JP5242576B2 - 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法 - Google Patents

結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5242576B2
JP5242576B2 JP2009530121A JP2009530121A JP5242576B2 JP 5242576 B2 JP5242576 B2 JP 5242576B2 JP 2009530121 A JP2009530121 A JP 2009530121A JP 2009530121 A JP2009530121 A JP 2009530121A JP 5242576 B2 JP5242576 B2 JP 5242576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystalline cellulose
granule
mass
less
granules
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009530121A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009028487A1 (ja
Inventor
義仁 柳沼
直哉 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2009530121A priority Critical patent/JP5242576B2/ja
Publication of JPWO2009028487A1 publication Critical patent/JPWO2009028487A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5242576B2 publication Critical patent/JP5242576B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/20Pills, tablets, discs, rods
    • A61K9/2072Pills, tablets, discs, rods characterised by shape, structure or size; Tablets with holes, special break lines or identification marks; Partially coated tablets; Disintegrating flat shaped forms
    • A61K9/2077Tablets comprising drug-containing microparticles in a substantial amount of supporting matrix; Multiparticulate tablets
    • A61K9/2081Tablets comprising drug-containing microparticles in a substantial amount of supporting matrix; Multiparticulate tablets with microcapsules or coated microparticles according to A61K9/50
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • A61K9/50Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
    • A61K9/5073Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings
    • A61K9/5078Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings with drug-free core
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B1/00Preparatory treatment of cellulose for making derivatives thereof, e.g. pre-treatment, pre-soaking, activation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L1/00Compositions of cellulose, modified cellulose or cellulose derivatives
    • C08L1/02Cellulose; Modified cellulose

Description

本発明は、医薬品製剤用の顆粒剤、特にフィルムコーティング顆粒を含有する錠剤に関する。
医薬品固形剤の中で錠剤は、服用性、運搬性、保存性等の観点から最も汎用されている剤形である。錠剤化するための薬物はいろいろな形、大きさで配合される。中でもフィルムコーティング顆粒に代表される球形で、粒度分布が狭い球形顆粒は、単独では成形性が低いために打錠できず、或いは打錠の圧力によって顆粒が変形することも望ましくないので、他の添加剤と配合して打錠することとなる。
しかしながら、そのような球形顆粒は、その他の粉体と混合しても、混合機からホッパーへの移動、ホッパーから打錠機への移動、さらには打錠機内での移動の際に分離・偏析し、含有量の均一な錠剤を得ることが困難である。
添加剤として、圧縮成形性に優れる結晶セルロースが使用される例がある(例えば、特許文献1、2、非特許文献1)。また、フィルムコーティング顆粒のフィルムの打錠時損傷防止を目的として、顆粒の周囲に繊維性賦形剤を油性物質で被覆する技術が開示されている(特許文献3)。また、フィルムコーティング顆粒の顆粒含有錠として、苦味がマスクされた口腔内崩壊錠を得る技術が開示されている(特許文献4)。また、活性成分が溶出制御されたフィルムコーティング顆粒を顆粒含有錠とした後も、ゼロ次溶出制御を維持する顆粒含有錠を得る技術が開示されている(特許文献5)。
特開平3−258730号公報 国際公開第2005/084636号パンフレット 特公平4−20889号公報 国際公開第2006/074185号パンフレット 国際公開第2005/041934号パンフレット T. E. Beckert, K. Lehmann, P. C. Schmidt, Compression of enteric-coated pellets to disintegrating tablets, Int. J. Pharm., 1996, vol. 143, p.13-23
本発明は、フィルムコーティング顆粒をはじめとした球形顆粒を含有する錠剤の製造に適した結晶セルロースを提供し、さらに、容易に分離・偏析のない顆粒含有錠を提供することを目的とする。
しかしながら、特許文献1、特許文献2、及び非特許文献1に開示される結晶セルロースについては、主に結晶セルロースの高成形性により、顆粒の打錠時の損傷を抑える点について開示されているものであり、特定の物性を有する結晶セルロースが分離・偏析の抑制に効果的であるという事については何ら開示がなかった。また、特許文献3に開示される方法は、分離・偏析抑制にも効果的であるが、操作が煩雑であるという問題点があった。また、特許文献4、特許文献5には顆粒含有錠についての開示があるものの、それぞれ口腔内崩壊錠、ゼロ次溶出を示す顆粒含有錠という特殊な効果の開示であり、特定の物性を有する結晶セルロースが顆粒と添加剤の分離・偏析の抑制効果に効果的であるという事についてはなんら開示がなかった。
本発明者等は、前記課題を解決するため、打錠用賦形剤について鋭意検討した結果、特定の粉体物性を有する結晶セルロースと、球形顆粒及び必要に応じて崩壊剤を混合し、次いで圧縮成型することによって、一定量の球形顆粒を含有する錠剤を、顆粒と賦形剤の分離・偏析を起こさずに、連続的に製造できることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である結晶セルロース25質量%を超え89質量%以下と、球形顆粒10〜70質量%と、崩壊剤20質量%以下とを混合し、次いで圧縮成形することを含む顆粒含有錠の製造方法。
(2)前記引張破断変位が30〜65μmである(1)記載の顆粒含有錠の製造方法。
(3)前記相対流動性指数が2.55〜2.75である(1)又は(2)記載の顆粒含有錠の製造方法。
(4)前記崩壊剤が、部分アルファー化澱粉である(1)〜(3)いずれか一項に記載の顆粒含有錠の製造方法。
(5)前記球形顆粒が、フィルムコーティング顆粒である(1)〜(4)いずれか一項に記載の顆粒含有錠の製造方法。
(6)前記フィルムコーティング顆粒が、結晶セルロース成分70質量%以上含む球形核粒子と、その周囲を被覆する薬物層と、さらにその周囲を被覆するフィルムからなる(5)記載の顆粒含有錠の製造方法。
(7)前記フィルムコーティング顆粒が、平均粒子径300μm以下である(5)又は(6)記載の顆粒含有錠の製造方法。
(8)(1)〜(7)の方法で製造され得る顆粒含有錠。
(9)引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である結晶セルロース25質量%を超え89質量%以下と、球形顆粒10〜70質量%と、崩壊剤20質量%以下とを含む顆粒含有錠。
(10)引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である結晶セルロース25質量%を超え89質量%以下と、崩壊剤20質量%以下とを含む顆粒含有錠用結晶セルロース賦形剤。
(11)引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である結晶セルロース25質量%を超え89質量%以下と、崩壊剤20質量%以下とを含む結晶セルロース組成物の、顆粒含有錠用賦形剤としての使用。
本発明は、高い生産性で、分離・偏析の少ない顆粒含有錠を製造し得るという効果を有する。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる結晶セルロースは、引張破断変位が25〜80μmである。
