JP5286375B2 - フェノール樹脂型架橋剤 - Google Patents
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Description
xは1,2または3であり、
yは1または2であり、
R1は、炭素数1〜20のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基を示し、フェノール環の2、4、6位には0または1つ、3、5位には0または1つもしくは2つが含まれ(但し、2〜6位の何れにも含まれない場合を除く)、
R2は、レゾール化反応に用いたアルデヒド由来のメチレン基側鎖で、水素または炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基を示し、
R3は、R1と同じく炭素数1〜20のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、好ましくはメチル基、エチル基を示し、フェノール環の3,5位に1つまたは2つ含まれ、
R4は、水素またはR5であり、
R5は、炭素数1〜20のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基を示し、ここでのR5は、R4が水素である繰り返し単位(B)のアルカノール基(CH(R2)―OH)をアルコキシ化するために使用したアルコールに由来するものであり、
GPCポリスチレン換算の重量平均分子量は、2000〜20000であり、
フェノール骨格1モル当たりの−CH(R2)―O−R4のモル数は0.86〜0.3、即ち、繰り返し単位AおよびBのモル数をそれぞれaおよびbで表したときに、
0.86≧b/(a+b)≧0.3であり、
また、繰り返し単位(B)におけるアルコキシ化率は95モル%以上、即ち、繰り返し単位(B)において(OR5のモル数)/(OR4のモル数)≧0.95である。
(I)アルキルフェノール類(R1PhOHおよびR3PhOH)およびアルデヒド類(R2CHO)を溶媒中で混合し、更に塩基性触媒を加えて加熱し、レゾール化反応を起こさせることにより、既述の繰り返し単位(A)および(B)を含んでなるレゾール樹脂を生成させる工程と、
(II)水との共沸混合物を形成する溶媒を上記で得た反応混合物中に加え、上記反応により生じた水を前記溶媒との共沸混合物として除去し、更にアルコール(R5OH)および酸性触媒を加えて加熱することにより、繰り返し単位(B)のアルカノール基(−CH(R2)―OH)とアルコール(R5OH)を縮合反応させて、前記レゾール樹脂に含まれる繰り返し単位(B)におけるアルカノール基の95モル%以上をアルコキシアルキル基(−CH(R2)―OR5)に変換する工程
を具備したことを特徴とする。なお、工程(I)および(II)におけるR1、R2、R3、R4およびR5は、繰り返し単位(A)および(B)について述べた通りである。
本発明の樹脂型架橋剤において、既述した一般式(A)および(B)の繰り返し様式は、ランダム型、ブロック型およびグラフト型の何れでもよいが、通常はランダム型である。これら3種類の繰り返し単位を含んでなるレゾールタイプの高分子構造をもった本発明のフェノール樹脂型架橋剤の重量平均分子量は、2000〜20000であり、好ましくは2000〜10000、より好ましくは3000〜9000である。分子量2000未満のものは揮発性のある低核体成分が残存し膜特性を劣化する問題がある。また、レジスト用途としてのアルカリ溶解特性が速く、レジスト解像性、残膜率が低下する問題がある。分子量20000を超えるものは、製造上ゲル化等の不溶化を起こしやすく、製造安定性が取りづらくなる問題があること、また、本用途におけるアルカリ溶解特性が遅くなりすぎる、溶剤溶解性が悪くなることから好ましくない。
次に、本発明によるフェノール樹脂型架橋剤の製造方法について、反応条件等を含めてより詳細に説明する。
本発明の架橋剤は、一般式(B)の繰り返し単位に含まれるアルカノール基(−CH(R2)―OH)およびアルコキシアルキル基(−CH(R2)―O−R5)の作用により架橋され得る樹脂組成物に混合し、該樹脂組成物を硬化させるために使用することができる。特に好ましい使用の態様は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂組成物、特に感光性樹脂組成物に混合して使用するものである。なかでも、感光剤および溶解抑止剤として、光酸発生剤であるナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を使用したポジ型フォトレジスト組成物の架橋剤として使用したときに、従来は得られなかった優れた効果を得ることができる。
