JP5283623B2 - 水系組成物 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は下記の通りである。
(3)水系フィルムコーティング剤である(1)又は(2)記載の水系組成物。
(4)前記水溶性医薬用添加剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、乳糖、ショ糖、マンニトール、トレハロース、ソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも1種である(1)又は(2)記載の水系組成物。
(5)水系フィルムコーティング剤である(4)記載の水系組成物。
(6)平均粒子径が300μm以下であり、かつ、結晶セルロース製球形核粒子と薬物を含む素顆粒、及び
該素顆粒を被覆する(3)記載のフィルムコーティング剤である水系組成物によって形成されたフィルムを含むフィルムコーティング顆粒。
(7)平均粒子径が300μm以下であり、かつ、結晶セルロース製球形核粒子と薬物を含む素顆粒、及び
該素顆粒を被覆する(5)記載のフィルムコーティング剤である水系組成物によって形成されたフィルムを含むフィルムコーティング顆粒。
(8)(6)のフィルムコーティング顆粒を含有する錠剤。
(9)(7)のフィルムコーティング顆粒を含有する錠剤。
本発明の水系組成物は、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー又は可塑化酢酸ビニルポリマー、エチルセルロース、水溶性医薬用添加剤、酸化チタン及び水を含んでなり、実質的に有機溶媒を含有しない。この水系組成物は、好ましくは水系フィルムコーティング剤である。
エチルセルロースは、水分散体として、医薬品固形製剤用のフィルムコーティング剤に一般に用いられており、市販品としては、アクアコートECD30(FMC)、シュアリース(カラコン)、セリオスコート(旭化成ケミカルズ)などが使用できる。
本発明の水系組成物、好ましくは水系フィルムコーティング剤は、上記フィルムコーティング顆粒を高い生産性で得ることができることが好ましい。
また、本発明の水系組成物、好ましくは水系フィルムコーティング剤は、上記フィルムコーティング顆粒と上記錠剤の薬物溶出速度が同等であることが好ましい。
<キャストフィルムの粘着性、引張強度、引張伸度>
(1)フィルムコーティング液を、直径8.5cmのプラスチック製シャーレに適当量(キャストフィルムの厚みが0.27〜0.37mmの範囲内に入るようにする。濃度が17%の場合は、11.3g程度である。)入れる。
(2)無風オーブン中で40℃、10時間乾燥する。
(3)オーブンから取り出して直ちに、フィルム表面を指先(あらかじめ石けんでよく洗浄後、充分に乾燥しておく。)で触れて、粘着性(べたつき)を評価する。粘着性の評価基準(4段階評価)とそれに対応する定性的コーティング性は、下記の通りとした。
1 無 : 比較的高速でスプレーできる(凝集微少)
2 微弱 : スプレー速度を落とすとコーティングできる程度(凝集少々)
3 弱 : 間欠スプレーで、やっとコーティングできる程度(凝集多め)
4 強 : すぐに凝集し、コーティングできない
(4)さらにシャーレを無風オーブン中で、80℃、1時間加熱処理する。
(5)室温まで冷却後、フィルムを剥離し、10mm×30mmの矩形に切り出す。
(6)引張試験の測定部分の間隔が10mmになるようにキャストフィルムを引張試験機(クリープメータ、RE−33005型(シート引張試験用アダプター、200Nロードセル使用)、(株)山電)にセットし、0.5mm/sの速度で引っ張り、フィルムが破断した時の伸び(mm)と強度(引張強度)[N]を求める。
(7)引張伸度[%](=100×伸び/10)を算出する。
ロータップ式篩振盪機(平工製作所製、シーブシェーカーA型)によりJIS標準篩を用いて試料10gを15分間篩分することにより粒度分布を測定する。そして、篩下積算分布における積算50質量%粒子径を平均粒子径とする。
素顆粒又はフィルムコーティング顆粒の回収量を、用いた原料の総量で除し、質量%で表す。
レイヤリングよって得られた素顆粒、或いはフィルムコーティングによって得られたフィルムコーティング顆粒の凝集物(粗大粒子)を篩で除去し、その重量を全量で除し、質量%で表す。
日局、一般試験法「溶出試験法」に準じて実施。装置は「装置2」(パドル法)を使用し、パドル回転数は100rpm、試験液は局方「溶出試験第1液」を使用する。
結晶セルロース製球形核粒子(C1)(平均粒子径237μm、355μm以上の粒子を含有せず)を転動流動層型コーティング装置に仕込み、薬物水分散液(3.85%リボフラビン、1.15%ポビドン)で噴霧・被覆(レイヤリング)し、素顆粒(G1)を得た。この素顆粒(G1)はリボフラビンを1.95質量%(核粒子に対して2質量%)含み、その平均粒子径は238μmであった。レイヤリング条件は下記の通りであった。
(1)使用装置 : マルチプレックス(商品名)MP−25型((株)パウレック)
(2)風量 : 8m3/min
(3)給気温度 : 70〜75℃
(4)排気温度 : 37〜39℃
(5)ローター回転速度 : 250〜300rpm
(6)核粒子量 : 18kg
(7)薬物水分散液量 : 9.345kg
(8)薬物水分散液噴霧速度 : 100〜110g/min
(9)噴霧エア圧 : 0.55MPa
(10)噴霧エア量 : 702NL/min
(1)使用装置 : マルチプレックス(商品名)MP−25型((株)パウレック)
(2)風量 : 7.5〜8m3/min
(3)給気温度 : 45〜50℃
(4)排気温度 : 27〜31℃
(5)ローター回転速度:240〜300rpm
(6)素顆粒量 : 10kg
(7)フィルムコーティング液量:11.7kg
(8)フィルムコーティング液噴霧速度:100〜120g/min
(9)噴霧エア圧 : 0.6MPa
(10)噴霧エア量 : 702NL/min