本発明における「引張破断変位」とは、本発明における結晶セルロースを、内径25mm、高さ40mmの円柱状空間を有し、中央部分で上下分割されるセルに充填し、直径25mm、厚さ3mmの円形の板で上から押さえ、0.1mm/sの速度で下方向に圧縮し、圧縮力が300Nに到達後、その圧縮力で60秒間保持した後、0.4mm/sの速度で上部方向に上部セルを引っ張った時、粉体層が破断する時までの変位量で表わされるものである。引張破断変位は、粉体層の抵抗性の指標となる。ここで粉体層とは結晶セルロースの集合粉体サンプルをいう。
前記の測定が可能な装置として市販されている装置としては、ホソカワミクロン社製、アグロボット(商品名)(AGR−1)を挙げることができるが、前記の測定が可能な装置であれば他の装置を用いてもよい。なお、本明細書における引張破断変位の数値はホソカワミクロン社製 アグロボット(商品名)(AGR−1)を用いて得た数値である。
引張破断変位が25μm未満であると球形顆粒との抵抗が少なくなり、分離・偏析が大きくなる。また、80μmを超えると打錠用粉体の流動性が低下し、錠剤重量バラツキが大きくなりやすい。特に好ましいのは、引張破断変位が30〜65μmの場合である。
また、本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる結晶セルロースは、最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である。相対流動性指数とは、一定の垂直応力を掛けた粉体層に横方向から剪断応力を加えていく時、ある応力以上で剪断方向に滑り出すが、この滑りやすさ(流動性)のことである。本発明においては、まず、粉体サンプルを所定の応力で予圧密し、次いでそれ以下の6点の垂直応力で剪断試験を行い、得られた結果より単軸崩壊応力と最大圧密応力を求める。次いで、予圧密の応力を変えて、同様に単軸崩壊応力と最大圧密応力を求める。
本発明では、予圧密応力3kPaの測定における垂直応力は0.80、1.00、1.40、1.70、2.00、2.30kPa、予圧密応力6kPaの測定における垂直応力は1.50、2.10、2.70,3.30、3.90、4.50kPa、予圧密応力9kPaの測定における垂直応力は2.30、3.10、4.10、5.00、5.90、6.80kPa、という条件で測定する。得られた3対の単軸崩壊応力と最大圧密応力のデータをプロットし、最小自乗法で直線近似して求めた回帰式から、最大圧密応力が15kPaの時の単軸崩壊応力(kPa)を算出し、相対流動性指数(=15/単軸崩壊応力)を求める。
一般には同様の測定を予圧密応力1点で行い、得られた最大圧密応力と単軸崩壊応力からFlow Function(FF)(=最大圧密応力/単軸崩壊応力)という値が求められる。単位面積を持つ粉体層が単軸の応力(垂直応力)を受けた際、最大圧密応力で滑りを生じることになるので、最大圧密応力が大きいほど粉体の流動性が悪いということであり、すなわちFFは大きいほど流動性が良いということになる。ところが、予圧密によって最大圧密応力と単軸崩壊応力が変わり、その比であるFFも変動することが普通である。それ故、精度を上げるために、本発明では上記の通り、予圧密応力を変えて最大圧密応力と単軸崩壊応力を求め、3点のデータから近似式を算出し、最大圧密応力15kPaにおける、いわゆるFFを算出した。しかしこのFFは一般的に算出される方法と違うので、本発明では誤解を避けるために「相対流動性指数」と呼ぶ。
相対流動性指数は、Jenike shear Tester、平行平板式剪断試験機、リングセル式剪断試験機などによって測定することができるが、最近は予圧密及び測定を自動で行う装置が市販されており、精度向上の観点から、これらの装置の使用が好ましい。具体的には、Sci−Tec社製のShear Scan(商品名)TS−12型などが使用できる。本明細書における相対流動性指数の数値はSci−Tec社製のShear Scan(商品名)TS−12型を用いて得た数値である。相対流動性指数が2.15未満であると打錠前粉体の流動性が悪く錠剤の重量バラツキが大きくなり、2.80を超えると分離・偏析が大きくなりやすい。特に好ましいのは、2.55〜2.75の範囲である。
本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる結晶セルロースは、上記の引張破断変位と相対流動性指数の両方を満たすものであれば、単一品でも複数の結晶セルロースの混合品でもよい。しかしながら、既存の結晶セルロースを調べてみたが、いずれも本発明で規定する引張破断変位と相対流動性指数を同時に満たすものはなく、また顆粒含有錠用の賦形剤として使用した場合にも、分離・偏析の点で不充分であった。ゆえに、本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる結晶セルロースは、2種類以上の結晶セルロースを混合することによって得ることが好ましい。
その中でも、高平均短長径比の結晶セルロースと、低平均短長径比の結晶セルロースを混合することによって得ることが好ましい。ここで「高平均短長径比」とは、粒子の短径と長径の比(平均短長径比)が、おおむね0.6以上であり、比較的球形であることを意味する。また、「低平均短長径比」とは平均短長径比が、おおむね0.6未満であり、比較的棒状であることを意味する。なお、平均短長径比とは、以下の式で表される値であり、D50は短径の篩下積算分布における積算50%の値であり、L50は長径の篩下積算分布における積算50%の値を意味する。
平均短長径比=D50/L50
それぞれの結晶セルロースの製造方法は公知の方法によって製造することができる。例えば低平均短長径比の結晶セルロースであれば、特開昭53−127553号公報などに開示の方法によって製造することができる。平均粒子径は対象とする球形顆粒より小さくて、かつ、近いものが好ましい。例えば、平均粒子径が400μm程度の球形顆粒を含有する錠剤を製造する場合は、70μm以上である事が好ましく、より好ましくは150μm以上である。また、低平均短長径比の結晶セルロースであれば、国際公開WO02/02643A1号パンフレットや、国際公開WO2004/106416A1号パンフレットなどに開示の方法によって製造することができる。
平均粒子径は、小さすぎても大きすぎても流動性が悪化する。20〜100μm程度であることが好ましく、25〜80μm程度がより好ましく、30〜70μm程度であることがにさらに好ましい。
これらの結晶セルロースを「引張破断変位が25〜80μmで、かつ、相対流動性指数が2.15〜2.80」の範囲、さらには「引張破断変位が30〜65μm」、「相対流動性指数が2.55〜2.75」の範囲になるように適宜混合することによって、本発明の顆粒含有錠に使用するための結晶セルロースが得られる。
実施例にて詳述するが、例えば、平均短長径比が0.357、平均粒子径が49μm、引張破断変位が83.5μm、かつ、相対流動性指数が1.83である結晶セルロースaと、平均短長径比が0.726、平均粒子径が172μm、引張破断変位が41.0μm、かつ、相対流動性指数が3.29である結晶セルロースbを混合する場合は、a:b=3:7(質量比)が最適であり、その引張破断変位は58.9μmで、相対流動性指数は2.68であった。また、結晶セルロースaと、平均短長径比が0.647、平均粒子径が98μm、引張破断変位が44.4μm、かつ、相対流動性指数が3.12である結晶セルロースcを混合する場合は、a:c=6:4(質量比)が最適であり、その引張破断変位は59.8μmで、相対流動性指数は2.19であった。
本発明の結晶セルロースの配合量は25質量%を超え89質量%以下である。流動性と成形性のバランスから、好ましいのは30〜80質量%であり、特に好ましいのは30〜70質量%である。結晶セルロースの配合量が89質量%を超えると流動性が悪くなり、なおかつ球形顆粒の配合量が少なくなり、薬物の含有量を上げることができないので好ましくない。一方、結晶セルロースの配合量が25質量%以下になると、球形顆粒の間隙に結晶セルロースが埋まる形となり、結晶セルロースの分離・偏析抑制効果や、成形性の効果が得られなくなるので好ましくない。
なお、本発明において「結晶セルロース」とは、第十五改正日本薬局方(日局)の「結晶セルロース」の規格に適合するものを意味する。
本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる球形顆粒とは、平均短長径比が0.8以上で、短径分布係数が0.6以上の顆粒を意味する。なお、短径分布係数とは、以下の式で表される値で、D10は短径の篩下積算分布における積算10%の値であり、D90は積算90%の値を意味する。
短径分布係数=D10/D90
球形顆粒の種類としては、押し出し造粒顆粒、押し出し造粒/球形化顆粒(押し出しマルメ顆粒)、撹拌造粒顆粒、撹拌造粒/球形化顆粒、転動流動層造粒顆粒、レイヤリング顆粒、球形核粒子に水溶性薬物を吸着・担持させた顆粒、及び、それらにフィルムコーティングを施した顆粒などであり、このような顆粒は打錠の際に偏析しやすく、成形性にも劣ることが多い。特に、押し出しマルメ顆粒やレイヤリング顆粒に徐放性や腸溶性などのフィルムコーティングを施した、フィルムコーティング顆粒は、球形化度が高いためフィルムコーティングが容易である反面、打錠の際に顆粒と賦形剤がさらに偏析しやすく、顆粒含有剤の製造が困難なことが多かったため、本発明の意義が大きく好ましい。
この中でも、粒度分布がよりシャープであり、かつ顆粒の平均短長径比が高い点で、レイヤリング顆粒にフィルムコーティングを施したフィルムコーティング顆粒であることが特に好ましい。
ここで、レイヤリング顆粒とは、球形核粒子の表面の周囲を薬物層で被覆した顆粒を意味し、その球形核粒子は結晶セルロース製であることが望ましい。結晶セルロース製球形核粒子は、結晶セルロースを好ましくは30質量%以上含むものであり、その含有量は高いほど強度が高いので好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、さらには100質量%であると特に好ましい。結晶セルロース製球形核粒子の例としては、セルフィア(登録商標)(旭化成ケミカルズ社製)を挙げることができる。球形核粒子の平均短長径比は0.8以上であり、平均粒子径は50〜1000μm程度である。