窒素置換した三口フラスコ1000ml中にm−クレゾール108.0g、メタノール108.0g、水酸化ナトリウム40.0gを仕込み、攪拌しながら、67℃まで昇温後、30分間還流反応を行なった。その後、反応液を40℃まで冷却し、92質量%パラホルムアルデヒド65.2gを仕込み、再び67℃まで昇温後、5時間還流反応を行なった。反応終了後、反応液を30℃以下にまで冷却し、30質量%硫酸140.0gを反応液が35℃以上にならない様に30分かけて滴下した。得られた反応液のpHは4.9であった。さらに反応液中にイオン交換水540.0gを添加し、20分攪拌して20分静置後、分離した水層を除去した。水層除去後、ジオキサン108.0gを添加し、40℃、圧力を0.08MPaにて残留水分を3質量%未満まで除去した。反応液にメタノール432.0g、96質量%硫酸2.0gを加えた。得られた反応液のpHは0.8であった。反応液を60℃まで昇温し、60℃にて3時間アルコキシ化反応を行なった。反応終了後、反応液を30℃以下まで冷却し、10質量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応液の温度が35℃以上にならない様に30分かけて反応液のpHが9.0になるまで滴下した。反応液に洗浄用分離溶剤であるメチルイソブチルケトン(MIBK)216.0g、イオン交換水324.0gを加え、30℃で20分攪拌し、20分静置し、分離した水層を除去した。更にイオン交換水324.0gを加え、除去水の電気伝導度が100μScm以下になるまでイオン交換水で洗浄操作を繰り返した。洗浄終了後、γ―ブチロラクトン300gを加え、70℃、圧力を0.08MPaにてイオン交換水及びMIBKの留去を行い、固形分50質量%のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液1を得た。
上記実施例1の製法において、アルコキシ化反応を60℃にて2時間行ったものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液2とした。
上記実施例1の製法において、92質量%パラホルムアルデヒド55.4gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液3とした。
上記実施例1の製法において、92質量%パラホルムアルデヒド50.4gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液4とした。
上記実施例1の製法において、m−クレゾール108.0gの代わりにm−クレゾール64.8g、p−クレゾール43.2gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液5とした。
上記実施例1の製法において、m−クレゾール108.0gの代わりに3,5−キシレノール122.0gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液6とした。
上記実施例1の製法において、m−クレゾール108.0gの代わりに2,3,5−トリメチルフェノール136.0gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液7とした。
上記実施例1の製法において、m−クレゾール108.0gの代りにカルダノール300.0gを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液8とした。
上記実施例1の製法において、アルコキシ化反応においてメタノールの代わりにノルマルブタノールを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液9とした。
上記実施例1の製法において、アルコキシ化反応においてメタノールの代わりにターシャルブタノールを使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液10とした。
上記実施例1の製法において、92質量%パラホルムアルデヒドの代わりにサリチルアルデヒド(SA)を使用したものをアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液11とした。
窒素置換した三口フラスコ1000ml中にm−クレゾールを108.0g、メタノール108.0g、水酸化ナトリウム40.0gを仕込み、攪拌しながら、67℃まで昇温後、30分間還流反応を行なった。その後、反応液を40℃まで冷却し、92質量%パラホルムアルデヒド65.2gを仕込み、再び67℃まで昇温後、5時間還流反応を行なった。反応終了後、反応液を30℃以下にまで冷却し、30質量%硫酸140.0gを反応液が35℃以上にならない様に30分かけて滴下した。得られた反応液のpHは4.9であった。さらに反応液中にイオン交換水540.0gを添加し、20分攪拌、20分静置後、分離した水層を除去した。反応液に洗浄分離溶剤であるメチルイソブチルケトン(MIBK)216.0g、イオン交換水324.0gを加え、30℃にて、20分攪拌、20分静置し、分離した水層を除去した。更にイオン交換水324.0gを加え、除去水の電気伝導度が100μScm以下になるまで洗浄操作を繰り返した。洗浄終了後、γ―ブチロラクトン300gを加え、70℃、圧力を0.08MPaにてイオン交換水及びMIBKの留去を行い、固形分50質量%のレゾール型フェノール樹脂溶液を得た。得られたレゾール型フェノール樹脂溶液のMwは3000、Mw/Mnは4.3、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に対するADRが約12000Å/sであった。13CNMRによる前記化1におけるオキシアルキル基導入率は59モル%であり、アルコキシ化率は35モル%であった。
