JP5283506B2 - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨装置および研磨方法に係り、特に半導体ウェハなどの基板を研磨して平坦化する研磨装置および研磨方法に関するものである。
半導体ウェハなどの基板を研磨して平坦化する研磨装置として、トップリング内の複数のチャンバの圧力を独立に調整できるものが知られている。この研磨装置においては、例えば、基板上の膜厚に関連した物理量をセンサが測定し、この物理量に基づいてモニタリング信号が生成される。基板の研磨前には、予め、モニタリング信号と時間との関係を示す基準信号が用意され、研磨中においては、基板上のそれぞれの計測点におけるモニタリング信号が基準信号に収束するように、トップリングの押圧力が調節される。これにより、基板面内で均一な残膜厚を実現する(例えば、WO 2005/123335参照)。
しかしながら、従来の研磨装置においては、基板のある領域において取得されたセンサ信号値が、他の領域に比べて著しく異なることがあり、センサが膜厚を正しく評価することができないという問題がある。この原因の1つとして挙げられるのは、センサの有効計測範囲に起因する信号の低下である。センサの有効計測範囲は必然的にある程度の大きさを持っている。このため、ウェハの周縁部の近傍を計測しようとすると、センサの有効計測範囲の一部がウェハの被研磨面からはみ出してしまい、センサが正確な信号を取得できない。このような場合には、正確な信号を取得できない部分の計測点を除外して制御を行うこともできるが、特にウェハの周縁部の膜厚均一性が重要な場合には、このような方法を採ることはできない。
また、別の原因として挙げられるのは、トップリング内の金属や磁性材料の影響である。すなわち、SUSなどの導電性の金属部品や磁性を有する材料がトップリングに使われると、その影響でセンサの信号の値が局所的に変化してしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、基板の研磨後の膜厚プロファイルを精度よく制御することができる研磨装置および研磨方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、表面に膜が形成された基板を研磨する研磨装置であって、研磨面を有する研磨テーブルと、基板上の第1の領域および第2の領域を含む複数の領域に対して独立して押圧力を与えることで基板を前記研磨テーブルに押圧するトップリングと、複数の計測点における前記膜の状態を検出するセンサと、前記センサの出力信号から、基板上の前記第1の領域および前記第2の領域について複数のモニタリング信号を生成するモニタリング装置と、前記第1の領域および前記第2の領域についての前記モニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を格納した記憶部と、前記第1の領域および前記第2の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記複数の領域に対する押圧力を操作する制御部とを備えており、前記複数の基準信号は、前記基板と同種の基準基板を研磨し、前記基準基板の第1の領域および第2の領域についてそれぞれモニタリング信号を取得し、前記第1の領域および前記第2の領域において同一の時点で同一の膜厚とみなせるように前記モニタリング信号を補正することによって生成されたものであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第2の領域は、基板の周縁部を含む領域であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記複数の基準信号は、前記第1の領域および前記第2の領域を含む前記複数の領域にそれぞれ対応して設けられたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記モニタリング信号の信号値と前記基準信号の信号値とを、前記基準信号に基づいて研磨時間に関する値に変換して、新たなモニタリング信号と新たな基準信号とを生成することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、研磨工程の任意の時刻において、前記第1の領域および前記第2の領域を含む前記複数の領域における前記新たなモニタリング信号を平均化した値を求め、該時刻における前記新たな基準信号が前記平均化した値と一致するように、該時刻以降の前記新たな基準信号を時間軸に関して平行移動することを特徴とする。
発明の好ましい態様は、前記制御部の制御周期は、1秒以上10秒以下であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記センサは、渦電流センサであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記制御部は、前記モニタリング装置により生成されたモニタリング信号のうちの少なくとも1つに基づいて研磨終点を検知することを特徴とする。
本発明の他の態様は、基板上の第1の領域および第2の領域を含む複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、基板上の前記第1の領域および前記第2の領域での膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、前記センサの出力信号から、基板上の前記第1の領域および前記第2の領域について複数のモニタリング信号を生成し、前記第1の領域および前記第2の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、前記複数の基準信号は、前記基板と同種の基準基板を研磨し、前記基準基板の第1の領域および第2の領域についてそれぞれモニタリング信号を取得し、前記第1の領域および前記第2の領域において同一の時点で同一の膜厚とみなせるように前記モニタリング信号を補正することによって生成されたものであることを特徴とする。
本発明の他の態様は、基板上の第1の複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、基板上の膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、前記センサの出力信号から、基板上の第2の複数の領域について複数のモニタリング信号を生成し、前記第2の複数の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記第1の複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、前記複数の基準信号の定義は、研磨対象となる基板と同種の基準基板を用意し、前記基準基板の膜厚を測定し、前記基準基板を研磨して複数の計測点における前記基準基板上の膜の状態を前記センサにより検出し、前記第2の複数の領域から選択された第1の領域および第2の領域におけるモニタリング信号を前記センサの出力信号から生成し、前記第1の領域及び第2の領域の被研磨膜が完全に除去された時点で研磨を停止し、前記第1の領域および前記第2の領域の平均研磨速度を求め、前記第2の領域の平均研磨速度が前記第1の領域の平均研磨速度と一致するように、前記第2の領域のモニタリング信号を時間軸に沿って伸張または縮小させ、前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と一致するために必要な研磨時間を求め、前記伸張または縮小させた第2の領域のモニタリング信号を、前記求めた研磨時間だけ時間軸に沿って平行移動させ、前記平行移動したモニタリング信号を前記第2の領域の基準信号とすることにより行われ、前記複数の基準信号は、同一時点において同一の膜厚に対応することを特徴とする。