球形核粒子に含まれ得る、結晶セルロース以外の成分としては、医薬品の製剤化に通常使用される添加物を例示することができ、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、トウモロコシデンプン、粉末セルロース、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなどの賦形剤;低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、部分アルファー化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチなどの崩壊剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、キサンタンガムなどの結合剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸コポリマーLD、エチルセルロース水分散液、などのコーティング剤;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート60などの乳化剤;タルク、ステアリン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化チタン、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース・カルメロースナトリウムなどのその他の添加物等を挙げることができる。
球形顆粒の配合量は多いほど薬物の含有量が上がるので好ましいが、実用的な錠剤硬度を確保するためには、70質量%以下である必要がある。好ましくは、65%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
また、少なくとも、最低10質量%の配合は必要で、15質量%以上の配合が好ましく、30質量%以上の配合がさらに好ましい。
ここで、球形核粒子から、フィルムコーティング顆粒を得る方法について、詳しく説明する。
球形核粒子を薬物含有層でレイヤリング(被覆)するには、遠心流動コーティング装置(フロイント産業社製「CFグラニュレーター」(商品名)など)や流動層コーティング装置など、公知の装置が使用される。流動層コーティング装置は、通常の流動層型の他に、内部に案内管(ワースターカラム)を有する噴流層型や、底部に回転機構を備えた転動流動層型なども使用できる。装置の例としては、フロイント産業社製「フローコーター」(商品名)「スパイラフロー」(商品名)、Glatt社製「WST/WSGシリーズ」(商品名)「GPCGシリーズ」(商品名)、不二パウダル社製「ニューマルメライザー」(商品名)、パウレック社製「マルチプレックス」(商品名)などを挙げることができる。
レイヤリング液の供給は、トップスプレー、ボトムスプレー、サイドスプレー、タンジェンシャルスプレー等の各装置に適した方法が選択でき、球形核粒子に噴霧される。レイヤリング液を球形核粒子に、連続的に、或いは間欠的に噴霧しつつ、乾燥し、薬物含有層を形成する。この時、粒子が凝集しないように、また、噴霧液が核粒子に付着する前に乾燥し、粉末化(ダスティング)しないように、温風量、回転機構の回転速度、薬物噴霧液の噴霧圧などを最適化することが好ましい。レイヤリング液噴霧終了後は、球形素顆粒を乾燥する。このとき、サンプルを取り出すことなく、そのまま、或いは風量及び温度を適宜調節して、球形素顆粒を乾燥することもできる。
レイヤリング液としては、薬物の溶液或いは懸濁液が使用され、有機溶媒系とすることもできるが、作業環境及び自然環境の保全の観点から、水系とすることが好ましい。レイヤリング液中の薬物の濃度は、薬物の溶解度と粘度、及び懸濁性に依存するが、おおよそ、5〜30質量%であることが好ましい。レイヤリング液には、必要に応じて、その他の医薬品添加物を配合してもよい。
このような医薬品添加物として最も有効なものは水溶性高分子化合物(結合剤)であり、これにより薬物含有層の強度を上げることができる。水溶性高分子化合物結合剤の具体例としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、メチルセルロース、カルメロースナトリウム、アルファー化デンプン、アラビアゴム末、カルボキシビニルポリマー、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、カラギーナン、キサンタンガム、プルランなどを挙げることができる。レイヤリング液が水懸濁液である場合の薬物粒子の懸濁安定性向上、及び球形素顆粒における薬物含有層の剥離防止のために、結晶セルロース・カルメロースナトリウムを配合することも有効である。
薬物と水溶性高分子化合物の水溶液或いは水懸濁液等のレイヤリング液に替えて、薬物粉末と結合剤水溶液を球形核粒子に同時に供給することもできる。この方法の場合、薬物以外の添加剤、例えば賦形剤は、適宜、薬物粉末と混合して使用できる。
薬物含有層の被覆量は、一回の服用量や製剤の大きさなどの製剤設計から決まるものであるが、あえて例を示せば、球形核粒子に対して0.5〜200質量%程度である。
本発明において「薬物」とは、人又は動物の疾病の治療、予防、診断に使用されるものであって、経口で体内に服用されるものをいう。具体例としては、下記のようなものが挙げられる。抗癲癇剤(フェニトイン、アセチルフェネトライド、トリメタジオン、フェノバルビタール、プリミドン、ニトラゼパム、バルプロ酸ナトリウム、スルチアム等)、解熱鎮痛消炎剤(アセトアミノフェン、フェニルアセチルグリシンメチルアミド、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、フロクタフェニン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、オキシフェンブタゾン、スルピリン、フェニルブタゾン、イブプロフェン、アルクロフェナク、ナロキセン、ケトプロフェン、塩酸チノリジン、塩酸ベンジダミン、塩酸チアラミド、インドメタシン、ピロキシカム、サリチルアミド等)、鎮暈剤(ジメンヒドリナート、塩酸メクリジン、塩酸ジフェニドール等)、麻薬(塩酸アヘンアルカロイド、塩酸モルヒネ、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、オキシメテバノール等)、精神神経用剤(塩酸クロルプロマジン、マレイン酸レボメプロマジン、マレイン酸ペラジン、プロペリシアジン、ペルフェナジン、クロルプロチキセン、ハロペリドール、ジアゼパム、オキサゼパム、オキサゾラム、メキサゾラム、アルプラゾラム、ゾテピン等)、骨格筋弛緩剤(クロルゾキサゾン、カルバミン酸クロルフェネシン、クロルメザノン、メシル酸プリジノール、塩酸エペリゾン等)、自律神経用剤(塩化ベタネコール、臭化ネオスチグミン、臭化ピリドスチグミン等)、鎮痙剤(硫酸アトロピン、臭化ブトロピウム、臭化ブチルスポコラミン、臭化プロパンテリン、塩酸パパベリン等)、抗パーキンソン剤(塩酸ビペリデン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩酸アマンタジン、レボドパ等)、抗ヒスタミン剤(塩酸ジフェンヒドラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、プロメタジン、メキタジン、フマル酸クレマスチン等)、強心剤(アミノフィリン、カフェイン、dl−塩酸イソプロテレノール、塩酸エチレフリン、塩酸ノルフェネリン、ユビデカレノン等)、不整脈用剤(塩酸プロカインアミド、ピンドロール、酒石酸メトプロロール、ジソビラミド等)、利尿剤(塩化カリウム、シクロペンチアジド、ヒドロクロロチアジド、トリアムテレン、アセタゾラミド、フロセミド等)、血圧降下剤(臭化ヘキサメトニウム、塩酸ヒドララジン、シロシンゴピン、レセルピン、塩酸プロプラノール、カプトプリル、メチルドパ等)、血管収縮剤(メシル酸ジヒドロエルゴタミン等)、血管拡張剤(塩酸エタフェノン、塩酸ジルチアゼム、塩酸カルボクロメン、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、ニフェジピン、クエン酸ニカメタート、シクランデレート、シンナリジン等)、動脈硬化用剤(リノール酸エチル、レシチン、クロフィブラート等)、循環器官用剤(塩酸ニカルジピン、塩酸メクロフェノキサート、チトクロームC、ピリジノールカルバメート、ピンボセチン、ホパンテン酸カルシウム、ペントキシフィリン、イデベノン等)、呼吸促進剤(塩酸ジメフリン等)、鎮咳去痰剤(臭化水素酸デキストロメトルファン、ノスカピン、塩酸L−メチルシステイン、塩酸ブロムヘキシン、テオフィリン、塩酸エフェドリン、アンレキサノクス、等)、利胆剤(オサルミド、フェニルプロパノール、ヒメクロモン等)、整腸剤(塩化ベルベリン、塩酸ロペラミド等)、消化器官用剤(メトクロプラミド、フェニペントール、ドンペリドン等)、ビタミン剤(酢酸レチノール、ジヒドロタキステロール、エトレチナート、塩酸チアミン
、硝酸チアミン、フルスルチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、ニコチン酸、パンテチン、シアノコバラミン、ビオチン、アスコルビン酸、フィトナジオン、メナテトレノン等)、抗生物質(ベンジルペニシリンベンザチン、アモキシシリン、アンピシリン、シクラシリン、セファクロル、セファレキシン、セフロキシムアキセチル、エリスロマイシン、キタサマイシン、ジョサマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、グリセオフルビン、セフゾナムナトリウム等)、化学療法剤(スルファメトキサゾール、イソニアジド、エチオナミド、チアゾスルホン、ニトロフラントイン、エノキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン等)が挙げられる。
次に、球形素顆粒にフィルムコーティングを施す場合について説明する。
フィルムコーティングは、薬物の溶出速度の調整(徐放、腸内放出、時限放出、パルス放出、苦味マスクなど)や、防湿、色つけなどを目的として行われ、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーSなどのアクリル樹脂系コーティング剤;エチルセルロース、エチルセルロース水分散液、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒプロメロースフタル酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートなどのセルロース系コーティング剤;酢酸ビニル樹脂水分散液などの酢酸ビニル樹脂系コーティング剤、などが使用できる。成膜性、コーティング性、安定性、溶出性などを調整するために、可塑剤、無機物粒子、水溶性物質などの添加剤を配合してもよい。