4,4’,4”−エチリデントリス[2,6−(メトキシメチル)フェノール](HMOM−TPHAP)250.0gにγ―ブチロラクトン250.0gを加え、50質量%γ―ブチロラクトン溶液500.0gを得た。本溶液を多環型モノマー型架橋剤溶液1とした。東ソー株式会社製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にメタノール/水=90/10と水=100のグラジエントを用い、254nmで分析したところ、得られたHMOM−TPHAPの純度は97面積%であった。得られた多環型モノマー型フェノール樹脂溶液のMw/Mnは1.3、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に対するADRが約17000Å/sであった。13CNMRによる前記化1におけるオキシアルキル基導入率は190モル%であり、アルコキシ化率は100モル%であった。その構造を下に示す。
4,4’−[1-[4-[1-[4-ヒドロキシ-3,5-ビス(メトキシメチル)フェニル]-1-メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス[2,6-ビス(メトキシメチル)フェノール](HMOM−TPPA)250.0gにγ―ブチロラクトン250.0gを加え、50質量%γ―ブチロラクトン溶液500.0gを得た。本溶液を多環型モノマー型架橋剤溶液2とした。東ソー株式会社製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にメタノール/水=90/10と水=100のグラジエントを用い、254nmで分析したところ、得られたHMOM−TPPAの純度は98面積%であった。得られた多環型モノマー型フェノール樹脂溶液のMw/Mnは1.2、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に対するADRが約13000Å/sであった。13CNMRによる前記化1におけるオキシアルキル基導入率は191モル%であり、アルコキシ化率は100モル%であった。その構造を下に示す。
以下、上記実施例および比較例になる架橋剤を、ポジ型フォトレジスト組成物中に使用した例を説明する。
群栄化学工業株式会社製ノボラックPSF−2808(m−クレゾールーホルムアルデヒド樹脂)500gにγ―ブチロラクトン500gを加え、固形分50質量%溶液に調整した。得られたノボラックの50質量%γ―ブチロラクトン溶液をアルカリ可溶性ノボラック溶液とした。
乾燥窒素気流下、4,4’,4”−エチリデントリスフェノール30.6g(0.1モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリド53.7g(0.2モル)をテトラヒドロフラン300.0gに溶解させ、室温にした。ここに、テトラヒドロフラン70.0gと混合させたトリエチルアミン42.0gを系内が30℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で4時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液をイオン交換水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集め、さらに1質量%塩酸1000gで洗浄した。その後、さらにイオン交換水1000gで4回洗浄した。この沈殿を40℃48時間真空乾燥させ、Xのうち平均して65モル%が5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化された下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
架橋剤として実施例1で合成されたアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液1を10.0g、アルカリ可溶性ノボラック溶液を20.0g、光酸発生剤としてキノンアジド化合物2.0g、γ―ブチロラクトン10.0gを加えて、室温にて約1時間混合し、得られたワニスを感光性樹脂組成物のワニス1とした。得られたワニス1はフィルム物性試験及び現像性評価試験を実施した。
実施例1における架橋剤を実施例2〜11で合成されたアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液2〜11を用い、使用例1と同様な手法で感光性樹脂組成物のワニス2〜11を得た。得られたワニス2〜11は使用例1同様にフィルム物性試験及び現像性評価試験を実施した。
架橋剤として実施例1で合成されたアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液1を15.0g、アルカリ可溶性ノボラック溶液を15.0g、光酸発生剤としてキノンアジド化合物2.0g、γ―ブチロラクトン10.0gを加えて、室温にて約1時間混合し、得られたワニスを感光性樹脂組成物のワニス12とした。得られたワニス12はフィルム物性試験及び現像性評価試験を実施した。
架橋剤として実施例1で合成されたアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤溶液1を20.0g、アルカリ可溶性ノボラック溶液を10.0g、光酸発生剤としてキノンアジド化合物2.0g、γ―ブチロラクトン10.0gを加えて、室温にて約1時間混合し、得られたワニスを感光性樹脂組成物のワニス13とした。得られたワニス13はフィルム物性試験及び現像性評価試験を実施した。