本発明の他の態様は、基板上の第1の複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、基板上の膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、前記センサの出力信号から、基板上の第2の複数の領域について複数のモニタリング信号を生成し、前記第2の複数の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記第1の複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、前記複数の基準信号の定義は、研磨対象となる基板と同種の基準基板を用意し、前記基準基板の膜厚を測定し、前記基準基板を研磨して複数の計測点における前記基準基板上の膜の状態を前記センサにより検出し、前記第2の複数の領域から選択された第1の領域および第2の領域におけるモニタリング信号を前記センサの出力信号から生成し、研磨後の前記基準基板の膜厚を測定し、前記第1の領域および前記第2の領域の平均研磨速度を求め、前記第2の領域の平均研磨速度が前記第1の領域の平均研磨速度と一致するように、前記第2の領域のモニタリング信号を時間軸に沿って伸張または縮小させ、前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と一致するために必要な第1の研磨時間を求め、前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と所定の膜厚差を有するために必要な第2の研磨時間を求め、前記伸張または縮小させた第2の領域のモニタリング信号を、前記第1の研磨時間と前記第2の研磨時間との和だけ時間軸に沿って平行移動させ、前記平行移動したモニタリング信号を前記第2の領域の基準信号とすることにより行われ、前記複数の基準信号は、同一時点において、前記第2の複数の領域間に設定された所定の膜厚差を反映した膜厚に対応することを特徴とする。
本発明によれば、基板上の複数の領域について複数の基準信号が設けられるので、基板の全領域において均一な膜厚を得ることができる。また、センサの有効測定範囲を縮小させるためにセンサを基板の被研磨面に近づける必要がなくなるので、貫通孔や裏面窪みなどのない通常の研磨パッドを用いることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置の全体構成を示す模式図である。 図2は、図1に示すトップリングの断面を示す模式図である。 図3は、研磨テーブルとウェハとの関係を示す平面図である。 図4は、センサがウェハ上を走査する軌跡を示した図である。 図5は、図4に示すウェハ上の計測点のうちモニタリング装置によりモニタリングを行う計測点を選択する一例を示す平面図である。 図6は、各計測点におけるセンサの有効計測範囲を示す図である。 図7は、ウェハ上の各領域における信号値を示すグラフである。 図8は、基準ウェハを研磨したときのモニタリング信号に基づいて各領域についての基準信号を作成する流れを示すフローチャートである。 図9Aおよび図9Bは膜厚分布の例を示す模式図である。 図10は、基準ウェハを研磨したときのモニタリング信号の一例である。 図11は、モニタリング信号の時間軸に関するスケーリングを説明する図である。 図12は、時間軸に沿ってスケーリングされたモニタリング信号を、さらに時間軸に沿って平行移動する方法を説明する図である。 図13は、基準信号およびモニタリング信号の変換方法の一例を説明するためのグラフである。 図14は、基準信号の適用方法の一例を説明するためのグラフである。 図15は、基準信号の適用方法の他の例を説明するためのグラフである。 図16は、基準信号の適用方法の他の例を説明するためのグラフである。 図17は、基準信号を作成して研磨を行った場合の研磨前後の径方向膜厚分布を示すグラフである。 図18は、非制御研磨におけるモニタリング信号の推移を示すグラフである。 図19は、制御研磨におけるモニタリング信号の推移を示すグラフである。 図20は、予測型のファジィ制御を説明するためのグラフである。 図21は、予測型制御を説明するための模式図である。 図22は、予測型制御用のファジィルールの一例を示すテーブルである。 図23は、予測型制御用のファジィルールの他の例を示すテーブルである。 図24は、導電性膜とセンサコイルとの間のギャップ(パッド厚)を変化させた場合のインピーダンス座標面における円軌跡の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図1乃至図24を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置の全体構成を示す模式図である。図1に示すように、研磨装置は、上面に研磨パッド10が貼設された研磨テーブル12と、研磨対象物であるウェハを保持して研磨パッド10の上面に押圧するトップリング14とを備えている。研磨パッド10の上面は、研磨対象物であるウェハと摺接する研磨面を構成している。
研磨テーブル12は、その下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、矢印で示すようにその軸心周りに回転可能になっている。また、研磨テーブル12の上方には図示しない研磨液供給ノズルが設置されており、この研磨液供給ノズルから研磨パッド10上に研磨液が供給されるようになっている。
トップリング14は、トップリングシャフト18に連結されており、このトップリングシャフト18を介してモータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結されている。これにより、トップリング14は昇降可能かつトップリングシャフト18周りに回転可能となっている。このトップリング14の下面には、研磨対象物であるウェハが真空等によって吸着、保持される。
上述の構成において、トップリング14の下面に保持されたウェハは、回転している研磨テーブル12の上面の研磨パッド10に押圧される。このとき、研磨液供給ノズルから研磨パッド10上に研磨液が供給され、ウェハの被研磨面(下面)と研磨パッド10の間に研磨液が存在した状態でウェハが研磨される。
図2は図1に示すトップリングの断面を示す模式図である。図2に示すように、トップリング14は、トップリングシャフト18の下端に自在継手部30を介して連結される略円盤状のトップリング本体31と、トップリング本体31の下部に配置されたリテーナリング32とを備えている。トップリング本体31は金属やセラミックス等の強度および剛性が高い材料から形成されている。また、リテーナリング32は、剛性の高い樹脂材またはセラミックス等から形成されている。なお、リテーナリング32をトップリング本体31と一体的に形成することとしてもよい。
トップリング本体31およびリテーナリング32の内側に形成された空間内には、ウェハWに当接する弾性パッド33と、弾性膜からなる環状の加圧シート34と、弾性パッド33を保持する概略円盤状のチャッキングプレート35とが収容されている。弾性パッド33の上周端部はチャッキングプレート35に保持され、弾性パッド33とチャッキングプレート35との間には、4つの圧力室(エアバッグ)P1,P2,P3,P4が設けられている。これらの圧力室P1,P2,P3,P4にはそれぞれ流体路37,38,39,40を介して加圧空気等の加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。中央の圧力室P1は円形であり、他の圧力室P2,P3,P4は環状である。これらの圧力室P1,P2,P3,P4は、同心上に配列されている。
圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力は図示しない圧力調整部により互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、ウェハWの4つの領域、すなわち、中央部C1、内側中間部C2、外側中間部C3、および周縁部C4に対する押圧力を概ね独立に調整することができる(もちろん、正確には、隣り合う領域など他の領域に対する圧力室の影響を多少なりとも受ける)。また、トップリング14の全体を昇降させることにより、リテーナリング32を所定の押圧力で研磨パッド10に押圧できるようになっている。チャッキングプレート35とトップリング本体31との間には圧力室P5が形成され、この圧力室P5には流体路41を介して加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。これにより、チャッキングプレート35および弾性パッド33全体が上下方向に動くことができる。なお、ウェハWの周囲にはリテーナリング32が設けられ、研磨中にウェハWがトップリング14から飛び出さないようになっている。