フィルムコーティング剤は有機溶媒に溶解して使用してもよいが、作業環境及び自然環境保全の点から、水系で使用されることが好ましい。特に好ましいのは、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、メタクリル酸コポリマーLD、エチルセルロース水分散液、酢酸ビニル樹脂水分散液などのラテックスタイプのコーティング剤である。
フィルムコーティングは、レイヤリングと同様の装置を使用して実施される。フィルムコーティング液の供給は、トップスプレー、ボトムスプレー、サイドスプレー、タンジェンシャルスプレー等の各装置に適した方法が選択でき、球形素顆粒に噴霧される。噴霧終了後は、サンプルを取り出すことなく、そのまま、或いは風量及び温度を適宜調節して、フィルムコーティング顆粒を乾燥できる。そして、必要に応じて篩で凝集した粗大粒子を取り除き、顆粒含有錠用の原料として使用される。
フィルムコーティング顆粒の平均粒子径は50〜1000μm程度である。但し、小さい方が、打錠時の分離・偏析が少なく、また、打錠の圧力によるフィルムの損傷も少なくなるので好ましい。特に好ましいのは、平均粒子径が300μm以下である。
本発明の顆粒含有錠を製造するために用いる崩壊剤としては、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプンなどが使用される。特に好ましい崩壊剤は、部分アルファー化デンプンである。市販品としては、PCS<登録商標>(旭化成ケミカルズ社)、スターチ1500(カラコン社)などを挙げることができる。崩壊剤の配合量は20質量%以下であり、好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは2〜15質量%である。崩壊剤の配合量が20質量%より多い場合、錠剤の成形性が低下し、かつ錠剤が崩壊する際に継粉状態となり、逆に崩壊性が悪くなる場合があるので好ましくない。
本発明の顆粒含有錠は、上記までに説明した、結晶セルロースと、球形顆粒と、必要に応じて崩壊剤と、さらに流動化剤、滑沢剤等の添加剤を適宜混合し、圧縮成形(打錠)することによって製造される。球形顆粒として、例えば溶出速度の異なるフィルムコーティング顆粒を複数配合してもよい。また、初期溶出量の増加等を目的に、添加剤とともに薬物粉末を配合してもよい。
本発明の顆粒含有錠の混合は、V型混合機、タンブラー型混合機など公知の装置を使用できる。この時点で均一に混合されていないと、打錠工程でも不均一になるので注意する。滑沢剤を配合する時は、その他の原料を充分に混合した後に添加し、軽く混合する。
次に、得られた打錠用粉体を打錠機のホッパーに充填し、打錠する。この際、粉体は排出や充填時にも分離・偏析するので注意する。打錠は強制フィーダーを用いて打錠することが好ましい。打錠速度は速い方が生産性に優れるが、分離・偏析の程度及び錠剤硬度との兼ね合いで決める必要がある。錠剤硬度は最も打圧に影響を受けるが、フィルム等の損傷の懸念があるので、必要最低限、すなわち、錠剤硬度が50〜80N程度になるように設定すべきである。得られた錠剤に、防湿、色つけ、遮光等の目的で、さらにフィルムコーティングを施してもよい。
本発明を実施例に基づいて説明する。まず、物性の測定方法を以下にまとめて記す。
<結晶セルロースの引張破断変位(μm)>
粉体層圧縮・引張特性自動評価装置(ホソカワミクロン社製、アグロボット(商品名)、AGR−1型)を用いて測定した。
まず、粉体サンプルを、内径25mm、高さ40mmの円柱状空間を有する上下分割セル(それぞれ高さ20mm)に充填し、秤量した後、50回タッピングし、次いで直径25mm、厚さ3mmの円形の板を上方から挿入した。次いで、セルを装置にセットし、0.1mm/sの速度で下方向にサンプルを圧縮し、300Nに到達後、その圧力で60秒間保持した後、0.4mm/sの速度で上部方向に上部セルを引っ張り、粉体層が破断する時までの変位を自動的に記録した。この測定を3回繰り返し、平均値を引張破断変位とした。なお、これらの測定は、25℃、60%相対湿度の環境下で測定した。
<結晶セルロースの相対流動性指数(単位なし)>
粉粒体流動性測定装置(Sci−Tec社製、ShearScan(商品名)、TS−12型)を用いて、測定した。まず、粉体サンプルを標準タイプの回転分離セル容器(内径60mm、容積30mL)に充填し、秤量した後、装置にセットした。次いで、ヘッドセルを下ろして、僅かな隙間で分離された二つの平行なリングの間で、まず3kPaで予圧密した後、0.80、1.00、1.40、1.70、2.00、2.30kPaの各垂直応力(=σ)を負荷した状態で、下部リングを上部リングに対して動かし、粉体層が剪断するのに必要な剪断力(=τ)を求める。
この時、垂直応力σをx軸、剪断力τをy軸としてプロットする。このプロットは、破壊包絡線と呼ばれ、破壊包絡線のy切片が凝集力C、傾きが内部摩擦核θを表す。ここで求めたC、及びθと、以下に示す(式1)、(式2)から、予圧密3kPa時の最大圧密応力、短軸崩壊応力を求めた。
(式1)
最大圧密応力(kPa)
=(A−(Asinθ−τcosθ)0.5)/cosθ)
×(1+sinθ)−(C/tanθ)
ここで、A=σ+C/tanθ
(式2)
単軸崩壊応力(kPa)=2×C(1+sinθ)/cosθ
次いで、予圧密を6kPa、垂直応力を1.50、2.10、2.70、3.30、3.90、4.50kPaとして、同様に単軸崩壊応力と最大圧密応力を求めた。さらに、予圧密を9kPa、垂直応力を2.30、3.10、4.10、5.00、5.90、6.80kPaとして、同様に単軸崩壊応力と最大圧密応力を求めた。なお、これらの測定は、25℃、60%相対湿度の環境下で測定した。
得られた3対の単軸崩壊応力と最大圧密応力のデータをプロットし、最小自乗法で直線近似して求めた回帰式から、最大圧密応力が15kPaの時の単軸崩壊応力(kPa)を算出し、相対流動性指数(=15/単軸崩壊応力)を求めた。
<フィルムコーティング顆粒、球形素顆粒、球形核粒子、結晶セルロースの平均粒子径(μm)>
ロータップ式篩振盪機(平工製作所製、シーブシェーカーA型)によりJIS標準篩を用いて試料10gを15分間篩分することにより粒度分布を測定した。そして、篩下積算分布における積算50%粒子径を平均粒子径とした。
なお、今回の実施例及び比較例においては使用しなかったが、より小さい粒子の粒度分布を求めたい場合には、エアージェットシーブ(商品名)(ALPINE社製)によりJIS標準篩を用いて試料5gを5分間篩分することにより粒度分布を求めることができる。
<結晶セルロース、球形核粒子、球形素顆粒の平均短長径比>
サンプルの形状を、デジタルマイクロスコープ(VH−7000、キーエンス社製)で撮影し(50倍又は100倍レンズを使用)、画像解析装置(ImageHyper(商品名)、インタークエスト社製)を用いて粒子100個の短径(D)、長径(L)を測定した。ここで、短径と長径は、粒子の境界画素上に外接する面積が最小となる外接長方形の短辺を短径とし、長辺を長径とした。そして、短径及び長径の篩下積算分布における積算50%粒子径をそれぞれ「D50」と「L50」で表し、その比(D50/L50)を平均短長径比とした。
<素顆粒の短径分布係数(単位なし)>
平均短長径比の測定と同様にして、サンプル約100個のDとLを測定する。短径の篩下積算分布における積算10%粒子径及び90%粒子径をそれぞれ「D10」と「D90」で表し、その比(D10/D90)を短径分布係数とした。
<薬物の溶出速度>
日局、一般試験法「6.10 溶出試験法」に準じて実施した。装置は「装置2」(パドル法)を使用し、パドル回転数は100rpm、試験液は「溶出試験第1液」を使用した。
<錠剤の硬度(N)>
シュロインゲル錠剤硬度計(フロイント産業社、6D型)で錠剤の直径方向に荷重を加え、破壊した時の荷重で表す。繰り返し数は10で、その平均値をとった。
<錠剤の摩損度(%)>
サンプル10gを摩損度試験機(PharmaTest、ジャパンマシナリー社)に仕込み、25rpmで4分間回転した後、目開き75μmの篩上に残るサンプルの質量を測定した。摩損度は下式により算出する。繰り返し数は2で、その平均値をとった。
摩損度(%) = 100 ×(10−篩上に残るサンプルの質量(g))/10
<錠剤の崩壊時間(s)>
日局、一般試験法「6.09 崩壊試験法」「(1)即放性製剤」に準じて実施した。崩壊試験機は富山産業社製NT−2HS型を用い、サンプル6個の数平均値をとった。
<錠剤の重量バラツキ(%)>
サンプル10個の重量を測定し、その標準偏差を平均重量で除し、100倍した値を重量バラツキとした。
<錠剤中の薬物含量バラツキ(%)、判定値(単位なし)>
まず、球形顆粒を必要に応じてすりつぶし、純水中に浸漬して薬物を完全に溶解し、ろ過して不溶解成分を取り除いた後、吸光度法で含量を測定した。この値を基に、錠剤中の理想的薬物含有量を算出し、これを目標含量(T)とする。
次いで、錠剤サンプル10個について、同様に薬物含量(Y)を測定し、目標値に対する百分率(H=100Y/T)を算出し、その標準偏差(s)をHで除し、100倍した値を薬物含量バラツキとした。また、判定値(AV)は日局、一般試験法「6.02 製剤均一試験」の表6.02−2に従い、下記の式を用いて算出した。
98.5% ≦ H ≦ 101.5% の場合: AV=2.4s
H < 98.5% の場合: AV=2.4s+98.5−H
H > 101.5% の場合: AV=2.4s+H−101.5
なお、判定値は「15」を超えると、実用に耐えないほど含量が目標値から離れているか、ばらついているか、或いはその両方であることを意味する。この値が「10」以下であると、均一性に優れていることを意味し、「5」以下では特に優れていることを意味する。
以下、実施例を示すが、本発明は以下のものに限定されるものではない。
実施例1
<結晶セルロースの調製>
国際公開WO02/02643A1号パンフレットの実施例2に従って、結晶セルロースサンプルを調製した。まず、市販SPパルプ(重合度790)2kgを細断し、4mol/L塩酸水溶液30L中に入れ、低速型攪拌機(池袋琺瑯工業社製、30LGL反応器、翼径約30cm)で、10rpmで撹拌しながら、40℃、48時間加水分解した。得られた酸不溶解残渣はヌッチェを使用してろ過し、ろ過残渣をさらに70Lの純水に分散し、ろ過するという洗浄操作を4回繰り返した後、90Lのポリバケツに入れた。純水を加え、プロペラ撹拌(HEIDON社製、タイプ1200G、8M/M、翼径約5cm、100rpm)し、純水と中和のためのアンモニア水を加え、固形分濃度10質量%、p
