JP5288231B2 - トナー担持体、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
2成分現像方式は、高速現像に非常に適しており、現在の中速や高速の画像形成装置の主流方式である。この2成分現像方式では、高画質を狙うためには、潜像担持体上の静電潜像との接触部における現像剤の状態を非常に緻密にする必要がある。そのために、現在はキャリア粒子の小径化が進んでおり、商用レベルでは30μm程度のキャリアも使われ始めている。
1成分現像方式は、機構が小型軽量になることから、現在の低速の画像形成装置の主流方式である。この1成分現像方式では、現像ローラ上にトナー薄層を形成するために、ブレードやローラなどのトナー規制部材を現像ローラ上のトナーに当接させ、そのときに現像ローラやトナー規制部材とトナーとの摩擦によってトナーは帯電される。現像ローラ上に薄層状に形成された帯電トナー層は、現像部に運ばれて潜像担持体上の静電潜像を現像する。ここでの現像方式には大きく分けて接触型と非接触型があり、前者は現像ローラと潜像担持体とが接触するものであり、後者は現像ローラと潜像担持体とが非接触であるものである。
高解像度の微小均一ドットを現像する方法としては、例えば特許文献2(特開平3−113474号公報)記載の方式がある。この方式は、上記ハイブリッド化方式に対して、現像部に高周波バイアスを印加したワイヤを設置することにより、現像部でのトナークラウド化を行ない、高解像度のドット現像性を実現するものである。
特許文献3(特開平3−21967号公報)には、最も効率良く、且つ安定なトナークラウドを形成するために、回転ローラ上に電界カーテンを形成する方法が提案されている。
前述特許文献2(特開平3−113474号公報)記載の方式は、高安定且つ高画質な現像が実現できるものと考えられるが、現像装置の構成が複雑になる。
また、特許文献4(特開2002−341656号公報)記載の方式などの様に、トナー担持体の機械的な駆動を無くし、3相以上の交互電場によってトナーを静電的に搬送し現像する方法も有効と考えられる。しかし、この方法によれば、何かのきっかけで静電搬送できなくなったトナーを起点として、搬送基板上にトナーが堆積してしまい、結果として機能しなくなる問題を抱えてしまう。このような問題を解決すべく、例えば特許文献5(特開2004−286837号公報)記載の方式のように固定搬送基板とその表面を移動するトナー担持体の組合せのような構造も提案されているが、機構が非常に複雑になってしまう。
また、電極に電圧を印加する場合、電極とトナー間でのリークが問題になる。電極とトナー間でのリークが発生すると、トナーを介して電流が流れホッピング電界が弱まってしまう恐れもある。特許文献3(特開平3−21967号公報)には電極材料等の記載がされていないが、電極からトナーへのリークを起こしてしまう可能性が高い。
(1)「内部に所定の間隔で並べられた複数の電極を有するトナー担持体と、前記複数の電極間の電界が時間的に変化するように電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記トナー担持体上のトナー量を規制する規制部材を備え、前記電極間の電界によりトナー担持体上のトナーを飛翔させてクラウドを形成する一成分現像装置において、前記トナー担持体は、絶縁性支持体上に電極、表面保護層を順次積層して形成されていることを特徴とする一成分現像装置」、
(2)「前記絶縁性支持体は、アルミニウムからなる金属支持体の表面に陽極酸化処理を施すことにより形成された陽極酸化皮膜で被覆されていることを特徴とする前記第(1)項に記載の一成分現像装置」、
(3)「前記陽極酸化処理が、pH7.0以上の水溶液を電解質として行うことを特徴とする前記第(2)項に記載の一成分現像装置」、
(4)「前記金属支持体は、純度99%以上のアルミニウムであることを特徴とする前記第(2)項に記載の一成分現像装置」、
(5)「前記陽極酸化皮膜は、絶縁耐圧200V以上であることを特徴とする前記第(2)項乃至第(4)項のいずれかに記載の一成分現像装置」、
(6)「前記電圧印加手段は、前記複数の電極の奇数番と偶数番とでは逆位相となる交流バイアスを印加することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の一成分現像装置」、
(7)「前記第(6)項に記載の一成分現像装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成装置」。
まず、絶縁性支持体としては、ポリイミド、ポリカーボネート、ナイロン、フッ素系樹脂、ポリアセタール、フェノール、ポリスチレン等の合成樹脂から形成された円筒状の支持体、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、チタン、ステンレスなどを切削、研摩などの金属加工をした円筒状の金属の支持体に前記合成樹脂を被覆したものを使用することができる。また、前記アルミニウム、アルミニウム合金、チタンなどの円筒状の金属の支持体に陽極酸化処理を施し、金属の支持体表面に陽極酸化皮膜を被覆したものを絶縁性支持体として用いることができる。これらの中でも合成樹脂から形成された円筒状の支持体は外力あるいは温度により変形しやすいため、円筒状の金属の支持体を用いることが好ましい。
そもそも、陽極酸化皮膜は、有機樹脂皮膜に比べ疲労劣化の可能性が低いため、変化が少なく安定している。
図1は本発明の一実施形態を示す。また、図2は本発明の実施形態におけるトナー担持体の一部を示す断面図である。この実施形態は上記トナー担持体(2)を利用した現像装置を有する画像形成装置であり、トナーのみを有する1成分現像器(7)が用いられ、この1成分現像器(7)はトナー担持体(2)に対してトナーを転位させてトナー担持体(2)上に薄いトナー層を形成する。この場合、1成分現像器(7)は、トナー(6)を循環パドル(3)で攪拌して循環させながらトナー担持体(2)に供給し、トナー担持体(2)上のトナーをトナー量規制部材(5)により一定厚に規制して薄いトナー層とする。
陽極酸化皮膜を作製した条件を表1に示す。陽極酸化処理を施す金属の支持体として、直径30mm、高さ230mmの円筒状のアルミニウムを使用した。また、陰極にアルミ板を用いて、印加電流は300mAで開始し、電流が流れなくなるまで続けた(浴温:この例では26℃(一般的には20〜40℃であることができる)、電流密度:1.4mA/cm2、電圧,処理時間:電流が流れなくなるまで続けるという実施例の性質上、正確な記録なし(記録の意味が薄い))。
また、比較例1の条件により作製した絶縁性支持体を用いたトナー担持体は、実施例1〜6と同様の操作で電極間の電界によりトナー担持体上のトナーを飛翔させてクラウドを形成することができなかった。
2 トナー担持体
3 循環パドル
4 トナー供給口
5 トナー量規制部材
6 トナー
7 1成分現像器
8 表層
9A,9B 電極
10 絶縁層
11 支持体
Claims (3)
- 内部に所定の間隔で並べられた複数の電極を有するトナー担持体と、前記複数の電極間の電界が時間的に変化するように電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記トナー担持体上のトナー量を規制する規制部材を備え、前記電極間の電界によりトナー担持体上のトナーを飛翔させてクラウドを形成する一成分現像装置において、前記電圧印加手段は、前記複数の電極の奇数番と偶数番とでは逆位相となる交流バイアスを印加し、前記トナー担持体は、絶縁性支持体上に電極、表面保護層を順次積層して形成され、前記絶縁性支持体は、アルミニウムからなる金属支持体の表面に陽極酸化処理を施すことにより形成され、絶縁耐圧が200V以上の陽極酸化皮膜で被覆され、前記陽極酸化処理は、pH7.0以上の水溶液を電解質として行うことを特徴とする一成分現像装置。
- 前記金属支持体は、純度99%以上のアルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の一成分現像装置。
- 請求項1または2に記載の一成分現像装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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