図1に示すように、研磨テーブル12の内部には、ウェハWの膜の状態を監視(検知)するセンサ50が埋設されている。このセンサ50はモニタリング装置53に接続され、このモニタリング装置53はCMPコントローラ54に接続されている。上記センサ50としては渦電流センサを用いることができる。センサ50の出力信号はモニタリング装置53に送られ、このモニタリング装置53で、センサ50の出力信号(センシング信号)に対して必要な変換・処理(演算処理)を施してモニタリング信号が生成される。
モニタリング装置53は、モニタリング信号に基づいて各圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力を操作する制御部としても機能する。すなわち、モニタリング装置53では、モニタリング信号に基づいてトップリング14がウェハWを押圧する力が決定され、この押圧力がCMPコントローラ54に送信される。CMPコントローラ54は、トップリング14のウェハWに対する押圧力を変更するように図示しない圧力調整部に指令を出す。なお、モニタリング装置53と制御部とを別々の装置としてもよく、モニタリング装置53とCMPコントローラ54とを一体化して1つの制御装置としてもよい。
図3は、研磨テーブル12とウェハWとの関係を示す平面図である。図3に示すように、センサ50は、トップリング14に保持された研磨中のウェハWの中心Cを通過する位置に設置されている。符号Cは研磨テーブル12の回転中心である。例えば、センサ50は、ウェハWの下方を通過している間、通過軌跡(走査線)上で連続的にウェハWのCu層等の導電性膜の膜厚あるいは膜厚の変化に応じて増加又は減少する量を検出できるようになっている。
図4は、センサ50がウェハW上を走査する軌跡を示したものである。すなわち、センサ50は、研磨テーブル12が1回転するごとにウェハWの表面(被研磨面)を走査するが、研磨テーブル12が回転すると、センサ50は概ねウェハWの中心C(トップリングシャフト18の中心)を通る軌跡を描いてウェハWの被研磨面上を走査することになる。トップリング14の回転速度と研磨テーブル12の回転速度とは通常異なっているため、ウェハWの表面におけるセンサ50の軌跡は、図4に示すように、研磨テーブル12の回転に伴って走査線SL,SL,SL,…と変化する。この場合でも、上述したように、センサ50は、ウェハWの中心Cを通る位置に配置されているので、センサ50が描く軌跡は、毎回ウェハWの中心Cを通過する。そして、本実施形態では、センサ50による計測のタイミングを調整して、センサ50によってウェハWの中心Cを毎回必ず計測するようにしている。
また、ウェハWの研磨後の膜厚プロファイルは、ウェハWの中心Cを通り表面に垂直な軸に関して概ね軸対象になることが知られている。したがって、図4に示すように、m番目の走査線SL上のn番目の計測点をMPm−nと表わすとき、各走査線におけるn番目の計測点MP1−n,MP2−n,・・・,MPm−nに対するモニタリング信号を追跡することにより、n番目の計測点の半径位置におけるウェハWの膜厚の推移をモニタリングすることができる。
なお、図4においては、簡略化のため、1回の走査における計測点の数を15としている。しかしながら、計測点の個数はこれに限られるものではなく、計測の周期および研磨テーブル12の回転速度に応じて種々の値にすることができる。センサ50として渦電流センサを用いる場合には、通常、1つの走査線上に100個以上の計測点がある。このように計測点を多くすると、いずれかの計測点がウェハWの中心Cに概ね一致するので、上述したウェハWの中心Cに対する計測タイミングの調整を行わなくてもよい。
図5は、図4に示すウェハW上の計測点のうちモニタリング装置53によりモニタリングを行う計測点を選択する一例を示す平面図である。図5に示す例では、押圧力が独立して操作される各領域C1,C2,C3,C4の中心近傍と境界線近傍に対応する位置の計測点MPm−1,MPm−2,MPm−3,MPm−4,MPm−5,MPm−6,MPm−8,MPm−10,MPm−11,MPm−12,MPm−13,MPm−14,MPm−15のモニタリングを行っている。ここで、図4に示した例とは異なり、計測点MPm−iとMPm−(i+1)との間に別の計測点があってもよい。なお、モニタリングする計測点の選択は、図5に示す例に限られず、ウェハWの被研磨面上において制御上着目すべき点をモニタリングすべき計測点として選択することができ、走査線上の全計測点を選択することも可能である。
モニタリング装置53は、選択した計測点におけるセンサ50の出力信号(センシング信号)に所定の演算処理を行い、モニタリング信号を生成する。さらに、モニタリング装置53は、生成されたモニタリング信号と後述する基準信号とに基づいて、ウェハWの各領域C1,C2,C3,C4に対応する、トップリング14内の圧力室P1,P2,P3,P4の圧力をそれぞれ算出する。すなわち、モニタリング装置53は、上述のようにして選択された計測点について取得されたモニタリング信号を、予め計測点ごとに設定された基準信号と比較し、各モニタリング信号がそれぞれの基準信号に収束するための圧力室P1,P2,P3,P4の最適な圧力値を算出する。そして、算出された圧力値はモニタリング装置53からCMPコントローラ54に送信され、CMPコントローラ54は圧力室P1,P2,P3,P4の圧力を変更する。このようにして、ウェハWの各領域C1,C2,C3,C4に対する押圧力が調整される。
ここで、ノイズの影響を排除してデータを平滑化するために、近傍の計測点についてのモニタリング信号を平均化したものを使用してもよい。あるいは、ウェハWの表面を中心Cからの半径に応じて同心円状に複数の領域に分割し、各領域内の計測点に対するモニタリング信号の平均値または代表値を求めて、この平均値または代表値を制御用の新たなモニタリング信号として用いてもよい。ここで、研磨中の各時点において各計測点のCからの距離を求めてどの領域に属するかを判断するようにすれば、センサが研磨テーブル12の半径方向に複数個並んで配置された場合や、研磨中にトップリング14がトップリングヘッドシャフト18を中心として揺動する場合にも効果的に対応することができる。なお、各計測点は、実際にはセンサの有効径測範囲に対応する面積を有するものであるから、以上全ての場合に関して、モニタリング信号は基板上の複数の領域の状態を表わすものであるといえる。
図6は、各計測点におけるセンサの有効計測範囲を示す図である。センサ50として渦電流センサを用いた場合、センサ50内のコイルの大きさ、有効範囲広がり角、センサ50からウェハWまでの距離に応じてウェハW上の有効計測範囲が決定される。そして、センサ50は、各計測点において図6の点線で示す範囲内の情報を取得することとなる。しかしながら、ウェハWの周縁部の状態を計測しようとすると、センサ50の有効計測範囲の一部がウェハWの被研磨面からはみ出してしまう(図6の計測点MPm−1,MPm−N参照)。このような場合には、図7に示すように、ウェハWの周縁部における計測点MPm−1,MPm−Nに対応するモニタリング信号が、他の領域におけるモニタリング信号とは大きく異なり、膜厚を適正に評価することができなくなってしまう。渦電流センサ以外の方式のセンサに関しても、条件によっては類似のことが起こり得る。なお、図7において、研磨時間終盤でそれぞれのモニタリング信号が減少から一定に転じる点は、研磨終点(金属膜が完全に除去される時点)を表わしている。
そこで、本実施形態では、このようなウェハW上の領域によって同一膜厚でもモニタリング信号値が異なってしまう問題への対処方法として、ウェハWの各領域C1〜C4についてそれぞれ基準信号を設定する。この基準信号は、所望の膜厚プロファイル(例えば、研磨後の膜厚が均一なプロファイル)を実現するために、研磨中の各時点(研磨時点)においてモニタリング信号の指標となる値(基準値)を示すものであり、研磨時点とその研磨時点での望ましいモニタリング信号の値との関係を示すグラフとして表わすことができる。本実施形態では、研磨対象のウェハと同種のウェハ(以下、これを基準ウェハという)を事前に研磨して、このときのモニタリング信号を基にウェハWの径方向に分布する各領域C1〜C4についての基準信号を作成する。
ここで、ウェハの径方向の膜厚が均一になることをねらって各領域に対する押圧力を操作するものとすれば、領域ごとに設定される基準信号は、同一時点において同一膜厚に対応するものでなければならない。つまり、同一時点において同一膜厚に対応すると見なせるような基準信号を領域ごとに用意し、領域ごとに取得されるモニタリング信号がこれらの基準信号に収束するように押圧力を操作すれば、各領域における膜厚が均一になるようにウェハWを研磨できる。
