JP7031491B2 - ワークの両面研磨装置および両面研磨方法 - Google Patents
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Description
前記キャリアプレートの温度を計測する温度計測手段と、
前記ワークの両面研磨を制御する制御手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記温度計測手段によって計測された前記キャリアプレートの温度変化の振幅に基づいて決定された、両面研磨の終了時点を決定するための基準時点から、両面研磨を追加で行う時間であるオフセット時間を次回のバッチについて決定し、前記基準時点から決定した前記オフセット時間が経過した時点でワークの両面研磨を終了し、
前記オフセット時間の決定は、前回以前のバッチにおいて両面研磨されたワークの形状指標の実績値、およびバッチ間のオフセット時間の差から予測される、次回のバッチにおいて両面研磨されるワークの形状指標の予測値に基づいて行うことを特徴とするワークの両面研磨装置。
Y=AX1+BX2+C (1)
両面研磨中の前記キャリアプレートの温度を計測し、計測した温度変化の振幅に基づいて、両面研磨の終了時点を決定するための基準時点を決定し、
上記基準時点から両面研磨を追加で行う時間であるオフセット時間を次回のバッチについて決定し、前記基準時点から決定した前記オフセット時間が経過した時点でワークの両面研磨を終了させ、
前記オフセット時間の決定は、前回以前のバッチにおいて両面研磨されたワークの形状指標の実績値およびオフセット時間のバッチ間の差から予測される、次回のバッチにおいて両面研磨されるワークの形状指標の予測値に基づいて行うことを特徴とするワークの両面研磨方法。
Y=AX1+BX2+C (2)
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。上述のように、図1に示した特許文献2に記載された両面研磨装置100においては、キャリアプレート3の温度変化の振幅に基づいて、ワーク1の両面研磨の研磨量の制御を行っている。本発明者らの検討によれば、製造直後の平坦度の高いキャリアプレート3を用いてワーク1の両面研磨を開始し、両面研磨の繰り返し回数(すなわち、バッチ数)が少ない段階では、ワーク1の形状が所望の形状となった段階で両面研磨を終了させることができる。しかしながら、両面研磨の繰り返し回数(すなわち、バッチ数)が増えていくと、両面研磨後のワーク1の形状が所望の形状から徐々にずれて悪化することが判明した。
Y=AX1+BX2+C (3)
次に、本発明によるワークの両面研磨方法について説明する。本発明によるワークの両面研磨方法は、両面研磨中のキャリアプレートの温度を計測し、計測した温度変化の振幅に基づいて、両面研磨の終了時点を決定するための基準時点を決定し、上記基準時点から両面研磨を追加で行う時間であるオフセット時間を次回のバッチについて決定し、基準時点から決定したオフセット時間が経過した時点でワークの両面研磨を終了させる。その際、オフセット時間の決定は、以前のバッチにおいて両面研磨されたワークの形状指標の実績値およびオフセット時間のバッチ間の差から予測される、次回のバッチにおいて両面研磨されるワークの形状指標の予測値に基づいて行うことを特徴とする。これにより、ワークの両面研磨を繰り返し行った場合にも、所望とする形状でワークの両面研磨を終了させることができる。
Y=AX1+BX2+C (4)
図1に示した両面研磨装置100を用いて、直径300mmのシリコンウェーハ1400枚を両面研磨した。具体的には、GBIRの目標値(固定値)に対し、実際に測定されたGBIR(X1)から、次回のバッチのオフセット時間の差(X2)を決定し、全バッチのオフセット時間から、次回のバッチのオフセット時間をオペレータ(作業者)が経験の基づいて決定した。両面研磨後のシリコンウェーハについて、GBIRの平均値、分散およびGBIRが200nm以下の歩留まりを表1に示す。
まず、様々なオフセット時間について両面研磨後のシリコンウェーハのGBIRの実績値を求め、前回のバッチに関するGBIRの実績値、および次回のバッチにおけるオフセット時間と前回のバッチにおけるオフセット時間の差を目的変数、次回のバッチに関するGBIRの予測値を説明変数として、重回帰分析により、式(3)の定数A、BおよびCを求めた。
