンカー)の20μlを添加し、15分間インキュベートした。任意に、5mMのb−PEG5kDa−スペーサ分子18.6μlが使用される。結果のナノ粒子溶液をアッセイバッファで3度洗浄し、続いて、バッファを、最終体積が100μlになるまで添加した。最終的な懸濁液に、50Wで3秒間、3度超音波を当てた。
例2−種々の表面修飾を有するナノ粒子のゼータ電位及び平均直径
この例において、種々の表面修飾を有するナノ粒子の特性が評価されている。ナノ粒子は、例1のプロトコルで述べられたように製造された。非アフィン性のスペーサ分子を、約40nmの長さに対応する、3.5kDaより高い範囲で、CreativePegWorksから購入した。リンカー分子もまた、CreativePegWorksから購入した。これらの分子は、一方の端部でビオチンに結合され、他方の端部でN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)−基に結合される。ビオチン化ポリエチレングリコール(PEG)リンカーは、NHS−化学的性質によって、PSA(前立腺特異抗原)に対する抗体に結合されている。バイオ結合(bioconjugation)は、1より多いPEGリンカーが抗体に結合されるように、実行されている。ビオチン化抗体(25μg/mg)が、非アフィン性のスペーサ分子と共に、ストレプトアビジンコーティングナノ粒子とインキュベートされる。粒子あたりの抗体の量は、抗体含有リンカー分子及び非アフィン性のスペーサ分子の溶液濃度の割合によって調整することができる。抗体濃度は、ナノ粒子製造業者によって述べられている最大範囲となるよう選択された(Masterbeads 500nm, StreptaDivin coated, Ademtech−仕様書に係るアビジンの結合容量>1nM)。非アフィン性のスペーサ分子の濃度、は、ストレプトアビジンコーティング粒子あたりのビオチンの最大充填が得られるように選択された。ビオチンを有するナノ粒子表面の完全適用範囲は、粒子の架橋結合を避けるために必要である。第2の層の密な3次元構造が、その四量体構造が、4つのビオチン分子を結合することができることによる、ストレプトアビジンの多価の結合特性によって形成された。ストレプトアビジンの多価性は、したがって、図1の右側のパネルに描かれるような非アフィン性のスペーサ分子のメッシュに繋がる。
種々の表面修飾を有するナノ粒子の特性は、その後、動的光散乱(DLS)によって解析された。具体的には、製造されたナノ粒子の表面における電荷、及び平均流体力学半径が測定された。結果は図2に描かれている。左側のパネルにある図は、ナノ粒子上の負の電荷が、ナノ粒子上に充填されたリンカー/スペーサ分子の増加している長さ(分子量)につれて、即ち、表面コーティングの厚さを増大させるにつれて、漸進的に減少することを示す。帯電(Z電位)は、二重層構成に関して最小値に達する。帯電は、リンカー分子の存在によってかなり低くされているので、これはまた、より低いコロイド安定性を示唆する。図2Bは、同時に、平均直径が、ナノ粒子上に充填されるリンカー/スペーサ分子の長さ(分子量)を増大させるにつれて、かなり増大することを示している。剥き出しのナノ粒子は、約510nmの直径を有する一方で、二重層コーティングを有するナノ粒子は、約570nmの直径を有する。
例3−クラスターベースの光学磁性アッセイを使用する、非特異的及び特異的粒子−粒子結合の決定
磁性粒子のクラスタリングを評価するために、Ranzoniら、2011, Nano Lett, 11, 2017−2022で述べられるようなバイオナノ技術を使用した。この光磁性技術は、粒子間結合によって、流体内の生体分子検出するために適用された。アッセイは、非特異的及び特異的粒子−粒子結合から得られる信号の決定を可能にした。
抗体は、磁性ナノ粒子の表面に直接的に、即ち、リンカー無しで、結合され、その量は、実質的に高い。一方、直接的に結合されたナノ粒子は、界面活性剤が非特異的相互作用を減らすためにアッセイバッファ中に存在するときに、係るアッセイで使用することができるだけである。図3Aは、一般的に利用可能であるような、即ち、抗体が如何なるリンカー及びコーティング無しで直接的に結合される、ナノ粒子を使用する、このバイオナノ技術で測定された用量反応曲線を示す。より厚い水平線は、検出限界を決定する場合の制限因子を構成する、ブランクの信号を示唆する。検出限界は、ナノ粒子の非特異的結合プロセスによって決定される。コーティングされていないナノ粒子に関して、ブランクのレベルは、約160V/Hz0.5であった。
一方、もし、例1位又は2で製造されたような二重層構造を有するナノ粒子がこのアッセイで使用されるなら、ブランクの信号はかなり低くされる。図3Bで見受けられるように、バックグラウンドのレベルは、80V/Hz0.5より低くまで、即ち、2の倍数で低減される。一方、表面コーティング無しでの構成において、検出の限界は、約5pM(図3A参照)であると決定され、二重層構造は、この値を約200fM(図3B参照)までかなり改善することができた。重要なことは、修飾された表面構造を有するナノ粒子の測定は、したがって、界面活性剤の存在を必要としないことである。係るブランクレベルの低減は、したがって、ダイナミックレンジ及び検出の限界の観点において、顕著な改善を示す。