図8は、基準ウェハを研磨して、このときのモニタリング信号に基づいて各領域についての基準信号を作成する流れを示すフローチャートである。まず、研磨対象のウェハと同種のウェハ、すなわち基準ウェハを用意する。そして、図8に示すように、研磨前の基準ウェハの径方向における膜厚分布を測定し、各領域C1〜C4の研磨前の代表膜厚を取得する(ステップ1)。ここで、同種のウェハとは、研磨中の各時点における研磨速度(Removal Rate)が研磨対象ウェハに概ね等しく,膜厚が同一のときに取得されるモニタリング信号が研磨対象ウェハに概ね等しく、かつ、ウェハ周縁部の成膜範囲が研磨対象ウェハに実質的に等しいウェハである。たとえば、渦電流センサにおいて、基準ウェハの被研磨膜(金属膜)の材料は、研磨対象のウェハの被研磨膜と基本的に同種でなければならない。また、研磨対象のウェハ自身の抵抗が金属膜の抵抗に比べて無視できないほど小さくて研磨中のモニタリング信号に影響を与える場合には、基準ウェハの抵抗は研磨対象のウェハの抵抗に概ね等しくなければならない。ただし、基準ウェハは、必ずしも研磨対象のウェハと厳密に同一仕様のウェハである必要はない。たとえば、基準ウェハの研磨速度が研磨対象となるウェハの研磨速度と大幅に異なる場合には、基準ウェハを研磨した時のモニタリング信号を時間軸に関してスケーリング(伸張または縮小)することにより見かけ上の研磨速度を調整して、研磨対象ウェハの制御に用いることもできる。また、制御時間を十分に取る上で、基準ウェハの初期膜厚は研磨対象ウェハの初期膜厚と等しいか、またはより大きいことが好ましいが、基準ウェハの初期膜厚が研磨対象ウェハの初期膜厚より小さい場合でも後述する制御時間を短くするだけで、研磨制御は可能である。
基準ウェハの膜厚分布を取得した後、この基準ウェハを研磨し、各領域C1〜C4におけるモニタリング信号を取得する(ステップ2)。基準ウェハを研磨する間、各領域C1〜C4に対する圧力室P1,P2,P3,P4内の圧力は一定(不変)とする。ただし、それぞれの圧力室P1,P2,P3,P4内の圧力を互いに等しくする必要はない。さらに、基準ウェハの研磨の間は、研磨パッド10、研磨液、研磨テーブル12の回転速度、トップリング14の回転速度などその他の研磨条件は、原則として一定とする。好ましくは、基準ウェハの研磨時の研磨条件は、研磨対象ウェハの研磨時と同一または類似の条件とする。
所定の時間が経過した後、基準ウェハの研磨を終了させる。そして、研磨後の基準ウェハ上の被研磨膜の膜厚を測定し、各領域C1〜C4の研磨後の代表膜厚を取得する(ステップ3)。被研磨膜が金属膜の場合は、金属膜が除去される前に研磨を停止させる。これは、センサ50による研磨後の膜厚の測定を保証するため、および金属膜が除去されると研磨速度が大きく変化してしまい、精度のよい基準信号が得られないからである。ただし、ウェハWの各領域の金属膜が除去される時点をモニタリング信号から求め、この時点の膜厚を0として基準信号を作成することも可能であり、この場合には、金属膜が完全に除去されるまで基準ウェハを研磨する。
後述するように、本実施形態では取得された基準ウェハの各領域のモニタリング信号に対してスケーリング及び平行移動などの処理を行って各時点における各領域の膜厚が均一と見なせる基準信号を作成するので、基準ウェハの研磨において必ずしも膜厚が均一である必要はない。しかし、センサによる急峻な膜厚プロファイルの把握には問題があるから、研磨前及び研磨後における基準ウェハ径方向の膜厚が均一であるほど、精度のよい基準信号を得ることが期待できる。
一般に、ウェハの膜厚プロファイルに局所的な凹凸がある場合、この凹凸がセンサの有効計測範囲よりも小さいと、センサはその凹凸の形状を正確に反映した信号を出力できない。例えば、図9Aに示すように、ウェハのa点において急峻な凸部があるとする。センサの有効計測範囲はある程度の大きさを有するため、センサはこの凸部のピークの膜厚に対応する値を出力するのではなく、有効計測範囲内で平均化された膜厚に対応する信号値を出力することになる。そこで、基準ウェハの研磨前後の膜厚測定においては、センサ50の有効計測範囲に相当する領域で取得された計測値を平均化して、この領域の中心点における膜厚値とすることが好ましい。このようにして取得された膜厚分布を図9Bに示す。なお、図9Aおよび図9Bにおいて、グラフ上の黒点はセンサ50の計測点を示している。
次に、ステップ4,5(図8参照)では、各基準信号が同一時点において同一膜厚に対応すると見なせるように、基準信号を補正する。
図10は、基準ウェハを研磨したときのモニタリング信号の一例である。一般に、モニタリング信号(およびセンサ信号)の値は膜厚自体を示すものではないが、モニタリング信号の値と膜厚とはある一定の関係を有する。しかしながら、上述したように、同一膜厚であってもウェハWの周縁部におけるモニタリング信号が他の領域におけるモニタリング信号よりも小さくなること、及び、導電性材料などの影響により、取得されるモニタリング信号が本来得られるべき値を示さないことがある。そこで、ステップ1,3において測定された研磨前後の膜厚をモニタリング信号に割り振ることにより、モニタリング信号と膜厚とを関連付ける。具体的には、図10に示すように、基準領域C0の研磨前後の膜厚dC0S,dC0Eを基準領域C0のモニタリング信号の始点および終点にそれぞれ割り振る。同様に、基準領域以外の領域Ciの研磨前後の膜厚dCiS,dCiEを領域Ciのモニタリング信号の始点および終点にそれぞれ割り振る。なお、基準領域C0としては、例えば、ウェハの中心部を含む領域C1を選択することができる。
図11は、モニタリング信号の時間軸に関するスケーリングを説明する図である。ステップ4では、各領域C1〜C4の平均研磨速度が同一となるように、モニタリング信号を時間軸に沿ってスケーリングする。なお、ここでいうスケーリングとは、モニタリング信号を時間軸に沿って伸張または縮小させることを意味する。
いま、基準ウェハを事前研磨したときの研磨時間がTEであるとする。このとき、基準領域C0における平均研磨速度Rは、次の式(1)で表される。
R=(dC0S−dC0E)/TE ・・・(1)
そこで、領域Ciの平均研磨速度が基準領域C0の平均研磨速度と等しくなるように、領域Ciに対する補正研磨時間を、
E=(dCiS−dCiE)/R ・・・(2)
とおく。
そして、もともとの研磨開始時刻を0として、領域Ciのモニタリング信号の各信号値に対応する時刻tを、次の式(3)に示すように補正する。
←t×TE/TE ・・・(3)
上記式(3)において、記号「←」は置き換えを表わしている。
なお、図11には、dCiS−dCiE>dC0S−dC0Eの場合の例を示している。
図12は、このようにして時間軸に沿ってスケーリングされたモニタリング信号を、さらに時間軸に沿って平行移動する方法を説明する図であり、図8のステップ5を説明する図である。このステップ5では、各領域における初期膜厚を揃える作業を行う。
いま、基準ウェハの研磨中の各時点において、各領域C1〜C4において研磨速度が近似的に一定であると仮定する。このとき、基準領域C0における初期膜厚dC0Sが領域Ciにおける初期膜厚dCiSに一致するまで研磨するのに必要な研磨時間Δtは、次の式(4)から求められる。
Δt=(dC0S−dCiS)/R ・・・(4)
そこで、上記式(3)で補正された領域Ciにおける研磨時刻tを、さらに次の式(5)を用いて補正する。
←t+Δt ・・・(5)
図12に示す例においては、領域Ciのモニタリング信号の各信号値を時間軸に沿ってΔtだけ平行移動させれば、領域Ciのモニタリング信号の始点である時刻TiSにおける領域C0の膜厚と領域Ciの膜厚は互いに等しいとみなすことができる。さらに、領域C0と領域Ciとの間では平均研磨速度が等しいのであるから、時刻TEにおける膜厚も互いに等しいとみなすことができる。したがって、時刻TX(ただし、TiS≦TX≦TE)における膜厚dC0XとdCiXは互いに等しいとみなせる。
上述のように、領域Ciのモニタリング信号は時間軸に沿ってスケーリングされ、さらに平行移動されるので、領域C0のモニタリング信号と領域Ciの補正後のモニタリング信号は、一般にMax(0,TiS)からMin(TE,TiE+Δti)までの区間においてのみ共に存在する。ここで、Maxは括弧内の大きい方の値を、Minは小さい方の値をとることを示す。図12はdC0S>dCiSの場合の例を示すが、もちろんdC0S<dCiSの場合も有り、その場合には当該領域Ciの研磨開始時刻TiSは負の値となる。