発明例1と同様に両面研磨を行った。ただし、式(3)から次回のバッチに関するシリコンウェーハのGBIRを予測する際に、3バッチ前までの実績値を用いた。その他の条件は発明例1と全て同じである。両面研磨後のシリコンウェーハについて、GBIRの平均値、分散およびGBIRが200nm以下の歩留まりを表1に示す。
発明例1と同様に両面研磨を行った。ただし、式(3)から次回のバッチに関するシリコンウェーハのGBIRを予測する際に、5バッチ前までの実績値を用いた。その他の条件は発明例1と全て同じである。両面研磨後のシリコンウェーハについて、GBIRの平均値、分散およびGBIRが200nm以下の歩留まりを表1に示す。
2 保持孔
3 キャリアプレート
4 下定盤
5 上定盤
6 研磨パッド
7 サンギア
8 インターナルギア
9 温度計測手段
10 制御手段
100,200 両面研磨装置
Claims (12)
- 研磨に供するワークを保持する1つ以上の保持孔が形成されたキャリアプレートと、前記キャリアプレートを挟み込む一対の上定盤および下定盤とを備えるワークの両面研磨装置において、
前記キャリアプレートの温度を計測する温度計測手段と、
前記ワークの両面研磨を制御する制御手段とを更に備え、
前記制御手段は、前記温度計測手段によって計測された前記キャリアプレートの温度変化の振幅に基づいて決定された、両面研磨の終了時点を決定するための基準時点から、両面研磨を追加で行う時間であるオフセット時間を次回のバッチについて決定し、前記基準時点から決定した前記オフセット時間が経過した時点でワークの両面研磨を終了し、
前記オフセット時間の決定は、前回以前のバッチにおいて両面研磨されたワークの形状指標の実績値、およびバッチ間のオフセット時間の差から予測される、次回のバッチにおいて両面研磨されるワークの形状指標の予測値に基づいて行うことを特徴とするワークの両面研磨装置。 - 前記予測値をY、前記実績値をX1、前記オフセット時間の差をX2、A、BおよびCを定数として、前記予測値Yは下記の式(1)で与えられる、請求項1に記載のワークの両面研磨装置。
Y=AX1+BX2+C (1) - 3回前までの3つのバッチに関するワークの形状指標の実績値の平均値をX1、オフセット時間のバッチ間の差の平均値をX2とする、請求項2に記載のワークの両面研磨装置。
- 前記基準時点は、前記キャリアプレートの温度変化の振幅がゼロとなる時点である、請求項1~3のいずれか一項に記載のワークの両面研磨装置。
- 前記基準時点は、前記キャリアプレートの温度変化の振幅がゼロとなる時点よりも前の時点である、請求項1~3のいずれか一項に記載のワークの両面研磨装置。
- 前記形状指標はGBIRである、請求項1~5のいずれか一項に記載のワークの研磨装置。
- 研磨に供するワークを保持する1つ以上の保持孔が形成されたキャリアプレートにワークを保持して上定盤と下定盤とで挟み込み、前記キャリアプレートと前記上下定盤とを相対回転させて前記ワークの両面を同時に研磨するワークの両面研磨方法において、
両面研磨中の前記キャリアプレートの温度を計測し、計測した温度変化の振幅に基づいて、両面研磨の終了時点を決定するための基準時点を決定し、
上記基準時点から両面研磨を追加で行う時間であるオフセット時間を次回のバッチについて決定し、前記基準時点から決定した前記オフセット時間が経過した時点でワークの両面研磨を終了させ、
前記オフセット時間の決定は、前回以前のバッチにおいて両面研磨されたワークの形状指標の実績値およびオフセット時間のバッチ間の差から予測される、次回のバッチにおいて両面研磨されるワークの形状指標の予測値に基づいて行うことを特徴とするワークの両面研磨方法。 - 前記予測値Yは、前記実績値をX1、前記オフセット時間の差をX2、A、BおよびCを定数として、下記の式(2)で与えられる、請求項7に記載のワークの両面研磨方法。
Y=AX1+BX2+C (2) - 3回前までの3つのバッチに関するワークの形状指標の実績値の平均値をX1、オフセット時間のバッチ間の差の平均値をX2とする、請求項8に記載のワークの両面研磨方法。
- 前記基準時点は、前記キャリアプレートの温度変化の振幅がゼロとなる時点である、請求項7~9のいずれか一項に記載のワークの両面研磨方法。
- 前記基準時点は、前記キャリアプレートの温度変化の振幅がゼロとなる時点よりも前の時点である、請求項7~9のいずれか一項に記載のワークの両面研磨方法。
- 前記形状指標はGBIRである、請求項7~11のいずれか一項に記載のワークの研磨方法。
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