H6.1、電気伝導度37μS/cmのセルロース水分散液を得た。これを噴霧乾燥(水分散液供給速度6L/hr、入口熱風温度180〜220℃、出口排風温度50〜70℃)し、結晶セルロースaを得た。結晶セルロースaの平均重合度(269)、75μm以下の粒子の平均長短径比(2.6)、平均粒子径(49μm)、見掛け比容積(4.7cm/g)、見掛けタッピング比容積(2.8cm/g)、安息角(48°)を測定し、国際公開WO02/02643A1号パンフレットの実施例2にて調製されたものと同等のものであることを確認した(( )内の値は実測値であり、その測定は該パンフレット記載の方法による)。結晶セルロースaのその他の物性を表2に示す(これらの物性は本明細書の規定に従って測定された)。
次に、市販SPパルプ(重合度1030)2kgを細断し、0.14mol/L塩酸水溶液30L中に入れ、30rpmで撹拌しながら、121℃、1時間加水分解した。得られた酸不溶解残渣はヌッチェを使用してろ過し、ろ過残渣をさらに70Lの純水に分散し、ろ過するという洗浄操作を4回繰り返した後、90Lのポリバケツに入れた。純水を加え、プロペラ撹拌(500rpm)し、純水と中和のためのアンモニア水を加え、固形分濃度20質量%、pH6.4、電気伝導度65μS/cmのセルロース水分散液を得た。これを噴霧乾燥(水分散液供給速度6L/hr、入口熱風温度180〜220℃、出口排風温度50〜70℃)し、結晶セルロースbを得た。結晶セルロースbの物性を表2に示す。
最後に、結晶セルロースaと結晶セルロースbを、3:7(=a:b)の質量比率で混合し、本発明品である結晶セルロースAを得た。結晶セルロースAの物性を表1に示す。
<フィルムコーティング顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径237μm、平均短長径比0.909)を転動流動層型コーティング装置に仕込み、薬物水分散液(3.85%リボフラビン、1.15%ポビドン)で噴霧・被覆(レイヤリング)し、球形素顆粒を得た。この球形素顆粒はリボフラビンを1.95質量%含み、その平均粒子径は238μm、平均短長径比は0.926であった。レイヤリング条件は下記の通りであった。
(1)使用装置:マルチプレックス(商品名)、MP−25型(パウレック社製)、
(2)風量:8m/min
(3)給気温度:70〜75℃
(4)排気温度:37〜39℃
(5)ローター回転速度:250〜300rpm
(6)球形核粒子量:18kg
(7)薬物水分散液量:9.345kg、
(8)薬物水分散液噴霧速度:100〜110g/min
(9)噴霧エア圧:0.55MPa
(10)噴霧エア量:702NL/min
次に、純水(100質量部)をプロペラで撹拌しつつ、そこにエチルセルロース水分散液(FMC社製、アクアコートECD)(25質量部、固形分として7.5質量部)を投入し、約10分間撹拌し、撹拌を継続したままヒプロメロース(信越化学工業社製、TC−5E)(20質量部)及び酸化チタン(東邦チタニウム社製、NA61)(2.5質量部)を投入し、約15分間撹拌し、最後にアクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液(Deggusa社製、オイドラギットNE30D)(25質量%、固形分として7.5質量部)を投入し、ゆるやかに約10分間撹拌し、目開き250μmの篩を通すことによってフィルムコーティング液(固形分濃度17質量%)を調製した。
次に、球形素顆粒を転動流動層型コーティング装置に仕込み、フィルムコーティング液で噴霧・被覆(フィルムコーティング)し、篩で355μm以上の粒子を除去し、フィルムコーティング顆粒を得た。フィルムコーティング顆粒のフィルムコート量は(球形素顆粒に対して)20質量%であり、平均粒子径は271μm、平均短長径比は0.926であった。リボフラビンの溶出速度は、2時間:41.0%、4時間:64.4%、6時間:78.5%、8時間:87.0%、10時間:92.0%であった。フィルムコーティング条件は下記の通りとした。
(1)使用装置:マルチプレックス(商品名)、MP−25型
(2)風量:7.5〜8m/min
(3)給気温度:45〜50℃
(4)排気温度:27〜31℃
(5)ローター回転速度:240〜300rpm
(6)球形素顆粒量: 10kg
(7)フィルムコーティング液量:11.7kg
(8)フィルムコーティング液噴霧速度:100〜120g/min
(9)噴霧エア圧:0.6MPa
(10)噴霧エア量:702NL/min。
<フィルムコーティング顆粒含有錠の調製及び評価>
フィルムコーティング顆粒50質量%、結晶セルロースA40質量%、部分アルファー化澱粉(PCS(商品名) PC−10、旭化成ケミカルズ社)10質量%をタンブラー型混合機で、30rpm、20分間混合し、ロータリー打錠機(リブラ2(商品名)、強制フィーダー使用、菊水製作所)で打錠した。打錠用の臼杵は、直径8mm、杵の凹曲面半径が12mmのものを36セット使用し、ターンテーブル回転数40rpm、圧縮圧力5.3kNで、50分間打錠し、250mg錠を得た。錠剤は、打錠初期(1〜2分)、中期(25〜26分)、後期(48〜49分)にサンプリングし、評価した。
<錠剤の評価結果>
結果を表3に示す。また、薬物(リボフラビン)の溶出速度は、2時間:43.1%、4時間:66.5%、6時間:81.0%、8時間:88.4%、10時間:93.1%であった。
錠剤硬度(69.8〜75.9N)及び摩損度(0.04%以下)はいずれの打錠時間においても実用的なレベルであり、しかも、崩壊時間(93〜108分)も、充分に速い崩壊性であるといえる。問題の薬物含量バラツキも2%以下であり、充分に低い。判定値は、薬物含量バラツキと薬物含量(目標値からの差)を考慮して算出される値であり、これが「5」以下であるというのは、極めて薬物の含量バラツキが少ないことを意味する。さらに、薬物の溶出速度は打錠前のフィルムコーティング顆粒とほとんど変化がなく、顆粒含有錠として極めて優れているといえる。
実施例2
<結晶セルロースの調製>
結晶セルロースaと結晶セルロースbを、2:8(=a:b)の質量比率で混合し、本発明品である結晶セルロースBを得た。結晶セルロースBの物性を表1に示す。
<フィルムコーティング顆粒含有錠の調製>
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに結晶セルロースBを使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。
<錠剤の評価結果>
結果を表3に示す。また、薬物(リボフラビン)の溶出速度は、2時間:42.8%、4時間:66.3%、6時間:80.5%、8時間:88.1%、10時間:92.9%であった。
判定値は「5」を超えているが、それでも「10」以下であり、均一性を有していた。また、錠剤硬度等の錠剤物性及び、徐放性も維持しており、充分な性能を有する徐放性顆粒含有錠であると言える。
実施例3
<結晶セルロースの調製>
特開昭53−127553号公報の実施例11に準じて、結晶セルロースサンプルを調製した。まず、市販KPパルプ2kgを細断し、2質量%硫酸水溶液30L中に入れ、30rpmで撹拌しながら、125℃、25分間加水分解した。得られた酸不溶解残渣はヌッチェを使用してろ過し、ろ過残渣をさらに70Lの純水に分散し、ろ過するという洗浄操作を4回繰り返した後、90Lのポリバケツに入れた。純水を加え、撹拌・分散し、さらに純水と中和のためのアンモニア水を加え、固形分濃度18.5質量%、pH6.3、電気伝導度71μS/cmのセルロース水分散液を得た。これを噴霧乾燥(水分散液供給
速度6L/hr、入口熱風温度180〜220℃、出口排風温度50〜70℃)し、結晶セルロースcを得た。結晶セルロースcの平均重合度(140)、見掛比容積(2.35cm/g)、タッピング見掛比容積(1.67cm/g)、安息角(38°)、200メッシュ留分(59.1質量%)を測定し、特開昭53−127553号公報記載の結晶セルロース相当品であることを確認した(( )内の値は実測値であり、その測定は該パンフレット記載の方法による)。結晶セルロースcのその他の物性を表2に示す(これらの物性は本明細書の規定に従って測定された)。
次に、結晶セルロースaと結晶セルロースcを、6:4(=a:c)の質量比率で混合し、本発明品である結晶セルロースCを得た。結晶セルロースCの物性を表1に示す。
<フィルムコーティング顆粒含有錠の調製>
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに結晶セルロースCを使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。
<錠剤の評価結果>
結果を表3に示す。また、薬物(リボフラビン)の溶出速度は、2時間:44.5%、4時間:68.2%、6時間:83.1%、8時間:90.4%、10時間:95.3%であった。
錠剤硬度は非常に高く、また、摩損度も非常に低いので、打圧を下げることが可能である。判定値は「5」前後であり、徐放性も維持しているので、充分な性能を有する徐放性顆粒含有錠であると言える。
実施例4
部分アルファー化デンプンを配合せずに、すなわち、フィルムコーティング顆粒50質量%と結晶セルロースA50質量%を混合して打錠すること以外は実施例1と同様に操作してフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤評価の結果を表3に示す。
実施例5
顆粒含有錠の成分として、フィルムコーティング顆粒50質量%と結晶セルロースA30質量%と部分アルファー化デンプン20質量%を混合して打錠すること以外は実施例1と同様に操作してフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤評価の結果を表3に示す。
比較例1
結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースa(国際公開WO02/02643A1号パンフレットの実施例2に相当)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤の評価の結果を表3に示す。
比較例2
結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースbを使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤の評価の結果を表3に示す。
比較例3
結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースc(特開昭53−127553号公報の結晶セルロース相当品)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤の評価の結果を表3に示す。