次に、このようにして得られた各領域の基準信号の波形を、必要に応じて平滑化してノイズ成分を低減する(ステップ6)。平滑化の方法としては、移動平均や、より一般的なディジタルフィルタ、多項式回帰を適用することができる。そして、上述のステップ4〜6の工程を繰り返し、全ての領域C1〜C4についての基準信号を定義する。なお、この段階においては、基準信号の各信号値に対する時刻は領域ごとにそれぞれ独立に補正されて一般に異なる値をとるから、各領域の基準信号を補間して、一定の時間間隔の同一時刻に対する基準信号を定義しなおすこともできる。
図12および式(4)から分かるように、初期膜厚dCiSが小さいほど基準信号の始点TiSは図12の右方向に移動する。また、最終膜厚dCiEが大きいほど基準信号の終点TiE+Δtiは図12の左方向に移動する。初期膜厚および最終膜厚は、一般に領域によって異なるから、領域ごとに基準信号を求めた場合、各基準信号の始点および終点は通常一致しない。そこで、次のようにして基準信号を設定する。まず、各領域の初期膜厚を互いに比較し、初期膜厚の最小値Min(dCiS)を求める。同様に、各領域の最終膜厚を互いに比較し、最終膜厚の最大値Max(dCiE)を求める。そして、Min(dCiS)に対応する時刻から、Max(dCiE)に対応する時刻までの区間のモニタリング信号のみを基準信号とする。あるいは、制御時間を長く取れるように、各領域のモニタリング信号を外挿して、より広い区間の基準信号を定義することもできる。
このようにして得られた各領域についての基準信号は、モニタリング装置53の記憶部(例えば、ハードディスク)に格納される。そして、ウェハWを研磨するときは、各領域C1〜C4のモニタリング信号が上記基準信号にそれぞれ収束するように圧力室P1,P2,P3,P4のウェハWに対する押圧力が操作される。なお、以上では圧力室P1〜P4に対応する領域C1〜C4に関して基準信号を設定する例について説明したが、上述したように、モニタリング信号はこれに限らず様々な領域に対して生成できるから、基準信号も、領域C1〜C4に限らずウェハWの表面上の様々な領域に対して定義できる。
上述した本実施形態によれば、同一時刻に同一膜厚を示す基準信号が得られるので、各領域において取得されるモニタリング信号がそれぞれの基準信号に収束するように圧力室P1,P2,P3,P4の圧力を操作すれば、均一な膜厚をねらって研磨することができる。したがって、図7に示すように、ウェハWの周縁部のモニタリング信号が他の領域に比べて極端に小さい場合でも、均一な最終膜厚が得られる。また、基準信号は領域ごとに定義されるので、上述のようにして作成されたそれぞれの基準信号をさらに時間軸に関して適宜平行移動することにより、均一ではない所望の残膜厚のプロファイルを実現することもできる。
たとえば、領域Ciの残膜厚が領域C0よりもΔdCiだけ大きい膜厚プロファイルを実現したい場合、上記式(5)によって領域Ciにおける研磨時刻tを補正した後で、さらに研磨時刻tを次の式(5)’を用いて補正する。
← t+ΔdCi/R ・・・(5)’
換言すれば、式(4)の代わりに次の式(4)’を用いて研磨時刻tを補正する。
Δt=(dC0S−dCiS+ΔdCi)/R ・・・(4)’
ここで、ΔdCi<0なら、領域Ciの残膜厚は領域C0よりも−ΔdCiだけ小さいことになる。
このようにすれば、図12において、領域Ciのモニタリング信号の始点である時刻TiSにおける領域Ciの膜厚は領域C0の膜厚よりΔdCiだけ大きいとみなすことができる。さらに、領域C0と領域Ciとの間では平均研磨速度が等しいのであるから、任意の時刻TX(ただし、図12の例ではTiS≦TX≦TE)における領域Ciの膜厚も領域C0の膜厚よりΔdCiだけ大きいとみなすことができる。したがって、このようにして作成された各領域のモニタリング信号を基準信号として、研磨時において領域ごとに取得されるモニタリング信号がこれらの基準信号に収束するように押圧力を操作すれば、研磨後において領域Ciの膜厚が領域C0の膜厚よりΔdCiだけ大きいという所望のプロファイルを実現することが期待される。
このようにすれば、たとえば最上層が金属膜でその下に絶縁層、さらに配線がある場合に、絶縁層の厚みの分布を知って金属膜の残膜厚の目標プロファイルを定義することにより、配線からの高さが均一になるように研磨を進めることができる。なお、以下では、被研磨膜の残膜厚のプロファイルを均一にする場合を中心にして詳細な説明を進める。
図13は、ウェハ上のある領域のモニタリング信号MSを、これに対して設定された基準信号RSと直線Bとに基づいて、新たなモニタリング信号MSに変換する方法を示したグラフである。ここで、直線Bは、基準信号RSの研磨終点を通る傾き−1の直線である。例えば、図13に示すように、時刻tにおけるモニタリング信号MSの値vが与えられたとき、基準信号RS上で同一の値を有する点Pを求める。そして、この点Pの時刻から基準信号RSの研磨終点までの残り時間Tを求める。この残り時間Tは、図13からわかるように、上記直線Bを参照することにより求められる。求められた時間Tを基に新たなモニタリング信号MSの時刻tにおける信号値vを設定する。例えば、v=Tとなるように信号値vを設定する。あるいは、信号値vを基準信号における研磨開始から研磨終点迄の時間Tで正規化してv=T/Tとしてもよく、このとき直線Bは、時刻0で値1を取り、傾きが−1/Tの直線となる。
基準信号RSに関しても同様の考え方を適用することにすれば、上述した直線Bが変換後のモニタリング信号についての新たな基準信号であると見なせる。この新たな基準信号(直線B)は、基準信号RS上の各点から研磨終点までの残り時間を表わすものであるから、時間に関して線形の単調減少関数になり、制御演算が容易になる。
研磨後の膜厚が均一なプロファイルをねらって制御する場合、ウェハW上の各領域のモニタリング信号に対して、それぞれ設定された基準信号を用いて同様の変換を行えば、変換されたモニタリング信号は対応する基準信号における研磨終点までの残り時間、または、これを正規化した値として表される。ところが、各基準信号は同一時刻で等しい膜厚に対応するものと見なせるから、全ての領域のモニタリング信号は、膜厚を示す指数として相互に単純比較できるようになる。このとき、変換後の基準信号は全て直線Bに一致して一本化される。
また、このようにすれば、多くの場合、変換後の新たなモニタリング信号MSがウェハの被研磨面の膜厚に概ね比例して直線的に変化する。したがって、研磨液やウェハの被研磨面上の配線パターン、下層の影響などにより被研磨面の膜厚値が計測できない場合においても、線形演算で良好な制御性能を得ることが可能になる。図13に示す例では、基準信号RSにおける研磨終点を基準時刻として説明したが、基準信号RSにおける基準時刻は研磨終点に限られるものではない。例えば、基準信号RSが所定の値を取る時刻など、任意に基準時刻を定めることができる。特に、前述のように、残膜厚が非均一なプロファイルになるよう研磨を制御する場合には、基準信号において全ての領域が同時に研磨終点に達することはないから、式(4)’に従い平行移動して作成された各領域の基準信号に対して、時間軸上の一点を共通の基準時刻として定めることになる。このときの変換後の基準信号も、均一プロファイルの場合同様、全て直線Bに一致して一本化される。なお、モニタリング信号値に対応する基準信号値がもともと存在しない区間や、モニタリング信号値が研磨時間とともに変化しない区間においては、変換後の新たなモニタリング信号の値は不定になる。このような場合には制御を休止し、トップリングの押圧力等の設定値としては従来値を維持すればよい。また、図13において、基準信号は研磨終点に達するまで存在している。これは、基準ウェハを研磨終点を過ぎるまで研磨し、モニタリング信号に基づいて研磨終点を検知し、このときの膜厚を0として基準信号を定義したためである。
図14は、上述のようにして変換された基準信号の適用方法の例を示すグラフである。図14においては、研磨開始時点または制御開始時点に、研磨終点までの研磨時間が所望の値になるように、基準信号RSを時間軸に沿って平行移動して新たな基準信号RSを設定している。なお、研磨開始時点または制御開始時点において、基準信号RSの研磨終点までの研磨時間が所望の値であれば、基準信号RSの平行移動量を0としてよい。