使用例1における架橋剤の代りに、比較例1〜3で合成されたレゾール型フェノール樹脂溶液及び多環型モノマー型架橋剤溶液1、2を用い、使用例1と同様な手法で感光性樹脂組成物のワニス14〜16を得た。得られたワニス14〜16について、使用例1と同様にフィルム物性試験及び現像性評価試験を実施した。
3.5インチシリコンウェハー上に、感光性樹脂組成物のワニス1〜16をプリベーク後の膜厚が所定の膜厚5μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、ついでホットプレートを用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂組成物被膜をそれぞれ得た。
露光機(i線ステッパー)に、パターンの切られたレチクルをセットし、感光性樹脂組成物被膜を水銀灯のi線(365nm)により500mJ/cm2の露光量で露光した。これらを2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に含浸し、取り出し純水にて洗浄を行なった。120秒未満でパターン形成した場合は◎、120秒以上300秒未満でパターンを形成したものを○、300秒以上600秒未満でパターンを形成したものを△、600秒以上のものを×とした。
前記露光パターニングテストにおいて、パターン形成時間/2(秒後)の膜厚から、以下の式に従って溶解速度比を算出した。
溶解速度比は500以上を◎、150以上500未満を○、50以上150未満を△、50未満を×とした。
前記記載の現像方法において、パターン形成後または前記露光パターニングテストで×の物については600秒現像時点での膜厚から、以下の式に従って未露光部残膜率を算出した。
未露光部残膜率は95.0%以上を◎、90.0%以上95.0未満を○、85.0%以上90.0%未満を△、85.0%未満を×とした。
感光性樹脂組成物のワニス1〜16を膜厚10μmになるようPET上に塗膜し、80℃にて10分、120℃にて30分、200℃にて60分、乾燥機にて乾燥し、硬化物フィルムを得た。
得られた硬化物フィルムのガラス転移温度はSII社製の粘弾性スペクトロメーターSII DMS 110にて測定した。温度条件20〜400℃、昇温速度2℃/分、周波数1、10Hz: 300℃以上のものを◎、250℃以上300℃未満のものを○、250℃未満のものを×とした。
得られた硬化物フィルムの熱分解温度はSII社製 示差熱熱重量同時測定装置 SII TG/DTA 6300にて温度条件30〜800℃、昇温速度 10℃/分で測定した。
得られた硬化物フィルムを180°に折り曲げ、割れないものを屈曲性良好○とし、折り曲げて割れたものを屈曲性不良×とした。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ポリマー鎖が下記一般式(A)および(B)で示される2種類の繰り返し単位を含んでなる、レゾールタイプの高分子構造を有するアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤:
式中の波線は、隣接する繰り返し単位との結合部位であることを示し、
xは1,2または3であり、
yは1または2であり、
R 1 は、炭素数1〜20のアルキル基であり、フェノール環の2、4、6位には0または1つ、3、5位には0または1つもしくは2つが含まれ(但し、2〜6位の何れにも含まれない場合を除く)、
R 2 は、水素または炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基、またはヒドロキシフェニル基を示し、
R 3 は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、フェノール環の3,5位に1つまたは2つ含まれ、
R 4 は、水素またはR 5 を示し、
R 5 は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、
重量平均分子量は、2000〜20000であり、
フェノール骨格1モル当たりの−CH(R 2 )―O−R 4 のモル数は0.3以上、即ち、繰り返し単位AおよびBのモル数をそれぞれaおよびbで表したときに、
b/(a+b)≧0.3であり、
繰り返し単位(B)において、(OR 5 のモル数)/(OR 4 のモル数)≧0.95であり、
各繰り返し単位における波線は、隣接する繰り返し単位との結合部位であることを示し、
各繰り返し単位がポリマー鎖の末端に位置する場合、隣接する繰り返し単位に結合していない前記結合部位は水素で飽和される。
[2] R 1 がメチル基、エチル基およびイソプロピル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
[3] R 2 が水素、メチル基、フェニル基およびヒドロキシフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]または[2]に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
[4] R 4 がメチル基、n−ブチル基およびt−ブチル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]〜[3]の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