比較例4
顆粒含有錠の成分として、フィルムコーティング顆粒50質量%と結晶セルロースA20質量%と部分アルファー化デンプン30質量%を混合して打錠すること以外は実施例1と同様に操作してフィルムコーティング顆粒含有錠を得た。錠剤評価の結果を表3に示す。
実施例1〜5は、本発明品である結晶セルロースA、B、Cを用いて顆粒含有錠の調製を試みた結果であるが、既に述べた通り、錠剤物性が良好で、フィルムコーティング顆粒の徐放性も維持しつつ、顆粒(薬物)の含量バラツキも少ないという優れた顆粒含有錠が得られた実例である。なお、実施例1、実施例4、実施例5は、崩壊剤である部分アルファー化デンプンの配合量の比較となっており、部分アルファー化デンプンの配合量の増加に伴い、錠剤の崩壊時間が速くなっていることがわかる。顆粒含有錠の場合、服用後直ちに崩壊し、個々の顆粒にばらけることによって、治療効果のバラツキが低減すると考えられており、この点において部分アルファー化デンプンの配合は好ましい。しかしながら、錠剤の硬度は、部分アルファー化デンプンの配合量の増加に伴い低下する傾向が見られる。よって、部分アルファー化デンプンの配合量は、錠剤の硬度と崩壊性のバランスを考慮して決定することが望ましい。
一方、比較例1〜3は、公知の結晶セルロースa、b、cを用いて顆粒含有錠の調製を試みた結果であるが、いずれも引張破断変位及び相対流動性指数のいずれか又は両方が本発明の規定の範囲外であり、そのため、薬物(球形顆粒)の含量均一性の指標である、判定値が打錠を行っている間、常に「10」以下を維持することはできなかった。
比較例4は、本発明品である結晶セルロースAを用いているが、結晶セルロースの配合量が本発明で規定される量よりも少なく、部分アルファー化デンプンの配合量が本発明で規定される量よりも多い例である。結晶セルロースが少なく、部分アルファー化デンプンの配合量が多くなったことにより、錠剤の硬度が大きく低下している。また、結晶セルロースの配合量が少ないことから、顆粒との分離・偏析を抑制する効果が低下した。さらに、部分アルファー化デンプンの配合量が多くなりすぎたため、錠剤の崩壊性が逆に悪くなった。
実施例6
<球形顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径237μm、平均短長径比0.909)1.5kgをヘンシェル型高速撹拌造粒機に仕込み、撹拌し(攪拌羽根回転速度:300rpm)、サリチル酸ナトリウム20質量%水溶液を100g/minの速度で添加し、添加終了後さらに2分間撹拌した後、撹拌を停止した。これを1バッチとし、以降の実験に必要な量になるまでこれを繰り返した。湿顆粒は60℃の温風乾燥機中で約16時間乾燥し、粗大粒子を篩で除去し、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を得た。この顆粒の平均粒子径は238μm、平均短長径比は0.912であった。
<顆粒含有錠の調製及び評価>
サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒50質量%、結晶セルロースA49.5質量%をタンブラー型混合機で、30rpm、20分間混合し、次いでステアリン酸マグネシウム0.5質量%を添加した後さらに5分間混合し、ロータリー打錠機(リブラ2(商品名)、強制フィーダー使用)で打錠した。打錠用の臼杵は、直径8mm、杵の凹曲面半径が12mmのもの12セットを2本置きにターンテーブルにセットし、ターンテーブル回転数40rpm、圧縮圧力10〜22kNで、15分間打錠し、250mg錠を得た。錠剤は、打錠初期(1〜2分)、中期(9〜10分)、後期(14〜15分)にサンプリングし、評価した。結果を表4に示す。
実施例7
顆粒含有錠の成分として、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒70質量%、結晶セルロースA29.5質量%、ステアリン酸マグネシウム0.5質量%を使用する以外は実施例6と同様にして錠剤を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例8
顆粒含有錠の成分として、サリチル酸ナトリウム担時球形顆粒15質量%、結晶セルロースA84.5質量%、ステアリン酸マグネシウム0.5質量%を使用する以外は実施例6と同様にして錠剤を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例6〜8は、結晶セルロースAを用いて、結晶セルロースA、球形顆粒、部分アルファー化デンプンの配合量の比較を行ったものであるが、いずれの場合にも、顆粒含有錠の調製を試みた結果、含量均一性は良好であった。
実施例9
結晶セルースとして結晶セルロースAの替わりに結晶セルロースBを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例10
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースCを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例11
<結晶セルロースの調製>
国際公開WO2004/106416A1号パンフレットの実施例1に従って、結晶セルロースサンプルを調製した。まず、市販パルプ(重合度1030)2kgを細断し、4mol/L塩酸水溶液30L中に入れ、低速型攪拌機(池袋琺瑯工業社製、30LGL反応器、翼径約30cm)で、5rpmで撹拌しながら、40℃、24時間加水分解した。得られた酸不溶解残渣はヌッチェを使用してろ過し、ろ過残渣をさらに70Lの純水に分散し、ろ過するという洗浄操作を4回繰り返した後、90Lのポリバケツに入れた。純水を加え、プロペラ撹拌(HEIDON社製、タイプ1200G、8M/M、翼径約5cm、5rpm)し、純水と中和のためのアンモニア水を加え、固形分濃度10質量%のセルロース水分散液を得た。これを噴霧乾燥(水分散液供給速度6L/hr、入口熱風温度180〜220℃、出口排風温度50〜70℃)し、結晶セルロースfを得た。結晶セルロースfの平均重合度(310)、平均粒子径(51μm)、見掛け比容積(8.9cm/g)、PEG400保持率(275質量%)を測定し、国際公開WO2004/106416A1号パンフレットの実施例1にて調製されたものと相当のものであることを確認した(( )内の値は実測値であり、その測定は該パンフレット記載の方法による)。結晶セルロースfのその他の物性を表2に示す(これらの物性は本明細書の規定に従って測定された)。
次に、結晶セルロースbとfを、4:6(=b:f)の質量比率で混合し、本発明品である結晶セルロースDを得た。結晶セルロースDの物性を表1に示す。
<顆粒含有錠の調製と評価>
そして、結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースDを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例12
<結晶セルロースの調製>
国際公開WO02/02643A1号パンフレットの比較例2に従って、結晶セルロースサンプルを調製した。まず、市販SPパルプ(重合度1030)2kgを細断し、0.14mol/L塩酸水溶液30L中に入れ、30rpmで撹拌しながら、121℃、1時間加水分解した。得られた酸不溶解残渣はヌッチェを使用してろ過し、ろ過残渣をさらに70Lの純水に分散し、ろ過するという洗浄操作を4回繰り返した後、90Lのポリバケツに入れた。純水を加え、プロペラ撹拌(500rpm)し、純水と中和のためのアンモニア水を加え、固形分濃度17質量%、pH6.4、電気伝導度65μS/cmのセルロース水分散液を得た。これを噴霧乾燥(水分散液供給速度6L/hr、入口熱風温度180〜220℃、出口排風温度70℃)し、結晶セルロースiを得た。結晶セルロースiの平均重合度(218)、75μm以下の粒子の平均長短径比(1.8)、平均粒子径(50μm)、見掛け比容積(3.2cm/g)、見掛けタッピング比容積(2.3cm/g)、安息角(44°)を測定し、国際公開WO02/02643A1号パンフレットの比較例2にて調製されたものと相当のものであることを確認した(( )内の値は実測値であり、その測定は該パンフレット記載の方法による)。結晶セルロースiのその他の物性を表2に示す(これらの物性は本明細書の規定に従って測定された)。
次に、結晶セルロースbとiを、40:60(=b:i)の質量比率で混合し、本発明品である結晶セルロースEを得た。結晶セルロースEの物性を表1に示す。
<顆粒含有錠の調製と評価>
次に、結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースEを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
実施例9〜12は、結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースB、C、D、Eを用いて顆粒含有錠の調製を試みた結果である。いずれの結晶セルロースも引張破断変位、相対流動性指数は本発明の規定の範囲であり、含量均一性も良好であった。
比較例5
結晶セルロースaとbを、4:6(=a:b)の質量比率で混合し、結晶セルロースdを得た。結晶セルロースdの物性を表1に示す。
次いで、結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースdを使用する以外は実施例5と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例6
結晶セルロースaとbを、1:9(=a:b)の質量比率で混合し、結晶セルロースeを得た。結晶セルロースeの物性を表1に示す。
次いで、結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースeを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例7
結晶セルロースbとfを、3:7(=b:f)の質量比率で混合し、結晶セルロースgを得た。結晶セルロースgの物性を表1に示す。
次いで、結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースgを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例8