その後、時間軸に関して基準信号RSを固定し、モニタリング信号MS,MS,MS及び図示しないその他の領域のモニタリング信号が、基準信号RSに収束するように制御を行なう。このようにすれば、ある領域の変換前のモニタリング信号の値が同一膜厚時に他の領域と異なっていても、初期の膜厚プロファイルにかかわらず面内均一性を向上させることができるだけでなく、ウェハ間で初期膜厚にばらつきがあっても、あるいは研磨パッド等の装置の状態に変化があっても、研磨終点までの時間が所定の値になることが期待できる。このように、研磨時間を一定にできれば、研磨装置内でウェハを予想可能な概ね一定の周期で搬送することが可能になる。したがって、研磨時間の長いウェハに左右されて搬送が遅れてしまうようなことがなく、スループットが向上する。
図15は、基準信号の適用方法のさらに他の例を示すグラフである。図15においては、研磨開始時点または制御開始時点に、各領域のモニタリング信号値を平均化した値avが基準信号と一致するように、基準信号RSを時間軸に沿って平行移動して新たな基準信号RSを設定する。ここで、モニタリング信号値の平均化の方法は、ウェハの研磨の進捗状況を代表するような値を得るものであればどのような方法であってもよく、例えば、算術平均または加重平均を算出する方法、中央値を取る方法であってもよい。
その後、時間軸に関して基準信号RSを固定し、モニタリング信号MS,MS,MS及び図示しないその他の領域のモニタリング信号がこの基準信号RSに収束するように制御を行なう。このようにすれば、ある領域のモニタリング信号の値が同一膜厚時に他の領域と異なっていても、図14に示した例に比べて、ウェハWの各領域C1〜C4に対する押圧力等の操作量を極端に変化させる必要がなく、安定した研磨を行うことが期待できる。また、研磨開始後または制御開始後の研磨時間が、基準信号取得時に同一膜厚から研磨した場合の研磨時間と等しくなることが期待され、初期の膜厚プロファイルにかかわらず面内均一性を向上させることができるだけでなく、研磨パッド等の装置の状態にかかわらず平均的な研磨レートを実現することができる。
図16は、基準信号の適用方法のさらに他の例を示すグラフである。図16においては、所定の周期で、各領域のモニタリング信号を平均化した値が基準信号RSと一致するように、基準信号RSを時間軸に沿って平行移動する。例えば、モニタリング信号を平均化した値av,av,avに一致するように、基準信号RSをそれぞれ平行移動し、新たな基準信号RS,RS,RSをそれぞれ設定する。そして、各領域のモニタリング信号が、この時々刻々平行移動して設定される基準信号に収束するように、ウェハの各領域C1〜C4に対する押圧力等を操作する。このようにすると、ある領域のモニタリング信号の値が同一膜厚時に他の領域と異なっていても、初期のウェハの各領域C1〜C4の押圧力が概ね妥当な範囲にある場合、ある時点においてある領域の押圧力が増加方向になれば、別の領域の押圧力は減少方向になる。したがって、本実施形態には、研磨時間や研磨レートを調整する機能はないが、操作量の変化を小さくして安定した研磨を行なうことができる。さらに、初期の膜厚プロファイルにかかわらず優れた面内均一性を達成することができる。
また、このような場合には特に、ブランケットウェハを基準ウェハとして作成した基準信号を用いてパターンウェハの研磨を制御しても、良好な結果を得ることができる。ここで、ブランケットウェハとは、ウェハ上に1種以上の材料が均一の厚みに成膜されたウェハであって、所謂パターンが形成されていないものをいう。一般に、パターンウェハの研磨においては、研磨レートはブランケットウェハとは異なり、被研磨面の凹凸が解消される前と後で異なる。また、被研磨膜が金属膜でセンサが渦電流センサであるとすれば、表面の凹凸が解消される前後で膜厚に対するモニタリング信号の変化速度も異なる。しかしながら、上記の方法で制御するのは膜厚のプロファイルであって研磨レートを調節する機能はないため、そのような研磨レートやモニタリング信号の変化速度の違いに関わらず、良好な制御性能を期待できる。
パターンウェハにおいては膜厚が小さいと膜厚の測定は困難であり、また、研磨対象の製品ウェハの種類が変わる度に事前にこれを研磨して基準信号を作成することは、煩雑であるだけでなく製品ウェハを無駄にすることになる。したがって、ブランケットウェハによる基準信号を適用してパターンウェハの研磨を制御できることには実用上大きな意味がある。
図15および図16では、研磨開始時または所定の周期においてモニタリング信号を平均化した値に基準信号が一致するように平行移動した例を説明したが、モニタリング信号を平均化した値以外の値を基準として基準信号を平行移動することもできる。例えば、ウェハの所定の領域のモニタリング信号を基準として基準信号を平行移動してもよい。すなわち、研磨開始時において、基準信号が研磨開始時の所定の領域のモニタリング信号に一致するように基準信号を平行移動してもよく、研磨工程中においても、基準信号がその時刻における所定の領域のモニタリング信号に一致するように基準信号を平行移動してもよい。
以上に示したように、研磨対象ウェハに対して基準ウェハを適当に定めて基準信号を定義し、これに基づいて押圧力を操作することにすれば、研磨中時々刻々のウェハ各部位のモニタリング信号と膜厚との関係を個々に定めるという煩雑な操作なしに、容易に膜厚プロファイルの制御が可能である。
図17は、研磨後の膜厚プロファイルが均一になることをねらって、本実施形態の方法で基準信号を作成して研磨を行った場合の研磨前後の径方向膜厚分布を示すグラフである。制御研磨(本実施形態の研磨方法)においては、領域ごとのモニタリング信号が各基準信号に収束するように押圧力を操作した。一方、非制御研磨においては、制御研磨時の初期押圧力と等しい押圧力を一定でウェハに与えた。図17から、ウェハの周縁部を含めて良好な残膜厚均一性が得られることが分かる。
図18は非制御研磨におけるモニタリング信号の推移を示すグラフであり、図19は制御研磨におけるモニタリング信号の推移を示すグラフである。図18に示すように、非制御研磨では、ウェハ面上の3領域(中心部、内側中間部、外側中間部)でのモニタリング信号の値が異なっている。これに対し、制御研磨では、図19に示すように、モニタリング信号が一つの値に概ね収束している様子が分かる。ウェハの周縁部に関しては、前述した理由でモニタリング信号値が他の領域から大きく離れているため、図から収束性を視覚的に確認することは出来ない。しかしながら、実際には、ウェハの周縁部においても補正された基準信号に沿って研磨制御が行われるので、図17に示すように周縁部を含む全ての領域において均一な膜厚が得られている。
図20は、本発明に係る制御演算方法の一例を説明するためのグラフである。図20においては、図13を参照して説明したモニタリング信号の変換方法が用いられている。研磨開始後の時刻tにおける新しい基準信号ys(t)は、以下の式(X)で表される。
ys(t)=T−t ・・・(6)
上記式(6)において、Tは基準信号における研磨開始から研磨終点までの時間である。
ここで、Tが、基準信号を上述した3通りのうちの前2通りのいずれかの方法で時間軸に関して平行移動した基準信号に対するもの(図14、図15参照)であるとする。図16に示す例の場合には、右辺はその時点の各領域のモニタリング信号を平均化した値になる。このとき、tを所定の時間として、時刻tからt経過後のウェハの各領域におけるモニタリング信号の予測値y(t,t)は、以下の式(7)で表される。
(t,t
=y(t)+t・{y(t)−y(t−Δt)}/Δt ・・・(7)
上記式(7)において、y(t)は時刻tにおけるモニタリング信号、Δtはモニタリング信号の時間変化に対する傾きを算出するために定められた時間である。
このとき、時刻tからt経過後のモニタリング信号の予測値の、基準信号に対する不一致度D(t,t)を以下の式(8)のように定義する。
D(t,t)=−{y(t,t)−y(t+t)}/t ・・・(8)
式(8)で表される不一致度Dが正であればモニタリング信号が基準信号に対して進み気味であることを意味し、負であれば遅れ気味であることを意味する。
図20に示すように、基準信号が直線であるとき、周期Δtの各時点において、常にモニタリング信号の予測値が基準信号に一致すれば、モニタリング信号は基準信号に漸近し収束することが期待される。そこで、例えば、図21のように、裏面に押圧力u3が加えられるウェハの領域C3の不一致度をD3、領域C3に隣接する領域C2,C4の不一致度をそれぞれD2,D4として、押圧力u3の変化量Δu3を決定することを考える。図22は、このような押圧力u3の変化量Δu3を決定するためのファジィルールの一例である。また、図23は、図22のファジィルールに、さらにウェハと摺動した直後の研磨パッドの部位の温度Tを考慮した場合のファジィルールの一例である。図22および図23において、“S”は「小さい」、“B”は「大きい」、“PB”は「大きく増やす」、“PS”は「少し増やす」、“ZR”は「変えない」、“NS”は「少し減らす」、“NB”は「大きく減らす」を意味する。