[5] GPCポリスチレン換算の重量平均分子量の範囲が2000〜10000である、[1]〜[4]の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
[6] 2.38質量%のテトラアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に対する溶解速度の範囲が、200〜8000Å/sである[1]〜[5]の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
[7] [1]に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤を製造する方法であって、
(I)アルキルフェノール類(R 1 PhOHおよびR 3 PhOH)およびアルデヒド類(R 2 CHO)を溶媒中で混合し、更に塩基性触媒を加えて加熱し、レゾール化反応を起こさせることにより、[1]における繰り返し単位(A)および(B)を含んでなるレゾール樹脂を生成させる工程と、
(II)水との共沸混合物を形成する溶媒を上記で得た反応混合物中に加え、上記反応により生じた水を前記溶媒との共沸混合物として除去し、更にアルコール(R 5 OH)および酸性触媒を加えて加熱することにより、繰り返し単位(B)のアルカノール基とアルコール(R 5 OH)を縮合反応させて、前記レゾール樹脂に含まれる繰り返し単位(B)におけるアルカノール基(−CH(R 2 )―OH)の95モル%以上をアルコキシアルキル基(−CH(R 2 )―OR 5 )に変換する工程を具備したことを特徴とする方法。
但し、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 およびR 5 は[1]で定義した通りである。
[8] 前記工程(I)のレゾール化に用いる塩基性触媒が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはトリエチルアミンである、[7]に記載の方法。
[9] 前記工程(II)の縮合反応に用いる酸性触媒が塩酸、硫酸、シュウ酸、または酢酸である、[7]または[8]に記載の方法。
[10] 前記工程(II)の縮合反応に用いるアルコールがメタノールであり、共沸溶媒がジオキサンである[7]〜[9]の何れか1項に記載の方法。
Claims (6)
- ポリマー鎖が下記一般式(A)および(B)で示される2種類の繰り返し単位を含んでなる、レゾールタイプの高分子構造を有するアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤:
xは1,2または3であり、
yは1または2であり、
R1は、炭素数1〜20のアルキル基であり、フェノール環の2、4、6位には0または1つ、3、5位には0または1つもしくは2つが含まれ(但し、2〜6位の何れにも含まれない場合を除く)、
R2は、水素または炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基、またはヒドロキシフェニル基を示し、
R3は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、フェノール環の3,5位に1つまたは2つ含まれ、
R4は、水素またはR5を示し、
R5は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、
重量平均分子量は、2000〜20000であり、
フェノール骨格1モル当たりの−CH(R2)―O−R4のモル数は0.86〜0.3、即ち、繰り返し単位AおよびBのモル数をそれぞれaおよびbで表したときに、
0.86≧b/(a+b)≧0.3であり、
繰り返し単位(B)において、(OR5のモル数)/(OR4のモル数)≧0.95であり、
各繰り返し単位における波線は、隣接する繰り返し単位との結合部位であることを示し、
各繰り返し単位がポリマー鎖の末端に位置する場合、隣接する繰り返し単位に結合していない前記結合部位は水素で飽和される。 - R1がメチル基、エチル基およびイソプロピル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
- R2が水素、メチル基、フェニル基およびヒドロキシフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
- R4がメチル基、n−ブチル基およびt−ブチル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
- GPCポリスチレン換算の重量平均分子量の範囲が2000〜10000である、請求項1〜4の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
- 2.38質量%のテトラアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に対する溶解速度の範囲が、200〜8000Å/sである請求項1〜5の何れか1項に記載のアルコキシ化フェノール樹脂型架橋剤。
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