例4−複雑な生物学的マトリクス内での非特異的及び特異的粒子−粒子結合の決定
この例は、また、Ranzoniら、2011, Nano Lett, 11, 2017−2022で述べられるような光学磁性セットアップを使用した。分析アッセイは、具体的に、ヒト血漿といった生物学的マトリクスで挑戦している。アッセイバッファと比較して、ヒト血漿は、非特異的にナノ粒子に結合することができ、厳しいクラスタリングを引き起こす、大量の潜在的な阻害剤及び生体分子を含む。上記述べられたように、非特異的クラスタリングは、より高いブランク信号につながり、このアッセイにおいて、検出の限界に負に影響を及ぼす。
この例において、抗−PSA−コーティングビーズでの破壊によって、前立腺特異抗原(OSA)から予め削減された、95%のヒト血漿プールが使用された。図4でのグラフは、例1及び2で述べられたような二重奏シェル構造を有する抗−PSA−コーティングナノ粒子の用量反応曲線を示す。界面活性剤の使用無しでさえ、係る複合体マトリクスにおける測定されたブランク信号は140V/Hz0.5である。珍しいことに、測定されたバックグラウンド信号は、したがって、界面活性剤含有アッセイバッファにおける、コーティングされていないナノ粒子のブランクの値よりも更に低かった(例3及び図3A参照)。より高い濃度での信号の飽和は、血漿が、バッファより約5倍粘性を有する(磁気駆動を困難にする)という事実によって説明することができる。しかしながら、PSAの低い濃度での傾き及び性能特性は、バッファにおける比較測定におおよそ同一である。検出の限界は、以前、0.7pMより低かった。
例5−処理されていない血漿プールでの、非特異的及び特異的粒子−粒子結合の決定
例4のものと同じ実験セットアップが、しかしながら、女性のドナーからの処理されていない血漿プールが調査されているという違いを有して、適用された。血漿は、2%w/vPluronicF127を含んでいた。この例において、例4で述べられたようなPSAの削減は、女性のドナーからの血漿は、PSAを欠いているため、不必要である。この実験の背後にある対比は、例4におけるPSAの削減によって、また、ある量の非特異的に相互作用している分子が、血漿から除去されるということである。一方、この実験セットアップは、事前の処理が実行されていない状況を提供する。
図5に見受けられるように、処理されていない血漿中の非特異的に相互作用している分子の量がずっと高いが、ナノ粒子の改善された表面構造は、0.7pMの検出の限界を導く。一方、ブランクのレベルは、この実験セットアップにおいて負の影響を及ぼしておらず、削減されていない複雑なマトリクスにおいても、二重層コーティングが、非特異的相互作用を防ぎ、ナノ粒子のコロイド安定性を高めているということを示唆している。図5Aにおける用量反応曲線は、2つの傾きを示す。低い濃度での信号レベルは、2つの粒子アクチュエータの種に対応しており、こおで、10pMより高い濃度での傾きは、2より多い粒子のクラスタに対応する。一方、10pMでの支点は、2つの粒子クラスタから、より大きいクラスタサイズを有するより広範なサイズ区分への遷移を表す。図5は、また、PSAの1pM(図5B)及び25pM(図5C)の濃度での、周波数応答を示す。1pMでの曲線は、約4Hzでの1つの臨界遷移を示し、一方、25pMでの測定は、約1Hzへの臨界遷移のシフトを示す。シフトは、溶液中のより大きいクラスターの形成によるものであり、それは、より高い濃度のPSAによって引き起こされる。このアッセイシステムにおける制御の係るレベルは、複雑なマトリクスにおける、非特異的粒子クラスタリングを防ぐために、本明細書で述べられたようなナノ粒子コーティングの性能を示す。

Claims (15)

  1. シェル構造を含むコーティングであって、
    前記シェル構造は、1つ以上のアフィニティ分子を含む第1の層と、前記第1の層に結合される更なる第2の層と、を含み、
    前記第1の層及び前記第2の層は、メッシュを形成する非アフィン性のスペーサ分子を含み、
    前記1つ以上のアフィニティ分子は、前記のコーティング構造内に組み込まれ、
    前記メッシュは、非特異的分子に関する立体障害を作り出す、
    コーティング。
  2. 前記アフィニティ分子は、アプタマー、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド及び分子インプリントポリマーから構成される群から選択され、
    前記アフィニティ分子は、好ましくは、抗体又は抗体断片である、
    請求項1に記載のコーティング。