図22のファジィルールに示すように、押圧の変化量Δu3は、対応する領域C3の不一致度D3や押圧力u3自体が小さいほど大きく増加させ、また、領域C3と隣り合う領域C2,C4の不一致度D2,D4が小さい場合にも増やす方向に調整する。互いに独立なその他の領域の押圧力、これに対応する領域の不一致度、押圧力の変化量に対しても、それぞれ同様な考え方でファジィルールを定めれば、押圧力を極端に大きい値または小さい値に変更することなく、すべての不一致度が零に収束するように制御を行うことができる。
また、図23に示す例では、多くの場合、研磨パッドの温度が高いほど研磨レートが上昇し、これによりさらに温度が上昇し易いことを考慮して、研磨パッドの温度Tが低いほど押圧力u3の変化量Δu3を大きく、温度Tが高いほど変化量Δu3を小さく設定している。
なお、適用できるファジィルールは図22および図23に示したものに限られるものではなく、系の特性に応じて任意に定義することができる。また、前件部変数、後件部変数に対するメンバシップ関数や論理積法、含意法、集積法、非ファジィ化法等の推論の方法も適宜選択して用いることができる。例えば、後件部のメンバシップ関数を適当に設定すれば、押圧力の変化量Δu3を調節することができるし、このようにして求められた押圧力u3や変化量Δu3にさらに上下限の制約を定めることも可能である。さらに、モニタリング信号、あるいは、不一致度を定義する領域も、上述のC1〜C4に限られるものではなく、たとえば、その境界部に、それぞれ、1乃至2個の領域を追加してよりきめの細かい制御を行うことも可能である。
また、上の例で、元の基準信号やモニタリング信号が時間に関してある程度線形に近ければ、図13を用いて説明したモニタリング信号の研磨時間に関する値への変換は必ずしも必要ない。モニタリング信号の時間変化をグラフに表わしたときにその曲率が小さい場合、図20と同様にして、式(7)により求めた時間t後のモニタリング信号の予測値がつねに基準信号ys(t)に一致すれば、モニタリング信号が次第に基準信号に近づき、良好な制御が行われるものと期待される。モニタリング信号を時間に関する値に変換しない場合、図15または図16を用いて説明した基準信号の平行移動においては、例えばウェハ周縁部を含む領域やSUS部品の影響でモニタリング信号が大きく異なる領域を除いて、平行移動の基準となる平均化された値を求めればよい。
上述した例では、不一致度の予測値を求めて推論を行う予測型のファジィ制御を利用している。センサがウェハの被研磨面の情報を取り込んでから実際に押圧力が完全に新しい値に置き換わって研磨状態が変化し、センサの出力値が完全に変わるまでには、センサからモニタリング装置への出力信号の転送、モニタリング信号への変換と平滑化、押圧力の演算、制御部への転送、圧力調整部への指令、押圧機構(圧力室)の動作など多くのステップが必要とされる。したがって、操作量の変更が完全に信号波形に反映されるまでには、通常1、2秒から10秒程度を要する。このように応答遅れの影響を抑えて効果的な制御を行うために、予測型の制御は有効である。
予測型の制御の方法としては、上述したファジィ制御だけではなく、例えば、適当な数学モデルを定義してモデル予測制御を行ってもよい。上述した応答遅れを含めてモデル化することにすれば、更なる制御性能の向上を期待することができる。なお、このような系においては、制御周期を短くしても、モニタリング信号に操作量の変化が十分に反映される前に次の操作を行ってしまうことになり、意味がないだけでなく、不要な操作量の変化やこれによる信号値の変動を引き起こしてしまうおそれがある。一方、研磨時間は、通常数十秒から数百秒程度であるから、制御周期を長くし過ぎると面内均一性が達成される前に研磨終点に達してしまう。したがって、制御周期は1秒以上10秒以下であることが好ましい。
なお、押圧力を操作しながら対象ウェハを研磨する場合、同時に、金属膜が除去される時点、あるいは、所定の閾値に達する時点をモニタリング信号から検知することで、研磨終点(研磨条件を切り替える点を含む)を検知することができる。
また、領域C1(ウェハの中心部)と領域C4(ウェハの周縁部)の2領域についてのみ上述のような基準信号を定義してもよい。この場合は、領域C1と領域C2,C3(内側中間部および外側中間部)の制御に際しては領域C1の基準信号を用いる。好ましくは、上述のように、ウェハ面の全領域についてそれぞれ基準信号を定義して、研磨時に各領域にそれぞれ対応する基準信号を用いることにしてもよい。このようにすれば、単にウェハの周縁部でのモニタリング信号変化の影響を排除するだけでなく、SUSフランジなど、導電性あるいは磁性を有する部品がトップリングにあって渦電流センサによるモニタリング信号に影響を及ぼす場合にも、その影響を排除して良好な制御性能を得ることができる。
なお、基準信号を定義する過程で、基準ウェハの研磨中は各領域の研磨速度が一定であるとの仮定をおいてモニタリング信号のスケーリングや平行移動を行っているが、研磨時間が十分に長く初期膜厚や研磨速度が領域間で極端に異ならないならばスケーリングや平行移動の量は小さく、モニタリング信号による膜厚プロファイルの把握に関して実用性を損なうことはない。
上述の実施形態では、研磨の進行に伴ってモニタリング信号が単調減少する場合を示したが、モニタリング信号が単調増加する場合にも本発明を適用することができる。例えば、センサ50としてインピーダンスタイプの渦電流センサを用いる場合、特開2005−121616号公報に開示されている次の方法を適用することもできる。
図1に示すように、ウェハWの表面に存在する導電性膜は、研磨テーブル12に埋め込まれたセンサ(渦電流センサ)50から研磨パッド10を介して測定される。この場合、センサ50とその導電性膜との間の隙間は、これらの間に介在する研磨パッド10の厚さに応じて変化することになる。この結果、例えば、図24に示すように、使用する研磨パッド10の厚さ(t1〜t4)分の隙間(ギャップ)Gに応じて、信号成分Xおよび信号成分Yの円弧軌跡が変動する。このことから、この信号成分Xあるいは信号成分Yの円弧軌跡から半導体ウェハWの導電性膜の膜厚を高精度に測定するには、使用する研磨パッドの厚さ毎に(研磨パッドの使用前毎にでもよい)、既知の膜厚での信号成分Xおよび信号成分Yの測定情報を準備してから、測定対象の導電性膜の膜厚を測定する必要がある。
しかるに、渦電流センサによる信号成分Xおよび信号成分Yの測定結果からは、図24に示すように、センサコイル端部と導電性膜との間の隙間Gにかかわらずに、X成分およびY成分の導電性膜の膜厚毎の出力値を直線(r1〜r3)で結ぶと、その直線が交差する交点(中心点)Pを取得することができる。この予備測定直線rn(n:1,2,3…)は、その交点Pを通過する信号成分Yが一定の基準線(図24における水平線)Lに対して、導電性膜の膜厚に応じた仰角θで傾斜する。
このことから、半導体ウェハWの導電性膜を研磨する研磨パッドの厚さが不明の場合であっても、研磨する導電性膜の信号成分Xおよび信号成分Yの測定結果(出力値)と中心点Pを結ぶ測定直線rnの基準線Lに対する仰角θを求めれば、予め予備測定済みの導電性膜の膜厚に応じた仰角θの変化傾向などとの相関関係に基づいてその測定対象の導電性膜の膜厚を導出することができる。ところが、残膜厚均一性の制御のためには、必ずしも膜厚絶対値を知る必要はなく、ウェハWの径方向の膜厚を相対的に捉えられればよい。したがって、単に仰角θをモニタリング信号とすればよいことになる。なお、基準線Lは、リアクタンス成分Xを一定とする図24における垂直線としてもよい。
本発明は、半導体ウェハなどの基板を研磨して平坦化する研磨装置および研磨方法に適用可能である。

Claims (14)

  1. 表面に膜が形成された基板を研磨する研磨装置であって、
    研磨面を有する研磨テーブルと、
    基板上の第1の領域および第2の領域を含む複数の領域に対して独立して押圧力を与えることで基板を前記研磨テーブルに押圧するトップリングと、
    複数の計測点における前記膜の状態を検出するセンサと、
    前記センサの出力信号から、基板上の前記第1の領域および前記第2の領域について複数のモニタリング信号を生成するモニタリング装置と、
    前記第1の領域および前記第2の領域についての前記モニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を格納した記憶部と、