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=72:7.5:20:0.5(=100:10.7:28.6:0.7)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L2)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は435%、引張強度は22.5N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L2)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F2)を得た。フィルムコーティング顆粒(F2)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は270μm(フィルム厚みは約16.0μm)であった。回収率は90.8%、凝集率は7.2%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:41.5%、4時間:65.2%、6時間79.5%、8時間:88.5%、10時間:93.0%であった。
前述の方法に従って、可塑化酢酸ビニルポリマー(a)と、エチルセルロース(b)と、ヒプロメロース(c)と、酸化チタン(d)を含むフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L3)を調製した。可塑化酢酸ビニルポリマーはコリコートSR30D(BASF)とクエン酸トリエチル(コリコートSR30Dの固形分に対して15質量%)の混合物を使用した。エチルセルロースはアクアコートECD30(FMC)、ヒプロメロースはTC−5(E)(商品名、信越化学工業)、酸化チタンはNA61(東邦チタニウム)を使用した。それらの固形分重量比率は、a:b:c:d=65:13:16:6(=100:20:24.6:9.2)とした。このキャストフィルムの引張伸度は540%、引張強度は12.5N、粘着性は「1:無」であった。
結晶セルロース製球形核粒子(C2)(平均粒子径395μm、500μm以上の粒子を含有せず)を用いる以外は実施例1に準じて素顆粒(G2)を得た。
さらに、実施例1に準じてフィルムコーティング顆粒(F4)を得た。フィルムコーティング顆粒(F4)のフィルムコーティング量は20質量%(素顆粒(G2))に対して)であり、平均粒子径は412μmであった。回収率は99.6%、凝集率は4.3%(500μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:27.1%、4時間:49.8%、6時間:65.0%、8時間:74.8%、10時間:81.2%であった。
実施例5
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=56.4:27.1:16:0.5(=100:48:28.6:0.8)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L4)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は198%、引張強度は12.5N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L4)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F5)を得た。フィルムコーティング顆粒(F5)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は272μm(フィルム厚みは約17.0μm)であった。回収率は98.5%、凝集率は3.8%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:47.6%、4時間:69.7%、6時間85.3%、8時間:92.3%、10時間:96.7%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F5)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は72N、崩壊時間は75s、錠剤重量バラツキは0.5%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:48.9%、4時間:72.3%、6時間:88.8%、8時間:95.4%、10時間:98.8%であった。すなわち、硬度、崩壊性に優れ、重量バラツキも少なく、かつ、打錠前のフィルムコーティング顆粒と比べてほとんど変わりない薬物溶出パターンを有する、徐放性フィルムコーティング顆粒含有錠剤を得ることができた。薬物溶出パターンを図5に示す。
実施例6
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=68.9:4.8:19.7:6.6(=100:7:28.6:9.5)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L5)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は580%、引張強度は18.9N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L5)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F6)を得た。フィルムコーティング顆粒(F6)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は275μm(フィルム厚みは約18.5μm)であった。回収率は91.6%、凝集率は6.0%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:41.2%、4時間:56.6%、6時間70.1%、8時間:77.6%、10時間:83.3%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F6)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は77N、崩壊時間は85s、錠剤重量バラツキは0.9%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:43.7%、4時間:58.9%、6時間:73.3%、8時間:81.0%、10時間:86.0%であった。すなわち、硬度、崩壊性に優れ、重量バラツキも少なく、かつ、打錠前のフィルムコーティング顆粒と比べてほとんど変わりない薬物溶出パターンを有する、徐放性フィルムコーティング顆粒含有錠剤を得ることができた。薬物溶出パターンを図6に示す。