結晶セルロースbとfを、5:5(=b:f)の質量比率で混合し、結晶セルロースhを得た。結晶セルロースhの物性を表1に示す。
次いで、結晶セルロースとして本発明品である結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースhを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例5〜8は、公知の結晶セルロースを混合したものを用いた結果であるが、結晶セルロースの引張破断変位と相対流動性指数のいずれかが本発明の規定の範囲外であるため、薬物(球形顆粒)の含量均一性の指標である、判定値が打錠を行っている間、常に「10」を超えており、含量均一性が悪かった。
比較例9
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースfを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例10
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、結晶セルロースiを使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。
比較例11
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、市販結晶セルロース(FMC社製、Avicel PH−200(商品名))(結晶セルロースj)を使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。また、結晶セルロースjの物性を表2に示す。
比較例12
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、市販結晶セルロース(旭化成ケミカルズ社製、Ceolus PH−301(商品名))(結晶セルロースk)を使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。また、結晶セルロースkの物性を表2に示す。
比較例13
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、市販結晶セルロース(MINGTAI CHEMICAL社製、COMPRECEL 102QD(商品名))(結晶セルロースl)を使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。また、結晶セルロースlの物性を表2に示す。
比較例14
結晶セルロースとして結晶セルロースAの代わりに、市販結晶セルロース(JRS PHARMA社製、VIVAPUR 101P(商品名))(結晶セルロースm)を使用する以外は実施例6と同様にして顆粒含有錠を得た。錠剤の評価結果を表4に示す。また、結晶セルロースmの物性を表2に示す。
比較例9〜14は、公知の結晶セルロースを用いて顆粒含有錠の調製を試みた結果であるが、いずれの結晶セルロースも引張破断変位と相対流動性指数のいずれか又は両方が本発明の規定の範囲外であるため、薬物(球形顆粒)の含量均一性の指標である、判定値が打錠を行っている間、常に「10」を超えており、含量均一性が悪かった。
実施例13
<球形顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径153μm、平均短長径比0.873)1.5kgを使用し、その他は実施例5と同様に操作して、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を得た。この顆粒の平均粒子径は155μm、平均短長径比は0.880であった。
<顆粒含有錠の調製及び評価>
次いで得られたサリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を用いる以外は実施例6と同様に操作して顆粒含有錠を得た。評価結果を表4に示す。
実施例14
<球形顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径394μm、平均短長径比0.909)1.5kgを使用し、その他は実施例6と同様に操作して、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を得た。この顆粒の平均粒子径は395μm、平均短長径比は0.909であった。
<顆粒含有錠の調製及び評価>
次いで得られたサリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を用いる以外は実施例6と同様に操作して顆粒含有錠を得た。評価結果を表4に示す。
実施例15
<球形顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径586μm、平均短長径比0.901)1.5kgを使用し、その他は実施例6と同様に操作して、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を得た。この顆粒の平均粒子径は587μm、平均短長径比は0.902であった。
<顆粒含有錠の調製及び評価>
次いで得られたサリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を用いる以外は実施例6と同様に操作して顆粒含有錠を得た。評価結果を表4に示す。
実施例16
<球形顆粒の調製>
結晶セルロース製球形核粒子(平均粒子径763μm、平均短長径比0.897)1.5kgを使用し、その他は実施例6と同様に操作して、サリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を得た。この顆粒の平均粒子径は763μm、平均短長径比は0.900であった。
<顆粒含有錠の調製及び評価>
次いで得られたサリチル酸ナトリウム担持球形顆粒を用いる以外は実施例6と同様に操作して顆粒含有錠を得た。評価結果を表4に示す。
実施例13〜16は、球形顆粒の大きさを変えて、顆粒含有錠の調製を試みた結果であり、いずれの場合においても含量均一性は良好であった。但し、これらの結果を見ると、球形顆粒の大きさは小さい方が、より含量均一性が高い傾向があった。
Figure 0005242576
Figure 0005242576
Figure 0005242576
Figure 0005242576
本発明は、医薬品薬物を含有する徐放性製剤製造の分野で好適に利用できる。
本発明は、医薬品製剤用の顆粒剤、特にフィルムコーティング顆粒を含有する錠剤の製造に関わる分野で好適に利用できる。

Claims (12)

  1. 引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である、平均短長径比が0.6未満の結晶セルロースと0.6以上の結晶セルロースとの混合物25質量%を超え89質量%以下と、球形顆粒10〜70質量%と、崩壊剤20質量%以下とを混合し、次いで圧縮成形することを含む顆粒含有錠の製造方法。
  2. 平均短長径比が0.6未満の結晶セルロースと、平均短長径比が0.6以上の結晶セルロースの質量比率が、100:(67〜400)である請求項1記載の顆粒含有錠の製造方法。
  3. 前記引張破断変位が30〜65μmである請求項1又は2記載の顆粒含有錠の製造方法。
  4. 前記相対流動性指数が2.55〜2.75である請求項1〜3いずれか一項に記載の顆粒含有錠の製造方法。
  5. 前記崩壊剤が、部分アルファー化澱粉である請求項1〜いずれか一項に記載の顆粒含有錠の製造方法。
  6. 前記球形顆粒が、フィルムコーティング顆粒である請求項1〜いずれか一項に記載の顆粒含有錠の製造方法。
  7. 前記フィルムコーティング顆粒が、結晶セルロース成分70質量%以上含む球形核粒子と、その周囲を被覆する薬物層と、さらにその周囲を被覆するフィルムからなる請求項記載の顆粒含有錠の製造方法。
  8. 前記フィルムコーティング顆粒が、平均粒子径300μm以下である請求項又は記載の顆粒含有錠の製造方法。
  9. 請求項1〜の方法で製造され得る顆粒含有錠。
  10. 引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である、平均短長径比が0.6未満の結晶セルロースと0.6以上の結晶セルロースとの混合物25質量%を超え89質量%以下と、球形顆粒10〜70質量%と、崩壊剤20質量%以下とを含む顆粒含有錠。
  11. 引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である、平均短長径比が0.6未満の結晶セルロースと0.6以上の結晶セルロースとの混合物25質量%を超え89質量%以下と、崩壊剤20質量%以下とを含む顆粒含有錠用結晶セルロース賦形剤。
  12. 引張破断変位が25〜80μm、かつ最大圧密応力15kPaにおける相対流動性指数が2.15〜2.80である、平均短長径比が0.6未満の結晶セルロースと0.6以上の結晶セルロースとの混合物25質量%を超え89質量%以下と、崩壊剤20質量%以下とを含む結晶セルロース組成物の、顆粒含有錠用賦形剤としての使用。
JP2009530121A 2007-08-27 2008-08-26 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法 Active JP5242576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009530121A JP5242576B2 (ja) 2007-08-27 2008-08-26 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007219299 2007-08-27
JP2007219299 2007-08-27
PCT/JP2008/065170 WO2009028487A1 (ja) 2007-08-27 2008-08-26 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法
JP2009530121A JP5242576B2 (ja) 2007-08-27 2008-08-26 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009028487A1 JPWO2009028487A1 (ja) 2010-12-02