    前記第1の領域および前記第2の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記複数の領域に対する押圧力を操作する制御部とを備えており、
    前記複数の基準信号は、
    前記基板と同種の基準基板を研磨し、
    前記基準基板の第1の領域および第2の領域についてそれぞれモニタリング信号を取得し、
    前記第1の領域および前記第2の領域において同一の時点で同一の膜厚とみなせるように前記モニタリング信号を補正することによって生成されたものであることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記第2の領域は、基板の周縁部を含む領域であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記複数の基準信号は、前記第1の領域および前記第2の領域を含む前記複数の領域にそれぞれ対応して設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 前記モニタリング信号の信号値と前記基準信号の信号値とを、前記基準信号に基づいて研磨時間に関する値に変換して、新たなモニタリング信号と新たな基準信号とを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨装置。
  5. 研磨工程の任意の時刻において、前記第1の領域および前記第2の領域を含む前記複数の領域における前記新たなモニタリング信号を平均化した値を求め、該時刻における前記新たな基準信号が前記平均化した値と一致するように、該時刻以降の前記新たな基準信号を時間軸に関して平行移動することを特徴とする請求項4に記載の研磨装置。
  6. 前記制御部の制御周期は、1秒以上10秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  7. 前記センサは、渦電流センサであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の研磨装置。
  8. 前記制御部は、前記モニタリング装置により生成されたモニタリング信号のうちの少なくとも1つに基づいて研磨終点を検知することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の研磨装置。
  9. 基板上の第1の領域および第2の領域を含む複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、
    基板上の前記第1の領域および前記第2の領域での膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、
    複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、
    前記センサの出力信号から、基板上の前記第1の領域および前記第2の領域について複数のモニタリング信号を生成し、
    前記第1の領域および前記第2の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、
    前記複数の基準信号は、
    前記基板と同種の基準基板を研磨し、
    前記基準基板の第1の領域および第2の領域についてそれぞれモニタリング信号を取得し、
    前記第1の領域および前記第2の領域において同一の時点で同一の膜厚とみなせるように前記モニタリング信号を補正することによって生成されたものであることを特徴とする研磨方法。
  10. 前記第2の領域は、基板の周縁部を含む領域であることを特徴とする請求項に記載の研磨方法。
  11. 前記複数の基準信号は、前記第1の領域および前記第2の領域を含む前記複数の領域にそれぞれ対応して設けられることを特徴とする請求項または10に記載の研磨方法。
  12. 前記基準基板は、ブランケットウェハであることを特徴とする請求項から11のいずれか一項に記載の研磨方法。
  13. 基板上の第1の複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、
    基板上の膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、
    複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、
    前記センサの出力信号から、基板上の第2の複数の領域について複数のモニタリング信号を生成し、
    前記第2の複数の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記第1の複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、
    前記複数の基準信号の定義は、
    研磨対象となる基板と同種の基準基板を用意し、
    前記基準基板の膜厚を測定し、
    前記基準基板を研磨して複数の計測点における前記基準基板上の膜の状態を前記センサにより検出し、
    前記第2の複数の領域から選択された第1の領域および第2の領域におけるモニタリング信号を前記センサの出力信号から生成し、
    前記第1の領域及び第2の領域の被研磨膜が完全に除去された時点で研磨を停止し、
    前記第1の領域および前記第2の領域の平均研磨速度を求め、
    前記第2の領域の平均研磨速度が前記第1の領域の平均研磨速度と一致するように、前記第2の領域のモニタリング信号を時間軸に沿って伸張または縮小させ、
    前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と一致するために必要な研磨時間を求め、
    前記伸張または縮小させた第2の領域のモニタリング信号を、前記求めた研磨時間だけ時間軸に沿って平行移動させ、
    前記平行移動したモニタリング信号を前記第2の領域の基準信号とすることにより行われ、
    前記複数の基準信号は、同一時点において同一の膜厚に対応することを特徴とする研磨方法。
  14. 基板上の第1の複数の領域に対して独立した押圧力を与えることで基板を研磨テーブルに押圧して研磨する研磨方法であって、
    基板上の膜厚に関連するモニタリング信号の基準値と研磨時間との関係を示す複数の基準信号を定義し、
    複数の計測点における基板上の膜の状態をセンサを用いて検出し、
    前記センサの出力信号から、基板上の第2の複数の領域について複数のモニタリング信号を生成し、
    前記第2の複数の領域のそれぞれに対応する前記複数のモニタリング信号が、それぞれ、対応する前記複数の基準信号に収束するように前記第1の複数の領域に対する押圧力を操作する工程を含み、
    前記複数の基準信号の定義は、
    研磨対象となる基板と同種の基準基板を用意し、
    前記基準基板の膜厚を測定し、
    前記基準基板を研磨して複数の計測点における前記基準基板上の膜の状態を前記センサにより検出し、
    前記第2の複数の領域から選択された第1の領域および第2の領域におけるモニタリング信号を前記センサの出力信号から生成し、
    研磨後の前記基準基板の膜厚を測定し、
    前記第1の領域および前記第2の領域の平均研磨速度を求め、
    前記第2の領域の平均研磨速度が前記第1の領域の平均研磨速度と一致するように、前記第2の領域のモニタリング信号を時間軸に沿って伸張または縮小させ、
    前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と一致するために必要な第1の研磨時間を求め、
    前記第2の領域の初期膜厚が前記第1の領域の初期膜厚と所定の膜厚差を有するために必要な第2の研磨時間を求め、
    前記伸張または縮小させた第2の領域のモニタリング信号を、前記第1の研磨時間と前記第2の研磨時間との和だけ時間軸に沿って平行移動させ、
    前記平行移動したモニタリング信号を前記第2の領域の基準信号とすることにより行われ、
    前記複数の基準信号は、同一時点において、前記第2の複数の領域間に設定された所定の膜厚差を反映した膜厚に対応することを特徴とする研磨方法。
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