実施例7
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=68.6:7.3:19.6:4.5(=100:10.7:28.6:6.5)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L6)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は235%、引張強度は12.1N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L6)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F7)を得た。フィルムコーティング顆粒(F7)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は274μm(フィルム厚みは約18.0μm)であった。回収率は99.9%、凝集率は4.1%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:39.2%、4時間:63.5%、6時間76.5%、8時間:84.9%、10時間:90.2%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F7)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は76N、崩壊時間は71s、錠剤重量バラツキは0.7%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:45.4%、4時間:67.3%、6時間:83.4%、8時間:89.7%、10時間:93.2%であった。すなわち、硬度、崩壊性に優れ、重量バラツキも少なく、かつ、打錠前のフィルムコーティング顆粒と比べてほとんど変わりない薬物溶出パターンを有する、徐放性フィルムコーティング顆粒含有錠剤を得ることができた。薬物溶出パターンを図7に示す。
実施例8
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=62.8:6.7:28.2:2.3(=100:10.7:45:3.6)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L7)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は278%、引張強度は13.3N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L7)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F8)を得た。フィルムコーティング顆粒(F8)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は273μm(フィルム厚みは約17.5μm)であった。回収率は99.7%、凝集率は4.8%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:82.5%、4時間:96.6%、6時間100%、8時間:100%、10時間:100%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F8)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は70N、崩壊時間は79s、錠剤重量バラツキは0.9%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:88.4%、4時間:99.0%、6時間:100%、8時間:100%、10時間:100%であった。すなわち、水溶性物質の配合量と薬物の溶出速度は相関があり、硬度、崩壊性に優れ、重量バラツキも少なく、かつ、打錠前のフィルムコーティング顆粒と比べてほとんど変わりない薬物溶出パターンを有する、徐放性フィルムコーティング顆粒含有錠剤を得ることができた。薬物溶出パターンを図8に示す。
比較例1
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=72.5:7.5:20:0(=100:10.7:27.6:0)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L8)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は450%、引張強度は24N、粘着性は「3:弱」であった。
次にフィルムコーティング液として(L8)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F9)を得た。フィルムコーティング顆粒(F9)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は271μm(フィルム厚みは約16.5μm)であった。回収率は83.5%、凝集率は26.5%(355μm以上)であった。すなわち、(L8)は酸化チタンを含まないのでフィルムの粘着性が高く、そのために、コーティング装置内壁への付着及び凝集粒子が多数発生した。
比較例2
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=50:27.5:20:2.5(=100:55:40:5)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L9)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は82%、引張強度は7.5N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L9)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F10)を得た。フィルムコーティング顆粒(F10)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は270μm(フィルム厚みは約16.0μm)であった。回収率は99.6%、凝集率は0.8%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:45.0%、4時間:69.1%、6時間83.5%、8時間:93.8%、10時間:98.6%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F10)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は40N、崩壊時間は75s、錠剤重量バラツキは0.6%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:77.4%、4時間:95.8%、6時間:100%、8時間:100%、10時間:100%であった。薬物溶出パターンを図9に示す。