JP5242576B2 true JP5242576B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=40387207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009530121A Active JP5242576B2 (ja) 2007-08-27 2008-08-26 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8367115B2 (ja)
EP (1) EP2184056B1 (ja)
JP (1) JP5242576B2 (ja)
WO (1) WO2009028487A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009063916A1 (ja) * 2007-11-16 2009-05-22 Asahi Kasei Chemicals Corporation 水系フィルムコーティング液、および、フィルムコーティング顆粒、ならびに、これを用いた錠剤
KR101202887B1 (ko) * 2008-06-09 2012-11-19 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 결정성 셀룰로오스 복합체를 포함하는 조성물
JP5787762B2 (ja) 2009-10-09 2015-09-30 旭化成ケミカルズ株式会社 コーティングフィルム、及びそれを用いた顆粒、錠剤

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53127553A (en) * 1977-04-13 1978-11-07 Asahi Chem Ind Co Ltd Vehicle
JPH07173050A (ja) * 1990-04-18 1995-07-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 球状核、球形顆粒およびその製造方法
WO2002002643A1 (fr) * 2000-07-05 2002-01-10 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Poudre de cellulose
WO2004106416A1 (ja) * 2003-05-30 2004-12-09 Asahi Kasei Chemicals Corporation セルロース粉末
WO2007066646A1 (ja) * 2005-12-06 2007-06-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation 高速直接打錠による錠剤の製造方法
JP2008526853A (ja) * 2005-01-06 2008-07-24 シーマ・ラブス、インコーポレイテッド 非可塑性薬の矯味システム

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU508480B2 (en) 1977-04-13 1980-03-20 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Microcrystalline cellulose excipient and pharmaceutical composition containing thesame
JP2856485B2 (ja) 1990-03-07 1999-02-10 旭化成工業株式会社 顆粒含有錠
EP0452862B1 (en) 1990-04-18 1995-07-19 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Spherical seed cores, spherical granules and process for production thereof
JP2517155B2 (ja) 1990-05-16 1996-07-24 松下電器産業株式会社 Gps受信機の疑似雑音符号測定方法
JP3258730B2 (ja) 1992-10-29 2002-02-18 日本電産コパル株式会社 ステップモータを駆動源としたシャッタ機構
CN1328060A (zh) * 2000-06-14 2001-12-26 上海博德基因开发有限公司 一种新的多肽——人氧类固醇结合蛋白38.72和编码这种多肽的多核苷酸
EP1677766B1 (de) 2003-10-31 2012-03-14 Hexal AG Pharmazeutische wirkstoffhaltige formulierung mit überzug
WO2005084636A2 (en) 2004-02-27 2005-09-15 Ranbaxy Laboratories Limited A process for the preparation of controlled-release pharmaceutical composition of metoprolol
EP1873196B1 (en) * 2005-04-22 2016-04-13 Asahi Kasei Chemicals Corporation Porous cellulose aggregate and molding composition thereof
AR058605A1 (es) * 2005-12-22 2008-02-13 Takeda Pharmaceutical Preparacion solida
ZA200805646B (en) * 2005-12-28 2009-12-30 Takeda Pharmaceutical Controlled release solid preparation
WO2007074856A1 (ja) * 2005-12-28 2007-07-05 Takeda Pharmaceutical Company Limited 口腔内崩壊性固形製剤の製造法
KR100753480B1 (ko) * 2006-01-27 2007-08-31 씨제이 주식회사 잘토프로펜 함유 서방성 정제 및 그 제조방법

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53127553A (en) * 1977-04-13 1978-11-07 Asahi Chem Ind Co Ltd Vehicle
JPH07173050A (ja) * 1990-04-18 1995-07-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 球状核、球形顆粒およびその製造方法
WO2002002643A1 (fr) * 2000-07-05 2002-01-10 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Poudre de cellulose
WO2004106416A1 (ja) * 2003-05-30 2004-12-09 Asahi Kasei Chemicals Corporation セルロース粉末
JP2008526853A (ja) * 2005-01-06 2008-07-24 シーマ・ラブス、インコーポレイテッド 非可塑性薬の矯味システム
WO2007066646A1 (ja) * 2005-12-06 2007-06-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation 高速直接打錠による錠剤の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20100209504A1 (en) 2010-08-19
WO2009028487A1 (ja) 2009-03-05
EP2184056A1 (en) 2010-05-12
EP2184056B1 (en) 2019-04-24
US8367115B2 (en) 2013-02-05
EP2184056A4 (en) 2013-06-05
JPWO2009028487A1 (ja) 2010-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7442387B2 (en) Pharmaceutical composition for controlled release of active substances and manufacturing method thereof
JP5461179B2 (ja) セルロース系微小核粒子及びその製造方法
JP6138635B2 (ja) セルロース系核粒子及びその製造方法
WO2014030656A1 (ja) 薬物含有中空粒子
US9439865B2 (en) Coating film, and granules and tablets each utilizing same
CN112020351A (zh) 新型微粒包衣(含有药物的中空颗粒及其制法)
JPH09194347A (ja) フィルムコーティング粒剤の製造方法
JP5271081B2 (ja) 球形素顆粒およびその製造方法
JP5242576B2 (ja) 結晶セルロース及び顆粒含有錠の製造方法
US20070269514A1 (en) Tablet composition with a prolonged release of tamsulosin
JP2015218322A (ja) 微小澱粉粒子及びその製造方法
JP5283623B2 (ja) 水系組成物
JP4494712B2 (ja) マルチプルユニット型徐放性製剤
JP5159091B2 (ja) 活性成分の溶出を徐放性に制御する固形製剤
JP6273151B2 (ja) セルロース系核粒子及びその製造方法
WO2006016829A1 (en) Controlled-release formulation comprising tamsulosin hydrochloride
JP6211044B2 (ja) 薬物含有中空粒子
JP5841257B2 (ja) 薬物含有中空粒子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130403

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5242576

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350