  3. 前記第1の層は、粒子表面、平面、マトリクス又はナノ粒子表面に結合され、
    前記の表面又は前記マトリクスの材料は、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び磁性材料から構成される群から選択される材料を含む、
    請求項1又は2に記載のコーティング。
  4. 前記第1の層は、追加的に、非アフィン性のスペーサ分子、好ましくは、ペプチド、核酸、デンドリマー、デンドロン、ポリマー実体、金ナノ粒子及びタンパク質又はそれらの混合物から構成される群から選択される分子を含む非アフィン性のスペーサ分子を含み、
    前記リンカーは、好ましくは、ポリエチレングリコールを含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコーティング。
  5. 非アフィン性のスペーサ分子の前記メッシュは、多価結合分子、好ましくはストレプトアビジン等の複数の結合サイトを有し、ビオチン等の対応する相互作用パートナーに関する高いアフィニティを有する、タンパク質の相互作用によって形成され、
    前記非アフィン性のスペーサ分子は、好ましくはポリエチレングリコールを含む、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコーティング。
  6. 前記非アフィン性のスペーサ分子の長さは、
    前記シェル構造の結果得られる厚さが、表面の高周波数、短波長成分によって決定される粒子表面の平均粗さよりも大きくなるように、及び/又は、
    前記の粒子の帯電が少なくとも50%低くされるように、
    選択される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコーティング。
  7. 請求項1、2、4乃至6のいずれか一項に記載のコーティングを含む、好ましくは、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ及び磁性材料から構成される群から選択される材料を含む、
    粒子、好ましくはナノ粒子、平坦構造又はマトリクス。
  8. 請求項7に記載の粒子であって、前記粒子は、磁性ナノ粒子である、
    粒子。
  9. サンプルから特定の標的生体分子の検出及び任意で精製;及び/又は前記特定の標的生体分子の濃度の決定、のための、
    請求項1乃至6のいずれか一項目に記載のコーティング、請求項7に記載の粒子、平坦構造又はマトリクス、又は請求項8に記載のナノ粒子の使用。
  10. 前記特定の標的生体分子は、前記アフィニティ分子によって捕獲され、
    前記特定の標的生体分子は更に、好ましくは、発光、蛍光又は電気化学的を発生することができる酵素に結合されている、検出分子によって認識され、
    前記検出分子は、好ましくは、抗体又は抗体断片である、
    請求項9に記載の使用。
  11. 前記特定の標的生体分子は、少なくとも2つの磁性ナノ粒子及び少なくとも1つの標的生体分子を含むクラスターの検出を介して検出される、又は、
    センサ表面上の検出分子への結合を介して検出される、
    請求項9又は10に記載の使用。
  12. 前記標的生体分子の前記の精製は、
    i)標的生体分子を捕獲すること、
    ii)適切なバッファで洗浄すること、及び
    iii)前記のマトリクス、表面又は粒子から前記標的生体分子を溶出すること、
    のステップを含む、
    請求項9乃至11のいずれか一項に記載の使用。
  13. i)アフィニティ分子を含む予め存在している表面層の特異性を改善すること、及び/又は
    ii)前記予め存在している表面層への、非特異的結合を防ぐこと又は最小化すること、
    のための、請求項1、2、4乃至6のいずれか一項に記載のコーティングの使用であって、
    非アフィン性のスペーサ分子の前記メッシュは、アフィニティ分子の予め存在している層の頂部に結合されている、
    使用。
  14. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコーティング、請求項7に記載の粒子、平坦構造又はマトリクス、又は請求項8に記載のナノ粒子の使用を含む、
    サンプルから特定の標的生体分子の検出、及び/又は特定の標的生体分子の濃度の決定、のためのアッセイ。
  15. 前記標的生体分子の検出は、光磁性システムで実行され、
    前記の磁性ナノ粒子は、磁気駆動され、固定されたサンプル流体中で光学的に検出され、
    i)標的生体分子を捕獲すること、
    ii)磁性駆動すること、及び
    iii)検出すること、
    のステップを含む、
    請求項14に記載のアッセイ。


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