エチルセルロース(b)の配合量が多いために、フィルムの粘着性は低く、そのためにフィルムコーティングの収率は極めて良好であった。しかし、その一方で、フィルムの引張伸度及び引張強度が不充分であるために、打錠時の応力によってフィルムが損傷し、徐放性が損なわれてしまった。
比較例3
実施例1と同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:d=59.8:6.4:31.6:2.2(=100:10.7:53:3.6)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L10)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は135%、引張強度は10.2N、粘着性は「1:無」であった。
次にフィルムコーティング液として(L10)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F11)を得た。フィルムコーティング顆粒(F11)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は275μm(フィルム厚みは約18.5μm)であった。回収率は99.5%、凝集率は6.7%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:65.3%、4時間:90.3%、6時間100%、8時間:100%、10時間:100%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F11)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は40N、崩壊時間は75s、錠剤重量バラツキは0.6%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:91.4%、4時間:100%、6時間:100%、8時間:100%、10時間:100%であった。薬物溶出パターンを図10に示す。
水溶性物質のヒプロメロースはTC−5(E)(c)の配合量が多いために、フィルムの引張伸度が不充分になり、打錠時の応力によってフィルムが損傷してしまった。また、徐放性の溶出特性とは言いがたい、速い溶出速度を示した。
比較例4
実施例1の酸化チタン(d)の替わりに、タルク(f)を使用する以外は同様にして、配合成分の固形分質量比率が、a:b:c:f=70:7.5:20:2.5(=100:10.7:28.6:3.6)であるフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)(L11)を調製した。このキャストフィルムの引張伸度は285%、引張強度は12.8N、粘着性は「3:弱」であった。
次にフィルムコーティング液として(L11)を用いる以外は実施例1と同様に操作し、フィルムコーティング顆粒(F12)を得た。フィルムコーティング顆粒(F12)のフィルムコート量は20質量%(素顆粒(G1)に対して)であり、平均粒子径は276μm(フィルム厚みは約19.0μm)であった。回収率は87.8%、凝集率は21.5%(355μm以上)であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:55.0%、4時間:86.0%、6時間96.5%、8時間:100%、10時間:100%であった。
最後に、フィルムコーティング顆粒として(F12)を用いる以外は実施例1と同様に操作して、フィルムコーティング顆粒を50質量%含有する錠剤を得た。錠剤の硬度は46N、崩壊時間は70s、錠剤重量バラツキは0.9%、リボフラビンの溶出速度は、2時間:74.3%、4時間:95.6%、6時間:100%、8時間:100%、10時間:100%であった。
酸化チタン(d)の替わりに、タルク(f)を使用したことで、粘着性を低減させることができず、凝集が多く発生し、フィルム層が不均一になり、打錠時の応力によってフィルムが損傷してしまった。
また、これらのフィルムコーティング液の組成などを表1に示す。
Claims (5)
- アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー又は可塑化酢酸ビニルポリマー(a)、エチルセルロース(b)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(c)、酸化チタン(d)、及び水(e)を含んでなる水系組成物であって、該(a)、(b)、(c)、及び(d)の固形分質量比a:b:c:dが、100:(5〜50):(1〜50):(0.5〜10)であり、該水系組成物に対する固形分濃度が0.5%〜40質量%である上記水系組成物。
- 前記水系組成物のキャストフィルムの引張伸度が150%以上、引張強度が9N以上である請求項1記載の水系組成物。
- 水系フィルムコーティング剤である請求項1又は2記載の水系組成物。
- 平均粒子径が300μm以下であり、かつ、結晶セルロース製球形核粒子と薬物を含む素顆粒、及び
該素顆粒を被覆する請求項3記載のフィルムコーティング剤である水系組成物によって形成されたフィルムを含むフィルムコーティング顆粒。 - 請求項4のフィルムコーティング顆粒を含有する錠剤。
Priority Applications (1)
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